| 【発明の名称】 |
偏心構造弁における弁箱シートの取付け構造 |
| 【発明者】 |
【氏名】田中 芳治
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| 【要約】 |
【課題】弁箱シートに対する雄ねじ部および弁箱に対する雌ねじ部の加工などの煩わしい作業を不要にして生産性を向上させるとともに、弁箱シートの取付けを容易にして組立性を向上させ、かつ保守・点検時や交換時などの作業性を向上させる。
【解決手段】一般に、スナップリングと称せられる略C字形に形成されている止め輪15を弁口部10内側の大径部13の周壁に設けた止め輪嵌合溝14に脱抜可能に嵌合し、止め輪14と段差面12との両者で弁箱シート9の軸方向両端面を挟み付けて、弁箱シート9を取付ける。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 弁箱の軸線に交差する軸線を有する弁棒と、この弁棒に偏心して取付けられた弁体とを備え、前記弁箱の上部開口を開放可能に閉塞する蓋体に設けられた上側弁棒支持部に前記弁棒が軸まわりに回転自在に支持されているとともに、前記弁箱側に設けられた下側弁棒支持部に前記弁棒が軸まわりに回転自在に支持され、前記弁棒の軸まわりの正逆方向の回転により前記弁体が弁口部内側の弁箱シートに接離して該弁口部を開閉するように構成された偏心構造弁において、前記弁箱シートが前記弁口部内側の大径部に脱抜可能に嵌合されているとともに、該大径部の周壁に止め輪嵌合溝が設けられ、この止め輪嵌合溝に着脱可能に嵌合した止め輪と前記弁口部と大径部との段差面の両者で、前記弁箱シートの軸方向両端面を挟み付けて該弁箱シートが弁箱に取付けられていることを特徴とする偏心構造弁における弁箱シートの取付け構造。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は偏心構造弁に係り、さらに詳しくは生産性と組立性および弁箱シートの保守・点検時や交換時などの作業性が向上するように工夫した偏心構造弁における弁箱シートの取付け構造に関する。 【0002】 【従来の技術】この種、従来の偏心構造弁における弁箱シートの取付け構造は、図3に示すように、弁箱1の軸線C1に交差する軸線C2上で上下に分離された上弁棒2と下弁棒3を有し、上弁棒2に上側基部4が固定され、かつ下弁棒3に下側基部5が固定されて、上弁棒2と下弁棒3に偏心して弁体6が取付けられ、弁箱1の上部開口1Aを開放可能に閉塞する蓋体1Bに設けられた上側弁棒支持部7に上弁棒2が軸まわりに回転自在に支持されているとともに、弁箱1の下部に設けられた下側弁棒支持部8に下弁棒3が軸まわりに回転自在に支持され、手動もしくは自動により上弁棒2を軸まわりの正逆方向に回転させることで、弁体6が弁箱シート9に接離して弁口部10を開閉するように構成されている。 【0003】上側弁棒支持部7はブシュ7Aと複数のゴム製シールリング7Bなどを備えた軸封構造になっており、下側弁棒支持部8はブシュ8Aとゴム製シールリング8Bなどを備えた軸封構造になっている。ところで、偏心構造弁は、付設配管より本体部(弁箱1)を取外すことなく、保守・点検を可能に構成することが義務付けられている。このため、弁体6は蓋体1Bの施蓋に併せて上部開口1Aから弁箱1の内部に装入し、蓋体1Bの取外しに追従して上部開口1Aから弁箱1の外部に取出すことができるように構成されている。また、弁箱シート9は、上部開口1Aから弁箱1の内部に装入したのち、外周に形成した雄ねじ部9Aを弁箱1側に形成した雌ねじ部11に螺合することによって弁箱1に取付け、雄ねじ部9Aと雌ねじ部11との螺合を解いたのち、上部開口1Aから弁箱1の外部に取出すことができるように構成されている。 【0004】しかし、螺合によって弁箱シート9が着脱可能に弁箱1の内部に取付けられている従来の弁箱シートの取付け構造では、弁箱シート9に対する雄ねじ部9Aの加工や弁箱1に対する雌ねじ部11の加工などの煩わしい作業を必要とするため生産性に劣る欠点がある。また、弁箱シート9のの取付けには、専用の工具を用いて弁箱シート9を複数回軸まわりに回転させる煩わしい作業を必要とするので組立性に劣るとともに、弁箱シート9の保守・点検時や交換時においては、専用の工具を用いて弁箱シート9を複数回軸まわりに逆回転させる煩わしい作業を必要とするので、保守・点検時や交換時などの作業性も劣る欠点を有している。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】すなわち、従来の偏心構造弁における弁箱シートの取付け構造では、弁箱シートに対する雄ねじ部および弁箱に対する雌ねじ部の加工などの煩わしい作業が必要であるため生産性に劣るとともに、弁箱シート組立性および保守・点検時や交換時などの作業性に劣欠点を有している。そこで、本発明は、弁箱シートに対する雄ねじ部および弁箱に対する雌ねじ部の加工などの煩わしい作業を不要にして生産性を向上させるとともに、弁箱シートの取付けを容易にして組立性を向上させ、かつ保守・点検時や交換時などの作業性の向上を図ることができる偏心構造弁における弁箱シートの取付け構造を提供することを目的としている。 【0006】 【課題を解決するための手段】前記目的を達成するために、本発明に係る偏心構造弁における弁箱シートの取付け構造は、弁箱の軸線に交差する軸線を有する弁棒と、この弁棒に偏心して取付けられた弁体とを備え、前記弁箱の上部開口を開放可能に閉塞する蓋体に設けられた上側弁棒支持部に前記弁棒が軸まわりに回転自在に支持されているとともに、前記弁箱側に設けられた下側弁棒支持部に前記弁棒が軸まわりに回転自在に支持され、前記弁棒の軸まわりの正逆方向の回転により前記弁体が弁口部内側の弁箱シートに接離して該弁口部を開閉するように構成された偏心構造弁において、前記弁箱シートが前記弁口部内側の大径部に脱抜可能に嵌合されているとともに、該大径部の周壁に止め輪嵌合溝が設けられ、この止め輪嵌合溝に着脱可能に嵌合した止め輪と前記弁口部と大径部との段差面の両者で、前記弁箱シートの軸方向両端面を挟み付けて該弁箱シートが弁箱に取付けられていることを特徴としている。 【0007】本発明によれば、弁箱シートを上部開口から弁箱の内部に装入して、大径部に嵌合したのち、止め輪を止め輪嵌合溝に嵌合することで、この止め輪と弁箱の弁口部と大径部との段差面の両者で、弁箱シートの軸方向両端面を挟み付けた弁箱シートの取付け状態を得ることができる。一方、専用の工具を上部開口から弁箱内に挿入し、この専用の工具を用いて止め輪を止め輪嵌合溝から離脱させることで、弁箱シートを大径部から脱抜させることができる。 【0008】 【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明を示す縦断面図である。なお、前記従来例と同一もしくは相当部分には同一符号を付して詳しい構造説明は省略する。図1において、弁箱1の弁口部10の内側には、径方向外側に拡がる段差面12と、この段差面12の径方向外端に連続して弁箱1の軸線C1に沿ってのびる大径部13が形成されている。大径部13の内径の大きさは、弁箱シート9を脱抜可能に嵌合できる値に設定されており、その周壁における内端部付近に止め輪嵌合溝14が設けられている。 【0009】15は止め輪を示す。この止め輪15は、比較的弾性度の高い硬質金属板材によって、図2に示すように、一般に、スナップリングと称せられる略C字形に形成されており、円周方向の両端部に工具引っ掛け用の透孔15A,15Aが設けられており、板厚は止め輪嵌合溝14の溝幅よりも僅かに小さい値に設定されている。また、実線で示す自然状態での外径寸法を止め輪嵌合溝14の溝底内径寸法、つまり最大内径寸法よりも若干小さくし設定し、仮想線で示す径内方向への弾性縮径状態で止め輪嵌合溝14に着脱できる外径寸法が得られるように構成されている。 【0010】このような構成であれば、図1のように弁箱シート9を上部開口1Aから弁箱1の内部に装入して大径部13に嵌合したのち、専用の工具(図示省略)の先端部を図2の止め輪15の工具引っ掛け用の透孔15A,15Aに挿入して、該止め輪15を上部開口1Aから弁箱1の内部に装入し、ここで専用の工具の操作により、止め輪15を仮想線で示すように縮径させて止め輪嵌合溝14に嵌合したのち、前記専用の工具の先端部を工具引っ掛け用の透孔15A,15Aから離脱させて、止め輪15を実線で示す自然状態に復帰させることで、図1に示すように、止め輪嵌合溝14に嵌合した止め輪14と段差面12との両者で、弁箱シート9の軸方向両端面を挟み付けた弁箱シート9の取付け状態を得ることができる。 【0011】一方、弁箱シート9の保守・点検や交換などに際しては、前記専用の工具を上部開口1Aから弁箱1内に挿入し、その先端部を工具引っ掛け用の透孔15A,15Aに挿入し、該専用の工具の手動操作により止め輪15を前記仮想線で示すように縮径させて止め輪嵌合溝14から離脱させることで、弁箱シート9を大径部13から簡単に脱抜させることができる。 【0012】すなわち、本発明によれば、従来必要とされていた弁箱シート9に対する雄ねじ部9A(図3参照)や弁箱1に対する従来の雌ねじ部11(図3参照)の加工などの煩わしい作業が不要になるので、生産性を向上させることができる。また、専用の工具を使用したワンタッチ操作により、止め輪15を止め輪嵌合溝14に着脱することによって、弁箱シート9の取付け状態あるいは弁箱シート9の脱抜可能な状態を得ることができるので、弁箱シート9の組立性を向上させ、かつ保守・点検時や交換時などの作業性を向上させることができる。 【0013】 【発明の効果】以上説明したように、本発明は、止め輪嵌合溝に着脱可能に嵌合した止め輪と弁口部と大径部との段差面の両者で弁箱シートの軸方向両端面を挟み付けて、該弁箱シートを弁箱に取付けているので、従来必要とされていた弁箱シートに対する雄ねじ部や弁箱に対する雌ねじ部の加工などの煩わしい作業が不要になり、生産性を向上させることができる。また、専用の工具を使用したワンタッチ操作により、止め輪を止め輪嵌合溝に着脱することによって、弁箱シートの取付け状態あるいは弁箱シートの脱抜可能な状態を得ることができるので、弁箱シートの組立性を向上させ、かつ保守・点検時や交換時などの作業性を向上させることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001052 【氏名又は名称】株式会社クボタ
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| 【出願日】 |
平成10年(1998)1月12日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】鈴江 孝一 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開平11−201302 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)7月30日 |
| 【出願番号】 |
特願平10−4031 |
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