| 【発明の名称】 |
圧力式制水弁 |
| 【発明者】 |
【氏名】沖井 俊樹
【氏名】伊勢 貞武
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| 【要約】 |
【課題】弁体のリフト特性を円滑なものとし、ヒステリシス幅を小さくすることで、弁の開閉の応答性を良好なものとし、適正な制御を行なうことができる圧力式制水弁を提供する。
【解決手段】弁体開閉時において、バネ荷重Ps を受ける上部側ステム143が該バネ荷重Ps によって傾いたりズレたりした場合であっても、該上部側ステム143の端部がホルダ142の接合凹部142cに所定のクリアランスを持って遊挿されることで、該第2のステム体の傾きやズレ等は前記クリアランスにおける該第2のステム体の遊動によって吸収され、下部側ステム141及びホルダ142に対する影響が軽減される。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 負荷の変動に応じた流体圧力とコイルバネによるバネ荷重との均衡の差に応じてステム本体を弁本体のガイド部に沿って移動させることにより、該ステム本体に設けられている弁体の開閉を行なわせ、前記負荷の変動に応じた冷却水量の調節を行なう圧力式制水弁において、前記ステム本体は、一端部に接合凹部を有し、前記ガイド部によって摺動自在に支持されると共に前記流体圧力を受けて移動する第1のステム体と、端部が前記接合凹部に所定のクリアランスを持って遊挿されると共に前記バネ荷重を受ける第2のステム体とから成ることを特徴とする圧力式制水弁。 【請求項2】 前記ガイド部が第1と第2のガイド部からなり、前記接合凹部と前記第2のステム体の端部との接合部位である上支点を、前記第1及び第2のガイド部の間としたことを特徴とする請求項1記載の圧力式制水弁。 【請求項3】 前記第1のステム体の他端部に当接して、該第1のステム体に対し前記流体圧力を押上げ力に変えるカラーを有し、前記第1のステム体の他端部と前記カラーとの接合部位である下支点を前記第1のガイド部の近傍としたことを特徴とする請求項2記載の圧力式制水弁。 【請求項4】 前記第1のステム体の他端部及び前記第2のステム体の端部は先細りのテーパ形状、もしくはR形状とされ、前記カラー及び前記接合凹部に対して点接触していることを特徴とする請求項2又は3記載の圧力式制水弁。 【請求項5】 前記第1のステム体は、前記弁体を取り付ける第1のステム部と、前記弁体の離脱を阻止するフランジを有した第2のステム部とから成ると共に、前記第1のステム部は、前記第1のガイド部によって摺動自在に支持され、前記第2のステム部は、前記第2のガイド部によって摺動自在とされることを特徴とする請求項4記載の圧力式制水弁。 【請求項6】 前記第2のステム体は、前記バネ荷重をバネ受座を介して受けると共に、該第2のステム体と該バネ受座とは別体とされていることを特徴とする請求項1記載の圧力式制水弁。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、例えば冷凍循環系の水冷コンデンサ圧力を制御する為の冷却水量を制御する圧力式制水弁に係り、特に弁開閉時におけるステムの傾き等を軽減するようにした圧力式制水弁に関する。 【0002】 【従来の技術】従来から冷凍循環系において凝縮圧力(温度)を安定に制御することは、膨張弁への最適冷媒流量の確保や圧縮機への過負荷を防止する等の点で重要とされており、水冷凝縮器においては、該冷媒の負荷変動を抑え絶えず安定した冷媒流量の供給を行なう目的で、通常、冷却水用の制水弁を取り付けている。該制水弁は、冷凍機が運転されている間、凝縮圧力(温度)の負荷変動に応じ、冷却水量を自動的に調整し凝縮圧力(温度)を一定範囲内に保持する働きを行なうものであり、該制水弁には、用途に応じ凝縮器高圧圧力を検知し制御する圧力式制水弁と、凝縮器出口水温を検知し制御する温度式制水弁とがある。 【0003】図4は、前記圧力式制水弁を示すものであり、該圧力式制水弁100は、圧縮機10からの圧縮気体を凝縮液化する水冷コンデンサ20の冷却水配管入口21側に取り付けられている。該圧力式制水弁100のベローズ受圧部であるベローズケース110には、キャピラリーチューブ101が連通接続され、ベローズケース110内部の内圧の変化に応じて図示しない弁を開閉させ、凝縮圧力を予め設定した圧力以上に上昇させないように、冷却水量が比例制御されるようになっている。 【0004】前記圧力式制水弁100の具体的構成は、例えば図5に示す通りであり、キャピラリーチューブ101を介して与えられる凝縮圧力Pc により、ベローケース110の内圧が上昇すると、ベローズ111の収縮に伴い、下端部114aがカラー112に支持されているステム114が押し上げられる。ここで、該ステム114の下端部114aとカラー112との接合部分が下支点f1 となっている。 【0005】またここで、バネケース120内部には、バネ受座123,124間にコイルバネ122が介在されており、前記ステム114の上端部114bとバネ受座123との接合部分が上支点f2 となっている。更に、凝縮圧力Pc に対するコイルバネ122によるバネ荷重Ps は、調節ネジ121による調節によって設定されるようになっている。 【0006】よって、前記凝縮圧力Pc がコイルバネ122のバネ荷重Ps を上回ると、下支点f1 に加えられる押上げ力が上支点f2 に作用し、バネ受座123を介してコイルバネ122を押し戻すことにより、前記ステム114が弁本体130のガイド部133と、該弁本体130の上端部に螺着されているガイド体134のガイド部135とによってガイドされつつ押し上げられる。そして、前記ステム114の移動に伴い、該ステム114に固設されている弁136が流入通路131と流出通路132との間に設けられている弁座137から離れることで、流出通路132側から前記水冷コンデンサ20側に冷却水が供給される。 【0007】一方、前記冷却水による冷却により、前記凝縮圧力Pc が低下し、該凝縮圧力Pc が前記バネ荷重Ps を下回ると、前記ステム114がコイルバネ121の付勢力によって押し下げられ、前記弁136が弁座137に当接することで、前記流出通路132側からの前記冷却水の供給が停止される。 【0008】 【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従来の圧力式制水弁では、例えばR404AやR410A等の代替え冷媒の使用の必要性から、前記凝縮圧力Pc を例えば30〜35kg/cm2 程度の高圧で設定する必要があり、該凝縮圧力Pc に対向させるために、前記バネ荷重Ps を高める必要がある。この場合、バネ荷重Ps が増加すると、前記弁136の開閉時に弁作動方向を垂直とした場合の前記ステム114にかかる荷重の水平分力が大きくなり、前記上支点f2 に対するコイルバネ122との中心軸ズレが生じ、前記ステム114に傾きやズレが生じてしまう。 【0009】このように、前記ステム114が傾いたりズレたりした状態で、前記ガイド部133,135によりガイドされつつ上下方向に移動すると、これらガイド部133,135と前記ステム114との摺動抵抗が高くなり、例えば図6に示すように、弁136のリフト特性が階段状になると共に、ヒステリシスが大きくなってしまう。ちなみに、従来の弁136のリフト特性におけるヒステリシスは、2.1kg/cm2 であった。その結果、前記弁136の応答性が悪化し、適正な弁開閉の制御が困難となるといった不具合を生じてしまう。 【0010】本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであって、その目的は、弁のリフト特性を円滑なものとし、ヒステリシス幅を小さくすることで、弁の開閉の応答性を良好なものとし、適正な制御を行なうことができる圧力式制水弁を提供することである。 【0011】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべく、本発明に係る圧力式制水弁は、負荷の変動に応じた流体圧力とコイルバネによるバネ荷重との均衡の差に応じてステム本体を弁本体のガイド部に沿って移動させることにより、該ステム本体に設けられている弁体の開閉を行なわせ、前記負荷の変動に応じた冷却水量の調節を行なうものであって、前記ステム本体が、一端部に接合凹部を有し、前記ガイド部によって摺動自在に支持されると共に前記流体圧力を受けて移動する第1のステム体と、端部が前記接合凹部に所定のクリアランスを持って遊挿されると共に前記バネ荷重を受ける第2のステム体とから成ることを特徴としている。 【0012】上述の如く構成された本発明に係る圧力式制水弁では、前記流体圧力が前記バネ荷重を上回ると、前記第1のステム体が第1及び第2のガイド部に沿って移動されることにより前記弁体が開けられ、前記流体圧力が前記バネ荷重を下回ると、前記ガイド部に沿って移動されることにより前記弁が閉じられる。この時、前記バネ荷重を受ける前記第2のステム体が該バネ荷重によって傾いたりズレたりした場合であっても、該第2のステム体の端部が前記接合凹部に所定のクリアランスを持って遊挿されることで、該第2のステム体の傾きやズレ等は前記クリアランスにおける該第2のステム体の遊動によって吸収され、前記第1のステム体に対する影響が軽減される。 【0013】また、前記接合凹部と前記第2のステム体の端部との接合部位である上支点を、前記ガイド部の第1及び第2のガイド部の間とすることで、前記第1のステム体に伝達される前記傾きやズレ等は前記第1及び第2のガイド部によって吸収され、前記第1のステム体に対する影響が更に軽減される。 【0014】更に、前記第1のステム体の他端部に当接して、該第1のステム体に対し前記流体圧力を押上げ力に変えるカラーと、該第1のステム体の他端部との接合部位である下支点を前記第1のガイド部の近傍とすることで、該第1のステム体の長さ寸法を短くすることができ、前記第1のステム体から受ける傾きやズレ等によるブレが極めて小さくなる。 【0015】更にまた、前記第1のステム体の他端部及び前記第2のステム体の端部を先細りのテーパ形状、もしくはR形状とし、前記カラー及び前記接合凹部に対して点接触させることで、前記第1のステム体の移動方向から外れる前記第2のステム体からの水平分力が前記接合凹部に対する点接触により軽減され、更に前記第1のステム体自体の僅かなブレ等による前記カラーからの反力の影響も前記カラーに対する点接触によって軽減される。 【0016】また、前記第1のステム体を、前記弁を取り付ける第1のステム部と、前記弁の離脱を阻止するフランジを有した第2のステム部とで構成することで、前記第1のステム部に取り付けた弁の離脱が該第1のステム部に取り付けられる前記第2のステム部のフランジによって阻止されることから、前記第1のステム部に対する前記弁の組み付けが容易となる。 【0017】更に、前記第2のステム体とバネ荷重を与えるバネ受座とを別体とし、例えば該第2のステム体と該バネ受座との接合部分に微少なクリアランスを設け両者を遊接状態とすることで、弁開閉時におけるバネの軸周り方向の捻れ等が該接合部分で吸収される。 【0018】 【発明の実施の形態】以下、図面により本発明の実施の形態について説明する。なお、以下に説明する図において、図4及び図5と共通する部分には同一符号を付すものとする。図1は、本発明の一実施の形態に係る圧力式制水弁を示す断面図、図2は、前記圧力式制水弁の要部を示す拡大断面図、図3は、前記圧力式制水弁の特性を示す図である。図1及び図2に示す弁本体130は、例えば真鍮等によって構成されるものであり、下部側に配設されるベローケース110と上部側に配設されるバネケース120との間に介在されている。 【0019】ベローケース110には、上述したキャピラリーチューブ101が連結されており、該キャピラリーチューブ101を介して与えられる凝縮圧力Pc により、ベローケース110の内圧が上昇されると、後述するステム本体140が押し上げられるようになっている。ベローケース110内部には、後述するステム本体140の下部側ステム141の下端部を支持する例えばアルミ製のカラー112が配設されている。 【0020】ここで、前記下部側ステム141の下端部と前記カラー112との当接部分が下支点f1 とされている。カラー112の外周部には、ベローズ111が設けられており、ベローケース110の内圧の変化に応じる前記ベローズ111の作用によって前記カラー112が上下動するようになっている。またここで、下部側ステム141の下端部は、先細りのテーパ状とされ、前記カラー112との当接部分に対し点接触状態にあるため、該カラー112との昇降時において、該カラー112にブレ等が生じた場合であっても、前記下部側ステム141に対するブレ等の影響が軽減されるようになっている。更に、前記該下支点f1 は、後述する弁本体130のガイド部133に近接する位置に設けられているため、前記下部側ステム141に対するブレ等の影響が更に軽減されるようになっている。 【0021】弁本体130には、冷却水の流入通路131及び流出通路132が水平方向に設けられている。流入通路131と流出通路132との間には、弁座137が設けられている。また、弁本体130の中心部分には、前記弁座137に連通するように、Oリング138を有したガイド部133が垂直方向に設けられている。更に、弁本体130の上端部には、小径ガイド部135及びOリング139aが装着される大径ガイド部139を有したガイド体134が螺着されている。 【0022】前記ガイド部133、大径ガイド部139及び小径ガイド部135によって摺動自在に支持されるステム本体140は、下部側ステム141、ホルダ142及び上部側ステム143によって3分割構成とされている。即ち、前記下部側ステム141は、前記ガイド部133によって摺動自在に支持されるものであって、該下部側ステム141の上端部には前記弁座137に当接する弁体136が設けられている。また、該下部側ステム141の上端部側からその略中心部分まで軸方向に沿ったネジ孔141aが形成されており、該ネジ孔141aにはホルダ142の雄ネジ部142aが螺着されている。 【0023】該ホルダ142の略中心部位には、前記弁体136を上方から押さえ付けて該弁体136の離脱を阻止するフランジ142が設けられている。該ホルダ142の上端部には、前記大径ガイド部139に摺動自在に保持される保持突部142bが設けられている。該保持突部142bには、上端部から略中心部にかけて形成された接合凹部142cが設けられている。該接合凹部142cには、上部側ステム143が所定のクリアランスをもって遊挿されていると共に、該上部側ステム143の下端部と該接合凹部142cの底部との接合部分が上支点f2 とされている。 【0024】ここで、上部側ステム143の下端部は、先細りのテーパ状とされ、前記接合凹部142cの底部との当接部分に対し点接触状態にあるため、弁開閉時において、前記上部側ステム143に後述するコイルバネ122のバネ荷重Ps による傾きやズレ等が生じた場合であっても、前記ホルダ142及び下部側ステム141に対し前記傾きやズレ等の影響が軽減されるようになっている。更に、前記上支点f2 は、前記弁本体130のガイド部133と後述するガイド体134の大径ガイド部139との間とされているため、前記ホルダ142及び下部側ステム141に対し前記傾きやズレ等の影響が更に軽減されるようになっている。 【0025】また、該上部側ステム143は、前記ガイド体134の小径ガイド部135に摺動自在に支持されている。該上部側ステム143の上端部は、コイルバネ122の下端部側を受けるバネ受座125に取り付けられている。ここで、例えば該上部側ステム143の上端部と該バネ受座125との接合部分に微少なクリアランスを設け両者を遊接状態とすることで、弁開閉時におけるコイルバネ122の軸周り方向の捻れ等が該接合部分で吸収される。コイルバネ122の上端部側は、バネ荷重Ps を調節する調節ネジ121によって上下方向にネジ送りされるバネ受座126に弾接している。 【0026】なお、本実施の形態においては、下部側ステム141の下端部、および、上部側ステム143の下端部を先細りのテーパ状としているが、前記両下端部をR形状とすることもできる。このような構成の圧力式制水弁100は、次のような動作を行なう。即ち、前記キャピラリーチューブ101を介して与えられる凝縮圧力Pc により、ベローケース110の内圧が上昇すると、ベローズ111の収縮に伴い、前記ステム本体140の下部側ステム141の下端部の下支点f1 にカラー112からの押上げ力が作用する。 【0027】ここで、前記凝縮圧力Pc が前記調節ネジ121によって調節された前記コイルバネ122のバネ荷重Ps を上回ると、前記下支点f1 に加えられた押上げ力が前記上支点f2 に作用し、前記バネ受座125を介してコイルバネ122を押し戻す。これに伴い、前記ステム本体140が上昇移動し、該ステム本体140の下部側ステム141の上端部に取り付けられている前記弁体136が前記弁座137から若干離される(開弁動作)。これにより、前記弁体136と前記弁座137との間が若干開口されることで、前記流入通路131側からの冷却水が前記弁体136と前記弁座137との間を通り、前記流出通路132側から上述した水冷コンデンサ20側に供給され、該水冷コンデンサ20が冷却される。 【0028】この際、前記ステム本体140の下部側ステム141とホルダ142とが前記弁本体130のガイド部133と前記ガイド体134の大径ガイド部139によってガイドされつつ上昇移動する時、上述したように、前記凝縮圧力Pc が高圧で設定されているため、これに併せて前記バネ荷重Ps が高められることから、弁作動方向を垂直とした場合の前記上部側ステム143にかかる荷重の水平分力が大きくなる。 【0029】これにより、該上部側ステム143とコイルバネ122との中心軸がズレて、該上部側ステム143に傾きやズレ等が生じるが、該上部側ステム143の下端部は先細りのテーパ状とされ、前記接合凹部142cの底部との当接部分に対し点接触状態にあり、しかも該接合凹部142cに所定のクリアランスが持たされているため、前記上支点f2 を中心に前記上部側ステム143のみが傾いたりズレたりする(遊動)ことで、前記下部側ステム141及びホルダ142に対しての影響が軽減される。 【0030】よって、前記弁本体130のガイド部133と前記ガイド体134の大径ガイド部139に対する前記下部側ステム141とホルダ142との摺動抵抗が必要最小限に抑えられるため、例えば図3の■に示すように、弁体136のリフト特性が円滑なものとなり、弁体136の開放動作がスムーズに行なわれる。一方、前記冷却水による冷却により、前記凝縮圧力Pc が低下し、該凝縮圧力Pc が前記バネ荷重Ps を下回ると、前記コイルバネ121のバネ荷重Ps が前記上支点f2 に作用し、前記下部側ステム141及びホルダ142を前記ガイド部133及び大径ガイド部139に沿って押し下げ、前記弁体136を前記弁座137に当接させる(閉弁動作)。 【0031】この時、前記同様に、前記バネ荷重Ps によって前記上部側ステム143に傾きやズレ等が生じても、前記上支点f2 を中心に前記上部側ステム143のみが傾き、前記下部側ステム141及びホルダ142に対する影響が軽減されるため、前記ガイド部133と前記大径ガイド部139に対する前記下部側ステム141及びホルダ142との摺動抵抗が必要最小限に抑えられ、例えば図3の■に示すように、弁体136のリフト特性が円滑なものとなり、弁体136の閉塞がスムーズに行なわれる。ちなみに、本実施の形態の弁体136のリフト特性におけるヒステリシスは、1.4kg/cm2 であり、従来のものと比較すると約0.7kg/cm2 程度ヒステリシスを小さくすることができた。 【0032】このように、本実施の形態では、前記凝縮圧力Pc が前記バネ荷重Ps を上回ると、前記第1のステム体である下部側ステム141及びホルダ142が第1のガイド部133及び第2のガイド部139に沿って移動されることにより前記弁体136が開けられ、前記凝縮圧力Pc が前記バネ荷重Ps を下回ると、前記第2のステム体である上部側ステム143が前記第1及び第2のガイド部133,139に沿って移動されることにより前記弁体136が閉じられる時、前記バネ荷重Ps を受ける前記上部側ステム143が該バネ荷重Ps によって傾いたりズレたりした場合であっても、該上部側ステム143の端部が前記接合凹部142cに所定のクリアランスを持って遊挿されることで、該上部側ステム143の傾きやズレ等は前記クリアランスにおける前記上部側ステム143の遊動によって吸収され、前記第1のステム体である下部側ステム141及びホルダ142に対する影響が軽減されるようにした。 【0033】従って、前記弁体136のリフト特性が円滑なものとされることで、ヒステリシス幅が図3で説明したように小さくされ、これにより弁開閉の応答性が良好なものとされるので、適正な制御が可能となる。また、本実施の形態では、前記接合凹部142cと前記第2のステム体である上部側ステム143の端部との接合部位である上支点f2 を、前記第1及び第2のガイド部133,139の間とし、前記第1のステム体である下部側ステム141に伝達される前記傾きやズレ等は前記第1及び第2のガイド部133,139によって吸収されるようにしたので、前記第1のステム体である下部側ステム141に対する影響が更に軽減される。 【0034】更に、本実施の形態では、前記第1のステム体である下部側ステム141の他端部に当接して、該第1のステム体である下部側ステム141に対し前記凝縮圧力Pc を押上げ力に変えるカラー112と、該第1のステム体である下部側ステム141の他端部との接合部位である下支点f1 を前記第1のガイド部133の近傍としたので、該第1のステム体である下部側ステム141の長さ寸法を短くすることができ、前記第1のステム体である下部側ステム141から受ける傾きやズレ等によるブレが極めて小さくなる。 【0035】更にまた、本実施の形態では、前記第1のステム体である下部側ステム141の他端部及び前記第2のステム体である上部側ステム143の端部を先細りのテーパ形状、もしくはR形状とし、前記カラー112及び前記接合凹部142cに対して点接触させるようにしたので、前記第1のステム体である下部側ステム141の移動方向から外れる前記第2のステム体である上部側ステム143からの水平分力が前記接合凹部142cに対する点接触により軽減され、更に前記第1のステム体である下部側ステム141自体の僅かなブレ等による前記カラー112からの反力の影響も前記カラー112に対する点接触によって軽減される。 【0036】また、本実施の形態では、前記第1のステム体を、前記弁体136を取り付ける第1のステム部である下部側ステム141と、前記弁体136の離脱を阻止するフランジ142dを有した第2のステム部であるホルダ142とで構成したので、前記第1のステム部である下部側ステム141に取り付けた弁体136の離脱が該下部側ステム141に取り付けられる前記ホルダ142のフランジ142dによって阻止されることから、前記第1のステム部に対する前記弁の組み付けが容易となる。 【0037】更に、前記第2のステム体とバネ荷重を与えるバネ受座とを別体とし、例えば該第2のステム体と該バネ受座との接合部分に微少なクリアランスを設け両者を遊接状態とすることで、弁開閉時におけるコイルバネ122の軸周り方向の捻れ等が該接合部分で吸収される。 【0038】 【発明の効果】以上の説明から理解されるように、本発明に係る圧力式制水弁によれば、弁開閉時において、バネ荷重を受ける第2のステム体が該バネ荷重によって傾いたりズレたりした場合であっても、該第2のステム体の端部が第1のステム体の接合凹部に所定のクリアランスを持って遊挿されることで、該第2のステム体の傾きやズレ等は前記クリアランスにおける該第2のステム体の遊動によって吸収され、前記第1のステム体に対する影響が軽減される。その結果、弁のリフト特性が円滑なものとされることで、ヒステリシス幅が小さくされ、これにより弁開閉の応答性が良好なものとされるので、適正な制御を行なうことができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】391002166 【氏名又は名称】株式会社不二工機
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)11月7日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】平木 祐輔 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開平11−141726 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)5月28日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−305975 |
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