| 【発明の名称】 |
ゲートバルブ |
| 【発明者】 |
【氏名】甲正 健二
【氏名】加藤 隆大
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| 【要約】 |
【課題】弁体とスピンドルとの係合が簡単な過剰締め防止機構を有するゲートバルブを提供する。
【解決手段】バルブ本体1の弁室3内をスピンドル4と螺合する弁体5が上下動してバルブ本体の流路2を開閉する。スピンドル4の下端にストッパーリング21が固定され、スピンドル4と螺合するインサート部品12が弁本体6の係止溝16に回動不能に嵌合され、インサート部品12と遊嵌する蓋体7が弁本体6上端部に差込み係合手段で着脱自在に係合固定されることにより弁体5が構成される。またバルブ作動時には弁本体6と蓋体7は弁室3内に回動不能に支持されている。差込み係合手段は、蓋体7に設けた円弧状突起11と弁本体6に設けた円孔部13と円孔部の径方向に設けた切り欠き溝14と弁本体6の上部の係止溝16に設けた係合溝15とからなっている。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 バルブ本体の弁室内をスピンドルと螺合する弁体が上下動することによりバルブ本体の流路を開閉するゲートバルブにおいて、該スピンドルの下端部にストッパーリングが固定され、該スピンドルと螺合するインサート部品が、弁本体の上部に設けられた係止溝に回動不能に嵌合されており、また、該インサート部品と遊嵌する蓋体が弁本体上端部に差込み係合手段で着脱自在に係合固定されることにより前記弁体が構成され、且つ、バルブ作動時には、前記弁本体及び前記蓋体が回動不能に弁室内に配置されていることを特徴とするゲートバルブ。 【請求項2】 前記差込み係合手段が、蓋体の円筒状部に設けられた円弧状の突出部と、弁本体の上端部に設けられた蓋体の円筒状部が挿入される円孔部と、該円孔部の径方向に設けられた前記蓋体の円弧状突出部が嵌合する切り欠き溝と、該切り欠き溝の下側でかつ、前記係止溝の上部に設けられた前記円弧状突出部を案内する係合溝とにより構成されていることを特徴とする請求項1に記載のゲートバルブ。 【請求項3】 弁本体及び蓋体の径方向の同じ位置に、弁室内に設けられたガイド溝とスライド係合する係合用突起が設けられていることを特徴とする請求項1、又は請求項2に記載のゲートバルブ。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、農水産用、上下水道用あるいは化学プラント用などの配管ラインに好適に使用されるゲートバルブに関するものであり、さらに詳しくは、改良された過剰締め防止機構を有した内ネジ式タイプのゲートバルブに関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来、バルブ本体に対して、回転はするが軸方向には移動しないスピンドルと螺合している弁体が、弁室内を上下動することによりバルブ本体の流路を開閉する内ネジ式タイプのゲートバルブは、前記した種々の分野に広く利用されている。 【0003】しかしながら、バルブ本体あるいは弁体が硬質塩化ビニル樹脂などの合成樹脂で形成された内ネジ式タイプのゲートバルブにおいては、金属製のゲートバルブに比較して強度的に明らかに弱いため、弁閉時に際し、必要以上にスピンドルを回転させるとバルブ本体の内面と弁体とが当接する部分に過大の力が加わる。そのため、バルブ本体あるいは弁体もしくはボンネット部が破損する心配があった。特に地下に埋設して使用されるゲートバルブにおいて著しかった。 【0004】この問題を解決するために過剰締め防止対策が施されたゲートバルブがその後種々開発され、その一例が特開平1−242888号公報の図面に開示されている。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】前記公報の図面に開示されたゲートバルブの弁体と弁棒の係合構造の一例は、弁棒の下端部にストッパー用のナットが固定され、弁棒と螺合し、弁棒を支承する雌ねじナットを弁体の上端部に嵌合させ、押さえリングを弁体に螺合させることにより、該雌ねじナットを押さえて弁体に一体化させるというものである。しかしながら、上記弁体と弁棒との一体化構造においては、以下のような問題点が考えられる。 【0006】1.弁棒と螺合させた雌ねじナットを弁体上端部に嵌合させ、次に押さえリングを弁体に螺合させなければならない。また押さえリングをしっかり螺合させるためには工具を使用しなければならないなど、組立に手間と時間がかかる。当然分解する場合にも同じことが言える。 2.特に弁の開閉操作が繰り返し行われると雌ねじナットのわずかな動きに伴って押さえリングが緩む可能性があり、該押さえリングの緩みにより、過剰締め防止位置が変わり、弁閉時の過剰締め防止効果が小さくなり、また、弁開時においては、流路内に弁体の底部が突出する状態になり、流体の流れの妨げになる。 【0007】本発明は、以上のような従来技術の問題点に鑑みなされたもので、その目的は弁体とスピンドルの係合を簡単にできる構造とした過剰締め防止機構を有した内ネジ式タイプのゲートバルブを提供することにある。 【0008】 【課題を解決するための手段】本発明は上記の目的を達成するため、ゲートバルブにおいて、下端部にストッパーリングが固定されているスピンドルと螺合するインサート部品と遊嵌する蓋体を弁本体の上部に差込み係合手段で脱着自在に係合固定させる構成としたものであり、それにより弁体の組立、分解を簡単、容易にすることができる。 【0009】本発明における差込み係合手段による嵌合構造とは以下の構造からなるものである。まず、インサート部品及び蓋体の構造及び材質について説明する。蓋体の上端部には弁本体の上端面と接触する円形状の鍔部が、またその下部には弁本体の上端部に挿入嵌合される鍔部より径を小さくした円筒状部が、さらに該円筒状部の周側面には該鍔部とは軸方向に距離をおいて径方向に間隔をおいて突出した円弧状の突起部が一体的に形成されている。また、スピンドルと螺合するインサート部品の上部には、前記蓋体の円筒状部の内部に遊嵌されている円筒部が、またその下端部には弁本体上部の内面に設けられた係止溝に回動不能に嵌合される鍔部が一体的に形成されている。さらに、該インサート部品の内周面には、下端部にストッパーリングがピンで取付けられているスピンドルの雄ねじ部と螺合する雌ねじ部が設けられている。該インサート部品、及び該スピンドルの材質は、ステンレス鋼、真鍮などの機械的強度と耐食性に優れた金属が好適に選択される。 【0010】次に、中空円筒状の弁本体の構造について説明する。弁本体上端部には前記蓋体の円筒状部が挿入される該円筒状部と略同径の円孔部が設けられ、また該円孔部の径方向には蓋体の円弧状の突出部と略同形の切り欠き溝が拡張して設けられ、さらに該切り欠き溝の下部には挿入された蓋体の円弧状の突出部が周方向に回動できるようにするための係合用溝が設けられている。また、該係合用溝の下部には前記インサート部品の鍔部が回動不能に嵌合される該鍔部と略同平面形状の係止溝が設けられている。 【0011】弁本体と蓋体の嵌合方法は以下のとおりである。まず、弁本体に設けられた円弧状の切り欠き溝に、スピンドルと螺合されているインサート部品が遊嵌されている蓋体に設けられた円弧状突起部を嵌合させて、蓋体をその鍔部が弁本体の上端部と接触するまで押し込む。この時点で、蓋体の円弧状の突起部は弁本体の係合用溝と同じ高さの位置にある。次に蓋体を周方向に回動させ、円弧状の突起部を係合用溝と係合させ、蓋体を弁本体に固定させることにより弁体が形成される。この嵌合方式を本発明では差込み係合手段と称する。尚、蓋体の円弧状突起部と弁本体の切り欠き溝及び係合用溝の凹凸関係は上記とは逆にしてもよく、この場合の嵌合方式も差込み係合手段に含まれることは言うまでもない。 【0012】ゲートバルブ本体、弁体の材質は、硬質塩化ビニル樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレンなどの合成樹脂、または、鋳鉄、ステンレス鋼などの金属のいずれでも良く、特に限定されない。 【0013】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施態様について図面を参照して説明するが、本発明が本実施態様に限定されないことは言うまでもない。図1は、地下に埋設して使用される塩化ビニル樹脂などの硬質プラスチックからなる内ネジ式タイプのゲートバルブの縦断面図である。図において、1はバルブ本体であり、流路2及び流路中間部に流路軸線に対して垂直方法(図では上方向)に延びる弁室3を有している。4はステンレス鋼製スピンドルであり、弁室3内に位置する部分には雄ねじ部20が設けられている。雄ねじ部20の下端部にはストッパーリング21が螺合されており、止めピンで固定されている。弁室3の上端開口部に設けられたフランジ部24には、スピンドル受け25及びスピンドル4を支承するボンネット26が、ボルトナット(図示せず)により固定されている。 【0014】5は丸底を有する中空円筒状の弁体であり、ゴム弾性体19が表面に被覆一体化されている弁本体6、インサート部品12及び蓋体7から構成されている。 【0015】蓋体7は弁本体6の上部に差込み係合手段で着脱自在に固定されており、すなわちネジ止めや螺合による弁本体6への固着は全くなく、着脱自在且つ回動自在に固定されている。図2に基づけば、蓋体7の上端部には弁本体6の上端面と接触する円形状の鍔部8が設けられており、鍔部8の径方向には後記円弧状突起部11に対し45度周方向に移動した位置に係合用突起9が2個設けられている。鍔部8の下には、弁本体6の上端部に挿入嵌合される鍔部8より小径の円筒状部10が、更に円筒状部10の周側面には鍔部8と軸方向に距離を置いて径方向に突出した円弧状の突起部11が等間隔に4個一体的に設けられている。 【0016】また、弁本体6はその上端部は蓋体7の円筒状部10が挿入される円筒状部10と略同形の円孔部13が設けられ、また円孔部13の上端径方向には蓋体7の円弧状の突起部11と略同形の切り欠き溝14が等間隔に4個拡張して設けられ、切り欠き溝14の下部には挿入された蓋体7の円弧状の突起部11が周方向に回動し、弁本体6と係合させるための係合用溝15が全周にわたって設けられている。さらに、図3に基づくと、係合用溝15の下部には、後記インサート部品12が弁本体6に対して回動不能に嵌合されるための係止溝16が設けられ、係止溝16の下には、円孔部13より縮径された中空部17が設けられている。係止溝16は、インサート部品12の鍔部28の平面形状と略同形で、円孔部13の内周内に配置するように設けられている。また、弁本体6の上部外周面には径方向に係合用突起18が設けられている。 【0017】次にインサート部品12は真鍮からなり、図2に示されているように、上部には前記蓋体7の内部に遊嵌される円筒部27が設けられ、下端部には方形状の鍔部28が一体的に設けられている。円筒部27及び鍔部28の内周面には雌ねじ部29が設けられ、この雌ねじ部29によりインサート部品12は、スピンドル4とその下端部に固定されているストッパーリング21の上の位置で螺合されている。鍔部28は前記弁本体6の上部に設けられた係止溝16に回動不能に嵌合される部分であり、従って、本実施例では図3に示されているごとく係止溝16はインサート部品12の方形状の鍔部28と略同平面形状に設けられている。尚、鍔部28の形状は、回動不能とする形状であればよく、平面形状が方形状に限定されず、多角形状、歯車形状に設けてもよい。 【0018】つぎに、図2に基づいてスピンドル4と弁体5の係合方法を説明する。まず、弁体5の蓋体7の内部にスピンドル4を挿入させ、インサート部品12をスピンドル4の下部より螺合させる。その後、スピンドル4の下端部にストッパーリング21を螺合させ、所定の位置に止めピンで固定する。(ストッパーリング21の位置は過剰締め防止となるように前もって決められている。)その後、前記蓋体7を下降させ、その円筒状部10の内部にインサート部品12の円筒部27を遊嵌させる。 【0019】つぎに、弁本体6の係止溝16に、スピンドル4に螺合したインサート部品12の方形状の鍔部28を嵌合させ、さらに、インサート部品12に遊嵌されている蓋体7の円弧状突起部11を、弁本体6の上端部に設けられた切り欠き溝14に嵌合させ、蓋体7の鍔部8が弁本体6の上端面と接触するまで押し込む。(図4の状態・・・スピンドル4は図示せず。)この時点では、蓋体7の円弧状突起部11は弁本体6の係合用溝15と同じ高さの位置にある。つぎに、蓋体7を周方向に45度回動させ、係合用溝15と円弧状突起部11とを係合させ、蓋体7を弁本体6に固定させる。(図5の状態、但し、蓋体7の円弧状突起部11を径方向に結んだ線に沿った弁体の縦断面図で、スピンドル4は図示せず。)以上が差込み係合の嵌合である。この状態で蓋体7に設けられた係合用突起9と弁本体6に設けられた係合用突起18は重なる位置に来ている。この両係合用突起はバルブ本体1の弁室3内に垂直方向に設けられたガイド溝23とスライド係合されるため、バルブ作動時には弁本体6及び蓋体7すなわち弁体5は上下動は可能であるが、回転はできないようになっている。 【0020】尚、蓋体7の円弧状突起部11と弁本体6の切り欠き溝14との凹凸の関係は逆に設けてもかまわない。さらに、上記説明中の円弧状突起部11及び切り欠き溝14は各々4個設けられている。その数はこれに限定されるものではなく、必要に応じ適宜選択して設けても良い。 【0021】つぎに、本実施態様の内ネジ式タイプのゲートバルブの作動について説明する。図1は、バルブの閉状態が示されている。この状態でキャップ22を開方向に回動させると弁体5は弁室3内のガイド溝23に案内されて回転はせず上昇し、ついには弁体5の蓋体7がスピンドル受け25と接触し、バルブは全開状態となる。この状態から逆に閉方向にキャップ22を回動させると弁体5は、弁室3内をスピンドル4の下端部に固定されているストッパーリング21がインサート部品12の方形状の鍔部28の下端部と接触するまで下降する。すなわち弁体5がバルブ本体1の流路2を閉塞してバルブは閉状態となる。さらに、キャップ22を閉方向に回動させようとしてもストッパーリング21の作用で弁体5の下降は阻止され、過剰締めが防止される。 【0022】 【発明の効果】以上説明したごとく本発明の内ネジ式タイプのゲートバルブにおいては、弁体が弁本体と蓋体とを差込み係合手段で着脱自在に係合させることにより構成されているため、弁体の組立あるいは分解が工具を使用せずに簡単容易に且つ短時間に行うことができる。 【0023】また、バルブの全開時、全閉時、または作動途中のいずれの場合でも、インサート部品が蓋体と遊嵌されているため、キャップの操作トルクはインサート部品にしか伝達されず、蓋体の係合用突起には操作トルクの過負荷が加わることがなく、該係合用突起の変形や破損などが起きない。したがって、蓋体が弁本体から外れる心配はなく、ゲートバルブの長期耐久性が保たれる。また、インサート部品が蓋体と分離されているため、蓋体にインサート成形することによる雌ねじ部の変形という問題も起こらず、正確な組立が可能になる。 【0024】さらに、バルブ全閉時の過剰締めを完全に防止できるため、バルブ本体、弁体、及びスピンドルを過大な締め切り力から保護することができ、バルブの破損事故を確実に防止することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000117102 【氏名又は名称】旭有機材工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)11月7日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】石田 敬 (外3名)
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| 【公開番号】 |
特開平11−141698 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)5月25日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−305864 |
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