| 【発明の名称】 |
電磁給水弁装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】青木 一明
【氏名】徳竹 忠彦
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| 【要約】 |
【課題】家庭用電気機器(例えば、全自動洗濯機、食器洗い乾燥機等)に搭載されている通常のパイロット方式の電磁給水弁装置では、給水配管ライン等から伝播してくる水撃所謂もらい圧に対しては水撃抑止対策がない。そこで、該電磁給水弁装置等の破損防止の為にリリーフ弁装置を増設したいが、既に家庭用電気機器には特に余分な空間がないので、リリーフ弁機構を該電磁給水弁装置の弁本体外部から埋設して対応する例が多くなってきている。しかし、該弁本体外部から流入室方向にリリーフ弁機構を組み込むので、シール部を設けているとは言え、依然漏水の課題が残る。又、リリーフ弁機構の埋設に伴い、該弁本体の形状及び寸法が、該電磁給水弁装置と大きく異なると、部品置換できない場合が有り得る。
【解決手段】弁本体にシール部の無いリリーフ弁機構の流入孔を流入管路に設け、流入口を流れる流体の圧力が所定圧以上になったときに、該流入口を流れる流体の一部を流出管路に流出させる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 弁本体にシール部の無いリリーフ弁機構の流入孔を流入管路に設け、流入口を流れる流体の圧力が所定圧以上になったときに、該流入口を流れる流体の一部を流出管路に流出させることを特徴とするパイロット方式の電磁給水弁装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、水等の流体の流路内の給水配管ライン等(以下、ラインという。)に設置して、プランジャでダイヤフラム弁のパイロット・オリフィスを開閉することにより、ダイヤフラム弁を連動させて主弁座の開閉を行うパイロット方式の電磁給水弁装置内部に、リリーフ弁機構を設けたものに係るものであり、詳しくは給水配管ライン等から伝播してくる水撃所謂外部発生のもらい圧等で、流入口を流れる流体の圧力が所定圧以上(例えば、通常の水道水においては水道水圧784kPa(キロパスカル)以上)になったときに、一番早く検知できる位置である流入管路に設けられたリリーフ弁機構の流入孔から、該流入口を流れる流体の一部を流出管路に流出させることができるパイロット方式の電磁給水弁装置に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、家庭用電気機器(例えば、全自動洗濯機、食器洗い乾燥機等)に搭載されているパイロット方式の電磁給水弁装置(以下、従来装置という。)には、流入口(例えば、ねじ継手の呼びPT3/4、口径の呼び20というように、業界では給水ホース等のねじ接続や口径等を規格化している。流入口には異物(例えば、虫、砂、鉄屑等)混入防止の60メッシュ程度の金属フィルタや、流量制御用の弾性部材(例えば、NBR)のフローシート等を組み込むことが多い。)と、流入管路と、流入室(流出管路の外周部)と、主弁座(流出管路の端面部の外周部肉厚を薄くした部分)と、流出管路と、流出口とを有する樹脂成形部材(例えば、ポリプロピレン樹脂)の弁本体に、主弁座を閉鎖するようにダイヤフラム弁(弁体)を設置し、該弁本体に該ダイヤフラム弁のダイヤフラムの液密パッキン部を押圧するように樹脂成形部材(例えば、ナイロン樹脂)のガイドケース(内部を背圧室という。)を押止め、該ガイドケースの内周には該ダイヤフラム弁のパイロット・オリフィスが閉鎖されるように、弾性部材(例えば、シリコンゴム)の軟質プランジャシート(弁体)が固定された磁性部材のプランジャと、該プランジャを常時弾発付勢しているコイルスプリング(例えば、ステンレススチール線)を収納し、該ガイドケースの外周には銅線(例えば、エナメル線)を円筒状のボビンに巻いて端子片に接続したソレノイドを設置して構成されたものが知られている。該ダイヤフラム弁は、例えば、弾性部材(例えば、シリコンゴム)の軟質ダイヤフラムに設けられた少なくとも一個の小穴と一個の中穴に、樹脂成形部材(例えば、ポリアセタール樹脂)の硬質ディスクの片面に設けられた少なくとも一個の小突起と一個の中突起を嵌挿することにより結合していて、該ダイヤフラム弁の外周部には該小突起が飛び出ていて、流入室と背圧室を貫通するサイド・オリフィス(小孔)を備え、該ダイヤフラム弁の中央部には該中突起が飛び出ていて、背圧室と背圧室流出口を貫通するパイロット・オリフィス(中孔)を備えている。 【0003】さて、該ソレノイドに電流を流すと、該ソレノイドの内側に設置された該ガイドケース内の略中央部に該プランジャが吸引されて、該パイロット・オリフィスを閉鎖していた該プランジャシートが離れる。すると、流入室の流体は該サイド・オリフィスから該背圧室に流入し、該パイロット・オリフィス、該背圧室流出口を通り、該流出管路、該流出口に流出する。この通路が開通されると、流入室の流体の圧力で該ダイヤフラム弁が該主弁座から浮遊し、流体の大部分は、該流入口、該流入管路、該流入室、該主弁座、該流出管路、該流出口の主流路を通り流出する。 【0004】次に、該ソレノイドに電流を流すのを止めると、該コイルスプリングにより該プランジャが定位に復旧し、該プランジャシートが該パイロット・オリフィスを閉鎖する。すると、該サイド・オリフィスから該背圧室に流入している流体は行き場を無くして、流体圧の上昇により該主弁座から浮遊していた該ダイヤフラム弁を該主弁座に押圧するようになる。そして、該主弁座が該ダイヤフラム弁で急閉鎖されて止水される。 【0005】止水と同時に、該主弁座付近では、流体の運動状態の急変によって、運動エネルギーが圧力の増加に変わり、水撃圧と呼ばれる急激な圧力上昇が起こり、逆流が始まる。すると、正流と逆流が衝突して、水撃圧の圧力波となって、該主弁座とライン内を往復し、次第に減衰する。この現象を水撃(ウォータハンマ)といい、ラインに振動を発生させて騒音の要因となる。又、頻繁に発生させると、ラインの破損、計器や制御装置等の故障等の弊害を誘発させ、漏水の原因となる場合があるという問題点がある。そのため、従来装置に於いては、従来からこの水撃の抑止を図る方法として、ダイヤフラム弁が主弁座を緩閉鎖するようなダイヤフラム弁が開発がされている。例えば、特開昭60−132186号、特開平1−210677号、特開平1−216183号等に開示されている技術がある。(以下、緩閉鎖するダイヤフラム弁を搭載している従来装置を改善装置という。) 【0006】しかし、該改善装置のダイヤフラム弁が主弁座を緩閉鎖した後に、例えば、他の家庭用電気機器に搭載されている従来装置が作動して、ラインに水撃圧の圧力波を伝播させた場合、ラインから伝播してくる水撃所謂外部発生のもらい圧には、該改善装置と言えども抑止効果は働かない。そこで、自己発生の水撃圧や外部発生のもらい圧等を下げる為に、流体の一部を流入室から流出管路に流出させるリリーフ弁機構を、弁本体外部から埋設したものが提案されている。例えば、特開昭58−163784号、特開平5−154284号、特開平8−178125号等に開示されている技術がある。(以下、リリーフ弁機構を搭載している従来装置又は改善装置を先行装置という。) 【0007】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、該先行装置においては、組立性の良い構造ではあるが、弁本体の外部から流入室方向にリリーフ弁機構部品を組み込む為に、シール部(例えば、Oリング)が必要であり、家庭用電気機器の使用環境によっては、弁本体外部に僅かではあるが漏水するという信頼性的な問題点がある。又、外部発生のもらい圧等が、該先行装置の流入口から流入室まで到達すると、確かにリリーフ弁機構が作動して、流入室の流体の一部は流出管路に流出するが、流入室の流体の一部はダイヤフラム弁のサイド・オリフィスから背圧室に流入し、背圧室圧力が上昇してガイドケースの破損等の弊害を誘発させ、漏水の原因となる場合があるという問題点がある。 【0008】本発明は、従来の技術の有するこのような問題点を鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、該先行装置等で必要であった弁本体の外部からのシール部を不要とし、自己発生の水撃圧に対しては有効な抑止効果を発揮し、外部発生のもらい圧等に対しては、パイロット方式の電磁給水弁装置内部まで到達する前に、流入口を流れる流体の圧力を所定圧以下にすることにより、弁本体外部に僅かでも漏水しない所謂信頼性の高いパイロット方式の電磁給水弁装置を提供しようとするものである。 【0009】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明のパイロット方式の電磁給水弁装置は、弁本体にシール部の無いリリーフ弁機構の流入孔を流入管路に設け、流入口を流れる流体の圧力が所定圧以上になったときに、該流入口を流れる流体の一部を流出管路に流出させることを特徴とする。 【0010】 【発明の実施の形態】発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は本発明のリリーフ弁機構を搭載するパイロット方式の電磁給水弁装置10(以下、本装置という。)の縦断面図である。本装置においては、流入口11と、流入管路12と、流入室13と、流出管路14端面に設けられた主弁座15と、流出口16とを有する弁本体17に、主弁座15を閉塞するように、流入する流体圧で変位可能なダイヤフラム弁を設置し、弁本体17にダイヤフラム弁のダイヤフラムの液密パッキン部33を押圧するようにガイドケース40を押止め、該ガイドケース40の内周には、該ダイヤフラム弁のパイロット・オリフィス27を閉塞するようにプランジャシート41が固定されたプランジャ42と、該プランジャ42を押圧しているコイルスプリング43を収納し、該ガイドケース40の外周には、マグネット・ワイヤーと呼ばれる銅線44を円筒状のボビン45に巻いて端子片46に接続したソレノイド47を設置したものである。 【0011】本装置における一実施例のリリーフ弁機構は、リリーフ管60と、流入孔61(例えば、φ1)を有するリリーフ弁座62と、該リリーフ弁座62を閉鎖する弾性部材(例えば、シリコンゴム)の軟質リリーフシート(弁体)63と、該リリーフシート63を常時弾発付勢しているリリーフコイルスプリング64(例えば、バネ荷重50グラム)と、該流出管路14に設けた流出孔65とから構成されている。本装置においては、該流出管路14に流出孔65(例えば、φ1.2)を設け、該流出管路14から流入室13を経由し流入管路12までリリーフ管60を設け、該リリーフ管60の内部にはリリーフコイルスプリング64とリリーフシート63を挿入し、該リリーフ管60の端面と該リリーフ弁座62の端面とを結合(例えば、熱溶着、超音波溶着、圧入、螺着、螺着後熱かしめ等)して組み立てる。このように、本装置における一実施例は、外部発生のもらい圧等に対して、一番早く検知できる位置である流入管路12に、弁本体17にシール部の無いリリーフ弁機構の流入孔61を設け、外部発生のもらい圧等が本装置内部まで到達する前に、該流入口11を流れる流体の一部を流出管路14に流出させることができることに特徴がある。 【0012】他の一実施例として、該流入管路12内にリリーフ弁機構が配設されるように、該主弁座15には流出孔65の代わりに螺刻孔(不図示)を設けておいて、該螺刻孔に、先に組み立てしておいたリリーフ弁ユニット(不図示ではあるが、略中央に流出孔を設けた螺刻部を管端に有するリリーフ管体の管内に、リリーフコイルスプリング64とリリーフシート63を挿入し、リリーフ管体端面と流入孔61を有するリリーフ弁座62端面とを結合したもの)を螺着しても良い。前記螺刻がコスト的に採用できない場合は、テーパー形状にして圧入する手段を用いても良い。 【0013】又、流体が流入口11から流入室13に流れる通路(該流入管路12と該リリーフ管60の間)においては、リリーフ管60の強度補強や整流効果の他に、止水機能向上の為に整流羽根を設けても良い。該通路の断面積合計が6mm丸穴の断面積に近似しているので、98kPaの水圧において、毎分11リットルの給水が可能である。若干の縮流損失はあるが、実使用面に於いては差し支えない程度である。 【0014】当然ながら、流入口11には金属フィルタやフローシート等を、該従来装置と同様に組み込むことが可能である。 【0015】参考に、例えば、社団法人日本水道協会等が水撃作用の試験方法を公表しているが、147kPaの動水圧に於いて、本装置を自動的に急閉止した時、441kPa以下の水撃圧であることという基準値は十分に満足する。又、本装置と向かい合うように、該従来装置を設置し、該動水圧に於いて、該従来装置を自動的に急閉止した時も、該基準値を満足する。 【0016】以上、本発明の好適な実施の形態について種々の組合せ等を述べてきたが、本発明は上述する実施の形態に限定されるものでなく、発明の精神を逸脱しない範囲で多くの組合せ、改変等を施し得るのはもちろんである。 【0017】 【発明の効果】本装置においては、該先行装置等で必要であった弁本体の外部からのシール部を不要とし、自己発生の水撃圧に対しては有効な抑止効果を発揮し、外部発生のもらい圧等に対しては、本装置内部まで到達する前に、流入口を流れる流体の圧力を所定圧以下にすることにより、弁本体外部に僅かでも漏水しないという効果を奏する。又、本装置においては、弁本体の形状や寸法が該従来装置と略同一なので、以前から家庭用電気機器に搭載されている該従来装置との部品置換だけで、簡単に水撃が改善されるという効果を奏する。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000146995 【氏名又は名称】テクノエクセル株式会社
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)10月28日 |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開平11−132358 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)5月21日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−311244 |
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