トップ :: F 機械工学 照明 加熱 武器 爆破 :: F16 機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段




【発明の名称】 水撃防止器付止水栓
【発明者】 【氏名】増田 政彦

【氏名】小林 達也

【要約】 【課題】ダイヤフラムのフランジ部が、ハンドルによる締付・緩め操作を繰り返し受けても緩みや締め過ぎを起こさない水撃防止器付止水栓を提供する。

【解決手段】ハンドルの回動操作で管路を開閉させ、且つ弁本体1に螺合して管路に連通する通孔10Bを有するスピンドル10と、上記スピンドルの端部に設けた取付基部10Aのねじ部10Cと、上記ねじ部10Cに他のねじ部19Cを螺合して取付けたハンドルとなる操作筒19と、上記取付基部10Aと操作筒19の間に外周フランジ部15Cを挾圧保持させたゴム状弾性体のダイヤフラム15と、上記ダイヤフラムと操作筒内の空間に充填したシンタクティックフォームからなる緩衝体17と、上記ダイヤフラムと取付基部との空間内に設けた水撃室Eと、上記取付基部と操作筒の両ねじ部に挟圧保持されるダイヤフラムの締め過ぎ・緩め過ぎ防止手段50と、を具備したものである。これにより、ハンドルによる締付け・緩め操作を繰り返し受けてもねじ部の締め過ぎや緩みを起こさない。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ハンドルとなる操作筒の回動操作により管路を開閉する方向に移動されるスピンドルの端部に設けられた取付基部にねじ部を形成するとともに、上記操作筒にねじ部を形成して上記両ねじ部同士を螺合することにより取付基部に操作筒を取付け、且つ、取付基部と操作筒の間にゴム状弾性体で形成されるダイヤフラムのフランジ部を挟圧保持し、上記ダイヤフラムと操作筒内の空間にシンタクティックフォームからなる緩衝体を配置するとともに、ダイヤフラムと取付け基部との空間内に水撃室を設けた水撃防止器付止水栓において、上記取付基部と操作筒との間に、両ねじ部の締め付けにより挟圧保持されるダイヤフラムの締め過ぎ・緩み過ぎ防止手段を形成したことを特徴とする水撃防止器付止水栓。
【請求項2】 上記締め過ぎ・緩み過ぎ防止手段は、両ねじ部の螺合時にダイヤフラムが所定の締め付け状態となる位置で互いに当接する位置規制部を形成し、両ねじ部を接着剤により固着したものであることを特徴とする請求項1記載の水撃防止器付止水栓。
【請求項3】 上記締め過ぎ・緩み過ぎ防止手段は、両ねじ部の螺合時にダイヤフラムが所定の締め付け状態となる位置で互いに当接する位置規制部を形成し、取付基部と操作筒とを廻止爪と係止溝とにより係止したものであることを特徴とする請求項1記載の水撃防止器付止水栓。
【請求項4】 上記締め過ぎ・緩み過ぎ防止手段は、両ねじ部の螺設位置をダイヤフラムの締め付けが所定の状態となる寸法位置に形成し、両ねじ部を接着剤により固着したものであることを特徴とする請求項1記載の水撃防止器付止水栓。
【請求項5】 上記締め過ぎ・緩み過ぎ防止手段は、両ねじ部の螺設位置をダイヤフラムの締め付けが所定の状態となる寸法位置に形成し、取付基部と操作筒とを廻止爪と係止溝とにより係止したものであることを特徴とする請求項1記載の水撃防止器付止水栓。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水撃防止器付止水栓に係り、特に、ハンドルによる締付け・緩め操作を繰り返しても締め過ぎや緩み過ぎを起こさず、適正な水撃防止機能を維持できるようにしたものに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、水道配管の管路上に配置する水撃防止器が一般的に普及している。一方、止水栓において、水栓を開閉操作するスピンドルの操作ハンドル内に水撃防止器を内蔵したものが、特開平9−152057号公報や特開平8ー177092号公報等に見るように提供されている。この水撃防止機能付止水栓は、開閉操作するハンドル本体内に水撃防止器を内蔵しているため、水道配管上に配置した水撃防止器のような出っ張りがなくなり、良好な外観を維持したままで水撃防止機能を果たせる効果がある。
【0003】上記水撃防止機能付止水栓は、水撃防止器を内蔵した水栓の外形寸法が大きくならないこと、換言すれば、できるだけ小型であって、しかも満足できる水撃防止作用が得られることが必要とされる。
【0004】上記特開平9−152057号公報に示すものは、ハンドルの回動操作により水路を開閉する方向に移動される中空状のスピンドルと、このスピンドルに移動可能に挿着された浮きコマを備え、ハンドル内には、ダイヤフラムと緩衝体とからなる水撃防止機能部材が内装されたものである。上記浮きコマには、水路側と水撃防止機能部材側を連通させる通水路を形成している。
【0005】このものは、ダイヤフラムを断面アーチ型としその内周凸片をスピンドル上端部の凹部に係合させるようにしたものである。しかし、小型で大きな水撃防止機能を得るには、アーチ型よりも、外周にフランジ部を有するダイヤフラムの方が投影面積の大きい受圧面が得られ有利である。
【0006】このような外周にフランジ部を有するダイヤフラムを使用した水撃防止器付止水栓としては特開平8ー177092号公報のものがある。このものは、スピンドルの上部に上端が開口した拡径部を設け、これに上方から密閉部材をねじで締付けて容器を形成している。この密閉部材の締め付け時に、拡径部と密閉部材間にW型のダイヤフラムを挾み込み、ダイヤフラムの上方の密閉部材内に弾性体を封入させるとともに、ダイヤフラムの下方側に配管に通じる水撃室を形成している。拡径部と密閉部材の外側には覆蓋部材となるハンドルが被せられている。
【0007】上記水撃防止器付止水栓は、拡径部と密閉部材間にダイヤフラムの外周縁を挾み込んでいるため、そのねじ込み力が過大となるとダイヤフラムの外周縁を挾み切ってしまうし、反対に弱いと把持不足を生じてしまう。また、ダイヤフラムの外周縁の把持力が適正値であっても、ハンドルによるスピンドルの締付(止水)や緩め(出水)操作の繰り返し及び誤操作による過大なハンドル・トルクにより、外周縁の把持力が狂ってしまう。従って、水撃防止装置の適正な水撃作用が得られなくなるという問題を有している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、水撃作用に優れたフランジ部を有するダイヤフラムを採用し、且つ、ダイヤフラムのフランジ部を適切に保持することにより、ハンドルによる締付け・緩め操作を繰り返しても締め過ぎや緩み過ぎを起こさない水撃防止器付止水栓を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に記載した水撃防止器付止水栓は、ハンドルとなる操作筒の回動操作により管路を開閉する方向に移動されるスピンドルの端部に設けられた取付基部にねじ部を形成するとともに、上記操作筒にねじ部を形成して上記両ねじ部同士を螺合することにより取付基部に操作筒を取付け、且つ、取付基部と操作筒の間にゴム状弾性体で形成されるダイヤフラムのフランジ部を挟圧保持し、上記ダイヤフラムと操作筒内の空間にシンタクティックフォームからなる緩衝体を配置するとともに、ダイヤフラムと取付け基部との空間内に水撃室を設けた水撃防止器付止水栓において、上記取付基部と操作筒との間に、両ねじ部の締め付けにより挟圧保持されるダイヤフラムの締め過ぎ・緩み過ぎ防止手段を形成したことを特徴とするものである。
【0010】請求項2は、請求項1記載の水撃防止器付止水栓において、上記締め過ぎ・緩み過ぎ防止手段は、両ねじ部の螺合時にダイヤフラムが所定の締め付け状態となる位置で互いに当接する位置規制部を形成し、両ねじ部を接着剤により固着したものであることを特徴とするものである。
【0011】請求項3は、請求項1記載の水撃防止器付止水栓において、上記締め過ぎ・緩み過ぎ防止手段は、両ねじ部の螺合時にダイヤフラムが所定の締め付け状態となる位置で互いに当接する位置規制部を形成し、取付基部と操作筒とを廻止爪と係止溝とにより係止したものであることを特徴とするものである。
【0012】請求項4は、請求項1記載の水撃防止器付止水栓において、上記締め過ぎ・緩み過ぎ防止手段は、両ねじ部の螺設位置をダイヤフラムの締め付けが所定の状態となる寸法位置に形成し、両ねじ部を接着剤により固着したものであることを特徴とするものである。
【0013】請求項5は、請求項1記載の水撃防止器付止水栓において、上記締め過ぎ・緩み過ぎ防手段は、両ねじ部の螺設位置をダイヤフラムの締め付けが所定の状態となる寸法位置に形成し、取付基部と操作筒とを廻止爪と係止溝とにより係止したものであることを特徴とするものである。
【0014】
【作用】本発明の請求項1によると、スピンドル端部の取付基部に設けたねじ部に、ハンドルとなる操作筒のねじ部を螺合して操作筒が取り付けられる。この時、取付基部と操作筒の間に、ダイヤフラムのフランジ部を挾圧保持する。そして、このフランジ部に対する挾圧保持力が変化しないように、上記取付基部と操作筒の間に、ダイヤフラムの締め過ぎ・緩み過ぎ防止手段を備えている。
【0015】これにより、操作筒を開閉操作して、スピンドルの締付(止水)や緩め(出水)操作を繰り返したり、誤操作により過大なハンドル・トルクを発生させても、ダイヤフラムのフランジ部の挾圧保持力が適正値に保持される。したがって、操作筒内に納めた水撃防止器は、ハンドル操作による繰返し外力によってもダイヤフラムの機械的劣化がなく、水撃防止機能を最良な状態で発揮する。
【0016】本発明の請求項2の締め過ぎ・緩み過ぎ防止手段によると、締め過ぎ防止部材は、両ねじ部の螺合時にダイヤフラムの締め付けが所定の状態となる位置で互いに当接する位置規制部を形成したものであり、両ねじ部の螺合操作だけで、ダイヤフラムのフランジ部を適正に挾圧保持する挾圧力が簡単に設定される。
【0017】また、緩め過ぎ防止部材は、接着剤により両ねじ部は簡単に固着される。これにより、ハンドル操作による繰返し外力や誤操作によって過大な外力が両ねじ部間に生じても緩まず、常に適正な挾圧力が維持される。
【0018】本発明の請求項3の締め過ぎ・緩み過ぎ防止手段によると、締め過ぎ防止部材は、両ねじ部の螺合時にダイヤフラムの締め付けが所定の状態となる位置で互いに当接する位置規制部を形成したものであり、両ねじ部の螺合操作だけで、ダイヤフラムのフランジ部を挾圧保持する挾圧力が適正値に簡単に設定される。
【0019】また、緩め過ぎ防止部材は、廻止爪と係止溝にて係止される。これにより、ハンドル操作による繰返し外力や誤操作によって過大な外力が両ねじ部間に生じても、両ねじ部は緩まない。
【0020】本発明の請求項4の締め過ぎ・緩み過ぎ防止手段によると、締め過ぎ防止部材は、両ねじ部の螺合時に螺設位置をダイヤフラムの締め付けが所定の状態となる寸法位置に形成したものであり、両ねじ部の螺合操作だけで、ダイヤフラムのフランジ部を挾圧保持する挾圧力が適正値に簡単に設定される。
【0021】更に、緩め過ぎ防止部材は、接着剤により両ねじ部は簡単に固着される。これにより、ハンドル操作による繰返し外力や誤操作によって過大な外力が両ねじ部間に生じても、両ねじ部は緩まない。
【0022】本発明の請求項5の締め過ぎ・緩み過ぎ防止手段によると、締め過ぎ防止部材は、両ねじ部の螺合時に螺設位置をダイヤフラムの締め付けが所定の状態となる寸法位置に形成したものであり、両ねじ部の螺合操作だけで、ダイヤフラムのフランジ部を挾圧保持する挾圧力が適正値に簡単に設定される。
【0023】更に、緩め過ぎ防止部材は、廻止爪と係止溝にて係止される。これにより、ハンドル操作による繰返し外力や誤操作によって過大な外力が両ねじ部間に生じても、両ねじ部は緩まない。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、図を参照して本発明の第1実施形態について説明する。図1は第1実施形態の水撃防止器付止水栓を示す断面図であり、図2は第1実施形態の水撃防止器付止水栓の展開斜視図である。また、図3は要部の断面図である。
【0025】上記水撃防止器付止水栓100の弁本体1は、管路に接続される接続部3と、この内部に設けた弁座5と、弁本体1の縦螺子1Aに螺合するスピンドル10と、このスピンドル10の下端に付設した弁体7とからなる。上記スピンドル10の上端に付設したハンドル(操作筒)19の開閉操作により、スピンドル10を管路が開閉する方向に移動させ、弁体7が弁座5との開閉をなす。尚、スピンドル10の中心には、通孔10Bが開けられ管路に連通している。
【0026】上記弁本体1において、スピンドル10の上端に設けたねじ部10Aに、円盤状の取付基部13が雌ねじ部13Dを螺合させて一体に形成されている。尚、上記ねじ部10Aに雌ねじ部13Dをねじ入れた後、そのねじ部の一部をカシメる(ねじ山をポンチでつぶす)等して、堅固に固着するのが望ましい。勿論、同等の固着力が得られるなら、接着剤を塗布して固着するようにしてもよい。上記取付基部13は、その外周部の下側にねじ部13Cを形成する。他方、操作筒19は、筒体19´と、この下端に設けた拡開部19Aと、この拡開部19Aに連設された筒部19Bとよりなり、筒部19Bの内周面にねじ部19Cを形成している。そして、上記ねじ部13C,19C同士を螺合することにより取付基部13に操作筒19を取付けている。
【0027】上記取付基部13の上面13Aと、操作筒19の拡開部19Aとの間には、ゴム状弾性体で形成したハット型のダイヤフラム15のフランジ部15Cを挾圧保持している。尚、取付基部の上面13Aの外周部に2本の凹状環13B,13Bを形成している。この凹状環13Bはなくてもよいが、これによりフランジ部15Cが滑らず、且つ気密性を確保した状態で挟圧保持される。上記ダイヤフラム15は、水撃力を受ける保護膜部15Aと、この保護膜部の外周に連設され伸縮して水撃エネルギを大きく吸収する伸縮部15Bと、この伸縮部15Bの下端に連設されるフランジ部15Cとからなる。上記ダイヤフラム15と操作筒19とで作られた空間には、水撃エネルギを吸収するシンタクティックフォーム材で形成した緩衝体17が配置されている。また、上記ダイヤフラム15と取付部13の上面との空間には水撃室Eが形成されている。
【0028】上記フランジ部15Cは、その挾圧保持力Fが適正値となるように、取付基部13Aと操作筒19との間に、ダイヤフラム15の締め過ぎ防止部材30と緩み止め部材40とからなる締め過ぎ・緩み過ぎ防止手段50を備えている。
【0029】先ず、図3に示すように、上記締め過ぎ・緩み過ぎ防止手段50における締め過ぎ防止部材30は、上記取付部13におけるねじ部13Cの上端に係止段部13Dを設けるとともに、操作筒19のねじ部19Cの上端に係止段部19Dを設けてなる。上記各係止段部13D,19Dは、両ねじ部13C,19Cの螺合時に、ダイヤフラム15の締め付けが所定の挾圧保持力Fとなる位置で互いに当接し合い、これ以上ねじ込めないようにした位置規制部K1を形成する。この時のダイヤフラム15の締代がXになるように、各拡大段部13D,19Dの形成位置が定められる。
【0030】勿論、上記締め過ぎ・緩み過ぎ防止手段50における締め過ぎ防止部材30は、図4に示す締め過ぎ防止部材33としても良い。この変形実施形態は、両ねじ部13C,19Cに各係止段部13D,19Dを設けず、これに代えてねじ部13Cの下端に係止段部13Eを付設させたものである。この位置規制部K2によっても、位置規制部K1と同様の機能を発揮する。
【0031】また、上記締め過ぎ・緩み過ぎ防止手段50における緩み止め部材40は、上記両ねじ部13C,19Cを螺合時に接着剤Sの塗布により固着させたものである。
【0032】本発明の第1実施形態の水撃防止器付止水栓100は、上記のように構成されており、以下のように作用する。先ず、スピンドル10の取付基部13に設けたねじ部13Cに、操作筒19のねじ部19Cを螺合して操作筒が取り付けられる。この時、取付基部の上面13Aに凹状環13Bを形成すると、操作筒19の拡開部19Aとの間に、ハット型のダイヤフラムのフランジ部15Cを滑りなく確実に挾圧保持する。そして、このフランジ部15Cに対する挾圧保持力Fが変化しないように、上記取付基部と操作筒の間に、ダイヤフラムの締め過ぎ・緩み過ぎ防止手段50たる締め過ぎ防止部材30と緩み止め部材40とが形成される。
【0033】これにより、操作筒19を開閉操作して、スピンドル10の締付(止水)や緩め(出水)操作を繰り返したり、誤操作により過大なハンドル・トルクを発生させても、ダイヤフラム15のフランジ部15Cの挾圧保持力Fが適正値に保たれる。しかして、操作筒内の水撃防止器60は、ハンドル操作による繰返し外力でダイヤフラムの挾圧保持の状態が維持され、水撃作用に優れたゴム状弾性体で形成したハット型のダイヤフラム15と、シンタクティックフォーム材で形成した緩衝体17とにより、常に最良の水撃防止作用が発揮される。
【0034】更に、上記締め過ぎ防止部材30は、スピンドル端部の取付基部13のねじ部13Cと操作筒19のねじ部19C間に、この両ねじ部の螺合時にダイヤフラムの締め付けが所定の状態となる位置で互いに当接する位置規制部K1を形成しており、両ねじ部の螺合操作だけで、ダイヤフラムのフランジ部15Cを挾圧保持する挾圧保持力Fが適正値に簡単に設定される。
【0035】これにより、ゴム状弾性体で形成されたハット型のダイヤフラム15の締付力が過大になって、ダイヤフラムのフランジ部15Cが過大な挾圧保持力Fで押しつぶされたり、挟み切れたりすることがない。
【0036】そして、上記緩み止め部材40としての接着剤Sによる接着により、スピンドル端部の取付基部13Aのねじ部13Cと操作筒19の両ねじ部19C間が固着される。これにより、ダイヤフラムのフランジ部15Cの挾圧保持力Fが適正値に保持される。しかして、ハンドル操作による繰返し外力や誤操作による過大な外力が両ねじ部間に発生しても、両ねじ部は緩まない。尚、上記締め過ぎ・緩み過ぎ防止の機構が生きてくる前提として、スピンドル10のねじ部10Aと取付基部13の雌ねじ部13Dとは、ねじ部の一部をカシメる方法や接着剤を塗布して固着する方法により堅固に固着されている。従って、操作筒19を回動操作したときに、そのトルクに負けて、このねじ部が緩んでしまうおそれはない。
【0037】上記第1実施形態の水撃防止器付止水栓100によると、下記の効果が奏される。先ず、ダイヤフラムのフランジ部の挾圧保持力が適正値に保持されているから、操作筒内の水撃防止器60は、常に最良の水撃防止作用が発揮される。
【0038】そして、締め過ぎ防止部材30は、ダイヤフラム15の締め付けが所定の状態となる位置で互いに当接する位置規制部K1により、両ねじ部の螺合操作だけて、ダイヤフラムのフランジ部15Cを挾圧保持する挾圧保持力Fが適正値に簡単に設定される。従って、ダイヤフラムの挾圧保持力が過大にならないから、ダイヤフラムのフランジ部が過大な挾圧保持力で押しつぶされず、長期間にわたり良好な水撃防止機能が発揮される。
【0039】更に、上記緩み止め部材40の接着剤Sが両ねじ部間を固着するから、ダイヤフラムのフランジ部15Cの挾圧保持力Fが適正値に保持され、ハンドル操作による繰返し外力や誤操作による過大な外力が両ねじ部間に生じても、両ねじ部は緩まず、長期間にわたり良好な水撃防止機能を発揮する。
【0040】本発明の水撃防止器付止水栓100は、上記第1実施形態に限定されず、発明の要旨内での設計変更が可能である。図5に示す第2実施形態の水撃防止器付止水栓200としても良い。上記水撃防止器付止水栓200は、締め過ぎ・緩み過ぎ防止手段50における締め過ぎ防止部材35として、両ねじ部の螺設位置をダイヤフラムの締め付けが所定の状態となる寸法位置Lに規制したものである。
【0041】また、締め過ぎ・緩み過ぎ防止手段50における緩み止め部材45として、図5,6に示すように、操作筒19の一部に設けた廻止爪19Eを、取付基部13Aの外周に設けた係止溝13Fに折り曲げて係止させたものである。その他の構成は、上記第1実施形態と同一であるから、同一符号を付して説明を省略する。
【0042】本発明の第2実施形態の水撃防止器付止水栓200は、上記のように構成されており、以下のように作用する。先ず、スピンドル端部の取付基部13Aに設けたねじ部13Cに、ハンドルとなる操作筒19のねじ部19Cを螺合して操作筒が取り付けられる。この時、取付基部13Aと操作筒19の間に、ハット型のダイヤフラム15のフランジ部15Cを挾圧保持する。そして、このフランジ部に対する挾圧保持力Fが変化しないように、上記取付基部と操作筒の間を、ダイヤフラムの締め過ぎ・緩み過ぎ防止手段50となる締め過ぎ防止部材35と緩み止め部材45とを形成する。
【0043】これにより、操作筒19を開閉操作して、スピンドル10の締付や緩め操作を繰り返したり、誤操作により過大なハンドル・トルクを発生させても、ダイヤフラム15のフランジ部15Cの挾圧保持力Fが適正値に保たれる。しかして、操作筒内の水撃防止器60は、その水撃防止作用が低下せず、ハンドル操作による繰返し外力でダイヤフラムの挾圧保持力低下や水撃防止機能の劣化が生じない。
【0044】また、上記締め過ぎ防止部材35は、スピンドル端部の取付基部13Aのねじ部13Cと操作筒19のねじ部19C間に、この両ねじ部の螺合時にダイヤフラム15の締付けが所定の状態となる位置Lで位置を規制されるようにしたから、両ねじ部の螺合操作だけで、ダイヤフラム15のフランジ部15Cを挾圧保持する挾圧保持力Fが適正値に設定される。
【0045】これにより、ダイヤフラム15の締付力が過大にならないから、ダイヤフラムのフランジ部15Cが過大な挾圧保持力で押しつぶされたり、挟み切れたりすることがない。
【0046】また、上記緩み止め部材45により、スピンドルの取付基部13Aのねじ部13Cと操作筒19のねじ部19C間が固着される。これにより、ダイヤフラム15のフランジ部15Cの挾圧保持力Fが適正値に保持され、ハンドル操作による繰返し外力や誤操作によって過大な外力が両ねじ部間に生じても、両ねじ部は緩まない。
【0047】上記第2実施形態の水撃防止器付止水栓200によると、下記の効果が奏される。先ず、ダイヤフラム15のフランジ部15Cの挾圧保持力Fが締め過ぎ防止部材35により、適正値に維持されるから、操作筒内の水撃防止器は、その水撃防止作用が最適な状態に維持される。
【0048】また、締め過ぎ防止部材35として、ダイヤフラム15の締め付けが所定の状態となる位置Lで互いに当接する位置に規制したものであるから、両ねじ部13C,19Cの螺合操作だけで、ダイヤフラムのフランジ部15Cを挾圧する挾圧保持力Fが適正値に簡単に設定される。更に、ダイヤフラムの締付力が過大にならないから、ダイヤフラムのフランジ部が過大な挾圧保持力で押しつぶされず、長期間にわたり健全性が維持される。
【0049】また、上記緩み止め部材45として、スピンドル端部の取付基部13Aのねじ部13Cと操作筒19の両ねじ部19C間を固着したから、ダイヤフラムのフランジ部15Cの挾圧保持力Fが適正値に保持され、ハンドル操作による繰返し外力や誤操作によって過大な外力が両ねじ部間に発生しても、両ねじ部は緩まず、水撃防止機能の劣化も生じない。
【0050】本発明の水撃防止器付止水栓100,200は、上記2つの実施形態に限定されない。例えば、図7に示す第3実施形態の水撃防止器付止水栓300は、第1実施形態の締め過ぎ防止部材30と、第2実施形態の緩み止め部材45との組合せとしたものである。更に、図8に示す第4実施形態の水撃防止器付止水栓400は、第2実施形態の締め過ぎ防止部材35と、第1実施形態の緩み止め部材40との組合せとしたものである。
【0051】上記第3実施形態及び第4実施形態の水撃防止器付止水栓300,400においても、第1実施形態及び第2実施形態の水撃防止器付止水栓100,200が持つ各々の作用及び効果が同様に発揮される。
【0052】更に、上記各実施形態では、スピンドル端部の取付基部13Aに設けたねじ部13Cの外周に、ハンドルとなる操作筒19のねじ部19Cを螺合して操作筒を取付けた構成になっている。これをスピンドル端部の取付基部13Aに設けたねじ部13Cを外周とし、この内周にハンドルとなる操作筒19のねじ部19Cを螺合して操作筒を取付けた構成としても良い。
【0053】更に、スピンドル10の先端に付設する弁体7は、これを自由に浮上する浮きコマ構成としても良い。この弁体7構成によると、ウォータハンマ現象と逆止め機能とが発揮される。また、ダイヤフラム15は、外周にフランジ部を有するものであればよく、ハット型でなく、フラット型の断面形状であってもよい。
【0054】更に、締め過ぎ・緩み過ぎ防止手段における締め過ぎ防止部材は、両ねじ部の接着剤による緩め過ぎ防止部材と併用した構成としても良い。また、締め過ぎ防止部材は、両ねじ部を廻止爪と係止溝にて係止させた緩め過ぎ防止部材と併用した構成としても良い。これらによると、ダイヤフラム15に対して両ねじ部を適正値になるように慎重に締め付け後に、緩め過ぎ防止部材により固着させると、両ねじ部の締め過ぎ・緩み過ぎ防止機能を発揮する。
【0055】
【発明の効果】本発明の請求項1によると、スピンドルの取付基部と操作筒の間に、ダイヤフラムのフランジ部を挾圧保持させ、このフランジ部に対する所定の挾圧保持力が変化しないように、上記取付基部と操作筒の間を、ダイヤフラムの締め過ぎ・緩み過ぎ防止手段により挾圧保持したから、ダイヤフラムのフランジ部を適正値に挾圧保持できるとともに、操作筒の開閉操作を繰り返したり誤操作しても、ダイヤフラムのフランジ部の挾圧保持力が適正値に保たれ、操作筒内に納めた水撃防止器は、ハンドル操作による繰返し外力によってもダイヤフラムの機械的劣化がなく、常に最良な状態で水撃防止機能を発揮することができる。
【0056】本発明の請求項2によると、締め過ぎ・緩み過ぎ防止手段における締め過ぎ防止部材は、両ねじ部の螺合時にダイヤフラムの締め付けが所定の状態となる位置で互いに当接する位置規制部を形成したものであるから、両ねじ部の螺合操作だけで、ダイヤフラムのフランジ部を挾圧保持する挾圧力が適正値に簡単に設定でき、ダイヤフラムのフランジ部が過大な挾圧保持力で押しつぶされず、長期間にわたり良好な水撃防止機能が保証される効果が発揮される。
【0057】また、締め過ぎ・緩み過ぎ防止手段における緩め過ぎ防止部材は、接着剤としたから、両ねじ部は塗布だけにより簡単に固着されるとともに、ハンドル操作による繰返し外力や誤操作によって過大な外力が両ねじ部間に生じても緩まず、常に適正な挾圧力が維持される。
【0058】本発明の請求項3によると、締め過ぎ・緩み過ぎ防止手段における締め過ぎ防止部材は、両ねじ部の螺合時にダイヤフラムの締め付けが所定の状態となる位置で互いに当接する位置規制部を形成したものであるから、両ねじ部の螺合操作だけで、ダイヤフラムのフランジ部を挾圧保持する挾圧力が適正値に簡単に設定でき、ダイヤフラムのフランジ部が過大な挾圧保持力で押しつぶされず、長期間にわたり良好な水撃防止機能が保証される効果が発揮される。
【0059】また、締め過ぎ・緩み過ぎ防止手段における緩め過ぎ防止部材は、廻止爪と係止溝にて係止するようにしたから、ハンドル操作による繰返し外力や誤操作によって過大な外力が両ねじ部間に生じても、両ねじ部は緩まず、常に適正な挾圧力が維持される。
【0060】本発明の請求項4によると、締め過ぎ・緩み過ぎ防止手段における締め過ぎ防止部材は、締め過ぎ防止部材は、両ねじ部の螺合時に螺設位置をダイヤフラムの締め付けが所定の状態となる寸法位置に形成したものであり、両ねじ部の螺合操作だけで、ダイヤフラムのフランジ部を挾圧保持する挾圧力が適正値に簡単に設定され、ダイヤフラムのフランジ部が過大な挾圧保持力で押しつぶされず、長期間にわたり良好な水撃防止機能が保証される効果が発揮される。
【0061】また、締め過ぎ・緩み過ぎ防止手段における緩め過ぎ防止部材は、接着剤としたから、両ねじ部は塗布だけにより簡単に固着されるとともに、ハンドル操作による繰返し外力や誤操作によって過大な外力が両ねじ部間に生じても、両ねじ部は緩まず、常に適正な挾圧力が維持される。
【0062】本発明の請求項5によると、締め過ぎ・緩み過ぎ防止手段における締め過ぎ防止部材は、両ねじ部の螺合時に螺設位置をダイヤフラムの締め付けが所定の状態となる寸法位置に形成したものであり、両ねじ部の螺合操作だけて、ダイヤフラムのフランジ部を挾圧保持する挾圧力が適正値に簡単に設定され、ダイヤフラムのフランジ部が過大な挾圧保持力で押しつぶされず、長期間にわたり良好な水撃防止機能が保証される効果が発揮される。
【0063】また、締め過ぎ・緩み過ぎ防止手段における緩め過ぎ防止部材は、廻止爪と係止溝にて係止するようにしたから、ハンドル操作による繰返し外力や誤操作によって過大な外力が両ねじ部間に生じても、両ねじ部は緩まず、常に適正な挾圧力が維持される。
【出願人】 【識別番号】592263920
【氏名又は名称】株式会社ニッケーコー
【識別番号】000151025
【氏名又は名称】株式会社タブチ
【出願日】 平成9年(1997)10月16日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】石垣 達彦
【公開番号】 特開平11−118066
【公開日】 平成11年(1999)4月30日
【出願番号】 特願平9−283457