| 【発明の名称】 |
電磁弁ソレノイド |
| 【発明者】 |
【氏名】武石 敏男
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| 【要約】 |
【課題】電磁弁を構成するソレノイド部の組立作業性を向上する。
【解決手段】電磁弁ソレノイドを構成するソレノイド組立体26は、樹脂成形部27により封止されており、樹脂成形部27は弁ブロック部11に接続される接続端面27aとこれの反対側の外方端面27bと4つの側面とを有している。それぞれの側面は、接続端面27aから外方端面27bに向けて広がるように傾斜している。これにより、樹脂成形部27内に組み込まれるソレノイド組立体26は比較的厚くなった樹脂成形部27内に封止されることになる。また、樹脂成形部27を射出成形金型などの金型を使用して成形する際に、型開きや型抜きが容易となる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 弁体が組み込まれた弁ブロックに取り付けられ、前記弁体を作動する電磁弁ソレノイドであって、外側にコイルが巻き付けられ、かつ内側に可動コアが軸方向に摺動自在に装着されるボビン、このボビンが組み込まれる磁気フレームを有するソレノイド組立体と、前記弁ブロックに接続される四辺形の接続端面と、この接続端面の反対側の四辺形の外方端面とが形成され、前記ソレノイド組立体を封止する樹脂成形部とを有し、前記外方端面の寸法を前記接続端面の寸法よりも大きく形成し、前記樹脂成形部の側面を前記接続端面側から前記外方端面に向けて傾斜させたことを特徴とする電磁弁ソレノイド。 【請求項2】 請求項1記載の電磁弁ソレノイドにおいて、前記樹脂成形部の4つの側面のうち相互に対向する2つの側面を傾斜させたことを特徴とする電磁弁ソレノイド。 【請求項3】 請求項1記載の電磁弁ソレノイドにおいて、前記樹脂成形部の4つの側面のそれぞれを傾斜させたことを特徴とする電磁弁ソレノイド。 【請求項4】 請求項1,2または3のいずれか1に記載の電磁弁ソレノイドにおいて、前記側面の傾斜角度を0.5〜2度に設定したことを特徴とする電磁弁ソレノイド。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は流体流路の開閉や流れの方向などを変える方向制御弁を電磁石により作動するようにした電磁弁における電磁弁ソレノイドに関する。 【0002】 【従来の技術】空気圧配管に空気を流したり、流れを停止したり、流れの方向を変えるために切換弁、逆止弁などの方向制御弁が使用されており、これらの方向制御弁のうち電磁石により弁体を作動するようにしたタイプのものは電磁弁と言われる。 【0003】電磁弁には、電磁石により操作される弁体により直接流れの開閉や方向を変えるタイプの直動式と、電磁石により内部のパイロット弁を駆動してその出力により主弁の弁体を作動することによって流路の方向制御などを行うタイプの間接作動式とがある。 【0004】切換弁には、空気の入力ポートと出力ポートの2つのポートを有する2ポート弁、供給ポートと出力ポートと排気ポートの3つのポートを有する3ポート弁、供給ポートと2つの出力ポートと排気ポートの4つのポートを有する4ポート弁、さらに、供給ポートに加えて2つずつ出力ポートと排気ポートを有する5ポート弁などがある。 【0005】このような電磁弁ににあっては、通常、流路を制御する弁ブロック部とこの中に組み込まれた弁体を作動するためのソレノイド部とを有しており、ソレノイド部内における電磁石つまりソレノイドに接続される電気結線の方式には、リード線式とターミナル式と差し込みプラグ式とがある。 【0006】リード線式はソレノイド部と引き出し部とを同時にモールドしたタイプの結線方式であり、給電ケーブルの先端部にはグロメットが取り付けられ、このグロメットは樹脂成形部に一部が埋め込まれることになる。ターミナル式は丸形板端子などの圧着端子が取り付けられるターミナル端子台によるものと、通常DIN端子と言われピンプラグとDINソケットを有するものとがある。差し込みプラグ式はソレノイド部にコネクタピンを内蔵し、これにリード線付きのコネクタを差し込むタイプのものである。 【0007】このような電磁弁における電磁石つまりソレノイドの構造については、たとえば、株式会社オーム社 1989年2月25日発行の「新版油空圧便覧」第473頁〜第478頁に記載されている。 【0008】 【発明が解決しようとする課題】電磁弁のソレノイド部の基本的構造は、間接作動式および直接作動式のいずれのタイプについても同様であり、いずれのポート数の電磁弁についても同様であるが、電磁弁を構成する弁ブロック部に比してソレノイド部の構造は複雑であり、その製造に際しては、ソレノイドの組立や成形に多くの工程が必要となっている。 【0009】しかも、ソレノイド部を磁気フレームやボビンなどの種々の部材を組み込んだ状態で樹脂成形部により封止することにより形成する場合には、樹脂成形部の強度を考慮すると、その厚みを大きくすることが望ましいが、小型の電磁弁とするためにはソレノイド部を小型化しなければならず、樹脂成形部の厚みを大きくすることには限度があった。 【0010】本発明の目的は、電磁弁の小型化を達成しつつ樹脂成形部の強度を向上することにある。 【0011】本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。 【0012】 【課題を解決するための手段】本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、以下のとおりである。 【0013】すなわち、本発明の電磁弁ソレノイドは、弁体が組み込まれた弁ブロックに取り付けられ、前記弁体を作動する電磁弁ソレノイドであって、外側にコイルが巻き付けられ、かつ内側に可動コアが軸方向に摺動自在に装着されるボビン、このボビンが組み込まれる磁気フレームを有するソレノイド組立体と、前記弁ブロックに接続される四辺形の接続端面と、この接続端面の反対側の四辺形の外方端面とが形成され、前記ソレノイド組立体を封止する樹脂成形部とを有し、前記外方端面の寸法を前記接続端面の寸法よりも大きく形成し、前記樹脂成形部の側面を前記接続端面側から前記外方端面に向けて傾斜させたことを特徴とする。 【0014】本発明にあっては、樹脂成形部の側面を傾斜させるようにしたことから、電磁弁の全体形状を大型化することなく、樹脂成形部の内部における樹脂部分の容積を大きくすることができる。また、樹脂成形部を金型を用いて成形する際における型抜きないし型開きを容易に行うことができ、その製造能率を向上させることができる。 【0015】本発明の電磁弁ソレノイドにおいては、前記樹脂成形部の4つの側面のうち相互に対向する2つの側面を傾斜させるようにしても良く、前記樹脂成形部の4つの側面のそれぞれを傾斜させるようにしても良い。さらに、それぞれの傾斜角度としては、0.5〜1度に設定するようにしても良い。 【0016】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。 【0017】図1は本発明の一実施の形態であるソレノイドが組み込まれた電磁弁を示す断面図であり、図2(A)は図1の外観形状を示す正面図であり、図2(B)は同図(A)の平面図である。 【0018】図示するように、この電磁弁10は弁ブロック部11とソレノイド部12とを有している。弁ブロック部11はアルミニウム合金あるいは樹脂により形成されたほぼ直方体形状となっており、この中には貫通孔14が形成されている。弁ブロック部11の一端部には、貫通孔14内に嵌合される筒部15aを有するカバー15が取り付けられ、貫通孔14の一端部は閉塞されるようになっている。 【0019】弁ブロック部11には貫通孔14と筒部15aとにより弁体収容孔16が形成されている。図示する電磁弁は3ポート電磁弁であり、外部から圧縮空気が供給される供給ポート17と、ここに供給された空気を空気圧機器に流出させるための出力ポート18と、空気圧機器から排出される空気を外部に案内するための排気ポート19とがそれぞれ弁体収容孔16に連通させて形成されている。排気ポート19は筒部15aに形成された複数の孔15bを介して弁体収容孔16内に連通されている。 【0020】弁体収容孔16内には主弁軸20が軸方向に摺動自在に装着されており、この主弁軸20の中央部分には、供給ポート17と出力ポート18とを連通させるとともに出力ポート18と排気ポート19との連通を遮断する位置と、図1に示すように供給ポート17と出力ポート18との連通を遮断するとともに出力ポート18と排気ポート19とを連通させる位置とに切換制御する弁体21が設けられている。この弁体21はポペットタイプとなっているが、スプールタイプの主弁を設けるようにしても良く、3ポートに限られることなく、5ポートにしても良い。 【0021】主弁軸20の両端部には弁体収容孔16の内周面に摺動接触するシール部22,23が設けられており、弁体収容孔16と外部とがシールされている。カバー15と主弁軸20との間には、圧縮コイルばね24が組み込まれており、主弁軸20には常に供給ポート17を閉じる方向のばね力が付勢されている。このカバー15は金属製でも樹脂製でも良い。 【0022】ソレノイド部12はソレノイド組立体26とこれを封止する樹脂成形部27とを有している。ソレノイド組立体26は円筒部28aの両端にフランジ部28b,28cが設けられたボビン28を有しており、円筒部28aの外側にはコイル29が巻き付けられている。ボビン28は図1に示されるように四辺形の枠状となった磁性体製の磁気フレーム31の中に組み込まれるようになっている。この磁気フレーム31は、所定の形状に裁断された帯状の鉄板を折り曲げることにより形成されている。 【0023】ボビン28の中には弁ブロック側に固定コア32が組み込まれ、この固定コア32の反対側には可動コア33が軸方向に摺動自在に装着されている。可動コア33はコア本体34とこの先端から突出するとともに固定コア32に形成された貫通孔を貫通して主弁軸20の端面に当接する作動ロッド35とを有し、作動ロッド35にはコア本体34内に組み込まれた圧縮コイルばね36により主弁軸20に向かうばね力が付勢されている。このばね36を収容する収容孔は端板37により閉塞されている。 【0024】コイル29に対して外部から電力を供給するために、ソレノイド組立体26の磁気フレーム31にはホルダー40を介してプリント配線基板41が取り付けられ、この基板41に接続された給電ケーブル42とコイル29のリード端子29aとが基板41に設けられたダイオードなどの給電制御器43を介して電気的に接続されるようになっている。給電ケーブル42の取付端部にはゴムや樹脂などからなるグロメット51が取り付けられている。 【0025】ソレノイド組立体26の端面には、図1に示すように、カバー54が取り付けられるようになっており、このカバー54には弾性変形自在の可撓性の樹脂などにより形成された手動操作用のキャップ55が組み込まれるようになっている。このキャップ55は可動コア33の端面に対向しており、キャップ55を押し付けることにより、コイル29に通電することなく、手動操作により主弁軸20を作動させることができる。 【0026】ボビン28の一端部内にはフランジ部と円筒部とを有する金属製の磁気リング56が嵌合されるようになっている。 【0027】樹脂成形部27は図示するように、全体的にほぼ直方体形状となっており、一端面は弁ブロック11に接続される四辺形の接続端面27aと、この接続端面の反対側の四辺形の外方端面27bとを有している。これらの端面27a,27bの間における4つの側面27c〜27eのうち相互に対向する上下2つの側面27c,27dは、接続端面27aから外方端面27bに向かうに従って、相互間の寸法が大きくなるように傾斜して形成されている。同様に、相互に対向する前後2つの側面27e,27fは、接続端面27aから外方端面27bに向かうに従って、相互間の寸法が大きくなるように傾斜して形成されている。これにより、外方端面27bの寸法、つまり図2における上下寸法と前後寸法は、接続端面27aの同様の寸法よりも大きく形成されている。 【0028】したがって、それぞれの側面27c〜27fは、弁ブロック11の側面から真っ直ぐに連なる直方体形状の仮想側面に対して、前後の側面27e,27fは角度αだけ傾斜し、同様に上下の側面27c,27dは角度βだけ傾斜している。それぞれの角度αおよびβは、同一の角度に設定するようにしても良く、相違させるようにしても良い。図示する場合には、それぞれの傾斜角度を0.5〜2度程度に設定している。 【0029】上述したソレノイド部12を製造するには、まず、磁気フレーム31内にコイル29が巻き付けられたボビン28を組み付け、ボビン28の端部に金属製の磁気リング56を挿入することによりソレノイド組立体26を組み立てる。 【0030】次いで、図1に示すようにグロメット51および給電ケーブル42が組み付けられた基板41を、ホルダー40を用いてソレノイド組立体26の磁気フレーム31に組み付ける。これにより、基板41が磁気フレーム31に仮り止めされた状態となる。このこの状態のもとで、まず、リード端子29aの先端をプリント配線基板の所定の位置にロウ付けした後に、樹脂成形金型内にソレノイド組立体26を配置する。金型を締め付けた状態のもとで、金型内に樹脂を注入することにより、この樹脂により樹脂成形部27が図示する形状に成形される。 【0031】この溶融樹脂を用いた射出成形時つまりモールド時には、コイル29と磁気フレーム31との隙間に樹脂が入り込むとともに、基板41およびグロメット51の一部は樹脂成形部27を形成する樹脂により埋め込まれる。基板41はそれに設けられたダイオードなどの給電制御器を含めて樹脂成形部27により覆われることになる。 【0032】樹脂成形部27を成形するための射出成形用の金型内面は、樹脂成形部27の傾斜した側面27c〜27fに対応させて傾斜して形成されており、金型内に注入された樹脂が硬化した後における型開きに際しては、4つの側面が傾斜しているので、硬化した樹脂成形部27を金型から取り出す操作を容易に行うことができる。 【0033】このようにして樹脂成形部27が形成された後に、固定コア32および可動コア33がボビン28内に組み込むことにより、ソレノイド部12の組立が完了する。ソレノイド部12と弁ブロック部11とをねじ部材を用いて連結し、カバー54をねじ結合することにより、図1に示す電磁弁10の組立が完了する。電磁弁10が使用される際には、取付金具57により所定の位置に据え付けられることになる。 【0034】なお、図示する場合には、ソレノイド部12の樹脂成形部27の4つの側面27c〜27fの全てを傾斜させているが、相互に対向する2つの側面27c,27dのみを傾斜させるか、相互に対向する他の2つの側面27e,27fのみを傾斜させるようにしても良い。 【0035】以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。 【0036】たとえば、電磁弁の構造としては、図示する場合には直動式の電磁弁を示すが、間接作動式の電磁弁に本発明のソレノイドを適用するようにしても良い。図示するソレノイド部12における電気結線方式はグロメットを用いたリード線式となっているが、ターミナル式や差し込みプラグ式の結線方式のソレノイド部に対しても本発明を適用することは勿論可能である。 【0037】 【発明の効果】本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、以下のとおりである。 【0038】(1).樹脂成形部の側面を傾斜させるようにしたことから、電磁弁の全体形状を大型化することなく、樹脂成形部の内部における樹脂部分の容積を大きくすることができ、樹脂成形部の強度を向上させることができる。 【0039】(2).樹脂成形部の側面が傾斜しているので、これを金型を用いて成形する際における型抜きないし型開きを容易に行うことができ、その製造能率を向上させることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000145611 【氏名又は名称】株式会社コガネイ
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)10月16日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】筒井 大和 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開平11−118059 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)4月30日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−283775 |
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