| 【発明の名称】 |
基板検査用プレス装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】寿時 洋一
|
| 【要約】 |
【課題】装置の地上高を抑えて小型化されていることに加え、基板に対する押圧力を飛躍的に増大させることができる基板検査用プレス装置を提供する。
【解決手段】最初、ピストンロッド13、並びに各リンク6〜8の両アーム6aと6b、7aと7b、8aと8bは、図2の状態にあって、押付板15は基板2の上方で静止状態にあり、ロッド13が矢印R方向に作動すると、Aアーム6a〜8aが上基板1aのまわりで、Bアーム6b〜8bが押付板取付プレート9のまわりで回転し、また、各連結点10〜12のまわりでも回転が生じ、それに従い押付板15が矢印P方向に降下し、ロッド13がその終端に達すると、両アーム6aと6b、7aと7b、8aと8bは、それぞれ一直線になる一方、押付板15がピン16を介して基板2に当接する。このときの押付板15に生じる力のモーメントは非常に大きく、これに基づく基板2への押圧力は飛躍的に増大する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 検査台上で挟持される基板に対して押圧力を付与する基板検査用プレス装置において、前記押圧力の作用方向に対し垂直な方向の力を発生させる駆動部と、該駆動部に連結され、この駆動部から発生された力を前記押圧力の作用方向に変換するリンク機構とを備えたことを特徴とする基板検査用プレス装置。 【請求項2】 前記駆動部は、その長手方向が装置本体の鉛直方向に対し垂直になるように配設されたピストン・シリンダ機構であり、また、前記リンク機構は、一対の第1リンク及び第2リンクで構成され、前記第1リンクのAアームの一端が前記装置本体に回動自在に支持されるとともに、そのBアームの一端が前記基板に押圧力を付与すべく移動する移動部材に回動自在に支持され、前記両アームの他端同士が回動自在に連結されるとともに、該連結部に前記ピストン・シリンダ機構のシリンダ本体が取り付けられる一方、前記第2リンクのAアームの一端が前記装置本体に回動自在に支持されるとともに、そのBアームの一端が前記移動部材に回動自在に支持され、前記両アームの他端同士が回動自在に連結されるとともに、該連結部に前記ピストン・シリンダ機構のピストンロッドが取り付けられてなることを特徴とする請求項1に記載の基板検査用プレス装置。 【請求項3】 前記リンク機構に第3リンクを加え、該第3リンクのAアームの一端が前記装置本体に回動自在に支持されるとともに、そのBアームの一端が前記移動部材に回動自在に支持され、前記両アームの他端同士が回動自在に連結されるとともに、該連結部に前記ピストン・シリンダ機構のシリンダ本体が取り付けられてなることを特徴とする請求項2に記載の基板検査用プレス装置。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、プリント配線された基板に対して導通検査や短絡検査等を行う場合、検査台上で挟持された上記基板に押圧力を付与するための基板検査用プレス装置に関する。 【0002】 【従来の技術】従来から、このような基板に押圧力を付与するための基板検査用プレス装置については、本出願人に係る実用新案登録第3013016号に記載されているものがあり、その概略を図4〜6を参照して説明する。従来装置100は、図4のように、ピストン・シリンダ機構101が当該装置100の略中央に配設され、且つそのピストン(図示せず)の摺動方向がこの装置100の鉛直方向(同図中の矢印A及びB方向)にあり、かかるピストンに連結されたピストンロッド102の矢印A方向への作動によって、検査対象の基板103に押圧力を付与できるようにしたものである。 【0003】この装置100は、上記ロッド102が、押付板取付プレート104に固定された連結部材105を介して軸受部材106に連結され、この軸受部材105の前後側面に突設された軸部材106,107(同図では前側面の軸部材106のみが現れている)に、回動アーム108,109の一端が回動自在にそれぞれ支持されるとともに、それら他端には、この装置100の側柱に突設されたストッパ部材110,111に当接するストッパ機構112,113がそれぞれ取り付けられており、また、上記基板103が、検査台114に立設された検査用ピン115上にセットされる一方、この基板103に対し、上記プレート104に固定された押付板116の押付棒116aが、ピストンロッド102の矢印A方向への作動に伴って当接するようになっている。このような構成をなす装置100では、最初は図5に示すように、ロッド102の矢印A方向への作動に伴い、回動アーム108,109は、当初の平行状態、即ち矢印A及びB方向に垂直な状態を維持しつつ矢印A方向に移動するが、ストッパ機構112,113がストッパ部材110,111に当接すると、回動アーム108,109は、図6に示すように、当該当接部位を支点として、軸部材106,107のまわりにそれぞれ回転し、ロッド102の矢印A方向への力が当該回動アーム108,109の端部108a,109aを介してプレート104に伝達され、上述の押付棒116aによって検査対象の基板103に押圧力が付与される。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このような従来装置は、基板に対し押圧力を増大させるという点では有効であるが、ピストン・シリンダ機構のピストンの摺動方向が当該装置の鉛直方向に一致しているために、装置の地上高が高くなり過ぎ、かかる装置の上面に載置されるディスプレのモニター画面が見ずらくなるという不具合があった。また、基板は、上述のように検査用ピンや押付棒のようなピンを介して均一な押圧力(およそ0.2Kg/ピン)が付与されるように設計されるが、かかる押圧力が付与されるようにするためにはピン数は1700個が限度で、これ以上のピン数のものについては、より大型のピストン・シリンダ機構を使用しなければ所要の押圧力が付与されないという不具合があった。尚、ピン数は基板の大きさや種類等によって異なるものが使用される。更に、上述のようなピストン・シリンダ機構では、ピストンストローク行程の最初から上記押付棒のようなピンが基板に当接するまでずっと、基板に付与するのと同じ押圧力を当該ピストンに発生させており、このため当該ピストンによってなされる仕事に無駄が生じているという不具合があった。 【0005】本発明の目的は、装置の地上高を抑えて小型化されていることに加え、基板に対する押圧力を飛躍的に増大させることができる基板検査用プレス装置を提供することにある。 【0006】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するために、本発明の基板検査用プレス装置は、検査台上で挟持される基板に対して押圧力を付与する装置で、押圧力の作用方向に対し垂直な方向の力を発生させる駆動部と、かかる駆動部に連結され、この駆動部から発生された力を上記押圧力の作用方向に変換するリンク機構とを備えなるものであり、駆動部で発生させた力を、リンク機構でその力の作用方向にそのまま伝達するのではなく、その力の作用方向に対し垂直な方向の力に変換し、かかる力を押圧力として基板に付与するようにしており、単なる駆動部とリンク機構とのカスケード的な連結ではないので、装置自体をコンパクト化でき、しかも、リンク機構によって所謂倍力装置を構成するようにすれば、基板に対する押圧力を飛躍的に増大させることができる。ところで、上記駆動部は、ピストン・シリンダ機構やラック・ピニオン機構、ボールネジ機構等で構成するのが簡便で好ましい。また、リンク機構は、それを構成するリンクの回転連鎖を利用して、上述のように倍力装置が構成されるようにするのが好ましい。 【0007】このような基板検査用プレス装置で、より具体的には、駆動部を、その長手方向が装置本体の鉛直方向に対し垂直になるように配設されたピストン・シリンダ機構とし、また、リンク機構を、一対の第1リンク及び第2リンクで構成するものとし、かかる第1リンクのAアームの一端を装置本体に回動自在に支持するとともに、そのBアームの一端を、基板に押圧力を付与すべく移動する移動部材に回動自在に支持し、更に、両アームの他端同士を回動自在に連結するとともに、この連結部にピストン・シリンダ機構のシリンダ本体を取り付ける一方、第2リンクのAアームの一端を装置本体に回動自在に支持するとともに、そのBアームの一端を、上記移動部材に回動自在に支持し、更に、両アームの他端同士を回動自在に連結するとともに、この連結部にピストン・シリンダ機構のピストンロッドを取り付けるようにしたものであり、かかるピストンロッドの長手方向への作動に伴って、第1リンク及び第2リンクのそれぞれのAアーム及びBアームが両アームの連結部を支点に回転して、Bアームを支持する移動部材を介して基板に上記長手方向に対し垂直な押圧力、即ち、上記鉛直方向の押圧力が付与されるようになる。このとき、第1リンク及び第2リンクにおいて、AアームとBアームとが一直線になろうとするとき、移動部材に生ずる力のモーメントは非常に大きくなるので、移動部材を介して基板に付与される押圧力を飛躍的に増大させることができる。また、本装置は、ピストンストローク行程の最初から移動部材が基板に当接するまでずっと、基板に付与される押圧力が移動部材に作用し続ける構造ではないために、当該ピストンによってなされる仕事に無駄が生じることは少なく、また、かかる行程でのピストンの移動速度、即ち、A及びBアームの回転に基づく移動部材の基板への接近速度を、上述の従来機構に比べて速めることができるために、検査時間が短縮化される。このような効果は、A及びBアームの長さを調節することによって更に助長される。 【0008】また、このような基板検査用プレス装置で、より安定したピストン・シリンダ機構からのリンク機構への力の伝達を可能にするために、上述のリンク機構に第3リンクを加え、この第3リンクのAアームの一端を装置本体に回動自在に支持するとともに、そのBアームの一端を、移動部材に回動自在に支持し、更に、両アームの他端同士を回動自在に連結するとともに、この連結部にピストン・シリンダ機構のシリンダ本体を取り付けるようにするのが好ましく、これにより、移動部材を介して基板に付与される押圧力が、偏りを生ずることなく一様となる。この第3リンクは、第1リンク及び第2リンクに同期して動作させるようにすることはもちろんである。 【0009】 【発明の実施の形態】本発明の実施の形態に係る基板検査用プレス装置の一例を図1〜3を参照して説明する。尚、図1(A)は、本装置の正面図で、同(B)は、その側面図である。本基板検査用プレス装置1は、プリント配線された基板2を装置本体の所定位置に固定して導通検査や短絡検査等を行う検査装置である。本装置1は、図1に示すように、装置本体の地上高が高々1400mmぐらいで、かかる装置本体の上面に載置されるディスプレ3を含めても、その地上高は、およそ1700mmであり、したがって、ディスプレ3に向かって当該装置1を操作する者に、ディスプレ3のモニター画面を見ずらくさせることはない。このように地上高を抑えて小型化された本装置1は、基板2の固定に際し、押圧力の力の方向(図2中、矢印P方向)に対し垂直な方向(図2及び3中、矢印Q又はR方向)の力を発生させるピストン・シリンダ機構4と、このピストン・シリンダ機構4に連結され、それから発生された力を矢印P方向の力に変換するリンク機構5とを備えてなるものである。 【0010】上記ピストン・シリンダ機構4は、装置本体の上方に、その長手方向が装置本体の鉛直方向に対し垂直になるように、即ち、矢印Q及びR方向に配設され、そのシリンダ本体の両端部4a,4bが上記リンク機構5に連結されている。これを詳述すると、リンク機構5は、第1リンク6、第2リンク7及び第3リンク8で構成されるとともに、各リンク6〜8はAアーム及びBアームをそれぞれ備えており、このうち第1リンク6のAアーム6aの一端は装置本体の上基板1aに回動自在に支持されるとともに、そのBアーム6bの一端は押付板取付プレート(移動部材)9に回動自在に支持され、更に、両アーム6a,6bの他端同士が回動自在に連結されるとともに、この連結部10に上述したシリンダ本体の端部4aが取り付けられる一方、第2リンク7のAアーム7aの一端は装置本体の上基板1aに回動自在に支持されるとともに、そのBアーム7bの一端は押付板取付プレート9に回動自在に支持され、更に、両アーム7a,7bの他端同士が回動自在に連結されるとともに、この連結部11にピストン・シリンダ機構4のピストンロッド13の先端部が取り付けられ、これに加えて、第3リンク8のAアーム8aの一端が装置本体の上基板1aに回動自在に支持されるとともに、そのBアーム8bの一端が押付板取付プレート9に回動自在に支持され、更に、両アーム8a,8bの他端同士が回動自在に連結されるとともに、この連結部12に上述したシリンダ本体の端部4bが取り付けられている。 【0011】そして、上記押付板取付プレート9は、装置本体の両側に配設されたガイドシャフト1b(図3)にガイドブッシュを介して摺動できるようになっており、また、プレート9の下面には、この下面に立設された複数のフィクスチャ14を隔てて押付板(移動部材)15が固着され、この押付板15の下面には複数のピン16が立設されている。一方、装置本体の略中央に配設された検査台1cの上面には、複数のピン17が立設され、かかるピン17の上に基板2が載置されており、したがって、押付板15の移動によってこれらピン16とピン17との間に基板2が挟持される形態をなし、これらピン16とピン17を介して基板2に押圧力が付与されるようになる。尚、上記ピン16とピン17の少なくとも一方は、それらが立設される方向にスプリング等によって付勢されていることは言うまでもない。また、上記ピン16及びピン17のうち、例えばピン17を設けずに、基板2が検査台1cの上面に直接載置されるようにしてもよい。 【0012】次に、本装置1を用いて基板2に押圧力を付与する態様を説明する。本装置1は、最初、図2の状態にあり、ピストンロッド13は矢印Q方向にシリンダ本体から突出し、各リンク6〜8の両アーム6aと6b、7aと7b、及び8aと8bは、各連結点10〜12のまわりで回転することなく閉成状態にあり、また、押付板15は基板2の上方で静止状態にあり、基板2には押圧力が付与されていない。しかるに、シリンダ本体にその流体供給口4cからエア等が供給されると、ロッド13は矢印R方向に作動し、これに伴って両アーム6aと6b、7aと7b、及び8aと8bは、Aアーム6a〜8aが上基板1aのまわりで、また、Bアーム6b〜8bが押付板取付プレート9のまわりで回転するとともに、各連結点10〜12のまわりでもそれぞれ回転が生じる。すると、Aアーム6a〜8a及びBアーム6b〜8bの回転に従い押付板取付プレート9、即ち、押付板15が矢印P方向に降下して基板2に速やかに接近する。これは、上記回転に基づく矢印P方向の速度が加速されるためで、これにより検査時間を短縮化できる。また、本実施の形態で示すように、第1リンク6及び第2リンク7に第3リンク8を付設してシリンダ本体を支持するようにすると、ピストン・シリンダ機構4からのリンク機構5への安定した力の伝達が可能になるので、押付板15を介して基板2に付与される押圧力が、偏りを生ずることなく一様となって好ましい。 【0013】そして、ロッド13が矢印R方向に作動してその終端に達すると、図3に示すように、各リンク6〜8の両アーム6aと6b、7aと7b、及び8aと8bは、それぞれ一直線になる一方、押付板15がピン16を介して基板2に当接する。このような一直線になるときの押付板15に生じる力のモーメントは非常に大きく、これに基づき基板2に付与される押圧力は飛躍的に増大する。ところで、ロッド13が矢印R方向に作動する際、そのストローク行程の最初から押付板15が基板2に当接するまでずっと、上記力のモーメントに基づく押圧力が押付板15に作用し続けるわけでないために、このようなピストン・シリンダ機構4及びリンク機構5によってなされる仕事に無駄がほとんど生じない。したがって、上記アームの長さを適宜選択し、かかるアームが一直線になるときに所要の押圧力が基板2に付与されるように設計することが肝要である。実際、本装置1と従来装置と比較すると、本装置1のシリンダ径50mmのもので、従来装置のシリンダ径100mmのものによって発生する押圧力の2倍の押圧力を得ることができる。これにより、上記ピン16や17のピン数が4000個であっても各ピンにつき0.2Kg/ピンの押圧力が付与されるようにできる。 【0014】ところで、基板2に付与された押圧力を解除する、即ち図2の状態に戻すには、シリンダ本体の流体戻し口4dからエア等を供給してロッド13を矢印Q方向に作動させればよい。これにより、押付板15が上昇して基板2から離れ、基板2に付与された押圧力が解除される。 【0015】 【発明の効果】本発明の基板検査用プレス装置によれば、装置の地上高を抑えて小型化されていることに加え、基板に対する押圧力を飛躍的に増大させることができる。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】593210293 【氏名又は名称】新電子株式会社
|
| 【出願日】 |
平成10年(1998)4月23日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】藤井 幸雄
|
| 【公開番号】 |
特開平11−303964 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)11月2日 |
| 【出願番号】 |
特願平10−112579 |
|