| 【発明の名称】 |
機械式変速機の流体補助シフト装置および方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】グレーム アンドリュー ジャクソン
【氏名】アラン ジョン フィールディング
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| 【要約】 |
【課題】機械式変速機において、運転者のシフト労力を軽減する。
【解決手段】機械式変速機10のシフト機構12は、選択されたギヤ比を係合および離脱するための関連するシフトフォーク68,70,72を有するセレクタシャフト74と、セレクタシャフト74に連結されて噛み合い回転するとともに軸方向に所定の相対変位可能なコントロールロッド82とを含む。シリンダアセンブリ84は、セレクタシャフト74およびコントロールロッド82に連動して、セレクタシャフト74とコントロールロッド82との相対変位に応答してセレクタシャフト74に力を付与する流体連結を提供し、ギヤシフトを達成するために要求される運転者の労力を軽減する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 複数の選択可能なギヤ比を有する機械式変速機用のシフト機構であって、複数のシフトフォークを有し、回転することによって前記シフトフォークの1つを選択し、移動することによって選択された前記シフトフォークを移動させて選択されたギヤ比を係合または離脱するように、前記シフトフォークを位置決めするセレクタシャフトと、該セレクタシャフトに、これと噛み合い一体的に回転するとともに、軸方向に所定の相対変位できるように方向付けて連結されるコントロールロッドと、前記セレクタシャフトおよび前記コントロールロッドと連動して、これらの間を流体連結させて、前記セレクタシャフトと前記コントロールロッドとの相対変位に応答して前記セレクタシャフトに力を加えるシリンダアセンブリとを備えていることを特徴とするシフト機構。 【請求項2】 前記シリンダアセンブリは、前記相対変位に比例する力を加えることを特徴とする請求項1に記載のシフト機構。 【請求項3】 前記シリンダアセンブリは、油圧シリンダアセンブリを備えていることを特徴とする請求項1に記載のシフト機構。 【請求項4】 前記シリンダアセンブリは、空気圧シリンダアセンブリを備えていることを特徴とする請求項1に記載のシフト機構。 【請求項5】 前記シリンダアセンブリは、シリンダハウジングと、該シリンダハウジング内に配置されたピストンと、前記セレクタシャフトおよび前記ピストンに締結され、かつ、気密シールされて、前記ハウジングに対して軸方向に移動するバルブボディと、該バルブボディ内に配置され、前記コントロールロッドに締結されたバルブプランジャと、前記バルブボディ内に配置され、前記バルブプランジャに当接して、加圧流体を前記シリンダハウジングへ導入して前記ピストンを介して前記セレクタシャフトに力を加える制御バルブとを備えていることを特徴とする請求項1に記載のシフト機構。 【請求項6】 前記制御バルブは、ポペット弁を有していることを特徴とする請求項5に記載のシフト機構。 【請求項7】 前記制御バルブは、ポペット弁シリンダと、該ポペット弁シリンダと協働するポペット弁ピストンと、前記ポペット弁シリンダと前記ポペット弁ピストンとの間に配置されたスプリングとを備えていることを特徴とする請求項5に記載のシフト機構。 【請求項8】 さらに、シフトフィンガアセンブリと、セレクタシャフトに一体的に回転および移動するように噛み合い連結され、前記シフトフィンガと協働して、シフト力をシフトレバーから前記セレクタシャフトに伝達するシフトブロックとを備えていることを特徴とする請求項1に記載のシフト機構。 【請求項9】 さらに、シフトフィンガアセンブリと、コントロールロッドに一体的に回転および移動するように噛み合い連結され、前記シフトフィンガと協働して、シフト力をシフトレバーから前記セレクタシャフトに伝達するシフトブロックとを備えていることを特徴とする請求項1に記載のシフト機構。 【請求項10】 シフトレバーおよびシフトフィンガアセンブリによって選択可能なギヤ比を決定する複数のギヤを有する機械式変速機用のシフト機構であって、シフトバーハウジングと、該シフトバーハウジング内に配置され、関連する複数のシフトフォークを有し、前記シフトフォークの各々を回転によって選択可能で、かつ、選択されたギヤを係合または離脱するために軸方向に移動可能なセレクタシャフトと、該セレクタシャフト内に同心に配置されたコントロールロッドであって、当該コントロールロッドおよび前記セレクタシャフトに挿通された少なくとも1つのピンによって前記セレクタシャフトに方向付けて連結され、当該コントロールロッドおよび前記セレクタシャフトの一方が軸方向に延びるスロットを含んでおり、当該コントロールロッドと前記セレクタシャフトが噛み合って一体的に回転するとともに、軸方向に所定の相対変位できるようにしたコントロールロッドと、前記セレクタシャフトおよび前記コントロールロッドに連動して、これらの間を流体連結させて、前記セレクタシャフトと前記コントロールロッドとの相対変位に応答して前記セレクタシャフトに力を加える比例バルブアセンブリとを備えていることを特徴とするシフト機構。 【請求項11】 さらに、前記セレクタシャフトに一体的に回転および移動するように取付けられ、前記シフトフィンガアセンブリに連動して力をシフトレバーからセレクタシャフトに伝達するセレクタブロックを備えていることを特徴とする請求項10に記載のシフト機構。 【請求項12】 さらに、前記コントロールロッドに一体的に回転および移動するように取付けられ、前記シフトフィンガアセンブリに連動して力をシフトレバーからセレクタシャフトに伝達するセレクタブロックを備えていることを特徴とする請求項10に記載のシフト機構。 【請求項13】 前記セレクタシャフトは、複数のセレクタシャフトを備え、各セレクタシャフトが複数のシフトフォークのただ1つと関連し、各セレクタシャフトが関連するコントロールロッドおよび比例バルブアセンブリを有していることを特徴とする請求項10に記載のシフト機構。 【請求項14】 前記比例バルブアセンブリは、油圧バルブアセンブリを含むことを特徴とする請求項10に記載のシフト機構。 【請求項15】 前記比例バルブアセンブリは、空気圧バルブを含むことを特徴とする請求項10に記載のシフト機構。 【請求項16】 複数の選択可能なギヤ比を決定する複数のギヤを有し、少なくとも1つのシフトフォークを有するセレクタシャフトを作動させるシフトフィンガアセンブリと協働するシフトレバーを含み、前記シフトフォークが、前記セレクタシャフトの回転によって選択され、移動に応答して移動されて、選択されたギヤ比を係合または離脱する機械式変速機のシフト中における運転者の労力を軽減するシフト方法であって、前記セレクタシャフトをコントロールロッドに連結して、前記セレクタシャフトが前記コントロールロッドと一体的に回転するとともに、これらが軸方向に所定の相対変位できるようにし、そして、前記セレクタシャフトを前記コントロールロッドに流体連結して、前記コントロールロッドと前記セレクタシャフトとの相対変位がゼロから所定の軸方向変位である間、前記セレクタシャフトに付加的な力を与えることを特徴とするシフト方法。 【請求項17】 さらに、シフトレバーに加えられる対応する力に基づいて、前記セレクタシャフトに加えられる付加的な力を変化させることを特徴とする請求項16に記載のシフト方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、加圧流体を利用してギヤシフトに必要な運転者の労力を軽減する機械式変速機のシフト装置および方法に関するものである。 【0002】 【従来の技術】通常の機械式変速機、特に大型トラック用のものは、一般的に、変速機の変速比の切り換え、すなわち、シフトを実行するために、機械式リンク機構を介して変速機に連結されたギヤシフトレバーを使用する。これらの変速機においては、運転者に良好な「感覚」を維持しながら、変速機をシフトするために運転者に要求する労力を最小限にして、運転者の疲労を軽減することが望まれる。さらに、近年では、1またはそれ以上の遠隔操作アクチュエータを用いて変速機のギヤ切換を実行する自動および半自動機械式変速機が開発されてきている。これらの変速機では、関連するアクチュエータを小型化し、必要な出力を低減して、結果として車両全体のコストおよび重量を低減するように、シフト力を軽減することが望まれる。 【0003】伝統的(手動)機械式変速機および自動または半自動変速機のために、様々な変速機シフト機構が開発されて適用されてきた。多段速度車両用機械式変速機の変速比の選択および係合のために単一シフトシャフトまたはレールを利用するシフト機構は、米国特許第4,621,537 号、第4,532,823 号および第4,222,281 号に参照されるように、従来技術において公知であり、これらの特許の開示内容は参考として本説明に含まれる。このような機構は、開示内容が参考として本発明に含まれる米国特許第4,445,393 号、第4,275,612 号、第4,584,895 号および第4,722,233 号に開示されるような多重シフトレール装置に対して優位点を有するであろう。これらの優位点は、複雑さの減少(部品点数の削減)、単一シャフトのみを必要とするので改良された軸受および良好な表面仕上を使用できる可能性、小型化、並びに、ニュートラルおよびギヤ係合状態等の変速機の状態の検知を含む補助変速機のより簡単な制御を含むであろう。 【0004】特にこのシフト機構を使用するものに限らず、歯車変速機は、一般にシフトバーハウジングアセンブリを使用する。一般的に、このようなシフトバーハウジングアセンブリは、シフトレバーに直接取付けられて固定された、または、遠隔操作シフト機構のクロスシャフトに固定されたシフトフィンガによって手動コントロールすなわち手動操作される。いかなるときでも一度に2以上のギヤの選択を防止するために、インタロック機構が設けられる。シフトバーハウジングアセンブリは、1またはそれ以上の軸方向に移動可能なシフトバー、シフトレールまたはシフトロッドを含む。各シフトレールは、少なくとも1つのシフトフォークを支持し、このシフトフォークは、軸方向に移動されて選択された変速機ギヤを係合および離脱する。このシフトレール(または単一シフトレール変速機においてはシフトフォーク)は、一般的にアクチュエータまたはシフトレバーの横方向(左または右)の移動によって選択される。従来技術において公知であり、参考として開示内容が本説明に含まれる米国特許第4,445,393 号、第4,754,665 号、第4,876,924 号および第5,053,961 号に参照されるように、この選択されたギヤは、クラッチ部材、クラッチ歯を担持するギヤまたはジョークラッチを軸方向移動させるシフトレールの軸方向すなわち長手方向(前後方向)の移動によって係合または離脱される。 【0005】運転者によって直接操作されないシフトバーハウジングアセンブリも公知である。このようなアセンブリは、米国特許第4,428,248 号、第4,445,393 号、第4,722,237 号および第4,873,881 号に参照されるように、加圧された油圧流体、加圧エアまたは電気モータおよびこれらの適当なコントローラによって作動させることができ、これらの特許は、全て本発明の譲受人に譲渡され参考として本説明に含まれる。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、良好なシフト感覚を維持するとともに運転者に要求される労力を軽減する機械式変速機のシフト装置および方法を提供することである。 【0007】本発明のさらなる目的は、加圧流体を利用して運転者に要求するシフト力を軽減する機械式変速機のシフト装置および方法を提供することである。 【0008】本発明のさらにもうひとつの目的は、単式および複式変速機の両方に適用することができ、運転者のシフト労力を軽減する機械式変速機のシフト装置および方法を提供することである。 【0009】本発明のさらなる目的は、加圧流体を利用して運転者のシフト力を軽減する単一レール機械式変速機のシフト装置および方法を提供することである。 【0010】本発明のもうひとつの目的は、ギヤシフトレールと一体とされたシフト補助装置を有する単一シフトレール機械式変速機を提供することである。 【0011】本発明のさらにもうひとつの目的は、運転者によってシフトレバーに加えられる力に比例する補助力を発生させる機械式歯車変速機のシフト装置および方法を提供することである。 【0012】 【課題を解決するための手段】本発明の上記および他の目的、特徴および利点を達成するために、機械式変速機のシフトにおける運転者の労力を軽減するためのシステムは、比例バルブおよびピストン構造を介して所定の行程長さをもってシフト部材に連結されたコントロール部材を含んでいる。コントロール部材は、バルブプランジャに連結されているのに対して、シフト部材は、比例バルブのバルブ部ボディに連結されている。コントロール部材とシフト部材との相対変位は、ピストンに比例的な空気の流れを提供して、シフトレバーに加えられた力に比例する補助力を発生させる。一実施形態では、シフトフィンガは、所定の行程長さを設けるために延ばされたスロットに挿通されるピンを介してコントロール部材に連結されている。他の実施形態では、シフトフィンガは、第1の実施形態のようにスロットを利用してコントロール部材にピン留めされたシフト部材に直接連結されている。他の実施形態は、多重シフトレール機械式変速機において、各シフトレールのために比例バルブおよびピストン構造を利用している。 【0013】本発明の教示にしたがってシフト方法も提供される。 【0014】多くの利点が本発明に関係している。例えば、本発明の装置および方法は、シフト機構と一体化されたシフト補助装置を提供する。本発明は、クロスゲート位置またはシフトレバー荷重の電気的な検知を必要とせず、シフト荷重に比例したシフト補助力を提供する。本発明は、万一、流体圧力が失陥、または、過大なシフトレバー力が加えられた場合には、確実な機械的連結が利用されるように、限定された流体連結を提供する。各シフトレールにバルブおよびピストン構造を有する多重レール変速機の場合には、付加的なバルブ制御を必要とすることなく、異なる寸法のピストンを用いることによって各シンクロナイザへの力を変化させることができる。 【0015】 【発明の実施の形態】本発明の上記の利点に加えて他の利点、特徴および目的は、添付の図面とともに以下の本発明の詳細な説明から当業者には容易に明らかになる。 【0016】以下の説明において、参照上の便宜のみのために特定の用語を用いるが、それらは、限定的なものではない。「上方」、「下方」、「右方」および「左方」という用語は、参照される図面における方向を示す。「前方」および「後方」という用語は、それぞれ車両に通常どおり搭載された変速機の前端側および後端側を示し、図1に示される変速機の左側および右側を指している。「内方」および「外方」という用語は、それぞれ、装置および装置の指示された部分の幾何学的中心へ向う方向および中心から離れる方向を示す。前述の用語は、明確に言及された用語、それの派生語および類義語に同様に適用される。 【0017】「複式変速機」という用語は、互いに直列に連結された多段前進速主変速部と多段補助変速部とを有し、主変速部で選択された減速ギヤ比をさらに補助変速部で選択された減速ギヤ比と組み合わせることができる多段歯車変速機を表すために使用されている。「同期クラッチアセンブリ」および同様の意味の用語は、噛み合いクラッチによって、選択されたギアを軸に共転するように結合させるために用いられ、クラッチの噛み合いが、クラッチの部材がほぼ同期回転するまで阻止されるようにしたクラッチアセンブリを示している。 【0018】ここで使用される変速機という用語は、単式変速機または複式変速機の主変速部のいずれかを示している。 【0019】図1を参照すると、本発明によるシフト機構12を有する変速機10を示す概略図が示されている。変速機10は、従来技術において公知のように、補助部16に直列に連結された主部14を有する複式の機械式変速機である。主部14は、本発明によるシフト機構12を使用して選択される複数の選択可能なギヤ比を提供する。主部14は、駆動部22および被駆動部24を含むマスタ摩擦クラッチCを介してエンジンEのクランク軸20に選択的に連結される入力軸18を含んでいる。 【0020】主部14の入力軸18は、ほぼ同一の主部副軸アセンブリ28,30を駆動する入力ギヤ26に連結されている。副軸30は、軸受32,34を介してハウジングHに支持されている。複数の副軸ギヤ36,38,40,42,44,46は、副軸30に共転するように固定されて、それぞれ対応するギヤ26,48,50,52,54および56に常時噛み合っている。これらの主軸駆動ギヤは、摺動クラッチカラー58,60,62を介して主軸64に選択的に結合可能である。ギヤ56は、後退ギヤであり、中間アイドラギヤ66を介して主部副軸ギヤ46に噛み合わされている。 【0021】クラッチカラー58,60,62は、当該技術において公知のように、それぞれ対応するシフトフォーク68,70,72を用いて軸方向に位置決めされる。クラッチカラー58,60,62は、同期または非同期作動型いずれかの複動ジョークラッチとすることができる。シフトフォーク68,70,72は、一般にシフト機構12の一部を形成して、公知のスロット・キー構造を用いてセレクタシャフト74に関連して作動される。ギヤシフトレバー76は、以下に詳述するようにセレクタブロック80と協働して運転者シフト力をギヤレバー76からセレクタシャフト74に伝達するシフトフィンガアセンブリ78に連結されている。当該技術において公知のように、シフトレバー76の横方向移動は、セレクタシャフト74を回転させて、シフトフォーク68,70,72の1つを選択する。シフトレバー76の縦方向すなわち軸方向の移動は、セレクタシャフト74を選択されたシフトフォークに沿って移動させて、選択されたギヤ比を係合または離脱させる。 【0022】本発明の一実施形態では、セレクタブロック80は、セレクタシャフト74がコントロールロッド82に回転方向に固定されるように、コントロールロッド82に方向付けて連結される。しかしながら、この方向付けた連結は、セレクタシャフト74とコントロールロッド82とが軸方向に所定の相対変位できるようにする。一実施形態では(図2に最もよく示される)、この方向付けた連結は、コントロールロッド82の開口およびセレクタシャフト74の軸方向に延びるスロットに挿通されるダウエルピンによってなされる。この軸方向に延びるスロットが、コントロールロッド82とセレクタシャフト74との軸方向の所定の相対変位を可能にする。 【0023】シフト機構12は、セレクタシャフト74およびコントロールロッド82と連動するシリンダアセンブリ84を含み、これらの間に流体連結を提供する。変速機10のような複式変速機に適用するため、シリンダアセンブリ84は、変速機ハウジング内に収納してもよい。単式変速機では、シリンダアセンブリは、図2ないし図3に示されるように、同様な構造の複式変速機において補助部レンジシリンダが配置されるところに配置することができる。好ましくは、比例バルブ86を用いて、エアまたは油圧流体等の加圧流体をシリンダ90内を移動するピストン88の適当な側に導く。この加圧流体は、ピストン88に作用し、セレクタシャフト74への力を発生させて、選択されたシフトフォーク68,70,72の1つの移動によって、選択されたギヤ比の係合または離脱を補助する。シフト機構12のより詳細な記述および説明は、図2ないし図8の参照によって得られる。 【0024】図1にも示されるように、補助部16は、主部14と同様に、2つのほぼ同一の副軸アセンブリ92,94を含んでいる。各副軸アセンブリ92は(副軸アセンブリ92のみ示す)、ハウジングH内に軸受98,100 によって支持される副軸96を含んでいる。補助部副軸ギヤ 102,104 は、それぞれレンジギヤ 106,108 に常時噛み合っている。出力/レンジギヤ108 は、出力軸110 に共転するように固定されている。2位置同期ジョークラッチアセンブリ112 は、レンジギヤ 106を主軸64に連結し、または、レンジギヤ108 を主軸64に連結して、それぞれ高レンジまたは低レンジを提供する。もちろん、本発明は、スプリッタ/レンジ結合型補助部を利用するレンジ型変速機にも適用することができる。 【0025】変速機10は、一般的に、2速補助部に結合された「4プラス1」主部を有していると言われる。主部14は、5速の前進ギヤ比と1つの後退ギヤ比を提供するが、一般的に、主軸ギヤ54と主軸64に結合することによって得られる最低ギヤ比は、補助部が低レンジにあるときのみ作動される「クリーパ(徐行)ギヤ」と言われている。このため、主部14は、低レンジまたは高レンジのいずれでも作動する補助部16と結合される4速の前進ギヤ比を提供し、全体として、通常運転用の8速前進ギヤ比に加えてクリーパギヤを提供する。もちろん、本発明は、多くのあらゆる機械式変速機に利用することができ、変速機のシフト中に要求される運転者の労力を軽減することができる。 【0026】図2を参照すると、本発明によるシフト機構を有する6速機械式変速機の部分断面図が示されている。変速機110 は、変速機の入出力間の複数のギヤ比を決定する複数のギヤ112 を含んでいる。これらのギヤ比は、セレクタブロック 118と係合するように位置決めされたシフトフィンガ 116を含むシフトフィンガアセンブリ114 に連結されたシフトレバー(図示せず)によって選択される。セレクタシャフト 120は、シフトハウジング 122内に配置され、また、当該技術において公知のように、スロット130 とキー132 の構造を利用してセレクタシャフト 120の回転によって各々を選択可能な関連するシフトフォーク 124,126 ,128 ,130Aを含んでいる。シフトフォーク124 ,126 ,128 は、それぞれ関連するクラッチ134 ,136 ,138 に連結されて、セレクタシャフト 120の軸方向移動によって複数のギヤ112 の対応する1つを係合または離脱させる。変速機 110は、ニュートラルセンサ 140および後退センサ 142等の様々なギヤ状態センサを設けることができる。 【0027】図2に示される実施形態では、ギヤレバーの力は、通常の方法でシフトフィンガアセンブリ 114へ、そして、シフトフィンガ 116へ伝達されて、少なくとも1つのダウエルすなわちピン146 によって内部コントロールロッド 144に方向付けて連結されるセレクタブロック 118へ伝達される。少なくとも1つの軸方向に延びるスロット 148が対応するピン 146と協働して、方向付けた連結を提供する。軸方向に延びるスロットは、コントロールロッド 144、セレクタシャフト 120または両方に設けることができる。これにより、コントロールロッド 144とセレクタシャフト 120との軸方向の所定の相対変位を可能とするとともに、これらの噛み合い一体回転が得られる。 【0028】図2の実施形態では、セレクタブロック 118の移動は、セレクタシャフト 120の移動に直ちに変換されない。ピン 146は、セレクタシャフト 120に沿って移動することができる。スロット 148の長さは、コントロールロッド 144とセレクタシャフト 120との相対変位に充分な隙間を提供し、その隙間は一実施形態では約1mmである。この相対変位は、比例バルブアセンブリ150 を作動させるために利用される。コントロールロッド 144がバルブプランジャ 152に締結すなわち固定されているのに対して、バルブボディ 154は、セレクタシャフト120 に締結されている。ピストン 156は、バルブボディ 154に締結されてシリンダ 158内を移動する。制御バルブ 160は、油圧流体またはエア等の加圧流体を供給ポート 162から導入して、バルブプランジャ 152の移動方向に応じてピストン 156をいずれかの方向に作動させる。ピストン 156がシリンダ内を移動するとき、加圧流体は、制御された排出通路を流通する。これにより、制御バルブおよびシリンダアセンブリは、セレクタシャフト 120およびコントロールロッド 144に連動することができ、これらの間に流体連結を提供する。シリンダ 158内の加圧流体は、セレクタシャフト 120とコントロールロッド 144の相対変位に応答して、バルブボディ154およびセレクタシャフト 120に連結されたピストン 156に力を作用させる。 【0029】図3を参照すると、本発明による他の実施形態が示されている。この実施形態では、セレクタシャフト 166は、コントロールロッド 168およびシリンダアセンブリ 170と協働して、図2を参照して記述された実施形態と同様の方法で、運転者のシフト労力を軽減する。この実施形態では、セレクタブロック 172は、セレクタシャフト 166に通常の方法で連結されている。コントロールロッド 168は、セレクタシャフト 166に、ピン 174および軸方向に延びるスロット 175によって方向付けて連結されている。好ましくは、コントロールロッド 168は、セレクタシャフト 166のセレクタキー 169にピン留めされている。シリンダアセンブリ 170は、(ピストン 182に取付けられ)セレクタシャフト 166に取付けられたバルブボディ 180を有する比例制御バルブ 178を含んでいる。コントロールロッド 168は、バルブプランジャ 184に締結されている。図示されるように、図3の実施形態は、特定の適用で利点となるより短いコントロールロッド 168を使用することができる。 【0030】図4ないし図8を参照すると、本発明によるシフト機構のためのシリンダアセンブリの部分断面図が示されている。シリンダアセンブリ 200は、通し孔 206に挿通される適当な締結具(図示せず)を用いて変速機ハウジングHに締結されるシリンダボディ 202およびシリンダカバー 204を含んでいる。アセンブリ 200は、スナップリング等の適当な締結具 204によってピストン 212に締結されるバルブボディ 210を含む比例制御バルブアセンブリ 208を備えており、バルブボディ210とピストン 212が一体となってシリンダボディ 202内を移動するようになっている。セレクタシャフト 216がバルブボディ 210に締結されて、加圧流体によってピストン 212に作用される力がバルブボディ 210を介してセレクタシャフト216へ伝達されるようになっている。コントロールロッド 218は、ポペットピストン 222に当接するプランジャ 220のねじ付端部に締結されている。ポペットシリンダ 224は、ポペットピストン 222と協働して加圧流体を制御バルブアセンブリ 208を通してシリンダ 202の適当な室へ導入する。 【0031】排出制御バルブ 226は、ポペット弁およびプランジャ 220と協働して、シリンダボディ 202の内部から排出ポート 228を通しての加圧流体の排出を制御する。可変排出オリフィス 230を用いて、流体供給ポート 232を通して供給される加圧流体の排出流量を制御する。シール 234等の適当なシールをシリンダアセンブリ200の様々な部位に使用して、流体の漏れを減少または解消させる。 【0032】作動において、セレクタシャフト 216とコントロールロッド 218の軸方向相対変位が増大したとき、バルブプランジャ 220がポペットピストン 222とポペットピストンバルブシート 236との隙間を開いて、供給ポート 232を通して流入した加圧流体がチャンネル 238を通ってピストン 212に力を作用させるシリンダボディ 202の内部へ流入できるようにする。このピストン 212に作用する力は、バルブボディ 210を介してセレクタシャフト 216に伝達されて、運転者によってギヤシフトレバーに作用された力に付加されるシフト力を提供する。ピストン 212がシリンダ 202内を移動すると、加圧流体は、反対側のシリンダ室から排出される。排出される流体の流量は、流体が排出ポート 228を流通する前に所定の可変オリフィス 230によって制御される。シフトフィンガからの力が取り除かれると、バルブプランジャ 220が静止して、バルブボディ 210がポペットバルブシート 236を閉じる。加圧流体の流れが両方のピストン室に供給されて、シリンダアセンブリ 200によって発生される補助力が解消される。 【0033】このシリンダアセンブリ 200によって発生される力は、好ましくはセレクタシャフト 216とコントロールロッド 218との軸方向相対変位に比例する。この比例補助は、作動中のポペット弁のシートクリアランスによって調節される。より大きな力がシフトフィンガに作用されると、ポペットバルブピストン 222とバルブシート 236との隙間が増大されて、シリンダ室内への流体の流量を増大させる。バルブプランジャ 220は、開弁力に反作用するバルブスプリング 240に抗して作動する。スプリング 240は、シリンダアセンブリ 200によって補助力が提供されるには、最低限のレベルの力を必要とするように予圧されている。図1ないし図3に示される方向付けした結合は、セレクタシャフト 216とコントロールロッド218との軸方向の所定の相対変位の範囲で、シリンダアセンブリ 200を通して流体連結が提供されるようにしていることに注意されたい。好ましくは、軸方向に延びるスロットによって約1mmの行程が設けられる。相対変位がこの値を越えると、流体ラインが噛み合い連結に変換されて、コントロールロッドの移動が結果として対応するセレクタシャフトの移動となり、その逆も同様となる。 【0034】図5ないし図8は、選択されたシンクロナイザを係合および離脱するためのシリンダアセンブリ 200内の相対変位を示している。図4の位置はニュートラル位置を表している。コントロールロッド 218に、右向きに力が加えられたとき、ポペットバルブピストン 222がポペットバルブスプリング 240に打ち勝ち、バルブシート 236から離間して、加圧流体がチャンネル 228を通ってシリンダ 202の右室へ流入できるようにする。これにより、ピストン 212にシンクロナイザの係合を補助する力が生じる。 【0035】同様な方法で、図6に示されるように、反対方向のコントロールロッド 218のの力FDは、加圧流体を供給ポート 232からシリン 202の右室を満たすチャンネル242に接続して、ピストン 212によって付加的な力をコントロールロッドに作用させて、選択されたシンクロナイザの離脱を補助する。同時に、チャンネル 238がプランジャ、ポペット弁および排出バルブを介して排出ポート 228に接続される。この力FDがコントロールロッドとセレクタシャフトとの相対変位を継続させた場合、シリンダアセンブリは、シフト補助を継続して、ニュートラル位置を通って、図8に示すように次のシンクロナイザを係合させる。ニュートラルへのシフトは、結果として、ポペットバルブピストン 222が着座し排出制御バルブ 226が離座して加圧流体が供給ポート 232から排出ポート 228を通って排出される前に、直接両方のチャンネル 238, 242を流通して、ピストン 212によって付加的なシフト力が発生されない図7に示す位置となる。 【0036】本発明を実行するための熟考された最良の形態が詳細に説明されてきたが、特許請求の範囲によって定義された本発明の技術的思想および範囲から逸脱することなく様々な修正が可能であることが理解される。
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| 【出願人】 |
【識別番号】390033020 【氏名又は名称】イートン コーポレーション 【氏名又は名称原語表記】EATON CORPORATION 【住所又は居所原語表記】Eaton Center,Cleveland,Ohio 44114,U.S.A.
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| 【出願日】 |
平成10年(1998)11月16日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】萼 経夫 (外3名)
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| 【公開番号】 |
特開平11−230332 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)8月27日 |
| 【出願番号】 |
特願平10−324867 |
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