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【発明の名称】 分割型スプロケットホイールの製造方法、この方法にて製造された分割型スプロケットホイールおよびこの方法に使用される非分割型スプロケットホイール
【発明者】 【氏名】バン デル ナープ マウリス コルネリウス アントニウス

【氏名】ベルジュアン ギスベルタス ヨハネス

【要約】 【課題】経済的に、特に少量の場合により経済的にスプロケットホイールの製造をすることができる、分割型スプロケットホイールの製造方法を提供すること。

【解決手段】市場に多く出回っている完成した非分割型スプロケットホイールを2個使用して、それらを約半分に分割することにより、分割型スプロケットホイールを構成する半ホイール1を2個製造する。この2個の半ホイール1の重ね合わせ部分(面)6、7をそれぞれにおいて薄く加工する。2個の半ホイール1を、それぞれの薄く加工された重ね合わせ部分6、7を重ね合わせることによって、1個の分割型スプロケットホイールを製造する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 各々が歯付きリム部と、ハブ部と、前記歯付きリム部およびハブ部を接続するディスク状ボディとを有する2つの半ホイールを備える樹脂製の分割型スプロケットホイールを製造する方法において、完全歯付きリムを有する第1の非分割型スプロケットホイールから、予め定められた半径方向分割ラインに沿ってほぼ2つの部品に分割して1つの第1の半ホイールを製造し、完全歯付きリムを有する第2の非分割型スプロケットホイールから、前記第1の非分割型スプロケットホイールと同一の予め定められた半径方向分割ラインに沿ってほぼ2つの部品に分割して1つの第2の半ホイールを製造し、分割後、前記2つの半ホイールの各々において、前記スプロケットホイールのボディの、ハブ開口の両側で前記分割ラインに隣接して位置する予め定められた部分を薄くし、前記両半ホイールに、前記分割ラインに隣接する予め定められた部分において、締結具が挿入される軸方向開口部を備えることを特徴とする分割型スプロケットホイールの製造方法。
【請求項2】 各々が歯付きリム部と、ハブ部と、前記歯付きリム部およびハブ部を接続するディスク状ボディとを有する2つの半ホイールを備える樹脂製の分割型スプロケットホイールを製造する方法において、完全歯付きリムを有し、そのデイスク状ボディがハブ開口の両側で互に半径方向に対向して位置する2つのフェイス部を有し、前記フェイス部の一方が前記ディスク状ボディ面に関して軸方向の第1の側に前記フェイス部の他方と互い違いになるように配置され、前記フェイス部の他方が軸方向の反対側の第2の側に前記フェイス部の一方と互い違いに配置された第1の非分割型スプロケットから、前記対向するフェイス部分に隣接する予め設定された半径方向分割ラインに沿ってほぼ2つの部品に分割して第1の半ホイールを製造し、完全歯付きリムを有し、前記第1の非分割型スプロケットホイールと同一の第2の非分割型スプロケットホイールから、前記第1の非分割型スプロケットホイールと同一の予め設定された半径方向分割ラインに沿ってほぼ2つの部品に分割して第2の半ホイールを製造し、前記両半ホイールに、前記対向するフェイス部分において、締結具が挿入される軸方向開口部を備えることを特徴とする分割型スプロケットホイールの製造方法。
【請求項3】 請求項1または2の方法において、前記予め定められた部分の各々は、前記スプロケットホイールのデイスク状ボディの扇状(サーキュラー)セグメント上で、前記歯付きリムの隣り合った2つの歯の間の距離に相当する分延在することを特徴とする分割型スプロケットホイールの製造方法。
【請求項4】 請求項1、2または3の方法において、前記予め定められた部分にはカム状に凹凸する部分が設けられ、これにより、2つの半ホイールが互いに関連をもって位置決めされることを特徴とする分割型スプロケットホイールの製造方法。
【請求項5】 請求項1〜4のいずれかの方法で製造される分割型スプロケットホイールにおいて、前記予め形成された開口に延設された締結具で前記2つの半ホイールを連結することを特徴とする分割型スプロケットホイール。
【請求項6】 完全歯付きリム部と、ハブ開口と、前記ハブ開口および歯付きリム部の間に延在するディスク状ボディとを有する非分割型スプロケットホイールにおいて、前記ディスク状ボディは、前記ハブ開口の両側で互に半径方向に対向する位置に2つのフェイス部を有し、前記フェイス部の一方が前記ディスク状ボディ面に関して軸方向の第1の側に前記フェイス部の他方と互い違いになるように配置され、前記フェイス部の他方が軸方向の反対側の第2の側に前記フェイス部の一方と互い違いになるように配置されていることを特徴とする非分割型スプロケットホイール。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラスティックからなる(樹脂製の)分割可能なスプロケットホイール(以下、分割型スプロケットホイールと言う)の製造方法に関する。このスプロケットホイールは、2つの半分のホイール(以下、半ホイールと言う)を有し、各半ホイールは歯が形成されたリム部と、ハブ部と、リム部とハブ部とを接続するディスク状のボディとを有する。また、本発明は、該半ホイールが締結具(留め具あるいはファスナー)手段によって取り付けられる、上記方法により製造されるスプロケットホイールにも関する。
【0002】
【従来の技術】分割型スプロケットホイールは、例えば、オランダ国特許出願番号第9200519号、第1000907号において知られている。これらのスプロケットホイールは射出成型により製造され、各半ホイールは軸方向の面によってお互いに接している。これらのスプロケットホイールは性能的に非常に満足されるものであるが、各サイズのスプロケットホイールは別のモールド(鋳型)を必要とするという欠点を有する。モールドは一般にコストがかかると言うことが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従って、スプロケットホイールを少量生産する場合に、製造のために別のモールドを準備することは非常に大きな問題となる。
【0004】本発明の目的は、経済的に、特に少量の場合により経済的にスプロケットホイールの製造をすることができる、分割型スプロケットホイールの製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】このために、本発明の第1の態様は、上記タイプの方法において、完全歯付きリムを有する第1の非分割型スプロケットホイールから、予め定められた半径方向分割ラインに沿ってほぼ2つの部品に分割して1つの第1の半ホイールを製造し、完全歯付きリムを有する第2の非分割型スプロケットホイールから、前記第1の非分割型スプロケットホイールと同一の予め定められた半径方向分割ラインに沿ってほぼ2つの部品に分割して1つの第2の半ホイールを製造し、分割後、前記2つの半ホイールの各々において、前記スプロケットホイールのボディの、ハブ開口の両側で前記分割ラインに隣接して位置する予め定められた部分を薄くし、前記両半ホイールに、前記分割ラインに隣接する予め定められた部分において、締結具が挿入される軸方向開口部を備えることを特徴とするものである。
【0006】また、本発明の第2の態様は、上記タイプの方法において、完全歯付きリムを有し、そのデイスク状ボディがハブ開口の両側で互に半径方向に対向して位置する2つのフェイス部を有し、前記フェイス部の一方が前記ディスク状ボディ面に関して軸方向の第1の側に前記フェイス部の他方と互い違いになるように配置され、前記フェイス部の他方が軸方向の反対側の第2の側に前記フェイス部の一方と互い違いに配置された第1の非分割型スプロケットから、前記対向するフェイス部分に隣接する予め設定された半径方向分割ラインに沿ってほぼ2つの部品に分割して第1の半ホイールを製造し、完全歯付きリムを有し、前記第1の非分割型スプロケットホイールと同一の第2の非分割型スプロケットホイールから、前記第1の非分割型スプロケットホイールと同一の予め設定された半径方向分割ラインに沿ってほぼ2つの部品に分割して第2の半ホイールを製造し、前記両半ホイールに、前記対向するフェイス部分において、締結具が挿入される軸方向開口部を備えることを特徴とするものである。
【0007】本発明は、非分割型スプロケットホイールが、非常に多くのサイズにおいて市場で入手可能であり、しかも比較的低コストであるということに鑑みてなされたものである。本発明では、この考えを、それぞれ同一である分割型スプロケットホイールの各半分を一つの非分割型スプロケットホイールから製造することによって利用している。従って、一つの分割型スプロケットホイールのため、2つの非分割型スプロケットホイールが必要とされる。しかしながら、生産規模が小さい場合に、モールドを別に準備するよりは何倍も低コストである。本発明により得られる半ホイールは、予め定められた面部分がお互いに対向するように定められ(位置決めされ)、開口部に締結具を介在させて相互に接続される。なお、非分割型スプロケットホイールとは、例えばモールドにより一体に形成されたものであり、それ自体で完全なスプロケットホイールとして使用されるものである。
【0008】非分割型スプロケットホイールのディスク状のボディが連続面を形成するなら、スプロケットホイールの分割後、予め定められた面部分を切削によって薄く加工することが可能である。それは、半ホイールがお互いに合わされたとき、半ホイールが重なる部分において、ディスク状のボディがスプロケットホイールの他の部位と同じ厚さとなるようにするためである。
【0009】しかし、非分割ホイール(スプロケットホイール)を製造するときにすでに次のような内容を考慮に入れることも可能である。それは、上記の面部分を軸方向にディスク状のボディ面からずらす(シフトする)、すなわち、第1の面を一方の軸方向に第2の面を反対の軸方向にずらして配置することである。このようにすると、切削作業を不要とすることができ、取り付け後のホイール(スプロケットホイール)の強度が一層増す。非分割ホイール用のモールドの調整は、最低限のコストで実現可能である。
【0010】それ故、本発明は、また、完全な歯付きリム、ハブ開口、ハブ開口と歯付きリムの間に広がるディスク状のボディを有し、次のような特徴を備える非分割ホイールを提供するものである。ディスク状のボディは2つの面を有し、ハブ開口の両側にお互いに放射状に対向して位置する2つの面部分を有し、これらの面部分の1つは、ディスク状のボディ面に関し第1の側に軸方向に他と互い違いになるように配置され、他の面部分は反対側である第2の側に軸方向に同様に互い違いになるように配置される。
【0011】本発明は、2つの半ホイールが、前もって形成された開口を通して延在する締結具(留め具、ファスナー)手段によって相互に接続される、本発明の方法により製造される分割型スプロケットホイールにも関する。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面を使用して本発明の実施の形態について詳しく説明する。各図面において、同一要素には同一符号を付す。
【0013】図1は、1つのスプロケットホイールの半分(半ホイール)を示し、その半分は全体として符号1で示す。半ホイールは、歯を有するリム(以下、歯付きリムと言う)2と、軸の周りに位置するハブ部3と、歯付きリムとハブ部の間に位置するディスク状のボディ(本体)4とを有する。ボディ4は補強リブ5を有し、補強リブ5の高さは、図5に示す通り、歯付きリム2からハブ部3に向かって徐々に増加する。
【0014】半ホイール1は完全なスプロケットホイールから形成され、その未使用部分は図1において細線で示される。完全なスプロケットホイールとは、それ1つで完成されたスプロケットホイールであり、スプロケットホイールの各部を完全に備えるものである。半ホイール1は図1の連続太線A−Aに沿って切断されることによって得られる。例えば、のこ引き(sawing)によって切断される。その後、スプロケットボディの扇状セグメント(circular segment)6、7は、図3と図4のそれぞれに示されるように薄くされる。これらのセグメントは切断線(分割線)A−Aに隣接しこの切断線と次に位置するリブ5との間に位置するものである。なお、セグメント6あるいは7より小さい(狭い)部分において、あるいは、必要であれば大きい(広い)部分において、薄くしてもよいことは明らかである。しかし、実際には、図に示された内容で十分に満足のいくものであり、十分に強固なスプロケットホイールを提供することが証明された。
【0015】なお、前もって面部(フェイス部)6、7が図示の位置に形成された、すなわち、非分割ホイール用のモールドの簡単な改造により、両サイドが軸方向に互い違い(段違い)になる(staggered)ように形成された非分割ホイールを使用するようにしてもよい。このようにすると、切削作業は不要となる。
【0016】必ずしも必要ないかも知れないが、好ましくは、半ホイールのお互いの最適な位置合わせのため、さらに、セグメント7においてカム状の盛り上がり部(凸部)8、セグメント6においてへこみ部(凹部)8’が提供される。さらに、穴9、10が上記部分にあけられ、半ホイールをお互いに取り付けるために、その穴に締結具(留め具、ファスナー)(不図示)を通すことが可能となる。
【0017】第2の半ホイール11は、第2の完全スプロケットホイールから半ホイール1と全く同様な方法で製造され、同一なものである。半ホイール11の各部分は、半ホイール1の各部分の番号に10を足した番号と同じ符号が付されている。半ホイール1のセグメント6が半ホイール11のセグメント17に対向し、半ホイール1のセグメント7が半ホイール11のセグメント16に対向するように位置合わせされ、半ホイール1と11は結合され1つの分割型スプロケットホイールになり、各々のカム状の盛り上がり部とへこみ部と(凸部と凹部)が組み合わされ、締結具用ボルトのための穴がそろうようになる。もちろん、半ホイールがお互いに合わせられてから、これらの穴をあけるようにしてもよい。
【0018】本実施の形態の大きな長所は、非常に大きな力が働くスプロケットホイールの歯の部分は、完全に手をつけず損なわれないでいることである。
【0019】本発明のスプロケットホイールによると、相当なコスト削減が実現できる。本発明によるスプロケットホイールを製造するための材料コストや工数コストは、特別に作られたモールドにより製造したスプロケットホイールの約10%ぐらいとなる。
【0020】本発明は、上記示された実施の形態に限定する必要はなく、あらゆるタイプの固定スプロケット(fixed sprocket)にも適用できる。
【0021】
【発明の効果】本発明によると、次のような効果を奏する。本発明は、非常に多くのサイズにおいて市場で入手可能であり、しかも低コストである非分割型スプロケットホイールを使用して分割型スプロケットホイールを製造するので、モールドを別に準備して分割型スプロケットホイールを製造するよりも何倍も低コストにできる。また、非分割型スプロケットホイールを製造するモールドにおいて前もって若干の改造をしておくだけで、分割型スプロケットホイールの対向する面を薄くしておくことが可能であり、これによると切削作業が削減でき、さらに低コストに製造できる。
【出願人】 【識別番号】593192450
【氏名又は名称】エムシーシー ネーデルランド ビー.ブイ.
【出願日】 平成10年(1998)7月14日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】永井 冬紀
【公開番号】 特開平11−132313
【公開日】 平成11年(1999)5月21日
【出願番号】 特願平10−198682