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【発明の名称】 伝動装置
【発明者】 【氏名】オズヴァルト フリートマン

【氏名】ベルンハルト ヴァルター

【氏名】マンフレート ホム

【氏名】ミヒャエル ロイシェル

【要約】 【課題】比較的小さな漏れしか生じない回転導入部を提供する。

【解決手段】管状部分3の第1の端範囲が、第1の構成部分1に設けられた孔4に突入して係合しており、管状部分3の第2の端範囲が、第2の構成部分2に設けられた孔5に突入して係合しており、管状部分3の第1の端範囲が、ピストンリング9によって、第1の構成部分1の孔4の内壁に対してシールされていて、しかも第1の構成部分1に対して相対的に自由に回転可能であり、第2の構成部分2の孔5の内壁にOリングパッキン7が自動的に緊締されて、管状部分3が第2の構成部分2と同じ回転数で回転するように形成されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 第1の構成部分と第2の構成部分と管状部分とを備えた、圧力媒体のための回転導入部を備えた伝動装置であって、管状部分の第1の端範囲が、第1の構成部分に設けられた孔に突入して係合しており、管状部分の第2の端範囲が、第2の構成部分に設けられた孔に突入して係合しており、管状部分の第1の端範囲が、少なくとも1つの第1のシール装置によって、第1の構成部分の孔の内壁に対してシールされていて、しかも第1の構成部分に対して相対的に自由に回転可能であり、管状部分の第2の端範囲が、第2の構成部分の孔の内壁に対して、少なくとも1つの第2のシール装置によってシールされている形式のものにおいて、第2の構成部分の孔の内壁に第2のシール装置が自動的に緊締されて、管状部分が第2の構成部分と同じ回転数で回転するように第2のシール装置が形成されていることを特徴とする伝動装置。
【請求項2】 第1のシール装置が、管状部分の第1の端範囲に設けられた周方向溝内に配置されたピストンリングの形を有している、請求項1記載の伝動装置。
【請求項3】 第2のシール装置が、管状部分の第2の端範囲に設けられた周方向溝内に配置されたOリングパッキンの形を有しており、該Oリングパッキンが、第2の構成部分の孔の内壁に弾性的に支持されている、請求項1または2記載の伝動装置。
【請求項4】 管状部分の第1の端範囲が、管状部分の第2の端範囲よりも大きな厚さを有しており、第2の構成部分の孔にストッパ装置が設けられており、管状部分の第1の端範囲の端面が圧力媒体で負荷されると、該ストッパ装置に管状部分の第2の端範囲が当接するようになっている、請求項1から3までのいずれか1項記載の伝動装置。
【請求項5】 ストッパ装置が、第2の構成部分の孔の内壁に設けられた肩部によって形成されている、請求項4記載の伝動装置。
【請求項6】 第1の構成部分が所定の回転数n1で回転し、第2の構成部分が所定の回転数n2で回転し、管状部分が所定の回転数n3で回転し、しかもn1>n2=n3が成立している、請求項1から5までのいずれか1項記載の伝動装置。
【請求項7】 第1の構成部分が所定の回転数n1で回転し、第2の構成部分が所定の回転数n2で回転し、管状部分が所定の回転数n3で回転し、しかもn1<n2=n3が成立している、請求項1から5までのいずれか1項記載の伝動装置。
【請求項8】 第1の構成部分が所定の回転数n1で回転し、第2の構成部分が所定の回転数n2で回転し、管状部分が所定の回転数n3で回転し、しかもn1>n2=n3=0が成立している、請求項1から5までのいずれか1項記載の伝動装置。
【請求項9】 特に請求項1から8までのいずれか1項記載の回転導入部を備えた、始動クラッチのための制御装置を備えた伝動装置であって、始動クラッチが、クラッチ装置と、シリンダに設けられた室内で始動クラッチを締結するための圧力媒体のクラッチ圧によって運動可能なピストンとを有しており、第1のエネルギ蓄え器が設けられていて、該エネルギ蓄え器が、圧力媒体を前記室から押し出すために、ピストンに加えられるクラッチ圧に抗して作用するようになっており、さらに切換弁が設けられていて、該切換弁が、ポンプ装置の系圧を制御して前記室に加える減圧弁を制御するための前制御圧を形成するようになっている形式のものにおいて、減圧弁に設けられた弁スプールが、第2のエネルギ蓄え器によってプレロードもしくは予荷重をかけられていて、切換弁によって弁スプールに加えられる前制御圧が値ゼロを有する場合に第1のエネルギ蓄え器の圧力を補償するクラッチ圧が前記室内に形成されるようになっていることを特徴とする伝動装置。
【請求項10】 減圧弁が、第1の入口を有していて、該第1の入口に、切換弁で調節された作動電流に関連して切換弁によって形成される前制御圧が加えられるようになっており、さらに減圧弁が、第2の入口を有していて、該第2の入口に、ポンプ装置の系圧が加えられるようになっており、さらに減圧弁が、前記室に接続された出口と、該出口に接続された第3の入口とを有しており、第2のエネルギ蓄え器が、第1の入口に加えられる前制御圧と共に弁スプールの第1の端面に作用して、第2の入口が出口に接続されるようになっており、このときに第3の入口を介して弁スプールの第2の端面に作用する系圧が、前制御圧と第2のエネルギ蓄え器の力とに抗して弁スプールを運動させて、出口に対する第2の入口の接続が遮断されるようになっている、請求項9記載の伝動装置。
【請求項11】 値ゼロの前制御圧において、前記室内に形成されたクラッチ圧が第1のエネルギ蓄え器の力を補償すると、出口に対する第2の入口の接続が遮断されるようになっている、請求項10記載の伝動装置。
【請求項12】 ポンプ装置の系圧が、減圧弁を介して最大前制御圧の値にまで減じられて、切換弁に加えられるようになっており、該切換弁が、該切換弁に印加される作動電流に関連して、減圧弁の第1の入口に値0〜最大値の範囲の前制御圧を形成するようになっている、請求項9から11までのいずれか1項記載の伝動装置。
【請求項13】 クラッチ装置が多板式クラッチである、請求項9から12までのいずれか1項記載の伝動装置。
【請求項14】 ばね装置が皿ばねである、請求項9から13までのいずれか1項記載の伝動装置。
【請求項15】 第2のエネルギ蓄え器がコイルばねであり、該コイルばねが、弁スプールの第1の端面を形成する端面に作用していて、前制御圧が、第1の入口を介して、該端面に前置された弁室に加えられるようになっている、請求項10から14までのいずれか1項記載の伝動装置。
【請求項16】 圧力媒体で負荷されるピストンシリンダユニットによって制御可能な少なくとも1つのクラッチを備えた伝動装置のための制御装置であって、当該制御装置が、圧力媒体供給のための少なくとも1つのポンプと、制御弁と、該制御弁を制御する、前記ピストンシリンダユニット内の圧力を制御するための前制御弁とを有している形式のものにおいて、前記ピストンシリンダユニットと前記制御弁との間に安全弁が設けられており、該安全弁が、別の前制御弁によって切換可能であることを特徴とする制御装置。
【請求項17】 安全弁がスプールを有しており、該スプールの位置が、前記別の前制御弁によって制御されるようになっている、請求項16記載の制御装置。
【請求項18】 安全弁が、第1のスプール位置で、一方のクラッチのピストンシリンダユニットと制御弁との間に流体通流接続を形成するようになっている、請求項16または17記載の制御装置。
【請求項19】 安全弁が、第2のスプール位置で、一方のクラッチのピストンシリンダユニットと制御弁との間の流体通流接続を遮断し、かつピストンシリンダユニットを無圧状態に切り換えるためにピストンシリンダユニットとタンクとの間に流体通流接続を形成するようになっている、請求項16または17記載の制御装置。
【請求項20】 当該制御装置が、それぞれ1つのピストンシリンダユニットを備えた2つのクラッチを有しており、安全弁と両クラッチのピストンシリンダユニットとの間に、一方のクラッチまたは他方のクラッチを制御するための切換弁が配置されている、請求項16から19までのいずれか1項記載の制御装置。
【請求項21】 前記切換弁の手前に圧力センサが配置されている、請求項16から20までのいずれか1項記載の制御装置。
【請求項22】 両クラッチのうちの一方のクラッチが前進走行用の始動クラッチである、請求項20記載の制御装置。
【請求項23】 両クラッチのうちの一方のクラッチが後進走行用の始動クラッチである、請求項20記載の装置。
【請求項24】 圧力媒体で負荷されるピストンシリンダユニットによって制御可能な少なくとも1つのクラッチと、さらに、伝動装置制御のための作動装置と、圧力媒体供給および圧力媒体制御のためのポンプおよび弁とを備えた伝動装置のための制御装置において、スプールを備えた、前制御弁によって制御可能な弁が、一方のスプール位置で作動装置からポンプへの圧力媒体戻り流を制御し、他方のスプール位置で、高められたクラッチ冷却の目的で作動装置から別のポンプへの圧力媒体戻し流を制御するようになっていることを特徴とする制御装置。
【請求項25】 前記別のポンプが吸込噴流ポンプである、請求項24記載の制御装置。
【請求項26】 前記弁に対して平行に、絞りを備えたバイパス管路が、前記別のポンプに通じている、請求項24記載の制御装置。
【請求項27】 1つの前制御弁が、安全弁の前制御圧も、圧力媒体戻り流を制御するための弁の前制御圧をも制御するようになっている、請求項16から24記載の制御装置。
【請求項28】 前制御弁によって調節可能な前制御圧が、少なくとも3つの圧力レベルに調節可能であり、最大圧が加えられると、安全弁が第2のスプール位置に切り換えられ、より低い圧力が加えられると、安全弁が第1のスプール位置に留まるようになっており、圧力媒体戻り流を制御するための弁が、最小圧力レベルで第1のスプール位置に留まり、中間圧が達成されると、第2のスプール位置に切り換えられるようになっている、請求項27記載の制御装置。
【請求項29】 特に請求項1から28までのいずれか1項記載の装置を備えた伝動装置を有する自動車において、当該自動車が、明細書に記載の特別な構成および作用形式を有していることを特徴とする自動車。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧力媒体のための互いに相対的に回転する2つの構成部分の間の、圧力媒体のための回転導入部を備えた伝動装置、特に第1の構成部分と第2の構成部分と管状部分とを備えた、圧力媒体のための回転導入部を備えた伝動装置であって、管状部分の第1の端範囲が、第1の構成部分に設けられた孔に突入して係合しており、管状部分の第2の端範囲が、第2の構成部分に設けられた孔に突入して係合しており、管状部分の第1の端範囲が、少なくとも1つの第1のシール装置によって、第1の構成部分の孔の内壁に対してシールされていて、しかも第1の構成部分に対して相対的に自由に回転可能であり、管状部分の第2の端範囲が、第2の構成部分の孔の内壁に対して、少なくとも1つの第2のシール装置によってシールされている形式のものに関する。
【0002】
【従来の技術】このような形式の回転導入部を備えた伝動装置は公知である。このような伝動装置は、互いに相対的に回転する2つの構成部分の間に圧力媒体の流れを可能にし、この場合、それと同時に、製作誤差問題に帰因して場合によって生じる、両構成部分の中心ずれの補償も行われる。この場合、公知の回転導入部は管状部分を有しており、この管状部分の一方の端範囲は一方の構成部分に設けられた孔に挿入されており、他方の端範囲は他方の構成部分に設けられた孔に挿入されている。管部分の各端範囲は、一方の構成部分または他方の構成部分の対応する孔に対して、ピストンリングを用いてシールされている。前記中心ずれの補償は管部分のカルダン作用により可能となる。このカルダン作用はシール個所の範囲における自由回転と、シール個所の範囲における管部分の半径方向遊びと、ピストンリングとにより生ぜしめられる。
【0003】このような公知の回転導入部の問題は、管部分の両端範囲において使用されるピストンリングが比較的大きな漏れを招くことにある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、比較的小さな漏れしか生じない回転導入部を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するために本発明の構成では、第2の構成部分の孔の内壁に第2のシール装置が自動的に緊締されて、管状部分が第2の構成部分と同じ回転数で回転するように第2のシール装置が形成されているようにした。
【0006】
【発明の効果】本発明の利点は、次の点に認められる。すなわち、本発明による回転導入部はシール装置として、公知先行技術とは異なり、一方の構成部分と管状部分との間の差速度がゼロに等しくない個所にピストンリングを使用し、他方の構成部分と管状部分との間の差速度がゼロに等しい個所にOリングパッキンを使用する。Oリングパッキンはピストンリングよりも良好なシール性を発揮するので、これにより漏れを減少させることができるので有利である。構成部分と管状部分との間の差速度がゼロに等しくなる場所でOリングパッキンが使用されることに基づき、Oリングパッキンの摩耗が回避される。このことは、Oリングパッキンをこの個所で使用することにより自動的に達成される。なぜならば、Oリングパッキンはその弾性材料に基づき構成部分に自動的に緊締されるからである。この場合、管状部分がピストンリングの範囲で他方の構成部分に対して自由に回転し得ることが考慮されている。
【0007】本発明の有利な構成では、管状部分がOリングパッキンの範囲で、特別な手段に基づき軸方向のストッパに押圧されるようになっており、この場合、このために必要となる軸方向力は圧力媒体によって加えられる。これにより、ストッパと、このストッパに接触する管状部分の端面との間には、別の摩擦が生ぜしめられ、この摩擦は付加的に、構成部分と管状部分との間の差速度がゼロになることを生ぜしめる。それと同時に前記手段により、管状部分が、圧力媒体によって加えられる軸方向力と相まって、規定された軸方向位置にまで押圧されることが達成される。したがって、付加的な軸方向固定は不要となる。
【0008】本発明の別の有利な構成は請求項2〜請求項8に記載されている。この場合、少なくとも第1のシール装置が、管状部分の第1の端範囲に設けられた周方向溝内に配置されたピストンリングの形を有していると有利である。さらに本発明の別の有利な構成では、少なくとも第2のシール装置が、管状部分の第2の端範囲に設けられた周方向溝内に配置されたOリングパッキンの形を有していて、このOリングパッキンが第2の構成部分の孔の内壁に支持されていると有利である。
【0009】管状部分の第1の端範囲が、管状部分の第2の端範囲よりも大きな厚さを有していて、第2の構成部分の孔にストッパ装置が設けられており、管状部分の第1の端範囲の端面が圧力媒体で負荷されると、該ストッパ装置に管状部分の第2の端範囲が当接するようになっていると有利である。
【0010】ストッパ装置が、第2の構成部分の孔の内壁に設けられた肩部によって形成されていると有利である。
【0011】また、第1の構成部分が所定の回転数n1で回転し、第2の構成部分が所定の回転数n2で回転し、管状部分が所定の回転数n3で回転し、しかもn1>n2=n3が成立していると有利である。
【0012】さらに、第1の構成部分が所定の回転数n1で回転し、第2の構成部分が所定の回転数n2で回転し、管状部分が所定の回転数n3で回転し、しかもn1<n2=n3が成立していると、やはり有利である。
【0013】さらに、第1の構成部分が所定の回転数n1で回転し、第2の構成部分が所定の回転数n2で回転し、管状部分が所定の回転数n3で回転し、しかもn1>n2=n3=0が成立していると、やはり有利である。
【0014】上記伝動装置は、無段調節可能な伝動装置、たとえば円錐形プーリ式巻掛け伝動装置であると有利である。回転可能な構成部分は円錐形プーリ式巻掛け伝動装置の軸、たとえば伝動装置の円錐形プーリの軸または円錐形プーリ対の軸であると有利である。第2の構成部分は、ハウジング固定の回転しない構成部分であってよい。
【0015】本発明はさらに、請求項9の上位概念に記載の形式の伝動装置、つまり制御装置を備えた伝動装置、特に始動クラッチのための制御装置を備えた伝動装置であって、始動クラッチが、クラッチ装置と、シリンダに設けられた室内で始動クラッチを締結するための圧力媒体のクラッチ圧によって運動可能なピストンとを有しており、第1のエネルギ蓄え器が設けられていて、該エネルギ蓄え器が、圧力媒体を前記室から押し出すために、ピストンに加えられるクラッチ圧に抗して作用するようになっており、さらに切換弁が設けられていて、該切換弁が、ポンプ装置の系圧を制御して前記室に加える減圧弁を制御するための前制御圧を形成するようになっている形式のものに関する。
【0016】本発明の課題はさらに、このような形式の、制御装置を備えた伝動装置を改良して、クラッチ、たとえば始動クラッチ、の制御を改善して、最も多く使用される運転領域において正確に制御可能となるような制御装置を備えた伝動装置を提供することである。
【0017】この課題を解決するために本発明の構成では、減圧弁に設けられた弁スプールが、第2のエネルギ蓄え器によってプレロードもしくは予荷重をかけられていて、切換弁によって弁スプールに加えられる前制御圧が値ゼロを有する場合に第1のエネルギ蓄え器の圧力を補償するクラッチ圧が前記室内に形成されるようにした。
【0018】請求項10〜請求項15には、本発明の有利な構成が記載されている。
【0019】本発明の有利な構成では、減圧弁が、第1の入口を有していて、該第1の入口に、切換弁で調節された作動電流に関連して切換弁によって形成される前制御圧が加えられるようになっており、さらに減圧弁が、第2の入口を有していて、該第2の入口に、ポンプ装置の系圧が加えられるようになっており、さらに減圧弁が、前記室に接続された出口と、該出口に接続された第3の入口とを有しており、第2のエネルギ蓄え器が、第1の入口に加えられる前制御圧と共に弁スプールの第1の端面に作用して、第2の入口が出口に接続されるようになっており、このときに第3の入口を介して弁スプールの第2の端面に作用する系圧が、前制御圧と第2のエネルギ蓄え器の力とに抗して弁スプールを運動させて、出口に対する第2の入口の接続が遮断されるようになっている。
【0020】さらに、値ゼロの前制御圧において、前記室内に形成されたクラッチ圧が第1のエネルギ蓄え器の力を補償すると、出口に対する第2の入口の接続が遮断されるようになっていると有利である。
【0021】また本発明のさらに別の有利な構成では、ポンプ装置の系圧が、減圧弁を介して最大前制御圧の値にまで減じられて、切換弁に加えられるようになっており、該切換弁が、該切換弁に印加される作動電流に関連して、減圧弁の第1の入口に値0〜最大値の範囲の前制御圧を形成するようになっている。
【0022】クラッチ装置が多板式クラッチであると有利である。また、ばね装置が皿ばねであると同じく有利である。
【0023】さらに、第2のエネルギ蓄え器がコイルばねであり、該コイルばねが、弁スプールの第1の端面を形成する端面に作用していて、前制御圧が、第1の入口を介して、該端面に前置された弁室に加えられるようになっていると有利である。
【0024】本発明はさらに、圧力媒体で負荷されるピストンシリンダユニットによって制御可能な少なくとも1つのクラッチを備えた伝動装置のための制御装置であって、当該制御装置が、圧力媒体供給のための少なくとも1つのポンプと、制御弁と、該制御弁を制御する、前記ピストンシリンダユニット内の圧力を制御するための前制御弁とを有している形式のものに関する。この場合、本発明の構成は、クラッチのピストンシリンダユニットと前記制御弁との間に安全弁が配置されており、該安全弁が、別の前制御弁によって制御可能または切換可能である。
【0025】安全弁がスプールを有しており、該スプールの位置が、前記別の前制御弁によって制御されるようになっていると有利である。
【0026】安全弁が、第1のスプール位置で、一方のクラッチのピストンシリンダユニットと制御弁との間に流体通流接続を形成するようになっていると有利である。
【0027】また、安全弁が、第2のスプール位置で、一方のクラッチのピストンシリンダユニットと制御弁との間の流体通流接続を遮断し、かつピストンシリンダユニットを無圧状態に切り換えるためにピストンシリンダユニットとタンクとの間に流体通流接続を形成するようになっていると有利である。
【0028】当該制御装置が、それぞれ1つのピストンシリンダユニットを備えた2つのクラッチを有しており、安全弁と両クラッチのピストンシリンダユニットとの間に、一方のクラッチまたは他方のクラッチを制御するための切換弁が配置されていると有利である。
【0029】また、前記切換弁の手前に圧力センサが配置されているても有利である。
【0030】両クラッチのうちの一方のクラッチが前進走行用の始動クラッチであると有利である。
【0031】両クラッチのうちの一方のクラッチが後進走行用の始動クラッチであると有利である。
【0032】本発明はさらに、圧力媒体で負荷されるピストンシリンダユニットによって制御可能な少なくとも1つのクラッチと、さらに、伝動装置制御のための作動装置と、圧力媒体供給および圧力媒体制御のためのポンプおよび弁とを備えた伝動装置のための制御装置に関する。この場合、本発明の構成では、スプールを備えた、前制御弁によって制御可能な弁が、一方のスプール位置で作動装置からポンプへの圧力媒体戻り流を制御し、他方のスプール位置で、高められたクラッチ冷却の目的で作動装置から別のポンプへの圧力媒体戻し流を制御するようになっている。
【0033】前記別のポンプが吸込噴流ポンプであると有利である。
【0034】前記弁に対して平行に、絞りを備えたバイパス管路が、前記別のポンプに通じていると有利である。
【0035】1つの前制御弁が、安全弁の前制御圧も、圧力媒体戻り流を制御するための弁の前制御圧をも制御するようになっていると有利である。
【0036】前制御弁によって調節可能な前制御圧が、少なくとも3つの圧力レベルに調節可能であり、最大圧が加えられると、安全弁が第2のスプール位置に切り換えられ、より低い圧力が加えられると、安全弁が第1のスプール位置に留まるようになっており、圧力媒体戻り流を制御するための弁が、最小圧力レベルで第1のスプール位置に留まり、中間圧が達成されると、第2のスプール位置に切り換えられるようになっていると有利である。
【0037】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を図面につき詳しく説明する。
【0038】図1から判るように、本発明による回転導入部は主として第1の構成部分1と、第2の構成部分2と、管状部分3とから成っている。
【0039】第1の構成部分1は孔4を有している。第2の構成部分2には、孔5が配置されている。管状部分3の一方の端範囲は第2の構成部分2の孔5に挿入されていて、他方の端範囲は第1の構成部分1の孔4に挿入されている。管状部分3の一方の端範囲は周方向溝6を有しており、この周方向溝6にはOリングパッキン7が挿入されている。管状部分3の他方の端範囲は周方向溝8を有しており、この周方向溝8には、ピストンリング9が設けられている。このピストンリング9は1実施例では金属リングであると有利である。別の実施例ではピストンリングがプラスチックリングであり、このプラスチックリングはそのほぼ方形の横断面でほぼ非圧縮性ではあるが、軸方向に設けられたスリットに基づき半径方向でばね弾性的に形成されている。したがって、ピストンリング9は、ギャップが設けられていることにより完全には閉じられていないリングであると有利である。ピストンリングはプレロードもしくは予荷重をかけられて管状の周方向溝8内に収容されており、この場合、ピストンリング9の半径方向外側の面は、第1の構成部分1の対応面に接触して、これによってシール作用を発揮する。Oリングパッキンとしては、ほぼ弾性的なエラストマリングまたはプラスチックリングが挙げられる。このエラストマリングまたはプラスチックリングは、横断面弾性的に形成されていて、組込み位置においてその弾性特性に基づきシール面に密に接触する。
【0040】たとえば第1の構成部分1は、回転数n1で回転する軸であり、この軸は管状部分3を介して圧力媒体移送のために第2の構成部分2に結合され得る。この第2の構成部分2は回転数n2で回転する。回転数n2は、第2の構成部分2がハウジングである場合にはゼロとなり得る。
【0041】管状部分3の、圧力媒体流に関して上流側に設置された側は、端面10を有しており、この端面10は、管状部分3の下流側に設置された側の端面11よりも大きく形成されていると有利である。このことは、管状部分3の上流側に設置された端範囲の肉厚さ12が、下流側に設置された端範囲の肉厚さ13よりも厚肉に形成されることにより達成されると有利である。これにより、管状部分3の端面11が有利には肩部14に接触するまで管状部分3が圧力媒体の力によって下流側に押圧されることが達成される。肩部14はストッパとして働きかつ孔5に形成されている。
【0042】以下に、上記回転導入部の機能を詳しく説明する。この場合、第1の構成部分は回転数n1で回転し、第2の構成部分2は回転数n2で回転するものとする。Oリングパッキン7が配置されていることに基づき、ひいては第2の構成部分2に管状部分3が緊締されていることに基づき、さらに管状部分3がピストンリング9の範囲で第1の構成部分1とは別個に独立して回転し得ることに基づき、管状部分3が第2の構成部分2と一緒に回転することが達成される。管状部分3と第2の構成部分2との間の相対回動不能な結合は、端面11が肩部14に摩擦接続的に接触することによって一層高められると有利である。
【0043】一般的に言って、次のような運転モードが可能となる:1: n1>n2=n32: n1<n2=n33: n1>n2=n3=0、ただし、n3は管状部分3の回転数を表す。
【0044】要するに、上記回転導入部に関しては、ピストンリングの代わりにOリングパッキン7を設けることにより、両構成部分1,2の互いに相対的な回転数特性とは無関係に、つまり第2の構成部分2が第1の構成部分1よりも高速にまたは低速に回転するのかどうか、または第2の構成部分2が停止しているのかどうか、とは無関係に、Oリングパッキン7を有する端範囲が常に、この端範囲に対応する第2の構成部分2と一緒に回転するように配慮されていることが特徴的である。
【0045】以下に、上で説明した回転導入部も使用され得る、オートマチックトランスミッションにおける始動クラッチのためのハイドロリック式の制御装置に関して説明する。このような始動クラッチは、回転方向逆転装置の一部、たとえばリバースセットであってもよいクラッチは、図5に詳しく図示されている。
【0046】回転導入部は主として、伝動装置の2つの構成部分の間に配置された管状部分を有しており、この場合、この管状部分はその縁範囲で、両伝動装置構成部分に設けられた孔に突入していると有利である。これらの伝動装置構成部分は少なくとも1つの圧力媒体ユニットとの複数の流体接続部を介して、前記管状部分によって流体接続を形成している。本発明による構成により、互いに相対的に回転する構成部分の流体接続を形成することができる。
【0047】通常、オートマチックトランスミッションに設けられた始動クラッチは、摩擦板ユニットから成っており、この摩擦板ユニットはピストンを介してハイドロリック圧で負荷され、これにより始動クラッチが締結される。圧力が増大するにつれて、伝達可能なクラッチトルクも増大する。トルク減少時には、クラッチピストン内に存在するオイルが迅速にタンクの方向へ排出されなければならない。このためには一般に皿ばねが設けられ、この皿ばねは、クラッチを締結するために加えられる締結力とは逆の方向に作用する。回転するクラッチピストンにおいてもクラッチの解放が実現されることが望まれているので、この場合には、皿ばねが、付加的に流体への遠心力に基づきピストン内に形成される遠心力圧に抗して作用しなければならない。この遠心力圧は、ピストン/シリンダ室内で回転する圧力媒体に帰因し得る。この圧力媒体は半径方向外側で、遠心力に基づき圧縮された流体およびこのときに加えられた圧力により、クラッチを締結させようとする。クラッチが締結されることを阻止するために、この遠心力圧も皿ばねのばね力によって補償されなければならないので、皿ばねにかけられるプレロードもしくは予荷重は、一方では極めて大きく設定されなければならない。他方において、クラッチ圧は皿ばねのプレロードもしくは予荷重の量だけ高められなければならない。ひいては、前制御圧が不変のままである場合には、クラッチ弁における圧力変換比も高められなければならない。しかしその結果、クラッチの制御可能性は外乱量に関して一層敏感になってしまう。さらに、安全性の理由から、始動クラッチとクラッチ弁との間の管路がマニュアルスプールを介して案内され、このマニュアルスプールを介してクラッチは位置N(ニュートラル)またはP(パーキング)において空にされ、これによりクラッチが解放されるので、車両がこれらの位置においてクラッチの締結によって不本意に運動させらなくなる。
【0048】本発明の課題は、各クラッチ制御時に、前制御圧を制御する電磁弁の電流領域がトルク制御のために最適に利用されるような、始動クラッチのためのハイドロリック式の制御装置を提供することである。
【0049】このハイドロリック式の制御装置の利点は、最小クラッチ圧が皿ばねのプレロード力もしくは予荷重力に相当するように、クラッチ制御のための減圧弁がばね装置によってプレロードもしくは予荷重をかけられることにある。したがって、標準の走行運転時では、クラッチ圧が、皿ばねのプレロード力もしくは予荷重力の領域にある、いわゆる「クリープ点」(クリープモーメントを伝達するための圧力)にまでしか減じられない。本発明による制御装置においても、減圧弁と始動クラッチのピストンとの間にマニュアルスプールが設けられている。クラッチがマニュアル式に迅速に解放されると、このマニュアルスプールを介して、位置NおよびPにおけるクラッチ圧が減じられる。本発明による制御装置を用いると、減圧弁における圧力変換比を、より小さく保持することができるので有利である。これにより、クラッチの機能が制限されることなしに、クラッチの制御可能性が改善される。
【0050】図6には、減圧弁における前制御圧と、クラッチ圧との間の関係が概略図で示されている。図7には、電磁弁において制御される前制御圧と、この電磁弁の電磁石の電流との関係が示されている。図8には本発明による制御装置のブロック回路図が示されている。
【0051】第4図および第5図では、始動クラッチが符号20で示されている。通常、この始動クラッチ20は摩擦板ユニット21とピストン22とを有している。このピストン22はシリンダ24の室23内で、始動クラッチ20を締結するためのハイドロリック的な、つまり液力的なクラッチ圧によって運動可能であり、この場合、ピストン22は室23を増大させながら、摩擦板ユニット21の摩擦板を、対応する摩擦ライニングに押圧する。室23内のクラッチ圧が大きくなればなるほど、始動クラッチ20によって伝達されるクラッチトルクはますます大きくなる。室23はハイドロリック管路25を介してマニュアルスプール弁30に接続されている。このマニュアルスプール弁30は、既に前で説明したように、安全性の理由から位置PおよびNへの切換時に室23の衝撃的な排出を生ぜしめる。位置Dではハイドロリック管路25が管路31に接続されており、この管路31は、マニュアルスプール弁30に後置された減圧弁40に接続されている。この減圧弁40は、前制御圧を受け取るための入口E1と、ポンプ60によって管路62を介して供給される全系圧を受け取るための入口E2と、あとで詳しく説明する入口E3と、管路31に接続されている出口Aとを有している。出口Aには、クラッチ圧が準備される。
【0052】伝動装置99は入力軸98を有している。この入力軸98は伝動装置ハウジングの内部に転がり軸受け97を介して回転可能に支承されている。入力軸98には、始動クラッチ20が半径方向外側で取り付けられており、この場合、始動クラッチ20の摩擦板内側支持体95が半径方向内側で入力軸98に相対回動不能に結合されている。多板クラッチとして形成された始動クラッチ20の摩擦板外側支持体94は出力側の歯車93に相対回動不能に結合されているので、クラッチが締結された状態では、力の流れが入力軸98から出力側の歯車93へ伝達される。摩擦板内側支持体95と摩擦板外側支持体94との間には、多板クラッチの複数の摩擦板が配置されており、これらの摩擦板はそれぞれ交互に摩擦板内側支持体95または摩擦板外側支持体94に相対回動不能に結合されている。クラッチのピストン22には蓄力器29,たとえばエネルギ蓄え器が作用結合されており、この蓄力器29はクラッチを解放方向に負荷している。蓄力器29は皿ばねとして形成されている。図5には、始動クラッチに圧力媒体を供給するための入力軸98の、本発明による回転導入部89も図示されている。
【0053】入口E1は管路51を介して電磁式の弁50、たとえば切換弁または比例弁、に接続されている。この弁50は制御ユニット(図示しない)を介して、入口E1における前制御圧を調節するための、この弁の電磁石に流れる電流を制御することにより制御される。ポンプ60によって形成される圧力は、管路61を介して減圧弁70に加えられる。この減圧弁70は管路63に、たとえば5バールの一定の圧力をかけている。この圧力から切換弁50はその制御に対応して、入口E1における前制御圧を形成する。
【0054】切換弁50は電流に関連して、減圧弁70によって提供される圧力(たとえば5バール)から、入口E1における前制御圧(たとえば0〜5バール)を形成する。この場合、電流はクラッチ圧のための作動量として、有利にはソフトウエアを用いてパラメータ、たとえばスロットルバルブ位置等につき調節される。切換弁50のプランジャ位置に応じて、減圧弁70からの、入口E1において形成される一定の圧力は、出口もしくは溜め52への流体放出により、その都度の作動量に対応する前制御圧にまで減じられる。
【0055】減圧弁40のスプールは符号41で示されている。このスプール41は本発明によれば、有利にはコイルばねの形を有しているばね装置42によって、図4で見て右側に向かってプレロードもしくは予荷重をかけられる。ばね装置42はこの場合、スプール41の端面S1を押圧する。この場合、弁スプール41の終端位置が達成される前に弁スプール41の制御縁44が入口E2にまで移動させられるので、系圧は入口E2から出口Aに通されて、帰還分岐管路45を介して入口E3に到達し、この入口E3で制御面S2に、ばね装置42に抗して作用する圧力を加えるので、弁スプール41は、入口E2に対する制御縁44の接続が再び遮断されるまで、図面で見て左側に向かって移動させられる。始動クラッチ20には、ばね装置42のばね圧に、入口E1における前制御圧を加算した圧力に相当するクラッチ圧が形成される。
【0056】以下においては、上で説明した制御装置の作業形式を詳しく説明する。始動クラッチ20の室23の前充填領域または排出領域では、クラッチ圧が正確に制御されなくてもよい。すなわち、この領域ではトルクが伝達されないからである。したがって、減圧弁40は単にばね装置42によってのみ、室23内の最小クラッチ圧が、皿ばね29によって加えられる圧力に相当するようにプレロードもしくは予荷重をかけられる。この場合には、切換弁50によって調節された前制御圧がゼロとなる。
【0057】次いで標準の走行運転時では、始動クラッチ20を締結するために切換弁50を適宜に制御することにより、入口E1における前制御圧が、ゼロの値から高められる。この場合、減圧弁40内のスプール40は、入口E2にかけられる全系圧が、ばね装置42の圧力に前制御圧を加算した圧力に対応して始動クラッチ20に伝達されるように移動させられる。所望のクラッチ圧が達成されるやいなや、帰還分岐管路45を介して制御面S2に加えられた力により、入口E2と出口Aとの間の接続が遮断される。したがって、トルクを伝達するために、前制御圧を直ちに利用することができる。したがって、クラッチ締結時もしくはアクセル踏み込み時には、公知先行技術において室23を充填するために必要とされていた時間が浪費されなくなる。
【0058】標準の走行運転では、ばね装置42の作用に基づき、クラッチ圧は、皿ばねのプレロード力もしくは予荷重力の領域にあるクリープトルク(クリープ圧)を伝達するための圧力にまでしか減じられない。
【0059】図6に示した線図には、クラッチ圧と前制御圧との関係が示されており、この線図から、本発明による制御装置の特性が判る。すなわち、公知先行技術では減圧弁による大きな圧力増幅が必要となり、クラッチ圧は特性線Aに沿って前制御圧の値ゼロから出発して形成される。それに対して本発明による制御装置では、皿ばねのプレロードもしくは予荷重が、ばね装置42により減圧弁40のスプール41にプレロードもしくは予荷重をかけることにより、始めから補償されるので、切換弁50はなだらかな特性線Bに沿った小さな圧力増幅を行うだけで済む。前制御圧領域(全体たとえば0〜5バール)をトルク伝達のために利用することができる。
【0060】スプール41の全ての位置について云えることは、作動面もしくは端面S1に作用する圧力(ばね装置42の圧力+前制御圧)と、作動面もしくは制御面S2に作用する圧力とが、作動面S1の大きさと作動面S2の大きさとの差に応じて、ポンプ装置60の全系圧によってその都度バランスされ、これにより入口E2と出口Aとの間の接続が遮断されることである。
【0061】図7には、切換弁50によって形成された前制御圧と、電流との関係が示されている。
【0062】図8には、始動クラッチ200のための制御装置、たとえば圧力媒体ユニットが示されている。この制御装置には第1にリバースクラッチもしくは後進クラッチ201と、フォワードクラッチもしくは前進クラッチ202とが形成されている。後進クラッチ201または前進クラッチ202の制御はマニュアルスプールを介してハイドロリック的に行われる。このマニュアルスプールはマニュアル操作される弁210を備えている。この弁210は孔内にピストンまたはスプール211を有している。弁スプール211の位置に関連して、前進クラッチ202および後進クラッチ201のいずれかが圧力媒体で負荷されて切り換えられるので、前進クラッチ202または後進クラッチ201は相応して、圧力媒体での負荷時に、弁206によって制御されたクラッチ締結圧により締結可能となる。スプール211の位置により、前進クラッチ202が圧力媒体で負荷されるようになると、後進クラッチ201が解放され、後進クラッチ201が圧力媒体で負荷されるようになると、前進クラッチ202が解放される。
【0063】前進クラッチ202または後進クラッチ201に圧力媒体を供給するためには、ポンプ203が働く。このポンプ203は溜め204、たとえばリザーバタンクから流体を圧送する。ポンプ203にはフィルタ205が後置されている。フィルタ205を通って、ハイドロリック流体はポンプ203から始動クラッチ制御弁206に流入する。始動クラッチ制御弁206は圧力媒体供給のための接続部207と、始動クラッチを圧力媒体で負荷するための流出管路208とを有している。弁206のスプール209には、前制御弁220、たとえば比例弁により前制御圧が供給される。この前制御圧は制御縁と接続範囲207,208とに対するスプール209の軸方向位置を制御する。前制御弁220、たとえば比例弁により、前進クラッチまたは後進クラッチを制御するための、接続範囲208における出口圧が意図的に制御されるので、クラッチの小規模の締結ないし最大規模の締結を意図的に行うことができる。管路222により、弁206の流出部208が弁230と接続管路223とに接続される。この接続管路223はスプール弁210に入口側で接続されている。後進走行用の始動クラッチ201はスプール弁210によって管路224に接続されており、この場合、前進走行用の始動クラッチ202はスプール弁210と接続管路225とに接続されている。
【0064】安全弁230は、図8に示したような標準状態では、流体流を可能にするために働くか、または始動クラッチ201または202内の流体圧を制御するために働き、この場合、流体圧はクラッチ制御のために弁206によって制御される。弁206の故障が発生した場合には、もはや、締結された始動クラッチを解放することができなくなる。
【0065】安全弁230は比例弁240によって制御され、この場合、比例弁240は流体管路234を介して、安全弁230の前制御室233内の前制御圧を制御する。このためには比例弁240が電子制御ユニット250によって所定の目標値で負荷されるので、相応する圧力が前制御圧として調節される。
【0066】安全弁230のスプール231は蓄力器232、たとえばばね、の戻し力に抗して軸方向に移動可能であり、しかも前制御圧からの押圧力と、蓄力器の戻し力とに基づく力比により軸方向に移動させられて、調節される。図8に示した状態では、スプール231は、接続部または管路222,223の間に流体流が生じるように制御されている。比例弁230の前制御圧が高められると、図8に示した状態のスプール231は図面で見て右側に向かって移動させられ、接続部または管路222,223の間の接続は遮断される。それと同時に、管路223と溜めとの間に接続が形成されるので、各始動クラッチ201または202は無圧状態に切り換えられて、解放される。
【0067】始動クラッチ201,202は操作のために、それぞれ1つのピストンシリンダユニットを有しており、この場合、圧力室201a,202aが、圧力媒体で負荷される圧力室として提供されている。各圧力室を圧力負荷することにより、軸方向移動可能な各ピストン201b,202bが負荷されるので、摩擦板201c,202cは摩擦面と対応摩擦面との間で摩擦負荷される。
【0068】図8に示した実施例では、管路接続部290が、図9に示した無段調節可能な伝動装置のハイドロリック制御装置への接続部を成している。この場合、接続管路290は図9に示した接続部分317にほぼ相当している。管路接続部290によって、ポンプは円錐形プーリ対の押圧/移動のためにも使用される。
【0069】始動クラッチを制御するための圧力を検出するためには、圧力センサ260が働く。この圧力センサ260は弁210の流入管路223に配置されている。
【0070】前進クラッチ202は接続管路225を介して弁210に、圧力媒体が流れるように接続されている。弁206は、クラッチによって伝達可能なトルクを決定するための、制御したいクラッチ圧を規定する。弁210はスプール211の位置に基づき、制御したい始動クラッチ201または202を選択する。
【0071】安全弁230は、孔内にスプール231を有する弁である。このスプール231は蓄力器232の戻し力に抗して軸方向に移動可能である。ピストンもしくはスプール231を軸方向に移動させるためには、制御圧室233内に制御圧が負荷され、この制御圧は弁240、たとえば比例弁、によって制御される。弁230のスプール231が図示の位置を占めていると、管路222に存在する圧力は管路223に供給される。弁206の故障時では、たとえば始動クラッチを制御するための圧力を整然とした状態で制御することができなくなる。このような場合には、一方の始動クラッチ201または他方の始動クラッチ202が不本意に解放され、安全性に関して臨界的な状況が生じる恐れがある。このような状況では、弁230が室範囲233内の圧力負荷によって閉じられ、この場合、この室範囲233内の圧力が、接続管路234を介して弁240により意図的に高められる。次いで、スプール231が軸方向で、図面で見て右側に向かって移動させられ、管路223が溜め235に接続され、対応する始動クラッチが無圧状態に切り換えられる。
【0072】両弁220,240による前制御圧の制御は、中央の電子制御ユニット250によって行われる。この電子制御ユニット250は弁流の目標値を周波数固有のデータに基づき決定して、相応して調節する。電子制御ユニット250は、たとえばホイール回転数、速度、伝動装置回転数等の入力信号を受け取る。
【0073】さらに、圧力センサ260が設けられている。この圧力センサ260はクラッチ圧、つまり始動クラッチを制御するための圧力、を検出して、電子制御ユニットに伝送する。
【0074】したがって、安全弁230は、クラッチ圧を制御するための制御弁と、前進クラッチまたは後進クラッチを選択するための弁との間に配置されている。本発明の別の実施例では、対応する安全弁を2つ使用して、それぞれ始動クラッチに通じた2つの供給管路225,224に接続することも可能である。しかし、弁206と弁210との間に配置された唯一つの安全弁しか使用しない実施例が特に有利となる。これにより、たとえば前進走行時のためと、後進走行時のために複数の始動クラッチが使用されていても、単一の弁を使用することができる。
【0075】始動クラッチ201または202を締結するためには、ピストンシリンダユニット201a,201bならびに202a,202bが設けられている。この場合、シリンダ室202aが圧力で負荷されると、ピストン202bは前進クラッチの摩擦ライニング202cを負荷し、また圧力室201aが圧力で負荷されると、ピストン201bが後進クラッチの摩擦ライニング201cを負荷する。
【0076】伝動装置、たとえば無段調節可能な伝動装置または円錐形プーリ式巻掛け伝動装置に用いられる制御装置または圧力媒体ユニットは、少なくとも1つのクラッチ201,202を備えており、このクラッチは圧力媒体で負荷されるピストンシリンダユニット201a,201b,202a,202bによって制御可能である。この場合、この装置は圧力媒体供給のための少なくとも1つのポンプ203と、制御弁206と、この制御弁206を制御する、ピストンシリンダユニット内の圧力を制御するための前制御弁220とを有している。さらに、ピストンシリンダユニット201a,201b,202a,202bと制御弁206との間には、安全弁230が設けられており、この安全弁230は別の前制御弁240によって制御可能または切換可能である。安全弁230はスプール231を有しており、このスプール231の位置が前制御弁240によって制御される。安全弁230はスプール231の第1のスプール位置において、一方のクラッチ201;202のピストンシリンダユニット201a,201b;202a,202bと制御弁206との間に通流接続を形成する。さらに、安全弁230はスプール231の第2のスプール位置において、一方のクラッチ201;202のピストンシリンダユニット201a,201b;202a,202bと制御弁206との間の通流接続を遮断して、ピストンシリンダユニット201a,201b;202a,202bとタンク235との間に通流接続を形成し、これによりピストンシリンダユニット201a,201b;202a,202bを無圧状態に切り換える。前記装置は、各1つのピストンシリンダユニットを備えた2つのクラッチを有しており、この場合、安全弁230と、両クラッチ201,202のピストンシリンダユニット201a,201b,202a,202bとの間には、一方または他方のクラッチを制御するための切換弁210が配置されている。この切換弁210の手前には、圧力センサ260が配置されている。一方のクラッチは前進走行用の始動クラッチであり、他方のクラッチは後進走行用の始動クラッチである。
【0077】第9図に部分的に図示した駆動ユニットは、円錐形プーリ式巻掛け伝動装置を有しており、この円錐形プーリ式巻掛け伝動装置は、入力側で軸Aに相対回動不能に配置されたプーリ対301と、出力軸Bに相対回動不能に配置されたプーリ対302とを備えている。各プーリ対は軸方向可動のプーリ部分301a;302aと、軸方向固定のプーリ部分301b;302bとを有している。両プーリ対の間には、トルク伝達のためにチェーン303の形の巻掛け手段が設けられている。
【0078】プーリ対301は、ピストンシリンダユニットとして形成された作動装置304を介して軸方向に緊締可能である。プーリ対302は同様に、やはりピストンシリンダユニットとして形成された作動装置305を介して軸方向にチェーン303に対して緊締可能である。
【0079】ピストンシリンダユニット304,305に対して作用的に並列接続されて、各1つの別のピストンシリンダユニット306,307が設けられている。このピストンシリンダユニット306,307は伝動装置の変速比を変化させるために働く。ピストンシリンダユニット306,307の圧力チャンバ306a,307aは、要求される変速比もしくは要求される変速比変化に対応して交互に圧力媒体、たとえばオイルで充填されるか、または空にされ得る。このためには、圧力チャンバ306a,307aが、要求に応じて圧力媒体源、たとえばポンプ308、に接続されるか、あるいは流出管路309に接続されるようになっている。すなわち、変速比を変える場合には、一方の圧力チャンバ306a;307aが圧力媒体で充填され、つまり一方の圧力チャンバの容量が増大され、それに対して、他方の圧力チャンバ307a;306aは少なくとも部分的に排出され、つまりその容量が減少される。圧力チャンバ306a,307aのこのような圧力負荷もしくは排出は、弁310によって行われる。
【0080】少なくともトルクに関連した圧力を形成するためには、ハイドロメカニカル原理、つまり液圧・機械原理に基づくトルクフィーラ311が設けられている。このトルクフィーラ311は導入された全トルクをプーリ対301に伝達する。トルクフィーラ311は、軸方向では固定であるが、しかし制限された回動量で軸Aに対して回動可能なカムディスク312と、軸方向移動可能なカムディスク313とを有している。両カムディスクはそれぞれ乗上げ斜面を有しており、両乗上げ斜面の間にはボール314の形の拡開体が設けられている。カムディスク313は軸Aに沿って軸方向移動可能ではあるが、軸Aに対して相対回動不能である。
【0081】トルクフィーラ311を介して少なくともトルクに関連して調節された、円錐形プーリ式巻掛け伝動装置を緊締するために必要となる圧力を形成するためには、ポンプ308が接続管路318,319,320を介してトルクフィーラ311の圧力室315に接続されている。ポンプ308はさらに、接続管路320から出発する接続管路321を介して、第2のプーリ対302に設けられたピストンシリンダユニット307の圧力チャンバ307aにも接続されている。
【0082】トルクフィーラ311の圧力室315は、少なくとも1つの通路を介してピストンシリンダユニット304の圧力チャンバ304aに接続されている。
【0083】すなわち、第1の圧力室315と圧力チャンバ304aとの間には、常に接続が形成されている。軸Aには、さらに少なくとも1つの流出通路322が設けられている。この流出通路322は圧力室315に接続されているか、もしくは圧力室315に接続可能である。絞りとして働く弁個所323を介して圧力室315から流出したオイルは、各構成部分の潤滑および/または冷却のために利用され得る。軸方向で軸Aに沿って運動可能な斜面付きディスクもしくはカムディスク313の内側の範囲は、流出通路322と協働する閉鎖範囲を形成しており、この閉鎖範囲は少なくとも形成されたトルクに関連して、流出通路322を種々の程度に閉鎖することができる。すなわち、この閉鎖範囲は流出通路322と相まって弁もしくは絞り個所を形成しているわけである。少なくとも、両カムディスク312,313の間に形成されたトルクに関連して、制御ピストンとして働くカムディスク313を介して流出開口もしくは流出通路322は相応して開放されるか、または閉鎖される。これにより、少なくとも形成されたトルクに相当する、ポンプ308によって付与された圧力が、少なくとも圧力室315内に形成される。圧力室315は圧力チャンバ304aに接続されていて、さらに通路もしくは管路320,321を介して圧力チャンバ305aにも接続されているので、これらの圧力チャンバ304a,305aにも、相応する圧力が形成される。
【0084】ピストンシリンダユニット304,305がピストンシリンダユニット306,307と並列に接続されていることに基づき、トルクフィーラ311によって提供された圧力によって、軸方向移動可能なプーリ部分301a,302aに加えられる力は、圧力チャンバ306a,307a内に存在する、伝動装置の変速比の調節もしくは変更のための圧力に基づきこれらのプーリ部分301a,302aに作用する力に加算される。
【0085】圧力負荷時に作用的に並列に働く圧力室315,316は、円錐形プーリ式巻掛け伝動装置の変速比変化に関連して互いに接続可能となるか、もしくは互いに分離可能となる。このような接続もしくは分離はプーリ301aの軸方向移動に関連して行うことができる。このためにはプーリ301aを弁部分として利用することができる。その場合、軸Aと、プーリ対301もしくはトルクフィーラ311の構成部分とに、対応する接続通路が設けられていてよい。伝動装置の「減速」方向への変速領域の少なくともほぼ全ての部分領域にわたって第1の圧力室315だけが圧力負荷されるようになっていると有利になり得る。両圧力室315,316の接続は、少なくともほぼ、伝動装置の「増速」方向への変速領域の部分領域への移行時に行うことができると有利である。すなわち、両圧力室315,316の間の接続もしくは分離は、少なくともほぼ1:1のオーダの伝動装置変速比において行うことができると有利である。すなわち、トルクフィーラ311によって、トルクに関連した圧力調節に重畳された、変速比に関連した圧力調節をも行うことができるわけである。具体的な事例において、実際には圧力もしくは圧力レベルの、伝達比に関連した2段式の調節が得られる。
【0086】上記機能説明から明らかなように、伝動装置が「減速」方向に変速される(アンダドライブ)際の変速領域では、変速領域の事実上全ての部分領域にわたって、カムディスク312,313に設けられたボール斜面によって形成された軸方向力が、単に圧力室315によって形成された、軸方向に作用する作用面によってしか支持されず、それに対して伝動装置が「増速」方向に変速される(オーバドライブ)際の変速領域では、変速領域の事実上全ての部分領域にわたって、ボール斜面によってカムディスク313に加えられる軸方向力が、両圧力室315,316の軸方向に作用する両作用面によって受け止められるわけである。したがって、同じ入力トルクに関して云えば、伝動装置の「減速」方向への変速時においてトルクフィーラ311によって形成される圧力は、伝動装置の「増速」方向への変速時にトルクフィーラ311によって形成される圧力よりも高く形成されている。伝動装置はこの場合、両圧力室315,316の間の接続または分離を行う切換点が約1:1の伝動装置変速比の領域に位置するように設計され得ると有利である。
【0087】トルクフィーラ311を備えた円錐形プーリ式巻掛け伝動装置の別の構造的特徴および機能的特徴に関しては、ドイツ連邦共和国特許出願第4443332.8号明細書に詳しく説明されている。同ドイツ連邦共和国特許出願第4443332.8号明細書には、本発明と関連して有利に使用することのできるトルクフィーラの別の構成が記載されている。さらに、本発明と相まって、たとえば冒頭で述べた公知先行技術に基づき知られているようなトルクフィーラを使用することもできる。単段式のトルクフィーラを使用することもできるが、しかし伝動装置の効率を改善するためには、既に説明したように、伝動装置の全変速領域にわたり、変速比もしくは変速比変化に関連した圧力の、少なくとも2段式の調節または多段式の調節あるいは無段式の調節が行われるほうが有利である。
【0088】図9から判るように、全ての作動装置304,305,306,307およびトルクフィーラ311には唯一つのポンプ308によって圧力媒体が供給される。このポンプ308にはまず容量流制限弁324が後置されており、この場合、この容量制限装置、つまり容量流制限弁324は、必ずしも必要であるとは限らない。たとえば圧送される容量に関して可変のポンプ308が使用される場合には、このような容量制限弁は不要となる。容量流制限弁324には、変速比調節のための弁310と、圧力調節のための弁325とが後置されている。弁325は弁310の手前の圧力を高めるか、もしくは管路318,319内の圧力を高めるために設けられている。弁325により管路319内の圧力もしくは弁310の手前の圧力が制御され、この場合、この圧力は、伝達比調節弁310を一方では作動装置306に接続し、他方では作動装置307に接続する2つの管路326,327内の2つの作業圧のうちの、より高い方の所要圧力よりも大きく形成されるようになる。圧力を高めるための増圧弁325は一方では管路320を介してトルクフィーラ311と作動装置304に接続されており、他方では管路321を介して作動装置305に接続されている。弁325と作動装置304との間の接続は必ずしもトルクフィーラ311を介して行われる必要はない。管路320,321もしくは圧力チャンバ304a,305aに存在するか、もしくは生ぜしめられる圧力は、トルクフィーラ311によって提供される圧力もしくはトルクフィーラ311によって伝達されるトルクに関連している。伝動装置の申し分のない機能を保証するためには、弁310の手前の圧力、つまり管路319;318内の圧力が、管路326,327もしくは圧力チャンバ306a,307aにおいて必要とされる、伝動装置を調節するための、より高い方の圧力よりも大きく保持される。伝動装置を調節するために必要となる圧力は、トルクフィーラ311によって提供される圧力よりも高く形成されていてよい。このことは、かなりの運転状況もしくはかなりの走行条件において、トルクフィーラによって提供される圧力が、申し分のない運転のために必要とされる、円錐形プーリ式巻掛け伝動装置の変速比の迅速な調節を保証するためには低すぎることを意味している。このような臨界的状況は、たとえば低い機関トルクで制動が行われる場合、つまり迅速な減速が行なわれ、ひいては伝動装置変速比の高い調節速度が必要となる場合に与えられている。トルクフィーラによって伝達したいトルクが過度に小さいことに基づき、トルクフィーラは比較的低い圧力しか提供せず、この圧力は、伝動装置の変速比の所要の迅速な調節を保証するためには不十分となる。このような臨界的運転状況においても、弁310の手前で、つまり管路318,319において、十分に高い圧力を調節するか、もしくは保証し、ひいては少なくともいずれか一方の管路326;327においても十分に高い圧力を調節するか、もしくは保証するためには、圧力を高めるための増圧弁325が、トルクフィーラ311もしくは管路320,321と、弁310もしくは管路319との間に設けられている。この弁325を介して、管路319内の圧力もしくは弁310における圧力は、管路326,327内の両圧力のうちの、より高い方の圧力よりも規定の量だけ確実に高く形成されるようになる。このためには弁325が制御手段328を有しており、この制御手段328により、相応する運転状態において、管路319と管路320との間で弁325による少なくとも1回の絞りが行われるようになる。図示されているように、管路326,327に形成される両圧力を直接に戻すことによって、この制御手段328に影響を与えるか、もしくはこの制御手段328を操作することができる。
【0089】圧力を直接に戻すことは、管路329,330を介して行われる。両管路329,330は一方では管路326,327に相応して接続されていて、他方では弁328によって形成されたOR作動装置に接続されている。弁325と弁328は、それぞれ孔内に収容されたスプール331;332を有しており、両スプールは互いに別個に、つまり互いに独立して、軸方向に移動可能である。スプール331はスペーサピン333を介してスプール332に支持されている。スプール322の両側には、各1つの圧力室334,335が設けられており、両圧力室は対応する管路329,330に接続されている。したがって、圧力室335は軸方向でスプール331とスプール332との間に配置されている。管路327に、ひいては管路330に、より高い圧力が形成されると、この圧力は圧力室335に作用し、ひいては直接に弁325のスプール331に作用する。それに対して、管路326内の圧力が、ひいては管路329内の圧力も、管路327;330内の圧力よりも高く形成されると、圧力室334に形成される圧力により、スプール332が移動させられ、これにより、やはりスペーサピン333を介してスプール331が閉鎖方向に負荷されるか、もしくは操作される。これによって弁328もしくはスプール332はOR作動装置として作用する。このことは、管路326,327内の、より高い圧力に相当する力だけが常にスプール331もしくは増圧弁325に伝送されることを意味する。
【0090】弁装置325,328はさらに、コイルばね336によって形成されたエネルギ蓄え器を有している。このエネルギ蓄え器はプレロードもしくは予荷重をかけられていて、一方では弁ハウジングに設けられたばね受け337に支持され、他方ではスプール321に支持されている。コイルばね336の内側には、スペーサピン333が設けられている。コイルばね336のプレロード力もしくは予荷重力は、管路319で、ひいては変速比弁310の手前で、規定の圧力が超過されないように設定されている。したがって、変速比弁310の手前には、常に最低限の圧力が存在している。スプール331の、コイルばね336とは反対の側には、別の圧力室338が設けられており、この圧力室338は管路339に接続されている。管路339は管路318もしくは管路319に開口している。すなわち、管路339には、管路318または管路319内の圧力に相当する圧力が形成され、これにより圧力室338内には、コイルばね336によってスプール331に加えられる力に抗して、相応する軸方向の力が形成される。管路339と圧力室338とにより、管路318または管路319内で、要求される最低限の圧力が達成されるやいなや、管路320,321もしくはトルクフィーラ311への接続が開放されることが保証される。スプール331が両側で圧力負荷されることにより、管路326および管路327に形成される圧力のうちの最も高い圧力と、管路318および管路319に、ひいては弁310の手前に形成される圧力との間で、圧力比較もしくは差形成が実施される。コイルばね336もしくは弁325,328は、管路318または管路319内の最低限の圧力もしくは変速比弁310の手前の最低限の圧力を規定すると同時に、管路326または管路327に形成される最高圧と、変速比弁310の手前の圧力との間での所望の圧力差をも規定する。
【0091】弁310は、比例弁340によって調節された制御圧を介して操作される。このためには、弁310が圧力室341を有しており、この圧力室341は管路342を介して比例弁340に接続されている。圧力室341とは反対の側には、プレロードばねもしくは戻しばね343が配置されている。圧力室341が無圧状態にあると、スプール344はプレロードばねもしくは戻しばね343を介して、管路327と流出管路309との間の接続および管路326と管路319もしくは管路318との間の接続を形成する位置にまで押しずらされる。したがって、管路327は事実上無圧状態となり、それに対して管路326には、ポンプ308によって提供された全供給圧が形成され、このことは「オーバドライブ」方向への調節を生ぜしめる。
【0092】圧力室341が圧力で負荷されると、スプール344はプレロードばねもしくは戻しばね343の作用に抗して、図面で見て右側に向かって移動させられるので、圧力室341内に形成された圧力に関連して、弁310を相応して調節もしくは制御することができる。圧力室341内に十分な圧力が形成されると、管路327が管路318もしくは管路319に接続され、管路326は流出管路309に接続される。これにより、管路327には全供給圧が形成され、それに対して管路326は事実上無圧状態となる。これにより、「アンダドライブ」の方向への伝動装置の調節が行われる。
【0093】圧力室341内の圧力もしくは管路342内の圧力を適宜に調節することにより、管路326内の圧力および管路327内の圧力を流出圧と最大供給圧との間で選択的に調節することができる。
【0094】管路326および管路327内の圧力は、所望の変換比に関連して比例弁340によって調節される。比例弁340は電子制御装置を介して制御される。この電子制御装置は種々のパラメータ、たとえば特に伝動装置の変速比、を処理するか、もしくは入力値として有する。伝動装置の変速比はたとえば、入力側の回転数、たとえば軸Aの回転数と、出力側の回転数、たとえば軸Bの回転数とを求めて、両回転数を比較することにより求めることができる。考慮され得る別のパラメータは、たとえばアクセルペダル位置もしくは供給された燃料量、機関吸気システム内の負圧、駆動機関の負荷状態等である。
【0095】弁310は有利には4ポート3位置弁により形成されていてよい。この場合、この4ポート3位置弁は4制御縁式スプール弁、つまり4つの制御縁を備えたスプールを有する弁として形成されていてよい。ハイドロリック制御式の変速比弁310の代わりに、電気制御式またはニューマチック制御式の電磁弁を使用することもできる。有利には電磁石作動式の方向切換弁を使用することができる。この場合、この方向切換弁はやはり戻しばねを有していてよい。
【0096】すなわち、本発明は図示の実施例に限定されるものではなく、前記弁310,324,325,328の代わりに、別の制御形式を有する弁をも使用することができるか、もしくはこれらの弁の個々の弁をまとめることもできるか、または個々の弁の前記機能を、相応して協働する複数の弁の使用によって保証することもできる。すなわち、たとえば変速比弁310の代わりに、管路326,327と管路318;319との間の相応する接続を形成しかつ相応して制御される2つの弁を使用することもできる。図9に示した弁310は方向切換弁として形成されている。
【0097】図4または図8には、自動制御可能な伝動装置、たとえば特に無段調節可能な伝動装置の始動クラッチが示されている。このような伝動装置では、始動クラッチ20が、前置された弁40と、電子制御式の弁50とによって制御されるか、または操作される。弁50または弁40は、電磁制御式の比例弁(たとえば比例方向切換弁)として形成されていてよい。このような比例弁では、制御ユニットによって規定可能な電流が、通流量または圧力を制御する目的で、電磁石によって対応する弁ピストン位置に変換される。
【0098】ハイドロリック装置、圧力媒体ユニットまたはクラッチの製造におけるばらつきにより、クラッチによって伝達可能な所望の目標トルクに関する制御の目的で、目標電流を規定するための特性線が使用される場合には、種々異なる車両において同じ目標電流が使用されると、クラッチにより伝達可能なトルクまたはクラッチ圧に差異が生じる恐れがある。
【0099】圧力センサ260によって実際のクラッチ圧(クラッチを負荷するための圧力)を検出することにより、クラッチ圧の目標値と、クラッチ圧の実際値との間の偏差を検出することができる。求められた偏差により、特性線を適応させるか、または補正することができる。これにより、特性線によって調節される目標電流値により、所望のクラッチ目標圧が得られるようになる。
【0100】弁特性線を適応させることによって、制御装置のマイクロコントローラ(メモリ)内にファイルされた特性線が補正され、これによって、たとえばいわば定常の状態において、目標圧と実際圧との間の偏差が生じなくなる。したがって、特性線の、車両固有の補正が実施される。
【0101】図10には弁特性線を適応させる本発明による方法のためのブロック回路図が示されている。ブロック401では、制御装置およびこの制御装置において実施される制御法によってクラッチ目標トルク401a、ひいてはクラッチによって伝達可能に調節されるべき目標トルク、が決定される。ブロック402では、入力側のクラッチ目標トルクが、逆クラッチ特性線402によってクラッチ目標圧402aに算入される。ブロック403では逆弁特性線によって、入力側の目標圧力信号が出力側の電流目標値403aに変換される。ブロック404では、電流目標値が電流調整器、たとえばPI電流調整器またはPID電流調整器によって電流実際値404aに変換される。この電流実際値はフィードバック部405と減算器406とを介して、やはり電流調整器の入力側に供給される。ブロック407では、比例弁に電流実際値404aが供給されるので、物理的なクラッチ圧を調節するための主スプール408の圧力負荷が行われる。その後に、湿式クラッチ409、たとえばオイルまたは流体内で作動する摩擦クラッチが、クラッチによって伝達可能なクラッチトルクを調節する。
【0102】第10図に示したように弁特性線を適応させることにより、制御方法においてファイルされた特性線を補正することが可能となる。方法の目標トルクから、前進クラッチと後進クラッチとのために別個にファイルされていてよい逆(invers)クラッチ特性線と、逆弁特性線とによって、クラッチ制御弁(比例弁)のための所属の目標弁電流が決定される。PI電流調整器によって、実際電流が形成される。この実際電流はスプール弁を備えたハイドロリック装置において、クラッチにより伝達可能な対応するクラッチ圧を生ぜしめる。このクラッチ圧はクラッチを介してクラッチの所属の摩擦モーメントを形成する。したがって、摩擦クラッチを負荷するための目標圧と実際圧との間に偏差が存在する場合、逆弁特性線は、制御方法においてメモリにファイルされた弁特性線と、実際の物理的な弁特性線との間の偏差が生じるように補正される。
【0103】本発明によれば、このような特性線の適応は次のような利点を有している。すなわち、再現可能となるシステム固有の特性、たとえば弁およびクラッチの製造誤差が、システム固有量としてファイルされ、かつ補正される。本発明によれば、このような適応により、調整(Regelung)に比べて次のような利点が得られる。すなわち、良く知られているように調整器が反応し得るために必要とする偏差が全く生じない。
【0104】図11に示したブロック回路図には、特性線の適応、たとえば弁特性線の適応が示されている。ブロック回路図500のブロック501では、入力側で目標クラッチ圧が入力され、電流が求められる。ブロック502では特性線の付加(additiv)補正が決定され、この場合、やはり圧力p(バール)が入力され、付加電流定数が求められる。節点503では、ブロック501からの求められた電流値と、ブロック502の電流のための、求められた加数とが加算され、その結果、504において、クラッチにより伝達可能なトルクを調節するための弁を制御するための補正された目標電流が得られる。
【0105】補正値を求めることは、目標クラッチ圧の時間的な勾配が、予め規定可能な下限値、たとえば1バール/秒よりも小さくなるような、いわば定常の状態において行われると有利である。このような状態が達成されると、つまり時間に関する目標クラッチ圧の変化が下限値よりも小さい場合には、予め設定可能な待機時間、たとえば100〜500ミリ秒、有利には200ミリ秒の待機時間の後に、目標圧および実際圧の平均化が行われる。平均値形成のためには、数10ミリ秒のオーダの時間窓が使用され、このことは10ミリ秒領域における検出時では10の測定値のオーダの測定値数をもたらす。その後に、平均化された目標圧と実際圧との間の差形成が行われる。
【0106】引き続き、目標圧と実際圧との間の差が限界値と比較される。目標圧と実際圧との間の平均値の偏差の量が、たとえば0.01〜0.05バール、有利には0.02バールの第1の限界値(下限値)よりも小さい場合には、特性線の補正は実施されない。目標圧と実際圧との間の平均値の偏差の量が、第1の下限値と、たとえば0.1〜0.5バール、有利には0.25バールの第2の限界値(上限値)との間の領域にある場合には、たとえば1〜5mAの電流のための固定補正値が補正のために使用され、この場合、この補正値は固定であると想定される。
【0107】平均値の偏差の量が上限値よりも大きい場合には、付加補正の補正値が、平均値の差に関連して形成され、この場合、この差にはさらに重み係数が乗算される。その結果、たとえば次の式に基づく補正が行われる:E補正=(Pk目標−Pk実際)×係数式中、E補正は電流適応のための補正値であり、Pk目標は目標圧であり、Pk実際は実際圧である。
【0108】図12には、図8に示した圧力媒体制御ユニットの別の実施例が示されている。この場合、ポンプ203は溜め204から流体を吸い込み、この流体を、後置された流体管路291を介して始動クラッチに対する供給および始動クラッチの制御および/または無段調節可能な伝動装置の円錐形プーリセットの変速比制御または押圧力制御のために使用する。接続部290は、既に図9につき説明したように無段調節可能な伝動装置の押圧および/または変速比制御のために無段調節可能な伝動装置の各作動装置に流体を供給するために働く。流体管路292は円錐形プーリセットの作動装置または冷却器またはクラッチからポンプへの流体の戻し流のために働く。この場合、流体管路292は流体管路293と流体管路294とに分岐している。流体管路294はバイパス管路として形成されており、このバイパス管路には絞り295が配置されている。この流体管路294は噴流ポンプ600に通じている。この噴流ポンプ600は、この噴流ポンプを通って流れる容量により、始動クラッチおよび/または前進クラッチおよび/または後進クラッチを冷却する目的で溜め204から別のオイル容量を吸い込む。この場合、流体接続管路601はクラッチの冷却部に通じている(図示しない)。吸込噴流ポンプ600により圧送される容量は、クラッチの摩擦面の範囲に導入される。絞り295は噴流ポンプに意図的に圧力媒体を供給するために働くので、無段調節可能な伝動装置の運転時には、クラッチ摩擦ライニングを冷却するための意図的な流体流が存在している。弁610は管路292からの戻り流体容量を制御するために働き、この場合、弁610の一方の切換位置では管路293内の流体流が弁620を介してポンプ203にまで案内され、弁610の他方の切換位置では管路293内の流体流が管路296に案内され、ひいてはクラッチの冷却部に供給される。
【0109】弁620は弁610を介してポンプ203に戻る戻り流量を制御するために働く。弁620は圧力制限弁として形成されており、この圧力制限弁は管路640内の圧力を約数バールの領域内の予め規定可能な圧力よりも下にまで低下させない。管路640内の圧力が、弁620を開放するために調節された、予め設定可能な圧力よりも大きく形成された場合に、はじめて弁620はポンプ203に向かって開く。これにより、切り換えられた弁610において、戻し部293がポンプ203に通じていても、範囲293,294における圧力は任意に低下し得なくなる。
【0110】弁610は移動可能なスプール611を有している。このスプール611は蓄力器612の戻し力に抗して軸方向に移動可能であり、この場合、制御力は室613内の制御圧から得られる。室613内の制御圧は弁630、たとえば比例弁、によって意図的に制御され、この場合、この弁630は電子制御装置(図8参照)によって制御可能である。弁630は同時に安全弁230(図12については詳しい説明を省略する)をも制御する。安全弁230の作用形式に関しては、図8において十分に説明してある。弁630によって管路234内に制御される制御圧がほぼゼロであるか、または極めて小さい場合には、弁230は切り換えられず、この安全弁230はクラッチ制御に影響を与えない。すなわち、クラッチは弁206の圧力によって制御され、この場合、弁206は前制御弁220によって制御される。それと同時に、管路234内の圧力が低い場合には、管路614内の圧力も小さくなり、スプール611はばね612の戻し力に抗して軸方向に移動させられないので、管路292および管路293内の戻り容量流は、ほぼ完全にポンプへ案内される。この場合、既に説明したように、管路294と絞り295とを介して小さな容量流が噴流ポンプ600に案内される。
【0111】管路234,614に形成される弁630の制御圧が、たとえば制御によって中間レベルにまで高められても、安全弁230はまだ、これによって影響を受けない。なぜならば、蓄力器232の戻し力が、スプール231に加えられる、対応する押圧力よりも大きく設定されているからである。しかし弁610に関しては、スプール611をばね612の戻し力に抗して軸方向に移動させるために、この中間制御圧で十分となる。この場合には、管路292,293内の戻り容量流が管路640,641を介してポンプに案内されるのではなく、管路296を介して噴流ポンプ600に案内される。
【0112】弁630によって管路234,614内の前制御圧が最大レベルにまで高められると、弁610は既に一方の終端位置に位置しており、弁230のスプール231は最大前制御圧が達成されるとはじめて制御され、この場合、スプール231は戻しばね232の戻し力に抗して軸方向に移動させられ、両クラッチ201,202の排出が行われる。吸込側ではポンプ203にフィルタ650が前置されている。
【0113】本発明によれば、1つの比例弁630を用いて、安全弁230も、切換弁610も制御され得る。この場合、圧力は最小圧と、中間圧と、前制御圧として作用する最大圧とに区別され、切換弁610は、最小圧か、中間圧のいずれかが加えられると、両切換位置のそれぞれ一方の切換位置へ負荷されるので、戻り容量流がポンプ203を介して案内されるか、または噴流ポンプ600を介してクラッチ冷却部に案内される。安全弁230は、最大前制御圧が達成された後でしか負荷されない。これにより、切換弁610の切換によって摩擦クラッチ201,202の増幅された冷却を意図的に行うことができる。
【0114】本発明によれば、前制御弁として働く1つの比例弁630を用いて、切換弁610によるクラッチ冷却のための流体量の切換も、両クラッチ201,202を通気するための安全弁230の制御をも、行うことができる。
【0115】弁620はプレロード弁もしくは予荷重弁として働き、この弁により、管路640には少なくとも、規定された最小圧が形成される。管路640内の圧力がプレロード圧もしくは予荷重圧よりも小さいと、弁620はポンプ203の方向には開かない。相応する圧力が達成されたか、または超過された場合にのみ、弁620はポンプ203に向かって開く。これにより、切換弁610がポンプの方向に切り換えられていても、管路294内の圧力は任意に低下し得なくなる。
【0116】図12には、伝動装置、たとえば無段調節可能な伝動装置、のための制御装置または圧力媒体ユニットが示されている。この制御装置または圧力媒体ユニットは少なくとも1つのクラッチ201,202を備えており、このクラッチは圧力媒体負荷されるピストンシリンダユニット201a,201b,202a,202bによって制御可能である。さらに、この制御装置または圧力媒体ユニットは伝動装置制御のための作動装置(図9参照)と、ポンプ203と、圧力媒体供給および圧力媒体制御のための複数の弁610,206,230,210とを備えている。この場合、前制御弁630によって制御可能な切換弁610はスプール611により、一方のスプール位置では押圧力制御または変速比制御のための作動装置(図9参照)からの圧力媒体戻り流(管路292内)をポンプ203へ向かって制御し、第2のスプール位置では、この圧力媒体戻り流を、高められたクラッチ冷却のための別のポンプ600へ向かって制御する。別のポンプ600とは吸込噴流ポンプである。切換弁610に対して平行に、絞り295を備えたバイパス管路294が配置されている。このバイパス管路294は噴流ポンプ600に通じている。1つの前制御弁630により、安全弁230の前制御圧も、圧力媒体戻り流を制御するために働く切換弁610の前制御圧も、制御される。前制御弁630によって調節可能な前制御圧は、少なくとも3つの圧力レベルに調節可能であり、この場合、安全弁230は、最大圧がかけられた場合には第2のスプール位置へ切り換えられるが、最大圧よりも低い圧力がかけられた場合には第1のスプール位置に留まる。それに対して、圧力媒体戻り流を制御するための切換弁610は最小圧力レベルにおいては第1のスプール位置に留まり、中間圧が達成された場合に第2のスプール位置へ切り換えられる。
【0117】本発明は、上で説明した実施例に限定されるものではない。それどころか本発明の枠内で多数の変化実施例が可能となる。
【出願人】 【識別番号】593154838
【氏名又は名称】ルーク ゲトリーベ−ジステーメ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
【出願日】 平成10年(1998)7月13日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】矢野 敏雄 (外3名)
【公開番号】 特開平11−132308
【公開日】 平成11年(1999)5月21日
【出願番号】 特願平10−197532