| 【発明の名称】 |
ギアードモータおよびこのギアードモータを用いた電子レンジ |
| 【発明者】 |
【氏名】イー サンフォー
【氏名】ソー ユンプォン
【氏名】橋元 勝夫
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| 【要約】 |
【課題】速度の異なる2つの出力軸を1つの駆動源により同時に駆動すると共に、縦方向に関して省スペースなギアードモータおよびこのギアードモータを用いた電子レンジを提供する。
【解決手段】ロータ11bにより回転駆動される第1減速輪列12Aと第2減速輪列12Bの2系列からなる減速歯車組12と、第1減速輪列12Aによって駆動される第1出力軸15と、この第1出力軸15を挿通する第2減速輪列12Bによって駆動される中空形状の第2出力軸16とを備え、減速輪列12中の少なくとも1ヶ所に第1減速輪列12Aと第2減速輪列12bが分岐すると共に両輪列が交わる重合歯車(12a,12d)が設けられている。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ロータと、このロータにより回転駆動される第1減速輪列および第2減速輪列の2系列からなる減速輪列組と、上記第1減速輪列により駆動される第1出力軸と、上記第2減速輪列により駆動され上記第1出力軸が挿通される中空形状の第2出力軸とを備え、上記減速輪列組中の少なくとも1ヶ所には、上記第1減速輪列と上記第2減速輪列が分岐すると共に両輪列が交わる重合歯車を設けたことを特徴とするギアードモータ。 【請求項2】 前記減速輪列組は、前記ロータを中心として衛星状に配置され、前記重合歯車は、ピニオン部と大径歯部を有する歯車に、歯部を有する他の歯車が軸方向に重ね合わされ、かつ一体回転可能に構成され、前記ロータの回転中心となるロータ軸には、前記重合歯車と噛合し前記重合歯車の回転を直接前記第2出力軸へ伝達する仲介歯車が設けられたことを特徴とする請求項1記載のギアードモータ。 【請求項3】 前記第1減速輪列は、減速比率が大きく前記第1出力軸を低速で回転させる低速輪列とし、前記第2減速輪列は、減速比率が小さく前記第2出力軸を高速で回転させる高速輪列とし、上記高速輪列と上記低速輪列中の同軸上に配置された歯車が、地板と蓋体とからなるケーシングにより軸方向の移動規制がなされ、その移動規制によって他の歯車も軸方向に移動規制されることを特徴とする請求項1または2記載のギアードモータ。 【請求項4】 前記第1出力軸と前記第2出力軸とは、同方向に異なる速度で回転されることを特徴とする請求項1、2または3記載のギアードモータ。 【請求項5】 前記第1出力軸と前記第2出力軸とは、それぞれ異なる方向に回転されることを特徴とする請求項1、2または3記載のギアードモータ。 【請求項6】 前記第1出力軸と前記第2出力軸とは、それぞれ異なる方向でかつ異なる速度に回転されることを特徴とする請求項5記載のギアードモータ。 【請求項7】 前記ロータを有する駆動源部と前記減速輪列組とを、前記出力軸の軸方向に重ね合わせると共に、有底筒状のケーシングと蓋体とで画成された同一空間内に、それらを配置することを特徴とする請求項1から6のいずれか1項記載のギアードモータ。 【請求項8】 前記蓋体に、前記第1出力軸の回転を受ける軸受部を前記空間の内部に向かうように形成したことを特徴とする請求項7記載のギアードモータ。 【請求項9】 請求項1から8のいずれか1項記載のギアードモータにおける前記第1出力軸にターンテーブルを保持させると共に、前記第2出力軸にスタラーを保持させ、上記ターンテーブルの下部に上記スタラーを配置し、このスタラーでマグネトロンから発せられた電磁波を上記ターンテーブル側へ反射させることを特徴とする電子レンジ。 【請求項10】 前記スタラーと前記第2出力軸との係合は、前記スタラーに所定値以上の負荷がかかると外れることを特徴とする請求項9記載の電子レンジ。 【請求項11】 前記スタラーと前記ターンテーブルとの間の距離Zと、前記スタラーと電子レンジの底面部との間の距離Yとの関係が、Z<Yであることを特徴とする請求項9または10記載の電子レンジ。 【請求項12】 前記スタラーと前記ターンテーブルの少なくともいずれか一方に、前記スタラーの回転時の傾きに伴う前記スタラーと前記ターンテーブルとの接触をなめらかにするための突起体が配置されたことを特徴とする請求項9、10または11記載の電子レンジ。 【請求項13】 前記ターンテーブルを、前記スタラーの動きを上方から視認できる透明体としたことを特徴とする請求項9、10、11または12記載の電子レンジ。 【請求項14】 前記ターンテーブルの前記スタラーと対向する側の面には、前記スタラーが反射する反射光を乱反射させるための凹凸が形成されていることを特徴とする請求項9、10、11、12または13記載の電子レンジ。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、電子レンジのターンテーブルやスタラー等を駆動するギアードモータおよびこのギアードモータを用いた電子レンジに関する。 【0002】 【従来の技術】電子レンジの分野では、従来より、二重軸で構成された軸部の各々を、一つのモータの駆動力を利用して、それぞれ異なる速度で回転駆動するレンジ駆動機構が提案されている。 【0003】例えば、図15に示すように、特開平8−203668号公報記載の電子レンジ101は、加熱室102の下部にターンテーブル103とスタラーファン104が重ね合わされており、スタラーファン104のさらに下方にターンテーブル103及びスタラーファン104を駆動するレンジ駆動機構105が配置されている。 【0004】レンジ駆動機構105は、メカ機構106にギアードモータ等からなるモータ107を取り付けるものとなっている。メカ機構106は、ケーシング108と、モータ107のモータ出力軸109に固定された大径歯車110及び小径歯車111と、大径歯車110と噛合する小径出力歯車112と、小径歯車111と噛合する大径出力歯車113と、一端を小径出力歯車112と一体化し他端でスタラーファン104を保持した筒体114と、一端を大径出力歯車113と一体化し他端でターンテーブル103を保持した軸部115とから主に構成されている。なお、筒体114は、内部が空洞で形成された中空形状となっており、その内側には軸部115が回転自在に配置されている。そして、これらの筒体114及び軸部115で二重軸が形成されている。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述したレンジ駆動機構105は、電子レンジ101のメカ機構106にモータ107を取り付けるため、レンジ駆動機構105が大型化し、スペース的に不利となると共に高価格化してしまう。特に、モータ出力軸109に大径歯車110と小径歯車111とを軸方向に並べて配置しているため、モータ107及び2つの歯車110,111を電子レンジ101の縦方向に並べることとなり、電子レンジ101の縦方向に大きなスペースが必要となる。この結果、電子レンジ101の加熱室102の下部が、レンジ駆動機構105によってスペースを食われることとなり、加熱室102全体のスペースが小さくなってしまうと共に、装置全体のデザインも制約を受けてしまうという問題が生じている。 【0006】本発明の目的は、上述した問題点に鑑みて、速度の異なる2つの出力軸を1つの駆動源により同時に駆動すると共に、縦方向に関して省スペースなギアードモータ及びこのギアードモータを用いた電子レンジを提供することにある。 【0007】 【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するため、本請求項1記載のギアードモータは、ロータと、このロータにより回転駆動される第1減速輪列および第2減速輪列の2系列からなる減速輪列組と、第1減速輪列により駆動される第1出力軸と、第2減速輪列により駆動され第1出力軸が挿通される中空形状の第2出力軸とを備え、減速輪列組中の少なくとも1ヶ所には、第1減速輪列と第2減速輪列が分岐すると共に両輪列が交わる重合歯車を設けている。 【0008】また、請求項2記載の発明は、請求項1記載のギアードモータにおいて、減速輪列組は、ロータを中心として衛星状に配置され、重合歯車は、ピニオン部と大径歯部を有する歯車に、歯部を有する他の歯車が軸方向に重ね合わされ、かつ一体回転可能に構成され、ロータの回転中心となるロータ軸には、重合歯車と噛合し重合歯車の回転を直接第2出力軸へ伝達する仲介歯車が設けられている。 【0009】さらに、請求項3記載の発明は、請求項1または2記載のギアードモータにおいて、第1減速輪列は、減速比率が大きく第1出力軸を低速で回転させる低速輪列とし、第2減速輪列は、減速比率が小さく第2出力軸を高速で回転させる高速輪列とし、高速輪列と低速輪列中の同軸上に配置された歯車が、地板と蓋体とからなるケーシングにより軸方向の移動規制がなされ、その移動規制によって他の歯車も軸方向に移動規制されている。 【0010】また、請求項4記載の発明は、請求項1,2または3記載のギアードモータにおいて、第1出力軸と第2出力軸とは、同方向に異なる速度で回転されるようになっている。また、請求項5記載の発明は、請求項1,2または3記載のギアードモータにおいて、第1出力軸と第2出力軸とは、それぞれ異なる方向に回転されるようになっている。さらに、請求項6記載の発明は、請求項5記載のギアードモータにおいて、第1出力軸と第2出力軸とは、それぞれ異なる方向でかつ異なる速度に回転されるようになっている。 【0011】また、請求項7記載の発明は、請求項1から6のいずれか1項記載のギアードモータにおいて、ロータを有する駆動源部と減速輪列組とを、出力軸の軸方向に重ね合わせると共に、有底筒状のケーシングと蓋とで画成された同一空間内に、それらを配置している。さらに、請求項8記発明は、請求項7記載のギアードモータにおいて、蓋体に、第1出力軸の回転を受ける軸受部を、空間の内部に向かうように形成している。 【0012】また、上記の目的に鑑みて、請求項9記載の電子レンジは、請求項1から8のいずれか1項記載のギアードモータにおける第1出力軸にターンテーブルを保持させると共に、第2出力軸にスタラーを保持させ、ターンテーブルの下部にスタラーを配置し、このスタラーでマグネトロンから発せられた電磁波をターンテーブル側へ反射させている。 【0013】さらに、請求項10記載の発明は、請求項9記載の電子レンジにおいて、スタラーと第2出力軸との係合は、スタラーに所定値以上の負荷がかかると外れるようになっている。またさらに、請求項11記載の発明は、請求項9または10記載の電子レンジにおいて、スタラーとターンテーブルとの間の距離Zと、スタラーと電子レンジの底面との間の距離Yとの関係が、Z<Yとなっている。 【0014】また、請求項12記載の発明は、請求項9,10または11記載の電子レンジにおいて、スタラーとターンテーブルの少なくともいずれか一方に、スタラーの回転時の傾きに伴うスタラーとターンテーブルとの接触をなめらかにするための突起体が配置されている。さらに、請求項13記載の発明は、請求項9,10,11または12記載の電子レンジにおいて、ターンテーブルを、スタラーの動きを上方から視認できる透明体としている。加えて、請求項14記載の発明は、請求項9,10,11,12または13記載の電子レンジにおいて、ターンテーブルのスタラーと対向する側の面には、スタラーが反射する反射光を乱反射させるための凹凸が形成されている。 【0015】本発明のギアードモータは、2系列の減速輪列を有する減速輪列組によってそれぞれ回転駆動される2本の出力軸を二重軸として構成している。そして、減速輪列組の少なくとも1ヶ所に、2系列に分岐すると共に、2系列が交わる重合歯車を設けている。このため、コンパクトな構成で2つの被回転物を1つのロータで同時にそれぞれ回転させることができる。 【0016】また、本発明の電子レンジによれば、上述したギアードモータを組込み、第1出力軸でターンテーブルを保持すると共に、第2出力軸でスタラーを保持し、かつターンテーブルの下部にスタラーを配置する構成としたので、ターンテーブルを透過した電磁波をターンテーブル側へ反射させてターンテーブル上の被加熱物にむらなく有効に電磁波を照射することが可能となる。さらに、ターンテーブルを透明体とすると、その下部でスタラーが電磁波を反射しながら回転することになり、調理効果のアピール度を向上させることができる。 【0017】 【発明の実施の形態】以下に、本発明の第1の実施の形態におけるギアードモータ1を図1から図6に基づき説明する。なお、この第1の実施の形態のギアードモータ1は、電子レンジ2に用いられている。 【0018】図1に示すように、電子レンジ2は、前面部2aに開口部3aを有する加熱室3と、開口部3aを開閉するための開き戸4とを有する箱体で形成されている。加熱室3の側面には、室内に入れられた食品を加熱するための電磁波を発するマグネトロン(図示省略)が備えられている。また、加熱室3の底面3bには、図2に示すように、上から順に、透明なガラスからなるターンテーブル5、金属製のスタラー6、電子レンジ2の底面部として配置される金属製のプレート7及びギアードモータ1が高さ方向に重なるように配置されている。 【0019】なお、プレート7は、下面部7aに複数の脚部7bを有しており、下面部7aの下側に形成されたスペース内にギアードモータ1が配置されるものとなっている。さらに、プレート7の中央部分には、ターンテーブル5を駆動する第1出力軸15及びスタラー6を駆動する第2出力軸16を同軸上に挿通させるための挿通孔7cが設けられている。 【0020】ギアードモータ1は、図3及び図4に示すように、内部が空洞の中空形状となった有底円筒形のケーシング10と、ケーシング10内に配置されたステータ11a及びロータ11bからなる駆動源部11と、ロータ11bの回転により回転駆動される第1減速輪列12A及び第2減速輪列12Bの2系列からなる減速輪列組12と、第1減速輪列12Aによって駆動される第1出力軸15と、第2減速輪列12Bによって駆動される第2出力軸16とから主に構成されている。 【0021】なお、第1出力軸15及び第2出力軸16は、第2出力軸16の内側に第1出力軸15を配置させた二重軸となっており、この二重軸の一端側はケーシング10内に配置され、他端側はケーシング10の外側に突出する構成となっている。また、ステータ11aには、駆動源部11と減速輪列組12とを仕切る地板17が固定されており、ケーシング10の内部は上下に2分割されている。 【0022】ケーシング10の外周縁の上端部分にはプレート7の下面部7aに固着するための固定部10a,10aが外周縁より外側に突出する形状で設けられている。そして、この固定部10a,10aをプレート7の下面部7aにネジ止め固定することによりギアードモータ1はプレート7に固定される。また、ケーシング10の外周壁からは、駆動源部11に外部電源(図示省略)より電流を供給するためのモータ端子18,18が外側に突出されている。さらに、ケーシング10の上面、すなわちプレート7の下面部7aに接する面には、第1出力軸15及び第2出力軸16を挿通させる挿通孔10bが設けられている。この挿通孔10bの内壁は、二重軸の外側に配置される第2出力軸16のラジアル方向の軸受部となっている。 【0023】また、駆動源部11のステータ11aは、内側に円形のスペースを有するドーナツ形状で形成されており、ケーシング10内の底部に載置されている。そして、ステータ11aの内周には、ロータ11bが回転自在に配置されている。ロータ11bは、ステータ11aの内周に対向配置される円環状のロータマグネット11cと、このロータマグネット11cの回転中心に設けられた挿通孔11dに挿通されるロータ軸11eと、ロータマグネット11cと一体回転するロータピニオン11fとから構成されている。 【0024】なお、ロータ軸11eは、一端がケーシング10の底面に固定されると共に、地板17に設けられた通し穴17aを通って地板17の上側へ突出し、他端が、ケーシング10の開口部を塞ぐ蓋体10cに支承されている。なお、ロータピニオン11fは、地板17から突き出た部分に配置されるように形成されている。駆動源部11は、モータ端子18,18を介して外部電源(図示省略)より電流が供給されると、ステータ11aが磁化され、このステータ11aに対向配置されたロータマグネット11cがステータ11aに吸引もしくは反発されることによってロータ11bが回転するようになっている。 【0025】このように構成された駆動源部11の軸方向に隣接して、平板状の地板17が固着されている。そして、地板17には、第1減速輪列12A及び第2減速輪列12Bの2系列からなる減速輪列組12を構成する複数の歯車をそれぞれ回転自在に支持する固定軸20,21,22,23,24が立設されている。 【0026】減速輪列組12は、ケーシング10内の地板17と蓋体10cとの空間内に配置されており、2系列の減速比の異なる第1減速輪列12A及び第2減速輪列12Bで構成されている。この減速輪列組12を構成する複数の歯車は、図3に示すように、ロータ11bを中心として衛星状に配置されており、各歯車の回転中心とロータ11bの回転中心との各距離はそれぞれほぼ等しいものとなっている。 【0027】なお、第1減速輪列12Aは、第2減速輪列12Bに比して減速比率が大きく、第2出力軸16の回転速度より遅い回転速度で第1出力軸15を回転させる低速輪列となっている。すなわち、ロータピニオン11fの回転を5つの歯車を介して5段に減速して第1出力軸15に伝達している。なお、この実施の形態では、第1出力軸15の回転速度を3〜6rpm程度としている。 【0028】一方、第2減速輪列12Bは、第1減速輪列12Aに比して減速比率が低く、第1出力軸15の回転速度より速い回転速度で第2出力軸16を回転させる高速輪列となっている。すなわち、ロータピニオン11fの回転を3つの歯車を介して3段に減速して第2出力軸16に伝達している。なお、この実施の形態では、第2出力軸16の回転速度を約22〜44rpm程度としている。 【0029】第1減速輪列12Aは、ロータピニオン11fと噛合する1番車12aと、この1番車12aに設けられた小径歯部12bと、小径歯部12bと噛合する2番車12eと、2番車12eのピニオン部12fと噛合する3番車12gと、3番車12gのピニオン部12hと噛合する4番車12iと、4番車12iのピニオン部12jと噛合する第2出力軸16の第2出力歯車16aとから構成されている。なお、1番車12aと同軸上に追加1番車12dが配置され、両歯車で重合歯車を構成している。 【0030】1番車12aと追加1番車12dとは、固定軸20に同軸上に挿通されている。この固定軸20は、一端がケーシング10の蓋体10cで支承されていると共に、他端が地板17に固定されている。これによって1番車12a及び追加1番車12dは、地板17と蓋10cで形成される空間内で回転自在に配置されている。また、1番車12aと追加1番車12dは、地板17と蓋体10cで押さえられ、軸方向の移動が規制されている。 【0031】2番車12eは、下面に小径のピニオン部12fを一体的に備えたものとなっており、地板17に立設された固定軸21に回転自在に挿通されている。そして、2番車12eの蓋体10c側の面には、追加歯車12dが当接または近接し、2番車12eのスラスト方向の移動を規制している。また、3番車12gは、2番車12e同様、下面に小径のピニオン部12hを一体的に備えたものとなっており、固定軸22に回転自在に挿通されている。そして、3番車12gの蓋体10c側の面には、2番車12eが当接または近接し、3番車12gのスラスト方向の移動を規制している。 【0032】さらに、4番車12iは、上面に小径のピニオン部12jを一体的に備えたものとなっており、固定軸23に回転自在に挿通されている。なお、4番車12iのピニオン部12jが、第1出力軸15の第1出力歯車15aと係合することによってロータピニオン11fの回転が減速されて第1出力軸15に伝達されるようになっている。また、4番車12iの蓋体10c側の面には、3番車12gが近接すると共に第1出力歯車15aが当接することにより4番車12iのスラスト方向の移動を規制している。 【0033】一方、第2減速輪列12Bは、1段目の減速歯車が第1減速輪列12Aと兼用になっており、ロータピニオン11fと噛合する1番車12aと、この1番車12aと一体的に回転すると共に大径歯部12cを有する追加1番車12dと、この大径歯部12cに噛合する5番車12kと、この5番車12kと噛合する第2出力軸16の第1出力歯車16aとから構成されている。5番車12kは、上面に小径のピニオン部12mを一体的に備えたものとなっており、地板17に立設された固定軸24に回転自在に挿通されている。そして、5番車12kのピニオン部12mが、第2出力軸16の第2出力歯車16aと係合することによって、ロータピニオン11fの回転が減速されて第2出力軸16に伝達されるようになっている。 【0034】なお、1番車12aと追加1番車12dの係合は、追加1番車12dの端面に設けた軸方向に伸びる複数の突起を1番車12aの端面に設けた同数の係合凹部に嵌合させることにより行っている。また、上述した減速輪列組12の各歯車は、蓋体10cと地板17によって上下方向から押え込まれることによってスラスト規制されている1番車12a及び追加1番車12dに、それぞれ直接あるいは間接的に当接または近接していることによって、ケーシング10内でスラスト方向に位置規制されている。 【0035】第1出力軸15は、一端側がケーシング10内に配置されていると共に他端側がケーシング10の外側へ突出し、プレート7の挿通孔7c内に進出している。第1出力軸15は、断面D形の先端軸部15bと、断面円形の中央軸部15cと、両側が対称的にDカットされた根元軸部15dと、根元軸部15dに摩擦係合された第1出力歯車15aと、中央軸部15cに形成された鍔部15eと、から構成されている。 【0036】第1出力歯車15aは、第1減速輪列12Aの4番車12iのピニオン部12jと係合するようになっている。また、鍔部15eは、第1出力軸15の途中部分に径方向に出っ張るように形成されており、第1出力軸15の外側に二重軸として配置される中空形状の第2出力軸16の一端を受けるスラスト受けとなっている。また、第1出力軸15の一端は、地板17に形成された軸受凹部17bに回転自在に支承されている。さらに、先端軸部15bは、プレート7の挿通孔7c内に進出すると共に、ターンテーブル5の断面D形の軸孔に遊合または軽圧入によって挿入されている。すなわち、第1出力軸15は、駆動源部11の回転駆動力によってターンテーブル5を回転させるためのものとなっている。 【0037】一方、第2出力軸16は、内側に第1出力軸15を配置する中空形状で形成されており、第1出力軸15と同様、一端側がケーシング10内に配置されていると共に、他端側が蓋体10cの外側へ突出し、プレート7の挿通孔7c内に進出している。第2出力軸16は、第1出力歯車15aと軸方向に重なるように配置された第2出力歯車16aと、第2出力歯車16aの上面より上側へ延出された筒部16bから構成されている。なお、筒部16bの上端部分には、細径部16cが形成されており、この細径部16cにスタラー6を保持した保持部材6bが嵌まり込んでいる。これによって第2出力軸16は、駆動源部11の回転駆動力によってスタラー6を回転させるようになっている。 【0038】ターンテーブル5は、食品を載置する円形状の皿部5aと、この皿部5aを第1出力軸15の先端に保持するための保持部材5bから構成されている。皿部5aの下側の面、すなわちスタラー6と対向する側の面には、スタラー6から反射される電磁波を乱反射させるための凹部5gが複数形成され凹凸面とされている。保持部材5bは、皿部5aの下面中央に形成された凹部5c内に嵌まり込む嵌合凸部5dと、嵌合凸部5dに連続する段部5eと、この段部5eの中心部より下方向に延出され第1出力軸15の先端上に嵌め込むための断面D形の軸孔を有する嵌合部5fからなっている。そして、ターンテーブル5は、嵌合部5fを第1出力軸15の先端に嵌め込むことにより、第1出力軸15の回転が伝達させるようになっている。 【0039】このような構成のため、ターンテーブル5は、駆動源部11の回転駆動力が第1減速輪列12Aを介して伝達されて低速で回転すると共に、重い材料がターンテーブル5に載置されても嵌合部5fと第1出力軸15との間に滑りが生じず、確実に回転することとなる。しかも、極めて重い材料がターンテーブル5に乗った場合やターンテーブル5が人等によって強引に回されたときは、第1出力歯車15aと第1出力軸15との間に滑りが生じて、過負荷等が第1減速輪列12A側へ伝わらないようになっている。 【0040】スタラー6は、ターンテーブル5の下側に配置されており、マグネトロンから発せられた電磁波をターンテーブル5側に反射し、かつ撹拌するために高速で回転されるものとなっており、金属部材で形成された円形の円板部6aと、円板部6aを第2出力軸16の先端に保持するための保持部材6bから構成されている。円板部6aの中心部分には、ターンテーブル5の保持部材5bを挿通するための挿通孔6cが設けられている。 【0041】保持部材6bは、円板部6aの下面で挿通孔6cの径方向外側部分を固着するための取付台部6dと、ターンテーブル5と第1出力軸15とが係合する部分を内部に配置させる中空の筒部6eと、第2出力軸16の細径部16cに自重又は軽圧入によって嵌まり込む嵌入部6fから構成されている。取付台部6dは、筒部6eの上端より径方向外側に延出して形成されたものとなっている。また、嵌入部6fは、筒部6eの下端より径方向内側に延出して形成されたものとなっている。 【0042】このような構成のため、スタラー6は、駆動源部11の回転駆動力が第2減速輪列12Bを介して伝達されて高速で回転すると共に、スタラー6が逆転させられた場合は、嵌入部6fと第2出力軸16との間に滑りが生じて、その逆転が駆動源部11に伝わらないようになっている。また、自重のみで係合させる場合は、回転初期の慣性力の防止が図れると共にターンテーブル5のみを回転させてスタラー6を静止させるモードを簡単に形成できることとなる。 【0043】上述したように、ターンテーブル5とスタラー6とは、加熱室3の底面3bに載置されたプレート7から離れた位置に上下方向に重なるように配置されている。そして、スタラー6の円板部6aの外径は、ターンテーブル5の皿部5aの外径より小さいものとなっている。ターンテーブル5の皿部5aの下部でスタラー6の円板部6aの外径より外側には、ターンテーブル5の回転振れを抑えてターンテーブル5をスムーズに回転させるためのローター25が複数箇所に設けられている。 【0044】また、ターンテーブル5の下面には、スタラー6が回転振れを起こした際に、スタラー6が接触しても、駆動源部11への負荷増大を抑えると共にスタラー6の止まりを防止する滑らかなリング26が円周状に設置されている。なお、ターンテーブル5に円周状の突起体となるリング26を設置するのではなく、スタラー6側の接触部分に半球状の突起体を複数設けるようにしても良い。さらには、ターンテーブル5の下面に突起体を設けるのではなく、この下面自体がスタラー6が接触しても、スタラー6が滑りやすいように形成された平滑面で形成されていても良い。 【0045】なお、スタラー6の円板部6aは、金属製となっているため、その回転中に回転振れが生じて同じく金属製のプレート7と近接すると、加熱室3内には火花が散る危険性がある。このため、スタラー6は、一端がターンテーブル5に当たった最大傾斜時(図5の一点鎖線)にも、プレート7との間で火花が生じない距離Xとなるように、スタラー6とプレート7との水平時の距離Yと、スタラー6とターンテーブル5との水平時の距離Zを設定している。なお、スタラー6がプレート7と接触させないようにするには、スタラー6とプレート7との距離Yを、スタラー6とターンテーブル5との距離Zより大きいものとする必要があるが、火花が生じないようにするには、距離Yを距離Zの1.5倍以上とするのが好ましい。 【0046】上述したように構成されたギアードモータ1の動作について以下に説明する。 【0047】外部電源よりモータ端子18,18を介して駆動源部11に電流が供給されると、ステータ11aが励磁されることによりロータ11bが、図6において時計方向に回転する。すると、ロータ11bのロータピニオン11fが時計方向に回転し、ロータピニオン11eと噛合している1番車12aがロータピニオン11fの回転を受けて反時計方向、すなわち図6において矢示a方向へ回転する。このとき、1番車12aと同軸上に配置されている追加1番車12dも、1番車12aと一体的に回転する。 【0048】このように1番車12aが矢示a方向に回転すると、第1減速輪列12Aを構成している各歯車に次々に1番車12aの回転が伝達される。すなわち、1番車12aが矢示a方向に回転すると、この1番車12aの小径歯部12bに噛合している2番車12eが時計方向、すなわち図6において矢示b方向へ回転する。さらに、2番車12eの回転を受けて3番車12gが反時計方向、すなわち図6において矢示c方向へ回転する。またさらに、3番車12gの回転を受けて、4番車12iが時計方向、すなわち図6において矢示d方向に回転する。このように4番車12iが矢示d方向に回転されると、4番車12iのピニオン部12jに第1出力歯車15aが係合している第1出力軸15が反時計方向、図6において矢示f方向へ低速回転する。 【0049】このようにして第1出力軸15が矢示f方向へ回転すると、第1出力軸15の上端部分に載置されたターンテーブル5が、第1出力軸15によって回転駆動される。 【0050】一方、追加1番車12dが矢示a方向に回転した際に、第2減速輪列12Bを構成している各歯車にも同時に次々に追加1番車12dの回転が伝達される。すなわち、追加1番車12dが矢示a方向に回転すると、この追加1番車12dの大径歯部12cに噛合している5番車12kが時計方向、すなわち図6において矢示e方向へ回転する。このように5番車12kが矢示e方向に回転されると、5番車12kのピニオン部12mにその第2出力歯車16aを介して噛合している第2出力軸16が反時計方向、図6において矢示f方向へ高速回転する。 【0051】このようにして第2出力軸16が矢示f方向へ回転すると、第2出力軸16の上端部分に嵌め込まれたスタラー6が、第2出力軸16と一体的に回転する。なお、スタラー6は、自重または軽圧入により第2出力軸16の先端に設けられた細径部16cに嵌め込まれているので、所定値以上の大きな力による過負荷が生じた場合、第2出力軸16との間に滑りが生じ過負荷が駆動源部11に伝達されないようになっている。 【0052】また、上述した第1の実施の形態のギアードモータ1では、駆動源部11の駆動力によって第1減速輪列12A及び第2減速輪列12Bの2系列からなる減速輪列組12を介して、二重軸となっている第1出力軸15と第2出力軸16とを同方向に異なる速度で回転させている。しかしながら、歯車の配置位置などを替えることによって、第1出力軸15と第2出力軸16とを異なる方向に回転させたり、あるいは互いの減速比率を変えたりすることが可能となる。以下に第1の実施の形態のギアードモータ1とは、各減速輪列を構成する歯車の配置位置を変更した他の実施の形態を説明する。 【0053】すなわち、本発明の第2の実施の形態のギアードモータ31では、図7に示すように、ケーシング40の底面の中央部分にロータ(図示省略)が配置されており、このロータの周囲約270°分を囲むように減速輪列組42の各歯車が衛星状に配置されている。減速輪列組42の一方となる第1減速輪列42Aは、ロータピニオン41aに噛合する1番車42aと、1番車42aのピニオン部42bに噛合する2番車42cと、2番車42cと同軸上に配置され2番車42cと一体回転する追加2番車42dと、2番車42cの小径歯車42eと噛合する3番車42gと、3番車42gのピニオン部42hと噛合する4番車42iと、4番車42bのピニオン部42jと噛合する第1出力歯車45aとから構成されている。ここで、2番車42cと追加2番車42dとで重合歯車を構成している。 【0054】なお、4番車42iのピニオン部42jは、二重軸の内側に配置される第1出力軸45の第1出力歯車45aに係合しており、これによってロータの回転が第1出力軸45に減速されて伝わるようになっている。このように第1減速輪列42Aでは、ロータピニオン41aの回転が、1番車42a、2番車42c、3番車42g、4番車42i及び第1出力歯車45aで5段に減速されることとなる。 【0055】一方、減速輪列42の他方となる第2減速輪列42Bは、ロータから2番車42Cの部分までを第1減速輪列42Aと共用している。そして、第2減速輪列42Bは、それらに加え、2番車42Cと一体回転する追加2番車42dの大径歯部42f及び第2出力軸46の第2出力歯車46aにそれぞれ噛合し、追加2番車42dの回転を直接第2出力軸46に伝達する仲介歯車48と、第2出力歯車46aとを有している。なお、仲介歯車48は、ロータの回転中心軸となる固定のロータ軸(図示省略)にその中心孔が挿通され、ロータ軸に回転可能に支承されている。 【0056】すなわち、第2減速輪列42Bは、第1減速輪列42Aの1番車42aを介して2番車42cに減速されて伝達されたロータピニオン41aの回転を、仲介歯車48により直接第2出力軸46へ伝達するものとなっている。このように第2減速輪列42Bでは、ロータピニオン41aの回転が、1番車42a、2番車42c、追加2番車42d、仲介歯車48及び第2出力歯車46aでロータの回転が減速されて伝達されることとなる。なお、仲介歯車48から第2出力歯車46aの伝達は増速されている。 【0057】上述したように構成されたギアードモータ31は、ロータピニオン41aが時計方向に回転すると、1番車42aが反時計方向となる矢示A’方向へ、2番車42cが時計方向となる矢示B’方向へそれぞれ回転する。すると、小径歯部42eと噛合している3番車42gが反時計方向となる矢示C’方向へ回転し、4番車42iは時計方向となる矢示d’方向へ回転する。これによって第1出力軸45が、反時計方向となる矢示E’方向へ回転する。 【0058】一方、追加2番車42dが矢示B’方向へ回転すると、大径歯部42fと噛合している仲介歯車48が、同軸上に配置されたロータピニオン41aの回転方向と反対方向、すなわち反時計方向となる矢示F’方向へ回転する。この仲介歯車48の回転が伝達されることによって、第2出力軸46が時計方向となる矢示G’方向へ回転する。 【0059】このように、第2の実施の形態におけるギアードモータ31は、同軸上に配置された第1出力軸45と第2出力軸46とが、異なる方向へ異なる速度で回転されるものとなっている。このように、両出力軸45,46を異なる方向に回転させると、ターンテーブル5とスタラー6とが互いに反対方向に回転することとなり、ターンテーブル5やスタラー6の目視速度が速くなったように感じるようになる。しかも、両者による光の反射が増加するため、見た目が良くなり、高級感をもたらすこととなる。 【0060】なお、この第2の実施の形態では、第2減速輪列42Bの一つとなる仲介歯車48を、ロータピニオン41aと同軸上に回転自在に配置したため、第1の実施の形態に比し、減速輪列組42を支承するための固定軸を1本省略したものとなる。 【0061】また、本発明の第3の実施の形態のギアードモータ51では、図8に示すように、ケーシング60の底面の中央部分に配置されたロータ(図示省略)の周囲約270°分を囲むように減速輪列組62の各歯車が衛星状に配置されている。減速輪列組62の一方となる第1減速輪列62Aは、ロータピニオン61aに噛合する1番車62aと、1番車62aのピニオン部62bに噛合する2番車62cと、2番車62cのピニオン部62dに噛合する3番車62eと、3番車62eのピニオン部62fに噛合する4番車62gと、4番車62gの小径歯部62hと噛合する第1出力軸65の第1出力歯車65aとから構成されている。 【0062】一方、第2減速輪列62Bは、第1減速輪列62Aと4番車62gまで同じ輪列を使用し、4番車62gの上部に追加4番車62iを載置し、第2出力軸66の第2出力歯車66aに噛合させるものとなっている。この第3の実施の形態のギアードモーター51では、4番車62g上部に追加4番車62iを載置する構成としている。そして、この構成によって、二重軸となっている第1出力軸65及び第2出力軸66のそれぞれを同方向に異なる速度で駆動させている。ここで、4番車62gと追加4番車62iとで重合歯車を構成している。なお、追加4番車62iから第2出力歯車66aへの伝達は増速となっている。 【0063】なお、上述の各実施の形態は、本発明の好適な実施の形態の例であるが、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。例えば、上述した各実施の形態のギアードモータ1は、電子レンジ2のターンテーブル5とスタラー6とを同軸で回転させるためのものとしたが、特にこれに限定されるものではなく、二重軸をそれぞれ別個に回転させる必要があるものであれば、電子レンジ以外にも適用することができる。また、ターンテーブル5を非透明体としても良く、その場合においても、電磁波の拡散などの効果を発揮できるものとなる。 【0064】また、減速輪列組12,42,62を構成する各歯車は、ケーシング10と蓋体10cに囲まれる空間内、すなわち、ケーシング10,40,60内に配置されているが、その空間の外側に減速輪列組の一部を配置するようにしても良い。すなわち、ケーシング10,40,60内に、図9もしくは図10に示すような蓋の役目等を果たす蓋体71b等を配置させるようにしても良い。 【0065】図9に示すギアードモータ71は、図3、図7及び図8で示すギアードモータ1,31,51と略同様な構成となっている。すなわち、ギアードモータ71は、第1減速輪列12A,42A,62Aと同様な第1減速輪列72Aを有しており、ロータ(図示省略)の回転を減速して第1出力軸79に伝えている。一方、第2減速輪列72Bは、1番車73,2番車74及び3番車75を第1減速輪列72Aと共用し、第1減速輪列72Aの4番車76と一体回転する追加4番車77と、この追加4番車77と噛合する5番車78と、この5番車78と噛合する第2出力軸80の第2出力歯車80とが加えられて構成されている。 【0066】追加4番車77と5番車78と第2出力軸80が、ケーシング71aの内部空間を閉じる蓋体71bの外側に配置されると共に、包囲部材71cによって覆われている。また、蓋体71bより外側に突き出ている分だけ、蓋体71bの側方を折り曲げて折り曲げ部71dを形成し、追加4番車77などを入れるための高さw分のスペースを確保している。なお、第2出力軸80の外周には、包囲部材71cの内面に突き当たり、第2出力軸80の軸方向移動を阻止する突起80aが設けられている。 【0067】図10に示すギアードモータ91は、図8に示すギアードモータ51の輪列関係と全く同一となっていると共に、図9に示す蓋体71bと包囲部材71cと同様な構成を採用したものとなっている。図10中の部材で、図8と図9中の部材と同一のものは、図8と図9で利用している符号をそのまま使用して示すこととする。なお、第2出力軸66の外周には、図9のギヤードモータ71に設けられている突起80aに相当する突起66bが第2出力軸66に設けられている。 【0068】上述の各実施の形態では、各追加歯車12d,42d,62i,77は、1地番車12a、2番車42c、4番車62g,76にそれぞれ軸方向に重ねられると共にそれらと一体的に回転するようにされているが、重ね合わされる2つの歯車が別個独立に回転するようにしても良い。すなわち、図11に示すように、ピニオン部92aと大径の歯部92bを有する歯車92に対し軸方向に重ね合わされる歯車93とからなる重合歯車を、前段の1つの歯車94にそれぞれ独立して回転可能に噛合させるようにしても良い。 【0069】また、追加歯車12d,42d,62i,77を別個に設けず、一方の減速輪列に使用される歯車をそのまま他の減速輪列の歯車として用い、重合歯車としても良い。例えば、第1の実施の形態の例で示せば、図12に示すように、1番車12aの小径歯部12bに第2減速輪列12B中の5番車12kを噛合させるようにしても良い。 【0070】また、上述した第1の実施の形態では、二重軸の外側となっている第2出力軸16を、蓋体10cに形成した挿通孔10bの内壁でラジアル方向に軸受するようになっているが、この挿通孔10bの孔の周囲にケーシング10内部に延出する筒状の軸受部を設け、第1出力軸15の軸受をさらに確実なものとすると共に、ターンテーブル5の位置を下方に降ろすことができるようにしても良い。 【0071】例えば、第1の実施の形態の例で示せば、図13のように蓋体10cの部分にケーシング10の内方に伸びた軸受95を設け、ターンテーブル5を駆動する第1出力軸15を軸受けするようにすると、第1出力軸15は下方位置で支承されることとなり、ターンテーブル5の位置を下方に降ろすことが可能となる。このため、調理物を入れる加熱室を広くすることができるようになる。 【0072】また、図13に示す軸受95に設けられた溝96中にスタラー6を駆動する第2出力軸16を入れると、スタラー6の振れを抑えることができ、スタラー6とターンテーブル5との接触を防止できると共に一層、ターンテーブル5を下方に降ろすことが可能となる。なお、第2出力軸16は、軸受95に設けられた側方穴97に入り込む歯車98に噛合し、回転させられるようになっている。 【0073】また、第2と第3の実施の形態のギアードモータ31,51の基本形態は全く同一であり、ユーザーの要望に合わせ、仲介歯車48を追加する作業を行ったり、追加4番車62を追加する作業を行ったりすることにより、2つの出力軸の回転方向を簡単に同方向としたり、逆方向とすることができる。また、追加歯車を3番車部分にすることも簡単にできる。同様な作業は、図9および図10のギアードモータ71,91についても実施可能である。 【0074】またさらに、第1の実施の形態の第1出力歯車15aと第2出力歯車16aとは、軸方向に重なるように配置されているが、この第1出力歯車15aと第2出力歯車16aとの間のスペースを確実に確保するために、図14に示すようなスぺーサー97をケーシング10内に配置させるようにしても良い。このスぺーサー97は、一端がケーシング10の蓋体10cに嵌合固定されると共に、他端がケーシング10内の地板17に嵌合固定される支柱部97aと、この支柱部97aの途中部分から延出されるように形成された延出部97bとから構成されている。そして、延出部97bが第1出力歯車15aと第2出力歯車16aとの間に入り込むことによって、第1出力歯車15aと第2出力歯車16aとの間の距離を保つようにしている。 【0075】 【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載のギアードモータは、二重軸で構成された第1出力軸と第2出力軸とを、第1減速輪列と、第2減速輪列が分岐する部分に配置された重合歯車を介してそれぞれ駆動させるようにしたので、二重軸をそれぞれ別系列で駆動させるギアードモータをコンパクトな構成で形成することが可能となる。 【0076】また、請求項2記載のギアードモータは、請求項1記載の発明に加えて、減速輪列組が、ロータを中心として衛星状に配置され、重合歯車が軸方向に重ね合わされる2つの歯車から構成され、ロータの回転中心となるロータ軸に重合歯車の回転を直接第2出力軸へ伝達する仲介歯車が設けられているので、空間スペースが有効に利用されると共に従来のものに対し簡単な付加で2つの出力軸を駆動できるギアードモータとすることができる。 【0077】さらに、請求項3記載のギアードモータは、請求項1または2記載の発明に加えて、減速歯車組は、第1減速輪列の減速比率が大きく、第2減速輪列の減速比率が小さくなるように構成されているので、一方を低速、他方を高速に回転させることが可能となり、例えば、電子レンジに使用すると、マグネトロンからの電磁波を有効に撹拌することが出来るものとなる。また、高速で回転させるための輪列の歯車と低速で回転させるための輪列中の同軸上に配置された歯車が、地板と蓋体とからなるケーシングにより軸方向の移動規制がなされ、その規制によって他の歯車も軸方向に移動規制されるので、スラスト移動を規制するための特別な部材を設ける必要がなく、部品点数を削減出来ると共に安定した回転伝達が行えるギアードモータとすることが出来る。 【0078】また、請求項4記載のギアードモータは、第1出力軸と第2出力軸とが、同方向に異なる速度で回転されるので、2種類の回転速度を必要とする装置に適用可能となる。また、請求項5及び6記載のギアードモータでは、第1出力軸と前記第2出力軸とがそれぞれ異なる方向に回転されるので、第1出力軸と第2出力軸の回転における相対速度が同方向に回転している場合より格段に大きくなり、それぞれの実際の回転速度より早く見えるため、視覚上興味の持てるもの、すなわち見た目上優れたものとなる。 【0079】さらに、請求項7記載の発明では、駆動源部と減速輪列組が同一空間に配置されるので、全体形状がコンパクトとなり、見た目上もすっきりしたものとなると共に他の装置への取り付けを簡単に行えるものとなる。 【0080】加えて、請求項8記載のギアードモータは、ケーシング等で形成される空間の内部に向かって、第1出力軸の回転を受ける軸受部が形成されているので、第1出力軸の回転振れを抑制し、第1出力軸に保持される部材をギアードモータ側に近づけることが可能となる。このため、第1出力軸に保持される部材を含めた軸方向高さを小さくでき、コンパクト化に貢献できるものとなる。 【0081】また、請求項9記載の電子レンジは、上述したギアードモータの第1出力軸にターンテーブルを、第2出力軸にスタラーを保持させ、スタラーでマグネトロンから発した電磁波をターンテーブル側へ反射させるようにしたので、調理の仕上げ状態が良くなると共に食品を入れるためのスペースが大きくとれデザイン上好ましいものとなる。 【0082】また、請求項10記載の発明は、スタラーと第2出力軸との係合が、スタラーに所定値以上の負荷がかかると外れるようになっているので、子供等が誤ってスタラーに手を触れてスタラーを回転させたとしても、その負荷が駆動源に伝達されることなく、故障等のトラブルの少ない電子レンジとすることができる。 【0083】さらに、請求項11記載の発明は、スタラーとターンテーブルとの間の距離Zと、スタラーと電子レンジの底面部との間の距離Yとの関係が、Z<Yとなっているので、スタラーが電子レンジの底面部に接触する危険性がなくなり、金属部材で形成されたスタラーと電子レンジの底面とが接触して火花が発生する等の危険な現象を防止することができる。 【0084】さらに、請求項12記載の発明は、スタラーとターンテーブルの少なくともいずれか一方に、スタラーの回転時の傾きに伴うスタラーとターンテーブルとの接触をなめらかにするための突起体が配置されているので、スタラーがターンテーブルと接触しても止まったりせず、またロータに負荷をかけないものとなる。 【0085】加えて、請求項13記載の電子レンジは、スタラーの動きが視認できるので、調理感が向上する。しかも、電子レンジ内の光がスタラーの動きによって乱反射するので、高級感溢れるものとなる。 【0086】さらに、請求項14記載の発明は、ターンテーブルのスタラーと対向する側の面には、スタラーが反射する反射光を乱反射させるための凹凸が形成されているので、電子レンジの光の乱反射が一層多くなり、良好な調理感を与えると共に高級感が一層増すものとなる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000002233 【氏名又は名称】株式会社三協精機製作所
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)10月14日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】渡辺 秀治
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| 【公開番号】 |
特開平11−118018 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)4月30日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−296401 |
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