| 【発明の名称】 |
トランスミッションのシフトアーム支持装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】芦川 昇
【氏名】川崎 一成
【氏名】古杉 謙
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| 【要約】 |
【課題】部品点数の低減を図ることができ、容易にかつ安価に組立を行なうこと。
【解決手段】ケーシング1を分割可能に形成するとともに、変速フォーク17を動作させるためのシフトアーム21のほぼ中央部に支持突起22を形成し、前記各ケーシング1の接合部に前記シフトアーム21の支持突起22を挟持して回動自在に保持するようにしたことを特徴とする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ケーシングの内部に駆動機関により回転駆動されるメインシャフトおよびこのメインシャフトと平行に配置されるカウンターシャフトを回転自在に配設し、これら各シャフトの外周に複数の変速段のギアを配設し、これら各ギア部分にシフト操作レバーの操作により変速フォークを動作させて所望の変速を行なうシンクロメッシュ変速機構をそれぞれ配設し、前記変速フォークを動作させるためのシフトアームを支持するトランスミッションのシフトアーム支持装置において、前記ケーシングを分割可能に形成するとともに、前記シフトアームのほぼ中央部に支持突起を形成し、前記各ケーシングの接合部に前記シフトアームの支持突起を挟持して回動自在に保持するようにしたことを特徴とするトランスミッションのシフトアーム支持装置。 【請求項2】 前記シフトアームの両端部であって前記支持突起の軸方向の側面を弧状に形成するとともに、このシフトアームの両端部の連結部分の側面を前記弧に対応する弧状に形成したことを特徴とする請求項1に記載のトランスミッションのシフトアーム支持装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明はトランスミッションのシフトアーム支持装置に係り、特に、トランスミッションの変速フォークを動作させるためのシフトアームを支持するトランスミッションのシフトアーム支持装置に関する。 【0002】 【従来の技術】一般に、自動車等の車両においては、エンジン等の駆動機関の回転数に対してタイヤ等の車輪側の回転数を適正に設定して駆動機関の駆動力を伝達するためのトランスミッションが用いられている。 【0003】このような従来のトランスミッションは、駆動機関により回転駆動されるメインシャフトおよびこのメインシャフトと平行に配置されるカウンターシャフトを有しており、前記メインシャフトの外周には、各変速段に応じて所定の歯数をもった複数のメインギアが配設されるとともに、前記カウンターシャフトの外周には、これら各メインギアに噛合される所定の歯数をもった複数のカウンターギアが配設されている。そして、前記各メインギアの間あるいはカウンターギアの間に、それぞれシンクロメッシュ変速機構が配設されている。このシンクロメッシュ変速機構は、シフト操作レバーの操作により動作されるカム機構により、シンクロメッシュ変速機構に装着される変速フォークが取付けられた変速スリーブを移動させることにより、動作されるものである。 【0004】そして、シフト操作レバーを操作して変速フォークを動作させることにより、前記シンクロメッシュ変速機構を動作させ、所望の変速段のギアを噛合させて所望の変速を行なうようになっている。 【0005】この場合に、前記各シンクロメッシュ変速機構の位置が離れている場合、シフトアームを介して変速フォークを動作させることが行なわれている。 【0006】図6および図7はこのような従来のシフトアームの取付け構造を示したもので、ケーシング50の内部には、複数の変速シャフト51a,51bが平行に配設されており、この一方の変速シャフト51aには、アーム受け溝54が形成されている。また、他方の変速シャフト51bには、変速ボス53がこの変速シャフト51bと一体に取付けられており、この変速ボス53には、変速フォーク52が一体に取付けられるとともに、アーム受け溝54が形成されている。 【0007】また、ケーシング50には、ほぼL字状を有するアーム取付け板55が取付けられており、このアーム取付け板55には、シフトアーム56が支持ピン57を介して回動自在に取付けられている。このシフトアーム56の両端部は、前記変速シャフト51aおよび変速ボス53に形成されたアーム受け溝54,54に係合されるようになされている。 【0008】このような従来のシフトアーム構造においては、シフト操作レバーの操作により動作されるカム機構により、変速シャフト51aが動作されると、シフトアーム56が回動されて、変速ボス53が変速シャフト51bとともに動作され、これにより、変速フォーク52が動作され、前記シンクロメッシュ変速機構を動作させるようになっている。 【0009】 【発明が解決しようとする課題】しかし、前記従来のトランスミッションのシフトアーム支持装置においては、シフトアーム56を支持するためにアーム取付け板55を設ける必要があるため、部品点数の増加を招き、部品コストが増大してしまうとともに、組立効率も低下してしまうという問題を有している。 【0010】本発明は前記した点に鑑みてなされたもので、部品点数の低減を図ることができ、容易にかつ安価に組立を行なうことのできるトランスミッションのシフトアーム支持装置を提供することを目的とするものである。 【0011】 【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため請求項1に記載の発明に係るトランスミッションのシフトアーム支持装置は、ケーシングの内部に駆動機関により回転駆動されるメインシャフトおよびこのメインシャフトと平行に配置されるカウンターシャフトを回転自在に配設し、これら各シャフトの外周に複数の変速段のギアを配設し、これら各ギア部分にシフト操作レバーの操作により変速フォークを動作させて所望の変速を行なうシンクロメッシュ変速機構をそれぞれ配設し、前記変速フォークを動作させるためのシフトアームを支持するトランスミッションのシフトアーム支持装置において、前記ケーシングを分割可能に形成するとともに、前記シフトアームのほぼ中央部に支持突起を形成し、前記各ケーシングの接合部に前記シフトアームの支持突起を挟持して回動自在に保持するようにしたことを特徴とするものである。 【0012】この請求項1の発明によれば、各ケーシングの接合部にシフトアームの支持突起を挟持することにより、シフトアームを回動自在に保持するようにしているので、従来のように、シフトアームを支持するためのアーム取付け板を設ける必要がなく、部品点数を低減させることができ、容易に、かつ、安価に組立を行なうことができるものである。 【0013】請求項2に記載の発明は、請求項1において、前記シフトアームの両端部であって前記支持突起の軸方向の側面を弧状に形成するとともに、このシフトアームの両端部の連結部分の側面を前記弧に対応する弧状に形成したことを特徴とするものである。 【0014】この請求項2の発明によれば、シフトアームの両端部であって支持突起の軸方向の側面を弧状に形成するとともに、このシフトアームの両端部の連結部分の側面を前記弧に対応する弧状に形成するようにしているので、シフトアームが支持突起の軸方向に移動することができなくなり、シフトアームが連結部分から抜け落ちてしまうことを防止することができる。これにより、シフトアーム自体の支持突起の軸方向への移動が規制されることになり、シフトアームがケーシングから外れてしまうことを防止することができるものである。 【0015】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態について図1から図5を参照して説明する。 【0016】図1は本発明に係るシフトアーム支持装置を適用したトランスミッションの実施の一形態を示したもので、本実施形態におけるケーシング1は、クラッチ側ケーシング1aと図示しないトランスミッション側ケーシングとに分割可能に構成されている。 【0017】また、前記ケーシング1の内部には、図示しないエンジン等の駆動機関に接続されるメインシャフト2が配設されており、このメインシャフト2の近傍には、カウンターシャフト3が前記メインシャフト2と平行に配設されている。さらに、このメインシャフト2およびカウンターシャフト3と平行にサブシャフト4が配設されている。前記各シャフト2,3,4には、所定の変速段(本実施形態においては、1速から5速およびリバースの変速段)に応じた複数のギアがそれぞれ配設されており、これら各ギア部分には、シンクロメッシュ変速機構が配設されている。 【0018】そして、本実施形態においては、前記シンクロメッシュ変速機構を動作させることにより、2速から5速までの変速段においては、メインシャフト2の回転力がギアを介してカウンターシャフト3に伝達されるようになされており、1速の変速段においては、メインシャフト2の回転力がサブシャフト4を介してカウンターシャフト3に伝達されるようになっている。さらに、リバースの変速段においては、メインシャフト2の回転力が遊星歯車機構を介してサブシャフト4に伝達され、このサブシャフト4の回転力がカウンターシャフト3に伝達されるようになっている。このように本実施形態においては、3つのシャフト2,3,4を用いて各変速を行なうようになっている。 【0019】また、図1および図2に示すように、前記ケーシング1の内部には、ドラムチェンジ機構5が収容されており、このドラムチェンジ機構5は、図示しないシフト操作レバーの操作により所定角度ずつ回転駆動される円筒状の回転ドラム6を有している。この回転ドラム6の周面には、本実施形態においては、それぞれ所定形状を有するように周方向に延在する3本のチェンジ用カム溝7が形成されており、これら各チェンジ用カム溝7は、1−R速チェンジ用カム溝7a、2−3速チェンジ用カム溝7b、4−5速チェンジ用カム溝7cの3つにより構成されている。 【0020】また、前記回転ドラム6の一端部には、シフト駆動ギア8が取付けられており、このシフト駆動ギア8には、ラック9のラックギア10が噛合されるようになっている。このラック9の一端側には、油圧シリンダ11が取付けられており、この油圧シリンダ11の内部には、前記ラック9の一端部が連結されるピストン12が軸方向に移動自在に収容されている。そして、前記シフト操作レバーの操作に応じて前記油圧シリンダ11にオイルを送給することにより、ピストン12を進退動作させ、これにより、ラック9が進退動作されてシフト駆動ギア8を介して前記回転ドラム6を所定の方向に回転動作させることができるようになっている。 【0021】また、図2に示すように、前記ケーシング1の内部の前記回転ドラム6の近傍には、1−R変速シャフト13、2−3変速シャフト14および4−5変速シャフト15がそれぞれ回転ドラム6の回転軸と平行に配設されている。 【0022】前記1−R変速シャフト13の外周には、1−R変速ボス16が取付けられており、この1−R変速ボス16には、先端部がほぼC字状に形成された1−R変速フォーク17が一体に固着されるとともに、アーム受け溝18が形成されている。一方、前記4−5変速シャフト15には、1−R変速ブッシュ19が4−5変速シャフト15の軸方向に沿って移動自在に遊嵌されており、この1−R変速ブッシュ19には、前記回転ドラム6の1−R速チェンジ用カム溝7aに係合される1−Rカムピン20が突出形成されるとともに、アーム受け溝18が形成されている。 【0023】また、図3および図4に示すように、本実施形態におけるトランスミッションは、シフトアーム21を有しており、このシフトアーム21の中央部には、支持突起22が形成されている。この支持突起22は、本実施形態においては、前記クラッチ側ケーシング1aとトランスミッション側ケーシングとの接合部分に、挟持されて前記支持突起22を中心として回動自在に支持されるようになされている。そして、前記シフトアーム21の両端部は、前記1−R変速ボス16および1−R変速ブッシュ19の各アーム受け溝18,18に係合されるようになされている。 【0024】さらに、本実施形態においては、前記各アーム受け溝18の内面であって前記支持突起22の軸方向と平行な両対向面は、図5に示すように、図5において上下方向の中央が外側に膨出するような弧状に形成されるとともに、さらに、図5において紙面垂直方向の中央が外側に膨出するような弧状に形成されており、この両対向面は、結果として球面状に形成されている。そして、前記シフトアーム21の両端部の両側辺も前記アーム受け溝18の球面に対応するように球面状に形成されている。そのため、前記シフトアーム21がアーム受け溝18の上下方向(図4において紙面垂直方向)に移動することができなくなり、アーム受け溝18からシフトアーム21の先端部が抜け落ちてしまうことを防止するようになっている。前記シフトアーム21の支持突起22は、各ケーシング1の接合部分に挟持されているだけなので、この支持突起22の軸方向には、移動自在となっているものであるが、前述のようにアーム受け溝18からシフトアーム21の先端部が抜け落ちてしまうことを防止することができるので、シフトアーム21の支持突起22の軸方向への移動が規制されることになり、シフトアーム21が外れてしまうことがない。 【0025】そして、前記回転ドラム6の回転により、1−R速チェンジ用カム溝7aに沿って1−Rカムピン20が追随し、前記1−R速チェンジ用カム溝7aの形状に応じて1−R変速ブッシュ19が前記4−5変速シャフト15に沿って移動され、これに伴って、シフトアーム21が支持突起22を中心として回動され、このシフトアーム21の回動により1−R変速ボス16が1−R変速シャフト13とともに軸方向に移動されるようになっている。 【0026】また、図2に示すように、前記2−3変速シャフト14の外周には、2−3変速ボス23が取付けられており、この2−3変速ボス23には、前記回転ドラム6の2−3速チェンジ用カム溝7bに係合される2−3速カムピン24が突出形成されるとともに、先端部がほぼC字状に形成された2−3変速フォーク25が一体に固着されている。そして、回転ドラム6の回転により、2−3速チェンジ用カム溝7bに沿って2−3速カムピン24が追随し、前記2−3速チェンジ用カム溝7bの形状に応じて2−3変速ボス23を介して2−3変速フォーク25が2−3変速シャフト14とともに軸方向に移動されるようになされている。 【0027】同様に、前記4−5変速シャフト15の外周には、4−5変速ボス26が取付けられており、この4−5変速ボス26には、前記回転ドラム6の4−5速チェンジ用カム溝7cに係合される4−5速カムピン27が突出形成されるとともに、先端部がほぼC字状に形成された4−5変速フォーク28が一体に固着されている。そして、前記回転ドラム6が回転駆動された場合に、4−5速チェンジ用カム溝7cに沿って4−5速カムピン27が追随し、前記4−5速チェンジ用カム溝7cの形状に応じて前記4−5変速ボス26が4−5変速シャフト15とともに軸方向に移動され、これに伴って、4−5変速フォーク28も移動されるようになっている。 【0028】次に、本実施形態の作用について説明する。 【0029】本実施形態においては、1速あるいはリバースにシフトすると、回転ドラム6が回転駆動されてこの回転ドラム6の1−R速チェンジ用カム溝7aに沿って1−Rカムピン20が追随し、前記1−R変速ブッシュ19が前記4−5変速シャフト15に沿って移動される。これに伴って、シフトアーム21が支持突起22を中心として回動され、このシフトアーム21の回動により1−R変速ボス16が1−R変速シャフト13とともに移動される。これにより、1−R変速フォーク17が移動されてシンクロメッシュ変速機構が動作され、所定の変速が行なわれる。 【0030】また、2速から5速にシフトすると、回転ドラム6の回転により、2−3速チェンジ用カム溝7bあるいは4−5速チェンジ用カム溝7cに沿って2−3速カムピン24あるいは4−5速カムピン27が追随し、前記2−3変速ボス23あるいは4−5変速ボス26を介して2−3変速シャフト14あるいは4−5変速シャフト15が軸方向に移動され、これに伴って、2−3変速フォーク25あるいは4−5変速フォーク28が移動されてシンクロメッシュ変速機構が動作され、所定の変速が行なわれる。 【0031】したがって、本実施形態においては、各ケーシング1の接合部にシフトアーム21の支持突起22を挟持することにより、シフトアーム21を回動自在に保持するようにしているので、従来のように、シフトアーム21を支持するためのアーム取付け板を設ける必要がなく、部品点数を低減させることができ、容易に、かつ、安価に組立を行なうことができる。 【0032】しかも、シフトアーム21の両端部およびアーム受け溝18の両対向面を弧状に形成するようにしているので、シフトアーム21が支持突起22の軸方向に移動することができなくなり、アーム受け溝18からシフトアーム21の先端部が抜け落ちてしまうことを防止することができる。その結果、シフトアーム21自体の支持突起22の軸方向への移動が規制されることになり、シフトアーム21がケーシング1から外れてしまうことを防止することができる。 【0033】なお、本発明は前記実施形態のものに限定されるものではなく、必要に応じて種々変更することが可能である。 【0034】 【発明の効果】以上述べたように請求項1に記載の発明に係るトランスミッションのシフトアーム支持装置は、各ケーシングの接合部にシフトアームの支持突起を挟持することにより、シフトアームを回動自在に保持するようにしたので、従来のようなアーム取付け板が不要となり、部品点数を低減させることができ、容易に、かつ、安価に組立を行なうことができる。 【0035】また、請求項2に記載の発明は、シフトアームの両端部および連結部分の側面を弧状に形成するようにしたので、シフトアームが支持突起の軸方向に移動することができなくなり、シフトアームが連結部分から抜け落ちてしまうことを防止することができ、その結果、シフトアームがケーシングから外れてしまうことを防止することができる等の効果を奏する。
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| 【出願人】 |
【識別番号】594122302 【氏名又は名称】柳河精機株式会社
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)9月24日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】中尾 俊輔 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開平11−94077 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)4月9日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−258614 |
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