| 【発明の名称】 |
セレクトタイムラグ改善バルブ |
| 【発明者】 |
【氏名】宮崎 武治
【氏名】富永 真和
【氏名】若原 龍雄
|
| 【要約】 |
【課題】
【解決手段】 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 自動変速機のクラッチへ作動油を供給する回路内に形成されたバイパス回路内に配設され、作動油の低温時に該バイパス回路を開けて作動油を前記クラッチへ早く流すことのできるバルブにおいて、該バルブには、前記作動油に浸かり該作動油が低温の時に前記バルブを開方向へ作動させる形状記憶スプリングが設けられていることを特徴とするセレクトタイムラグ改善バルブ。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【産業上の利用分野】この発明は、セレクトタイムラグを良好に改善できるバルブに関するものである。 【0002】 【従来の技術及びその課題】従来、図2に示すように、自動車の運転席に設けられたセレクトレバーの操作により作動されるマニュアルバルブ1には作動油回路2が接続され、この作動油回路2に自動変速機の前進クラッチ3が接続されており、また、作動油回路2内にはバイパス回路5が形成されて、このバイパス回路5内には、バイパス回路5を開閉できるバルブ8が設けられており、このバルブ8の一端にはスプリング9が設けられているとともに、他端側にはソレノイドバルブ11が連通接続されて、ソレノイドバルブ11にはコントロールユニット12からの電気信号が入力されるように構成され、コントロールユニット12には作動油の油温を検出する油温センサー13が接続されたものとなっており、作動油が低温の時には、セレクトレバーを運転者が操作して前記マニュアルバルブ1が作動されても、作動油が低温で粘性抵抗が大きく、回路2内に設けられたオリフィスを通るのに時間がかかり、前進クラッチ3へ作動油が供給されるのに時間がかかり過ぎ、運転者がPレンジからDレンジにセレクトしてもクラッチが繋がらないことがあるため、そのような場合に、前記油温センサー13からの検知信号によりコントロールユニット12はソレノイドバルブ11へ信号を送り、これによりソレノイドバルブ11が作動されて前記バルブ8が開方向へ作動され、これによりバイパス回路5が開かれて、バイパス回路5を通り作動油が早期に前進クラッチ3へ供給されて、セレクト時のタイムラグをなくするように構成されており、従来では、作動油の温度を検出する油温センサー13及び低温時に作動されるソレノイドバルブ11が必要で、回路構成が複雑で部品点数が多く、コスト高となっていた。 【0003】 【課題を解決するための手段】本発明は上記従来の問題点に鑑み案出したものであって、油温センサー等を廃止してコストを低減させることのできるセレクトタイムラグ改善バルブを提供せんことを目的とし、その要旨は、自動変速機のクラッチへ作動油を供給する回路内に形成されたバイパス回路内に配設され、作動油の低温時に該バイパス回路を開けて作動油を前記クラッチへ早く流すことのできるバルブにおいて、該バルブには、前記作動油に浸かり該作動油が低温の時に前記バルブを開方向へ作動させる形状記憶スプリングが設けられていることである。 【0004】 【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。図1は、セレクトタイムラグを改善するバルブ8を設けた回路構成図であり、マニュアルバルブ1と自動変速機の前進クラッチ3は作動油回路2により接続されており、運転者がセレクトレバーを操作してPレンジからDレンジにセレクトした時には前記マニュアルバルブ1が作動されて、作動油回路2を通り作動油が前進クラッチ3に供給されてクラッチが接続されるように構成されており、作動油回路2にはさらに副回路4が設けられ、さらに迂回してバイパス回路5が設けられたものとなっており、このバイパス回路5内に、バイパス回路5を開閉できるバルブ8が配設されており、本例では、このバルブ8には形状記憶合金製の形状記憶スプリング9Aが設けられて、この形状記憶スプリング9Aのスプリング力によりバルブ8を開閉できるように構成されており、形状記憶スプリング9Aは作動油に浸された状態に配設されており、例えば作動油が低温の時には、この低温により形状記憶スプリング9Aの長さが変化して、これによりバルブ8が開方向へ作動されてバイパス回路5が開かれるように設定されている。なお、前記作動油回路2内には逆止弁6a,6bが配設され、また、前記副回路4内にはオリフィス7a,7bが設けられている。なお、図中10はアキュームレーターである。 【0005】このような構成において、マニュアルバルブ1が作動されると作動油は逆止弁6aを通り副回路4内のオリフィス7bを通って適正な油圧となり前進クラッチ3に供給され、また、前進クラッチ3を解除する時には、逆に作動油は逆止弁6bを通り副回路4のオリフィス7aを通って流れるように構成されており、作動油が低温の時には、作動油の粘性抵抗が大きく、前記オリフィス7bが存在するため前進クラッチ3へ作動油が流れるのに時間がかかりすぎ、セレクトレバーを操作してもクラッチが繋がらない状態となるが、本例では、作動油が低温の時には前記形状記憶スプリング9Aが長さを変化させて確実にバルブ8を開方向に作動させるため、作動油の低温時においては作動油はバイパス回路5を通り時間の遅れを少なくして早期に前進クラッチ3へ供給されることとなり、そのため作動油の低温時にもセレクトタイムラグが良好に改善されて、良好に前進クラッチ3が繋がるものである。 【0006】このように本例では、作動油の低温時に確実にバルブ8を開け、バイパス回路5を開け作動油を流すことができるため、従来のようなソレノイドバルブ11とか油温センサー13を廃止することができ、回路を簡素化してコストを低減させることができるものとなる。 【0007】 【発明の効果】本発明のセレクトタイムラグ改善バルブは、自動変速機のクラッチへ作動油を供給する回路内に形成されたバイパス回路内に配設され、作動油の低温時に該バイパス回路を開けて作動油を前記クラッチへ早く流すことのできるバルブにおいて、該バルブには、前記作動油に浸かり該作動油が低温の時に前記バルブを開方向へ作動させる形状記憶スプリングが設けられていることにより、作動油が低温の時には形状記憶スプリングが長さを変化させて確実にバルブを開方向へ作動させ、これによりバイパス回路が低温時に確実に開かれて、早期にクラッチへ作動油を供給することができるものとなり、作動油の低温時のセレクトタイムラグが良好に改善されるとともに、従来のような温度センサーとかソレノイドバルブ等を廃止して、回路構成を簡略化させてコストを低減させることができる効果を有する。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】390009896 【氏名又は名称】愛知機械工業株式会社 【識別番号】000003997 【氏名又は名称】日産自動車株式会社
|
| 【出願日】 |
平成9年(1997)9月19日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】清水 義久
|
| 【公開番号】 |
特開平11−94060 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)4月9日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−273887 |
|