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【発明の名称】 トランスミッション
【発明者】 【氏名】芦川 昇

【氏名】生駒 好文

【氏名】川崎 一成

【要約】 【課題】小型化を図ることができ、各シャフトの軸剛性を確保することができるとともに、部品の種類を低減させることができ、組立性を高めること。

【解決手段】駆動機関により回転駆動されるメインシャフト2と平行にサブシャフト4を回転自在に配設し、このサブシャフト4の外周に前記メインシャフト2のギアに噛合され前記メインシャフト2の回転により回転駆動される複数のサブギア24,25,26を設け、このリバース用サブギア25の回転により遊星歯車機構を介して回転されるリバース用回転子27を設け、このリバース用回転子27と前記リバース用サブギア25との間にシンクロメッシュ機構を配設したことを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ケーシングの内部に駆動機関により回転駆動されるメインシャフトおよびこのメインシャフトと平行に配置されるカウンターシャフトを回転自在に配設し、これら各シャフトの外周に複数の変速段のギアを配設し、シンクロメッシュ変速機構により前記各ギアを噛合させることにより変速動作を行なうためのトランスミッションにおいて、前記メインシャフトと平行にサブシャフトを回転自在に配設し、このサブシャフトの外周に前記メインシャフトのギアに噛合され前記メインシャフトの回転により回転駆動される複数のサブギアを設け、この1つのサブギアの回転により遊星歯車機構を介して回転される回転子を設け、この回転子と前記サブギアとの間にシンクロメッシュ機構を配設したことを特徴とするトランスミッション。
【請求項2】 前記サブシャフトをテーパ軸受により回転自在に支持したことを特徴とする請求項1に記載のトランスミッション。
【請求項3】 前記メインシャフトおよびカウンターシャフトをそれぞれテーパ軸受により回転自在に支持したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のトランスミッション。
【請求項4】 前記各シンクロメッシュ機構のシンクロナイザーリングを同一形状としたことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のトランスミッション。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はトランスミッションに係り、特に、自動車等の車両において変速を行なうためのトランスミッションに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、自動車等の車両においては、エンジン等の駆動機関の回転数に対してタイヤ等の車輪側の回転数を適正に設定して駆動機関の駆動力を伝達するためのトランスミッションが用いられている。
【0003】このような従来のトランスミッションは、駆動機関により回転駆動されるメインシャフトおよびこのメインシャフトと平行に配置されるカウンターシャフトを有しており、前記メインシャフトの外周には、各変速段に応じて所定の歯数をもった複数のメインギアが配設されるとともに、前記カウンターシャフトの外周には、これら各メインギアに噛合される所定の歯数をもった複数のカウンターギアが配設されている。そして、前記各メインギアの間あるいはカウンターギアの間に、変速用ハブ、変速用スリーブ、シンクロナイザーリングからなるシンクロメッシュ機構が配設されている。
【0004】このようなトランスミッションにおいては、シフト操作レバーを操作することにより、前記所定の変速段の変速用スリーブを所定の変速段のメインギアあるいはカウンターギア側に移動させると、変速用スリーブのギアと変速用シンクロナイザーリングのギアとが接触して変速用スリーブの回転の同期作用が行なわれる。同期作用が完了すると、変速用スリーブとメインギアあるいはカウンターギアとの回転差はなくなり、変速用スリーブのギアがメインギアあるいはカウンターギアに噛合されてシンクロ作動が完了し、駆動力が伝達されることになる。このようにシフト操作レバーを操作することにより、シンクロメッシュ変速機構を動作させ、所望の変速段のギアを噛合させることにより、所望の変速を行なうようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記従来のトランスミッションにおいては、メインシャフトおよびカウンターシャフトに変速段の数だけギアを設ける必要があるため、メインシャフトの軸方向の長さ寸法が大きくなってしまい、トランスミッションの小型化を図ることができないという問題を有している。
【0006】また、前記メインシャフトおよびカウンターシャフトを軸受により支持しているが、軸方向のがたつきが生じてしまい、軸剛性を確保することができず、各ギアの噛み合い誤差によるギアノイズが生じてしまうという問題を有している。特に、メインシャフトには、クラッチ機構が配設されているが、軸剛性を確保することができないことから、前記クラッチ機構においても軸受を設ける必要があり、部品点数の増加を招いていた。
【0007】さらに、各シンクロメッシュ機構におけるシンクロナイザーリングの大きさがギアの大きさに合せて数種類用意する必要があり、しかも、この大きさの異なるシンクロナイザーリングに合せて変速用ハブおよび変速用スリーブも数種類用意する必要があり、部品の種類の増大を招き、部品コストが増大し、組立性が低下してしまうという問題を有している。
【0008】本発明は前記した点に鑑みてなされたもので、小型化を図ることができ、各シャフトの軸剛性を確保することができるとともに、部品の種類を低減させることができ、組立性を高めることのできるトランスミッションを提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため請求項1に記載の発明に係るトランスミッションは、ケーシングの内部に駆動機関により回転駆動されるメインシャフトおよびこのメインシャフトと平行に配置されるカウンターシャフトを回転自在に配設し、これら各シャフトの外周に複数の変速段のギアを配設し、シンクロメッシュ変速機構により前記各ギアを噛合させることにより変速動作を行なうためのトランスミッションにおいて、前記メインシャフトと平行にサブシャフトを回転自在に配設し、このサブシャフトの外周に前記メインシャフトのギアに噛合され前記メインシャフトの回転により回転駆動される複数のサブギアを設け、この1つのサブギアの回転により遊星歯車機構を介して回転される回転子を設け、この回転子と前記サブギアとの間にシンクロメッシュ機構を配設したことを特徴とするものである。
【0010】この請求項1の発明によれば、サブシャフトを設け、所定の変速段において、サブギア、遊星歯車機構を介してサブシャフトを回転させ、このサブシャフトの回転力をカウンターシャフトに伝達させるようにしているので、メインシャフトに各変速段に対応する各ギアをすべて設けることなく、変速を行なうことが可能となる。その結果、メインシャフトに設けるギア数を低減させることができ、メインシャフトの軸方向の長さ寸法を小さく形成することができ、トランスミッションの小型化を図ることができる。
【0011】請求項2に記載の発明は、請求項1において、前記サブシャフトをテーパ軸受により回転自在に支持したことを特徴とするものである。
【0012】この請求項2の発明によれば、サブシャフトをテーパ軸受で支持するようにしているので、サブシャフトの軸方向のがたつきを防止することができ、軸剛性を高めることができ、各ギアの噛み合い誤差によるギアノイズを低減させることができる。
【0013】請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2において、前記メインシャフトおよびカウンターシャフトをそれぞれテーパ軸受により回転自在に支持したことを特徴とするものである。
【0014】この請求項3の発明によれば、メインシャフトおよびカウンターシャフトをそれぞれテーパ軸受で支持するようにしているので、メインシャフトおよびカウンターシャフトの軸方向のがたつきを防止することができ、軸剛性を高めることができ、各ギアの噛み合い誤差によるギアノイズを低減させることができる。しかも、テーパ軸受により軸剛性を高めることができるので、メインシャフトのクラッチ機構における軸受を省略することができる。
【0015】請求項4に記載の発明は、請求項1乃至請求項3のいずれかにおいて、前記各シンクロメッシュ機構のシンクロナイザーリングを同一形状としたことを特徴とするものである。
【0016】この請求項4の発明によれば、シンクロメッシュ機構の各シンクロナイザーリングを同一形状に形成しているので、部品の種類を低減させることができ、部品コストを低減させることができ、しかも、組立性を高めることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態について図1を参照して説明する。
【0018】図1は本発明に係るトランスミッションの実施の一形態を示したもので、ケーシング1の内部には、図示しないエンジン等の駆動機関に接続されるメインシャフト2が配設されており、このメインシャフト2の近傍には、カウンターシャフト3が前記メインシャフト2と平行に配設されている。さらに、このメインシャフト2およびカウンターシャフト3と平行にサブシャフト4が配設されている。前記メインシャフト2、カウンターシャフト3およびサブシャフト4は、それぞれテーパ軸受5,5…により回転自在に支持されており、これら各テーパ軸受5は、前記各シャフト2,3,4を回転自在に支持するとともに、各シャフト2,3,4の軸方向への移動を規制することができるようになっている。
【0019】前記メインシャフト2の外周には、1速メインギア6、2速メインギア7、3速メインギア8がそれぞれ所定の歯数をもって一体に固着されており、さらに、前記メインシャフト2の外周には、4速メインギア9および5速メインギア10がそれぞれベアリングを介してメインシャフト2に対して自由に回転自在に配設されている。
【0020】また、前記メインシャフト2の外周であって前記4速メインギア9と5速メインギア10との間には、外周面にギアが形成された4−5速用ハブ11が配設されており、この4−5速用ハブ11の外周には、内周面にギアが形成された4−5速用スリーブ12がメインシャフト2の軸方向に移動自在に配設されており、前記4−5速用スリーブ12は、図示しない4−5変速フォークによりメインシャフト2の軸方向に移動されるようになっている。
【0021】また、前記4速メインギア9の外周面であって前記4−5速用ハブ11の近傍には、テーパ状の傾斜面が形成されており、この傾斜面の外周側には、外周にギアが形成された4速用シンクロナイザーリング13が配設されている。また、前記5速メインギア10の外周面であって前記4−5速用ハブ11の近傍には、テーパ状の傾斜面が形成されており、この傾斜面の外周側には、外周にギアが形成された5速用シンクロナイザーリング14が配設されている。このような構成により、4−5速のシンクロメッシュ機構が形成される。
【0022】そして、前記4−5速のシンクロメッシュ機構においては、前記4−5速用スリーブ12を4速メインギア9側に移動させることにより、4−5速用スリーブ12のギアと4速用シンクロナイザーリング13のギアとが接触して4−5速用スリーブ12の回転の同期作用が行なわれる。同期作用が完了すると、4−5速用スリーブ12と4速メインギア9との回転差はなくなり、4−5速用スリーブ12のギアが4速メインギア9に噛合され、シンクロ作動が完了し、4速メインギア9のギア比により駆動力が伝達されることになる。
【0023】また、前記4−5速用スリーブ12を5速メインギア10側に移動させると、4−5速用スリーブ12のギアが5速メインギア10に噛合され、5速メインギア10のギア比により駆動力が伝達されることになる。
【0024】また、前記カウンターシャフト3の外周には、出力ギア15が一体に固着されており、前記カウンターシャフト3の外周には、前記2速メインギア7に常時噛合される2速カウンターギア16および前記3速メインギア8に常時噛合される3速カウンターギア17がそれぞれベアリングを介して前記カウンターシャフト3に対して自由に回転自在に配設されている。さらに、前記カウンターシャフト3の外周には、前記4速メインギア9に常時噛合される4速カウンターギア18、前記5速メインギア10に常時噛合される5速カウンターギア19がそれぞれ所定の歯数をもって一体に固着されている。
【0025】また、前記カウンターシャフト3の外周であって前記2速カウンターギア16と3速カウンターギア17との間には、外周面にギアが形成された2−3速用ハブ20が配設されており、この2−3速用ハブ20の外周には、内周面にギアが形成された2−3速用スリーブ21がカウンターシャフト3の軸方向に移動自在に配設されており、前記2−3速用スリーブ21は、図示しない2−3変速フォークにより、カウンターシャフト3の軸方向に移動されるようになっている。
【0026】さらに、前記2速カウンターギア16の外周面であって前記2−3速用ハブ20の近傍には、テーパ状の傾斜面が形成されており、この傾斜面の外周側には、外周にギアが形成された2速用シンクロナイザーリング22が配設されている。また、前記3速カウンターギア17の外周面であって前記2−3速用ハブ20の近傍には、テーパ状の傾斜面が形成されており、この傾斜面の外周側には、外周にギアが形成された3速用シンクロナイザーリング23が配設されている。このような構成により、2−3速のシンクロメッシュ機構が形成される。
【0027】そして、前記2−3速のシンクロメッシュ機構においても、前記2−3速用スリーブ21を2速カウンターギア16あるいは3速カウンターギア17側に移動させることにより、回転の同期作用が行なわれて2−3速用スリーブ21のギアが2速カウンターギア16あるいは3速カウンターギア17に噛合され、2速カウンターギア16あるいは3速カウンターギア17のギア比により駆動力が伝達されることになる。
【0028】また、サブシャフト4の外周には、前記1速メインギア6に常時噛合される1速サブギア24および前記3速メインギア8に常時噛合されるリバース用サブギア25がベアリングを介して前記サブシャフト4に対して自由に回転自在に配設されており、さらに、前記サブシャフト4の外周には、前記4速メインギア9に常時噛合される伝達用サブギア26が一体に固着されている。
【0029】さらに、前記サブシャフト4の外周であって1速サブギア24とリバース用サブギア25との間には、リバース用回転子27がベアリングを介してサブシャフト4に対して自由に回転自在に配設されており、このリバース用回転子27は、その先端部が前記サブシャフト4の外周面に対して所定間隔を有しかつ平行となる断面形状クランク状を有している。また、前記リバース用サブギア25の基部は、前記リバース用回転子27の先端面と対向するように延在されており、この延在部には、外歯駆動ギア28が形成されているとともに、前記リバース用回転子27の先端部内面には、内歯駆動ギア29が形成されている。
【0030】また、前記サブシャフト4の外周側には、プラネタリキャリア40が配設されており、このプラネタリキャリア40は、その一部がケーシング1に係合されて回転しないように支持されている。このプラネタリキャリア40の一面側には、前記サブシャフト4と平行に延在する複数のピニオンシャフト30がサブシャフト4の周方向に所定間隔をもって配設されており、これら各ピニオンシャフト30の外周には、前記リバース用回転子27の内歯駆動ギア29およびリバース用サブギア25の外歯駆動ギア28にそれぞれ噛合される複数の遊星ギア31,31が配設されている。これら内歯駆動ギア29、外歯駆動ギア28、遊星ギア31により遊星歯車機構が構成されている。
【0031】また、前記サブシャフト4の外周であって前記1速サブギア24とリバース用回転子27との間には、外周面にギアが形成された1−R速用ハブ32が配設されており、この1−R速用ハブ32の外周には、内周面にギアが形成された1−R速用スリーブ33がサブシャフト4の軸方向に移動自在に配設されており、前記1−R速用スリーブ33は、図示しない1−R変速フォークにより、サブシャフト4の軸方向に移動されるようになっている。
【0032】また、前記1速サブギア24の外周面であって前記1−R速用ハブ32の近傍には、テーパ状の傾斜面が形成されており、この傾斜面の外周側には、外周にギアが形成された1速用シンクロナイザーリング34が配設されている。また、前記リバース用回転子27の外周面であって前記1−R速用ハブ32の近傍には、テーパ状の傾斜面が形成されており、この傾斜面の外周側には、外周にギアが形成されたR速用シンクロナイザーリング35が配設されている。このような構成により、1−R速のシンクロメッシュ機構が形成される。
【0033】そして、前記1−R速のシンクロメッシュ機構においても、前記1−R速用スリーブ33を1速サブギア24あるいはリバース用回転子27側に移動させることにより、回転の同期作用が行なわれて1−R速用スリーブ33のギアが1速サブギア24あるいはリバース用回転子27に噛合されるようになっている。
【0034】なお、本実施形態においては、前記1速用シンクロナイザーリング34、2速用シンクロナイザーリング22、3速用シンクロナイザーリング23、4速用シンクロナイザーリング13、5速用シンクロナイザーリング14、R速用シンクロナイザーリング35は、それぞれ同一の形状に形成されている。
【0035】また、前記カウンターシャフト3の出力ギア15には、デファレンシャルギア機構36の入力ギア37が噛合されており、このデファレンシャルギア機構36の出力軸38は、図示しない車輪等の駆動部に接続されるようになされている。
【0036】さらに、前記メインシャフト2の一端側には、クラッチ機構39が配設されている。
【0037】次に、本実施形態の作用について説明する。
【0038】まず、ニュートラルの状態では、1−R速用スリーブ33、2−3速用スリーブ21、4−5速用スリーブ12が中間に位置されているため、メインシャフト2に回転力が伝達された場合でも、前記メインシャフト2の回転がカウンターシャフト3に伝達されず、カウンターシャフト3は回転しない状態に保持されている。
【0039】そして、1速にシフトすると、前記1−R変速フォークが動作され、1−R速のシンクロメッシュ機構の1−R速用スリーブ33が1速サブギア24側に移動され、これにより、回転の同期作用が行なわれて1−R速用スリーブ33のギアが1速サブギア24に噛合される。その結果、メインシャフト2の回転力が1速メインギア6および1速サブギア24を介してサブシャフト4に伝達され、このサブシャフト4の回転力が伝達用サブギア26、4速メインギア9、4速カウンターギア18を介してカウンターシャフト3に伝達され、出力ギア15および入力ギア37を介してデファレンシャルギア機構36の出力軸38を所定のギア比で回転させるものである。
【0040】また、2速にシフトすると、2−3速のシンクロメッシュ機構の回転の同期作用により、2−3速用スリーブ21のギアが2速カウンターギア16に噛合される。その結果、メインシャフト2の回転力が2速メインギア7および2速カウンターギア16を介してカウンターシャフト3に伝達されるようになっている。
【0041】同様にして、3速にシフトすると、メインシャフト2の回転力が3速メインギア8および3速カウンターギア17を介してカウンターシャフト3に伝達され、4速にシフトすると、メインシャフト2の回転力が4速メインギア9および4速カウンターギア18を介してカウンターシャフト3に伝達され、5速にシフトすると、メインシャフト2の回転力が5速メインギア10および5速カウンターギア19を介してカウンターシャフト3に伝達されるようになっている。
【0042】また、ニュートラル状態からリバースにシフトすると、前記1−R変速フォークにより1−R速のシンクロメッシュ機構の1−R速用スリーブ33がリバース用回転子27側に移動されて1−R速用スリーブ33のギアがリバース用回転子27のギアに噛合される。この場合、メインシャフト2の回転力は、3速メインギア8を介してリバース用サブギア25に伝達されており、このリバース用サブギア25の回転により、外歯駆動ギア28を介して遊星歯車機構の遊星ギア31がピニオンシャフト30を中心として回転されて、リバース用回転子27の内歯駆動ギア29を介してリバース用回転子27が回転されている。そのため、1−R速用スリーブ33のギアがリバース用回転子27のギアに噛合されることにより、サブシャフト4がリバース用回転子27の回転とともに回転駆動される。そして、このサブシャフト4の回転力が伝達用サブギア26、4速メインギア9、4速カウンターギア18を介してカウンターシャフト3に伝達され、出力ギア15および入力ギア37を介してデファレンシャルギア機構36の出力軸38を所定のギア比で逆方向に回転させるものである。
【0043】したがって、本実施形態においては、サブシャフト4を設け、1速にシフトした場合には、1速サブギア24を介してサブシャフト4を回転させるとともに、リバースにシフトした場合には、リバース用サブギア25、遊星歯車機構を介してサブシャフト4を回転させ、このサブシャフト4の回転力をカウンターシャフト3に伝達させるようにしているので、メインシャフト2に1速から5速までおよびリバースに対応する各ギアをすべて設けることなく、1速から5速までおよびリバースの変速を行なうことが可能となる。その結果、メインシャフト2に設けるギア数を低減させることができ、メインシャフト2の軸方向の長さ寸法を小さく形成することができ、トランスミッションの小型化を図ることができる。
【0044】また、前記メインシャフト2、カウンターシャフト3およびサブシャフト4をそれぞれテーパ軸受5で支持するようにしているので、軸方向のがたつきを防止することができ、軸剛性を高めることができ、各ギアの噛み合い誤差によるギアノイズを低減させることができる。しかも、テーパ軸受5により軸剛性を高めることができるので、メインシャフト2のクラッチ機構39における軸受を省略することができ、部品点数の低減を図ることができる。
【0045】さらに、各シンクロナイザーリング13,14,22,23,34,35を同一形状に形成しているので、変速用ハブおよび変速用スリーブの種類を少なくすることができ、部品の種類を低減させることができ、部品コストを低減させることができ、しかも、組立性を高めることができる。
【0046】なお、本発明は前記実施形態のものに限定されるものではなく、必要に応じて種々変更することが可能である。
【0047】
【発明の効果】以上述べたように請求項1に記載の発明に係るトランスミッションは、所定の変速段において、サブギア、遊星歯車機構を介してサブシャフトを回転させ、このサブシャフトの回転力をカウンターシャフトに伝達させるようにしているので、メインシャフトに各変速段に対応する各ギアをすべて設けることなく、変速を行なうことが可能となる。その結果、メインシャフトに設けるギア数を低減させることができ、メインシャフトの軸方向の長さ寸法を小さく形成することができ、トランスミッションの小型化を図ることができる。
【0048】請求項2に記載の発明は、サブシャフトをテーパ軸受で支持するようにしているので、サブシャフトの軸方向のがたつきを防止することができ、軸剛性を高めることができ、各ギアの噛み合い誤差によるギアノイズを低減させることができる。
【0049】請求項3に記載の発明は、メインシャフトおよびカウンターシャフトをそれぞれテーパ軸受で支持するようにしているので、メインシャフトおよびカウンターシャフトの軸方向のがたつきを防止することができ、軸剛性を高めることができ、各ギアの噛み合い誤差によるギアノイズを低減させることができる。しかも、テーパ軸受により軸剛性を高めることができるので、メインシャフトのクラッチ機構における軸受を省略することができ、部品点数の低減を図ることができる。
【0050】請求項4に記載の発明は、シンクロメッシュ機構の各シンクロナイザーリングを同一形状に形成しているので、部品の種類を低減させることができ、部品コストを低減させることができ、しかも、組立性を高めることができる等の効果を奏する。
【出願人】 【識別番号】594122302
【氏名又は名称】柳河精機株式会社
【出願日】 平成9年(1997)9月24日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】中尾 俊輔 (外1名)
【公開番号】 特開平11−94032
【公開日】 平成11年(1999)4月9日
【出願番号】 特願平9−258613