| 【発明の名称】 |
クラツチ |
| 【発明者】 |
【氏名】エクハルト・ベント
【氏名】アンドレアス・ポール
【氏名】ホルスト・ローゼンフエルト
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| 【要約】 |
【課題】粘性を適切に制御する。
【解決手段】電気レオロジー液体又は磁気レオロジー液体に基づく制御可能なクラッチに関し、力の伝達又はトルクの伝達は、ピストンとして作用する面の手段によりクラッチの電極間隙又は磁石間隙を通して電気レオロジー液体又は磁気レオロジー液体を強制通過させることにより達成される。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ハウジングに回転可能に取り付けられた軸を有する実質的に回転対称のハウジングを持っている電気レオロジー液体又は磁気レオロジー液体に基づくクラッチであって、ハウジングは、円板の形又は環状間隙の形の少なくも1個の軸対称の室、各室の円板の形又は円筒状曲面の形である境界面の間に電場又は磁場を生成する手段を備え、前記室は電気レオロジー液体又は磁気レオロジー液体で満たされたクラッチにおいて室を少なくも2個のセクターに分けるために電気絶縁材料又は非磁性体材料で作られた手段が設けられており、円板の形又は円筒状曲面の形の境界面の少なくも一方がハウジングと軸とを有する部材の一方に固定取付けをされ、そして室をセクターに分ける手段はハウジングと軸とを有する部材の他方に固定取付けをされていることを特徴とするクラッチ。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、電気レオロジー(electrorheological)液体又は磁気レオロジー液体に基づく制御可能なクラッチに関し、これにおいては、力の伝達又はトルクの伝達は、ピストンとして作用する面の手段によりクラッチの電極間隙又は磁石間隙を通して電気レオロジー液体又は磁気レオロジー液体を強制通過させることにより達成される。 【0002】 【従来技術及びその課題】電気レオロジー液体に基づくクラッチの原理は知られている。電気レオロジー液体に基づく知られたクラッチは、電場を介して伝達トルクを連続的に制御できるという利点を提供する。この液体は電場の影響によりその見かけの粘性が変化する。この形式のクラッチについての先行技術は、板クラッチ又はバレル回転クラッチを備え、これらは、例えば ACTUATOR 92 Conference Proceedings, 3rd.International Conference on New Actuators, p.118/122, Bullough 又は Proceedings of the 2nd. International Conference on Electrorheological Fluids, 1989, p.426/435、 Carlson において説明される。 【0003】第1の事例においてはバレル回転クラッチ(シリンダーシステム)が説明され、第2の事例においては多板クラッチが説明され、これの各はクラッチを制御するために電気レオロジー液体を備える。両クラッチの共通の特徴は、相対的に動いている面の間で電気レオロジー液体が剪断されることである。 【0004】かかる作動モードは、文献においては、通常は「剪断モード」として説明される。 【0005】この形式のクラッチの構造は、電気レオロジー液体の構造に基づくかなりの欠点を持つ。工業的に使用し得る液体は、通常は、キャリヤー媒体内に粒子分散を備えかつ粒子はキャリヤー媒体の密度より大きい密度を持っているため、クラッチ及びブレーキにおける高速回転が相当大きい遠心加速度を生じ、このため粒子とキャリヤー液体との分離が生ずる。相対的に回転運動している面の剪断効果は、粒子を完全にの再分散させるには不十分である。上述の効果、即ち電場を介しての見かけの粘性の連続的制御は、原則として厳しく限定され、そして恐らくは完全に失われる。 【0006】電気レオロジー液体については、かかるクラッチが直流電圧の手段により作動されるときは、ERL粒子の電気レオロジーによる更なる難点が生ずる。後者は極の方向における電場内の粒子の移動であるとして理解される。原理的に、事の成り行きは遠心加速度のそれと同じである。 【0007】用語「トルク」は、通常、加速トルクを伝達すべきときに使用される。減速トルクを伝達すべき場合は、用語「ブレーキ」が使用される。本発明によるクラッチはブレーキとしても使用することができる。 【0008】 【課題を解決するための手段】本発明は、電気レオロジー液体又は磁気レオロジー液体の流れモードにおける使用により、公知のクラッチの上述の欠点を克服する。このモードにおいては、液体は、ピストンとして作用する面の手段により電極間隙又は磁石間隙を通して押される。 【0009】これはキャリヤー液体内の粒子の永久的な再分散をもたらす。電気レオロジー液体又は磁気レオロジー液体の機能はこれにより確保される。更に、電気レオロジー液体の場合、液体は剪断モードにおけるよりも流れモードにおいてより高い電気レオロジー活動を示すという特別な利点が生ずる。従って、本発明により、長い運転期間にわたり電気レオロジー液体又は磁気レオロジー液体の特性を大きく減ずることなく、より大きいトルクを伝達することもできる。 【0010】本発明は、ハウジングに回転可能に取り付けられた軸を有する実質的に回転対称のハウジングを持っていて電気レオロジー液体又は磁気レオロジー液体に基づくクラッチであって、ハウジングは、円板の形又は環状間隙の形の少なくも1個の軸対称の室、各室の円板の形又は円筒状曲面の形である境界面の間に電場又は磁場を生成する手段を備え、前記室は電気レオロジー液体又は磁気レオロジー液体で満たされ、室を少なくも2個のセクターに細分するために電気絶縁材料又は非磁性体材料で作られた手段が設けられる特有の特徴とする特徴を有し、円板状又は円筒状の湾曲面の形の境界面の少なくも一方がハウジングと軸とを有する部材の一方に固定取付けをされ、そして室をセクターに細分する手段はハウジングと軸とを有する部材の他方に固定取付けをされる前記クラッチに関連する。 【0011】電気レオロジー液体に基づいたクラッチ部材は電圧により作動され、電圧によりクラッチ部材内に含まれたコンデンサーが電場を作り、流量限界及びレオロジー液体の弾性係数を含んだレオロジー諸量を制御する。 【0012】電気レオロジー液体は、疎水性で高度に電気絶縁性の油の中の微細で電気的に極性化可能な粒子の分散(一般に電気的に極性化可能な非導電性の粒子の懸濁液)であると理解され、その流れの限界又はその剪断係数又は剪断弾性係数は急激に変化しかつ可逆性であり、かつある環境下では、十分に強度の大きい電場の影響下で数倍の大きさで変化する。このようにして、ERLは、流体状態の集合からプラスチック状態の集合を経て殆ど固体状態の集合に変化する。 【0013】適切なレオロジー液体の例がドイツ公開文書DE3517281A1、DE3536934A1、DE3941232A1、DE4026881A1、DE4131142A1及びDE4119670A1において言及される。 【0014】直流電圧の電場及び交流電圧の電場の両者とも電気レオロジー液体を励起させるために使用される。これに関して要求される電力は非常に小さい。 【0015】クラッチ部材内の電気レオロジー液体の流れの挙動の制御のために、例えばドイツ公開文書DE3609861A1に説明されたようなセンサーを使うことができる。 【0016】磁気レオロジー液体(MRL)は、粒子寸法が数nmから数μmの微細な磁気粒子を鉱物油又はシリコン油のような適切な液体内に懸濁させたもとして理解され、この場合、懸濁液の固体分は典型的には体積で約20から60%である。磁気レオロジー液体は、強い磁場の影響下で磁場の強度に依存して流れに対するその抵抗を変える。磁気レオロジー液体の種類に依存して剪断応力値は100 kPaにまで達する。 【0017】軸及びハウジングとして示された部材間の力の伝達は、円板状又は円筒状のシリンダー内液体の摩擦により行われる。これは、室内に行き渡っている電場又は磁場の強さの変動を介して制御することができる。この形式の公知のクラッチにおいては、液体内で作られる剪断力は力の伝達に対して応答可能である。本発明により、例えば室の境界面の間に配置されかつ例えばハウジング又は軸よりなる部材の一方に固定取付けをされたスポーク付きの車輪により、室を少なくも2個のセクターに細分するので、セクター内の液体は一緒に動かされ、スポーク付き車輪の回転の相対方向に関するスポークの前面が、液体におけるピストンとして作用する。 【0018】少なくも一方の室の両境界面が好ましくはハウジングに取り付けられ、室をセクターに細分する手段は好ましくは軸に固定取付けをされる。これらの手段は、スポーク付き円板として構成されることが好ましい。スポーク付き円板は2個又はそれ以上のスポークを備えることができる。しかし、多すぎるスポークは室の作動面を遮蔽するであろう。このため、本発明により、6個より多くないスポークを設けるべきである。 【0019】本発明の更なる好ましい実施例によれば、力の伝達は推力及び剪断力の両者により行われる。この目的で、円板状又は円柱状の室の境界面の一方はハウジングに固定取付けをされ、室の他方の境界面は軸に取り付けられ、このため、軸とハウジングとの間の相対回転運動は液体内に剪断力を作り、更に室をセクターに細分する手段は、例えば円板状の室の場合は境界面に放射状に配置されたステーの形式で、或いは円筒状の室の場合は軸線に平行なステーとして境界面の一方に固定取付けをされる。 【0020】電気レオロジー液体に基づく本発明によるクラッチについては、導電材料よりなる室の円板状又は円筒状の境界面は、互いに電気的に絶縁されかつ高圧電源のターミナルに接続可能である。このようなクラッチの電気絶縁要素は、セラミック、ガラス、或いはポリプロピレンサルファイド又はポリカーボネート又はその他の工業用ポリマーのような高衝撃性で寸法的に安定したプラスチックより構成することができ、これらは選択的に強化用繊維又はガラスファイバーを含むことができる。 【0021】磁気レオロジー液体に基づくクラッチの場合は、室の境界面は磁化し得る材料、好ましくはソフト強磁性体材料より構成される。磁化は磁化用コイルの手段により行われる。 【0022】 【実施例】本発明は付属図面を参照し、以下、より詳細に説明される。 【0023】図面中の同様な番号は各事例における類似の要素を示す。 【0024】図1に示される電気レオロジー式クラッチは、駆動軸又は被動軸1を備え、更に2個の部分よりなるハウジングも備え、この中で軸1は転がり軸受4を介して回転することができる。絶縁材料よりなるハウジング部分3は、その内側に円板状の電極5を持つ。この電極は、滑り接触片6、及びハウジング3を通して導かれた接続リード線7を経て、高電圧電源に接続される。導電性材料よりなるハウジング部分2は接地される。ハウジング部分2は、高電圧電極5と共に、電気レオロジー液体で満たされ円板状の室8を形成する。絶縁材料で作られたスポーク付き円板10がクランプ9の手段により軸1に固定取付けをされる。 【0025】もしハウジング2、3が、例えば矢印11の方向に回転駆動されると、円板状の室8の横方向の境界面が電気レオロジー液体に加える摩擦力のため、回転方向で後方のスポーク12の表面に圧力が加えられる。この圧力がスポーク付き円板10とこれに固定取付けをされた軸1とを回転させる。典型的には数キロボルトの領域の高電圧を電極に加えることにより、電気レオロジー液体の粘度が増大し、このためスポーク上の圧力も大きくなる。2個の室よりなる図2に示されたクラッチにおいては、ハウジングは、導電材料製の2個の部分2aと2b及び絶縁材料製の第3の部分3より構成される。スポーク付き円板の代わりに、軸2に差し込まれかつハウジングの半径内で大きくされたスポーク10が設けられ、これらのスポークはばね部材13によりハウジング部分3に押し付けられ滑り接触状態に押される。室8a及び8b内のスポーク10a及び10bは回転方向で互いに90゜ずらされる。図3に示された電気レオロジー式2室型クラッチにおいては、高電圧電極5は、絶縁材料製のクランプ9により軸1に固定取付けをされる。スポーク付き円板10a及び10bは、それぞれハウジング部分2a及び2bに固定取付けをされる。図4に示された磁気レオロジー式クラッチは、磁気アマチュア15を有するコイル16を備え、その極は円板状の室8の境界面を形成する。アマチュアを通る磁束の回路は、室8内に入れられた磁気レオロジー液体により閉じられる。この場合、軸1に固定取付けをされるスポーク付き円板10は、非磁性金属、例えばアルミニウムより構成することができる。 【0026】図5に示された磁気レオロジー式クラッチは、磁気レオロジー液体を受け入れるために環状の間隙5を備える。磁化可能なコア15aを有する磁化用のコイル16が環状の間隙5の内側に設けられる。コア15aを通る磁束は非磁性材料製のリング17により中断される。磁束回路は、環状の間隙8内に入れられた磁気レオロジー液体及び磁化可能な材料製の外側ケーシング15bにより閉じられる。 【0027】本発明の実施態様は以下のとおりである。 【0028】1.ハウジングに回転可能に取り付けられた軸を有する実質的に回転対称のハウジングを持っている電気レオロジー液体又は磁気レオロジー液体に基づくクラッチであって、ハウジングは、円板の形又は環状間隙の形の少なくも1個の軸対称の室、各室の円板の形又は円筒状曲面の形である境界面の間に電場又は磁場を生成する手段を備え、前記室は電気レオロジー液体又は磁気レオロジー液体で満たされたクラッチにおいて、室を少なくも2個のセクターに分けるために電気絶縁材料又は非磁性体材料で作られた手段が設けられており円板の形又は円筒状曲面の形の境界面の少なくも一方がハウジングと軸とを有する部材の一方に固定取付けをされ、そして室をセクターに分ける手段はハウジングと軸とを有する部材の他方に固定取付けをされることを特徴とするクラッチ。 【0029】2.少なくも1個の室の両境界面がハウジングに取り付けられ、室をセクターに細分する手段が軸に固定取付けをされたスポーク付き円板の形式に構成される実施態様1によるクラッチ。 【0030】3.少なくも1個の室の両境界面の一方がハウジングに取り付けられ、他方の境界面は軸に固定取付けをされ、更に室をセクターに細分する手段が境界面の一方に取り付けられる実施態様1によるクラッチ。 【0031】4.円板の形又は円筒状曲面の形の境界面が互いに電気的に絶縁されかつ高電圧源のターミナルに接続され得る実施態様1ないし3のいずれかによる電気レオロジー流体に基づくクラッチ。 【0032】5.室の境界面が強磁性材料より構成され、かつ磁化用コイルにより磁化することができる実施態様1又は2による磁気レオロジー液体に基づくクラッチ。
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| 【出願人】 |
【識別番号】390023607 【氏名又は名称】バイエル・アクチエンゲゼルシヤフト 【氏名又は名称原語表記】BAYER AKTIENGESELLSCHAFT 【識別番号】594190518 【氏名又は名称】カール・シエンク・アクチエンゲゼルシヤフト
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| 【出願日】 |
平成10年(1998)8月14日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】小田島 平吉 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開平11−132259 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)5月18日 |
| 【出願番号】 |
特願平10−242609 |
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