| 【発明の名称】 |
物品取付具 |
| 【発明者】 |
【氏名】鈴木 武志
【氏名】井上 泰彦
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| 【要約】 |
【課題】フックを係止させるのに充分な抜去力を確保しつつ、挿入力と抜去力との差が大きて操作性のよい物品取付具を提供する。
【解決手段】アンダーパネルPの取付孔hへ挿入され、外周に設けたフランジ11と取付爪部21とでアンダーパネルPを挟持することによってアンダーパネルPに取り付けられる上面が開放した箱部1の一方の対向する内側に、上面から挿入されるフックFを係止する係止部31がそれぞれ設けられている物品取付具において、水平方向へ連なる平面部分32と傾斜面部分33とで各係止部31を構成し、平面部分32同士および傾斜面部分33同士を水平方向で重ならないようにずらした。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 被取付部材の取付孔へ挿入され、外周に設けたフランジと取付爪部とで前記被取付部材を挟持することによって前記被取付部材に取り付けられる上面が開放した箱部の一方の対向する内面に、前記上面から挿入されるフックを係止する係止部がそれぞれ設けられている物品取付具において、前記一方の対向する内面と平行する水平方向へ前記係止部をずらした、ことを特徴とする物品取付具。 【請求項2】 被取付部材の取付孔へ挿入され、外周に設けたフランジと取付爪部とで前記被取付部材を挟持することによって前記被取付部材に取り付けられる上面が開放した箱部の一方の対向する内面に、前記上面から挿入されるフックを係止する係止部がそれぞれ設けられている物品取付具において、前記一方の対向する内面と平行する水平方向で重ならないように前記係止部をずらした、ことを特徴とする物品取付具。 【請求項3】 被取付部材の取付孔へ挿入され、外周に設けたフランジと取付爪部とで前記被取付部材を挟持することによって前記被取付部材に取り付けられる上面が開放した箱部の一方の対向する内側に、前記上面から挿入されるフックを係止する係止部がそれぞれ設けられている物品取付具において、前記一方の対向する内面と平行する水平方向へ連なる平面部分と傾斜面部分とで前記各係止部を構成し、前記平面部分同士および前記平面傾斜面部分同士を前記水平方向で重ならないようにずらした、ことを特徴とする物品取付具。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、被取付部材に対して取り付けられ、開放した上面から挿入される物品に取り付けたフックを係止部で係止することにより、被取付部材に対して物品を取り付ける物品取付具に関するものである。 【0002】 【従来の技術】上記した従来の物品取付具は、被取付部材、例えば自動車のアンダーパネルの取付孔へ挿入され、外周に設けたフランジと取付爪部とでアンダーパネルを挟持することによってアンダーパネルに取り付けられる上面が開放した箱部の一方の対向する内側に、上面から挿入されるフックを係止する係止部がそれぞれ設けられている。 【0003】したがって、アンダーパネルに対して物品取付具を取り付け、物品取付具の開放した上面からリヤシートに取り付けたフックを挿入して係止部に係止させることにより、リヤシートをアンダーパネルに対して取り付けることができる。なお、このような物品取付具は、例えば特開平8−35509号公報に開示されている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】従来の物品取付具には、一方の対向する内側と平行する水平方向の同じ範囲で重なるように、一方の対向する内側にそれぞれ係止部が設けられている。そして、係止部の間隔を上側から下側へ漸次狭くなるように係止部の対向する上側部分にフックを案内する傾斜面を設け、フックの係止部間への挿入力を小さくするようにしている。 【0005】しかしながら、係止部の間へフックを挿入して係止させる場合、係止部の間隔をフックが通過できるように一様に拡げなければならないので、係止部が水平方向の同じ範囲で対向していると、例えばフックを係止部間へ挿入する挿入力が226N(ニュートン)、フックを係止部間から抜き去る抜去力が276Nと両者の差は小さく、挿入力が226Nと大きいため、操作性が悪いという不都合があった。 【0006】この発明は、上記したような不都合を解消するためになされたもので、フックを係止させるのに充分な抜去力を確保しつつ、挿入力と抜去力との差が大きて操作性のよい物品取付具を提供するものである。 【0007】 【課題を解決するための手段】この発明は、被取付部材の取付孔へ挿入され、外周に設けたフランジと取付爪部とで被取付部材を挟持することによって被取付部材に取り付けられる上面が開放した箱部の一方の対向する内面に、上面から挿入されるフックを係止する係止部がそれぞれ設けられている物品取付具において、一方の対向する内面と平行する水平方向へ係止部をずらしたり、一方の対向する内面と平行する水平方向で重ならないように係止部をずらしたり、一方の対向する内面と平行する水平方向へ連なる平面部分と傾斜面部分とで各係止部を構成し、平面部分同士および傾斜面部分同士を水平方向で重ならないようにずらしたものである。 【0008】 【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態を図に基づいて説明する。図1はこの発明の第1実施形態である物品取付具を示す平面図、図2は図1に示した物品取付具の正面図、図3は図1に示した物品取付具の底面図、図4は図1に示した物品取付具の右側面図、図5は図1のA−A線による断面図、図6は図1のB−B線による断面図、図7は図1に示した物品取付具の利用例を示す分解斜視図、図8はフックの挿入から係止状態を示す説明図、図9は図1に示した物品取付具にフックを係止させた状態の正面図である。なお、図1に示した物品取付具の背面図は図2に示した正面図と同一になり、図1に示した物品取付具の左側面図は図4に示した右側面図と同一になる。 【0009】図7,図9において、Pは被取付部材としての自動車のアンダーパネルを示し、長方形の取付孔hが開設されている。Sは物品としてのリヤシート、FはリヤシートSに取り付けられているフックを示し、このフックFは、例えばスチールワイヤで構成され、後述する物品取付具R内へ挿入される部分がU字状に折り曲げられている。Rは物品取付具を示し、リヤシートSをアンダーパネルPへ取り付けるために用いるものである。 【0010】この物品取付具Rについて図1〜図6および図8を参照してさらに説明すると、物品取付具Rは、平面形状が長方形で、上面のみが開放した箱部1と、この箱部1の上端に設けられ、下降しながら外側へ所定の幅で周回して広がるフランジ11と、箱部1の各長辺に対応する平面側の外面に、それぞれ垂直方向へ2つずつ設けられ、フランジ11とでアンダーパネルPを挟持する取付爪部21と、箱部1の各長辺に対応する平面側の内面の下側に、垂直方向へそれぞれ設けられた係止部31と、箱部1の各長辺に対応する平面側の内面に、各係止部31の左右に位置させて垂直方向へ設けられた押さえ部41とが樹脂で一体成形されている。 【0011】上記した箱部1は、取付孔hへ挿入し易くするため、図2、図4〜図6に示すように、2つの対向する面の下端部分に下側へ向かって漸次窄む傾斜面2が設けられ、また、フックFを係止部31へ案内するため、図1、図5および図6に示すように、係止部31の上側の内側に下側へ向かって漸次窄む傾斜面3が設けられている。次に、取付爪部21は、図4および図6に示すように、フランジ11へ向かって漸次肉厚となるように傾斜面22を有し、フランジ11と対向する上端23が平面とされている。 【0012】また、各係止部31は、図1、図5および図8に示すように、水平方向(図5における左右方向)へ連なる平面部分32と傾斜面部分33とで構成され、平面部分32同士および傾斜面部分33同士は、図1および図8に示すように、水平方向で重ならないようにずらしてある。そして、各係止部31の上端部分は、傾斜面3を延長した傾斜面34とされている。なお、各係止部31に対応する箱部1の外側には、途中から下端まで垂直方向へ凹部4が設けられている。 【0013】次に、物品取付具のアンダーパネルへの取付を説明した後、リヤシートのアンダーパネルへの取付について説明する。まず、物品取付具RをアンダーパネルPへ取り付ける場合、図7に示すように、物品取付具Rの下側を取付孔hへ挿入すると、箱部1の下端部分に傾斜面2が設けられているので、物品取付具Rは傾斜面2で案内されて取付孔hへ容易に挿入することができる。 【0014】そして、各取付爪部21の下側がアンダーパネルPに当接したならば、物品取付具Rを押圧すると、各取付爪部21の傾斜面22側がアンダーパネルPで押されて箱部1が内側へ撓むことにより、フランジ11がアンダーパネルPに圧接するまで箱部1を取付孔hへ挿入することができる。このように箱部1を取付孔hへ挿入し、各係止爪部21の上端23がアンダーパネルPを乗り越えると、図9に示すように、箱部1が自身の弾性で元の状態へ戻ることにより、各係止爪部21の上端23がアンダーパネルPの下側へ入り、アンダーパネルPをフランジ11と各係止爪部21の上端23とで挟持する状態になるので、物品取付具RをアンダーパネルPへ取り付けることができる。 【0015】次に、リヤシートSをアンダーパネルPへ取り付ける場合、図7に示すように、アンダーパネルPに取り付けた物品取付具Rの開放した上面へフックFの下側を挿入すると、まず、フックFは傾斜面3,34で案内されて、図8に実線で示すように、係止部31に当接する。そして、フックFが係止部31に当接したならば、リヤシートSを介してフックFを押圧すると、平面部分32同士および傾斜面部分33同士は水平方向で重ならないようにずれているので、図8に二点鎖線で示すように、係止部31の間でフックFがわずかに回転しながら箱部1を撓ませて係止部31の間隔を拡げることにより、フックFは係止部31の間を通過する。 【0016】このようにフックFが係止部31の間を通過すると、箱部1が自身の弾性で元の状態に戻ることにより、係止部31の間隔が狭まり、図8に二点鎖線で示すとともに、図9に示すように、係止部31がフックFを係止するので、リヤシートSをアンダーパネルPへ物品取付具Rを介して取り付けることができる。このとき、押さえ部41は、回動を阻止するようにフックFと対向する。 【0017】上述したように、係止部31の間でフックFがわずかに回転しながら箱部1を撓ませて係止部31の間隔を拡げる場合、水平方向で重ならないように平面部分32をずらしてあり、傾斜面部分33にフックFが当接しないので、フックFを通過させるために係止部31間を拡げる幅が狭くて済むため、フックFの挿入力を小さくすることができる。また、平面部分32に連ねて傾斜面部分33が設けられているので、フックFの抜去力を大きくするのに傾斜面部分33が機能するため、平面部分32の水平方向の長さが短くても充分な抜去力を確保することができる。 【0018】ここで、この第1実施形態における挿入力、抜去力の一例を示すと、挿入力が136.6N、抜去力が225.4Nと両者の差は大きく、抜去力も200Nを遥かに超えるので、充分な抜去力が確保でき、操作性のよいものとなる。なお、抜去力が従来例の276Nよりも小さな225.4Nになったのは、傾斜面部分33による抜去力の減少によるものと考えられる。また、係止部31の平面部分32同士および傾斜面部分33同士を水平方向で重ならないようにずらしたが、平面部分32が水平方向で重ならないようにずらしてあれば、傾斜面部分33は水平方向で重なっていても、同様な効果を得ることができる。 【0019】図10はこの発明の第2実施形態である物品取付具の説明図であり、図1〜図9と同一または相当部分に同一符号を付して説明を省略する。なお、この第2実施形態が第1実施形態と異なるのは、係止部31が平面部分32のみで構成されている点、係止部31が水平方向へずれているものの、一部が重なっている点である。 【0020】図11はこの発明の第3実施形態である物品取付具の説明図であり、図1〜図9と同一または相当部分に同一符号を付して説明を省略する。なお、この第3実施形態が第1実施形態と異なるのは、係止部31が平面部分32のみで構成されている点である。 【0021】図10、図11に示すように、係止部31が水平方向へずれていると、二点鎖線で示すように、係止部31の間でフックFがわずかに回転しながら箱部1を撓ませて係止部31の間隔を拡げる場合、フックFを通過させるために係止部31間を拡げる幅が狭くて済むため、フックFの挿入力を従来例よりも小さくすることができる。なお、抜去力は従来例に近い値を得ることができる。 【0022】 【発明の効果】以上のように、この発明によれば、箱部の一方の対向する内面と平行する水平方向へ係止部をずらしたので、係止部の間でフックがわずかに回転しながら箱部を撓ませて係止部の間隔を拡げる場合、フックを通過させるために係止部間を拡げる幅が狭くて済むため、フックの挿入力が従来例よりも小さくなるものの、抜去力を従来例に近いものとなり、操作性のよいものとなる。 【0023】また、箱部の一方の対向する内面と平行する水平方向で重ならないように係止部をずらしたので、係止部の間でフックがわずかに回転しながら箱部を撓ませて係止部の間隔を拡げる場合、フックを通過させるために係止部間を拡げる幅がさらに狭くて済むため、フックの挿入力がさらに小さくなり、操作性のよいものとなる。 【0024】さらに、箱部の一方の対向する内面と平行する水平方向へ連なる平面部分と傾斜面部分とで各係止部を構成し、平面部分同士および傾斜面部分同士を水平方向で重ならないようにずらしたので、係止部の間でフックがわずかに回転しながら箱部を撓ませて係止部の間隔を拡げる場合、フックを通過させるために係止部間を拡げる幅がさらに狭くて済むため、フックの挿入力がさらに小さくなり、操作性のよいものとなる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000135209 【氏名又は名称】株式会社ニフコ
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| 【出願日】 |
平成10年(1998)2月9日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】福田 武通 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開平11−230135 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)8月27日 |
| 【出願番号】 |
特願平10−26994 |
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