トップ :: F 機械工学 照明 加熱 武器 爆破 :: F16 機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段




【発明の名称】 継 手
【発明者】 【氏名】平野 清司

【氏名】正田 朝雄

【要約】 【課題】二次加工を不要とし、かつ外観上の不自然さを解消し得る継手を提供する。

【解決手段】薄肉鋼管2の表面を被覆する被覆樹脂3に隔壁体4の縁を挟持する軸方向の少なくとも1対の挟持リブ5を全長に亘って形成した複数の樹脂被覆鋼管6を継ぎ合わせるため、樹脂被覆鋼管が嵌着される合成樹脂製の複数の嵌合筒7,8を交差接合してなる継手1であって、複数の嵌合筒の少なくとも隣接する2本の入隅側にそれぞれの軸線を含む一平面内に位置するようにして樹脂被覆鋼管の1対の挟持リブを突出可能とするスリット9が全長に亘って形成され、スリットの全長の両側に沿って1対の挟持リブの外側面を覆う被覆リブ10が嵌合筒と一体に形成されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 薄肉鋼管の表面を被覆する被覆樹脂に隔壁体の縁を挟持する軸方向の少なくとも1対の挟持リブを全長に亘って形成した複数の樹脂被覆鋼管を継ぎ合わせるため、この樹脂被覆鋼管が嵌着される合成樹脂製の複数の嵌合筒を交差接合してなる継手であって、前記複数の嵌合筒の少なくとも隣接する2本の入隅側にそれぞれの軸線を含む一平面内に位置するようにして前記樹脂被覆鋼管の1対の挟持リブを突出可能とするスリットが全長に亘って形成され、かつスリットの全長の両側に沿って樹脂被覆鋼管の1対の挟持リブの外側面を覆う被覆リブが嵌合筒と一体に形成されていることを特徴とする継手。
【請求項2】 前記隣接する一方の嵌合筒内の交差部側に、段部を他方の嵌合筒の被覆リブの頂部と対応させて小径部が形成されていると共に、他方の嵌合筒の対をなす被覆リブを延長するようにして補助リブが少なくとも中心部迄延在され、この両補助リブの一方の嵌合筒の開口端側が補強板で連結されていることを特徴とする請求項1記載の継手。
【請求項3】 前記補強板が、一方の嵌合筒に嵌着される樹脂被覆鋼管内に収容可能であることを特徴とする請求項2記載の継手。
【請求項4】 前記被覆リブの頂部に樹脂被覆鋼管の挟持リブの頂面を包み込む包込み部が形成されていることを特徴とする請求項1、2又は3記載の継手。
【請求項5】 前記他方の嵌合筒の開口端側の端面が一方の嵌合筒の被覆リブの頂面と面一に形成されていることを特徴とする請求項1、2又は3記載の継手。
【請求項6】 前記他方の嵌合筒の開口端側の端面が一方の嵌合筒の包込み部の頂面と面一に形成されていることを特徴とする請求項4記載の継手。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回収台車やジャンプルカート等の小規模のパイプ構造物を作るため、薄肉鋼管の表面を被覆する被覆樹脂に板状又はネット状等の隔壁体の縁を挟持する軸方向の少なくとも1対の挟持リブを形成した複数の樹脂被覆鋼管を接着剤を用いて継ぎ合わせる合成樹脂製の継手に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の継手としては、例えば図34に示すように、薄肉鋼管の表面(外周面)を合成樹脂で接着被覆してなる樹脂被覆鋼管が接着剤を介して嵌着される複数の嵌合筒101,102を交差接合してなる合成樹脂製の継手103が知られている。なお、継手は、各嵌合筒の形態(止まり、通し等)、長さ、数、相互の配置や方向等によって多数種類がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の継手103により、回収台車やジャンプルカート、衝立等の小規模のパイプ構造物を作るため、図35に示すように、薄肉鋼管104の表面(外周面)を被覆する被覆樹脂105に、パネル状又はネット状等の隔壁体106の縁を挟持する軸方向の少なくとも1対の挟持リブ107を全長に亘って形成した複数の樹脂被覆鋼管108を継ぎ合わせる際、継手103の嵌合筒101,102と嵌合する樹脂被覆鋼管108の端部の挟持リブ107を切除する必要がある。したがって、二次加工のための手間が掛かると共に、コストが増加する不具合がある。又、 パイプ構造物を組み立てた場合、図36に示すように、継手103の隣接する2本の嵌合筒101,102の入隅側に、樹脂被覆鋼管108の端部の挟持リブ107の切除に伴って、隔壁体108の角部の縁が露出する外観上の不自然さが残る不具合がある。かかる不具合を解消するため、図37に示すように、継手103の隣接する2本の嵌合筒101,102の入隅側に、樹脂被覆鋼管108の対をなす挟持リブ107を突出させるため、軸方向の部分的なスリット109,110を二次加工して形成することも考えられる。しかし、前述した従来のものと同様に、二次加工のための手間が掛かると共に、コストが増加する不具合がある。又、スリット109,110が形成されるため、曲げ強度が著しく低下する不具合がある。このことは、スリット109,110を継手103の成形加工当初から形成する場合においても同様である。更に、パイプ構造物を組み立てた場合、従来のものと同様に、図38に示すように、継手103の隣接する2本の嵌合筒101,102の入隅側に、隔壁体106の角部の縁が露出する外観上の不自然さが残る不具合がある。図37,図38において111は樹脂被覆鋼管108の端部に嵌着した合成樹脂製のインナーキャップである。一方、従来の不具合を解消するため、図39に示す継手112のように、隣接する2本の嵌合筒113,114の入隅側に、樹脂被覆鋼管108の挟持リブ107を突出させるため、それぞれの軸線を含む一平面内に位置するようにしてスリット115を全長に亘って成形加工又は二次加工により成形することも考えられる。しかし、一方の嵌合筒113に嵌着される樹脂被覆鋼管108を他方の通しの嵌合筒114に嵌着される樹脂被覆鋼管108に突き当て、かつ一方の嵌合筒113に嵌着される樹脂被覆鋼管108の端部にインナーキャップ111を嵌着してパイプ構造物を組み立てる場合、上述した部分的なスリット109,110を形成する場合と同様な不具合の他、継手112の隣接する2本の嵌合筒113,114の入隅側に、インナーキャップ111の鍔の厚さに対応して隔壁体106の角部の縁が露出する外観上の不自然さが残る不具合がある。そこで、本発明は、二次加工を不要とし、かつ外観上の不自然さを解消し得る継手を提供することを主目的とする。又、本発明の他の目的は、上記目的に加え、機械的強度を向上し得る継手の提供にある。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため、本発明の第1の継手は、薄肉鋼管の表面を被覆する被覆樹脂に隔壁体の縁を挟持する軸方向の少なくとも1対の挟持リブを全長に亘って形成した複数の樹脂被覆鋼管を継ぎ合わせるため、この樹脂被覆鋼管が嵌着される合成樹脂製の複数の嵌合筒を交差接合してなる継手であって、前記複数の嵌合筒の少なくとも隣接する2本の入隅側にそれぞれの軸線を含む一平面内に位置するようにして前記樹脂被覆鋼管の1対の挟持リブを突出可能とするスリットが全長に亘って形成され、かつスリットの全長の両側に沿って樹脂被覆鋼管の1対の挟持リブの外側面を覆う被覆リブが嵌合筒と一体に形成されていることを特徴とする。又、第2の継手は、第1の継手において、前記隣接する一方の嵌合筒内の交差部側に、段部を他方の嵌合筒の被覆リブの頂部と対応させて小径部が形成されていると共に、他方の嵌合筒の対をなす被覆リブを延長するようにして補助リブが少なくとも中心部迄延在され、この両補助リブの一方の嵌合筒の開口端側が補強板で連結されていることを特徴とする。前記補強板は、一方の嵌合筒に嵌着される樹脂被覆鋼管内に収容可能であることが好ましい。前記被覆リブの頂部には、樹脂被覆鋼管の挟持リブの頂面を包み込む包込み部が形成されていることが好ましい。前記他方の嵌合筒の開口端側の端面は、一方の嵌合筒の被覆リブの頂面と面一に形成されていることが好ましい。又、前記他方の嵌合筒の開口端側の端面は、一方の嵌合筒の包込み部の頂面と面一に形成されていてもよい。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1、図2、図3及び図4は本発明に係る継手の第1の実施の形態を示す斜視図、平面図、正面図及び右側面図である。この継手1は、直径26〜32mm程度の薄肉鋼管2の表面(外周面)を被覆する被覆樹脂3にパネル状又はネット状等の隔壁体4の縁を挟持する軸方向の1対の挟持リブ5を全長に亘って形成した2本の樹脂被覆鋼管6を、両者の端縁が当接するようにして直角に継ぎ合わせるためのもので、樹脂被覆鋼管6の筒部が接着剤を介して嵌着される長さの等しい合成樹脂製の2本の嵌合筒7,8が曲面状の接合部を介在してL字状に交差接合されている。2本の嵌合筒7,8の入隅側には、それぞれの軸線を含む一平面内に位置するようにして樹脂被覆鋼管6の対をなす挟持リブ5を突出可能とするスリット9が全長に亘って形成されている。そして、両嵌合筒7,8には、樹脂被覆鋼管6の対をなす挟持リブ5の外側面を覆う被覆リブ10がスリット9の全長の両側に沿って一体に形成されており、それぞれの被覆リブ10の頂部には、樹脂被覆鋼管6の挟持リブ5の頂面を包み込む包込み部10aが形成されている。又、一方の嵌合筒内7の交差部(図3においては左端)側には、樹脂被覆鋼管6の端面が当接される段部11aを他方の嵌合筒8の被覆リブ10の頂部と対応させた小径部11が形成され、かつ他方の嵌合筒8内の交差部(図3においては下端)側には、樹脂被覆鋼管6の端面が当接される段部12aを一方の嵌合筒7の被覆リブ10の頂部と対応させた小径部12が形成されている。
【0006】上記継手1によって樹脂被覆鋼管6を継ぎ合わせるには、図1に示すように、両嵌合筒7,8に樹脂被覆鋼管6の端部をそれぞれの端面を小径部11,12の段部11a,12aに当接させて嵌挿した後、嵌合筒7,8と樹脂被覆鋼管6の筒部との間及び被覆リブ10と挟持リブ5との間等の隙間に接着剤をスポイト等で注入して接着する。そして、適宜のパイプ構造物を作るため、2本の樹脂被覆鋼管6の挟持リブ5に隔壁体4の縁を挿入する。
【0007】上記構成の継手1によれば、隣接する2本の嵌合筒7,8の入隅側に互いに連通する軸方向のスリット9が全長に亘って形成され、かつスリット9の全長の両側に沿って被覆リブ10が形成されているので、二次加工を不要とすることができると共に、隔壁体4の角部の縁が露出する外観上の不自然さを解消することができる。又、挟持リブ5の頂面が包込み部10aによって包み込まれるので、外観を一層良好にすることができる。
【0008】図5、図6、図7、図8及び図9は本発明に係る継手の第2の実施の形態を示す平面図、正面図、右側面図、図5におけるVIII−VIII線断面図及び図6におけるIX−IX線断面図である。この継手13は、前述したものと同様に1対の挾持リブを設けた2本の樹脂被覆鋼管(図示せず)を、一方の端面が他方の端部外周面に当接するようにして直角に継ぎ合わせるためのもので、樹脂被覆鋼管の筒部が嵌着される長さの異なる合成樹脂製の2本の嵌合筒14,15が曲面状の接合部を介在してL字状に交差接合されており、両嵌合筒14,15の入隅側には、それぞれの軸線を含む一平面内に位置するようにして樹脂被覆鋼管の対をなす挟持リブを突出可能とするスリット16が全長に亘って形成されている。そして、両嵌合筒14,15には、樹脂被覆鋼管の対をなす挟持リブの外側面を覆う被覆リブ17がスリット16の全長の両側に沿って一体に形成されており、それぞれの被覆リブ17の頂部には、樹脂被覆鋼管の挟持リブの頂面を包み込む包込み部17aが形成されている。又、一方の嵌合筒14内の交差部(図6においては左端)側には、樹脂被覆鋼管の端面が当接される段部18aを他方の嵌合筒15の被覆リブ17の頂部と対応させて小径部18が形成されていると共に、他方の嵌合筒15の被覆リブ17を延長するようにして補助リブ19が中心部迄延在されている。そして、対をなす補助リブ19の一方の嵌合筒14の開口端(図6においては右端)側は、一方の嵌合筒14に嵌着される樹脂被覆鋼管内に収容可能な大きさのほぼ半円形の補強板20で連結されていると共に、対をなす補助リブ19の端部は、径方向の補強リブ21及びこの補強リブ21と相俟ってT字状をなす半径方向の補強リブ22によって補強されている。更に、他方の嵌合筒15内の交差部(図6においては下端)側には、交差部を他方の嵌合筒15の一部とすべく、樹脂被覆鋼管の端面が当接される段部23aを一方の嵌合筒14の中心部と対応させて小径部23が形成されている一方、他方の嵌合筒15の開口端(図6においては上端)側の端面は、一方の嵌合筒14の被覆リブ17の包込み部17aの頂面と面一に形成されている。
【0009】上記継手13は、第1の実施の形態のものとほぼ同様にして樹脂被覆鋼管を継ぎ合わせるものであり、この構成の継手13によれば、第1の実施の形態のものと同様の作用効果が得られる他、一方の嵌合筒14内の交差部側を補助リブ19や補助板20等で補強しているので、機械的強度を向上することができる。又、補強板20を樹脂被覆鋼管内に収容可能な大きさとすることにより、一方の嵌合筒14と樹脂被覆鋼管との嵌合長さをその分長くすることができ、両者の接合強度を高めることができる。更に、他方の嵌合筒15の開口端側の端面を一方の嵌合筒14の被覆リブ17の包込み部17aの頂面と面一にし、交差部を他方の嵌合筒15の一部としたので、継手13のコンパクト化、軽量化を図ることができる。
【0010】図10、図11及び図12は本発明に係る継手の第3の実施の形態を示す平面図、正面図及び右側面図である。この継手24は、前述したものと同様に1対の挾持リブを設けた2本の樹脂被覆鋼管(図示せず)と2対の挟持リブを1/4周ずらして設けた1本の樹脂被覆鋼管(図示せず)とを、それぞれの端縁が当接するようにして直角3方向に継ぎ合わせるためのもので、樹脂被覆鋼管の筒部が嵌着される長さの等しい合成樹脂製の3本の嵌合筒25,26,27が曲面状の接合部を介在して直角3方向に交差接合されており、隣接する第1と第2の嵌合筒25,26及び第2と第3の嵌合筒26,27の入隅側には、隣接するもの同士の軸線を含む一平面内に位置するようにして樹脂被覆鋼管の対をなす挟持リブを突出可能とするスリット28,29が全長に亘って形成されている。そして、隣接する嵌合筒25,26,27には、樹脂被覆鋼管の対をなす挟持リブの外側面を覆う被覆リブ30,31が各スリット28,29の全長の両側に沿って一体に形成されており、それぞれの被覆リブ30,31の頂部には、樹脂被覆鋼管の挟持リブの頂面を包み込む包込み部30a,31aが形成されている。又、第1の嵌合筒25内の交差部(図11においては左端)側には、樹脂被覆鋼管の端面が当接される段部32aを第2の嵌合筒26の被覆リブ30の頂部と対応させた小径部32が形成されていると共に、第2の嵌合筒26内の交差部(図11においては下端)側には、2対の挟持リブを設けた樹脂被覆鋼管の端面が当接される段部33aを第1の嵌合筒25の被覆リブ30の頂部と対応させて小径部33が形成され、かつ第3の嵌合筒27内の交差部(図12においては右端)側には、樹脂被覆鋼管の端面が当接される段部34aを第2の嵌合筒26の被覆リブ31の頂部と対応させて小径部34が形成されている。図10、図11及び図12において35は第1と第3の嵌合筒25,27の入隅を補強する補強リブである。
【0011】上記継手24は、第1の実施形態のものと同様にして樹脂被覆鋼管を直角3方向に継ぎ合わせるものであり、この構成の継手24によれば、第1の実施の形態のものと同様の作用効果が得られる。
【0012】図13、図14及び図15は本発明に係る継手の第4の実施の形態を示す平面図、正面図及び右側面図である。この継手36は、前述したものと同様に1対の挾持リブを設けた2本の樹脂被覆鋼管(図示せず)の端面を2対の挟持リブを1/4周ずらして設けた1本の樹脂被覆鋼管(図示せず)の端部外周面に当接するようにして直角3方向に継ぎ合わせるためのもので、樹脂被覆鋼管の筒部が嵌着される長さの異なる合成樹脂製の3本の嵌合筒37,38,39が、長さの等しい第1と第3の嵌合筒37,39の端面をそれらより短い長さの第2の嵌合筒38の端部外周面に当接するようにし曲面状の接合部を介在して直角3方向に交差接合されており、隣接する第1と第2の嵌合筒37,38及び第2と第3の嵌合筒38,39の入隅側には、隣接するもの同士の軸線を含む一平面内に位置するようにして樹脂被覆鋼管の対をなす挟持リブを突出可能とするスリット40,41が全長に亘って形成されている。そして、隣接する嵌合筒37,38,39には、樹脂被覆鋼管の対をなす挟持リブの外側面を覆う被覆リブ42,43が各スリット40,41の全長の両側に沿って一体に形成されており、それぞれの被覆リブ42,43の頂部には、樹脂被覆鋼管の挟持リブの頂面を包み込む包込み部42a,43aが形成されている。又、第1と第3の嵌合筒37,39内の交差部(図14においては左端、図15においては右端)側には、樹脂被覆鋼管の端面が当接される段部44a,45aを第2の嵌合筒38の被覆リブ42,43の頂部と対応させて小径部44,45が形成されていると共に、第2の嵌合筒38の被覆リブ42,43を延長するようにして補助リブ46,47が中心部迄延在されている。そして、対をなす補助リブ46,47の第1と第3の嵌合筒37,39の開口端(図14においては右端、図15においては左端)側は、それぞれの嵌合筒37,39に嵌着される樹脂被覆鋼管内に収容可能な大きさのほぼ半円形の補強板48,49で連結されていると共に、各対の補助リブ46,47の端部は、径方向の補強リブ50,51及びこの補強リブ50,51と相俟ってT字状をなす半径方向の補強リブ52,53によって補強されている。更に、第2の嵌合筒38内の交差部(図14においては下端)側には、交差部を第2の嵌合筒38の一部とすべく、2対の挟持リブを有する樹脂被覆鋼管の端面が当接される段部54aを第1と第3の嵌合筒37,39の中心部と対応させて小径部54が形成されている一方、第2の嵌合筒38の開口端(図14においては上端)側の端面は、第1と第3の嵌合筒37,39の被覆リブ42,43の包込み部42a,43aの頂面と面一に形成されている。図13、図14及び図15において55は第1と第3の嵌合筒37,39の入隅を補強する補強リブである。
【0013】上記継手36は、第1の実施の形態のものと同様にして樹脂被覆鋼管を直角3方向に継ぎ合わせるものであり、この構成の継手36によれば、第2の実施の形態のものと同様の作用効果が得られる。
【0014】図16、図17及び図18は本発明に係る継手の第5の実施の形態を示す平面図、正面図及び右側面図である。この継手56は、2対の挟持リブを1/2周ずらして設けた1本の樹脂被覆鋼管(図示せず)と前述したものと同様に1対の挾持リブを設けた1本の樹脂被覆鋼管(図示せず)とを、前者の端面が後者の外周面に当接するようにT字状に継ぎ合わせるためのもので、樹脂被覆鋼管の筒部が嵌着される長さの異なる合成樹脂製の2本の嵌合筒57,58が、短い長さの一方の嵌合筒57の端面を長さの長い他方の嵌合筒58の中間部外周面に当接するようにしT字状に交差接合されており、両嵌合筒57,58の2つの入隅側には、両者の軸線を含む一平面内に位置するようにして2対の挾持リブを突出可能とするスリット59,60が全長に亘って形成されている。そして、両嵌合筒57,58には樹脂被覆鋼管の対をなす挾持リブの外側面を覆う被覆リブ61,62が各スリット59,60の全長の両側に沿って一体に形成されており、それぞれの被覆リブ61,62の頂部には、樹脂被覆鋼管の挾持リブの頂面を包み込む包込み部61a,62bが形成されている。又、一方の嵌合筒57内の交差部(図17においては左端)側には、2対の挾持リブを有する樹脂被覆鋼管の端面が当接される段部63aを他方の嵌合筒58の被覆リブ61,62の頂部と対応させて小径部63が形成されていると共に、他方の嵌合筒58の被覆リブ61,62を延長して連結するようにして補助リブ64が形成されている。そして、対をなす補助リブ64の一方の嵌合筒57の開口端(図17においては右端)側は、一方の嵌合筒57に嵌着される2対の挾持リブを有する樹脂被覆鋼管内に収容可能な大きさのほぼ円形の補強板65で連結されていると共に、対をなす補助リブ64の中間部の外側は、半径方向の補強リブ66によって補強されている。
【0015】上記継手56は、一方の嵌合筒57に2対の挾持リブを設けた樹脂被覆鋼管をその端面を小径部63の段部63aに当接させて嵌挿し、かつ他方の嵌合筒58に1対の挾持リブを設けた樹脂被覆鋼管を挿通した後、嵌合筒57,58と各樹脂被覆鋼管の筒部との間及び被覆リブ61,62と挾持リブとの間等の隙間に接着剤を注入して接着して2本の樹脂被覆鋼管をT字状に継ぎ合わせるものであり、この構成の継手56によれば、第2の実施の形態のものとほぼ同様の作用効果が得られる。
【0016】図19,図20及び図21は本発明に係る継手の第6の実施の形態を示す平面図、正面図及び右側面図である。この継手67は、1対の挾持リブを設けた2本の樹脂被覆鋼管(図示せず)の端面を2対の挾持リブを1/4周ずらして設けた1本の樹脂被覆鋼管(図示せず)の外周面に当接するように直角3方向に継ぎ合わせるためのもので、樹脂被覆鋼管の筒部が嵌着される長さの異なる合成樹脂製の3本の嵌合筒68,69,70が、長さの等しい第1と第3の嵌合筒68,70の端面をそれらより長い長さの第2の嵌合筒69の端部外周面に当接するようにし直角3方向に交差接合されており、隣接する第1と第2の嵌合筒68,69及び第2と第3の嵌合筒69,70の入隅側には、隣接するもの同士の軸線を含む一平面内に位置するようにして樹脂被覆鋼管の対をなす挾持リブを突出可能とするスリット71,72が全長に亘って形成されている。そして、隣接する嵌合筒68,69,70には、樹脂被覆鋼管の対をなす挾持リブの外側面を覆う被覆リブ73,74が各スリット71,72の全長の両側に沿って一体に形成されており、それぞれの被覆リブ73,74の頂部には、樹脂被覆鋼管の挾持リブの頂面を包み込む包込み部73a,74aが形成されている。又、第1と第3の嵌合筒68,70内の交差部(図20においては左端、図21においては右端)側には、樹脂被覆鋼管の端面が当接される段部75a,76aを第2の嵌合筒69の被覆リブ73,74の頂部と対応させて小径部75,76が形成されていると共に、第2の嵌合筒69の被覆リブ73,74を延長するようにして補助リブ77,78がその先端を小径部75,76の内周面と連結させて形成されている。そして、各対の補助リブ77,78の第1と第3の嵌合筒68,70の開口端(図20においては右端、図21においては左端)側は、1対の挾持リブを設けた樹脂被覆鋼管内に収容可能な大きさのほぼ円形の補強板79,80によって連結されていると共に、2対の補助リブ77,78の中間部の外側は、半径方向の補強リブ81,82によって補強されている。図19,図20及び図21において83は第1と第3の嵌合筒68,70の入隅を補強する補強リブである。
【0017】上記継手67は、第1と第3の嵌合筒68,70に1対の挾持リブを設けた樹脂被覆鋼管をその端面を小径部75,76の段部75a,76aに当接させて嵌挿し、かつ第2の嵌合筒69に2対の挾持リブを設けた樹脂被覆鋼管を挿通した後、嵌合筒68,69,70と各樹脂被覆鋼管の筒部との間及び被覆リブ73,74と挾持リブとの間等の隙間に接着剤を注入して接着し、3本の樹脂被覆鋼管を直角3方向に継ぎ合わせるものであり、この構成の継手67によれば、第2の実施の形態のものとほぼ同様の作用効果が得られる。
【0018】図22、図23及び図24は本発明に係る継手の第7の実施の形態を示す平面図、正面図及び右側面図である。この継手84は、第2の嵌合筒691を第1と第3の嵌合筒68,70より短くし、その開口端(図23においては上端)側の端面が第1と第3の嵌合筒68,70の被覆リブ73,74の包込み部73a,74aの頂面と面一に形成されている。他の構成及び作用効果は、第6の実施の形態のものと同様であるので、同一の構成部材等には同一の符号を付してその説明を省略する。
【0019】図25,図26及び図27は本発明に係る継手の第8の実施の形態を示す平面図、正面図及び右側面図である。この継手85は、1対の挾持リブを設けた樹脂被覆鋼管(図示せず)の端面を、2対の挾持リブを1/4周ずらして設けた樹脂被覆鋼管(図示せず)とこれに連設される1対の挾持リブを設けた樹脂被覆鋼管(図示せず)との連設部の外周面に当接するようにT字状に継ぎ合わせるためのもので、樹脂被覆鋼管の筒部が嵌着される長さの異なる合成樹脂製の2本の嵌合筒86,87が、長さの短い一方の嵌合筒86の端面を長さの長い他方の嵌合筒87の端部外周面に当接するようにしL字状に交差接合されており、両嵌合筒86,87の入隅側には、両者の軸線を含む一平面内に位置するようにして樹脂被覆鋼管の対をなす挟持リブを突出可能とするスリット88が全長に亘って形成されている。そして、両嵌合筒86,87には、樹脂被覆鋼管の対をなす挟持リブの外側面を覆う被覆リブ89がスリット88の全長の両側に沿って一体に形成されており、この被覆リブ89の頂部には、樹脂被覆鋼管の挟持リブの頂面を包み込む包込み部89aが形成されている。又、他方の嵌合筒87には、その上記スリット88から1/4周ずらせ、樹脂被覆鋼管の対をなす挾持リブを突出可能とする軸方向のスリット90が全長に亘って形成されていると共に、樹脂被覆鋼管の対をなす挾持リブの外側面を覆う被覆リブ91がスリット90の全長の両側に沿って一体に形成されており、この被覆リブ91の頂部には、樹脂被覆鋼管の挾持リブの頂面を包み込む包込み部91aが形成されている。更に、一方の嵌合筒86内の交差部(図26においては左端)側には、樹脂被覆鋼管の端面が当接される段部92aを他方の嵌合筒87の被覆リブ89の頂部と対応させて小径部92が形成されていると共に、他方の嵌合筒87の被覆リブ89を延長するようにして補助リブ93がその中心部迄延在されている。そして、対をなす補助リブ93の一方の嵌合筒86の開口端(図26においては右端)側は、樹脂被覆鋼管内に収容可能な大きさのほぼ半円形の補強板94によって連結されていると共に、対をなす補助リブ93の端部は、径方向の補強リブ95及びこれと相俟ってT字状をなす半径方向の補強リブ96によって補強されている。更に又、他方の嵌合筒87内の交差部(図26においては下端)側には、2対の挾持リブを設けた樹脂被覆鋼管とこれに連設される1対の挾持リブを設けた樹脂被覆鋼管の端面が当接されるリング状の突条97が、一方の嵌合筒86の中心部と対応させて形成されている。
【0020】上記継手85は、一方の嵌合筒86に1対の挟持リブを設けた樹脂被覆鋼管をその端面を小径部92の段部92aに当接させて嵌挿し、かつ他方の嵌合筒87の一方(図26においては上方)側に2対の挟持リブを設けた樹脂被覆鋼管をその端面を突条97の一方の段部97aに当接さて嵌挿すると共に、他方側に1対の挟持リブを設けた樹脂被覆鋼管の端面を突条97の他方の段部97bに当接させて嵌挿した後、嵌合筒86,87と各樹脂被覆鋼管の筒部との間及び被覆リブ89,91と挟持リブとの間等の隙間に接着剤を注入して接着し、3本の樹脂被覆鋼管をT字状に継ぎ合わせるものであり、この構成の継手85によれば、第2の実施の形態のものとほぼ同様の作用効果が得られる。
【0021】図28、図29及び図30は本発明に係る継手の第9の実施の形態を示す平面図、正面図及び側面図である。この継手98は、他方の嵌合筒871を第8の実施の形態の継手85の他方の嵌合筒87より短くし、その一端(図29においては上端)側の端面が一方の嵌合筒86の被覆リブ89の包込み部89aの頂面と面一に形成されている。他の構成及び作用効果は、第8の実施の形態のものとほぼ同様であるので、同一の構成部材等には同一の符号を付してその説明を省略する。
【0022】図31、図32及び図33は本発明に係る継手の第10の実施の形態を示す平面図、正面図及び側面図である。この継手99は、他方の嵌合筒872に第9の実施の形態の継手98の他方の嵌合筒871のようにスリット90や被覆リブ91を設けていないものである。他の構成及び作用効果は、第9の実施の形態のものとほぼ同様であるので、同一の構成部材等には同一の符号を付してその説明を省略する。
【0023】なお、上述した各実施の形態のものにおいては、被覆リブの頂部に包込み部を形成する場合について説明したが、包込み部を形成しなくてもよい。この場合、被覆リブの頂面外縁をアール状とすることが好ましく、かつ他方の嵌合筒の開口端側の端面を被覆リブに合わせる際、その頂面と面一にされる。又、嵌合筒は、円筒に限らず、樹脂被覆鋼管が角筒等である場合には、それと対応する角筒等としてもよい。更に、嵌合筒の交差接合は、入隅が直角である場合に限らず、入隅が鈍角又は鋭角であってもよい。
【0024】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の第1の継手によれば、隣接する2本の嵌合筒の入隅側に互いに連通する軸方向のスリットが全長に亘って形成され、かつスリットの全長の両側に沿って被覆リブが形成されているので、二次加工を不要とすることができると共に、隔壁体の角部の縁が露出する外観上の不自然さを解消することができる。又、第2の継手によれば、第1のものと同様の作用効果の他、一方の嵌合筒内の交差部側を補助リブや補強板で補強しているので、機械的強度を向上することができる。一方、補強板を樹脂被覆鋼管内に収容可能な大きさとすることにより、一方の嵌合筒と樹脂被覆鋼管との嵌合長さをその分長くすることができ、両者の接合強度を高めることができる。又、挟持リブの頂面が被覆リブの包込み部によって包み込まれるので、外観を一層良好にすることができる。更に、他方の嵌合筒の開口端側の端面を一方の嵌合筒の被覆リブ又はその包込み部の頂面と面一にすることにより、コンパクト化、軽量化を図ることができる。
【出願人】 【識別番号】000245830
【氏名又は名称】矢崎化工株式会社
【出願日】 平成10年(1998)2月17日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】高 雄次郎
【公開番号】 特開平11−230127
【公開日】 平成11年(1999)8月27日
【出願番号】 特願平10−51484