| 【発明の名称】 |
貫孔部閉塞用のキャップ |
| 【発明者】 |
【氏名】村瀬 司
【氏名】松永 良介
【氏名】小林 幹晴
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| 【要約】 |
【課題】貫孔部への取付け作業性に優れかつ取付け後の取外しが容易な、貫孔部閉塞用のキャップを提供する。
【解決手段】このキャップ1は所定厚さ部位の貫孔部の一側に貫孔部を閉じる本体部材10を配置し、貫孔部の他側には前記本体部材10を止める止め部材20を配置し、貫孔部の両側より両部材を圧着状に止着して貫孔部を閉塞するキャップである。本体部材10は貫孔部を被う蓋部11裏面に間隔を有して立設された各壁部12の内側に係止爪14が設けられ、各壁部12の外側には蓋部11を貫孔部に止める止め片15が設けられている。止め部材20は各壁部11の係止爪14に係合する係合突起24を有する軸部22に貫孔部を被う止め蓋21が設けられている。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 所定厚さ部位に形成された貫孔部の一側に貫孔部を閉じる本体部材を配置し、貫孔部の他側には前記本体部材を止める止め部材を配置し、貫孔部の両側より両部材を圧着状に止着して貫孔部を閉塞するキャップであって、前記本体部材は前記貫孔部を被う蓋部裏面に間隔を有して立設された各壁部の内側に係止爪が設けられ、かつ各壁部の外側には蓋部を貫孔部に止める止め片が設けられてなり、前記止め部材は前記各壁部の係止爪に係合する係合突起を有する軸部に外方に突出し貫孔部を被う止め蓋が設けられてなることを特徴とした貫孔部閉塞用のキャップ。 【請求項2】 止め部材は貫孔部を被う止め蓋裏面に間隔を有して立設された各壁部の内側に係止爪が設けられ、かつ各壁部の外側には止め蓋を貫孔部に止める止め片が設けられてなり、本体部材は前記各壁部の係止爪に係合する係合突起を有する軸部に外方に突出し貫孔部を被う蓋部が設けられてなることを特徴とした請求項1に記載の貫孔部閉塞用のキャップ。 【請求項3】 蓋部および止め蓋のいずれか一方に工具係合手段が設けられてなることを特徴とした請求項1または請求項2に記載の貫孔部閉塞用のキャップ。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、貫孔部閉塞用のキャップ(キャップ組付け具)に関し、詳しくは、たとえば水槽などの貫孔部あるいは板状体の貫孔部を閉塞するためのキャップに係わるものである。 【0002】 【従来の技術】図12に示すように、従来、板体100などの貫孔部101を閉塞するキャップ(閉塞部材)102は、雄ねじ103を設けた軸部104と円盤状の止め蓋105よりなるねじ部材106と、円盤状の蓋部110に突設した筒部111内周に雌ねじ112を設けた本体部材113からなる。 【0003】このキャップ102は図12の仮想線に示すように板体100の貫孔部101の一方に本体部材113を配置し、他方にねじ部材106を配置し、筒部111の雌ねじ112に軸部104の雄ねじ103を螺合させることにより、貫孔部101を閉塞することができる。 【0004】また、板部材の貫孔部を閉塞するキャップとしては、実公昭57−9531号公報に開示されたクリップ構造が知られている。図13〜図15に示すように、このクリップ構造120はフランジ部121を有する軸部122よりなる雄クリップ124と、フランジ部125の軸孔126の周りに軸部122を係止する分散した係止部127を備えた雌クリップ129とよりなる。 【0005】雄クリップ124の軸部122には二分割され互いのピッチを半分ずつずらした止め溝123A,123Bが設けられている。雌クリップ129はフランジ部125に設けた分割した係止部(円弧部)127の円周端部に雄クリップ124の止め溝123A,123Bに係合する係止フック128が形成されている。 【0006】図16は、板部材131の貫孔部(取付け孔)132の径が雌クリップ129の係止部127の外径より小さい場合におけるクリップ構造120の取付け状態を示し、図17は貫孔部132の径が係止部127の外径より大きいときのクリップ構造120の取付け状態を示している。図16,図17に示すように、板部材131の貫孔部132は雄クリップ124と雌クリップ129の係合により閉塞される。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図12に示す前記した従来のキャップ102は取付ける際にねじ部材106を回転させねばならず、取付け現場での取付け作業性および取外しの作業性が良くない問題点があった。また、図13に示す前記したクリップ構造120は雄クリップ124と雌クリップ129の組付け後の取外す手段が考慮されていないため、取外し作業が困難である。 【0008】そこで本発明の課題は、取付け作業性に優れかつ取付け後の取外しが容易な、貫孔部閉塞用のキャップを提供することにある。 【0009】 【課題を解決するための手段】上記した課題を解決するために、請求項1の発明は、所定厚さ部位に形成された貫孔部の一側に貫孔部を閉じる本体部材を配置し、貫孔部の他側には前記本体部材を止める止め部材を配置し、貫孔部の両側より両部材を圧着状に止着して貫孔部を閉塞するキャップであって、前記本体部材は前記貫孔部を被う蓋部裏面に間隔を有して立設された各壁部の内側に係止爪が設けられ、かつ各壁部の外側には蓋部を貫孔部に止める止め片が設けられてなり、前記止め部材は前記各壁部の係止爪に係合する係合突起を有する軸部に外方に突出し貫孔部を被う止め蓋が設けられてなることを特徴とする。 【0010】請求項1の発明によれば、貫孔部の一方側に配置した本体部材と貫孔部の他方側に配置した止め部材は接近させて、押込むことにより、本体部材両壁部の係止爪間に止め部材軸部の係合突起が挿入され、係合して、両部材は貫孔部両側より圧着状に止着される。貫孔部に押込んだ本体部材は壁部の止め片により貫孔部に位置決めされる。本体部材を配置した側の貫孔部は蓋部が被われて閉塞され、止め部材を配置した側の貫孔部は止め蓋にて被われて閉塞される。 【0011】請求項1の発明において、貫孔部を閉塞した状態のキャップを外す場合は、止め部材の止め蓋を工具で回転させて両部材の係合を外し得る。本体部材両壁部の止め片は、貫孔部における本体部材の回り止め作用をなすことより、取外しの回転操作は良好になし得る。 【0012】上記した課題を解決するための、請求項2の発明は、請求項1の発明において、止め部材は貫孔部を被う止め蓋裏面に間隔を有して立設された各壁部の内側に係止爪が設けられ、かつ各壁部の外側には止め蓋を貫孔部に止める止め片が設けられてなり、本体部材は前記各壁部の係止爪に係合する係合突起を有する軸部に外方に突出し貫孔部を被う蓋部が設けられてなることを特徴とする。 【0013】請求項2の発明によれば、貫孔部の一方側に設置した本体部材と貫孔部の他方側に設置した止め部材は接近させて、押込むことにより、止め部材両壁部の係止爪間に本体部材軸部の係合突起が挿入され、係合して、両部材は貫孔部両側より圧着状に止着される。貫孔部に押込んだ止め部材は壁部の止め片により貫孔部に位置決めされる。止め部材を配置した側の貫孔部は蓋部が被われて閉塞され、本体部材を配置した側の貫孔部は止め蓋にて被われて閉塞される。 【0014】貫孔部を閉塞した状態のキャップを外す場合は、本体部材の止め蓋を工具で回転させて両部材の係合を外し得る。止め部材両壁部の止め片は、貫孔部における止め部材の回り止め作用をなすことより、取外しの回転操作は良好になし得る。 【0015】上記した課題を解決するための、請求項3の発明は、請求項1の発明または請求項2の発明において、蓋部および止め蓋のいずれか一方に工具係合手段が設けられてなることを特徴とする。 【0016】請求項3の発明によれば、貫孔部を閉塞したキャップを外す場合、工具係合手段に所定の工具を係合し、回転させて蓋部あるいは止め蓋を外すことにより、キャップを容易に外し得る。 【0017】 【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を図1〜図11に基づいて説明する。本実施の形態は図6に示す水洗トイレの水槽30の左右の側壁部31の配管用の貫孔部32の一方を閉じる場合についての例である。 【0018】図1は水槽30の貫孔部32を閉じるためのキャップ1を示す。このキャップ1は貫孔部32を閉じる本体部材10とこれを止める止め部材20とよりなる。前記本体部材10は図1〜図3に示すように、貫孔部32より大きい円形盤状の蓋部11の裏面に、円弧状の両壁部12が立設されている。 【0019】図2に示すように、蓋部11は裏面側が凹状の断面円弧状の曲面に形成され、貫孔部32を閉じる際に側壁31の貫孔部32の周辺部分に密着し得るようにされている。図3に示すように、壁部12は円周の4分の1の円弧体とされていて、両側に4分の1円弧の間隔を有して蓋部11の裏面に対向状に立設されている。 【0020】両壁部12は内側に(後述する)止め部材20の軸部22のねじ山24と係合する係止爪14が突設されている。本実施の形態の係止爪14は各壁部12の内側上端に壁部12の幅全体に形成されている。 【0021】また、各壁部12の外側両端部には、図2,図3に示すように、外方に水平状に突出した上下複数枚の各平板状の止め片15が形成されている。止め片15の突出長は適用する貫孔部32の内周に圧着させ得る長さにされている。図1,図2および図3に示すように、止め片15の各下方位置には壁部12を蓋部11に強固に接合するための補強片13が取付けられている。貫孔部32に対し止め片15の圧接状態の本体部材10は貫孔部32内の挿入位置の位置決めと回り止めの作用をなす。 【0022】前記止め部材20は図1,図4および図5に示すように、軸部22の先端に、外方へ突出し貫孔部32より大きい円形盤状の止め蓋21が設けられ、軸部22の外周面には螺旋状にねじ山24(請求項1の発明の係合突起に相当する。)が形成されている。 【0023】本実施の形態における軸部22は図5に示すように、円筒形に形成され、筒内には十字の補強部材23Aが設けられ、かつ軸部22と蓋部11とは十字の補強部材23Aの各延長上の外周において、補強片23Bにて強固に接合されている。 【0024】なお、軸部22のねじ山24は軸部22の外周に連続した螺旋状に形成したが、ねじ山24は軸部22の対称位置に形成した多数の突起片(図示せず。)よりなる係合突起とし、係合突起にて係止爪と係合し得るようになし、工具係合手段25にて止め部材20を回動させて軸部22の係合突起を設けない部位にて係止爪の係合を解き、本体部材10と止め部材20を外し得る構造としてもよい。 【0025】止め部材20における止め蓋21の外面の中心位置には工具を係合するための工具係合手段25が形成されている。工具係合手段25はたとえば図10(イ)に示すようにプラス形の工具係合手段25,図10(ロ)に示すようにマイナス形の工具係合手段26,図10(ハ)に示すように六角形の工具係合手段27など、工具と係合する凹状に形成される。本実施の形態の工具係合手段25は図1,図10(イ)に示すようにプラス形に形成されている。 【0026】なお、工具係合手段25,26,27は凹部形状に限らず、本体部材10を回転操作させ得る工具と係合可能な凸部としてもよい。 【0027】本体部材10および止め部材20は合成樹脂にて各々一体成形されている。 【0028】しかして、本実施の形態の留め具1は図6に示す水槽30の側壁31の配管に関与しない貫孔部32を閉じる場合に使用される。 【0029】この水槽30は陶器製であり、図7に示すように、水槽30の貫孔部32の外側には壁部12を貫孔部32側に向けた本体部材10が配置され、貫孔部32の内側には軸部22を貫孔部32に向けた止め部材20が配置される。 【0030】本体部材10と止め部材20は貫孔部32の両側から押し込むことにより係合させることができる。すなわち、貫孔部32の外側と内側から両部材を押し込むと、止め部材20の軸部32が本体部材10の両壁部12間に挿入され、蓋部11および止め蓋21が図8の状態から、貫孔部32の端面を被う図9の状態にされ、両壁部12の係止爪14に軸部22のねじ山24が係合して固定される。 【0031】両部材の固定によって、貫孔部32の外側は蓋部11が密着状とされ、かつ貫孔部32の内側は止め蓋21が密着状とされて貫孔部32が閉じられる。本体部材10の壁部12が貫孔部32に挿入した状態においては壁部12の止め片15は貫孔部32の内周面に弾接状態とされる。 【0032】水槽30は開放側の貫孔部32に配管がされ、槽内には貫孔部32より下方の所定の水位まで貯水されて使用されるが、配管に関与しない側の貫孔部32はキャップ1にて閉塞されているので、この部分からの水もれは防止される。すなわち、止め部材20の止め蓋21は貫孔部32の内側端面に圧着状態とされることより、水槽30のキャップ1あるいはその付近に水が着水した場合、このキャップ1にて閉塞した貫孔部32からの水もれは防止される。 【0033】貫孔部32を閉塞したキャップ1を都合により外す場合は、止め部材20の工具係合手段25に工具を差し込み、ねじ山24を戻す方向に工具を回転させれば、本体部材10は貫孔部32に止め片15の弾接にて回り止めされていて共回りせず、本体部材10から止め部材20を容易に取り外すことができる。 【0034】本体部材10は貫孔部32の孔径に多少の違いがあっても、複数の止め片15が貫孔部32の内周に弾接するため、貫孔部32にセンタリングされ、見栄えの良い取付け状態となし得る。また、キャップ1は本体部材10と止め部材20の係合により取付けるため、側壁部31の厚さに多少の違いがあっても貫孔部32を良好に閉塞することができる。 【0035】前記したキャップ1の本体部材10は図1に示すように、蓋部11の裏面の壁部12に、外方に水平状(横向き)に突出させた上下複数枚の各平板状の止め片15を形成したが、本体部材10の止め片15はこの構造に限るものではなく、図11に示す本体部材10Aのように、壁部12に所定間隔にたて向きに止め片15Aを取付けた構造としてもよい。この本体部材10Aも前述した本体部材10と同様に、貫孔部23に挿入した際には止め片10が貫孔部32の内周面に弾設して本体部材10の位置決めと、回り止めの作用をなし得る。 【0036】前記キャップ1とするための本体部材10は蓋部11裏面に間隔を有して立設された各壁部12の内側に係止爪14を設け、かつ各壁部12の外側に止め片15を設け、止め部材20は止め蓋21の裏面に本体部材10の係止爪14に係合するねじ山24(係合突起)を有する軸部22を設け、両部材を押圧係合させる構造としたが、本体部材10側には係合突起を有する軸部22を設け、止め部材20側には係止爪14および止め片15を有する各壁部12を設けて両者を押圧により係合させる構造としてもよい(図示せず)。 【0037】前記した実施の形態のキャップ1は、水槽30の貫孔部32を閉じる場合に使用したが、本発明のキャップ1はこの場合に限るものではなく、貯水する水槽の貫孔部の閉塞、または板状体の貫孔部を密閉状に閉塞する場合(図示せず。)、あるいは重ね合せた複数枚の板体の共通の貫孔部に適用して、貫孔部を密閉状に閉じると共に複数枚の板体を重ね合せて止める場合(図示せず。)などにも使用することができる。 【0038】本発明のキャップにて閉塞した貫孔部は、貫孔部の必要時には取付けたキャップを簡単に外し得るので都合がよい。 【0039】 【発明の効果】請求項1の発明あるいは請求項2の発明によれば、取付け作業性に優れ、取付け後の取外しが容易な貫孔部閉塞用のキャップとなし得る。 【0040】請求項3の発明によれば、貫孔部に取付け後のキャップは、工具により容易に取外すことができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000151597 【氏名又は名称】株式会社東郷製作所 【識別番号】000119232 【氏名又は名称】株式会社イノアックコーポレーション
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)6月27日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】岡田 英彦 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開平11−13721 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)1月22日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−171962 |
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