| 【発明の名称】 |
テーブル往復駆動用シリンダ及びそのシリンダ駆動システム |
| 【発明者】 |
【氏名】川瀬 正博
【氏名】渡辺 憲二
【氏名】小泉 仁根
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| 【要約】 |
【課題】小型で出力に無駄がなく、高速駆動も可能なテーブル往復駆動用シリンダを提供する。
【解決手段】シリンダケース3内を固定の仕切壁4で二分して第1のシリンダ室11と第2のシリンダ室12とを形成し、そこに第1のピストン21と第2のピストン22をそれぞれ摺動自在に嵌入させる。その各ピストンには、受圧面と反対側の面21b,22bに第1のピストンロッド31と第2のピストンロッド32をそれぞれ設ける。したがって、受圧面にピストンロッドが無い分だけ各受圧面の面積を有効に使用することができるので、受圧面にピストンロッドが設けられている場合に比べて、外径の小さなピストンであってもピストンを大きな出力で、高速に移動させることができる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 一般産業機械や各種遊技設備等に設けられているテーブルを往復移動させるテーブル往復駆動用シリンダであって、シリンダケース内を固定の仕切壁で二分して第1のシリンダ室と第2のシリンダ室とを形成し、該第1のシリンダ室に第1のピストンを、第2のシリンダ室に第2のピストンをそれぞれ摺動自在に嵌入させると共に、その第1のピストンの前記仕切壁に対向する面と反対側の面に第1のピストンロッドを設けてその先端側を前記シリンダケースの一端面に形成した孔から前記テーブルの押圧面に接触可能に突出させ、前記第2のピストンの前記仕切壁に対向する面と反対側の面に第2のピストンロッドを設けてその先端側を前記シリンダケースの他端面に形成した孔から前記テーブルの前記押圧面に対向する押圧面に接触可能に突出させ、前記第1のシリンダ室の前記第1のピストンと前記仕切壁との間に形成される室に連通する第1のポートと、前記第2のシリンダ室の前記第2のピストンと前記仕切壁との間に形成される室に連通する第2のポートとを設けたことを特徴とするテーブル往復駆動用シリンダ。 【請求項2】 前記第1のピストンロッドの外径と前記第2のピストンロッドの外径とが異なることを特徴とする請求項1記載のテーブル往復駆動用シリンダ。 【請求項3】 請求項1又は2記載のテーブル往復駆動用シリンダを使用するシリンダ駆動システムであって、前記テーブル往復駆動用シリンダの前記第1のピストンロッドを前記テーブルの押圧面に固定又は接触させると共に前記第2のピストンロッドを前記テーブルの前記押圧面に対向する押圧面に固定又は接触させ、前記テーブル往復駆動用シリンダの第1のポート及び第2のポートを切換弁を介して圧力源に接続し、前記切換弁を、前記第1のポートに圧力を供給して前記第2のポートを減圧させる第1の切換位置と、前記第2のポートに圧力を供給して前記第1のポートを減圧させる第2の切換位置とに切換可能にしたことを特徴とするシリンダ駆動システム。 【請求項4】 請求項3記載のシリンダ駆動システムにおいて、前記切換弁と並列に加圧用切換弁を設け、前記テーブルを作動させる直前に前記加圧用切換弁によりシステムの管路内及び前記テーブル往復駆動用シリンダの前記第1のポートが連通する室と前記第2のポートが連通する室の圧力を前記テーブルの作動圧まで高めるようにしたことを特徴とするシリンダ駆動システム。 【請求項5】 前記テーブルが、車両の少なくとも一部を載置した状態で前記第1のピストンロッドの移動方向に移動可能な車両積載テーブルであることを特徴とする請求項3又は4記載のシリンダ駆動システム。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、一般産業機械や各種遊技設備等に設けられているテーブルを、前後もしくは左右に移動させる空圧シリンダ又は油圧シリンダ等のテーブル往復駆動用シリンダ及びそのシリンダ駆動システムに関する。 【0002】 【従来の技術】例えば、工作機械等の一般産業機械や各種遊技設備等には、前後もしくは左右に移動するテーブルが設けられているものがある。これらは、その駆動源に、例えば油圧シリンダや空圧シリンダを使用している。図10は、その油圧シリンダの一例を示したものであり、片ロッドシリンダの場合を示している。この片ロッドシリンダは、ピストン70の同図で左側の受圧面70aに先端がテーブル2に接するピストンロッド71が固定されているため、その受圧面70aは右側の受圧面70bに比べて面積が小さい。 【0003】すなわち、受圧面70aの受圧面積をA1 とし、受圧面70bの受圧面積をB1 とすると、A1 <B1 の関係にあり、この片ロッドシリンダの矢示A方向の前進時の出力はP(受圧面に作用する圧力)×B1 、後退時の出力はP×A1 となるため、前進時の出力が後退時の出力に比べて大きくなる。 【0004】また、油圧シリンダには、図11に示すような両ロッドシリンダもある。この両ロッドシリンダは、ピストン80の同図で左右の受圧面80aと80bの受圧面積が等しいため、矢示A方向の前進時と矢示B方向の後退時とで出力が同じになる。そして、この両ロッドシリンダでは、左右の受圧面積が等しいため、速度制御も前進時と後退時で同じ制御ができる。したがって、テーブル駆動用としてはこの両ロッドシリンダが片ロッドシリンダに比べて多く使用されている。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前者の片ロッドシリンダの場合には、後退時における出力を前進時の出力と同じ大きさが得られるようにしようとすると、受圧面70aの受圧面積を、ピストンロッド71の径方向の断面積分だけ大きくする必要があるので、そのためにはピストン70全体の直径が大きくなってしまうため、シリンダ全体が大型化してしまうという問題点があった。また、仮りにこのようにしたとすると、そのピストン70の直径が大きくなる分だけ受圧面70b側の受圧面積も大きくなるので、前進時の出力が必要以上に大きくなってしまうため、無駄な出力を浪費してしまうようになる。 【0006】また、後者の両ロッドシリンダの場合には、前進時と後退時の出力が同じになるという利点があるが、ピストン80の左右の受圧面80a,80bには共にピストンロッド81,82が固定されているため、そのピストンロッド81,82の径方向の断面積分だけ受圧面80aと80bの各受圧面積が少なくなる。したがって、このシリンダで、例えば図10の片ロッドシリンダにおける前進時の出力を得ようとすると、ピストンロッド81,82の径方向の断面積分だけ各受圧面80a,80bの受圧面積を多くしなければならないため、ピストン80をサイズアップさせた両ロッドシリンダを使用しなければならなくなるので、装置が大型化してしまうと共に、コストもアップしてしまうという問題点があった。 【0007】この発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、小型で出力に無駄がなく、高速駆動も可能なテーブル往復駆動用シリンダを提供することを目的とする。また、そのテーブル往復駆動用シリンダを使用して、一般産業機械や各種遊技設備等に設けられているテーブルを駆動するシリンダ駆動システムを提供することを目的とする。 【0008】 【課題を解決するための手段】この発明は上記の目的を達成するため、一般産業機械や各種遊技設備等に設けられているテーブルを往復移動させるテーブル往復駆動用シリンダを、次のように構成する。シリンダケース内を固定の仕切壁で二分して第1のシリンダ室と第2のシリンダ室とを形成し、その第1のシリンダ室に第1のピストンを、第2のシリンダ室に第2のピストンをそれぞれ摺動自在に嵌入させる。 【0009】また、その第1のピストンの上記仕切壁に対向する面と反対側の面に第1のピストンロッドを設けてその先端側をシリンダケースの一端面に形成した孔からテーブルの押圧面に接触可能に突出させ、第2のピストンの上記仕切壁に対向する面と反対側の面に第2のピストンロッドを設けてその先端側をシリンダケースの他端面に形成した孔から上記テーブルの上記押圧面に対向する押圧面に接触可能に突出させる。さらに第1のシリンダ室の第1のピストンと上記仕切壁との間に形成される室に連通する第1のポートと、第2のシリンダ室の第2のピストンと上記仕切壁との間に形成される室に連通する第2のポートとを設ける。 【0010】このテーブル往復駆動用シリンダによれば、第1のピストンと第2のピストンには共にピストンロッドがそれぞれ受圧面と反対側の面に設けられているので、そのピストンロッドが受圧面に無い分だけ各受圧面の面積を有効に使用することができる。したがって、受圧面にピストンロッドが設けられている場合に比べて、外径の小さなピストンであっても受圧面積が大きい分だけピストンを大きな出力で、高速に移動させることができる。そして、第1,第2のピストンロッドの各先端側をテーブルの対向する各押圧面に接触あるいは固定しておけば、テーブルが移動されると戻り側(収縮側)のピストンロッドはその移動するテーブルにより戻されるので、シリンダの前進と後退の両方向の駆動を確実に行なうことができる。 【0011】また、上記第1のピストンロッドの外径と第2のピストンロッドの外径は、それらを異ならせてもよい。そうすれば、テーブルの移動方向のうち一方の移動時には大きなスラスト力がピストンロッドに加わるような場合には、その一方のピストンロッドの外径をシリンダケースの内径が許す範囲で大きくしても、それによってピストンの受圧面積が減少するようなことがないので、ピストンロッドの強度アップを図ることができながら、シリンダを初期の設定通りの出力で確実に駆動することができる。 【0012】さらに、上記テーブル往復駆動用シリンダを使用するシリンダ駆動システムを、そのテーブル往復駆動用シリンダの第1のピストンロッドを上記テーブルの押圧面に固定又は接触させると共に第2のピストンロッドを上記テーブルの上記押圧面に対向する押圧面に固定又は接触させ、テーブル往復駆動用シリンダの第1のポート及び第2のポートを切換弁を介して圧力源に接続し、その切換弁を、上記第1のポートに圧力を供給して第2のポートを減圧させる第1の切換位置と、第2のポートに圧力を供給して第1のポートを減圧させる第2の切換位置とに切換可能にして構成するとよい。 【0013】そうすれば、切換弁を第1の切換位置にすると、圧力源から第1のポートに圧力が供給されると共に第2のポートが減圧されるので、第1のピストンロッドが突出側に移動してテーブルが移動する。また、切換弁を第2の切換位置にすると、圧力源から第2のポートに圧力が供給されると共に第1のポートが減圧されるので、第2のピストンロッドが突出側に移動して、テーブルが今度は逆方向に移動する。 【0014】さらに、上記シリンダ駆動システムにおいて、上記切換弁と並列に加圧用切換弁を設け、テーブルを作動させる直前にその加圧用切換弁によりシステムの管路内及びテーブル往復駆動用シリンダの第1のポートが連通する室と第2のポートが連通する室の圧力をテーブルの作動圧まで高めるようにするとよい。 【0015】そうすれば、例えば作動油は一般的に圧縮性があるため、切換弁を第1の切換位置あるいは第2の切換位置に切り換えたときには、シリンダの受圧面に設定通りの圧力が即到達することはなく、必ず作動油の圧縮により時間的な遅れが生じるが、加圧用切換弁がテーブルを作動させる直前にシステムの管路内及びテーブル往復駆動用シリンダの第1のポートが連通する室と第2のポートが連通する室の圧力をテーブルの作動圧まで高めるので、シリンダを遅れなく駆動することができる。 【0016】また、上記テーブルは、車両の少なくとも一部を載置した状態で第1のピストンロッドの移動方向に移動可能な車両積載テーブルとすることもできる。このようにすれば、このシリンダ駆動システムを、テーブル上に車両の少なくとも一部を載置した状態でその車両をテーブルの移動方向に移動させる遊技設備等にも使用することができる。 【0017】 【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1はこの発明によるテーブル往復駆動用シリンダをそれによって駆動されるテーブルと共に示す概略構成図、図2は同じくそのシリンダを前進側に駆動させた状態を示す概略構成図、図3は同じくそのシリンダを後退側に駆動させた状態を示す概略構成図である。 【0018】このテーブル往復駆動用シリンダ(以下、単にシリンダと云う)1は、図1に示すように一般産業機械や各種遊技設備等に設けられているテーブル2を往復移動させるテーブル往復駆動用のシリンダである。このシリンダ1は、シリンダケース3内を長手方向の中央で、固定の仕切壁4で二分して第1のシリンダ室11と第2のシリンダ室12とを形成し、その第1のシリンダ室11に第1のピストン21を、第2のシリンダ室12に第2のピストン22をそれぞれ摺動自在に嵌入させている。 【0019】また、このシリンダ1は、第1のピストン21の仕切壁4に対向する面21aと反対側の面21bに第1のピストンロッド31を設けて、その先端側をシリンダケース3の一端面3aに形成した孔からテーブル2の押圧面2aに接触可能に突出させ、第2のピストン22の仕切壁4に対向する面22aと反対側の面22bに第2のピストンロッド32を設けてその先端側をシリンダケース3の他端面3bに形成した孔からテーブル2の押圧面2aに対向する押圧面2bに接触可能に突出させている。 【0020】さらに、このシリンダ1は、第1のシリンダ室11の第1のピストン21と仕切壁4との間に形成される室に連通する第1のポートPo1と、第2のシリンダ室12の第2のピストン22と仕切壁4との間に形成される室に連通する第2のポートPo2とを設けている。なお、シリンダケース3の第1のピストンロッド31側にはエアーベント用接続口5が、第2のピストンロッド32側にはエアーベント用接続口6がそれぞれ形成されており、それらは第1のピストン21と第2のピストン22の移動に伴ってシリンダケース3に対して出入りする空気を単に通過させるだけの役割を果たすものであり、本来のテーブル2の駆動に影響を与えるものではない。 【0021】このシリンダ1は、図1に示した第1のポートPo1に圧力源から圧油を流入させ、第2のポートPo2をタンクに連通させると、その圧力源の油圧が第1のピストン21の同図で右側の面21aに作用するので、第1のピストン21が第1のピストンロッド31と共に矢示A方向に移動し、それによってテーブル2が同方向に押し出されて図2に示すように前進する。 【0022】すると、そのテーブル2の押圧面2bには第2のピストンロッド32の先端が当接しているので、その第2のピストンロッド32が第2のピストン22と共に矢示A方向に移動するため、第2のピストンロッド32が収縮する。したがって、第2のピストン22に対しては、従来のシリンダのようにロッド側の面22bに圧力を加える必要がない。 【0023】次に、今度は第2のポートPo2に圧力源から圧油を流入させ、第1のポートPo1をタンクに連通させると、その圧力源の油圧が第2のピストン22の図2で左側の面22aに作用するので、第2のピストン22が第2のピストンロッド32と共に矢示B方向に移動する。それによって、テーブル2が同方向に押し出されて図3に示すように後退する。 【0024】すると、そのテーブル2の押圧面2aには第1のピストンロッド31の先端が当接しているので、その第1のピストンロッド31が第1のピストン21と共に矢示B方向に移動するため、第1のピストンロッド31が収縮する。したがって、この場合も上述した前進の場合と同様に、第1のピストン21に対しては、従来のシリンダのようにロッド側の面21bに圧力を加える必要がない。 【0025】このように、この実施の形態によるシリンダ1は、2個の通常の単動シリンダを背中合わせにしたような構成をしており、第1のピストン21と第2のピストン22の2つのピストンを有している。そして、その第1と第2のピストン21と22の第1のピストンロッド31側と第2のピストンロッド32側の各面21bと22bは共に受圧面として使用せずに、それと反対側の面(キャップ側)21aと22aを共に受圧面として使用している。 【0026】そのため、このシリンダ1は、それが単体では第1と第2のピストン21と22が共に突出する側に移動するだけであるため、それを収縮側に戻すことはできないが、上述したようにテーブル2と組み合わせて使用することにより、そのテーブル2を前進(矢示A)及び後退(矢示B)させることができる。このように、このシリンダ1は、第1のピストンロッド31と第2のピストンロッド32がそれぞれ第1と第2のピストン21と22の受圧面と反対側の面21bと22bに設けられているので、その第1と第2のピストンロッド31,32が受圧面となる面21a及び22aに無い分だけ各受圧面の面積を有効に使用することができる。 【0027】したがって、受圧面(面21a,22a)にピストンロッドが設けられている場合に比べて、外径の小さな第1,第2のピストン21,22であっても、受圧面積が大きい分だけ、その第1,第2のピストン21,22を大きな出力で、高速に移動させることができる。すなわち、図4に示すようなピストンロッド81,82の外径が共にdであり、ピストン80の外径がDである従来の両ロッド方式のシリンダと、図5に示すような第1のピストンロッド31と第2のピストンロッド32の外径が共にdであり、第1のピストン21と第2のピストン22の外径が共にDであるシリンダ1との受圧面積を比較してみると、次のようになる。なお、d=D/2の関係にあるものとする。 【0028】まず、図4のピストン80の両側の受圧面80a,80bの各受圧面積Aaは、Aa=π(D2−d2)/4=3.14{D2−(D/2)2}/4=3.14×3×D2/16また、図5の第1のピストン21と第2のピストン22の受圧面となる面21a,22aの各受圧面積Baは、Ba=3.14×D2/4となる。したがって、Aa/Ba=0.75 となり、図5のシリンダを使用すれば、図4のシリンダの75%の大きさのピストンであっても、同じ出力が得られる。このように、このシリンダ1によれば、テーブルを駆動させるために必要な駆動負荷に合わせた最適サイズの小型シリンダを提供することができる。 【0029】図6は図1のシリンダを使用したシリンダ駆動システムの油圧回路例を示す油圧回路図である。この油圧回路は、シリンダ1の第1のポートPo1及び第2のポートPo2を切換弁40を介して圧力源7に接続している。そして、その切換弁40を、第1のポートPo1に圧力を供給し、第2のポートPo2をタンク8に連通させることによって減圧させる図4で左方に移動させた切換位置である第1の切換位置と、第2のポートPo2に圧力を供給し、第1のポートPo1をタンク8に連通させることによって減圧させる同図で右方に移動させた切換位置である第2の切換位置とに切換可能にしている。 【0030】また、この油圧回路は、切換弁40と並列に加圧用切換弁41を設け、テーブル2を作動させる直前にその加圧用切換弁41によりシステムの管路内及びシリンダ1の第1のポートPo1が連通する室と第2のポートPo2が連通する室の圧力をテーブル2の作動圧(動き出す圧力)まで高めるようにしている。そして、切換弁40のRポートを、速度調整弁9を介してタンク8に連通させている。その速度調整弁9は、第1のポートPo1あるいは第2のポートPo2からタンク8に流出する油の流量を調整することにより、テーブル2の移動速度を調整する役割を果たす。 【0031】なお、このシリンダ駆動システムでは、シリンダ1の第1のピストンロッド31をテーブル2の押圧面2aに固定又は接触させると共に、第2のピストンロッド32をテーブル2の押圧面2aに対向する押圧面2bに固定又は接触させている。このシリンダ駆動システムは、切換弁40を図6に示した位置から左方に移動させて第1の切換位置にすると、圧力源7から第1のポートPo1に圧力が供給されると共に第2のポートPo2がタンク8に速度調整弁9を介して連通することにより減圧されるので、第1のピストンロッド31が突出側(矢示A方向側)に移動してテーブル2が前進する。 【0032】また、切換弁40を図6に示した位置から右方に移動させて第2の切換位置にすると、圧力源7から第2のポートPo2に圧力が供給されると共に第1のポートPo1がタンク8に速度調整弁9を介して連通することにより減圧されるので、第2のピストンロッド32が突出側に移動して、テーブル2が今度は矢示Bの逆方向に後退する。 【0033】ところで、一般的に作動油は圧縮性があるため、切換弁40を上述した第1の切換位置あるいは第2の切換位置に切り換えたときには、シリンダ1の受圧面となる面21aあるいは22aに設定通りの圧力が即到達することはないので、必ず作動油の圧縮によりテーブル2の移動が遅れる。しかしながら、このシリンダ駆動システムでは、上述したように切換弁40と並列に加圧用切換弁41を設け、テーブル2を作動させる直前にその加圧用切換弁41の位置を図6に示した位置から右方に切り換えることにより、システムの管路内及びシリンダ1の第1のポートPo1が連通する室と第2のポートPo2が連通する室の圧力をテーブル2の作動圧まで高める。 【0034】そして、その後で切換弁40を第1の切換位置あるいは第2の切換位置に切り換えると、加圧用切換弁41をすぐに図6に示す位置に戻す。このようにすることにより、テーブル2を移動させるための負荷相当圧(=負荷/受圧面積)を、シリンダ1の各受圧面となる面21aと22aに、切換弁40を第1の切換位置あるいは第2の切換位置に切り換える前に作用させることができるので、上記のようなテーブル2の移動遅れを防止することができる。 【0035】なお、この加圧用切換弁41を設けなかった場合のテーブル2の移動遅れ時間は、例えば配管(25A)の長さを10m、シリンダ容積を500cc、所要圧力を10MPa とすると、油の圧縮ボリュームは約32ccとなり、ポンプ(圧力源7)の流量を101/minとすると、約0.2 秒(圧縮のための所要時間)となる。 【0036】図7は第1のピストンロッドの外径と第2のピストンロッドの外径とを異ならせたテーブル往復駆動用シリンダを示す概略構成図であり、図1と対応する部分には同一の符号を付してある。このシリンダ1′は、第1のピストンロッド31に対して第2のピストンロッド(以下、単にピストンロッドと云う)32′の外径を太くしている(逆にして第1のピストンロッド31側を太くしてもよい)。 【0037】このようにすれば、テーブル2が矢示B方向に移動したときにピストンロッド32′に大きなスラスト力が加わるようなときでも、そのピストンロッド32′は外径をシリンダケース3の内径が許す範囲で大きくして強度アップを図っているので、ピストンロッド32′の変形を防止するすることができる。また、ピストンロッド32′は外径を大きくしても、それによってピストン22の受圧面積が減少するようなことがないので、シリンダ1′を初期の設定通りの出力で確実に駆動することができる。さらに、ピストンロッド32′のようにロッド径を大きくしても、油圧制御系の変更が全く不必要であるという利点もある。 【0038】図8はこの発明によるテーブル往復駆動用シリンダの他の実施の形態を示す概略構成図であり、図7と対応する部分には同一の符号を付してある。このシリンダ51は、シリンダのストローク長が長いために一体製作が困難な場合に、シリンダケース53Aと53Bを別々に製作し、それらを組立て時にフランジ部54と55を互いにボルトで結合するようにしたものである。このような構成にすれば、第1のピストンロッド31の移動方向(図8で左右方向)に長いシリンダ51であっても、それを容易に製作することができる。なお、この図8では、第1,第2のポートPo1,Po2及びエアーベント用接続口5,6の図示を省略してある。 【0039】図9は図6のシリンダ駆動システムを適用した車両姿勢変更用テーブル装置を示す平面図である。この車両姿勢変更用テーブル装置は、図6で説明したシリンダ駆動システムにより、走行路56と上面が略同じ高さにあるテーブル2を矢示AあるいはB方向に高速で移動させるものであり、シリンダ1は、そのテーブル2の下側に配設されている。 【0040】そして、この車両姿勢変更用テーブル装置は、テーブル2が例えば教習所内等の走行路56を走行する車両の一部である例えば後輪(テーブル2を大型化して前後輪とすることもできる)を載置した状態で、第1のピストンロッド31の移動方向である矢示AあるいはB方向に移動可能にしている。走行路56の両側には、車両の走行方向に沿って所定の間隔を置いて車速センサ57,58及び59,60がそれぞれ配設されていて、その車速センサ57と59が、また車速センサ58と60がそれぞれ対向している。 【0041】そして、車速センサ57から投光された光を受光側の車速センサ59が受け、車速センサ60から投光された光を受光側の車速センサ58が受け、そのセンサ間を車両が通過することによって遮光されたときに、車両の通過を検知する。そして、その車両の車速を瞬時に図示しない制御部で検出して、その車両の後輪がテーブル2の上に位置するタイミングで、シリンダ1を瞬時に矢示AあるいはB方向に高速で移動させ、走行車両をスリップさせる。 【0042】なお、この車両姿勢変更用テーブル装置では、テーブル2の移動方向の両端部をテーブルカバー61,62で覆っているため、走行路56をテーブル2に向かって走行する車両の運転者には、そのテーブル2がどちらのテーブルカバー61,62側に偏って移動しているかについては、外部からでは判断できないようになっている。このような車両姿勢変更用テーブル装置であっても、図1等で説明したシリンダ1は、小型でありながら高い出力により高速でテーブル2を移動させることができるので、そのテーブル2上に載った車両の走行姿勢を急激に変更することができる。 【0043】 【発明の効果】以上説明したように、この発明によるテーブル往復駆動用シリンダによれば、小型でありながら出力に無駄がないので、テーブルを高速で往復駆動させることができる。そして、そのシリンダを使用すれば、シリンダ駆動システムをコンパクトに構成することができ、しかも安価にすることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】597027958 【氏名又は名称】株式会社トキメックパワーシステムズ 【識別番号】590002482 【氏名又は名称】日本鋪道株式会社
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)6月30日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】大澤 敬
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| 【公開番号】 |
特開平11−13710 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)1月22日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−174955 |
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