| 【発明の名称】 |
液圧式切換えユニット |
| 【発明者】 |
【氏名】カール・ヨアヒム・シユミュッカー
【氏名】グンター・ロタール・ギュリッヒ
【氏名】ヘルマン・ヨーゼフ・ラウメン
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| 【要約】 |
【課題】操作すべき大きなアクチュエータの場合にも小さな駆動出力で短い切換え時間を可能にする、液圧式切換えユニットを提供する。
【解決手段】本発明は液圧式切換えユニットに関する。この切換えユニットはケーシング1を具備し、このケーシング内に互いに間隔をおいて2つの圧力室8,9が配置され、この圧力室に少なくとも1個の作動ピストン16がシリンダと共に付設されている。更に、スライドロッド2が作動ピストン16に連結され、かつケーシング1内で往復運動可能に案内されている。更に、制御可能な切換え弁13によって両圧力室8,9のその都度一方が圧力媒体供給部Pに、両圧力室8,9の他方が還流部Rに交互に接続可能である。更に、少なくとも1個のピストン状の弁体17が作動ピストン16の端位置でその都度圧力媒体によって片側を付勢されている。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ケーシング(1)を具備し、このケーシング内に互いに間隔をおいて2つの圧力室(8,9)が配置され、この圧力室に少なくとも1個の作動ピストン(16)がシリンダと共に付設され、更に、スライドロッド(2)を具備し、このスライドロッドが作動ピストン(16)に連結され、かつケーシング(1)内で往復運動可能に案内され、更に、制御可能な切換え弁(13)を具備し、この切換え弁によって両圧力室(8,9)のその都度一方が圧力媒体供給部(P)に、両圧力室(8,9)の他方が還流部(R)に交互に接続可能であり、更に、少なくとも1個のピストン状の弁体(17)を具備し、この弁体が作動ピストン(16)の端位置でその都度圧力媒体によって片側を付勢されていることを特徴とする液圧式切換えユニット。 【請求項2】 弁体(17)の有効圧力面積が作動ピストン(16)のそれぞれの有効ピストン面積よりも大きいことを特徴とする請求項1記載の切換えユニット。 【請求項3】 スライドロッド(2)の互いに反対方向に向いた環状の端面が作動ピストン(16)の圧力面を形成し、スライドロッド(2)のガイドの壁がこの範囲においてシリンダの壁を形成し、このシリンダに、大きな直径を有する圧力室(8)がそれぞれ接続していることを特徴とする請求項1または2記載の切換えユニット。 【請求項4】 少なくとも1個の弁体(17)が間隔をおいて両作動ピストン(16)に付設され、弁体の直径が圧力室(8,9;25)の直径よりも小さく、それぞれの端位置に付設可能である、圧力室(8,9;25)の少なくとも1つの端面側の壁が、弁体(17)のためのシール座として形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の切換えユニット。 【請求項5】 その都度の作動ピストンの移動方向に見て、所属のシリンダに圧力逃し室(14)が接続し、この圧力逃し室が還流部(R)に接続可能であり、作動ピストン(16)が端位置に達したときにシリンダ(1.2)と圧力逃し室(14)の間の通路を開放する手段が設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の切換えユニット。 【請求項6】 弁体(17)の少なくとも一方の端面に緩衝ピストン(21)が設けられ、弁体(17)が端位置に達する直前に、この緩衝ピストンが緩衝シリンダ(22)内に挿入され、この緩衝シリンダが絞り(24)として作用する接続部(23)を介して圧力室(8,9;25)に接続されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の切換えユニット。 【請求項7】 作動ピストン(16)に付設された圧力室(8,9)内にそれぞれ、弁体(17)が設けられていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載の載の切換えユニット。 【請求項8】 1個だけの弁体(17.1)が、両作動ピストン(16)の間の別個の圧力室(25)内に設けられ、圧力室(25)の両端面がそれぞれ弁体(17.1)のシール座として形成されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一つに記載の切換えユニット。 【請求項9】 作動ピストン(16)に戻しばね(3,4)が付設されていることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一つに記載の切換えユニット。 【請求項10】 戻しばね(3,4)が機械的なばね要素によって形成されていることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一つに記載の切換えユニット。 【請求項11】 弁体(17.2)が両側に作用するように作動ピストンとして形成され、かつ二つの圧力室(8.2,9.2)の間で往復運動可能にシリンダ(29)内で案内され、両圧力室(8.2,9.2)がそれぞれ、戻しばねとして作用する予圧可能なガスアキュムレータ(3.1,4.1)に接続され、圧力室(8.2,9.2)が制御可能な切換え弁(13)を介して圧力媒体供給部(P)と還流部(R)に交互に接続可能であり、スライド弁(37)が設けられ、このスライド弁によって弁体(17.2)の端位置でその都度所属の戻しばね(3.1,4.1)が圧力媒体供給部(P)に接続されて圧力媒体によって付勢されることを特徴とする請求項1〜10のいずれか一つに記載の切換えユニット。 【請求項12】 シリンダ(29)が排出管路(31)に接続され、この排出管路が圧力制限弁(32)を介して還流部(R)に接続され、弁体(17.2)がこの排出管路(31)に関して制御弁としてしての働きをし、この制御弁が端位置で圧力を加えられる圧力室(8.2,9.2)をその都度圧力制限弁(32)に接続することを特徴とする請求項11記載の切換えユニット。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、液圧式切換えユニットに関する。 【0002】 【従来の技術】アクチュエータ、例えば弁等を操作するための液圧式切換えユニットの使用は、アクチュエータが比較的に大きな質量を有し、およびまたは短い切換え時間内に大きなストロークにわたって移動しなければならないときに、困難である。この問題は、アクチュエータが高いサイクル周波数で移動しなければならないときに一層困難になる。速い移動速度、ひいてはそれによって生じる大きな加速力のために、大きな駆動出力を供しなければならない。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】本発明の根底をなす課題は、操作すべき大きなアクチュエータの場合にも小さな駆動出力で短い切換え時間を可能にする、液圧式切換えユニットを提供することである。 【0004】 【課題を解決するための手段】この課題は本発明に従い、ケーシングを具備し、このケーシング内に互いに間隔をおいて2つの圧力室が配置され、この圧力室に少なくとも1個の作動ピストンがシリンダと共に付設され、更に、スライドロッドを具備し、このスライドロッドが作動ピストンに連結され、かつケーシング内で往復運動可能に案内され、更に、制御可能な切換え弁を具備し、この切換え弁によって両圧力室のその都度一方が圧力媒体供給部に、両圧力室の他方が還流部に交互に接続可能であり、更に、少なくとも1個のピストン状の弁体を具備し、この弁体が作動ピストンの端位置でその都度圧力媒体によって片側を付勢されている、液圧式切換えユニットによって解決される。作動ピストンに対して戻しばねが付設されていると特に有利である。 【0005】本発明における圧力媒体は気体の媒体でもよいし、液体の媒体でもよい。スライドロッドの概念は、切換えユニット内に配置されたスライドロッドだけでなく、スライドロッドに連結された操作すべきアクチュエータも含む。ピストンと弁体を備えたスライドロッドはその概念に応じて、単独であるいは操作すべきアクチュエータと関連して、場合によっては戻しばねと関連して、圧力媒体を介して動かされるばね−質量−系を形成する。 【0006】本発明による液圧式切換えユニットは、その力−変位−特性が電磁式アクチュエータに類似し、従って今まで電磁式アクチュエータだけが用いられた用途での使用を可能にするという利点がある。本発明による切換えユニットの特別な利点は、スライドロッドの運動がその都度作動ピストンを介して行われ、ピストン状の弁体の配置によって、圧力媒体の作動圧力を高めないで自由に選定可能な時間にわたってスライドロッドを所定の端位置に保持することができることにある。作動周波数と保持時間は、切換え弁の制御によって決まる。この切換え弁自体は適当な駆動手段に接続されている。戻しばねが配置されている場合には、系は無圧状態で、反対方向に作用する戻しばねの設計に相応して中央位置にある。この中央位置からスライドロッドは往復運動し始めなければならない。これは例えば作動ピストンに対する交互の圧力衝撃によってあるいは端位置まで片側の圧力を高めることによってあるいは圧力媒体供給部に接続可能な始動ピストンを付加的に配置することによって行うことができる。 【0007】本発明の有利な実施形では、弁体の有効圧力面積が作動ピストンの有効ピストン面積よりも大きくなっている。この実施形は、純粋な運動のために少量の圧力媒体を流すだけでよく、その都度の端位置に達すると、圧力を高めないで、弁体の大きな有効圧力面だけを介して、系をその都度の端位置に保持することができる。 【0008】本発明の特に有利な実施形では、少なくとも1個の弁体が間隔をおいて両作動ピストンに付設され、弁体の直径が圧力室の直径よりも小さく、それぞれの端部に付設可能である、圧力室の少なくとも1つの端面側の壁が、弁体のためのシール座として形成されている。この配置構造は、弁体が圧力室内で実際に自由に移動可能であり、移動時に圧力媒体が周囲を流れる際に摩擦損失が小さいということは別として、圧力室内の圧力媒体が圧力媒体供給部によって予め定められた作動圧力を受けているときにも、移動時に弁体の大きな有効圧力面が作用しないという利点がある。弁体の圧力面は、弁体がそれぞれの端位置でそのシール座に接触するときに初めて作用し、それによって予め定めた作動圧力の圧力媒体が作用する。 【0009】本発明の他の有利な実施形と変形実施形の特徴は従属請求項に記載してある。 【0010】 【発明の実施の形態】実施の形態の概略的な図に基づいて本発明を詳しく説明する。図1に縦断面を示した液圧式切換えユニットはケーシング1を備えている。このケーシング内で、スライドロッド2が戻しばね3,4の力に抗して往復運動可能である。戻しばね3,4はばねケーシング5,6内に設けられている。この場合、スライドロッド2は戻しばね4の側で接続ロッド7に連結されている。この接続ロッドには、図示していないアクチュエータ、例えば弁が接続されている。 【0011】ケーシング1内には2つの圧力室8,9が設けられている。この圧力室から、スライドロッド2の延長部2.1,2.2が外へ案内されている。この場合、通過案内部10は適当に設計されたシールを備えている。圧力室8,9は圧力管路11,12を介して図示していない圧力供給部に接続されている。両圧力室8,9は制御可能な切換え弁13、例えば4/2(4ウェイ/2位置)方向制御弁を介して、圧力供給部に交互に接続可能であり、従って高圧で付勢可能である。圧力室8,9の互いに向き合った端側は、スライドロッド2の通過案内部の開口の範囲において、シリンダとして同時に弁座として形成されている。これは図2,3の拡大図に詳しく示してある。圧力逃し室14がシリンダに接続されてケーシング1内に設けられている。この圧力逃し室はそれぞれ戻り管路15を介して還流部に接続されている。この還流部は圧力媒体供給部よりも低い圧力を有する。 【0012】スライドロッド2は両端に環状面を備えている。この環状面は作動ピストン16の一部を形成している。これも図2,3に詳しく示してある。スライドロッド2は更に、作動ピストン16から間隔をおいて、各々の圧力室8,9内に弁体17を備えている。この弁体の外径は関連する圧力室の直径よりも小さい。普通の場合、両戻しばね3,4は同一に形成されているので、無圧状態でスライドロッド2の両作動ピストン16と弁体17は対称の中央位置にある。 【0013】切換え弁13を例えば図示した切換え位置に調節すると、圧力媒体が高圧管路11を経て圧力室8に供給される。この場合、圧力は戻しばね3,4の合力に打ち勝つような高さに調節されている。それによって、スライドロッド2が図1に示した端位置に移動させられる。切換え弁13が図示していない切換え駆動装置を介して交互に往復運動させられると、スライドロッド2が同様に往復運動するので、スライドロッドに連結されたアクチュエータも同様に交互に移動し、例えば弁を開閉することができる。動かされる質量が比較的に小さく、動かされる圧力媒体容積が小さい場合には、切換えユニットを高い切換え周波数で往復運動させることができる。運転中はスタート圧力よりも低い圧力で作動させることができる。 【0014】図2の拡大図から判るように、ケーシング1内を案内されるスライドロッド2の部分は延長部2.1,2.2よりも大きな直径を有する。それによって、ケーシング1内を案内されるスライドロッド2の部分の横断面積がA.1で、延長部2.1の横断面積がA.3であるとき、有効ピストン面積K=A.1−A.3が生じる。圧力室8に高圧が供給されると、運動力B=p×(A.1−A.3)が生じる(矢印18方向)。この運動力はほぼスライドロッド2の摩擦力に打ち勝つ。 【0015】スライドロッド2に連結された弁体17は横断面積A.2を備えている。この横断面積はスライドロッド2の横断面積A.1と延長部2.1の横断面積A.3よりも大きい。この場合、ケーシング1内のガイド1.1寄りの弁体17の周縁19はシールエッジとして形成されている。一方、圧力室8の関連する端面20は弁座として形成されている。この弁座は例えば図示のように端面を円錐形に形成することによって形成可能である。弁体17の座面が弁座20に接触するや否や、大きな圧力面積V=A.2−A.3が圧力室8内の圧力媒体に供されるので、圧力室8内の圧力が変わらない場合弁体17ひいては操作すべきアクチュエータは大きな保持力で端位置に保持される。 【0016】弁体17の座面が圧力室8の端面20のシール座に確実に接触するようにするために、通過案内部1.2の開口に対して短い間隔をおいて圧力逃し室14が設けられている。この圧力逃し室は戻し管路15に接続されている。スライドロッド2は小さな横断面積の範囲1.2を備えているので、スライドロッド2が端位置に移動する際に、スライドロッドは先ず最初に、前述のようにピストンとして作用する。しかし、弁体17がその端位置に近づくや否や、範囲1.2の小さな横断面が小さなアンダーカットによって開放されるので、圧力室8と戻し管路15が直接的に接続される。しかし、この接続は弁体によってシール座で閉じる空間によって制限される。従って、スライドロッド2の周縁2.3は同時に、この位置で開放するスライド弁のように作用するので、弁体の接触時に圧力媒体の迅速な流出が保証される。 【0017】切換え弁13が切換えられ、圧力室9に圧力媒体が供給され、圧力室8が還流部に接続されると、圧力逃し室14が常に戻し弁に接続されているので、スライドロッド2が圧力差とばね力に基づいて矢印18と反対方向に移動する。この場合、弁体17がそのシール座から離れた後で圧力逃し室14が閉鎖される。この移動の際、実際には、ピストン面積Kによって押しのけられた液体容積だけが還流部に押し出される。一方、圧力室8または9内に含まれる圧力媒体が弁体17の押圧面積の周りを流れる。 【0018】弁体17が接触する直前に圧力媒体の流出を保証するためには、スライドロッド2の端縁2.3によって与えられる“弁オーバーラップ”が充分な大きさでなければならないので、小さな質量のときにも比較的に大きな慣性力を生じる速い移動速度の場合、弁体17の衝突は比較的に激しい。このような激しい衝突を回避するために、図3に示すように、弁体17の端面20に、図2に示すようなシールエッジ19の代わりに、緩衝ピストン21の形をした突出部が旋削されている。この緩衝ピストンは端位置で、通過案内部1.2の範囲に緩衝シリンダとして形成された旋削溝22に挿入される。緩衝ピストン21は同時に、スライド弁のようにシールを形成する。切換えユニットが例えばシート弁を操作するために使用されると、緩衝ピストンとして形成することによって、いわゆる二重嵌め合わせが不要となる。すなわち、系の長手方向寸法を弁座に合わせるだけでよい。例えば熱膨張によって生じる得る誤差は、緩衝ピストンの形をした突出部によって補償される。 【0019】この緩衝シリンダ22は圧力室8に接続することができる。この接続部は絞りとして作用する。これは接続管路23によって達成可能である。この接続管路には場合によっては調節可能な絞り24が配置される。これは、緩衝ピストンを前に付加的に配置した図2のシート弁として弁体17を形成する場合、緩衝ピストン21を採寸することによって簡単に行うこともできる。この緩衝ピストンは、緩衝シリンダ22の壁と緩衝ピストンの外周との間に小さな隙間が保たれるように設計されている。 【0020】両構造について、肩2.3と緩衝ピストン21の間隔が適切である場合、弁体17がその端位置の方へ移動する際に、先ず最初に緩衝ピストン21が緩衝シリンダ22に侵入し、その際接続管路23を経て圧力媒体の一部を圧力室8に押し戻すことが容易に判る。肩2.3が圧力逃し室14への通路1.2を開放するときに初めて、残りの圧力媒体が妨害されずに還流部に流出することができるので、弁体17はその全体のシール面が圧力室内の圧力を受けて密封閉鎖する。 【0021】図1から判るように、それぞれの端位置で一方の戻しばねが圧縮される(図1では戻しばね4が圧縮される)ので、圧縮された戻しばねは他方の戻しばねと比べて余剰の力を有する。この力は端位置で、弁体17を介して加えられる付加的な保持力に反作用する。切換え弁13を介して系を切換えるや否や、圧縮された戻しばねによって系が他の端位置の方へ加速される。この場合、作動ピストン16に作用する押圧力が付加的に供され、この押圧力により、系は他の端位置でも接触する。 【0022】図2,3に基づいて説明した実施の形態は、液状圧力媒体による運転に適している。図4には、特に気体の圧力媒体の使用時に有利に使用可能な実施の形態が示してある。この実施の形態は原理的には図1,2,3の実施の形態と同じように形成されているので、同じ構成部品には同じ参照符号がつけてあり、従って上記の実施の形態の説明を参照することができる。 【0023】図4の実施の形態の重要な違いは、1個の弁体17.1だけがスライドロッド2に連結されていることにある。この弁体は圧力室25内で往復運動可能であり、この圧力室には、スライドロッド2の両端で小さな圧力室8.1,9.1が接続している。圧力室8.1,9.1は更に、圧力管路11,12を介して、4/2方向制御弁の形をした切換え弁に接続されている。一方、圧力室25は圧力管路26を介して圧力媒体供給部に常時接続されている。 【0024】図示した実施の形態の場合、弁体17は図1の実施の形態の場合よりも非常に大きな横断面積を有する。しかし、弁体17は図1の場合と同様にシール面を備え、圧力室25は例えば円錐形の旋削溝の形をしたシール座を両端に備えている。案内ロッド(スライドロッド)2は図2に詳しく示したように、弁体17.1に直接続いて、旋削溝2.4を備え、ケーシング1は対応する圧力逃し室14を備えている。従って、弁体17.1が端位置で接触する際に、この弁体によって閉じる残りの室25.1は圧力逃し室14を介して圧力を逃がすことができる。 【0025】図示した実施の形態の場合、圧力逃し室14は還流部に直接接続されないで、分岐管路11.1,12.1を介してそれぞれ、切換え弁13に通じる所属の管路11,12に接続されている。図示した端位置では、装置全体が圧力室25内の圧力媒体と圧力室8.1内の圧力媒体を介して端位置に保持される。切換え弁が切換えられると、圧力付勢が供給管路11から供給管路12に交替するので、圧力室9.1だけでなく圧力逃し室14も作動圧力によって付勢される。それによって、圧力室25内の弁体17.1は両側が同じ圧力にさらされ、従って、圧力室25が相変わらず高圧の圧力媒体供給部に接続されていても、スライドロッド2は圧力室9.1からの力の作用により戻しばね3の力に抗して移動させられる。圧力室8.1内の少量の圧力媒体は管路11を経て還流部に押し出される。弁体17.1が圧力室8.1寄りの側で圧力室25内のそのシール座に接触するや否や、圧力室25と圧力逃し室14の間の連通が圧力逃し室14を介して短時間行われる。しかし、弁体17がシール座に接触するや否や、この連通は遮断される。 【0026】上記の系の場合にも、スライドロッド2はそれに接続されたアクチュエータが高い周波数で往復運動し、多量の圧力媒体を動かす必要がない。図5には、液状圧力媒体の使用のための構成された、図4の変形実施の形態が示してある。この場合にも、基本構造が上述の基本構造に一致しているので、同じ部品には同じ参照符号がつけてあり、上記の説明を参照することができる。 【0027】この系の場合、切換え弁13として3/2方向制御弁が設けられている。この切換え弁13は、圧力室9の供給管路12を圧力媒体供給部Pまたは還流部Rに選択的に接続できるように配置されている。圧力室8は管路11を介して圧力媒体供給部Pに常時接続されている。この実施の形態の場合、図4の実施の形態の場合と同様に、弁体17.1が1個だけ設けられている。この弁体は両圧力室8,9の間に配置された圧力室25内で往復運動可能である。 【0028】この構造の場合、圧力室9寄りの圧力室25の端範囲が分岐部12.1を介して管路12に接続されている。圧力室8寄りの側で、圧力室25に溢流管路27が接続されている。この溢流管路27は後述するように、管路28を介して戻し管路Rに接続されるかまたは圧力管路11から分岐した分岐管路11.1を介して高圧部に接続される。この場合、スライドロッド2は環状溝29を備えている。この環状溝は弁体17.1に関連して次のように配置されている。すなわち、弁体の端位置で、圧力室25が溢流管路27と分岐管路11.1を介して圧力媒体管路11に接続されるように配置されている。それによって、圧力媒体は圧力室8内の作動ピストン16を介してだけでなく、圧力室25内の弁体17.1を介してスライドロッド2に作用し、このスライドロッドを端位置で保持する。 【0029】切換え弁13が切換えられると、圧力媒体が管路12を経て圧力室9と、弁体17.1の前で閉鎖された部分室25.1に供給されるので、弁体17.1の両側で同じ圧力が生じ、保持力が相殺される。それによって、スライドロッド2は戻しばね4の勝っているばね力の作用を受けて、他方の端位置の方へ摺動する。溢流管路27に接続された分岐管路11.1,28はそれぞれ、スライドロッド2のガイド1.1と溢流管路27の所属の接続部に開口している。接続はそれぞれ、スライドロッド2の環状溝29によって行われる。図示した接続位置から他方の接続位置に切換え弁13を切換えた後で、戻しばね4の力の作用により、構造体が他方の端位置の方へ移動するや否や、圧力媒体供給部Pに接続された分岐管路11.1は環状溝29から離れ、弁体17.1が端位置に達すると、戻し管路28が環状溝に接続されるので、残留室25.1内に残っている圧力が“逃げる”。作動ピストン16を形成する圧力室8内の環状面は、弁体17.1がその端位置に達するときにも、圧力室8を圧力媒体供給部Pに接続し続けるように、弁体17.1に対して離して設けられている。戻しばね3の方への運動時に必要な余剰力を供することができるようにするために、圧力室9内の作動ピストン16のピストン面積は圧力室8内の作動ピストン16のピストン面積よりも大きくなっている。続いて、切換え弁13が元の位置に切換えられると、戻しばね3の大きなばね力と、圧力室8内のピストン16の小さな面積に作用する予圧は移動の開始のために充分であり、それによってスライドロッド2は反対方向に戻る。なぜなら、還流部への切換えによって圧力室9の圧力が逃げるからである。 【0030】図6には、上述の実施の形態の場合のような機械的なばねの代わりに、流体ばねを設けた他の実施の形態が示してある。この実施の形態も液体または気体の圧力媒体を供給することができる。しかし、液体の圧力媒体の供給が有利である。この構造の特徴は、ケーシング1内でスライドロッド7内に1個の弁体17.2が設けられていることにある。この弁体は図4,5の実施の形態のように、両側に作用するように形成されている。この実施の形態の特徴は更に、弁体17.2が同時に作動ピストンの機能を受け持つことにある。 【0031】弁体17.2には2つの圧力室8.2,9.2が付設されている。この圧力室はシリンダ29として形成された中間範囲を介して互いに接続され、この中間範囲内で、ピストンとしての弁体17.2が案内されている。弁体17.2の各々の端位置にはそれぞれ、図2に基づいて説明したように、環状の圧力逃し室14.1が付設されている。この圧力逃し室は管路11,12を介して切換え弁13に接続され、この切換え弁は4/2方向制御弁として形成されている。切換え弁13の接続位置に応じて、管路11または管路12が圧力媒体供給部Pに接続される。 【0032】シリンダ範囲29の中央平面内に、環状室30が設けられている。この環状室は管路31を介して圧力保持弁32に接続されている。弁体17.2はその端位置で環状室30を他方の圧力室に対して開放するように、軸方向長さが採寸されている。この開放により、他方の圧力室は圧力媒体供給部の圧力よりも低い予め定めた圧力に調節される。 【0033】この実施の形態の場合、戻しばねとして、予圧を加えることができるガスアキュムレータ3.1,4.1が設けられている。このガスアキュムレータは例えばダイヤフラム式アキュムレータとして形成されている。予圧を加えたガスを充填したガス室3.2,4.2はダイヤフラム3.3,4.3を介して圧力媒体室3.4,4.4に対して閉鎖されている。 【0034】圧力媒体室3.4,4.4はそれぞれ、接続管路33を介して所属の圧力室8.2,8.3に接続されている。従って、接続位置に応じて、ガス圧がダイヤフラムと管路33を介して所属の圧力室に押し出される。これは圧力室8.2について示してある。ケーシング1内には2つの横方向管路34,35が設けられている。この横方向管路はスライドロッド2のガイド2.1を貫通し、管路36を介して圧力媒体供給部Pに接続されている。管路34,35はそれぞれ、液体室3.4,4.4と圧力室8.2,9.2との間でガスアキュムレータ3.1,4.1の供給管路33に開口している。 【0035】スライドロッド7はこの範囲に環状溝37を備えている。この環状溝は弁体17.2の各端位置で、管路34または図示のごとく管路35を圧力媒体管路36に接続する。図示から判るように、弁体17.2のそれぞれの端位置において、反作用する戻しばね、図示では戻しばね4.1が、所属の圧力室9.2および還流部Rに対して弁体17.2によって閉鎖されている。しかし、同時に、所属の供給管路、図示では供給管路35が、圧力媒体管路36に接続されているので、圧力媒体供給部Pから戻しばね4.1に圧力が加えられる。 【0036】同時に、それぞれの端位置で、他方の戻しばね、図示では戻しばね3.1によって、所属の圧力室、図示では圧力室8.2が圧力を加えられ、弁体17.2がその端位置に保持される。図示した端位置で切換え弁13が切換えられると、弁体17.2によって閉鎖された圧力室9.2の部分室9.3に高圧が加えられる。圧力保持弁32から圧力室8.2に低い圧力が加えられるので、弁体17.2はそのシール座から離れ、戻しばね4.1の供給管33を開放し、それによって弁体17.2が戻しばね4.1を介して他方の端位置に押される。 【0037】弁体17.2がそのシール座から離れた直後、管路35が閉鎖され、端位置に達した後で管路34が閉鎖される。この移動時に同時に、戻しばね3.1に予圧が加えられ、端位置に達すると管路34を介して圧力下に保持される。新しい端位置では同時に、環状室30の圧力室9.2側が開放されるので、圧力保持弁32によって予め定められた低い圧力がこの圧力室9.2内で生じる。 【0038】図2,3に基づいて説明した構造的な細部はすべての実施の形態において使用可能である。いわゆる二重嵌め合わせを避けるためには、図7の拡大図に示すように、弁体17の閉鎖周縁19(図2参照)の代わりに、弁体17をピストンとして形成し、端面20(図2)を円筒面20.1として形成することが望ましい。面取り部19.1により、シートエッジ20.2が到達したときに(図7の下側半部参照)、圧力媒体は先ず最初に高速で弁座のそばを流れるので、緩衝が達成される。この位置で同時に、制御エッジ23が圧力逃し室14に既に開放しているので、スライドロッドのはね返りが確実に防止される。弁体17はここでは、系の端位置が操作すべき部品によって予め定められるときに、二重嵌め合わせを防止するために、スライド弁として形成されている。付加的なシート弁との組み合わせも同様に可能である。
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| 【出願人】 |
【識別番号】391011984 【氏名又は名称】エフ・エー・フアウ・モトーレンテヒニック・ゲゼルシヤフト・ミト・ベシユレンクテル・ハフツング・ウント・コンパニー・コマンデイトゲゼルシヤフト 【氏名又は名称原語表記】FEV MOTORENTECHNIK GESELLSCHAFT MIT BESCHRANKTER HATUNG & COMPANY KOMMANDIT GESELLSCHAFT
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| 【出願日】 |
平成10年(1998)3月13日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】江崎 光史 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開平11−13707 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)1月22日 |
| 【出願番号】 |
特願平10−63498 |
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