| 【発明の名称】 |
スクロール圧縮機 |
| 【発明者】 |
【氏名】広岡 勝実
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| 【要約】 |
【課題】固定スクロール10及び旋回スクロール14のうず巻状ラップ12、16の先端面41に穿設されたシール溝42の内部にチップシール17、18を埋設してなるスクロール圧縮機において、うず巻状ラップ12、16の厚さが薄くなったとき、チップシール17、18のシール性能が低下したり、シール溝42の加工が難しくなるのを防止する。
【解決手段】シール溝42の側壁43を外側のみとした。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 固定スクロール及び旋回スクロールのうず巻状ラップの先端面に穿設されたシール溝の内部にチップシールを埋設してなるスクロール圧縮機において、上記シール溝の側壁を外側のみとしたことを特徴とするスクロール圧縮機。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明はスクロール圧縮機に関する。 【0002】 【従来の技術】従来のスクロール圧縮機の1例が図2に示されている。1はハウジングで、カップ状本体2とこれに図示しないボルトによって締結されたフロントハウジング6とからなる。このフロントハウジング6を貫通する回転軸7はベアリング8及び9を介してフロントハウジング6に回転自在に支持されている。 【0003】ハウジング1の内部には固定スクロール10及び旋回スクロール14が配設されている。この固定スクロール10は端板11とその内面に立設されたうず巻状ラップ12とを備え、この端板11はボルト13によってカップ状本体2に締結されている。端板11の外周面をカップ状本体2の内周面に密接させることによってハウジング1内が仕切られ、端板11の外側に吐出キャビティ31が限界され、端板11の内側に吸入室28が限界されている。 【0004】また、端板11の中央には吐出ポート29が穿設され、この吐出ポート29は吐出弁30によって開閉される。吐出弁30の揚程は弁押え32によって規制され、これら吐出弁30及び弁押え32の一端はボルト33によって端板11に締結されている。 【0005】旋回スクロール14は端板15とその内面に立設されたうず巻き状ラップ16とを備えている。端板15の外面中央部に突設された円筒状ボス20の内部にはドライブブッシュ21が旋回軸受23を介して回動自在に嵌装され、このドライブブッシュ21に穿設されたスライド溝24内には回転軸7の内端に偏心して突設された偏心駆動ピン25がスライド可能に嵌合されている。 【0006】旋回スクロール14と固定スクロール10とは相互に所定距離だけ偏心させ、かつ、180 °だけ角度をずらせて図示のように噛み合わされる。かくして、うず巻状ラップ12の先端面に埋設されたチップシール17は端板15の内面に密接し、うず巻状ラップ16の先端面に埋設されたチップシール18は端板11の内面に密接し、うず巻状ラップ12と16の側面は複数個所で線接触してうず巻の中心に対してほぼ点対称をなす複数の圧縮室19a 、19b が形成される。 【0007】端板15の外面の外周縁とフロントハウジング6の内端面との間にはオルダムリンク26が介装され、フロントハウジング6の内端面に固定されたスラスト軸受36は端板15の外面の外周縁に摺接する。 【0008】旋回スクロール14の公転旋回運動による動的アンバランスを平衡させるためにドライブブッシュ21にはバランスウェイト27が固定され、回転軸7にはバランスウェイト37が固定されている。 【0009】しかして、回転軸7を回転させると、偏心駆動ピン25、スライド溝24、ドライブブッシュ21、旋回軸受23、ボス20を介して旋回スクロール14が駆動され、旋回スクロール14はオルダムリンク26によってその自転を阻止されながら公転旋回運動する。 【0010】すると、うず巻状ラップ12と16の側面の線接触部が次第にうず巻の中心方向に移動し、この結果、圧縮室19a 、19b はその容積を減少しながらうず巻の中心方向へ移動する。 【0011】これに伴って、図示しない吸入口を通って吸入室28へ流入したガスがうず巻状ラップ12及び16の外終端によって限界される開口部から圧縮室19a 、19b 内へ取り込まれて次第に圧縮されながら中央の室22に至り、ここから吐出ポート29を通り吐出弁30を押し開いて吐出キャビティ31へ吐出され、次いで、図示しない吐出口を経て外部に吐出される。 【0012】 【発明が解決しようとする課題】上記従来のスクロール圧縮機においては、固定スクロール10及び旋回スクロール14のうず巻状ラップ12、16の先端面にチップシール17、18が埋設されているが、うず巻状ラップ12、16の厚さが薄くなると、チップシール17、18及びこれらが嵌合されるシール溝の巾が狭くなるため、シール不足により圧縮ガスが漏洩して性能が低下するという問題があった。 【0013】また、シール溝を加工するためのエンドミルを小径としなければならないため、加工が困難となるとともにエンドミルが折損し易いという問題があった。 【0014】 【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決するために発明されたものであって、その要旨とするところは、固定スクロール及び旋回スクロールのうず巻状ラップの先端面に穿設されたシール溝の内部にチップシールを埋設してなるスクロール圧縮機において、上記シール溝の側壁を外側のみとしたことを特徴とするスクロール圧縮機にある。 【0015】 【発明の実施の形態】本発明の実施形態が図1に示され、(A) は旋回スクロールの分解斜視図、(B)はチップシールを埋設した状況を示す部分的断面図である。 【0016】旋回スクロール14のうず巻状ラップ16の先端面41にはチップシール18を埋設するためのシール溝42が穿設されている。このシール溝42は外側、即ち、うず巻の放射方向側のみに側壁43を有し、内側の側壁は削除されている。 【0017】なお、図示しないが、固定スクロール1も上記と同様である。他の構成は図2に示す従来のものと同様であり、対応する部材には同じ符号を付してその説明を省略する。 【0018】しかして、スクロール圧縮機の運転時、うず巻の中心側の圧縮室44内の圧力がその外側の圧縮室45内の圧力より高くなり、この圧力差によってチップシール18はシール溝42内を外側、即ち、放射方向に押圧されて側壁43に密接することにより中心側の圧縮室44内の高圧のガスが外側の圧縮室45に漏洩するのを阻止する。 【0019】かくして、固定スクロール1及び旋回スクロール2のうず巻状ラップ12、16の厚さが薄くなってもチップシール17、18の巾を狭くする必要がなくなるので、ガスの漏洩を阻止できる。また、シール溝42を小径のエンドミルによって加工する必要がなくなるので、シール溝42の加工が容易となり、切削工具の折損もなくなる。 【0020】 【発明の効果】本発明においては、シール溝の側壁を外側のみとしたため、固定スクロール及び旋回スクロールのうず巻状ラップの厚さが薄くなってもチップシールの巾を狭くする必要がなくなるので、ガスの漏洩を阻止できる。 【0021】また、シール溝を小径のエンドミルによって加工する必要がなくなるので、シール溝の加工が容易となり、切削工具の折損もなくなる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000006208 【氏名又は名称】三菱重工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成10年(1998)2月6日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】菅沼 徹 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開平11−230064 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)8月24日 |
| 【出願番号】 |
特願平10−41346 |
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