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【発明の名称】 自動車のフューエルパイプ構造
【発明者】 【氏名】高村 秀治

【氏名】友澤 幸作

【氏名】前田 健一

【要約】 【課題】フューエルパイプを組み付けるだけの作業で帯電が未然に回避できるようにすること。

【解決手段】燃料タンク1とエンジン2とをフューエルパイプ3を介してパイプ接続し、該燃料タンク1内の燃料を該フューエルパイプ3を通して該エンジン2に供給する。フューエルパイプ3は分割部分で導電性コネクタ4を介して連結された合成樹脂パイプ3a,金属パイプ3bに分割パイプとされ、金属パイプ3bは上記コネクタ4と電気的に導通可能な非防錆塗装部を残して防錆塗装が施されている。これにより、フューエルパイプ3をパイプ接続するだけでその帯電を未然に回避でき、組み付け性が向上する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 燃料タンクとエンジンとをフューエルパイプを介してパイプ接続し、該燃料タンク内の燃料を該フューエルパイプを通して該エンジンに供給する自動車のフューエルパイプ構造において、上記フューエルパイプは分割部分がコネクタを介して連結された複数の分割パイプとされ、所望のパイプは上記コネクタの導電性を有する部分と電気的に導通可能な非防錆塗装部を残して防錆塗装が施されていることを特徴とする自動車のフェールパイプ構造。
【請求項2】 請求項1に記載された自動車のフューエルパイプ構造において、上記分割パイプは互いにパイプ接続された合成樹脂パイプと金属パイプとにより構成され、該合成樹脂パイプの内面には上記コネクタの導電性を有する部分に電気的に接続された第1導電性部が、上記金属パイプには先端に上記コネクタの導電性を有する部分に電気的に接続された第2導電性部がそれぞれ設けられていることを特徴とするフューエルパイプ構造。
【請求項3】 請求項2に記載された自動車のフューエルパイプ構造において、上記金属パイプは先端部にシールリングを設けて上記コネクタにはめ込まれ、該金属パイプのシールリング設置部分より先端部に上記非防錆塗装部が形成されていることを特徴とするフューエルパイプ構造。
【請求項4】 請求項1ないし3のいずれかに記載された自動車のフューエルパイプ構造において、燃料タンク内に合成樹脂により形成されたフィルタを設け、このフィルタに上記フューエルパイプがパイプ接続されていることを特徴とするフューエルパイプ構造。
【請求項5】 請求項1ないし3のいずれかに記載された自動車のフューエルパイプ構造において、燃料タンク内に合成樹脂により形成されたフィルタおよび燃料ポンプを設け、このフィルタおよび燃料ポンプに上記フューエルパイプがパイプ接続されていることを特徴とするフューエルパイプ構造。
【請求項6】 請求項2もしくは3のいずれかに記載された自動車のフューエルパイプ構造において、上記コネクタは導電性コネクタとされ、上記金属パイプ先端部がはめ込まれる嵌合孔の内周面と該金属パイプの上記非防錆塗装部の外周部との間に設定の間隙が設けられていることを特徴とするフューエルパイプ構造。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、自動車のフューエルパイプ構造に関するものであり、特にフューエルパイプへの帯電を構造簡単に回避できるものである。
【0002】
【従来技術】従来、例えば、特開平8−193552号公報に開示されているように、燃料タンクの内部に燃料ポンプ,ストレーナおよびレギュレータを収納し、エンジンルーム等の空間を補器類のレイアウトに有効に利用するようにしたものが提案されている。
【0003】上記ストレーナや燃料ポンプは燃料をフューエルパイプに供給する際、内部に流れる燃料との接触により帯電する嫌みがあり、その帯電を回避できる構造として、例えば、上記静電気の帯電を回避するため専用のアース線を設けることが考えられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこのものによれば、それ専用のアース線を必要とし、しかもそれを組み付け配線するための作業を必要とし、構造が複雑で組み付け作業性が悪いものである。
【0005】この発明は、かかる点に鑑みなされたものであり、その目的とするとことは、フューエルパイプを組み付けるだけの作業で帯電が未然に回避できるようにすることである。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明の上述の課題を解決するための課題解決手段は、請求項1に記載された発明のように、燃料タンクとエンジンとをフューエルパイプを介してパイプ接続し、該燃料タンク内の燃料を該フューエルパイプを通して該エンジンに供給する自動車のフューエルパイプ構造において、上記フューエルパイプは分割部分がコネクタを介して連結された複数の分割パイプとされ、所望のパイプは上記コネクタの導電性を有する部分と電気的に導通可能な非防錆塗装部を残して防錆塗装が施されているものである。
【0007】ここにおいて、上記分割パイプは請求項2に記載された発明のように、互いにパイプ接続された合成樹脂パイプと金属パイプとにより構成され、該合成樹脂パイプの内面に上記コネクタの導電性を有する部分に電気的に接続された第1導電性部を、上記金属パイプには先端に上記コネクタの導電性を有する部分に電気的に接続された第2導電性部をそれぞれ設けることが好ましい。
【0008】また、上記金属パイプは請求項3に記載された発明のように、その先端部にシールリングを設けて上記コネクタにはめ込まれ、該金属パイプのシールリング設置部分より先端部に上記非防錆塗装部を形成するようにすることが好ましい。
【0009】一方、この発明の上述の課題を解決するための課題解決手段は、請求項4に記載された発明のように、請求項1ないし3のいずれかに記載された自動車のフューエルパイプ構造において、燃料タンク内に合成樹脂により形成されたフィルタを設け、このフィルタに上記フューエルパイプがパイプ接続されているものである。さらにこの発明の上述の課題を解決するための課題解決手段は、請求項5に記載された発明のように、請求項1ないし3のいずれかに記載された自動車のフューエルパイプ構造において、燃料タンク内に合成樹脂により形成されたフィルタおよび燃料ポンプを設け、このフィルタおよび燃料ポンプに上記フューエルパイプがパイプ接続されているものである。
【0010】さらにまた、上記コネクタは請求項6に記載された発明のように、導電性コネクタとされ、上記金属パイプ先端部がはめ込まれる嵌合孔の内周面と該金属パイプの上記非防錆塗装部の外周部との間に設定の間隙を設けることが好ましい。
【0011】
【発明の実施形態】以下、この発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1ないし図4はこの発明の実施形態を示しており、自動車に搭載された燃料タンク1とエンジン2とはフューエルパイプ3を介してパイプ接続されており、該燃料タンク1内の燃料はこのフューエルパイプ3を介して該エンジン1に供給される。
【0012】上記フューエルパイプ3は互いにパイプ接続された合成樹脂パイプ3aと鋼管パイプ3bとにより構成さた分割パイプとさ、これら分割パイプ3a,3bは分割部分で金属製の導電性コネクタ4を介して連結されている。各合成樹脂パイプ3aの内周面には上記導電性コネクタ4に電気的に接続された第1導電性部としての金属コート層3cが設けられている。
【0013】また、上記鋼管パイプ3bは先端に上記コネクタの導電性を有する部分に電気的に接続された第2導電性部がそれぞれ設けられている。上記鋼管パイプ3bはその外周にフッ素塗装による防錆塗装が施されているが、該防錆塗装が施されている範囲は上記導電性コネクタ4と電気的に導通可能な非防錆塗装部3dを残す形で防錆塗装が施されている。
【0014】すなわち、上記鋼管パイプ3bは先端部にシールリング5を設けて上記導電性コネクタ4の嵌合孔4aにはめ込まれている。そして、この鋼管パイプ3bのシールリング5設置部分より先端部に非防錆塗装部3d(フッ素塗装を施していない部分)が形成され、上記第2導電性部が設けられる。
【0015】上記導電性コネクタ4の嵌合孔4a内周面と、上記鋼管パイプ3b先端部の上記非防錆塗装部3dの外周部との間に設定の間隙(例えば、0.05mm)が設けられている。
【0016】上記燃料タンク1の内部空間6に収納される燃料供給装置7は、燃料タンク1の上面に開設した開口部8を覆うようにネジ9で着脱自在に固定される蓋体10に取り付けられている。
【0017】上記燃料供給装置7に燃料ポンプ11,ストレーナ12及びその他部品が、ユニット化されている。上記燃料ポンプ11は、合成樹脂により形成された外装ケース11aの内部に電動機(図示せず)を収納した電動機一体型のもので、その下端面から突出する吸入管13が設けられている。吸入管13には金属製の網よりなるメッシュフィルター14が装着される。燃料ポンプ11内の電動機(図示せず)はコードを介して蓋体10に設けたコネクタを介して外部配線される。
【0018】ストレーナ12は、合成樹脂により形成された外装ケースであるカップ状のストレーナハウジング12aと、ストレーナハウジング12aの上面を塞ぐプレート12bおよぶストレーナハウジング12aの内部に収納された環状のフィルターエレメント12cとを備える。
【0019】ストレーナ12の内部には、フィルターエレメント12cを挟んで外側の未清浄燃料室と、内側の清浄燃料室とが画成される。フィルターエレメント12cの中央に形成した清浄燃料室の上部と蓋体10の上面に突設した燃料供給管12dとが内部で燃料通路を介して連通する一方、該燃料供給管12dに上記合成樹脂パイプ3aが導電性コネクタ4を介して連結されている。
【0020】15はフューエルゲージユニットで、上記ストレーナ12のストレーナハウジング12a外面に取り付けられており、上記燃料ポンプ11内の電動機(図示せず)とともにはコードを介して蓋体10に設けたコネクタを介して外部配線される。
【0021】次ぎに、上記のごとく構成した実施形態の作用について説明する。先ず、燃料タンク1とエンジン2とをフューエルパイプ3を介してパイプ接続する作業について説明する。
【0022】上記合成樹脂パイプ3aの端部は予め上記導電性コネクタ4と図3に示されるように嵌合され、該合成樹脂パイプ3aの金属コート層3cと導電性コネクタ4が電気的に接続されている。
【0023】このように、該合成樹脂パイプ3aは導電性コネクタ4に予め結合されているので、鋼管パイプ3bの係止フランジ3eを該導電性コネクタ4の係合爪4bに係合するだけで、上記フューエルパイプ3の配管作業は完了する。この作業時において、上記合成樹脂パイプ3aの部分で変形するため配管作業は極めて簡単におこなうことができる。
【0024】これとあわせて、上記分割パイプ3a,3bは分割部分でこれらを導電性コネクタ4に連結することにより、各合成樹脂パイプ3aの内周面の第1導電性部としての金属コート層3cが自動的にコネクタ4と電気的に接続され、同様に、各鋼管パイプ3bの第2導電性部としての先端の非防錆塗装部3dが自動的にコネクタ4と電気的に接続される(上記間隙を介して電気的に接続される)。したがつて、上記フューエルパイプ3はその途中に配管作業の容易な合成樹脂パイプ3aを有する分割パイプであっても、特別な作業を施すことなく燃料タンク1とエンジン2との間を電気的に導通状態にできる。
【0025】また、各導電性コネクタ4に鋼管パイプ3bの先端をはめ込む作業は、上記導電性コネクタ4の嵌合孔4a内周面と、上記鋼管パイプ3b先端部の上記非防錆塗装部の外周部との間に設定の間隙(例えば、0.05mm)が設けらいるため、嵌合作業もスーズにおこなえ、しかもこの間での燃料は上記シールリング5により確実におこなわれる。
【0026】燃料ポンプ11の運転により、燃料タンク1の内部空間6に収容された燃料がメッシュフィルター14通ってストレーナ12に供給される。ストレーナ12の内部において環状のフィルターエレメント12cを半径方向外側から内側に通過して濾過された燃料は、上部から上記燃料供給管12dを介してエンジン2のインジェクタ2aに併給される。
【0027】このとき、エンジン2に供給される燃料が過剰になって燃料供給圧が高まると、余剰の燃料が燃料タンク1の内部空間6に戻される。而して、ストレーナ12及びを燃料ポンプ11と一体化して燃料タンク1の内部空間6に納め、該燃料タンク1内の燃料を上記分割パイプとして構成された合成樹脂パイプ3a,鋼管パイプ3bを通して該エンジン2に供給することができる。
【0028】上記したように燃料が燃料ポンプ11からストレーナ12通ってフューエルパイプ3に供給されると、燃料と燃料ポンプ11の合成樹脂により形成された外装ケース11a,ストレーナ12の合成樹脂により形成されたストレーナハウジング12aとの間に摩擦接触が生じこれに起因し静電気が発生し、燃料ポンプ11,ストレーナ12,上記フューエルパイプ3を帯電させる可能性がある。
【0029】たとえこのような静電気が発生し、該ストレーナ12や燃料ポンプ11さらには上記フューエルパイプ3の帯電は燃料タンク1とエンジン2とが上記フューエルパイプ3を介して電気的に導通状態とされており、上記帯電は未然に回避できる。
【0030】すなわち、燃料タンク1の燃料供給管12dは導電性コネクタ4,合成樹脂パイプ3aの金属コート層3c,導電性コネクタ4,鋼管パイプ3bの外周の非防錆塗装部(フッ素塗装を施していない部分)を順次介してエンジン2に電気的に導通状態とされ(アースされ)、上記燃料供給装置7の部分で生じた静電気の蓄積が未然に回避できる。
【0031】なお、本実施形態において、燃料タンク1に近い導電性コネクタ4を燃料ポンプ11のアース線を介してアースするようなアース線を設けたり、鋼管パイプ3bの中間部に非防錆塗装部(フッ素塗装を施していない部分)を設け、この部分を車体等にアースするようなアース線を設けても良い。
【0032】
【発明の効果】以上の如く、請求項1に記載された自動車のフェールパイプ構造によれば、燃料タンクとエンジンとをフューエルパイプを介してパイプ接続し、該燃料タンク内の燃料を該フューエルパイプを通して該エンジンに供給する自動車のフューエルパイプ構造において、上記フューエルパイプは分割部分がコネクタを介して連結された複数の分割パイプとされ、所望のパイプは上記コネクタの導電性を有する部分と電気的に導通可能な非防錆塗装部を残して防錆塗装が施されているので、燃料パイプをパイプ接続するだけでフューエルパイプ等の帯電を未然に回避でき、組み付け性が向上する。
【0033】また、請求項2に記載された自動車のフェールパイプ構造によれば、上記分割パイプは互いにパイプ接続された合成樹脂パイプと金属パイプとにより構成され、該合成樹脂パイプの内面には上記コネクタの導電性を有する部分に電気的に接続された第1導電性部が、上記金属パイプには先端に上記コネクタの導電性を有する部分に電気的に接続された第2導電性部がそれぞれ設けられているので、フューエルパイプの配管作業は上記合成樹脂パイプ部分の変形により極めて容易におこなうことができる。
【0034】そして、請求項3に記載された自動車のフェールパイプ構造によれば、上記金属パイプは先端部にシールリングを設けて上記コネクタにはめ込まれ、該金属パイプのシールリング設置部分より先端部に上記非防錆塗装部が形成されているので、防錆効果を損なうことなく上記効果を発揮することができる。
【0035】一方、請求項4に記載された自動車のフェールパイプ構造によれば、燃料タンク内に合成樹脂により形成されたフィルタを設け、このフィルタに上記フューエルパイプがパイプ接続されているので、燃料パイプをパイプ接続するだけでストレーナやフューエルパイプ等の帯電を未然に回避することができ、組み付け性が向上する。
【0036】さらにまた、請求項5に記載された自動車のフェールパイプ構造によれば、燃料タンク内に合成樹脂により形成されたフィルタおよび燃料ポンプを設け、このフィルタおよび燃料ポンプに上記フューエルパイプがパイプ接続されているので、燃料パイプをパイプ接続するだけでストレーナ,燃料ポンプ,フューエルパイプ等の帯電を未然に回避することができ、組み付け性が向上する。
【0037】請求項6に記載された自動車のフェールパイプ構造によれば、上記コネクタは導電性コネクタとされ、上記金属パイプ先端部がはめ込まれる嵌合孔の内周面と該金属パイプの上記非防錆塗装部の外周部との間に設定の間隙が設けられているので、その嵌合作業がスムーズにおこなわれる。
【出願人】 【識別番号】000003137
【氏名又は名称】マツダ株式会社
【出願日】 平成10年(1998)3月26日
【代理人】
【公開番号】 特開平11−280581
【公開日】 平成11年(1999)10月12日
【出願番号】 特願平10−79128