| 【発明の名称】 |
EGR装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】佐藤 浩美
【氏名】川島 幸博
【氏名】濱田 治樹
【氏名】蔀 克士
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| 【要約】 |
【課題】構成部品の個体バラツキに起因した硫酸発生を完全に防止しつつ、NOx 低減効果を高める。
【解決手段】本発明に係るEGR装置6は、エンジン1の排気通路1から排ガスの一部であるEGRガスを取り出して吸気通路3に環流させるEGR装置6にあって、EGRガス温度を調節するための温度調節手段8,9,10,12と、温度調節後のEGRガスの温度を検出するためのガス温度検出手段16と、このガス温度検出手段の出力に基づいて上記温度調節手段を制御するコントローラ13とを備えたものである。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 エンジンの排気通路から排ガスの一部であるEGRガスを取り出して吸気通路に環流させるEGR装置にあって、EGRガス温度を調節するための温度調節手段と、温度調節後のEGRガスの温度を検出するためのガス温度検出手段と、該ガス温度検出手段の出力に基づいて上記温度調節手段を制御するコントローラとを備えたことを特徴とするEGR装置。 【請求項2】 上記コントローラが、エンジン運転状態に基づいて目標EGRガス温度を決定し、且つ、この目標EGRガス温度と、上記ガス温度検出手段で検出された実際のEGRガス温度との偏差に基づき、上記温度調節手段を制御する請求項1記載のEGR装置。 【請求項3】 上記温度調節手段が、エンジンの排気通路と吸気通路とを結ぶEGR通路に設けられEGRクーラを有した冷却通路と、該冷却通路をバイパスするバイパス通路と、これら冷却通路及びバイパス通路のEGRガス流量比を調節するための流量比調節弁とを備え、上記コントローラが上記流量比調節弁を制御する請求項1又は2記載のEGR装置。 【請求項4】 上記冷却通路のEGRクーラ上流側に設けられ該EGRクーラへのEGRガスの流入を規制するための開閉弁をさらに備え、上記コントローラが、上記ガス温度検出手段で検出されたEGRガス温度が所定温度以下のとき、上記開閉弁を全閉にする請求項3記載のEGR装置。 【請求項5】 上記冷却通路のEGRクーラ上流側に設けられ該EGRクーラへのEGRガスの流入を規制するための開閉弁をさらに備え、上記コントローラが、上記冷却通路側流量がゼロとなるよう上記流量比調節弁を制御するとき、上記開閉弁を全閉にする請求項3記載のEGR装置。 【請求項6】 上記冷却通路のEGRクーラ上流側に設けられ該EGRクーラへのEGRガスの流入を規制するための開閉弁と、上記冷却通路及びバイパス通路から流出し混合されたEGRガスの流量を調節するための流量調節弁とをさらに備え、上記コントローラが、上記流量調節弁を全閉にするとき、上記開閉弁を全閉にする請求項3記載のEGR装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、エンジンの排ガスの一部(EGRガス)を排気通路から取り出して吸気通路に環流(EGR;Exhaust Gas Recirculation)させるEGR装置に関する。 【0002】 【従来の技術】ディーゼルエンジン等の排ガス中のNOx を低減するためEGRが有効であることは知られている。即ち、EGRを行うと、吸気中の酸素濃度が低下して燃焼が緩慢となり、燃焼温度の低下によりNOx の生成が抑制されると考えられるからである。 【0003】一方、吸気にEGRガスを混入させることでその分新気量が減り、スモークが悪化するという問題がある。これを解決するため、EGR通路中に水冷式・空冷式等のEGRクーラを設け、高温のEGRガスを冷却して体積を減少させることにより、新気量の増大を図り、スモークの発生を防止しようという提案がなされている。 【0004】このようなEGR装置(所謂クールEGRシステム)としては特開平4-175453号公報に開示されたような装置がある。これにおいてはEGR通路が途中で分岐され、一方の分岐通路にEGRクーラが設けられ、他方の分岐通路がバイパス通路として使用される。各分岐通路にはEGR弁が設けられ、これらEGR弁はエンジン負荷に基づき開閉制御される。特にエンジン高負荷時以外は、EGRクーラ側のEGR弁を閉じ、ガスの冷却を行わないようにしている。これにより軽負荷時にガス温度を高温に保ち、ポンピングロスを増加させないようにしている。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】ところで、この従来装置では、各分岐通路に設けられたEGR弁がエンジン負荷のみに基づき制御されるオープンループ制御が採用される。このため、装置の各構成部品(例えばEGR弁)の個体バラツキによっては、狙い通りにEGRガス温度を制御できない欠点がある。 【0006】一方、ディーゼルエンジンの場合、排ガス即ちEGRガスに硫黄分及び水分が含まれており、EGRガスを冷却し過ぎると、ガス中の水分が結露して水となり、これが硫黄分と反応して硫酸を生成し、EGR通路をなす配管、EGRクーラ、吸気管、シリンダ等各構成部品に腐食を生じさせてしまう。 【0007】よって、ディーゼルエンジンの場合、上記のような個体バラツキに起因して硫酸が発生する虞があり、このような事態は絶対に回避しなければならない。 【0008】一方、このような個体バラツキを予定して、EGRガス温度が硫酸発生温度を絶対下回らぬよう、バイパス通路側のEGR弁開度を多めに設定しておくことも考えられるが、これでは本来の目的であるEGRガスの冷却が不十分となり、十分なNOx 低減効果が得られない。 【0009】 【課題を解決するための手段】本発明は、エンジンの排気通路から排ガスの一部であるEGRガスを取り出して吸気通路に環流させるEGR装置にあって、EGRガス温度を調節するための温度調節手段と、温度調節後のEGRガスの温度を検出するためのガス温度検出手段と、このガス温度検出手段の出力に基づいて上記温度調節手段を制御するコントローラとを備えたものである。 【0010】これによれば、実際のEGRガス温度に基づくフィードバック制御が可能となり、硫酸発生温度を下回らない最小且つ最適温度にEGRガス温度を制御できる。 【0011】ここで、上記コントローラが、エンジン運転状態に基づいて目標EGRガス温度を決定し、且つ、この目標EGRガス温度と、上記ガス温度検出手段で検出された実際のEGRガス温度との偏差に基づき、上記温度調節手段を制御するのが好ましい。 【0012】また、上記温度調節手段が、エンジンの排気通路と吸気通路とを結ぶEGR通路に設けられEGRクーラを有した冷却通路と、この冷却通路をバイパスするバイパス通路と、これら冷却通路及びバイパス通路のEGRガス流量比を調節するための流量比調節弁とを備え、上記コントローラが上記流量比調節弁を制御するのが好ましい。 【0013】また、上記冷却通路のEGRクーラ上流側に設けられEGRクーラへのEGRガスの流入を規制するための開閉弁をさらに備え、上記コントローラが、上記ガス温度検出手段で検出されたEGRガス温度が所定温度以下のとき、上記開閉弁を全閉にするのが好ましい。 【0014】また、上記冷却通路のEGRクーラ上流側に設けられEGRクーラへのEGRガスの流入を規制するための開閉弁をさらに備え、上記コントローラが、上記冷却通路側流量がゼロとなるよう上記流量比調節弁を制御するとき、上記開閉弁を全閉にするのが好ましい。 【0015】また、上記冷却通路のEGRクーラ上流側に設けられEGRクーラへのEGRガスの流入を規制するための開閉弁と、上記冷却通路及びバイパス通路から流出し混合されたEGRガスの流量を調節するための流量調節弁とをさらに備え、上記コントローラが、上記流量調節弁を全閉にするとき、上記開閉弁を全閉にするのが好ましい。 【0016】 【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面に基づいて詳述する。 【0017】図1は本発明の実施形態に係るEGR装置を示す。なお本装置も前記同様に所謂クールEGRシステムの構成が採られる。 【0018】本装置はディーゼルエンジン1に組み合わされ、エンジン1には排気通路2と吸気通路3とが備えられる。ここではターボチャージャ4も備えられ、ターボチャージャ4は排気通路2の排ガスで駆動され、吸気通路3の吸気を過給するようになっている。吸気通路3にはインタークーラ5が備えられる。図中、排気通路2内の排ガスの流れを黒塗りの太矢印で、吸気通路3内の吸気の流れを白塗りの太矢印でそれぞれ示す。 【0019】かかるEGR装置6は、排気通路2と吸気通路3とを結ぶEGR通路7を有する。EGR通路7は、排気通路2(ここでは排気マニホールド)から排ガスの一部(EGRガス)を取り出してこれを吸気通路3(ここでは吸気マニホールド)に環流させる。図中、このEGRガスの流れを実線細矢印で示す。EGR通路7は途中で二分岐され、一方がEGRクーラ8を備えた冷却通路9、他方が冷却通路9をバイパスするバイパス通路10とされている。EGRクーラ8は水冷式で、エンジン1との間で一対の冷却水配管11を通じてエンジン冷却水を循環させるようになっている。図中、冷却水配管11内の冷却水の流れを破線細矢印で示す。これにより、EGRクーラ8内でEGRガスが冷却水との間で熱交換され、冷却されるようになる。 【0020】冷却通路9とバイパス通路10との合流部に、これら通路のEGRガス流量比を調節するための流量比調節弁12が設けられる。流量比調節弁12はスプール式の三方弁、負圧アクチュエータ及び電磁ソレノイド等からなり、コントローラとしての電子制御ユニット(以下ECUという)13によってデューティ制御され、各通路に開口する入口面積比を連続的に変えられるようになっている。つまりECU13から電磁ソレノイドに所定のデューティ比の定電圧パルスが付与されると、これに応じた量だけ負圧アクチュエータが作動し、これに三方弁が連動して、両通路9,10から弁下流側に至る通路面積比が上記デューティ比に応じた値になる。これにより、各通路9,10のEGRガスを所定の流量比で混合ないし集合させ、弁下流側に流出させることができる。もっともこの流量比調節弁は各通路9,10に設けたバタフライ弁等で構成してもよく、種々の変形が可能である。 【0021】EGR通路7の出口付近には流量調節弁14が設けられる。これは両通路9,10から流出し混合されたEGRガスの流量、つまり全EGRガス量を調節するためのものである。流量調節弁14はリフト弁、負圧アクチュエータ及び電磁ソレノイド等からなり、前記同様にECU13によってデューティ制御され、通路面積ないし弁開度を連続的に変えられるようになっている。もっとも、上記流量比調節弁12に可変絞りを設け、全EGRガス量を調節し得る機能を与えた場合は、単体としての流量調節弁14が省略可能である。このように流量調節弁についても種々の形態が考えられる。 【0022】ここで、冷却通路9のEGRクーラ8上流側には、EGRクーラ8へのEGRガスの流入を規制するための開閉弁15が設けられる。開閉弁15はバタフライ弁、負圧アクチュエータ及び電磁ソレノイド等からなり、前記と異なりECU13によってON/OFF制御され、全開或いは全閉のいずれか一方に制御されるようになっている。なおここではノーマルオープンのものが使用され、OFF で全開、ONで全閉となる。この開閉弁についても種々の形態が可能である。 【0023】また、EGR通路7の流量比調節弁12下流側且つ流量調節弁14上流側に、混合後のEGRガスの温度を検出するためのガス温センサ16(ガス温度検出手段)が設けられている。ガス温センサ16はEGRガス温度に応じた電圧の信号をECU13に出力する。 【0024】図示するように、ECU13は、エンジン(ENG)回転センサ、アクセルセンサ、水温センサ、ブーストセンサ等の各種センサからエンジン運転状態を示す各種信号を受け取り、所定の演算処理を行ってエンジン1及びEGR装置6を総括的に制御するようになっている。各センサからの出力信号は一定時間毎にA/D変換され、ECU13内のRAM にメモリされる。 【0025】次に、本実施形態の作用を説明する。 【0026】図2乃至図5はECU13によって実行される制御のフローチャートを示す。まず図2はエンジン1の制御ルーチン(メインルーチン)を示す。ECU13は、最初のステップ21で、エンジン回転センサ及びアクセルセンサ等の出力からエンジン回転速度NE及びアクセル開度ACL等を読み込み、これらの出力に基づき、ステップ22で燃料の目標噴射量Qfin を、ステップ23で燃料の目標噴射時期SOIを、それぞれ計算する。ここでは水温センサ及びブーストセンサ等で検出された冷却水温及び吸気圧等に基づき、目標噴射量Qfin 及び目標噴射時期SOIの補正を適宜行っている。これらの計算は所定タイミング毎、具体的には所定のクランクパルスがECU13に入力される度に行う。 【0027】次に、図3は流量比調節弁12の制御ルーチン(サブルーチン)を示す。これは上記メインルーチンに対し一定時間毎になされる割込み処理である。ECU13は、最初のステップ31で、上記で得られたエンジン回転速度NE及び目標噴射量Qfin に加え、ガス温センサ16で検出されるEGRガス温度Tegr を読み込む。そして次のステップ32で、エンジン回転速度NE及び目標噴射量Qfinの値から、目標EGRガス温度Ref Tegr をマップ検索により算出する。そしてステップ33で、現在値と目標値とのEGRガス温度の偏差ΔTegr =Tegr −Ref Tegr を計算する。そしてステップ34で、この偏差ΔTegr に応じたデューティ比Duty cool egr 、つまり流量比調節弁12の電磁ソレノイドに送るべき定電圧パルスのデューティ比をマップ検索により算出する。そしてステップ35でこのデューティ比に等しい定電圧パルスを電磁ソレノイドに送出して、流量比調節弁12の弁位置を調節する。 【0028】これにより、EGRクーラ8で冷却された低温のEGRガスと、バイパス通路10を流れてきた高温のEGRガスとが所定割合で混合され、混合後のEGRガス温度が、現在のエンジン運転状態に見合った温度に調節される。そしてこの調節後のEGRガス温度をガス温センサ16で検出し、これに基づいて再度流量比調節弁12を制御すれば、EGRガス温度のフィードバック制御が達成される。 【0029】このように、ここではEGRクーラ8、冷却通路9、バイパス通路10及び流量比調節弁12が、本発明の温度調節手段を構成している。 【0030】図4は流量調節弁14の制御ルーチン(サブルーチン)を示す。これも上記メインルーチンに対し一定時間毎になされる割込み処理である。ECU13は、最初のステップ41で、上記で得られたエンジン回転速度NE及び目標噴射量Qfin を読み込み、ステップ42でこれらの値から目標EGR量Ref Megr をマップ検索により算出する。そしてステップ43で目標EGR量Ref Megr に応じたデューティ比Duty mass egr 、つまり流量調節弁14の電磁ソレノイドに送るべき定電圧パルスのデューティ比をマップ検索により算出する。そしてステップ44でこのデューティ比Duty mass egr に等しい定電圧パルスを電磁ソレノイドに送出し、流量調節弁14を目標EGR量Ref Megr に見合った開度に調節する。これによりEGRガス量が現在のエンジン運転状態に見合った最適量に制御される。 【0031】図5は開閉弁15の制御ルーチン(サブルーチン)を示す。これも上記メインルーチンに対し一定時間毎になされる割込み処理である。ECU13は、最初のステップ51で、上記で得られたEGRガス温度Tegr 、偏差デューティ比Dutycool egr 及び目標EGR量Ref Megr を読み込む。そして次のステップ52で、EGRガス温度Tegr を設定温度 Lv Tegr (ここでは100 ℃)と比較し、Tegr > Lv Tegr のときはステップ53に、Tegr ≦ Lv Tegr のときはステップ56に進む。ステップ53では、偏差デューティ比Duty cool egr を設定値(ここでは0)と比較し、Duty cool egr >0のときはステップ54に、Duty cool egr ≦0のときはステップ56に進む。次に、ステップ54で、目標EGR量Ref Megr を設定値(ここでは0)と比較し、Ref Megr >0のときはステップ55に、Ref Megr ≦0のときはステップ56に進む。なおこの場合、後者が成立するのは0の場合だけである。 【0032】ステップ55では開閉弁15をOFF とする制御を行う。これにより開閉弁15は全開となり、EGRクーラ8へのEGRガスの流入が許容される。一方、ステップ56では、開閉弁15をONとする制御を行う。これにより開閉弁15は全閉とされ、EGRクーラ8へのEGRガスの流入が一切規制される。 【0033】このように本装置では、まず、図3にも示したように、ガス温センサ16で検出される現在のEGRガス温度に基づき、流量比調節弁12を制御し、EGRガス温度をフィードバック制御することができる。これにより硫酸発生温度を絶対下回らない最小温度にEGRガス温度を制御することができる。つまりこのような最小温度が実機試験等で求められ、ECU13のROM にマップ形式でメモリされている。よってそのマップから求められる目標値と、実際値との偏差に基づき流量比調節弁12を制御すれば、EGRガス温度をフィードバック制御することができる。こうして現在のエンジン運転状態に見合った最適温度のEGRガスが得られ、最大のNOx 低減効果を得ることが可能となる。また個体バラツキに起因した硫酸の発生を完全に防止できる。 【0034】ところで、上述の特開平4-175453号公報に開示された従来装置では、EGRクーラ側のEGR弁がEGRクーラの下流側に設けられている。よってこれをディーゼルエンジンと組み合わせ、EGRガスの冷却を中止すべくEGRクーラ側のEGR弁を全閉にすると、クーラ内にEGRガスが滞留し且つこれが過冷却されてしまい、硫酸を生じさせる結果となる。なお、上記従来装置はガソリンエンジンと組み合わされており、ガソリンエンジンの排ガスに硫黄分は含まれないため、この問題は発生しない。 【0035】そこで、本装置では、開閉弁15をEGRクーラ8の上流側に設けている。こうするとEGRガスの冷却を行わない場合に、EGRクーラ8内へのEGRガスの流入を完全に規制できる。これによりEGRクーラ8内でのガス滞留及び過冷却を防止でき、これに伴う硫酸発生を完全に防止することができる。従って、ディーゼルエンジンに最適なEGR装置とすることもできる。 【0036】ここで、EGRガスの冷却を行わない場合とは、■現在のEGRガス温度Tegr が設定温度 Lv Tegr (=100 ℃)以下の場合、■流量比調節弁12に対する偏差デューティ比Duty cool egr が0以下の場合、及び■流量調節弁14に対する目標EGR量Ref Megr が0の場合をいう。 【0037】■の場合、排ガス温度又は冷却水温が十分低いと考えられるため、クーラ内での結露防止のため冷却を中止する必要がある。よって開閉弁15を全閉とし、EGRクーラ8へのEGRガスの流入を規制している。 【0038】また■の場合に関しては、流量比調節弁12が、偏差デューティ比Duty coolegr が大きいほど冷却通路9側の通路面積を増すような構造となっており、その値が0以下であれば温度偏差ΔTegr も0以下で、現在のガス温度Tegr が目標温度Ref Tegr に等しいかそれ以下であることを意味する。よってこのときはEGRガスの冷却が不要なので、冷却通路9側を閉じるよう、或いは冷却通路9側流量がゼロとなるよう流量比調節弁12を制御し、同時に開閉弁15を全閉とし、EGRクーラ8内へのガスの流入を規制している。 【0039】また、■の場合は、EGR自体が不要で流量調節弁14が全閉とされる場合であるので、この場合にも同時に開閉弁15を全閉とし、EGRクーラ8内へのガスの流入を規制している。 【0040】このように、■の場合にあっては、排ガス温度又は冷却水温が低い始動時、寒冷時等において、クーラ内での結露を防止し、硫酸の発生を完全に防止することができる。 【0041】また、■の場合にあっては、EGRガスの温度が十分低温で冷却が不要な場合に、EGRクーラ8内へのガスの流入を規制でき、硫酸の発生を完全に防止することができる。 【0042】また、■の場合にあっては、EGR自体が不要な場合にEGRクーラ8内へのガスの流入を規制でき、硫酸の発生を完全に防止することができる。 【0043】さらに、■及び■の場合にあっては、開閉弁15を流量比調節弁12及び流量調節弁14と連動させられるので、これらの作動条件に応じて確実に開閉弁15を閉弁させられ、硫酸の発生を完全に防止することができる。 【0044】ここで、EGRガス温度の制御中に、EGRガス温度が何らかの原因で予定されていた最小温度を大きく下回ってしまったような場合でも、上記■の場合に該当すれば、開閉弁15が全閉とされ冷却が中止されるので、EGRガス温度は設定温度 Lv Tegr を大きく下回ることがない。これにより過冷却に対する完全な補償が達成される。このとき同時にEGRクーラ8内での結露及び硫酸発生が防止されるのは勿論である。 【0045】また、上述のような最小、最適なEGRガス温度の下で、流量調節弁14を制御し、EGR量を制御するので、最小量のEGRガスをエンジン1に送ることができ、新気量不足によるスモーク悪化等の問題も確実に防げる。 【0046】以上が本発明の実施形態であるが、本発明は上記実施形態の他にも種々の実施形態が可能である。例えば流量調節弁14にリフトセンサを追加し、これをフィードバック制御するようにしてもよい。またエンジンの形式・種類は限定されず、ガソリンエンジン等としてもよい。さらに、開閉弁を可変絞り式とし、流量比調節弁の一部として兼用させることもできる。即ち、この場合はバイパス通路に独立の流量調節弁を設け、上記流量比調節弁12は省略する。こうすればバイパス通路の流量調節弁と開閉弁との開度調節により、流量比を調節でき、開閉弁を全閉とすれば、冷却通路側流量をゼロとすると共にクーラ内へのガス流入を規制できる。 【0047】 【発明の効果】以上要するに本発明によれば以下の如き優れた効果が発揮される。 【0048】(1)EGRガス温度を最適にフィードバック制御でき、硫酸の発生を完全に防止すると共に、NOx 低減効果を高められる。 【0049】(2)ディーゼルエンジンに最適となる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000000170 【氏名又は名称】いすゞ自動車株式会社
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| 【出願日】 |
平成10年(1998)3月31日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】絹谷 信雄
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| 【公開番号】 |
特開平11−280566 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)10月12日 |
| 【出願番号】 |
特願平10−86766 |
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