| 【発明の名称】 |
コンクリート打設用足場板支持装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】與那原 好宏
【氏名】金親 勝
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| 【要約】 |
【課題】コンクリート構造物の構築を迅速かつ能率的に行い得るようにする。
【解決手段】このコンクリート打設用足場板支持装置30は、上側の前記水平固定棒材23に係合する上側係合部32が一端部に設けられ、手摺り用支柱が装着されるサヤ管33が他端部に設けられた水平梁部材31を有し、この水平梁部材31に移動自在に取り付けられた移動部材34には、下側の水平固定棒材23bに係合する下側係合部39が設けられた傾斜梁部材37がピン結合されている。この足場板支持装置30は、コンクリート構造物を構築する際に、コンクリートが打ち込まれる空間を形成する型枠材21の外側に配置され、上側と下側の水平固定棒材23a,23b相互間の間隔に応じて移動部材34を調整移動させる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 コンクリート構造物を構築する際に、コンクリートが打ち込まれる空間を形成する型枠材の外側にそれぞれ水平方向に延び上下方向に所定の間隔毎に固定された複数の水平固定棒材に配置され、かつ足場板を支持するコンクリート打設用足場板支持装置であって、上側の前記水平固定棒材に係合する上側係合部が一端部に設けられ、かつ手摺り用支柱が装着される支柱支持部材が他端部に設けられた水平梁部材と、前記水平梁部材に移動自在に取り付けられ、かつ任意の位置で前記水平梁部材に固定される移動部材と、上端部が前記移動部材にピン結合され、かつ下側の前記水平固定棒材に係合する下側係合部が下端部に設けられた傾斜梁部材とを有し、前記水平梁部材の上に足場板を配置して前記足場板の上において作業することにより前記コンクリート構造物を構築し得るようにしたことを特徴とするコンクリート打設用足場板支持装置。 【請求項2】 請求項1記載のコンクリート打設用足場板支持装置であって、前記上側係合部は上側の前記水平固定棒材に前記水平梁部材を締結して前記水平固定棒材から外れるのを防止するクランプ部材を有することを特徴とするコンクリート打設用足場板支持装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は基礎構造物、橋脚、壁構造建物、地下壁、擁壁などのようにコンクリートを打ち込むことにより形成されるコンクリート構造物を構築する際に使用される足場板を支持するコンクリート足場板支持装置に関する。 【0002】 【従来の技術】地下鉄、地下室、地下道などの地下構造物は、内部に鉄筋や鉄骨が組み込まれたコンクリート製の壁構造物や基礎構造物を構築することにより形成されており、ホテルやマンションなどの高層建築物も同様にコンクリート製の壁構造物や基礎構造物を構築することにより建築されている。さらに、崖などの土止めのための擁壁や橋脚なども、コンクリートにより形成されている。 【0003】上述した種々のコンクリート構造物は、内部に鉄筋が配筋された鉄筋コンクリート構造のもの、鉄骨骨組のまわりに鉄筋が配筋されコンクリートで一体化した鉄骨鉄筋コンクリート構造のものなどがある。このような、コンクリート構造物を構築する際には、その構造物の内部に埋め込まれる鉄骨や鉄筋などを構築する鉄筋工事と、構造物の外表面を形成するための型枠を構築する型枠工事、および型枠内にコンクリートを打ち込むコンクリート工事などが施工される。 【0004】型枠工事を行う際には、型枠材を固定するために垂直支持棒が基盤に取り付けられ、その垂直支持棒の外側にはそれぞれ水平方向に延びる水平固定棒材が上下方向に所定の間隔毎に取り付けられることになる。コンクリート工事にあっては、型枠の上方からコンクリートが打ち込まれることになるので、その作業を行うために型枠材の外側に足場板を配置することが必要となる。その足場板を支持するために、足場ブラケットあるいは型枠ブラケットとも言われるコンクリート打設用足場板支持装置を型枠材の外側に取り付けるようにしている。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】従来では、水平梁部材と垂直支柱部材とによりL字形状の足場ブラケットを形成し、水平梁部材の先端側と垂直支柱部材の下端側とを補強用の傾斜梁部材により連結するようにしている。そして、垂直支柱部材の上端部には型枠材の外側に設けられた上側の水平固定棒材に係合されるフックを設け、垂直支柱部材の下端部には下側の水平固定棒材に係合する受金具を設けており、その受金具をトグルピンにより上下方向に所定のピッチで固定し得るようにしている。 【0006】しかしながら、このような従来の構造では、型枠材の外側にそれぞれ水平方向に延びて配置される複数本の水平固定棒材の上下方向の間隔を高い精度としなければ、確実にフックと受金具のそれぞれが水平固定棒材に所望の荷重を伝達することができなくなる。そのため、コンクリート構造物を構築するための、型枠工事にあっては、水平固定棒材の上下方向の間隔つまりピッチを高い精度としなければならず、その工事の能率を向上させることが困難であった。 【0007】本発明の目的は、コンクリート構造物の構築を迅速かつ能率的に行い得るようにすることにある。 【0008】本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。 【0009】 【課題を解決するための手段】本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、以下のとおりである。 【0010】すなわち、本発明のコンクリート打設用足場板支持装置は、コンクリート構造物を構築する際に、コンクリートが打ち込まれる空間を形成する型枠材の外側にそれぞれ水平方向に延び上下方向に所定の間隔毎に固定された複数の水平固定棒材に配置され、かつ足場板を支持するコンクリート打設用足場板支持装置であって、上側の前記水平固定棒材に係合する上側係合部が一端部に設けられ、かつ手摺り用支柱が装着される支柱支持部材が他端部に設けられた水平梁部材と、前記水平梁部材に移動自在に取り付けられ、かつ任意の位置で前記水平梁部材に固定される移動部材と、上端部が前記移動部材にピン結合され、かつ下側の前記水平固定棒材に係合する下側係合部が下端部に設けられた傾斜梁部材とを有し、前記水平梁部材の上に足場板を配置して前記足場板の上において作業することにより前記コンクリート構造物を構築し得るようにしたことを特徴とする。 【0011】また、本発明のコンクリート打設用足場板支持装置は、上側の前記水平固定棒材に前記水平梁部材を締結して前記水平固定棒材から外れるのを防止するクランプ部材を有することを特徴とする。 【0012】本発明にあっては、上側係合部が係合される水平固定棒材と、下側係合部が形成される他の水平固定棒材との上下方向の間隔にずれが存在していても、そのずれを吸収してそれぞれの係合部は確実にそれぞれの水平固定棒材に密着した状態となる。 【0013】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。 【0014】図1は地下室を構築するための地下構造物の一例を示す図であり、この地下構造物は、地盤面10を掘削することにより形成される凹所11内に構築されており、凹所11の垂直の地肌面に沿って構築される構内側壁部12、スラブ床部13、および基礎部ないし仕切り壁部14などを有している。 【0015】図2は図1に示された仕切り壁部14の何れかを構築するための型枠工事を行っている状態を示す図であり、コンクリート構造物であり仕切り壁部14の内部に埋め込まれる鉄筋20が配筋された状態が示されている。図示する鉄筋20は、上下方向に延びる垂直鉄筋20aと、水平方向に延びる水平鉄筋20bとを有している。 【0016】コンクリート構造物としての仕切り壁部の両側面に対応し、コンクリートが打ち込まれる空間を区画形成するための堰板つまり型枠材21が配置されており、型枠材21はこれの外側に位置する複数本の垂直固定棒材22により支持されている。垂直固定棒材22の外側には、それぞれ水平方向に延び、上下方向に所定の間隔となった複数の水平固定棒材23が取り付けられている。水平固定棒材23は2本を一対として、図2に示すように、型枠材21の高さ寸法に応じて複数対が取り付けられており、それぞれの対の水平固定棒材23は、左右の型枠材21の外側において上下方向の位置が相互に対応するようになっている。図示する場合には、垂直固定棒材22および水平固定棒材23は、それぞれ中空の丸パイプにより形成されている。ただし、それぞれの棒材22,23を断面四角形の中空の角パイプによって形成するようにしても良い。 【0017】図2において左右両側の型枠材21相互の間隔を一定に保持するために、型枠材21の外側に上下位置が対応する一対の水平固定棒材23の間を貫通させてタイボルト24が設けられており、それぞれのタイボルト24の両端部にはリブ座金25が装着され、それぞれのリブ座金25はタイボルト24のねじ部にねじ結合するナット26により締結されている。 【0018】図2に示すように型枠材21を固定することにより、内部にコンクリートが打ち込まれる空間14aを区画形成するための型枠が形成されることになる。左右それぞれの型枠材21の外側には、図3に示すように、作業者がコンクリートの打ち込みつまり打設作業を行うための足場板27が取り付けられる。 【0019】図4は足場板27を支持するための本発明の一実施の形態であるコンクリート打設用足場板支持装置30を示す図であり、図5は図2に示された型枠の左右両側に図4の足場板支持装置30が取り付けられた状態を示す。なお、この足場板支持装置30は、型枠ブラケットあるいは足場ブラケットとも言われており、図3にあっては、左右両側の型枠材21のそれぞれに足場板支持装置30が取り付けられているが、左側の型枠材21の外側にのみ足場板27が取り付けられ、右側の型枠材21には、足場板27がまだ取り付けられていない状態が示されている。 【0020】この足場板支持装置30は、横断面形状が正四角形となった中空金属製の角パイプにより形成された水平梁部材31を有し、その一端部には水平固定棒材23に係合する上側係合部32が設けられ、その他端部には手摺り用支柱28が装着されるサヤ管33が支柱支持部材として設けられている。このサヤ管33は断面形状が円形となった金属製の丸パイプにより形成されている。ただし、このサヤ管33を断面形状が四角形となった金属製の角パイプにより形成するようにしても良い。また、支柱支持部材としては、サヤ管33に代えてクランプ部材を用いるようにしても良い。 【0021】水平梁部材31の外側には横断面形状が正四角形となった移動部材34が水平梁部材31に沿ってその長手方向に移動自在に取り付けられている。この移動部材34にはねじ部材35が設けられ、ねじ部材35を緩めると移動部材34を移動させることができ、締め付けると移動部材34をその位置で固定することができる。 【0022】移動部材34には連結金具36が取り付けられており、移動部材34には連結金具36の部分で傾斜梁部材37の上端部がピン38によりこれを中心に揺動自在にピン結合されている。この傾斜梁部材37は水平梁部材31と同様に中空金属製の角パイプにより形成されている。この傾斜梁部材37の下端部には、前記上側係合部32が係合する水平固定棒材23よりも下側に位置する他の水平固定棒材23に係合する下側係合部39が設けられている。この下側係合部39は、金属製の板材をU字形状に折り曲げることにより形成されている。なお、水平梁部材31および傾斜梁部材37を断面円形の中空丸パイプにより形成するようにしても良い。 【0023】このような構造の足場板支持装置30は、図3に示すように、同一高さの水平固定棒材23に、足場板27の長さに対応させて所定の間隔毎に取り付けられ、左右それぞれの型枠材21の外側に複数個配置されることになる。それぞれの足場板支持装置30を上側と下側のそれぞれの水平固定棒材23に係合させる際には、それぞれの水平固定棒材23相互間の距離に誤差ないしずれが発生していても、図6に示すように、移動部材34の位置を実線で示す位置や二点鎖線で示す位置などのように任意の位置に設定することによって、水平梁部材31を所定の水平度とすることができる。しかも、それぞれの係合部32,39は、水平固定棒材23に対して隙間なく確実に接触することになるので、足場板支持装置30の荷重は2本の水平固定棒材に対して分散して伝達される。 【0024】上側係合部32は図4に示されるように水平梁部材31の両側面に固定される2つのクランプ部材32a,32bによって形成されている。 【0025】図7は上側係合部32を形成する一方のクランプ部材32aの一部を拡大して示す図であり、クランプ部材32aは水平固定棒材23が入り込む凹部41を有し、クランプ部材32aには、凹部41内に入り込んだ水平固定棒材23から上側係合部32が外れないようにするためのクランプ片42が移動自在に取り付けられている。このように、上側係合部32にクランプ機能を持たせることによって、足場板支持装置30が振動などによって不用意に水平固定部材23から外れることを確実に防止することができる。 【0026】クランプ部材32aには2つの支持ピン43,44が固定されており、クランプ片42にはそれぞれの支持ピン43,44が係合するカム溝45,46が形成されている。クランプ片42を図7において実線で示すクランプ位置に設定すると、クランプ片42が凹部41に出入口41aを水平固定棒材23の外径よりも狭くして上側係合部32が水平固定棒材23から外れることが防止される。一方、クランプ片42を二点鎖線で示す位置に設定すると、出入口41aの幅が広くなって、上側係合部32を水平固定棒材23から外すことができる。それぞれの支持ピン43,44はそれぞれのカム溝45,46の幅よりも大きい頭部を有し、クランプ片42がクランプ部材32aから外れないようになっている。なお、他のクランプ部材32bも同様の構造となっている。また、下側係合部39としては、上側係合部32と同様の構造としても良い。 【0027】次に、上述した足場板支持装置を用いて型枠材21の外側に足場板27を取り付ける手順について説明する。 【0028】コンクリート構造物の鉄筋工事が終了した状態のもとで、コンクリート構造物を構築するために、コンクリートが打ち込まれる空間を形成する型枠材21を取り付ける。図2に示すように、コンクリート構造物が図1に示される仕切り壁や基礎部14の場合には、その両面に対応させて型枠材21が取り付けられることになる。型枠材21は所定の高さと幅を有しており、複数枚が直線状などの所定の姿勢で配置され、それぞれの型枠材21が複数本の垂直固定棒材22と複数本の水平固定棒材23によって固定される。相互に対向する型枠材21は複数本のタイボルト24によって所定の間隔に保持される。 【0029】垂直固定棒材22相互の間隔つまりピッチ、水平固定棒材23相互の間隔およびタイボルト24の間隔は、コンクリート構造物の厚みなどの条件によって設定される。このようにして、型枠材21が据え付けられた後に、図3に示すように、所定の高さの水平固定棒材23に図4に示す足場板支持装置30が相互に所定の間隔を置いて複数個取り付けられる。 【0030】その取り付けに際しては、ねじ部材35を緩めて移動部材34が水平梁部材31に沿って移動し得る状態として、上側係合部32を所定の水平固定棒材23に、そして、その水平固定棒材23よりも下側に位置する水平固定棒材23に下側係合部39をそれぞれ係合させる。上側係合部32を上側の水平固定棒材23に係合する際には、図7に示すように、クランプ片42を二点鎖線に示す位置にずらしておき、係合終了後に実線で示す位置にずらして上側係合部32が水平固定棒材23から外れないようにしておく。 【0031】図6において、符号23aは上側係合部32が係合される上側の水平固定棒材を示し、符号23bは下側係合部39が係合される下側の水平固定棒材を示しており、これらの上下方向の間隔が符号Lで示されている。この間隔Lが一定となるように、それぞれの水平固定棒材23の取り付けがなされるが、この間隔Lを高い精度で取り付けることはその作業性を低下させることになり、作業性を考慮すると、ある程度の誤差を持たせることになる。 【0032】したがって、水平固定棒材23の取付作業性を考慮すると、間隔Lに誤差が発生することが不可避となるが、本発明の足場板支持装置にあっては、上側の水平固定棒材23aと下側の水平固定棒材23bとの間の間隔Lに誤差があっても、移動部材34を水平梁部材31に沿って移動させることにより上側係合部32と下側係合部39との間の垂直方向の間隔を無段階に調整することができる。これにより、上側係合部32と下側係合部39を係合させた状態で、水平梁部材31が所定の水平度となるように、上側係合部32を中心に揺動させると、移動部材34が水平梁部材31に沿って移動することになり、上下両方の水平固定棒材間の距離に誤差が存在していても、容易に水平梁部材31を所定の水平度とすることができる。所定の水平度となったら、ねじ部材35を締め付けることにより、移動部材34は水平梁部材31に締結固定される。 【0033】このような手順によって、所定の数の足場板支持装置30を図3に示すように、型枠材21の外側に取り付けた後に、その上に足場板27を配置し、さらに、サヤ管33に手摺り用支柱28を取り付ける。手摺り用支柱28はねじ部材33aを締結することによりサヤ管33に固定され、この手摺り用支柱28には図3に示すように、手摺り29が取り付けられて作業者の安全が確保される。 【0034】このようにして足場板27が配置された状態を示すと、図5の通りであり、作業者が足場板27の上に乗って、型枠材21によって区画形成された空間14a内にコンクリートの打ち込みつまり打設作業が行われる。 【0035】このコンクリートの打ち込み作業が終了した後には、図5に示すそれぞれの型枠材21の上に、図示しない他の型枠材が積み上げられるとともに、複数の水平固定棒材が型枠材の外側に取り付けられ、さらに、所定の高さの位置に足場板支持装置が取り付けられて、同様なコンクリートの打ち込みが行われる。このようにして、所定の高さのコンクリート構造物が構築される。 【0036】図8は本発明の他の実施の形態である足場板支持装置30を示す図であり、この図においては図4に示す足場板支持装置30を構成する部材と共通する部材には同一の符号が付されている。 【0037】図8の足場板支持装置30にあっては、上側係合部32の構造が前述したものと相違しているが、他の構造は同様となっている。この場合の上側係合部32は、金属製の板材を断面U字形状に折り曲げた係合片47を有し、この係合片47内に入り込んだ水平固定棒材23から係合片47が外れるのを防止するために、クランプピン48が係合片47に着脱自在に嵌合されるようになっている。このクランプピン48はチェーンやワイヤ49によって水平梁部材31に結び付けられている。 【0038】図9は上側係合部32の他の具体例を示す図であり、この上側係合部32は水平梁部材31の一端部に固定される第1係合アーム51と、これに対してピン53により開閉自在に連結された第2係合アーム52とを有し、第1係合アーム51の先端部にはピン54を中心に揺動自在にクランプボルト55が設けられている。第2係合アーム52の先端部にはクランプボルト55が入り込む溝56が形成されており、両方のアーム51,52の中に水平固定棒材23を入り込ませた状態で溝56の中にクランプボルト55を入り込ませてナット57を締め付けることにより、上側係合部32を水平固定棒材23にクランプすることができる。第1係合アーム51の水平梁部材31に対する取り付けは、第1係合アーム51が第2係合アーム52に対して図示するように下側となるようにしても良く、逆に第1係合アーム51が上側となるようにしても良い。 【0039】図8およひ図9に示すタイプの上側係合部32を有する足場板支持装置にあっても、前述した場合と同様の手順によって足場板の取り付けが行われる。なお、図8に示した構造の上側係合部32を図4に示す下側係合部39として用いることも可能であり、図9に示すタイプの上側係合部を下側係合部として用いたり、支柱支持部材として用いるようにしも良い。 【0040】図10は比較例として従来の足場板支持装置を示す図であり、この足場板支持装置は、水平梁部材61と垂直支柱部材62とによりL字形状に形成された足場ブラケット63を有し、水平梁部材61の先端側と垂直支柱部材62の下端側とが補強用の傾斜梁部材64により連結されている。垂直支柱部材62の上端部には型枠材の外側に設けられた上側の水平固定棒材に係合されるフック65が設けられ、垂直支柱部材62の下端部には下側の水平固定棒材に係合する受金具66が設けられており、その受金具66を垂直支柱部材62に沿って上下動させて所定のピッチ毎にトグルピン67により固定し得るようにしている。 【0041】図10に示すような構造では、フック65と受金具66との間の上下方向の間隔を所定のピッチ毎にしか変化させることができないので、水平固定棒材の上下方向の間隔を高い精度としなければならず、この間隔に誤差が存在する場合には、受金具66と水平固定棒材との間に隙間が発生することになる。したがって、足場板支持装置の荷重の大部分を上側の水平固定棒材が受けることになる。しかも、受金具66の上下方向の位置を所定のピッチで変化させるためには、トグルピン67を抜き差ししなければならず、その作業性が良くない。 【0042】これに対して、本発明の足場板支持装置30にあっては、ねじ部材35を緩めて水平梁部材31を上側係合部32を中心に揺動させることによって、上下両側の水平固定棒材相互間の誤差を吸収することができるので、足場板27からそれぞれの足場板支持装置30に加えられる荷重を上側係合部32と下側係合部39を介してそれぞれの水平固定棒材23に確実に分散して伝達することができる。したがって、水平固定棒材の変形を防止することができるとともに、その径が小さい部材を使用することができる。さらに、型枠工事にあっては、水平固定棒材の上下方向の間隔つまりピッチを高い精度とすることが不要となることから、その工事の作業能率を向上させることが可能となる。 【0043】図2に示す型枠工事は、図1に示す地下構造物のうち仕切り壁部14を構築する場合を示しているが、これは型枠工事の一例であって、図1に示す構内側壁部12を構築する際にも、本発明の足場板支持装置30を使用することができる。その場合には、構内側壁部12の外側は地肌面に対向することになるので、足場板は構内側壁部12の外側には配置されることなく、構内側壁部12の内側面に対応して取り付けられる型枠材21の外側に足場板27を配置するために、足場板支持装置30が取り付けられることになる。また、その場合には、図2に示すタイボルト24とは相違し、地肌面側に配置される型枠材に基端部が固定され、先端部のみにねじ部を有するタイプのタイボルトが使用される。 【0044】以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。 【0045】たとえば、図1は地下構築物を示すが、それ以外に地上に建設されるマンションなどの中層建築物や高層建築物などを建築する際における壁体などのように、型枠材を使用して、所定の空間を形成しその中にコンクリートを打ち込むことにより形成されるコンクリート構造物であれば、橋脚や擁壁など種々の構造物を構築する際に本発明の足場板支持装置を使用することができる。また、図示する場合には、上側係合部32にクランプの機能を持たせているが、下側係合部39にのみ、あるいは両方の係合部32,39にクランプの機能を持たせるようにしても良い。 【0046】 【発明の効果】本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、以下のとおりである。 【0047】(1).型枠材の外側に取り付けられた水平固定棒材相互の上下方向の間隔に誤差が存在しても、その誤差を容易に吸収して上側係合部と下側係合部とを確実に水平固定棒材に密着させることができる。 【0048】(2).水平固定棒材相互の上下方向の間隔の誤差を大きくすることができるので、その取り付けを高い精度とすることなく、迅速に行うことができ、コンクリート構造物の構築を迅速かつ能率的に行うことができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】593053380 【氏名又は名称】ジャパン スチールス インターナショナル株式会社
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)8月28日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】筒井 大和 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開平11−71897 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)3月16日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−232162 |
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