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【発明の名称】 設備ユニットの防水パン
【発明者】 【氏名】登坂 敏昭

【氏名】本橋 昭夫

【要約】 【課題】設備ユニット内に配置された複数の設備器具への給水・湯配管と排水配管に対して外部配管を設備ユニット内で1ヶ所接続するだけで配管接続ができて配管施工性の向上が計れ、配管接続部の保守点検作業性の向上及び設備ユニットを設置した建屋への水漏れなどの被害を減少させることが可能な設備ユニットの防水パンを提供する。

【解決手段】設備ユニット1の防水パン2の床面2aに条設した凹部2c内を、設備ユニット1内に配設したロータンク8、手洗器9又は水栓10などの設備器具と外部給水管12や外部排水管16とを接続して配管する配管用スペースとするとともに、凹部2cの上面を覆って防水パン2の床面2aと略面一となるように蓋体5,5を取外し可能に配設する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 設備ユニットにおける防水パンの床面に凹部を条設して該凹部内を、前記設備ユニット内に配設された設備器具と外部配管とを接続して配管する配管用スペースとし、前記凹部の上面を覆って防水パンの床面と略面一となるように蓋体を取外し可能に配設したことを特徴とする設備ユニットの防水パン。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建屋内に設置される浴室ユニット、便所ユニット、洗面所ユニットあるいはシャワーユニット等、ユニット内に給水・湯管や排水管などの配管作業を伴う設備器具が配置される設備ユニットの防水パンに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の設備ユニットのうち浴室ユニットにおいては、ユニット内に設置されたロータンク、手洗器、便器などの各種の設備器具への配管は、一般的に、ユニット内に設置された設備器具ごとに給水・湯管や排水管を防水パンの床面を貫通させて防水パンの裏面側に位置して配設された外部配管と接続する方法や、浴室ユニットの壁パネルの裏面側に位置して配設された外部配管と接続する方法が採られている。
【0003】また、一部の浴室ユニットでは、浴室ユニット内の洗い場に配設したカウンターの内部を配管スペースに利用して外部配管と接続するようにしたものも知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の技術で述べたもののうち設備器具ごとに給水・湯管や排水管を防水パン床面を貫通させ防水パン裏面側や壁パネル裏面側の外部配管と接続する方法では、浴室ユニットが設置される建屋に予め、浴室ユニット内の各設備器具のそれぞれと接続するための複数の配管を行う必要があるとともに、浴室ユニットと建屋との複数の配管接続位置を正確に設定することが必要になって面倒な作業になるという問題点を有していた。
【0005】また、カウンターの内部を配管スペースとする構造においては、浴室ユニット内に設けるカウンターの配置や大きさなどに制約があって困難な場合があるという問題点を有していた。
【0006】本発明は、従来の技術の有するこのような問題点に鑑みてなされたもので、設備ユニット内に配置された各種設備器具への給水・湯配管及び排水配管に対して外部配管を設備ユニット内で各々1ヶ所接続するだけで配管接続ができるようにようになって配管施工性の向上が計れるとともに、配管接続部の保守点検作業性の向上と設備ユニットを設置した建屋への水漏れなどの被害を減少させることが可能な設備ユニットの防水パンを提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明における設備ユニットの防水パンは、設備ユニットにおける防水パンの床面に凹部を条設して該凹部内を、前記設備ユニット内に配設された設備器具と外部配管とを接続して配管する配管用スペースとし、前記凹部の上面を覆って防水パンの床面と略面一となるように蓋体を取外し可能に配設したことを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】配管用スペースとする防水パンの床面の凹部の幅及び深さは、設備ユニット内における各設備器具への給水・湯管と排水管とを一つの凹部内に集中して配管できる寸法に形成される。また、防水パンにおける凹部の位置は、設備ユニット内における各種設備器具の配置位置によっても異なるが、主として防水パンの外縁に立設される壁パネル内側の一辺又は二辺に条設される。
【0009】外部からの給水・湯管や排水管は、凹部の底壁部分又は側壁部分に穿設した孔を貫通して凹部内に取り込まれ、外部からの管を凹部内で適宜分岐管などに接続した上で、分岐管に接続した設備ユニット内の各種設備器具への配管を凹部内を経由させて配管し、この配管を凹部の上面を覆う蓋体の上面を貫通させて設備器具に配管接続する。
【0010】凹部内で設備ユニット内に配設された設備器具と外部配管とを接続して配管を行った後、防水パンの床面と略面一となるように凹部の上面開口を覆って蓋体を取外し可能に配設する。なお、凹部の開口上端の両側には蓋体の両端が載置できるように予め段部が形成されており、また、防水パンの床面と蓋体との接続部分には、凹部内に水が浸入しないように水封材により防水処理をする。
【0011】
【実施例】以下、本発明に係る設備ユニットの防水パンの実施例について、図1(a)及び(b)を参照しながら詳細に説明する。
【0012】図1(a)は本発明に係る設備ユニットの防水パンとして便所ユニットの防水パンの実施例を示す平面断面図、(b)は(a)中に示すA−A要部拡大断面図である。
【0013】図1(a)及び(b)において、設備ユニット1の床板はFRPからなる平面略長方形状の防水パン2を備え、防水パン2における床面2aの周縁に形成した壁載置面2b上に壁パネル3とドア4を立設して組み付け、図示は省略したが上部に天井パネルを組み付けて設備ユニット1が構成される。この設備ユニット1内に、防水パン2の床面上に設置した便器7、短辺側の壁パネル3に取付けた前記便器7洗浄用のロータンク8、ユニット内のコーナー部分の壁パネル3に取付けた手洗器9、及び手洗器9に取付けた水栓10等の各種の設備器具を配設することにより、便所ユニット用としての設備ユニット1とされる。
【0014】上記設備ユニット1内のロータンク8及び手洗器9の配設位置に合わせて、防水パン2の外縁に立設した壁パネル3の内側に位置する部分の防水パン2における床面2aの一辺には、予め図1(b)に示すように連続する凹部2cが条設して形成されている。なお、この凹部2cの上面は、後述する配管作業の後に蓋体5により防水パン2の床面2aと略面一となるように覆われる。
【0015】そして、設備器具としての前記ロータンク8と手洗器9に取付けた水栓10への給水配管は、先ず図1(b)に示すように予め建屋に施工された外部からの給水管としての外部給水管12を、前記凹部2cの底壁に穿設した給水管貫通部12aを貫通させ凹部2c内に取り込んで凹部2c内で給水分岐部13に接続する。この後、給水分岐部13にロータンク8への給水配管と手洗器9の水栓10への給水配管11とをそれぞれ接続し、これらの給水配管11を凹部2c内を通してロータンク8と手洗器9の位置する付近まで配管して給水配管11を上方に立ち上げ、立ち上げた給水配管11をこの部分の凹部2cの上面を覆う蓋体5に穿設した孔を貫通させて、ロータンク8と手洗器9に取付けた水栓10とにそれぞれ接続する。
【0016】次ぎに、手洗器9からの排水は、図1(b)に示すように手洗器9に接続された排水配管14を凹部2cの上面を覆う蓋体5に穿設した孔を貫通させて図1(a)に示すように凹部2c内を通して防水パン2の他辺側付近まで配管し、図1(b)に示すように凹部2cの側壁に穿設した排水管貫通部15aを貫通させて凹部2cの外側に位置する排水トラップ16に接続した後、外部排水管15を排水トラップ16に接続する。なお6は、前記排水トラップ16の上面を覆う排水トラップ部蓋体である。
【0017】また、図1(a)に示すように便器7からの汚水は防水パン2の床面2aを貫通させた汚水配管18が図示しない外部汚水配管に接続される。
【0018】上記のように設備ユニット1内におけるロータンク8と手洗器9に取付けた水栓10への給水配管11と手洗器9の排水配管14を施工した後、給水配管11と排水配管14を通して経由させた配管スペースとしての凹部2cの上面は、蓋体5によって防水パン2の床面2aと面一となるように覆われる。そして、図1(b)に示すように蓋体5と蓋体5との接続部分を水封材により防水処理して凹部2c内に水が浸入しないようする。なお、凹部2cの上面を覆う蓋体5は、凹部2c内を通した配管や配管接続部の保守点検作業時には取外し可能となるように配設される。
【0019】
【発明の効果】本発明は以上説明した通り、設備ユニットにおける防水パンの床面に条設した凹部内を、設備ユニット内に配設された設備器具と外部配管とを接続して配管する配管用スペースとし、凹部の上面を覆って防水パンの床面と略面一となるように蓋体を取外し可能に配設した構成としており、設備ユニット内に配設される複数の設備器具への給水・湯配管と排水配管を、配管スペースとしての防水パン床面に設けた凹部内を通して配管接続したり分岐できるため、設備ユニットの各種設備器具への給水・湯配管及び排水配管に対して外部配管を設備ユニット内で各々1ヶ所接続するだけで配管接続ができるようになって配管施工性の向上が計れ、また、凹部の上面を覆う蓋体を取外すことにより設備ユニット内で配管接続部の保守点検作業ができてこれらの作業性が向上し、さらに、配管及び配管接続部が防水パンの凹部内に位置するため、配管接続部から水漏れなどが発生した場合においても外部への被害を減少させることができる。
【出願人】 【識別番号】000004455
【氏名又は名称】日立化成工業株式会社
【出願日】 平成10年(1998)1月16日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】若林 邦彦
【公開番号】 特開平11−200445
【公開日】 平成11年(1999)7月27日
【出願番号】 特願平10−6268