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【発明の名称】 洗濯機
【発明者】 【氏名】越賀 健二

【氏名】赤坂 兼一

【氏名】裏 敏彦

【氏名】近藤 典正

【氏名】高松 純一

【要約】 【課題】衣類を洗い、すすぎ、脱水する洗濯機において、部品点数を減らし、洗濯容量アップに対応して、脱水時におけるアンバランスの発生を抑制するとともに、水受け槽から水が溢れてきた場合においても、モータの内部に水が入らないようにするとともに、下部からの水の侵入を防止し、安全性を向上する。

【解決手段】脱水軸22により洗濯兼脱水槽19を回転させ、減速機構25により減速して脱水軸22と同軸上に配設した洗濯軸24により撹拌翼20を回転させ、モータ27の回転をクラッチ機構29により脱水軸22、洗濯軸24のいずれかに切り換える。減速機構25にカップ状に形成したモータブラケット26を開口部26aを下にして取り付け、モータブラケット26の中にモータ27を構成し、減速機構25とモータ27とを同一軸線上に配設し、モータブラケット26の開口部26aをルーバー30aを設けたモータカバー30で覆う。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 洗濯兼脱水槽を回転させる中空の脱水軸と、前記洗濯兼脱水槽内に配設した撹拌翼を回転させかつ前記脱水軸と同軸上に配設した洗濯軸と、前記脱水軸と前記洗濯軸を回転させるモータと、前記モータの回転を減速して前記洗濯軸を回転させる減速機構と、前記モータの回転を脱水軸、洗濯軸のいずれかに切り換えるクラッチ機構とを備え、前記減速機構にカップ状に形成したモータブラケットを開口部を下にして取り付け、前記モータブラケットの中に前記モータを構成し、前記減速機構と前記モータとを同一軸線上に配設し、前記モータブラケットの開口部をルーバーを設けたモータカバーで覆うようにした洗濯機。
【請求項2】 モータカバーの中心部に穴を設け、前記穴は、モータ軸に取り付けたナットを回す工具が入る大きさより穴径を大きくした請求項1記載の洗濯機。
【請求項3】 モータカバーの中心部に設けた穴の周囲にリブを設けた請求項2記載の洗濯機。
【請求項4】 モータカバーに設けたルーバーは、モータのステータのコイルを外から見通すことができない向きにした請求項1記載の洗濯機。
【請求項5】 モータカバーに設けたルーバーは、最外部を外向きとした請求項1記載の洗濯機。
【請求項6】 モータカバーに設けたルーバーは、最外部を除く中央部を内向きとした請求項1記載の洗濯機。
【請求項7】 モータカバーは、最外周部を内周部より一段低くした請求項1記載の洗濯機。
【請求項8】 モータに接続するコネクタ部を備え、前記コネクタ部から出るリード線をモータカバーに固定し、このリード線固定位置は、前記コネクタ部から出る位置より下方に設けた請求項1記載の洗濯機。
【請求項9】 モータカバーは、リード線固定位置を絞りにより形成した請求項8記載の洗濯機。
【請求項10】 モータに接続するコネクタ部を備え、前記コネクタ部をモータブラケットとモータカバーとで挟持して保持した請求項1記載の洗濯機。
【請求項11】 コネクタ部は、弾性体を介してモータブラケットとモータカバーとで挟持して保持した請求項10記載の洗濯機。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、衣類を洗い、すすぎ、脱水する洗濯機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の洗濯機は、図8に示すように構成していた。以下、その構成について説明する。
【0003】図に示すように、洗濯機本体1は、内部にサスペンション2によって支持した水受け槽3を設け、水受け槽3内に洗濯兼脱水槽4を回転自在に設け、この洗濯兼脱水槽4は天面を開口しており、洗濯物を天面から投入できるようになっている。また、底部には撹拌翼5を回転自在に設け、側面には多数の孔を有している。
【0004】洗濯兼脱水槽4は、図5に示すように、水受け槽3の底面に設けた軸受6によって支持されている脱水軸7に固定されており、撹拌翼5は、脱水軸7の内部に軸受8によって支持されている洗濯軸9に固定されている。この洗濯軸9は減速機構10につながり、減速機構入力軸11にはプーリ12を取り付けている。
【0005】減速機構入力軸11のプーリ12の取り付け部は4面を削り、プーリ12の取り付け孔はこれにはめ合う形状として、プーリ12の回転力を伝達させている。プーリ12はベルト13を介して、モータ14につながる。また、減速機構入力軸11には、モータ14の回転を洗濯軸9または脱水軸7に切り換えて伝達するためのクラッチ機構15を有する構成としている。
【0006】上記構成において洗濯、すすぎ行程では、クラッチ機構15のクラッチ駆動手段15bを解放し、モータ14の回転は洗濯軸9を介して撹拌翼5に伝達されるのみとなり、被洗濯物に機械力を与える。こうして洗濯兼脱水槽4に収容している洗濯物の洗濯、すすぎが進行する。
【0007】また、脱水行程では、クラッチ機構15のクラッチ駆動手段15bを駆動し、モータ14の回転は脱水軸7を介して洗濯兼脱水槽4に伝達されるのみとなり、洗濯兼脱水槽4全体が回転する。洗濯兼脱水槽4が回転することによって洗濯、すすぎを終了した洗濯物の水分は、遠心力によって洗濯兼脱水槽4の側面に多数設けている多数の孔から水受け槽3内に、絞り出される。こうして洗濯物は自動的に脱水される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の構成では、モータ14によりベルト13を介して減速機構10に動力を伝達しているため、洗濯容量の大容量化や洗浄力の向上のために部品点数が増え、コストが高く、また、洗濯物により大きな機械力を与えようとすると、ベルトスリップ、ベルト伸び、ベルト切れなど、経時変化によるベルト13の張力変化による伝達トルクに上限があり、大容量に対応する伝達トルクを得ることができなかった。
【0009】また、重量物であるモータ14と減速機構10とを水受け槽3の下方に並設しているので、洗濯機本体1内に懸架されている洗濯兼脱水槽4、水受け槽3などの重心位置が洗濯兼脱水槽4の回転中心(脱水軸7)とずれてしまう。これにより、洗濯兼脱水槽4が脱水回転を行うとき、アンバランスとなりやすく、回転による振動が大きくなりやすかった。また、洗濯機という水を使い、常に水飛沫がある環境条件で使用するので、モータ14の絶縁不良、錆などによる劣化を防止する必要がある。
【0010】本発明は上記従来の課題を解決するもので、部品点数を減らし、洗濯容量アップに対応して、脱水時におけるアンバランスの発生を抑制するとともに、何らかの原因により、水受け槽から水が溢れてきた場合においても、モータの内部に水が入らないようにするとともに、下部からの水の侵入を防止し、安全性を向上することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成するもので、中空の脱水軸と、この脱水軸と同軸上に配設した洗濯軸とをモータにより回転させ、脱水軸により洗濯兼脱水槽を回転させるとともに、モータの回転を減速機構により減速して洗濯軸により洗濯兼脱水槽内に配設した撹拌翼を回転させ、モータの回転をクラッチ機構により脱水軸、洗濯軸のいずれかに切り換え、減速機構にカップ状に形成したモータブラケットを開口部を下にして取り付け、モータブラケットの中にモータを構成し、減速機構とモータとを同一軸線上に配設し、モータブラケットの開口部をルーバーを設けたモータカバーで覆うようにしたものである。
【0012】これにより、部品点数を減らし、洗濯容量アップに対応して、脱水時におけるアンバランスの発生を抑制することができるとともに、何らかの原因により、水受け槽から水が溢れてきた場合においても、モータの内部に水が入らないようにできるとともに、下部からの水の侵入を防止できて安全性を向上することができ、さらに、モータの冷却用空気孔を確保することができ、また、内部に結露した水を排出するので、耐久性があり、また、モータ効率が上がることで小型化することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明は、洗濯兼脱水槽を回転させる中空の脱水軸と、前記洗濯兼脱水槽内に配設した撹拌翼を回転させかつ前記脱水軸と同軸上に配設した洗濯軸と、前記脱水軸と前記洗濯軸を回転させるモータと、前記モータの回転を減速して前記洗濯軸を回転させる減速機構と、前記モータの回転を脱水軸、洗濯軸のいずれかに切り換えるクラッチ機構とを備え、前記減速機構にカップ状に形成したモータブラケットを開口部を下にして取り付け、前記モータブラケットの中に前記モータを構成し、前記減速機構と前記モータとを同一軸線上に配設し、前記モータブラケットの開口部をルーバーを設けたモータカバーで覆うようにしたものであり、カップ状に形成したモータブラケットの中にモータを構成し、モータブラケットの開口部を下にしているので、モータブラケットの上部に継ぎ目がなく、水受け槽から溢れた水がモータ内に侵入するのを防止できる。また、減速機構、モータが同一軸線上に位置するので、洗濯兼脱水槽、水受け槽などの重心位置と洗濯兼脱水槽の回転中心とを一致させることができ、脱水時におけるアンバランスの発生を抑制できるとともに、ベルトが不要となるのでベルトによる課題も解消でき、部品点数を削減することができて組立性を向上させることができる。また、モータブラケットの開口部をルーバーを設けたモータカバーで覆うことで、下部からの水の侵入を防止できるとともに、モータの冷却用空気孔を確保することができ、また、内部に結露した水を排出するので、耐久性があり、また、モータ効率が上がることで小型化することができる。
【0014】請求項2に記載の発明は、上記請求項1に記載の発明において、モータカバーの中心部に穴を設け、前記穴は、モータ軸に取り付けたナットを回す工具が入る大きさより穴径を大きくしたものであり、モータ組立後、モータカバーの中心部に設けた穴にナットを回す工具を取り付け、ロータを外部駆動することで、完成検査、撹拌翼取り付け時の位相調整を容易に行うことができる。
【0015】請求項3に記載の発明は、上記請求項2に記載の発明において、モータカバーの中心部に設けた穴の周囲にリブを設けたものであり、モータカバーの中心部の穴に水が侵入するのを防止することができる。
【0016】請求項4に記載の発明は、上記請求項1に記載の発明において、モータカバーに設けたルーバーは、モータのステータのコイルを外から見通すことができない向きにしたものであり、モータのコイルにはルーバーから水が飛び込み、コイルに付着することがないので、絶縁不良が発生するのを防止できる。
【0017】請求項5に記載の発明は、上記請求項1に記載の発明において、モータカバーに設けたルーバーは、最外部を外向きとしたものであり、モータブラケットとモータカバーの隙間に侵入した水は中心部に行くことなく、外部に排出されるので、侵入した水がカバー中心部に集まり、モータのロータの回転により巻き上げられて、モータ内に飛散するのを防止することができる。
【0018】請求項6に記載の発明は、上記請求項1に記載の発明において、モータカバーに設けたルーバーは、最外部を除く中央部を内向きとしたものであり、モータのロータの回転によりルーバーからは風を出す向きとなり、外部の水がルーバーから吸い込まれて、モータ内に飛散するのを防止することができる。
【0019】請求項7に記載の発明は、上記請求項1に記載の発明において、モータカバーは、最外周部を内周部より一段低くしたものであり、モータブラケットとモータカバーの隙間に侵入した水は中心部に行くことなく、外部に排出されるので、侵入した水がカバー中心部に集まり、モータの回転により巻き上げられてモータ内に飛散し、モータの絶縁不良、錆が発生するのを防止することができ、耐久性を向上することができる。
【0020】請求項8に記載の発明は、上記請求項1に記載の発明において、モータに接続するコネクタ部を備え、前記コネクタ部から出るリード線をモータカバーに固定し、このリード線固定位置は、前記コネクタ部から出る位置より下方に設けたものであり、コネクタ部から出るリード線をコネクタ部の位置より下方に引き回すので、リード線を伝ってコネクタ部に水が侵入するのを防止できる。
【0021】請求項9に記載の発明は、上記請求項8に記載の発明において、モータカバーは、リード線固定位置を絞りにより形成したものであり、モータから出るリード線を取り付ける部分を簡単な構成で、水が溜まりにくく、水を排出し易い構造とすることができる。
【0022】請求項10に記載の発明は、上記請求項1に記載の発明において、モータに接続するコネクタ部を備え、前記コネクタ部をモータブラケットとモータカバーとで挟持して保持したものであり、モータカバーを取り付けることでコネクタ部も同時に固定することができる。
【0023】請求項11に記載の発明は、上記請求項10に記載の発明において、コネクタ部は、弾性体を介してモータブラケットとモータカバーとで挟持して保持したものであり、コネクタ部をモータブラケットとモータカバーで挟持するとき、モータブラケットとモータカバーの隙間のばらつきを吸収することができる。
【0024】
【実施例】以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら説明する。
【0025】(実施例1)図2に示すように、洗濯機本体16は、内部に脱水振動を防振するように、サスペンション17によって懸架された水受け槽18を設け、水受け槽18内に洗濯兼脱水槽19を回転自在に配設し、この洗濯兼脱水槽19の内底部に洗濯物を撹拌する撹拌翼20を回転自在に配設している。
【0026】洗濯兼脱水槽19は、図1に示すように、水受け槽18の底部に設けた軸受21によって軸支されている脱水軸22の上端部に固定され、撹拌翼20は、脱水軸22の中空部に脱水軸22と同軸上となるように配設し、脱水軸22の中空部内に設けた軸受23によって軸支した洗濯軸24の上端部に固定されている。また、洗濯軸24の下端部は減速機構25の出力側に接続されている。
【0027】モータブラケット26は、カップ状に形成し開口部を下にして減速機構25に取り付け、このモータブラケット26の中にロータ27aに回転磁界を与えるステータ27bを圧入し、このステータ27bにロータ27aを対向させてモータ27を構成し、減速機構25とモータ27とを同一軸線上に配設し、減速機構25の減速機構入力軸28にモータ27のロータ27aの回転中心部を連結している。
【0028】クラッチ機構29は、モータ27の回転を脱水軸22、洗濯軸24のいずれかに切り換えるもので、ロータ27aの内部に設けた空間にクラッチスプリング29aを設け、外部にクラッチスプリング29aを駆動するクラッチ駆動手段29bを設けている。モータカバー30はルーバー30aを設け、モータブラケット26の開口部26aを覆うようにしている。
【0029】上記構成において動作を説明する。洗濯、すすぎ行程では、クラッチ機構29のクラッチ駆動手段29bはクラッチスプリング29aを解放し、脱水軸22に回転力を伝達できない状態とする。モータ27の動力は洗濯軸24を介して撹拌翼20に伝達されるのみとなり、被洗濯物に機械力を与える。こうして洗濯兼脱水槽19に収容している洗濯物の洗濯、すすぎが進行する。
【0030】洗濯行程を終了すると脱水行程に入り、この脱水行程では、洗濯兼脱水槽19内の水が排水され、クラッチ機構29のクラッチ駆動手段29bはクラッチスプリング29aを駆動し、脱水軸22に回転力を伝達できる状態とする。モータ27の動力は減速機構入力軸28と脱水軸22とが連結され、洗濯兼脱水槽19が回転する。
【0031】洗濯兼脱水槽19が回転することによって、洗濯、すすぎを終了した洗濯物の水分は、遠心力によって洗濯兼脱水槽19の側面に多数設けている孔から水受け槽18内に絞り出される。こうして洗濯物は自動的に脱水される。このようにして、洗濯兼脱水槽19内に投入された洗濯物は自動的に洗濯、すすぎ、脱水行程を終了する。
【0032】このように本実施例によれば、洗濯軸24、脱水軸22が同軸の2重構造で、撹拌翼20側から、減速機構25、クラッチ機構29、モータ27の順に配列され、これらが同一軸線上にあることで、モータ27と減速機構25が一体となり、水受け槽18の中心に重心が来るため、従来のようにモータ27が水受け槽18の中心にないために生じたアンバランスがなくなり、脱水時の振動を抑えることができる。また、モータ27により直接、減速機構25、脱水軸22を回転させるので、従来のベルトが不要となり、ベルトスリップや耐久性も解消することができる。
【0033】また、カップ状に形成したモータブラケット26の中にモータ27を構成し、モータブラケット26の開口部を下にしているので、モータブラケット26の上面に継ぎ目がなく、水受け槽18から水が溢れた場合でも、溢れた水がモータ27の内部に侵入を防止できるともに、モータブラケット26が一体の部品となるため、部品点数が削減でき、組立性を向上させることができ、また、軽量化も図ることができる。
【0034】また、モータブラケット26の開口部26aをルーバー30aを設けたモータカバー30で覆っているので、モータカバー30のルーバー30aは下部からの水の侵入を防止し、モータ27の冷却用空気の取り入れを容易にするので、内部の温度上昇を抑えることができ、モータ27を小型にすることができ、耐久性を向上することができる。
【0035】(実施例2)図3に示すように、モータブラケット31は、カップ状に形成し開口部を下にして減速機構25に取り付け、このモータブラケット31の中にロータ32aに回転磁界を与えるステータ32bを圧入し、このステータ32bにロータ32aを対向させてモータ32を構成し、減速機構25とモータ32とを同一軸線上に配設し、減速機構25の減速機構入力軸28にモータ32のロータ32aの回転中心部を連結している。
【0036】モータカバー33はルーバー33aを設け、モータブラケット31の開口部31aを覆い、このモータカバー33の中心部に穴33bを設け、この穴33bは、減速機構入力軸(モータ軸)28に取り付けたナット34を回す工具が入る大きさより穴径を大きくし、穴33bの周囲にリブ33cを設けている。
【0037】また、モータカバー33に設けたルーバー33aは、モータ32のステータ32bのコイル32cを外から見通すことができない向きにし、最外部のルーバーを外向きとし、最外部を除く中央部ルーバーを内向きとしている。他の構成は上記実施例1と同じである。
【0038】上記構成において作用を説明する。モータカバー33の中心部に穴33bを設け、この穴33bは、減速機構入力軸28に取り付けたナット34を回す工具が入る大きさより穴径を大きくし、穴33bの周囲にリブ33cを設けているので、モータ32を組立した後、モータカバー33の中心部に設けた穴33bにナット34を回す工具を取り付け、ロータ32aを外部駆動することで、完成検査、撹拌翼20取り付け時の位相調整を容易に行うことができ、作業性、サービス性を向上することができる。
【0039】また、穴33bの周囲にリブ33cを設けているので、モータカバー33の中心部に設けた穴33bから水が飛び込むのを防止でき、水がステータ32bに侵入して絶縁不良、錆が発生するのを防止することができ、耐久性を向上することができる。
【0040】また、モータカバー33に設けたルーバー33aは、モータ32のステータ32bのコイル32cを外から見通すことができない向きにしているので、モータ32のコイル32cには、ルーバー33aから水が飛び込み、水が付着することがなく、絶縁不良が発生するのを防止できる。
【0041】また、ルーバー33aは、最外部のルーバーを外向きとしているので、モータブラケット31とモータカバー33の隙間に侵入した水がモータカバー33の中心部に集まり、モータのロータ32aの回転により巻き上げられて、モータ32内に飛散するのを防止することができる。
【0042】また、最外部を除く中央部のルーバーを内向きとしているので、モータのロータ32aの回転により、中央部の内向きのルーバーからは風を出す向きとなり、外部の水がルーバーから吸い込まれて、モータ32内に飛散するのを防止することができ、ステータ32bに水が侵入して絶縁不良、錆が発生するのを防止でき、耐久性を向上することができる。
【0043】(実施例3)図4に示すように、モータブラケット26は、カップ状に形成し開口部を下にして減速機構に取り付け、このモータブラケット26の中にロータ27aに回転磁界を与えるステータ27bを圧入し、このステータ27bにロータ27aを対向させてモータ27を構成し、減速機構とモータ27とを同一軸線上に配設している。モータカバー34はルーバー34aを設け、モータブラケット26の開口部26aを覆い、このモータカバー34の最外周部34fを内周部より一段低くしている。他の構成は上記実施例1と同じである。
【0044】上記構成において作用を説明すると、モータブラケット26とモータカバー34の隙間に侵入した水は最外周部34fに集まり、モータのロータ27aの回転により巻き上げられることがなく、モータ27内に水が飛散することにより、モータ27の絶縁不良、錆が発生するのを防止することができ、耐久性を向上することができる。
【0045】なお、本実施例では、上記実施例1のモータブラケット26の開口部26aをモータカバー34で覆い、このモータカバー34の最外周部34fを内周部より一段低くしているが、上記実施例2のモータブラケット31の開口部31aを覆うモータカバーの最外周部を内周部より一段低くしてもよいことはいうまでもない。
【0046】(実施例4)図5に示すように、モータブラケット35は、カップ状に形成し開口部を下にして減速機構に取り付け、このモータブラケット35の中にロータ32aに回転磁界を与えるステータ32bを圧入し、このステータ32bにロータ32aを対向させてモータ32を構成し、減速機構とモータ32とを同一軸線上に配設している。モータカバー36はルーバー36aを設け、モータブラケット35の開口部35aを覆っている。
【0047】コネクタ部37は、モータ32に接続するもので、このコネクタ部37をモータブラケット35とモータカバー36とで挟持して保持し、コネクタ部37から出るリード線38をモータカバー36に絞りにより形成した固定位置36gに固定し、このリード線38の固定位置36gは、コネクタ部37から出る位置より下方に設けている。他の構成は上記実施例1または2と同じである。
【0048】上記構成において作用を説明すると、コネクタ部37から出るリード線38をコネクタ部37の位置より下方に引き回すので、リード線38を伝ってコネクタ部37に水が侵入するのを防止することができ、水がコネクタ部37に侵入して絶縁不良が発生するのを防止でき、耐久性を向上することができる。
【0049】また、リード線38をモータカバー36に固定する固定位置36gは、モータカバー36に絞りにより形成しているので、固定位置36gを簡単な構成で形成でき、しかも、水が溜まりにくく、水を排出し易いようにできる。
【0050】また、コネクタ部37は、モータブラケット35とモータカバー36とで挟持して保持しているので、モータカバー36をモータブラケット35に取り付けることで、コネクタ部37を同時に固定することができ、作業性を向上することができる。
【0051】(実施例5)図6に示すように、モータブラケット39は、カップ状に形成し開口部を下にして減速機構に取り付け、このモータブラケット39の中にロータ32aに回転磁界を与えるステータ32bを圧入し、このステータ32bにロータ32aを対向させてモータ32を構成し、減速機構とモータ32とを同一軸線上に配設している。モータカバー40はルーバー40aを設け、モータブラケット39の開口部39aを覆っている。
【0052】コネクタ部37は、モータ32に接続するもので、このコネクタ部37を弾性体41を介してモータブラケット39とモータカバー40とで挟持して保持し、コネクタ部37から出るリード線38をモータカバー40に形成した固定位置40gに固定している。他の構成は上記実施例4と同じである。
【0053】上記構成において作用を説明すると、コネクタ部37を弾性体41を介してモータブラケット39とモータカバー40とで挟持して保持しているので、コネクタ部37をモータブラケット39とモータカバー40とで挟持するとき、モータブラケット39とモータカバー40の隙間のばらつきを吸収することができ、組立性を向上することができる。
【0054】
【発明の効果】以上のように本発明の請求項1に記載の発明によれば、洗濯兼脱水槽を回転させる中空の脱水軸と、前記洗濯兼脱水槽内に配設した撹拌翼を回転させかつ前記脱水軸と同軸上に配設した洗濯軸と、前記脱水軸と前記洗濯軸を回転させるモータと、前記モータの回転を減速して前記洗濯軸を回転させる減速機構と、前記モータの回転を脱水軸、洗濯軸のいずれかに切り換えるクラッチ機構とを備え、前記減速機構にカップ状に形成したモータブラケットを開口部を下にして取り付け、前記モータブラケットの中に前記モータを構成し、前記減速機構と前記モータとを同一軸線上に配設し、前記モータブラケットの開口部をルーバーを設けたモータカバーで覆うようにしたから、部品点数を減らし、洗濯容量アップに対応して、脱水時におけるアンバランスの発生を抑制することができるとともに、何らかの原因により、水受け槽から水が溢れてきた場合においても、モータの内部に水が入らないようにできるとともに、下部からの水の侵入を防止できて安全性を向上することができ、さらに、モータの冷却用空気孔を確保することができ、また、内部に結露した水を排出するので、耐久性があり、また、モータ効率が上がることで小型化することができる。
【0055】また、請求項2に記載の発明によれば、モータカバーの中心部に穴を設け、前記穴は、モータ軸に取り付けたナットを回す工具が入る大きさより穴径を大きくしたから、モータ組立後、モータカバーの中心部に設けた穴にナットを回す工具を取り付け、ロータを外部駆動することで、完成検査、撹拌翼取り付け時の位相調整を容易に行うことができる。なお、穴は、モータ軸に設けた回転伝達のカップリングを回す工具が入る大きさでもよい。
【0056】また、請求項3に記載の発明によれば、モータカバーの中心部に設けた穴の周囲にリブを設けたから、モータカバーの中心部の穴に水が侵入するのを防止することができる。なお、リブの方向は下向きであっても構わない。要は、穴への水の侵入を防止し、空気の流入を阻害しない形状であればよい。
【0057】また、請求項4に記載の発明によれば、モータカバーに設けたルーバーは、モータのステータのコイルを外から見通すことができない向きにしたから、モータのコイルにはルーバーから水が飛び込み、コイルに付着することがないので、絶縁不良が発生するのを防止できる。
【0058】また、請求項5に記載の発明によれば、モータカバーに設けたルーバーは、最外部を外向きとしたから、モータブラケットとモータカバーの隙間に侵入した水は中心部に行くことなく、外部に排出されるので、侵入した水がカバー中心部に集まり、モータのロータの回転により巻き上げられて、モータ内に飛散するのを防止することができ、耐久性を向上することができる。
【0059】また、請求項6に記載の発明によれば、モータカバーに設けたルーバーは、最外部を除く中央部を内向きとしたから、モータのロータの回転によりルーバーからは風を出す向きとなり、外部の水がルーバーから吸い込まれて、モータ内に飛散するのを防止することができる。このため、モータの回転により水が巻き上げられて、モータ内に飛散し、モータの絶縁不良、錆が発生することがなく、耐久性を向上することができる。
【0060】また、請求項7に記載の発明によれば、モータカバーは、最外周部を内周部より一段低くしたから、モータブラケットとモータカバーの隙間に侵入した水は中心部に行くことなく、外部に排出されるので、侵入した水がカバー中心部に集まり、モータの回転により巻き上げられてモータ内に飛散し、モータの絶縁不良、錆が発生するのを防止することができ、耐久性を向上することができる。なお、モータカバーが斜面で、内周部ほど高い構造でもよい。
【0061】また、請求項8に記載の発明によれば、モータに接続するコネクタ部を備え、前記コネクタ部から出るリード線をモータカバーに固定し、このリード線固定位置は、前記コネクタ部から出る位置より下方に設けたから、コネクタ部から出るリード線をコネクタ部の位置より下方に引き回すので、リード線を伝ってコネクタ部に水が侵入するのを防止できる。また、モータを床面に置いたとき、軸が直接当たることによる悪影響を防止することができる。
【0062】また、請求項9に記載の発明によれば、モータカバーは、リード線固定位置を絞りにより形成したから、モータから出るリード線を取り付ける部分を簡単な構成で、水が溜まりにくく、水を排出し易い構造とすることができる。なお、リード線を取り付ける部分の形状は、三角形でも、コ字型であってもよい。要はリード線を固定できる形状と、下からの水の侵入を防止し、水を排出する形状であればよい。
【0063】また、請求項10に記載の発明によれば、モータに接続するコネクタ部を備え、前記コネクタ部をモータブラケットとモータカバーとで挟持して保持したから、モータカバーを取り付けることでコネクタ部も同時に固定することができ、コネクタ部だけを固定する部材が必要でなく、組立性を向上することができる。
【0064】また、請求項11に記載の発明によれば、コネクタ部は、弾性体を介してモータブラケットとモータカバーとで挟持して保持したから、コネクタ部をモータブラケットとモータカバーで挟持するとき、モータブラケットとモータカバーの隙間のばらつきを吸収することができ、組立性を向上することができる。なお、モータカバーまたはモーターブラケットにばね性を持たせた切り起こし部を設け、コネクタ部を挟持してもよい。
【出願人】 【識別番号】000005821
【氏名又は名称】松下電器産業株式会社
【出願日】 平成10年(1998)5月21日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】滝本 智之 (外1名)
【公開番号】 特開平11−319377
【公開日】 平成11年(1999)11月24日
【出願番号】 特願平10−139480