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【発明の名称】 洗濯機
【発明者】 【氏名】越賀 健二

【氏名】赤坂 兼一

【氏名】裏 敏彦

【氏名】高松 純一

【氏名】近藤 典正

【要約】 【課題】衣類を洗い、すすぎ、脱水する洗濯機において、洗濯容量アップに対応して、脱水時におけるアンバランスの発生を抑制するとともに、水受け槽から水が溢れてきた場合においても、モータの内部に水が入らないようにして安全性を向上し、さらに、ステータを組み込む作業を容易できるようにする。

【解決手段】脱水軸22により洗濯兼脱水槽19を回転させるとともに、減速機構25により減速して脱水軸22と同軸上に配設した洗濯軸24により撹拌翼20を回転させ、モータ27の回転をクラッチ機構29により脱水軸22、洗濯軸24のいずれかに切り換える。減速機構25にカップ状に形成したモータブラケット26を開口部26aを下にして取り付け、モータブラケット26の中にモータ27を構成し、減速機構25とモータ27とを同一軸線上に配設し、モータブラケット26の開口部26aの入口を内部の内径より広げる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 洗濯兼脱水槽を回転させる中空の脱水軸と、前記洗濯兼脱水槽内に配設した撹拌翼を回転させかつ前記脱水軸と同軸上に配設した洗濯軸と、前記脱水軸と前記洗濯軸を回転させるモータと、前記モータの回転を減速して前記洗濯軸を回転させる減速機構と、前記モータの回転を脱水軸、洗濯軸のいずれかに切り換えるクラッチ機構とを備え、前記減速機構にカップ状に形成したモータブラケットを開口部を下にして取り付け、前記モータブラケットの中に前記モータを構成し、前記減速機構と前記モータとを同一軸線上に配設し、前記モータブラケットの開口部の入口を内部の内径より広げた洗濯機。
【請求項2】 モータブラケットは、モータを構成するステータの中性点部に対向する箇所を切り欠き、この切り欠き部をステータより下方に設けた請求項1記載の洗濯機。
【請求項3】 モータブラケットは、モータに接続するコネクタ部を逃げる切り欠きを設け、この切り欠き部をステータ取付位置より下方に設けた請求項1記載の洗濯機。
【請求項4】 モータブラケットは、モータのコネクタ部のみを張り出す形状とした請求項1記載の洗濯機。
【請求項5】 モータブラケットに切り起こしを設け、この切り起こし部を前記モータブラケットの開口部を覆うモータカバーの取り付け部とした請求項1記載の洗濯機。
【請求項6】 モータブラケットに設けたモータカバー取り付け部の位置をステータより下方に設けた請求項5記載の洗濯機。
【請求項7】 モータブラケットに設けたかしめ部によりステータを保持するよう構成し、前記かしめ部に対向する位置にステータの当て面を設けた請求項1記載の洗濯機。
【請求項8】 モータブラケットにステータの当て面を設けるとともにステータに回り止めU溝を設け、前記ステータの当て面を回り止めU溝より幅を広くした請求項1記載の洗濯機。
【請求項9】 モータブラケットに設けたかしめ部によりステータを保持するよう構成し、前記かしめ部を前記ステータを支持可能な総数より多く設けた請求項1記載の洗濯機。
【請求項10】 モータブラケットに設けたかしめ部によりステータを保持するよう構成し、前記かしめ部を完全にステータに折り曲げず、折り曲げ部先端を下方に向けた請求項1記載の洗濯機。
【請求項11】 モータブラケットにステータを支持するかしめ部を設けるとともにステータに回り止めU溝を設け、前記かしめ部に対向する位置にステータの回り止めU溝に合わせてモータブラケットをかしめ、前記回り止めU溝に前記モータブラケットのかしめ部をはまりこますようにした請求項1記載の洗濯機。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、衣類を洗い、すすぎ、脱水する洗濯機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の洗濯機は、図9に示すように構成していた。以下、その構成について説明する。
【0003】図に示すように、洗濯機本体1は、内部にサスペンション2によって支持した水受け槽3を設け、水受け槽3内に洗濯兼脱水槽4を回転自在に設け、この洗濯兼脱水槽4は天面を開口しており、洗濯物を天面から投入できるようになっている。また、底部には撹拌翼5を回転自在に設け、側面には多数の孔を有している。
【0004】洗濯兼脱水槽4は、図10に示すように、水受け槽3の底面に設けた軸受6によって支持されている脱水軸7に固定されており、撹拌翼5は、脱水軸7の内部に軸受8によって支持されている洗濯軸9に固定されている。この洗濯軸9は減速機構10につながり、減速機構入力軸11にはプーリ12を取り付けている。
【0005】減速機構入力軸11のプーリ12の取り付け部は4面を削り、プーリ12の取り付け孔はこれにはめ合う形状として、プーリ12の回転力を伝達させている。プーリ12はベルト13を介して、モータ14につながる。また、減速機構入力軸11には、モータ14の回転を洗濯軸9または脱水軸7に切り換えて伝達するためのクラッチ機構15を有する構成としている。
【0006】上記構成において洗濯、すすぎ行程では、クラッチ機構15のクラッチ駆動手段15bを解放し、モータ14の回転は洗濯軸9を介して撹拌翼5に伝達されるのみとなり、被洗濯物に機械力を与える。こうして洗濯兼脱水槽4に収容している洗濯物の洗濯、すすぎが進行する。
【0007】また、脱水行程では、クラッチ機構15のクラッチ駆動手段15bを駆動し、モータ14の回転は脱水軸7を介して洗濯兼脱水槽4に伝達されるのみとなり、洗濯兼脱水槽4全体が回転する。洗濯兼脱水槽4が回転することによって洗濯、すすぎを終了した洗濯物の水分は、遠心力によって洗濯兼脱水槽4の側面に多数設けている多数の孔から水受け槽3内に、絞り出される。こうして洗濯物は自動的に脱水される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の構成では、モータ14によりベルト13を介して減速機構10に動力を伝達しているため、洗濯容量の大容量化や洗浄力の向上のために部品点数が増え、コストが高く、また、洗濯物により大きな機械力を与えようとすると、ベルトスリップ、ベルト伸び、ベルト切れなど、経時変化によるベルト13の張力変化による伝達トルクに上限があり、大容量に対応する伝達トルクを得ることができなかった。
【0009】また、重量物であるモータ14と減速機構10とを水受け槽3の下方に並設しているので、洗濯機本体1内に懸架されている洗濯兼脱水槽4、水受け槽3などの重心位置が洗濯兼脱水槽4の回転中心(脱水軸7)とずれてしまう。これにより、洗濯兼脱水槽4が脱水回転を行うとき、アンバランスとなりやすく、回転による振動が大きくなりやすかった。
【0010】本発明は上記従来の課題を解決するもので、部品点数を減らし、洗濯容量アップに対応して、脱水時におけるアンバランスの発生を抑制するとともに、何らかの原因により、水受け槽から水が溢れてきた場合においても、モータの内部に水が入らないようにして安全性を向上し、さらに、ステータを組み込む作業を容易できるようにすることを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成するもので、中空の脱水軸と、この脱水軸と同軸上に配設した洗濯軸とをモータにより回転させ、脱水軸により洗濯兼脱水槽を回転させるとともに、モータの回転を減速機構により減速して洗濯軸により洗濯兼脱水槽内に配設した撹拌翼を回転させ、モータの回転をクラッチ機構により脱水軸、洗濯軸のいずれかに切り換え、減速機構にカップ状に形成したモータブラケットを開口部を下にして取り付け、モータブラケットの中にモータを構成し、減速機構とモータとを同一軸線上に配設し、モータブラケットの開口部の入口を内部の内径より広げたものである。
【0012】これにより、部品点数を減らし、洗濯容量アップに対応して、脱水時におけるアンバランスの発生を抑制することができるとともに、何らかの原因により、水受け槽から水が溢れてきた場合においても、モータの内部に水が入らないようにでき、安全性を向上することができ、さらに、ステータを組み込む作業を容易できる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明は、洗濯兼脱水槽を回転させる中空の脱水軸と、前記洗濯兼脱水槽内に配設した撹拌翼を回転させかつ前記脱水軸と同軸上に配設した洗濯軸と、前記脱水軸と前記洗濯軸を回転させるモータと、前記モータの回転を減速して前記洗濯軸を回転させる減速機構と、前記モータの回転を脱水軸、洗濯軸のいずれかに切り換えるクラッチ機構とを備え、前記減速機構にカップ状に形成したモータブラケットを開口部を下にして取り付け、前記モータブラケットの中に前記モータを構成し、前記減速機構と前記モータとを同一軸線上に配設し、前記モータブラケットの開口部の入口を内部の内径より広げたものであり、カップ状に形成したモータブラケットの中にモータを構成し、モータブラケットの開口部を下にしているので、モータブラケットの上部に継ぎ目がなく、水受け槽から溢れた水がモータ内に侵入するのを防止できる。また、減速機構、モータが同一軸線上に位置するので、洗濯兼脱水槽、水受け槽などの重心位置と洗濯兼脱水槽の回転中心とを一致させることができ、脱水時におけるアンバランスの発生を抑制できるとともに、ベルトが不要となるのでベルトによる課題も解消でき、部品点数を削減することができて組立性を向上させることができ、また、クラッチ機構の薄型化や小型化がはかれるので、洗濯機本体の下方の容積が大きく取られることも抑えることができ、さらに、カップ状に形成したモータブラケットの開口部入口を内部の内径より広げているので、ステータを組み込む作業が容易となり、安価にできる。
【0014】請求項2に記載の発明は、上記請求項1に記載の発明において、モータブラケットは、モータを構成するステータの中性点部に対向する箇所を切り欠き、この切り欠き部をステータより下方に設けたものであり、モータブラケットの上面に継ぎ目がなく、水受け槽から水が溢れた場合でも、モータブラケットの上面から表面を伝ってくる水がモータブラケットに設けた切り欠き部からステータに侵入するのを防止することができる。
【0015】請求項3に記載の発明は、上記請求項1に記載の発明において、モータブラケットは、モータに接続するコネクタ部を逃げる切り欠きを設け、この切り欠き部をステータ取付位置より下方に設けたものであり、水受け槽から水が溢れた場合でも、モータブラケットの上面から表面を伝ってくる水がモータブラケットに設けたコネクタ部を逃げる切り欠き部からステータに侵入するのを防止することができる。
【0016】請求項4に記載の発明は、上記請求項1に記載の発明において、モータブラケットは、モータのコネクタ部のみを張り出す形状としたものであり、モータブラケット外径全体を大きくせず、小型軽量化することができ、ステータへの水の侵入を防止することができる。
【0017】請求項5に記載の発明は、上記請求項1に記載の発明において、モータブラケットに切り起こしを設け、この切り起こし部を前記モータブラケットの開口部を覆うモータカバーの取り付け部としたものであり、ビス締め作業の方向を一方向とし組立の作業性を高めることができ、また、モータブラケットに設けた切り起こし部のばね性により組立時のばらつきを吸収することができ、また、モータブラケットに切り起こし部の位置を選ぶことで、モータを置いたときクラッチレバー等の変形、駆動装置を置いたときの転がりを防止することができる。
【0018】請求項6に記載の発明は、上記請求項5に記載の発明において、モータブラケットに設けたモータカバー取り付け部の位置をステータより下方に設けたものであり、水受け槽から水が溢れた場合でも、モータブラケットの上面から表面を伝ってくる水がモータブラケットに設けたモータカバー取り付け部からステータに侵入するのを防止することができる。
【0019】請求項7に記載の発明は、上記請求項1に記載の発明において、モータブラケットに設けたかしめ部によりステータを保持するよう構成し、前記かしめ部に対向する位置にステータの当て面を設けたものであり、ステータのかしめによる変形を防止することができる。
【0020】請求項8に記載の発明は、上記請求項1に記載の発明において、モータブラケットにステータの当て面を設けるとともにステータに回り止めU溝を設け、前記ステータの当て面を回り止めU溝より幅を広くしたものであり、ステータの設けた回り止めU溝がある位置でステータの回り止めとステータかしめを同時に行うことができ、また、ステータの当て面が広いので、ステータをかしめる時のステータの傾きを防止することができる。さらに、ステータの設けた回り止めU溝をステータの当て面がカバーするので、回り止めU溝を抜ける空気の抵抗となり、モータコイル側を空気が流れ、効率的にモータコイルを冷却することができる。
【0021】請求項9に記載の発明は、上記請求項1に記載の発明において、モータブラケットに設けたかしめ部によりステータを保持するよう構成し、前記かしめ部を前記ステータを支持可能な総数より多く設けたものであり、ステータを固定するモータブラケットのかしめ作業の失敗の予備とし、また、モータブラケットの繰り返し使用を可能とする。
【0022】請求項10に記載の発明は、上記請求項1に記載の発明において、モータブラケットに設けたかしめ部によりステータを保持するよう構成し、前記かしめ部を完全にステータに折り曲げず、折り曲げ部先端を下方に向けたものであり、水受け槽から水が溢れた場合に、モータブラケットの上面から表面を伝ってくる水がモータブラケットに設けたステータを支持するかしめ部から侵入しようとしても、かしめ折り曲げ部の先端がを下方を向いているのでステータに侵入するのを防止することができる。
【0023】請求項11に記載の発明は、上記請求項1に記載の発明において、モータブラケットにステータを支持するかしめ部を設けるとともにステータに回り止めU溝を設け、前記かしめ部に対向する位置にステータの回り止めU溝に合わせてモータブラケットをかしめ、前記回り止めU溝に前記モータブラケットのかしめ部をはまりこますようにしたものであり、ステータに設けた回り止めU溝に合わせて、モータブラケットのかしめ部を合わせてはめ込むことでステータの回り止めとステータの支持とを兼ねることができる。
【0024】
【実施例】以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら説明する。
【0025】(実施例1)図2に示すように、洗濯機本体16は、内部に脱水振動を防振するように、サスペンション17によって懸架された水受け槽18を設け、水受け槽18内に洗濯兼脱水槽19を回転自在に配設し、この洗濯兼脱水槽19の内底部に洗濯物を撹拌する撹拌翼20を回転自在に配設している。
【0026】洗濯兼脱水槽19は、図1に示すように、水受け槽18の底部に設けた軸受21によって軸支されている脱水軸22の上端部に固定され、撹拌翼20は、脱水軸22の中空部に脱水軸22と同軸上となるように配設し、脱水軸22の中空部内に設けた軸受23によって軸支した洗濯軸24の上端部に固定されている。また、洗濯軸24の下端部は減速機構25の出力側に接続されている。
【0027】モータブラケット26は、カップ状に形成し開口部26aを下にして減速機構25に取り付け、このモータブラケット26の中にロータ27aに回転磁界を与えるステータ27bを圧入し、このステータ27bにロータ27aを対向させてモータ27を構成し、減速機構25とモータ27とを同一軸線上に配設し、減速機構25の減速機構入力軸28をモータ27のロータ27aの回転中心部に連結している。また、モータブラケット26の開口部の入口26bを内部の内径より広げている。
【0028】クラッチ機構29は、モータ27の回転を脱水軸22、洗濯軸24のいずれかに切り換えるもので、ロータ27aの内部に設けた空間にクラッチスプリング29aを設け、外部にクラッチスプリング29aを駆動するクラッチ駆動手段29bを設けている。
【0029】上記構成において動作を説明する。洗濯、すすぎ行程では、クラッチ機構29のクラッチ駆動手段29bはクラッチスプリング29aを解放し、脱水軸22に回転力を伝達できない状態とする。モータ27の動力は洗濯軸24を介して撹拌翼20に伝達されるのみとなり、被洗濯物に機械力を与える。こうして洗濯兼脱水槽19に収容している洗濯物の洗濯、すすぎが進行する。
【0030】洗濯行程を終了すると脱水行程に入り、この脱水行程では、洗濯兼脱水槽19内の水が排水され、クラッチ機構29のクラッチ駆動手段29bはクラッチスプリング29aを駆動し、脱水軸22に回転力を伝達できる状態とする。モータ27の動力は減速機構入力軸28と脱水軸22とが連結され、洗濯兼脱水槽19が回転する。
【0031】洗濯兼脱水槽19が回転することによって、洗濯、すすぎを終了した洗濯物の水分は、遠心力によって洗濯兼脱水槽19の側面に多数設けている孔から水受け槽18内に絞り出される。こうして洗濯物は自動的に脱水される。このようにして、洗濯兼脱水槽19内に投入された洗濯物は自動的に洗濯、すすぎ、脱水行程を終了する。
【0032】このように本実施例によれば、洗濯軸24、脱水軸22が同軸の2重構造で、撹拌翼20側から、減速機構25、クラッチ機構29、モータ27の順に配列され、これらが同一軸線上にあることで、モータ27と減速機構25が一体となり、水受け槽18の中心に重心が来るため、従来のようにモータ27が水受け槽18の中心にないために生じたアンバランスがなくなり、脱水時の振動を抑えることができる。また、モータ27により直接、減速機構25、脱水軸22を回転させるので、従来のベルトが不要となり、ベルトスリップや耐久性も解消することができる。
【0033】また、カップ状に形成したモータブラケット26の中にモータ27を構成し、モータブラケット26の開口部26aを下にしているので、モータブラケット26の上面に継ぎ目がなく、水受け槽18から水が溢れた場合でも、溢れた水がモータ27の内部に侵入を防止できるともに、モータブラケット26が一体の部品となるため、部品点数が削減でき、組立性を向上させることができ、また、軽量化も図ることができる。
【0034】さらに、モータブラケット26の開口部の入口26bを内部の内径より広げているので、ステータ27bの圧入が容易で易く、組立性を向上することができる。
【0035】(実施例2)図3に示すように、モータブラケット30は、カップ状に形成し開口部30aを下にして減速機構25に取り付け、モータ31を構成するステータ31bの中性点部31dに対向するモータブラケット30の側面部30cを切り欠き、この切り欠き部30dをステータ31bより下方に設けている。モータ31は減速機構25と同一軸線上に配設し、減速機構25の減速機構入力軸28をモータ31のロータ31aの回転中心部に連結している。モータカバー32は、カップ状に形成し、モータブラケット30の開口部30aを覆っている。
【0036】また、コネクタ部31eは、ステータ31bのコイル31cに接続するもので、モータブラケット30にコネクタ部31eを逃げる切り欠きを設け、この切り欠き部30eをステータ31bの取付位置より下方に設けている。さらに、モータブラケット30は、モータ31のコネクタ部31eのみを張り出す形状としている。他の構成は上記実施例1と同じである。
【0037】上記構成において作用を説明すると、カップ状に形成したモータブラケット30の中にモータ31を構成し、モータブラケット30の開口部30aを下にしているので、水受け槽から水が溢れた場合でも、モータブラケット30の上部から表面を伝ってくる水がステータ中性点部31dに対向するモータブラケット30の切り欠き部30dからステータ31bに侵入して絶縁不良、錆が発生するのを防止することができ、耐久性を向上することができる。
【0038】また、モータブラケット30にコネクタ部31eを逃げる切り欠きを設け、この切り欠き部30eをステータ31bの取付位置より下方に設けているので、モータブラケット30の上部から表面を伝ってくる水がモータ31のコネクタ部31eを逃げる切り欠き30eからステータ31bに侵入して絶縁不良、錆が発生するのを防止することができ、耐久性を向上することができる。
【0039】また、モータブラケット30は、モータ31のコネクタ部31eのみを張り出す形状としているので、コネクタ部31eの防水と絶縁のために、モータブラケット30の外径全体を大きくせず、小型、軽量化することができ、また、ステータ31bへの水の侵入を防止することができる。
【0040】(実施例3)図4に示すように、モータブラケット33は、カップ状に形成し開口部33aを下にして減速機構に取り付け、このモータブラケット33の中にモータ31を構成し、減速機構とモータ31とを同一軸線上に配設している。このモータブラケット33に切り起こしを設け、この切り起こし部をモータブラケット33の開口部33aを覆うモータカバー34の取り付け部33fとし、このモータカバー34の取り付け部33fの位置をステータ31より下方に設けている。他の構成は上記実施例1または2と同じである。
【0041】上記構成において作用を説明すると、モータブラケット33に切り起こしを設け、この切り起こし部をモータブラケット33の開口部33aを覆うモータカバー34の取り付け部33fとすることで、ビス締め作業の方向を一方向とすることができて組立の作業性を高めることができ、また、モータカバー34の取り付け部33fはモータブラケット33を切り起こして形成しているので、取り付け部33fのばね性により組立時のばらつきを吸収することができる。また、モータブラケット33に切り起こし部の位置を選ぶことで、単体で置いたときクラッチレバー等の変形、転がりを防止することができる。
【0042】また、モータカバー34の取り付け部33fの位置をステータ31より下方に設けているので、カップ状に形成したモータブラケット33の中にモータ31を構成し、モータブラケット33の開口部33aを下にして、モータブラケット33の上部から表面を伝ってくる水がモータカバー34の取り付け部33fからステータ31bに侵入して絶縁不良、錆が発生するのを防止することができ、耐久性を向上することができる。
【0043】(実施例4)図5に示すように、モータブラケット35は、カップ状に形成し開口部35aを下にして減速機構に取り付け、このモータブラケット35の中にモータ31を構成し、減速機構とモータ31とを同一軸線上に配設している。このモータブラケット35にかしめ部35gを設けるとともに、かしめ部35gに対向する位置にステータ当て面35hを設け、ステータ当て面35hとかしめ部35gとでステータ31bを保持するようにしている。
【0044】このとき、モータブラケット35に設けたステータ31bを支持するかしめ部35gを完全にステータ31bに折り曲げず、折り曲げ部の先端を下方に向けておく。他の構成は上記実施例1または2と同じである。
【0045】上記構成において作用を説明すると、モータブラケット35のステータ当て面35hとかしめ部35gとでステータ31bを保持することにより、ステータ31bが押されて変形を防止することができ、モータ31の振動、トルク性能不足などが発生しないようにできる。
【0046】また、ステータ31bを支持するかしめ部35gを完全にステータ31bに折り曲げず、折り曲げ部先端を下方に向けているため、モータブラケット35の上部から表面を伝ってくる水がモータブラケット35に設けたステータ31bを支持するかしめ部35gから侵入するが、かしめ部35gの先端がを下方を向いているので、ステータ31bに侵入せず、耐久性を向上することができる。
【0047】(実施例5)図6に示すように、モータブラケット36は、カップ状に形成し開口部36aを下にして減速機構に取り付け、このモータブラケット36の中にモータ31を構成し、減速機構とモータ31とを同一軸線上に配設している。このモータブラケット36にかしめ部36gを設けるとともに、かしめ部36gに対向する位置にステータ当て面36hを設け、ステータ当て面36hとかしめ部36gとでステータ31bを保持するようにしている。
【0048】モータブラケット36に回り止め突起36iを設け、この回り止め突起36iをステータ31bに設けた回り止めU溝31fに嵌合して、ステータ31bの回り止め機能をもたせている。ステータ当て面36hの幅をこの回り止めU溝31fの幅より広くしている。他の構成は上記実施例1または2と同じである。
【0049】上記構成において作用を説明すると、ステータ31bに設けた回り止めU溝31fがある位置で、ステータ31bの回り止めとステータ31bを支持するかしめを同時に行うことができる。また、ステータ当て面36hの幅が広いので、ステータ31bをかしめるときのステータ31bの傾きを防止することができる。
【0050】さらに、ステータ31bに設けた回り止めU溝31fをステータ当て面36hが塞ぐので、回り止めU溝31fを抜ける空気の抵抗となり、モータ31のコイル31c側を空気が流れ、効率的にコイル31cを冷却することができる。
【0051】(実施例6)図7に示すように、モータブラケット37は、カップ状に形成し開口部37aを下にして減速機構に取り付け、このモータブラケット37の中にモータ31を構成し、減速機構とモータ31とを同一軸線上に配設している。このモータブラケット37にかしめ部37gを設けるとともに、かしめ部37gに対向する位置にステータ当て面37hを設け、ステータ当て面37hとかしめ部37gとでステータ31bを保持するようにし、かしめ部37gの数をステータ31bを支持可能な総数より多く設けている。
【0052】モータブラケット37に回り止め突起37iを設け、この回り止め突起37iをステータ31bに設けた回り止めU溝31fに嵌合して、ステータ31bの回り止め機能をもたせている。他の構成は上記実施例1または2と同じである。
【0053】上記構成において作用を説明すると、かしめ部37gの数をステータ31bを支持可能な総数より多く設けているので、ステータ31bを固定するモータブラケット37のかしめ作業の失敗の予備とすることができ、また、モータブラケット37を繰り返し使用することができ、リサイクル性を向上することができる。
【0054】(実施例7)図8に示すように、モータブラケット38は、カップ状に形成し開口部38aを下にして減速機構に取り付け、このモータブラケット38の中にモータ31を構成し、減速機構とモータ31とを同一軸線上に配設している。このモータブラケット38にかしめ部38gを設けるとともに、かしめ部38gに対向する位置にステータ当て面38hを設け、ステータ当て面38hとかしめ部38gとでステータ31bを保持している。
【0055】ステータ31bには、かしめ部38gに対向する位置に回り止めU溝31fを設けており、この回り止めU溝31fに合わせて、ステータ31bのかしめを行い、回り止めU溝31fにモータブラケット38のかしめ部38gをはまり込ませている。他の構成は上記実施例1または2と同じである。
【0056】上記構成において作用を説明すると、ステータ31bに設けた回り止めU溝31fに合わせて、モータブラケット38のかしめ部38gをはめ込むことで、ステータ31bの回り止めとステータ31bの支持とを兼ねることができる。
【0057】
【発明の効果】以上のように本発明の請求項1に記載の発明によれば、洗濯兼脱水槽を回転させる中空の脱水軸と、前記洗濯兼脱水槽内に配設した撹拌翼を回転させかつ前記脱水軸と同軸上に配設した洗濯軸と、前記脱水軸と前記洗濯軸を回転させるモータと、前記モータの回転を減速して前記洗濯軸を回転させる減速機構と、前記モータの回転を脱水軸、洗濯軸のいずれかに切り換えるクラッチ機構とを備え、前記減速機構にカップ状に形成したモータブラケットを開口部を下にして取り付け、前記モータブラケットの中に前記モータを構成し、前記減速機構と前記モータとを同一軸線上に配設し、前記モータブラケットの開口部の入口を内部の内径より広げたから、ステータを組み込む作業が容易であり、モータブラケットの内径入口部を広げる塑性変形により、モータブラケットの開口部の真円度がよくなり、モータカバーとの嵌合を容易にでき、組立性を向上することができる。なお、モータブラケットの材質は板金の絞り品である必要はなく、ダイキャスト、樹脂などであってもよい。
【0058】また、請求項2に記載の発明によれば、モータブラケットは、モータを構成するステータの中性点部に対向する箇所を切り欠き、この切り欠き部をステータより下方に設けたから、モータブラケットの上面に継ぎ目がなく、水受け槽から水が溢れた場合でも、モータブラケットの上面から表面を伝ってくる水がモータブラケットに設けた切り欠き部からステータに侵入するのを防止することができる。
【0059】また、請求項3に記載の発明によれば、モータブラケットは、モータに接続するコネクタ部を逃げる切り欠きを設け、この切り欠き部をステータ取付位置より下方に設けたから、水受け槽から水が溢れた場合でも、モータブラケットの上面から表面を伝ってくる水がモータブラケットに設けたコネクタ部を逃げる切り欠き部からステータに侵入するのを防止することができる。
【0060】また、請求項4に記載の発明によれば、モータブラケットは、モータのコネクタ部のみを張り出す形状としたから、モータブラケット外径全体を大きくせず、小型軽量化することができ、ステータへの水の侵入を防止することができる。
【0061】また、請求項5に記載の発明によれば、モータブラケットに切り起こしを設け、この切り起こし部を前記モータブラケットの開口部を覆うモータカバーの取り付け部としたから、ビス締め作業の方向を一方向とし組立の作業性を高めることができ、また、モータブラケットに設けた切り起こし部のばね性により組立時のばらつきを吸収することができ、また、モータブラケットに切り起こし部の位置を選ぶことで、モータを置いたときクラッチレバー等の変形、駆動装置を置いたときの転がりを防止することができる。
【0062】また、請求項6に記載の発明によれば、モータブラケットに設けたモータカバー取り付け部の位置をステータより下方に設けたから、水受け槽から水が溢れた場合でも、モータブラケットの上面から表面を伝ってくる水がモータブラケットに設けたモータカバー取り付け部からステータに侵入するのを防止することができる。
【0063】また、請求項7に記載の発明によれば、モータブラケットに設けたかしめ部によりステータを保持するよう構成し、前記かしめ部に対向する位置にステータの当て面を設けたから、ステータのかしめによる変形を防止することができ、モータの振動、トルク性能不足が発生しないようにすることができる。
【0064】また、請求項8に記載の発明によれば、モータブラケットにステータの当て面を設けるとともにステータに回り止めU溝を設け、前記ステータの当て面を回り止めU溝より幅を広くしたから、ステータの設けた回り止めU溝がある位置でステータの回り止めとステータかしめを同時に行うことができ、また、ステータの当て面が広いので、ステータをかしめる時のステータの傾きを防止することができる。さらに、ステータの設けた回り止めU溝をステータの当て面がカバーするので、回り止めU溝を抜ける空気の抵抗となり、モータコイル側を空気が流れ、効率的にモータコイルを冷却することができる。
【0065】また、請求項9に記載の発明によれば、モータブラケットに設けたかしめ部によりステータを保持するよう構成し、前記かしめ部を前記ステータを支持可能な総数より多く設けたから、ステータを固定するモータブラケットのかしめ作業の失敗の予備とし、また、モータブラケットの繰り返し使用を可能とする。
【0066】また、請求項10に記載の発明によれば、モータブラケットに設けたかしめ部によりステータを保持するよう構成し、前記かしめ部を完全にステータに折り曲げず、折り曲げ部先端を下方に向けたから、水受け槽から水が溢れた場合に、モータブラケットの上面から表面を伝ってくる水がモータブラケットに設けたステータを支持するかしめ部から侵入しようとしても、かしめ折り曲げ部の先端がを下方を向いているのでステータに侵入するのを防止することができ、耐久性を向上することができる。なお、かしめ部の先端がステータの接触していても、かしめ部の途中または折り曲げ部をふくらまして曲げるようにし、先端より下方にあればよい。
【0067】また、請求項11に記載の発明によれば、モータブラケットにステータを支持するかしめ部を設けるとともにステータに回り止めU溝を設け、前記かしめ部に対向する位置にステータの回り止めU溝に合わせてモータブラケットをかしめ、前記回り止めU溝に前記モータブラケットのかしめ部をはまりこますようにしたから、ステータに設けた回り止めU溝に合わせて、モータブラケットのかしめ部を合わせてはめ込むことでステータの回り止めとステータの支持とを兼ねることができる。なお、ステータに設けた回り止めU溝は、断面がU字型である必要なく、要はステータの回り止めの機能を持つ形状であればよい。
【出願人】 【識別番号】000005821
【氏名又は名称】松下電器産業株式会社
【出願日】 平成10年(1998)5月21日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】滝本 智之 (外1名)
【公開番号】 特開平11−319375
【公開日】 平成11年(1999)11月24日
【出願番号】 特願平10−139447