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【発明の名称】 組立式円形状物干し具
【発明者】 【氏名】清水 弘通

【要約】 【課題】ピンチに対する洗濯物等の干し物の取り付け、取り外しに余り労力をかけず簡単にして効率よく行うことができるようにするとともに、比較的多量の干し物をまとめて、また分散して日乾できるようにするにある。

【解決手段】この組立式円形状物干し具は、洗濯物等の干し物を下方より挿入するだけで挟持することができるピンチを固定したハンガーの複数を、円形状保持具に着脱自在に保持することによって多量の干し物をまとめて日乾するようにするとともに、この干し物を取り外すときは、円形状保持具の中心を中心にして回転することにより、円形状保持具の上方に設けた作動杆上のカムによってピンチを開いて、その自重にて落下するようにし、このようなハンガーを必要に応じて円形状保持具より取り外して、従来のハンガーと同様に使用するようにした、特殊なピンチを有するハンガーと、これを保持する円形状保持具との組立によって構成されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 扇形状の区画された円形状保持具に対し、その区画部内に、扇形状枠体の内側にして相対する弧状側にそれぞれピンチを複数設けたハンガーを着脱自在に設けたことを特徴とする組立式円形状物干し具。
【請求項2】 上記の扇形状のハンガーの枠体に設けたピンチは、洗濯物等の干し物を下方より挿入することにより、固定鋏に対し移動鋏が回動して開き、移動鋏の自重、又はそれにばね作用が加わった回動により干し物を固定鋏に対して挟持し、移動鋏の先端を、干し物の挿入側方向と逆方向に押圧することにより、移動鋏は開いて干し物が自重で落下するような機能を有する請求項1に記載の組立式円形状物干し具。
【請求項3】 上記の扇形状ハンガーの枠体に取付けたピンチは、ハンガーを円形状保持具に対して取付け、この円形状保持具を、それの中心を中心として回転したとき、この円形状保持具の上面にそって不動状態に設けた作動杆上のカムにより、ピンチの移動鋏を開き、また逆転したとき閉じた状態を保つようにした請求項1に記載の組立式円形状物干し具。
【請求項4】 上記の作動杆上に取付けたカムは、円形状保持具の一方向の回転にあっては、ピンチの移動鋏を開き、また逆方向の回転にあっては、移動鋏の閉じた状態を保ち、且つその状態で移動鋏を通過させる機能を有する蝶番形のカムである請求項3に記載の組立式円形状物干し具。
【請求項5】 上記の扇形状のハンガーは、提げ手を設けたことによって、単独でも使用できる請求項1に記載の組立式円形状物干し具に使用するハンガー。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、洗濯物等の物干し具の分野に属すものである。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の洗濯物等の物干し具は、円形、正方形、長方形の枠体より形成され、それの外枠、内枠、これらの枠を結ぶ連結杆等に洗濯物等を挟むピンチを吊下したものであるが、これらのピンチは、いわゆる洗濯鋏というもので、親指と他の指とで押圧することにより先端が開くようにしたものである。また、このようなピンチを吊下した枠体を、それの中央部より2つ折りとしたものもある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来の物干し具にあっては、洗濯物等の干し物を挟持するときは、常に親指と他の指との協力によって吊下されたピンチを押圧して開くのであるから、力を要するばかりでなく、片手にてピンチを開いて干し物を挟持させることは困難であり、通常は他の手の協力を得て両手にて行うものである。また1つの物干し具においても、その大きさには自ら限度があり、複数の物干し具を使用する場合にあっても、物干し具自体の竿、軒先等における吊下げは、それぞれ別々とならざるを得ない。
【0004】以上のように、従来の物干し具にあっては、それぞれに問題点があるところから、本発明は、このような点を改良すべく種々研究し、実験した結果、創出されたもので、その目的とするところは、ピンチに対する洗濯物等の干し物の取り付け及びそれの取り外しに、余り労力を要せずして簡単に効率よく行うことができるようにするとともに、比較的多量の干し物をまとめて、また分散して日乾することができるようにするにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明にあっては、洗濯物等の物干し具のピンチに対し、洗濯物等の干し物を下方よりの挿入だけで挟持させることができ、また取り外すときは、物干し具自体を、それの中心を中心として回転するだけで、移動鋏が開いて、干し物は自重で落下するようにしたものであり、このような物干し具を、扇形状のハンガーと扇形状の区画部を有する円形状保持具との着脱自在の組込みによって構成したものである。
【0006】すなわち、本発明は、扇形状の区画された円形状保持具に対し、その区画部内に、扇形状枠体の内側にして相対する弧状側にそれぞれピンチを複数設けたハンガーを着脱自在に設けた構成をとっており、上記の扇形状のハンガーの枠体に固定したピンチは、洗濯物等の干し物を下方より挿入することにより、固定鋏に対し移動鋏が回動して開き、移動鋏の自重、又はそれにばね作用が加わった回動により干し物を固定鋏に対して挟持し、移動鋏の先端を、干し物の挿入側に対し、反対側の方向から押圧することにより、移動鋏は開いて干し物は自重で落下するような機能を有する構成のものである。
【0007】また、上記の扇形状ハンガーの枠体に取付けたピンチは、ハンガーを円形状保持具に対して取付け、この円形状保持具を、それの中心を中心として回転したとき、この円形状保持具の上面にそって不動状態に設けた作動杆上のカムにより、ピンチの移動鋏を開き、また逆転したとき閉じた状態を保つようにした構成を有しており、さらに、上記の作動杆上に取付けたカムは、円形状保持具の一方向の回転にあっては、ピンチの移動鋏を開き、また逆方向の回転にあっては、移動鋏の閉じた状態を保ち、且つその状態で移動鋏を通過させる機能を有する蝶番形のカムで構成されている。また、上記の扇形状のハンガーは、提げ手を設けたことによって、単独でも使用できるような構成をとっている。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の洗濯物等の組立式円形状物干し具は、複数の扇形状に区画された円形状保持具と複数の扇形状のハンガーとの組立から構成されるもので、円形状保持具は、扇形状の区画されたものであり、ハンガーは扇形状枠体からなり、その枠体の内側にして、相対する弧状側に複数のピンチをそれぞれ対設したものである。
【0009】そして、これらのピンチは、固定鋏が枠体に固定されているもので、洗濯物等の干し物を下方より挿入することにより、固定鋏に対して移動鋏が開くもので、この移動鋏は、それの自重、又はそれにばねの力も加わって閉まるものであるところから、干し物の自重と相俟って、干し物は挟持され、外れることはない。逆に、干し物を取外すときは、移動鋏の先端突出部を、干し物の挿入側に対し反対側の方向から押圧するだけで挟持部は開き、干し物は自重で落下して容器に収納される。
【0010】円形状保持具に対して扇形状ハンガーを組込んで円形物干し具とした場合、挟持された干し物を取り外すには、円形状物干し具を、それの中心を中心として回転すれば、円形状保持具の上面にそって不動状態に設けられた作動杆に設置されたカム作用によって、移動鋏が開いて干し物は自重でピンチから離れ落下するから、従来のように労力を要せずして容易に取り込むことができる。
【0011】また、洗濯物の乾燥が不充分にして天候の急変等で取込む必要が生じた場合は、従来のハンガーと同様、扇形状ハンガーを円形状保持具より取り外して屋内に取り入れる。
【0012】
【実施例】本発明の組立式円形状物干し具(A)は、円形状保持具(a)とこれに着脱自在な扇形状ハンガー(b)とから構成されるものである。組立式円形状物干し具(A)は、例えば図1及び図2に示すように、ベランダ等の天井より吊設した支柱(B)又は地面に設置した支柱(B)等によって、その中心部が支持されて回転されるようになっている。そして、この支柱(B)には作動杆(C)が固定されていて、この作動杆(C)は、円形状保持具(a)の上面にそって配設されている。
【0013】図4に示すように、円形状保持具(a)は、外周環(a1 )と内周環(a2 )とこれらを結ぶ連結杆(a3 )とから構成されるもので、これらの連結杆(a3)によって扇形状の4区画に区画(1)されている。内周環(a2 )の中心には、支柱(B)によって支持される軸受部(2)があり、この軸受部(2)と内周環(a2 )との間には、幅広の連結部(3)が互いにクロス方向にあって、基盤(c)を形成しており、これらの連結部(3)と連結杆(a3 )とは同一方向である。
【0014】図5に示すように、扇形状ハンガー(b)は、扇形状の枠体(d)よりなるもので、この枠体(d)は、相対する外側弧状枠(d1 )と内側弧状枠(d2 )、これらの弧状枠(d1 )と(d2 )とを結ぶ側枠(d3 )、(d3 )とよりなるもので、その中央にはセンター支枠(d4 )がある。このような扇形状枠体(d)には、その相対する外側弧状(d1 )、内側弧状枠(d2 )の内側面にピンチ(p)が複数個固設されている。そして、このようなピンチ(p)が固定されている扇形状枠体(d)は、ハンガー(b)として、上記の円形状保持具(a)の扇形状の区画部(1)内に着脱自在に取付けられるようになっている。
【0015】円形状保持具(a)において、軸受部(2)、連結部(3)、内周環(a2 )からなる基盤(c)と一体に成形された放射支杆(a3 )は、その先端に、これとクロス方向に取付け座(4)が形成されており、この取付座(4)上において、外周環(a1 )は、その1/4の長さの環片が互いに突き合わされて、取付け座(4)上にビス止めされるか、接着されるかしていて、外周環(a1 )は、取付け座(4)の厚さだけ連結杆(a3 )面より上方に上げられている。
【0016】また、内周環(a2 )は、その外周環(a1 )と対する側が凹条溝(5)となっており、この凹条溝(5)は下顎部(6)の方が上顎部(7)より突出していてもよい。
【0017】図5に示す扇形状ハンガー(b)は、枠体(d)の外側枠(d1 )の中央部の一定の長さの範囲にわたって、内側に係合溝(8)を有する係止片部(e)が突設されている。図6に示すように、この係止片部(e)は、扇形状ハンガー(b)を円形状保持具(a)に取付けるとき、扇形状ハンガー(b)を、円形状保持具(a)の外周環(a1 )に対し、外方より内周環(a2 )に向かって押込むことにより、係止片部(e)の係止溝(8)が外周環(a1 )に嵌合し、内側弧状枠(d2 )はその外側の弧状部(9)が、内周環(a2 )の凹条溝(5)に嵌合して、扇形状ハンガー(b)は、円形状保持具(a)の扇形状区画部(1)内に取付けられる。
【0018】このとき、外周環(a1 )は連結杆(a3 )の先端の取付け座(4)によって高くなっているから扇形状ハンガー(b)を円形状保持具(a)に対して着脱するとき、外側弧状枠(d1 )に固着されているピンチ(p)は、外周環(a1 )に引掛って支障をきたすようなことはない。
【0019】以上は、扇形状ハンガー(b)を、円形状保持具(a)に対して、外周環(a1 )の外方より取付けるようにしたものであるが、以下は、図7に示すように、円形状保持具(a)の区画部(1)の内方より取付けるようにしたものである。このときの円形状保持具(a’)及び扇形状ハンガー(b’)は、次のような構成のものである。
【0020】円形状保持具(a’)は、その内周環(a2 )が、外周環(a1 )に対する側に凹条溝(5)を有し、この凹条溝(5)内に、山部を有する板ばね(10)が配設されており、また外周環(a1 )には、内周環(a2 )に対する側に凹条溝(11)が形成されている。そして、この外周環(a1 )は、内周環(a2 )側の基盤(c’)から一体的に延出された連結杆(a3 )とビス止め(12)されている。図8に示すように、扇形状ハンガー(b’)は、枠体(d)が相対する外、内側の弧状枠(d1 )、(d2 )と両側枠(d3 )とセンター支枠(d4 )とより構成されるもので、前記した図5に示す扇形状ハンガー(b)のように外側弧状枠(d1 )の中央部の係止片部(e)に相当するものを具有しない構成のものである。
【0021】このような構成の扇形状ハンガー(b’)を、図7に示す円形状保持具(a’)に組込んで取り付けるには、区画部(1)内において、扇形状ハンガー(b’)の内側弧状枠(d2 )の外側の弧状部(9)を円弧状保持具(a’)における内周環(a2 )の凹条溝(5)内の板ばね(10)に抗して押し込み、次にこの板ばね(10)の反発力を利用して扇形状ハンガー(b’)の外側弧状枠(d1)の外側を円弧状保持具(a’)の外周環(a1 )の凹条溝(11)内に係合する。このとき、扇形状ハンガー(b’)の内側弧状枠(d2 )が円弧状保持具(a’)の内周環(a2 )の凹条溝(5)より外れないことは勿論である。扇形状ハンガー(b’)を円弧状保持具(a’)より取り外すときは、取り付けと逆の手順で行えばよい。
【0022】次に、本発明の特徴の1つとしているピンチ(p)について説明する。図9に示すように、ピンチ(p)は、固定鋏(p1 )と移動鋏(p2 )とから構成されているもので、固定鋏(p1 )は枠状をなすもので、この枠体(13)は下方において移動鋏(p2 )を軸支(14)するとともに、上方においては、この移動鋏(p2 )が回動する通路(15)を設け、この通路(15)の下縁から下方に延長して洗濯物等の干し物を、移動鋏(p2 )との間に挟持する挟持部(16)を設けるとともに、これより下方は外方に湾曲して干し物の挿入時の誘導部(17)を形成している。
【0023】移動鋏(p2 )は、軸止部(14)より挟持部(16)までを比較的に肉厚部(18)、それより上方を比較的に肉薄部(19)とし、固定鋏(p1 )の上面より上方に大きく突出させて、その端部を作動端(20)としている。このような形状の移動鋏(p2 )は、自重により絶えず軸支部(14)を中心に回動して固定鋏(p1 )と挟持部(16)において互いに接しているものであるが、このような回動を助けるために、軸支部(14)内に弱い巻きばね(21)が設けられている。なお(22)は接着による枠体(d)の内側弧状枠(d2)への接着による取付け部である。
【0024】以上のような構成のピンチ(p)を扇形状ハンガー(b)の内側弧状枠(d2)及び外側弧状枠(d1 )の内側面に取り付けるのであるが、図9に示すものは、その内側弧状枠(d2 )の内面に接着して取り付けたところである。これと対面する外側弧状枠(d1 )の内面に取付けるピンチ(p)は、図9に示すピンチ(9)において、固定鋏(p1 )の取付け部(22)が、通路(15)の手前側に変るだけで、このときは、この手前側が広い接着面となることは勿論である。図10は、ピンチ(p)を外側弧状枠(d1 )の内面に取付けたもので、一部を断面をもって示している。このピンチ(p)の数は、図5及び図8に示すように、内側弧状枠(d2 )にあっては6個であり、外側弧状枠(d1 )にあっては8個である。
【0025】次に、扇形状ハンガー(b)の内側弧状枠(d2 )及び外側弧状枠(d1 )に取り付けたピンチ(p)と作動杆(C)に設けた内側及び外側の蝶番形カム(f’)及び(f)との関係は、図9及び図10に示すところであるが、これについて、その作動状態を説明すると、図9に示すように、作動杆(C)には蝶番形カム(f’)が、その固定板(f1 )にて作動杆(C)の上面に固定され、また可動板(f2 )は側面にそって設けられている。この可動板(f2 )は、その枢支部に設けたばね付き蝶番(23)で作動杆(C)の側面に対して付勢されて当接されている。図10においても同様である。
【0026】図10の状態は、洗濯物等の干し物(g)を挟持している状態で、移動鋏(p2 )の突出の作動端(20)が蝶番形カム(f)の可動板(f2 )の端部に当接しているところであり、ここにおいて、ピンチ(p)が取り付けられている扇形状ハンガー(b)を組込んだ円形状保持具(a)、すなわち組立式円形状物干し具(A)が支柱(B)に対して反時計方向に回転して、ピンチ(p)が図10にあっては左方向、図9にあっては右方向に移動すると、蝶番形カム(f)、(f’)の可動板(f2 )は、作動杆(C)の側面によって動かないから、図10に示すように、移動鋏(p2 )はイ点よりロ点に回動させられ、ピンチ(p)の移動鋏(p2 )は挟持部(16)を開くことになるから、干し物(g)は落下する。ピンチ(p)がさらに右方向に移動して、移動鋏(p2 )の突出の作動端(20)がロ点を通過すると、移動鋏(p2 )は軸支部(14)に設けた巻ばね(21)の作用によって、元の位置に戻る。
【0027】組立式円形状物干し具(A)が時計方向に逆転することにより、図10において、ピンチ(p)が右方向に移動するとき、移動鋏(p2 )の突出の作動端(20)は、蝶番形カム(f)の可動板(f2 )の下端に対して右側より当たることになるから、移動鋏(p2 )は反時計方向に回動の力が与えられたことになり、挟持部(16)は締る方向となる。この場合、逆転防止のため、可動板(f2 )が作動杆(C)に固定されているものだとすると、移動鋏(p2 )か、蝶番形カム(f)の何れかが破損せざるを得なくなる。
【0028】ところが、蝶番形カム(f)の可動板(f2 )は、その枢支部において設けられた蝶番(23)によって作動杆(C)の側面に対して付勢されて押しつけられているだけであるから、ピンチ(p)の右方向への移動する力が、可動板(f2)に対する蝶番(23)の付勢の力以上になれば、移動鋏(p2 )の突出の作動端(20)は、可動板(f2 )を、それを付勢する蝶番(23)に抗して回動させて、その下端を通過する。このとき、移動鋏(p2 )は、挟持部(16)を開く方向に回動しないから、挟持された干し物(g)は落下することはない。
【0029】図11の(イ)、(ロ)に示すように、扇形状ハンガー(b)の外側弧状枠(d1 )側のピンチ(p)と内側弧状枠(d2 )のピンチ(p’)とは、外側の蝶番形カム(f)と内側の蝶番形カム(f’)とによって、移動鋏(p2 )の移動させられる距離が異なるから、移動鋏(p2 )の長さは外側弧状枠(d1 )側のピンチ(p)の移動鋏(p2 )の方が長い。
【0030】本発明の組立式円形状物干し具(A)は、以上のような構成のものであるから、支柱(B)に可回転の円形状保持具(a)又は(a’)に対して、それの扇形状区画部(1)の各々に、扇形状ハンガー(b)又は(b’)を組込んで取り付ける。この取り付けは、円形状保持具(a)に対しては、外方より扇形状ハンガー(b)を、また、円形状保持具(a’)に対しては、区画部(1)内より扇形状ハンガー(b’)を組込む。
【0031】このように、円形状保持具(a)又は(a’)に扇形状ハンガー(b)又は(b’)を取り付けた組立式円形状物干し具(A)に対して、洗濯物等の干し物(g)を、その両側を両手で摘んで、そのまま、外側弧状枠(d1 )と内側弧状枠(d2 )とに固定されているピンチ(p)と(p’)とに対し、下方よ移動鋏(p2 )の誘導部(17)にそって上方に挿入すると、移動鋏(p2 )は軸支部(14)を中心に回動して開き、手を放すと、巻ばね(21)による移動鋏(p2)の戻りと、干し物(g)の自重とが両々相俟って、干し物(g)は挟持部(16)で挟持されて吊下される。挟持が終わると、前方に送り、次の干し物(g)を同様に挟持して順繰りに送り、各扇形ハンガー(b)に干し物(g)吊下して終わる。
【0032】乾燥が終り、干し物(g)を取り込むときは、組立式円形状物し具(A)の下に収納容器を置き、この物干し具(A)を反時計方向に回転させれば、作動杆(C)上に設置された外方、内方の蝶番形カム(f)、(f’)により、これに対設するピンチ(p)、(p’)は可動板(f2 )、(f2 )の作用で移動鋏(p2 )、(p2 )の突出の作動端(20)、(20)が押圧されて、移動鋏(p2)、(p2 )が開くから、干し物(g)は、その挟持が解かれて、自重で下方の収納容器内に落下して収納される。
【0033】干し物(g)の日乾中、天候の急変等で干し物(g)を取り入れるような場合は、干し物(g)を挟持吊下したまま、扇形状ハンガー(b)又は(b’)を円形状保持具(a)又は(a’)より取り外して、ハンガー(b)又は(b’)のセンター支杆(d4 )に設けた懸吊具(h)を持って、従来のハンガーと同様に屋内に入れる。屋内において干し物(g)が乾燥し、これをピンチ(p)、(p’)から取り外すときは、ピンチ(p)、(p’)の移動鋏(p2 )、(p2 )の突出の作動端(20)、(20)を手にて撫でると、蝶番形カム(f)の作用と同様に簡単に干し物(g)を落下収納することができる。なお、(24)は吊り鎖であって、4個所よりバランスよく設けられ、懸吊具(h)の低い位置でこれと連係されている。
【0034】
【発明の効果】本発明は、■.円形状保持具に扇形状ハンガーを組み込んで全体を支柱に対して回転し得る状態で使用することができるし、天候の急変等により洗濯物等の干し物を吊下させたまま扇形状ハンガーを円形状保持具から取り外して屋内に取り入れることができる等の多様な使い方ができる。
■.組立式円形状物干し具に対する干し物の取り付け、取り外しの操作は、一定位置で迅速に行うことができ、労力、時間のかからない超省力型である。
■.干し物のピンチに対する取り付けは、ピンチが円形状保持具に対して固定状態にあって動くことなく、干し物を両手でもって内側ピンチと外側ピンチに下方より挿入するだけで移動鋏が開いて容易に取り付けることができ、靴下等の小物は片手で取り付けることができる。また、干し物をピンチより取り外すには、円形状物干し具を回転するだけで、作動杆上のカム作用でピンチの移動鋏を開くことになるから、手にてピンチを直接押圧することなく、干し物を下の収納容器に落下し収納することができ、その位置は常に一定の位置である。上記のような操作に要する時間は、市販のハンガーと比較すると約5倍の早さで、家庭における洗濯の仕事の省力に役立つものである。
【0035】■.円形状物干し具は、全体として、支柱に対してまとまっているから、見た目がよく、物干し場の美観が保たれる。
■.干し物が沢山(例えば30枚以上)あって、干しきれない場合は、予備の空のハンガーを入れ替えて効率のよい干し物の取り付けができる。
■.屋内に取り込んだハンガーに挟持した干し物が乾いて取り外すときは、ピンチの移動鋏の突出の作動端を一撫ですることにより、一斉に落下し取り外すことができる。
■.干し物を早く乾燥させたいときは、円形状物干し具を時計方向に回転しながら、干したい干し物を日照方向に向けることができる。また、風通しをよくするためには、接しているハンガーの1つを円形状保持具から取り外して、乾燥を早めることができる。
■.作動杆上のカムに蝶番形カムを用いたから、円形状物干し具を、干し物を取り外す方向の反時計方向と逆方向に回転しても、蝶番形カムの可動板が枢支部に設けた巻ばねに抗して開いて、ピンチの移動鋏の突出の作動端を通過させるから、カム側、ピンチ側のいずれにも損傷を与えることはない。
【出願人】 【識別番号】594171333
【氏名又は名称】株式会社清水合業社
【出願日】 平成9年(1997)9月3日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】渡邊 敏 (外1名)
【公開番号】 特開平11−76691
【公開日】 平成11年(1999)3月23日
【出願番号】 特願平9−238361