| 【発明の名称】 |
ドラム式洗濯機 |
| 【発明者】 |
【氏名】林 直樹
【氏名】本田 国興
【氏名】新村 光則
【氏名】米澤 孝昭
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| 【要約】 |
【課題】バッフルの着脱を容易に行なう。
【解決手段】バッフル10bの側壁部31a、31bに、両側と分離した第1係合部32と両側と連続した第2係合部33を形成する。ドラム側周板10cにバッフル10bを装着する際には、第1係合部32の両凹壁部321を内側に窪ませてツメ部322を第1係合孔42の幅狭部に挿入する。このとき、第2係合部33のツメ部332は第2係合孔43の幅広部に合致する。その後、バッフル10bをスライドさせると、第1係合部32のツメ部322は第1係合孔42の幅広部に係止され、一方第2係合部33のツメ部332は第2係合孔43のは幅狭部に嵌挿されて安定する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 略円筒形状のドラムの内周面に洗濯物をかき上げるためのバッフルを設けるドラム式洗濯機において、a)頭頂部で連なる第1及び第2側壁部と、b)該第1及び第2側壁部において両側に切れ目を有して内側に凹み、頭頂部と反対側の縁端にて外側に折れ曲がった第1ツメ部を有する第1係合部と、c)前記第1及び第2側壁部において切れ目なく内側に凹み、頭頂部と反対側の縁端にて外側に折れ曲がった第2ツメ部を有する第2係合部と、を備えるバッフルと、d)前記第1ツメ部に対応して、該第1ツメ部よりも大きな幅広部と長尺方向に該幅広部に連続して幅狭部を設けた第1係合孔と、e)前記第2ツメ部に対応して、長尺方向に前記第1係合孔と逆向きに幅広部と幅狭部とを設けた第2係合孔と、を形成したドラムとから成ることを特徴とするドラム式洗濯機。 【請求項2】 前記第1及び第2ツメ部は、その外縁端が第1及び第2側壁部の外縁端よりも内側にあることを特徴とする請求項1に記載のドラム式洗濯機。 【請求項3】 前記バッフルは、長尺方向に1箇所の第1係合部と2箇所の第2係合部を設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載のドラム式洗濯機。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、略水平に配置した籠状のドラムに洗濯物を収容するドラム式洗濯機に関し、更に詳しくはドラム内部に設けるバッフルの取付構造に関する。 【0002】 【従来の技術】図4は一般的なドラム式洗濯機の全体構造を示す側面一部断面図、図5はこのドラム式洗濯機の背面透視図である。図4及び図5により全体の構造を説明する。フレーム1、天板2、前面板3、後面カバー4及び脚部5により構成される外箱の内部には、前面が開口した外槽6が防振バネ7及びダンパ8により吊支されている。前面板3には外槽6の前面開口を開閉するドア9が設けられ、洗濯物はドア9を開放して外槽6内に配置されたドラム10内へと収容される。ドラム10の後面には固定軸受11が堅固に取り付けられ、その固定軸受11には太径の主軸12が固着されている。外槽6の後面には軸受13が固定され、その軸受13はベアリング14を介して主軸12を回転自在に支持している。外槽6の後方に突出した主軸12の先端には大プーリ15が取り付けられており、外槽6の下面に取り付けられたモータ16の回転駆動力は小プーリ17、Vベルト18を介して大プーリ15に伝達される。 【0003】外部の水道栓等から給水ホース19を通して供給された水は、バルブ等を備えた注水口20を介して外槽6内へ注水される。注水口20には洗剤収納ボックスが設けられており、給水された水がこの洗剤ボックス内を通過することによって洗剤が溶け出して洗剤水が作られる。ドラム10の周壁には多数の通水孔10aが設けられており、外槽6内に給水された水はその通水孔10aを通してドラム10内へ流入し、また逆にドラム10内で洗濯物から脱水された水は通水孔10aを通して外槽6へと飛散される。ドラム10の内周壁には、所定の間隔で洗濯物をかき上げるためのバッフル10bが設けられている。外槽6内に溜まった水は、排水ポンプ21の駆動力により、前方から引き出し可能なリントフィルタ22を通って排水ホース23を通して外部に排出される。 【0004】通常、ドラム10はステンレス鋼板等から形成され、ドラム10の内周壁面に樹脂材等から成るバッフル10bが取り付けられる。図6(a)は従来のバッフルの取付構造の異なる2つ例を1つの図中に示した平面図であり、(b)及び(c)はそれぞれG1−G2線及びF1−F2線断面図である。 【0005】図6(c)に示す例では、バッフル10bには、頭頂部30より適当な傾斜を有して広がる第1側壁部31aの下縁端に外側に折れ曲がったツメ部34が形成され、第1側壁部31aに対向する第2側壁部31bの内側にはボス35が形成されている。一方、円筒形状のドラム側周板10cには、所定箇所に上記ツメ部34が貫通する四角形の取付孔44とネジ孔45とが形成されている。バッフル10bをドラム側周板10cに取り付ける際には、まずツメ部34を取付孔44に挿入して取付孔44の外縁端にツメ部34を引っ掛かける。その状態でボス35とネジ孔45との位置が合致するので、ドラム側周板10cの外周からネジ孔45にビス46を貫通させ、ボス35に螺合することによりバッフル10bを固定する。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】このような取付構造では、バッフル10bが水平方向に複雑な凹凸形状を有しないため、金型を用いて一体成型する場合に上下方向の型抜きのみでよい。このため、金型のコストが安価であってバッフル自体の加工も容易である。ところが、バッフルの取付工程ではビスを用いなければならず、ビスがコストアップ要因になるとともに取付にも手間がかかる。更に致命的なことは、一般使用者がバッフルをドラムの内周側から容易に取り外すことができない。この種の洗濯機では、洗いやすすぎ時にバッフル10b内に水が流入し、糸屑やゴミ等がバッフル10b内に溜まって異臭を発することがあるが、使用者自らがバッフル10b内部を掃除することは殆ど不可能である。 【0007】また、ビスによる固定箇所を減らすために、図6(b)に示すように、バッフル10bの第1及び第2側壁部31a、31bの下縁端に外側に向いた凹部を設けた係合ツメ36を形成したものもある。この係合ツメ36の凹部は丁度ドラム側周板10cの取付孔47の外縁端に嵌合するようになっており、対向する両側の係合ツメ36を取付孔47に嵌合させるとバッフル10bはドラム側周板10cに安定して固定される。 【0008】このような取付構造では、取付にビス等の他の部材を必要としない。ところが、係合ツメ36の形状が複雑であるため、バッフル10bを金型により一体成型する場合に上下方向の型抜きのみで成型することはできず、水平方向のいわゆるスライド型抜きが必要になる。このため、金型自体のコストが大幅に高くなるとともにバッフル10bの加工工程が複雑になり、バッフル10bのコストが高いものとなるという問題点があった。また、バッフル10bをドラム側周板10cに着脱する際にかなりの力を加えて側壁部31a、31bを内側にへこませねばならず、必ずしも着脱は容易ではなかった。 【0009】本発明は上記課題を解決するために成されたものであって、その目的とするところは、ドラムへの着脱が容易であって且つバッフルの製造コストも安価で済むようなバッフルの取付構造を有するドラム式洗濯機を提供することにある。 【0010】 【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】上記課題を解決するために成された本発明は、略円筒形状のドラムの内周面に洗濯物をかき上げるためのバッフルを設けるドラム式洗濯機において、a)頭頂部で連なる第1及び第2側壁部と、b)該第1及び第2側壁部において両側に切れ目を有して内側に凹み、頭頂部と反対側の縁端にて外側に折れ曲がった第1ツメ部を有する第1係合部と、c)前記第1及び第2側壁部において切れ目なく内側に凹み、頭頂部と反対側の縁端にて外側に折れ曲がった第2ツメ部を有する第2係合部と、を備えるバッフルと、d)前記第1ツメ部に対応して、該第1ツメ部よりも大きな幅広部と長尺方向に該幅広部に連続して幅狭部を設けた第1係合孔と、e)前記第2ツメ部に対応して、長尺方向に前記第1係合孔と逆向きに幅広部と幅狭部とを設けた第2係合孔と、を形成したドラムとから成ることを特徴としている。 【0011】本発明に係るドラム式洗濯機におけるバッフルでは、内側に窪んだ第1係合部は両側の側壁部との間に切れ目を有しているため、使用者が力を加えると容易に内側に撓む。このバッフルをドラムに取り付けるに際しては、上記第1係合部を内側に撓ませて第1係合孔の幅狭部に第1ツメ部を挿入する。このとき、第2係合部の第2ツメ部は第2係合孔の幅広部に挿入される。その後、バッフルを長尺方向にスライドさせると、第2係合部は第2係合孔の幅狭部に嵌合する一方、第1係合部は第1係合孔の幅広部に達して弾性により両側に広がる。広がった第1係合部の側壁部との切れ目は第1係合孔の幅狭部と幅広部との境界部分に当接し、逆方向に戻ることを妨げる。このため、バッフルはドラム周壁上の所定位置に安定的に固定される。 【0012】バッフルをドラムから取り外す場合には、第1係合部に力を加えて内側に撓ませ、上述のような第1係合部と第1係合孔との係止を解除しつつ取付時と逆方向にバッフルをスライドさせる。第1ツメ部が第1係合孔の幅狭部にまで到達すると、第2ツメ部は第2係合孔の幅広部に達して離脱し、同時に第1ツメ部も第1係合孔から離脱させてバッフルを取り外す。 【0013】なお、バッフルをドラムに容易に着脱するには、バッフルは適度な弾力性を有していることが好ましい。このため、バッフルは樹脂材により成るものとするとよい。 【0014】また、前記バッフルの第1及び第2ツメ部は、その外縁端が第1及び第2側壁部の外縁端よりも内側にある構成とすることができる。この構成によれば、第1及び第2係合孔もバッフルの第1及び第2側壁部の最外縁端よりも内側に位置するから、バッフルをドラムに装着した状態では第1及び第2係合孔はバッフルにより覆われて、ドラム内周側から見たときに第1、及び第2係合孔の開口は殆ど露呈しない。これにより、この開口に衣類が挟まる等の不具合を防止できる。 【0015】なお、バッフルには適度の数の第1及び第2係合部を設けることができるが、着脱を容易にするには第1係合部は1箇所のみとすることが好ましく、これに対して第2係合部は2箇所程度設ければ充分である。 【0016】 【実施例】以下、本発明に係るドラム式洗濯機におけるバッフルの取付構造の一実施例を図1〜図3により説明する。図1は本実施例においてバッフルをドラムに取り付けた状態を示す図であり、(a)は平面図、(b)及び(c)はB1−B2線及びC1−C2線断面図である。図2(a)はバッフル単体の平面図、図2(b)はこのバッフルに対応するドラム側周面の平面図である。また、図3(a)は図1(a)中のA1−A2線断面図、図3(b)及び(c)はD1−D2線及びE1−E2線断面図である。 【0017】バッフル10bは樹脂材等の適度な弾性を有する材料から成り、その両側壁部31a、31bには、1箇所の第1係合部32と2箇所の第2係合部33とがそれぞれが長尺方向に離れて形成されている。第1係合部32は、図3(c)に示すように、両側の側壁部31とは分離され頭頂部30側で連なった凹壁部321を有し、その凹壁部321の下縁端には図1(c)に示すように外側に折れ曲がったツメ部322が形成されている。また、第2係合部33は、図3(b)に示すように、両側の側壁部31と連続した凹壁部331を有し、その凹壁部331の下縁端にも図1(b)に示すように外側に折れ曲がったツメ部332が形成されている。図2(a)に示すように、いずれのツメ部322、332も第1、第2側壁部31a、31bの縁端の外枠より内側に収まっている。 【0018】一方、図2(b)に示すように、ドラム側周板10cには上記第1、第2係合部32、33に対応して第1、第2係合孔42、43が開口されている。第1、第2係合孔42、43はいずれも幅広部421、431と幅狭部422、432とが長尺方向に連なった形状を有しているが、第1係合孔42と第2係合孔43とではその向きが相違している。また、第1係合孔42の幅広部421の外縁端辺と第2係合孔43の幅狭部432の外縁端辺とがほぼ一直線上になるように、第1係合孔42はより内側に形成されている。 【0019】第2係合孔43の幅広部431は第2係合部33のツメ部332よりも若干広く開口しており、短尺方向に対向する第2係合孔43の間隔は同様に対向する第2係合部33のツメ部332の間隔と一致している。一方、第1係合孔42の幅狭部422は第1係合部32のツメ部322よりも広く開口しているが、短尺方向に対向する第1係合孔42の幅狭部422の間隔は同様に対向する第2係合部33のツメ部332の間隔よりも狭くなっている。 【0020】バッフル10bをドラム側周板10cに装着する際には、まず第1係合部32の両凹壁部321を内側に押圧し窪ませることによりツメ部322の間隔を狭め、図2(b)の破線Aの位置でバッフル10bの各ツメ部322、332を第1係合孔42の幅狭部422及び第2係合孔43の幅広部431に挿入し、各ツメ部322、332をドラム側周板10cの外周に突出させる。その後、バッフル10bを矢印Bの方向にスライドさせる。すると、第1係合孔42の幅広部421において、内側に押し込まれていた凹壁部321が弾性力をもって外側に広がり、図1(c)に示すように第1係合孔42の外端部にツメ部322の直上が当接する。このとき、第1係合部32の凹壁部321は第1係合孔42の幅広部421と幅狭部422との段差に妨げられて、矢印Bと逆方向へ戻ることがない。一方、第2係合部33の凹壁部331は第2係合孔43の幅狭部432に嵌挿され、図1(b)に示すように安定して保持される。 【0021】ドラム側周板10cに装着されているバッフル10bを取り外す際には、装着時と同様に第1係合部32の両凹壁部321を内側に押圧し窪ませることによりツメ部322の間隔を狭めつつ、装着時とは逆方向(つまり図2(b)中の矢印Bとは反対方向)にバッフル10bをスライドさせる。バッフル10bが図2(b)中の位置Aまでくると、ツメ部322、332はそれぞれ第1係合孔42の幅狭部422及び第2係合孔43の幅広部431に達するので、各ツメ部322、332は第1、第2係合孔42、43から離脱し、バッフル10bはドラム側周板10cから外れる。 【0022】本実施例によるバッフル10bでは、図1(b)、(c)により明らかなように、水平方向に窪みを有していない。このため、このバッフル10bを金型で一体成型する場合、上下方向の金型のみを用いて成型することができる。 【0023】なお、上記実施例は一例であって、本発明の趣旨の範囲で適宜変更や修正を行なえることは明らかである。 【0024】 【発明の効果】以上の説明のように、本発明に係るドラム式洗濯機によれば、バッフルをドラム内側から比較的容易に着脱することができる。このため、使用者自らがバッフルを取り外してその内部を掃除することができるので、異臭等の発生が防止でき、きわめて衛生的である。 【0025】また、バッフルは水平方向に複雑な凹部を有しないので、上下方向の型抜きにより一体成型することが可能である。このため、金型のコストが安価で且つ加工も容易であるので、コストを削減することができる。 【0026】更には、バッフルをドラムに取り付けるために設けた係合孔がバッフルによって隠され、ドラム側周板とバッフルとの間の隙間が殆どないので、洗い、すすぎ、乾燥時等にその隙間に衣類が挟まれる恐れが少ない。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001889 【氏名又は名称】三洋電機株式会社
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)9月11日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】小林 良平
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| 【公開番号】 |
特開平11−76679 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)3月23日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−267895 |
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