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【発明の名称】 洗濯用補助具
【発明者】 【氏名】長谷川 伸子

【氏名】山田 勲

【氏名】寺西 太

【要約】 【課題】洗濯物のセッティング作業が容易で、洗濯物の型崩れを防止できる低価格の洗濯用補助具を提供する。

【解決手段】シート状第1通水性部材2の一方の面上で、ハンガー3に引っ掛けられる洗濯物10の一部分を、第1通水性部材よりも面積の小さいシート状第2、第3通水性部材12、22で覆う。その第2、第3通水性部材12、22の外周一部が第1通水性部材2の外周一部に一体化され、外周残部と第1通水性部材2との間が洗濯物10の出入り口とされる。各出入り口が部分的に閉鎖されるように、そのハンガー3の外周と、そのハンガー3が連結可能とされる第1通水性部材2の外周の一縁との間において、その第2、第3通水性部材12、22の外周の残部と第1通水性部材2とが互いに連結される。洗濯物10と各通水性部材2、12、22とを、一体的にロール状に巻き、一体的に折り重ね、又は一体的にロール状に巻くと共に折り重ね、拡げられるのを規制できる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 シート状の第1通水性部材と、その第1通水性部材よりも面積の小さいシート状第2通水性部材と、その第1通水性部材よりも面積の小さいシート状第3通水性部材と、その第1通水性部材の一方の面上に配置されるハンガーとを備え、その第1通水性部材の一方の面上の洗濯物の一部分を第2通水性部材と第3通水性部材とで覆うことができるように、その第2通水性部材と第3通水性部材とは、その第1通水性部材の一方の面側に配置され、その第2通水性部材の外周の一部と第3通水性部材の外周の一部とが、その第1通水性部材の外周の一部に一体化され、その第2通水性部材の外周の残部と第1通水性部材との間、及び、その第3通水性部材の外周の残部と第1通水性部材との間が、それぞれ洗濯物の出入り口とされ、一方の出入り口と他方の出入り口とが互いに部分的に重なるように第2通水性部材と第3通水性部材とは互いに部分的に重ねられ、若しくは、一方の出入り口と他方の出入り口とが互いに重なることがないように第2通水性部材と第3通水性部材とは互いに重なることがないものとされ、前記ハンガーは、その長手方向が第1通水性部材の一縁に沿い、その第1通水性部材の一縁側に連結可能とされ、一端側部分が第1通水性部材と第2通水性部材との間に位置し、他端側部分が第1通水性部材と第3通水性部材との間に位置するように配置され、各出入り口が部分的に閉鎖されるように、そのハンガーの外周と第1通水性部材の外周の一縁との間において、その第2通水性部材の外周の残部と第1通水性部材とが互いに連結されると共に、その第3通水性部材の外周の残部と第1通水性部材とが互いに連結され、その洗濯物と各通水性部材とを、一体的にロール状に巻くことができるように、あるいは、一体的に折り重ねることができるように、あるいは、一体的にロール状に巻くと共に折り重ねることができるように、各通水性部材は可撓性を有し、そのロール状に巻かれた、あるいは、折り重ねられた、あるいは、ロール状に巻かれると共に折り重ねられた洗濯物と各通水性部材とが、拡げられるのを規制する手段が設けられている洗濯用補助具。
【請求項2】 そのハンガーの両端側部分の外周と第1通水性部材の外周の一縁との間が、そのハンガーに引っ掛けられる洗濯物の入り込みを許容する逃げ空間とされている請求項2に記載の洗濯用補助具。
【請求項3】 一方の出入り口と他方の出入り口とが互いに部分的に重なるように、その第2通水性部材と第3通水性部材とは互いに部分的に重ねられる請求項1に記載の洗濯用補助具。
【請求項4】 その第1通水性部材の外周は上下左右に位置する第1〜第4の縁部を有し、その第2通水性部材の外周は、その第1通水性部材の第1の縁部に一体化される縁部と、その第1の縁部に隣接する第2の縁部に一体化される縁部と、その第1の縁部に対向する第4の縁部に一体化される縁部と、前記出入り口を構成するように第1通水性部材の一方の面を横切る第5の縁部とを有し、その第3通水性部材の外周は、その第1の縁部に一体化される縁部と、その第2の縁部に対向する第3の縁部に一体化される縁部と、その第4の縁部に一体化される縁部と、前記出入り口を構成するように第1通水性部材の一方の面を横切る第6の縁部とを有し、その第5の縁部と第6の縁部は、第1通水性部材の各縁部よりも長くされ、その第5の縁部と第6の縁部は、一端が第1の縁部に連結され、他端が第4の縁部に連結され、その第1の縁部に一体化される第2通水性部材の縁部と第3通水性部材の縁部とは、その第1の縁部の少なくとも中央において、互いに重なるように配置され、その第2通水性部材と第3通水性部材との前記重なり部分の第1の縁部に沿う方向における幅は、その第1の縁部に対向する第4の縁部に向かうに従い小さくされ、且つ、第5の縁部と第6の縁部が互いに交わる点で零とされ、その第1の縁部に沿う方向における第5の縁部と第6の縁部の互いの間隔は、その第5の縁部と第6の縁部との交点から第4の縁部に向かうに従い大きくされ、前記ハンガーは、第4の縁部側において第1通水性部材に連結可能とされている請求項3に記載の洗濯用補助具。
【請求項5】 その第1通水性部材の外周は上下左右に位置する第1〜第4の縁部を有し、その第2通水性部材の外周は、その第1通水性部材の第1の縁部に一体化される縁部と、その第1の縁部に隣接する第2の縁部に一体化される縁部と、その第1の縁部に対向する第4の縁部に一体化される縁部と、前記出入り口を構成するように第1通水性部材の一方の面を横切る第5の縁部とを有し、その第3通水性部材の外周は、その第1の縁部に一体化される縁部と、その第2の縁部に対向する第3の縁部に一体化される縁部と、その第4の縁部に一体化される縁部と、前記出入り口を構成するように第1通水性部材の一方の面を横切る第6の縁部とを有し、その第5の縁部と第6の縁部は、一端が第1の縁部に連結され、他端が第4の縁部に連結され、一方の出入り口と他方の出入り口とが互いに重なることがないように、その第5の縁部と第6の縁部は全長に亘り互いに離間され、前記ハンガーは、第4の縁部側において第1通水性部材に連結可能とされている請求項1に記載の洗濯用補助具。
【請求項6】 各通水性部材は伸縮可能とされ、前記第2の縁部に沿う方向における第2通水性部材と第3通水性部材の寸法は第1通水性部材の寸法よりも短くされている請求項1〜5の何れかに記載の洗濯用補助具。
【請求項7】 少なくとも第1通水性部材は、可撓性を有する表面側のネットと、この表面側のネットに間隔をおいて配置される可撓性を有する裏面側のネットとを、弾性的に相対変位可能に連結することで構成されている請求項1〜6の何れかに記載の洗濯用補助具。
【請求項8】 その表面側のネットと裏面側のネットの連結手段は、弾性的に撓み変形可能な複数の線状部により構成され、各線状部それぞれの一端が表面側のネットに連結され、他端が裏面側のネットに連結されることで、両ネットは弾性的に相対変位可能とされ、各線状部相互の間に隙間が形成されていることを特徴とする請求項7に記載の洗濯用補助具。
【請求項9】 少なくとも第1通水性部材は、可撓性を有するネットと、このネットの一面側に連結される弾性的に撓み変形可能な複数の線状部により構成され、各線状部相互の間に隙間が形成され、その線状部側が洗濯物に接することができるように前記一方の面側とされている請求項1〜6の何れかに記載の洗濯用補助具。
【請求項10】 前記線状部は、両端が前記ネットに連結されることでリング状とされている請求項9に記載の洗濯用補助具。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、洗濯物を洗濯機により水洗いする際に用いられる洗濯用補助具に関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】従来、洗濯機により水洗いする際の洗濯物の型崩れを防止するため、袋状の洗濯ネットが用いられている。従来の洗濯ネットは、洗濯物の出入り口を閉鎖するファスナーを備えることで、洗濯物が洗濯中にネット内から抜け出すのを防止している。しかし、そのようなファスナーはコスト増大の要因になっていた。
【0003】そこで、その袋状ネットの出入り口を小さくすることで、ファスナーを用いることなく洗濯物のネットからの抜け出しを防止すること考えられる。しかし、その出入り口を小さくすると、そのネット内に洗濯物を入れるのが困難になる。
【0004】そこで、シート状のネットと、そのネットに取り付けられる紐や帯状のネット等により洗濯物を挟み込み、そのネットと紐等と洗濯物とを一体的にロール状に巻き、そのロール状に巻かれた状態で洗濯物を洗濯することが考えられる。
【0005】しかし、洗濯物をシート状のネットと紐や帯状のネット等により単に挟み込んでロール状に巻いただけでは、洗濯中に洗濯物が型崩れしたり縮みが生じるという問題がある。これは、そのシート状のネットと紐や帯状のネット等との間から洗濯物の一部が抜け出すためである。
【0006】本発明は、上記問題を解決することのできる洗濯用補助具を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の洗濯用補助具は、シート状の第1通水性部材と、その第1通水性部材よりも面積の小さいシート状第2通水性部材と、その第1通水性部材よりも面積の小さいシート状第3通水性部材と、その第1通水性部材の一方の面上に配置されるハンガーとを備える。その第1通水性部材の一方の面上の洗濯物の一部分を第2通水性部材と第3通水性部材とで覆うことができるように、その第2通水性部材と第3通水性部材とは、その第1通水性部材の一方の面側に配置される。その第2通水性部材の外周の一部と第3通水性部材の外周の一部とが、その第1通水性部材の外周の一部に一体化される。その第2通水性部材の外周の残部と第1通水性部材との間、及び、その第3通水性部材の外周の残部と第1通水性部材との間が、それぞれ洗濯物の出入り口とされる。一方の出入り口と他方の出入り口とが互いに部分的に重なるように第2通水性部材と第3通水性部材とは互いに部分的に重ねられ、若しくは、一方の出入り口と他方の出入り口とが互いに重なることがないように第2通水性部材と第3通水性部材とは互いに重なることがないものとされる。前記ハンガーは、その長手方向が第1通水性部材の一縁に沿い、その第1通水性部材の一縁側に連結可能とされ、一端側部分が第1通水性部材と第2通水性部材との間に位置し、他端側部分が第1通水性部材と第3通水性部材との間に位置するように配置される。各出入り口が部分的に閉鎖されるように、そのハンガーの外周と第1通水性部材の外周の一縁との間において、その第2通水性部材の外周の残部と第1通水性部材とが互いに連結されると共に、その第3通水性部材の外周の残部と第1通水性部材とが互いに連結される。その洗濯物と各通水性部材とを、一体的にロール状に巻くことができるように、あるいは、一体的に折り重ねることができるように、あるいは、一体的にロール状に巻くと共に折り重ねることができるように、各通水性部材は可撓性を有する。そのロール状に巻かれた、あるいは、折り重ねられた、あるいは、ロール状に巻かれると共に折り重ねられた洗濯物と各通水性部材とが、拡げられるのを規制する手段が設けられている。本発明の洗濯用補助具によれば、シート状の第1通水性部材の一方の面上の洗濯物を、シート状の第2通水性部材と第3通水性部材とで覆うことにより、洗濯物の各通水性部材に対するセッティングがなされる。そのセッティングされた洗濯物と各通水性部材は、一体的にロール状に巻かれ、あるいは、一体的に折り重ねられ、あるいは、一体的にロール状に巻かれると共に折り重ねられ、しかる後に拡げられるのを規制され、洗濯機により水洗いされる。その洗濯物をハンガーに引っ掛けることで、洗濯物の洗濯用補助具からの抜け出しを確実に防止できる。そのハンガーの外周と第1通水性部材の外周の一縁との間において各出入り口が閉鎖されることで、閉鎖されない場合に比べて、そのハンガーに引っ掛けられる洗濯物を、第1通水性部材と第2通水性部材とにより挟み込む力と、第1通水性部材と第3通水性部材とにより挟み込む力が増大される。これにより、そのハンガーに引っ掛けられる洗濯物の洗濯用補助具からの抜け出しをより確実に防止できる。
【0008】そのハンガーの両端側部分の外周と第1通水性部材の外周の一縁との間が、そのハンガーに引っ掛けられる洗濯物の入り込みを許容する逃げ空間とされているのが好ましい。この構成によれば、洗濯中における洗濯用補助具に対する洗濯物の動きにより、その洗濯物は出入り口から抜け出そうとするだけでなく、その逃げ空間に入り込もうとする。これにより、その出入り口からの洗濯物の抜け出しを抑制できる。
【0009】本発明の洗濯用補助具において、洗濯物を第1通水性部材と第2、第3通水性部材との間に入れるための一方の出入り口と他方の出入り口とが互いに部分的に重なるように、その第2通水性部材と第3通水性部材とは互いに部分的に重ねられるのが好ましい。これにより、洗濯中における洗濯用補助具からの洗濯物の抜け出しを、そのような重なりが存在しない場合に比べて抑制できる。
【0010】本発明の洗濯用補助具において、その第1通水性部材の外周は上下左右に位置する第1〜第4の縁部を有し、その第2通水性部材の外周は、その第1通水性部材の第1の縁部に一体化される縁部と、その第1の縁部に隣接する第2の縁部に一体化される縁部と、その第1の縁部に対向する第4の縁部に一体化される縁部と、前記出入り口を構成するように第1通水性部材の一方の面を横切る第5の縁部とを有し、その第3通水性部材の外周は、その第1の縁部に一体化される縁部と、その第2の縁部に対向する第3の縁部に一体化される縁部と、その第4の縁部に一体化される縁部と、前記出入り口を構成するように第1通水性部材の一方の面を横切る第6の縁部とを有し、その第5の縁部と第6の縁部は、第1通水性部材の各縁部よりも長くされ、その第5の縁部と第6の縁部は、一端が第1の縁部に連結され、他端が第4の縁部に連結され、その第1の縁部に一体化される第2通水性部材の縁部と第3通水性部材の縁部とは、その第1の縁部の少なくとも中央において、互いに重なるように配置され、その第2通水性部材と第3通水性部材との前記重なり部分の第1の縁部に沿う方向における幅は、その第1の縁部に対向する第4の縁部に向かうに従い小さくされ、且つ、第5の縁部と第6の縁部が互いに交わる点で零とされ、その第1の縁部に沿う方向における第5の縁部と第6の縁部の互いの間隔は、その第5の縁部と第6の縁部との交点から第4の縁部に向かうに従い大きくされ、前記ハンガーは、第4の縁部側において第1通水性部材に連結可能とされているのが好ましい。この構成によれば、第1通水性部材と第2、第3通水性部材との間からの洗濯物の抜け出しを、第2の縁部側においては第1通水性部材と第2通水性部材とにより防止し、第3の縁部側においては第1通水性部材と第3通水性部材とにより防止し、第1の縁部の少なくとも中央においては第1通水性部材と第2通水性部材と第3通水性部材により防止することで、その抜け出し防止を効果的に行うことができる。さらに、各出入り口を構成する第5の縁部と第6の縁部は、第1通水性部材の各縁部よりも長くされているので、洗濯物の出入り口が大きくなり、洗濯物のセッティグが容易になる。その第2通水性部材と第3通水性部材との重なり部分の第1の縁部に沿う方向における幅は、第4の縁部に向かうに従い小さくされ、且つ、その第5の縁部と第6の縁部が互いに交わる点で零とされ、その第1の縁部に沿う方向における第5の縁部と第6の縁部の互いの間隔は、その第5の縁部と第6の縁部の交点から第4の縁部に向かうに従い大きくされている。これにより、その第1の縁部側からの洗濯物の抜け出しを抑制し、一方、その第4の縁部側からの洗濯物の出し入れを行ない易くできる。また、第5の縁部と第6の縁部は、一端が第1の縁部に連結され、他端が第4の縁部に連結されるので、洗濯物の抜け出しを、第4の縁部の一端側においては第1通水性部材と第2通水性部材とにより防止し、第4の縁部の他端側においては第1通水性部材と第3通水性部材とにより防止できる。
【0011】その第1通水性部材の外周は上下左右に位置する第1〜第4の縁部を有し、その第2通水性部材の外周は、その第1通水性部材の第1の縁部に一体化される縁部と、その第1の縁部に隣接する第2の縁部に一体化される縁部と、その第1の縁部に対向する第4の縁部に一体化される縁部と、前記出入り口を構成するように第1通水性部材の一方の面を横切る第5の縁部とを有し、その第3通水性部材の外周は、その第1の縁部に一体化される縁部と、その第2の縁部に対向する第3の縁部に一体化される縁部と、その第4の縁部に一体化される縁部と、前記出入り口を構成するように第1通水性部材の一方の面を横切る第6の縁部とを有し、その第5の縁部と第6の縁部は、一端が第1の縁部に連結され、他端が第4の縁部に連結され、一方の出入り口と他方の出入り口とが互いに重なることがないように、その第5の縁部と第6の縁部は全長に亘り互いに離間され、前記ハンガーは、第4の縁部側において第1通水性部材に連結可能とされているのが好ましい。この構成によれば、一方の出入り口と他方の出入り口とが互いに重なることがないので、洗濯物のセッティグが容易になる。
【0012】各通水性部材は伸縮可能とされ、前記第2の縁部に沿う方向における第2通水性部材と第3通水性部材の寸法は第1通水性部材の寸法よりも短くされているのが好ましい。これにより、洗濯物と各通水性部材とを、一体的にロール状に巻くことで、あるいは、一体的に折り重ねることで、あるいは、一体的にロール状に巻くと共に折り重ねることで、第2通水性部材と第3通水性部材とに張力が作用する。その張力により、第1通水性部材と、第5、第6の縁部とで洗濯物を挟み込むことができるので、洗濯物の抜け出しをより確実に抑制できる。
【0013】本発明において、少なくとも第1通水性部材は、可撓性を有する表面側のネットと、この表面側のネットに間隔をおいて配置される可撓性を有する裏面側のネットとを、弾性的に相対変位可能に連結することで構成されているのが好ましい。この構成によれば、ロール状の洗濯物の最外周部分を覆う通水性部材、あるいは、折り重ねられた洗濯物の最外側を覆う通水性部材に、水流からの衝撃や脱水時の遠心力が作用しても、表面側ネットが裏面側ネットに対して弾性的に相対変位することで、洗濯物に対する裏面側ネットの相対的な動きを緩和できる。これにより、そのロール状の洗濯物の最外周部分、あるいは、その折り重ねられた洗濯物の最外側部分がネットに擦られて痛んだり毛玉や毛羽立ちが生じるのを防止できる。その表面側のネットと裏面側のネットの連結手段は、弾性的に撓み変形可能な複数の線状部により構成され、各線状部それぞれの一端が表面側のネットに連結され、他端が裏面側のネットに連結されることで、両ネットは弾性的に相対変位可能とされ、各線状部相互の間に隙間が形成されているのが好ましい。これにより、その表面側のネットと裏面側のネットとの間の隙間を水流が通過できるので、洗浄効果を向上できる。
【0014】あるいは、本発明において、少なくとも第1通水性部材は、可撓性を有するネットと、このネットの一面側に連結される弾性的に撓み変形可能な複数の線状部により構成され、各線状部相互の間に隙間が形成され、その線状部側が洗濯物に接することができるように前記一方の面側とされているのが好ましい。この構成によれば、ロール状の洗濯物の最外周部分を覆う通水性部材、あるいは、折り重ねられた洗濯物の最外側を覆う通水性部材に、水流からの衝撃や脱水時の遠心力が作用しても、ネットが線状部に対して弾性的に相対変位することで、洗濯物に対する線状部の相対的な動きを緩和できる。これにより、そのロール状の洗濯物の最外周部分、あるいは、その折り重ねられた洗濯物の最外側部分がネットに擦られて痛んだり毛玉や毛羽立ちが生じるのを防止できる。また、その線状部の間の隙間を水流が通過できるので、洗浄効果を向上できる。その線状部は、両端が前記ネットに連結されることでリング状とされているのが好ましい。これにより、線状部が洗濯物に引っ掛かることはなく、洗濯物が線状部に擦られて痛んだり毛玉や毛羽立ちが生じるのを防止できる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図6を参照して本発明の第1実施形態を説明する。
【0016】図に示す洗濯用補助具1は、シート状の第1通水性部材2と、この第1通水性部材2よりも面積の小さいシート状第2通水性部材12と、その第1通水性部材2よりも面積が小さく第2通水性部材12と同一面積、同一形状のシート状第3通水性部材22とを備える。各通水性部材2、12、22は可撓性を有する。
【0017】その第1通水性部材2の外周は、図1、図3における配置状態を基準として上下左右に位置する4辺を有する長方形に沿い、これにより、その長方形の各辺に沿う第1〜第4の縁部A、B、C、Dを有する。本実施形態では、左右に位置する第2、第3の縁部B、Cの長さαは、上下に位置する第1、第4の縁部A、Dの長さβよりも長くされている。その第2通水性部材12の外周は、上下左右に位置する4辺を有する台形に沿う。その第3通水性部材22の外周は、上下左右に位置する4辺を有する台形に沿う。その第2通水性部材12と第3通水性部材22とは互いに対して鏡像となるように配置されている。本実施形態では各通水性部材2、12、22は伸縮可能なネットにより構成されている。
【0018】図3に示すように、その第1通水性部材2の一方の面上の洗濯物10の一部分を、第2通水性部材12と第3通水性部材22とで覆うことができるように、その第2通水性部材12と第3通水性部材22とは、その第1通水性部材2の一方の面側に配置されている。
【0019】その第2通水性部材12の外周の一部と第3通水性部材22の外周の一部とが、その第1通水性部材2の外周の一部に一体化され、その第2通水性部材12の外周の残部と第1通水性部材2との間、及び、その第3通水性部材22の外周の残部と第1通水性部材2との間が、それぞれ洗濯物10の出入り口とされている。すなわち、その第2通水性部材12の外周は、図1、図3において下方に位置する第1通水性部材2の第1の縁部Aに一体化される縁部と、その第1の縁部に隣接する図1において左方に位置する第2の縁部Bに一体化される縁部と、その第1の縁部Aに対向する第4の縁部Dに一体化される縁部と、その第1通水性部材2の一方の面を横切る第5の縁部Eとを有することで、上記のように台形に沿う。その第5の縁部Eと第1通水性部材2との間が洗濯物10の出入り口を構成する。また、その第3通水性部材22の外周は、その第1の縁部Aに一体化される縁部と、その第2の縁部Bに対向する図1において右方に位置する第3の縁部Cに一体化される縁部と、その第4の縁部Dに一体化される縁部と、その第1通水性部材2の一方の面を横切る第6の縁部Fとを有することで、上記のように台形に沿う。その第6の縁部Fと第1通水性部材2との間が洗濯物10の出入り口を構成する。本実施形態では、その第2通水性部材12の外周の一部と第3通水性部材22の外周の一部とを、その第1通水性部材2の外周の一部に一体化するため、その第1通水性部材2を構成するネットの外周に、伸縮可能な布製の縁取り部13が縫い付けられ、その縁取り部13に第2通水性部材12と第3通水性部材22を構成する各ネットの外周の一部が縫い付けられている。また、その第2通水性部材12と第3通水性部材22の外周の残部に、伸縮可能な布製の縁取り部14、24が縫い付けられている。
【0020】その一方の出入り口と他方の出入り口とが部分的に互いに重なり、且つ、部分的に互いに離間するように、その第2通水性部材12と第3通水性部材22とは互いに部分的に重ねられ、且つ、互いに重なることのない部分を有する。すなわち、その第1の縁部Aに一体化される第2通水性部材12の縁部と第3通水性部材22の縁部とは、その第1の縁部Aの中央を含む部分において、図1においてδだけ互いに重なるように配置されている。その洗濯物10の各出入り口を構成する第5の縁部Eと第6の縁部Fは、上記縁取り部14、24の両端が第1通水性部材2の外周の縁取り部13に縫い付けられることで、一端が第1の縁部Aに連結され、他端が第4の縁部Dに連結されている。その第5の縁部Eは、第1の縁部Aから第4の縁部Dに向かうに従い第2の縁部Bに近接することで、第1通水性部材2の各縁部A、B、C、Dよりも長くされている。その第6の縁部Fは、第1の縁部Aから第4の縁部Dに向かうに従い第3の縁部Cに近接することで、第1通水性部材2の各縁部A、B、C、Dよりも長くされている。これにより、その第2通水性部材12と第3通水性部材22との重なり部分の第1の縁部Aに沿う方向における幅は、第4の縁部Dに向かうに従い小さくされ、且つ、その第5の縁部Eと第6の縁部Fが互いに交わる点Pで零とされている。また、その第1の縁部Aに沿う方向における第5の縁部Eと第6の縁部Fの互いの間隔は、その第5の縁部Eと第6の縁部Fとの交点Pから第4の縁部Dに向かうに従い大きくされ、第4の縁部Dの縁部において最大値γとされている。これにより、その交点Pと第4の縁部Dとの間において、一方の出入り口と他方の出入り口とは互いに離間する。
【0021】その第1通水性部材2の一方の面上に円柱状のハンガー3が、その長手方向が第4の縁部Dに沿うように配置される。そのハンガー3は、上記縁取り部13に縫い付けられる布製のリング4に引抜き可能に挿入されることで、第1通水性部材2の第4の縁部D側に連結可能とされている。これにより、そのハンガー3は、一端側部分が第1通水性部材2と第2通水性部材12との間に位置し、他端側部分が第1通水性部材2と第3通水性部材22との間に位置し、両端間部分が第2通水性部材12と第3通水性部材22との間に位置する。そのハンガー3に、図3に示すように洗濯物10を引っ掛けることが可能とされる。そのハンガー3の両端側部分の外周と、第1通水性部材2の外周の第4の縁部Dとの間は、そのハンガー3に引っ掛けられる洗濯物10の入り込みを許容する逃げ空間とされている。
【0022】その第1通水性部材2に布製の吊り輪5が縫い付けられ、洗濯物10を干す際に物干し竿等を挿入できる。
【0023】図1〜図5に示すように、洗濯物10の各出入り口が部分的に閉鎖されるように、その第1通水性部材2に連結されたハンガー3の外周と、第1通水性部材2の外周の第4の縁部Dとの間において、連結部材45により、その第2通水性部材12の外周の残部と第1通水性部材2とが互いに連結されると共に、その第3通水性部材22の外周の残部と第1通水性部材2とが互いに連結されている。本実施形態では、各連結部材45は、第2通水性部材12と第3通水性部材22の外周の残部に縫い付けられている縁取り部14、24を、第1通水性部材2を構成するネットに縫い付ける糸により構成されるが、糸に限定されるものではない。
【0024】上記のように各通水性部材2、12、22が可撓性を有することで、その洗濯物10と各通水性部材2、12、22とを重ねた状態で一体的に巻き、図6に示すようにロール状にすることができる。この際、上記ハンガー3を中心軸として巻くことができる。なお、図7に示すように、その洗濯物10と通水性部材2とを2つのロール状に巻いてもよいが、少なくとも3層以上に巻くようにするのが好ましい。
【0025】そのロール状に巻かれた洗濯物10と各通水性部材2、12、22とに、通水性を有するネット状のゴム帯15が巻き付けられ、これにより、そのロール状に巻かれた洗濯物10と各通水性部材2、12、22とが拡げられるのが規制される。そのゴム帯15は、図1〜図3に実線で示すように第4の縁部D側において洗濯用補助具1に連結されたものであってもよいし、図1において2点鎖線で示すように第1の縁部A側において洗濯用補助具1に取り付けてもよいし、洗濯用補助具1から分離されたものであっても良い。そのロール状に巻かれた洗濯物10と通水性部材2とが拡げられるのを規制する手段は特に限定されず、ボタン、フック、紐、マジックテープ、ゴム、ピン、ジッパー、洗濯バサミ等を用いることができ、例えば、図8の(1)に示すように、バンド本体16の表裏一方の面にマジックテープの雌部16aを、他方の面にマジックテープの雄部16bを設けたものや、図8の(2)に示すように、バンド本体17の一端に、他端を挿通可能な複数の開口を有する連結具17aを取り付けたものや、図8の(3)に示すように、バンド本体18の一端に雌の連結具18aが取り付けられ、その雌の連結具18aに着脱可能な雄の連結具18bが他端に取り付けられたものを用いることができ、何れの場合も、ネット状等にされることで通水性を有するのが洗浄力低下を防止する上で好ましい。
【0026】上記洗濯用補助具1を用いて洗濯物10を洗濯するには、まず、ハンガー3に洗濯物10を引っ掛ける。次に、その洗濯物10を、第1通水性部材2と第5、第6の縁部E、Fとの間の出入り口から、第1通水性部材2と第2、第3通水性部材12、22の間に挿入し、その第1通水性部材2の一方の面上の洗濯物10を第2、第3通水性部材12、22により覆う。これにより、その洗濯物10の各通水性部材2、12、22に対するセッティングがなされる。そのセッティングされた洗濯物10と各通水性部材2、12、22を一体的にロール状に巻き、そのロール状に巻かれた洗濯物10と各通水性部材2、12、22とが拡げられるのをゴム帯15により規制する。その規制状態で洗濯物10を各通水性部材2、12、22と共に洗濯機20に入れて水洗いする。
【0027】上記構成によれば、洗濯物10を第1通水性部材2に連結されるハンガー3に引っ掛けることで、洗濯物10の洗濯用補助具1からの抜け出しを確実に防止できる。そのハンガー3の外周と、第1通水性部材2の外周の第4の縁部Dとの間において各出入り口が閉鎖されることで、図5において2点鎖線で示すように各出入り口が閉鎖されない場合に比べて、そのハンガー3に引っ掛けられる洗濯物を、第1通水性部材2と第2通水性部材12とにより挟み込む力と、第1通水性部材2と第3通水性部材22とにより挟み込む力が増大される。これにより、そのハンガー3に引っ掛けられる洗濯物10の洗濯用補助具1からの抜け出しをより確実に防止できる。また、洗濯中における洗濯用補助具1に対する洗濯物10の動きにより、その洗濯物10は出入り口から抜け出そうとするだけでなく、ハンガー3の両端側部分の外周と第1通水性部材2の外周の第4の縁部Dとの間の逃げ空間に入り込もうとする。これにより、その出入り口からの洗濯物10の抜け出しを抑制できる。その洗濯物10を第1通水性部材2と第2、第3通水性部材12、22との間に入れるための一方の出入り口と他方の出入り口とが互いに部分的に重なるように、その第2通水性部材12と第3通水性部材22とは互いに部分的に重ねられているので、洗濯中における洗濯用補助具1からの洗濯物10の抜け出しを、そのような重なりが存在しない場合に比べて抑制できる。その洗濯物10の抜け出しを、第2の縁部B側においては第1通水性部材2と第2通水性部材12とにより防止し、第3の縁部C側においては第1通水性部材2と第3通水性部材22とにより防止し、第1の縁部Aの中央においては第1通水性部材2と第2通水性部材12と第3通水性部材22により防止することで、その抜け出し防止を効果的に行うことができる。その出入り口を構成する第5の縁部Eと第6の縁部Fは、第1通水性部材2の各縁部A、B、C、Dよりも長くされているので、洗濯物10の出入り口が大きくなり、洗濯物10のセッティグが容易になる。その第2通水性部材12と第3通水性部材22との重なり部分の第1の縁部Aに沿う方向における幅は、第4の縁部Dに向かうに従い小さくされ、且つ、第5の縁部Eと第6の縁部Fが互いに交わる点Pで零とされ、その第1の縁部Aに沿う方向における第5の縁部Eと第6の縁部Fの互いの間隔は、その第5の縁部Eと第6の縁部Fの交点Pから第4の縁部Dに向かうに従い大きくされている。これにより、その第1の縁部A側からの洗濯物10の抜け出しを抑制し、一方、その第4の縁部D側からの洗濯物10の出し入れを行ない易くできる。
【0028】図9は本発明の第2実施形態の洗濯用補助具1を示す。上記第1実施形態と同一部分は同一符号で示す。上記第1実施形態との相違は、第2通水性部材12′と第3通水性部材22′は、外周が長方形に沿い、一方の出入り口と他方の出入り口とが互いに重なることがないように、第5の縁部E′と第6の縁部F′は全長に亘り互いに離間され、第2通水性部材12′と第3通水性部材22′とは互いに重なることのないものとされている点にある。他は第1実施形態と同様である。
【0029】上記各実施形態における通水性部材2、12、22を、ネットに代えて、図10、図11の(1)、(2)に要部を示す第1変形例のシート状部材2′により構成してもよい。そのシート状部材2′は、可撓性を有する表面側のネット31と、この表面側のネット31に間隔をおいて配置される可撓性を有する裏面側のネット32と、弾性的に撓み変形可能な複数の線状部33とを有する。各線状部33それぞれの一端が表面側のネット31に連結され、他端が裏面側のネット32に連結されることで、両ネット31、32は弾性的に相対変位可能とされている。すなわち、図11の(1)に示すように相対的に弾性変形していない状態での両ネット31、32の間隔D′は、各線状部33が弾性的に撓むことで図11の(2)に示すように狭められる。各線状部33相互の間には隙間35が形成されている。各ネット31、32の網目形状は本変形例では6角形とされているが、特に限定されるものではない。各ネット31、32は、可撓性を有するネットであれば良いが、洗濯物を傷つけない適度な柔軟性を持つものが好ましく、本変形例では複数本の合成樹脂性フィラメントを撚った糸を編むことで構成される。各線状部33は、弾性的に撓み変形可能なものであればよいが、本変形例では、各ネット31、32を構成する合成樹脂性フィラメントよりも太く剛性の大きな合成樹脂性フィラメントを、表面側のネット31と裏面側のネット32とに交互に連結することで構成されている。
【0030】図12の(1)は本発明の第3実施形態の洗濯用補助具を示す。この第3実施形態と上記各実施形態との相違は、各通水性部材2、12、22を、上記変形例に示すシート状部材2′により構成し、また、洗濯物10と通水性部材2′とを、ロール状に巻くのではなく、2つの折り目50ができるように一体的に折り重ね、その折り重ねられた洗濯物10と各通水性部材2、12、22とが拡げられるのを上記各実施形態と同様のゴム帯等の規制手段(図示省略)により規制する点にある。ここで、各折り目50は互いに平行とされ、また、2つの折り目50の一方の谷側は第1通水性部材2の一方の面側に位置すると共に他方の谷側は第1通水性部材2の他方の面側に位置されている。他は上記各実施形態と同様の構成とすることができる。
【0031】図12の(2)は本発明の第4実施形態を示す。第3実施形態との相違は、互いに平行な2つの折り目50の谷側が共に第1通水性部材2の一方の面側または他方の面側に位置されている点にある。他は第3実施形態と同様である。
【0032】図13の(1)は本発明の第5実施形態を示す。第3実施形態との相違は、互いに平行な折り目50の数が3つとされ、相隣接する2つの折り目50の一方の谷側は第1通水性部材2の一方の面側に位置すると共に他方の谷側は第1通水性部材2の他方の面側に位置されている。他は第3実施形態と同様である。
【0033】図13の(2)は本発明の第6実施形態を示す。第5実施形態との相違は、相隣接する2つの折り目50の谷側が共に第1通水性部材2の一方の面側または他方の面側に位置されている点にある。他は第5実施形態と同様である。
【0034】図14は本発明の第7実施形態を示す。第3実施形態との相違は、互いに平行な折り目50の数が4つとされ、相隣接する2つの折り目50の一方の谷側は第1通水性部材2の一方の面側に位置すると共に他方の谷側は第1通水性部材2の他方の面側に位置されている。他は第3実施形態と同様である。
【0035】上記変形例の通水性部材を構成するシート状部材2′は、可撓性を有する表面側のネット31と、この表面側のネット31に間隔をおいて配置される可撓性を有する裏面側のネット32とを、弾性的に相対変位可能に連結することで構成されている。よって、第1、第2実施形態の洗濯用補助具を構成する場合は、ロール状の洗濯物10の最外周部分を覆う通水性部材に、水流からの衝撃や脱水時の遠心力が作用しても、表面側ネット31が裏面側ネット32に対して弾性的に相対変位することで、洗濯物10に対する裏面側ネット32の相対的な動きを緩和できる。また、第3〜第7実施形態の洗濯用補助具を構成する場合は、折り重ねられた洗濯物10の最外側部分を覆う通水性部材に、水流からの衝撃や脱水時の遠心力が作用しても、表面側ネット31が裏面側ネット32に対して弾性的に相対変位することで、洗濯物10に対する裏面側ネット32の相対的な動きを緩和できる。これにより、第1、第2実施形態の洗濯用補助具を構成する場合にはロール状の洗濯物10の最外周部分が、第3〜第7実施形態の洗濯用補助具を構成する場合には折り重ねられた洗濯物10の最外側部分が、ネット31に擦られて痛んだり毛玉や毛羽立ちが生じるのを防止できる。
【0036】また、その表面側のネット31と裏面側のネット32の連結手段は、弾性的に撓み変形可能な複数の線状部33により構成され、各線状部33それぞれの一端が表面側のネット31に連結され、他端が裏面側のネット32に連結されることで、両ネット31、32は弾性的に相対変位可能とされ、各線状部33相互の間に隙間35が形成されている。これにより、その表面側のネット31と裏面側のネット32との間の隙間35を水流が通過できるので、洗浄効果を向上することができる。
【0037】上記各実施形態と同様の洗濯用補助具を用い、洗濯物10と各通水性部材2、12、22とを、少なくとも1つの折り目ができるように一体的に折り重ね、しかる後にロール状に巻き、そのロール状に巻いた洗濯物10と通水性部材とが拡げられるのを第1実施形態と同様のゴム帯等の規制手段(図示省略)により規制してもよい。これにより上記各実施形態と同様の効果を奏することができる。
【0038】上記各実施形態における通水性部材2、12、22を、ネットあるいは第1変形例のシート状部材2′に代えて、図15、図16に要部を示す第2変形例のシート状部材102により構成してもよい。そのシート状部材102は、可撓性を有するネット131と、このネット131の一面側に連結される弾性的に撓み変形可能な複数の線状部133により構成される。線状部133は、両端がネット131に連結されることでリング状とされている。各線状部133相互の間に隙間が形成される。この場合、洗濯物10に線状部133側が接するように、その洗濯物10とシート状部材102は重ねられる。そのネット131の網目形状は本変形例では菱形とされているが、特に限定されるものではない。そのネット131は、可撓性を有するネットであれば良いが、洗濯物を傷つけない適度な柔軟性を持つものが好ましく、本変形例では複数本の合成樹脂性フィラメントを撚った糸を編むことで構成される。各線状部133は、弾性的に撓み変形可能なものであればよいが、本変形例では、ネット131を構成する合成樹脂性フィラメントよりも太く剛性の大きな合成樹脂性フィラメントの両端をネット131に連結することで構成されている。
【0039】上記各実施形態において、第2の縁部Bに沿う方向における第2通水性部材12と第3通水性部材22の寸法を第1通水性部材2の寸法よりも短くしてもよい。これにより、各通水性部材2、12、22は伸縮可能であるので、洗濯物10と各通水性部材2、12、22とを、一体的にロール状に巻くことで、あるいは、一体的に折り重ねることで、あるいは、一体的にロール状に巻くと共に折り重ねることで、第2通水性部材12と第3通水性部材22とに張力が作用する。その張力により、第1通水性部材2と、第5、第6の縁部E、Fとで洗濯物を挟み込むことができるので、洗濯物の抜け出しをより確実に抑制できる。
【0040】また、上記実施形態のハンガー3に代えて、図17に示すように、長手方向に伸縮可能なハンガー3′を用いてもよい。このハンガー3′は、内筒3aに一対の外筒3bを、カラー3cを介して軸方向移動可能に嵌め合わせことで構成される。また、その内筒3aの外周に形成される段差3a′にカラー3cが接することで、その軸方向移動が一定範囲に制限される。
【0041】なお、本発明は上記各実施形態や変形例に限定されるものではない。例えば、ハンガー3を第1の縁部A側において第1通水性部材2に連結するようにしてもよい。
【0042】
【実施例】本発明の洗濯用補助具と比較例の洗濯用補助具とを用いて洗濯を行ない、実施例1〜5、比較例1〜3においては、洗濯物の抜け出しの有無と、洗濯物の収縮率とを比較し、実施例6、比較例4においては、洗濯物の抜け出しの有無を比較した。洗濯物を入れた各洗濯用補助具は、図13の(2)と同様に折り重ね、幅2cm、長さ30cmのゴム帯により拡がるのを規制した。
【0043】実施例1〜5、比較例1〜3においては、その洗濯物として、市販の婦人用薄手ウール100%セーター(サイズM、丸首)を用いた。水洗いは全自動洗濯機(松下電器産業株式会社製、NA‐F60K1)を用いて次の条件で行った。
(洗浄条件)
洗剤濃度:0.133重量%使用洗剤:市販液体軽質洗剤使用水:水道水水位:中水位洗濯コース:標準コース洗濯物の収縮率は、そのセーターの肩幅の洗濯前の寸法をL、洗濯後の寸法をL′として、次式で求めた。
収縮率(%)=100×(L−L′)/L【0044】実施例6、比較例4においては、その洗濯物として、市販の婦人用ポリエステル100%ブラウスを用いた。水洗いは二槽式洗濯機(株式会社東芝製、VH‐360S1)を用いて次の条件で行った。
(洗浄条件)
洗剤濃度:0.133重量%使用洗剤:市販液体軽質洗剤使用水:水道水水量:35リットル洗濯コース:弱水流洗濯時間:10分【0045】(実施例1)図1に示す形状を有し、各通水性部材を図10、図11の(1)、(2)に示すシート状部材により構成した洗濯用補助具を用いて洗濯を行った。洗濯用補助具の寸法は、図1におけるαを67cm、βを50cm、γを18cm、δを12cm、図4におけるz、すなわちハンガー3が連結される第1通水性部材2の外周から連結部材45による出入り口の閉鎖位置までの距離を2.2cmとした。
【0046】(実施例2)δが6cm、zが2.5cmである以外は実施例1と同様とした。
【0047】(実施例3)zが3.5cmである以外は実施例2と同様とした。
【0048】(実施例4)zが1.5cmである以外は実施例2と同様とした。
【0049】(実施例5)δが0cmである以外は実施例1と同様とした。
【0050】(実施例6)図1に示す形状を有し、各通水性部材を図10、図11に示すシート状部材により構成した洗濯用補助具を用いて洗濯を行った。洗濯用補助具の寸法は、図1におけるαが68cm、βが49cm、γが16cm、δが6cm、図4におけるzが2.5cmとした。
【0051】(比較例1)zが0cmである以外は実施例1と同様とした。
【0052】(比較例2)zが0cm、δが6cmある以外は実施例1と同様とした。
【0053】(比較例3)洗濯用補助具を用いることなく洗濯を行った。
【0054】(比較例4)この比較例4において用いられる洗濯用補助具が、実施例6において用いられる洗濯用補助具と相違する点は、ハンガーに引っ掛けられる洗濯物の、ハンガーの両端側部分の外周と第1通水性部材の外周の一縁との間への入り込みを許容する逃げ空間が存在しない点にある。すなわち、図18に示すように、そのハンガー3の外周と第1通水性部材2の第4の縁部Dとの間において、その第4の縁部Dに沿って、第1通水性部材2に第2、第3通水性部材12、22が糸145により縫い付けられている。第4の縁部Dから糸145までの距離は2.2cmとされている。他の構成は実施例6と同様とされている。
【0055】以上の実験の結果、実施例1〜6においては、洗濯中に洗濯物が洗濯用補助具から抜け出ることがないのを確認できた。これに対して、比較例1、2、3、4においては洗濯中に洗濯物が洗濯用補助具から抜け出した。また、洗濯物の収縮率は、実施例1が2.9%、実施例2が2.8%、実施例3が2.5%、実施例4が2.6%、実施例5が3.0%、比較例1が5.2%、比較例2が5.1%、比較例3が5.3%であり、実施例によれば洗濯物の収縮を抑制できるのを確認できた。
【0056】なお、本発明の洗濯用補助具において、図4におけるzは好ましくは1cm以上であり、より好ましくは1〜10cm、最も好ましくは2〜5cmである。また、本発明の洗濯用補助具におけるハンガーの長手方向寸法は25〜40cmとするのが好ましく、ハンガーの長手方向寸法をXとして、図1におけるγに対して、X−γは、3cm〜15cmとするのが好ましく、5〜15cmとするのがより好ましい。
【0057】
【発明の効果】本発明によれば、洗濯物のセッティング作業が容易で、洗濯物の型崩れを防止でき、充分な洗浄効果を維持しつつ、洗濯物の縮み、傷み、毛玉、毛羽立ちの発生を防止できる低価格の洗濯用補助具を提供できる。
【出願人】 【識別番号】000000918
【氏名又は名称】花王株式会社
【出願日】 平成9年(1997)9月2日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】根本 進
【公開番号】 特開平11−76676
【公開日】 平成11年(1999)3月23日
【出願番号】 特願平9−254321