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【発明の名称】 衣類乾燥機
【発明者】 【氏名】石橋 修

【要約】 【課題】被乾燥衣類の量が多いときにも被乾燥衣類を絡ませずに乾燥させる得るようにする。

【解決手段】ドラム内に収容された被乾燥衣類の量を検出し、その検出結果に基づいて、ドラムの回転速度、正逆回転の各駆動時間、及び正逆反転回数を設定し、この設定した回転速度、駆動時間、及び反転回数でドラムを正逆回転させることにより、ドラムが被乾燥衣類の量に応じ該被乾燥衣類の絡まりにくい回転速度、駆動時間、及び反転回数で正逆回転されるようにした。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 被乾燥衣類を収容するドラムと、このドラムを正逆両方向に回転駆動する、モータを駆動源とするドラム駆動装置と、ドラム内に温風を供給する温風供給装置と、前記モータの回転を検出する回転検出手段と、ドラム内に収容された被乾燥衣類の量を検出する衣類量検出手段とを具備すると共に、その衣類量検出手段の検出結果に基づきドラムの回転速度を設定し、この設定した速度でドラムが正逆回転されるように前記モータを制御する制御手段を具備して成ることを特徴とする衣類乾燥機。
【請求項2】 被乾燥衣類を収容するドラムと、このドラムを正逆両方向に回転駆動する、モータを駆動源とするドラム駆動装置と、ドラム内に温風を供給する温風供給装置と、ドラム内に収容された被乾燥衣類の量を検出する衣類量検出手段とを具備すると共に、その衣類量検出手段の検出結果に基づきドラムの正逆回転の各駆動時間を設定し、この設定した駆動時間でドラムが正逆回転されるように前記モータを制御する制御手段を具備して成ることを特徴とする衣類乾燥機。
【請求項3】 被乾燥衣類を収容するドラムと、このドラムを正逆両方向に回転駆動する、モータを駆動源とするドラム駆動装置と、ドラム内に温風を供給する温風供給装置と、ドラム内に収容された被乾燥衣類の量を検出する衣類量検出手段とを具備すると共に、その衣類量検出手段の検出結果に基づきドラムの正逆反転回数を設定し、この設定した反転回数でドラムが正逆回転されるように前記モータを制御する制御手段を具備して成ることを特徴とする衣類乾燥機。
【請求項4】 被乾燥衣類を収容するドラムと、このドラムを正逆両方向に回転駆動する、モータを駆動源とするドラム駆動装置と、ドラム内に温風を供給する温風供給装置と、前記モータの回転を検出する回転検出手段と、ドラム内に収容された被乾燥衣類の量を検出する衣類量検出手段とを具備すると共に、その衣類量検出手段の検出結果に基づきドラムの回転速度と正逆回転の各駆動時間及び正逆反転回数を設定し、この設定した速度、駆動時間、及び反転回数でドラムが正逆回転されるように前記モータを制御する制御手段を具備して成ることを特徴とする衣類乾燥機。
【請求項5】 衣類量検出手段の検出結果に基づき設定した内容によりドラムを正逆回転させるモータの制御を、乾燥運転の開始から所定時間の間行うことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の衣類乾燥機。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はドラム式の衣類乾燥機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、ドラム式の衣類乾燥機においては、被乾燥衣類をドラム内に収容し、この被乾燥衣類を収容したドラムを回転させ、且つ、ドラム内に温風を供給することによって、被乾燥衣類を乾燥させるようになっている。
【0003】しかして、このもののドラムの回転は、一般的には終始一方向であり、このドラムの一方向の回転によって、被乾燥衣類が衣類同士で絡み合って団子状の固まりとなることがあり、このようになれば、被乾燥衣類は乾燥されにくくなる。又、被乾燥衣類がその固まりの状態で、ドラムを支持した部材や扉など、ドラムの内部が面する静止部材に接してこれの抵抗を受けることにより、ドラムの回転を停止させるほどになって、ドラムの回転駆動源であるモータがロック気味となることがあった。
【0004】この対策として、被乾燥衣類の乾燥度を検出すると共に、該乾燥度が所定の乾燥度に達するまでの時間を測定し、その所要時間が所定時間以上であったときに被乾燥衣類が絡んでいると判断して、絡みを解くべくドラムを反転させるようにしたものがある。又、別の対策として、上述のような被乾燥衣類の絡みの判断をせず、単に一定時間ごとにドラムを反転させるようにしたものもある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述のような対策をしても、被乾燥衣類の量が多いときには、該被乾燥衣類の絡みが発生しやすく、前述の、被乾燥衣類が乾燥されにくい、並びにモータがロック気味になる、という問題を未だに生じていた。本発明は上述の事情に鑑みてなされたものであり、従ってその目的は、被乾燥衣類の量が多いときにも被乾燥衣類を絡ませずに乾燥させることのできる衣類乾燥機を提供するにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明の衣類乾燥機は、第1に、被乾燥衣類を収容するドラムと、このドラムを正逆両方向に回転駆動する、モータを駆動源とするドラム駆動装置と、ドラム内に温風を供給する温風供給装置と、前記モータの回転を検出する回転検出手段と、ドラム内に収容された被乾燥衣類の量を検出する衣類量検出手段とを具備すると共に、その衣類量検出手段の検出結果に基づきドラムの回転速度を設定し、この設定した速度でドラムが正逆回転されるように前記モータを制御する制御手段を具備して成ることを特徴とする。
【0007】被乾燥衣類の量が多いときに該被乾燥衣類の絡みが発生しやすいその理由は、被乾燥衣類の量が多いほど、ドラム内での衣類同士の接触が多くなるからである。このドラム内での衣類同士の接触が多くなる状況はほかにもあり、その一つは、ドラムの回転速度が高いときである。すなわち、ドラムの回転速度が高いときにも、被乾燥衣類の絡みが発生しやすくなる。
【0008】これに対して、上述のように、ドラム内に収容された被乾燥衣類の量を検出する衣類量検出手段の検出結果に基づきドラムの回転速度を設定し、この設定した速度でドラムが正逆回転されるようにモータを制御するようにすれば、被乾燥衣類の量に応じた回転速度でドラムが正逆回転されるようになり、すなわち、被乾燥衣類の量に応じて被乾燥衣類が絡まりにくい回転速度でドラムを正逆回転させ得るようになって、被乾燥衣類が乾燥運転の最初から絡まりなく乾燥されるようになる。
【0009】本発明の衣類乾燥機は、第2に、上述の衣類量検出手段の検出結果に基づきドラムの回転速度を設定するのに代えて、ドラムの正逆回転の各駆動時間を設定し、この設定した駆動時間でドラムが正逆回転されるようにモータを制御するようにしたことを特徴とする。
【0010】ドラム内での衣類同士の接触が多くなる状況の他の一つは、ドラムの正逆回転の各駆動時間が長いときである。すなわち、ドラムの正逆回転の各駆動時間が長いときにも、被乾燥衣類の絡みが発生しやすくなる。
【0011】これに対して、上述のように、ドラム内に収容された被乾燥衣類の量を検出する衣類量検出手段の検出結果に基づきドラムの正逆回転の各駆動時間を設定し、この設定した駆動時間でドラムが正逆回転されるようにモータを制御するようにすれば、被乾燥衣類の量に応じた駆動時間でドラムが正逆回転されるようになり、すなわち、被乾燥衣類の量に応じて被乾燥衣類が絡まりにくい駆動時間でドラムを正逆回転させ得るようになって、被乾燥衣類が乾燥運転の最初から絡まりなく乾燥されるようになる。
【0012】本発明の衣類乾燥機は、第3に、上述の衣類量検出手段の検出結果に基づきドラムの正逆回転の各駆動時間を設定するのにも代えて、ドラムの正逆反転回数を設定し、この設定した反転回数でドラムが正逆回転されるようにモータを制御するようにしたことを特徴とする。
【0013】ドラム内での衣類同士の接触が多くなる状況の他の一つは、ドラムの正逆反転回数が少ないときである。すなわち、ドラムの正逆反転回数が少ないときにも、被乾燥衣類の絡みが発生しやすくなる。
【0014】これに対して、上述のように、ドラム内に収容された被乾燥衣類の量を検出する衣類量検出手段の検出結果に基づきドラムの正逆反転回数を設定し、この設定した反転回数でドラムが正逆回転されるようにモータを制御するようにすれば、被乾燥衣類の量に応じた反転回数でドラムが正逆回転されるようになり、すなわち、被乾燥衣類の量に応じて被乾燥衣類が絡まりにくい反転回数でドラムを正逆回転させ得るようになって、被乾燥衣類が乾燥運転の最初から絡まりなく乾燥されるようになる。
【0015】本発明の衣類乾燥機は、第4に、上述の要素をすべて含んだ制御をする、すなわち、ドラム内に収容された被乾燥衣類の量を検出する衣類量検出手段の検出結果に基づきドラムの回転速度と正逆回転の各駆動時間及び正逆反転回数を設定し、この設定した速度、駆動時間、及び反転回数でドラムが正逆回転されるようにモータを制御するようにしたことを特徴とする。
【0016】このものによれば、被乾燥衣類の量に応じて被乾燥衣類が絡まりにくい速度、駆動時間、及び反転回数でドラムを正逆回転させ得るようになって、被乾燥衣類が乾燥運転の最初から最も絡まりなく乾燥されるようになる。
【0017】本発明の衣類乾燥機は、第5に、上述の衣類量検出手段の検出結果に基づき設定した内容によりドラムを正逆回転させるモータの制御を、乾燥運転の開始から所定時間の間行うことを特徴とする。
【0018】被乾燥衣類の絡まりは、ドラム内に収容したときの被乾燥衣類の状態、及び乾燥運転の開始時点での被乾燥衣類の動きにもその原因があって、乾燥運転の初期に発生しやすい。そして、一旦、被乾燥衣類を絡ませないようにして乾燥運転が行われれば、その後も被乾燥衣類を絡ませず乾燥させることができる。
【0019】従って、上述の衣類量検出手段の検出結果に基づき設定した内容によりドラムを正逆回転させるモータの制御を、乾燥運転の開始から所定時間の間行うようにすることにより、被乾燥衣類を一層絡ませずに乾燥運転を行うことができ、そればかりか、乾燥運転の開始から所定時間後は通常の乾燥運転を行うことができて、被乾燥衣類を速やかに乾燥させることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例につき、図面を参照して説明する。まず図4には衣類乾燥機全体の構成を示しており、外箱1の前面部のほゞ中央部に衣類出入口2を有し、この出入口2を扉3により開閉するようにしている。外箱1の内部にはドラム4を配設しており、このドラム4は、その軸方向が前後となる横軸状にて、前部の開放部4aの周縁部を、外箱1内の前部に固定したドラム支持体であるドラム前支え5により軸受6を介して回転可能に支承し、後部の中心部を、外箱1内の後部に固定したファンケーシング7によりシャフト8を介して同じく回転可能に支承している。
【0021】又、上記ファンケーシング7内にはファン9をシャフト8に回転可能に取付けて配設している。このファン9は詳細には前翼部9aと後翼部9bとを有する両翼形で、後述のごとく熱交換器及び除湿器としても機能するようになっており、ドラム4外の外箱1内底部に配設したモータ10により、駆動プーリ11、ベルト12、及び従動プーリ13を介して回転駆動されるようになっている。又、ドラム4は同モータ10により駆動プーリ14及びベルト15を介して回転駆動されるようになっている。
【0022】ここで、モータ10は正逆両方向に回転可能な例えば誘導モータから成るものであり、ベルト15に対しては、図5に示すように、その両回転方向について、所定のテンションを付与するテンションプーリ16,17を設けている。しかして、このテンションプーリ16,17は二股状を成すテンションアーム18の両端部に取付けており、テンションアーム18は基部を外箱1の内底部に押え板19によって押え止めている。
【0023】かかる構造によりドラム4は正逆両方向に回転駆動されるようになっており、従って、上記モータ10、駆動プーリ14、ベルト15、テンションプーリ16,17、テンションアーム18は、ドラム4を正逆両方向に回転駆動するドラム駆動装置20を構成している。
【0024】一方、ケーシング7は、後部の中央に外気吸入口21を有し、前部の中央に内気吸入口22を有している。そして、それらに対し、外箱1の背板23の上部には外気取入口24を形成し、ドラム4の後部中央には内気吐出口25を形成していて、これをフィルタ4aで覆っている。従って、ファン9が回転されれば、図4に矢印で示すごとく、前翼部9aにより、ドラム4内の空気がフィルタ4aから内気吐出口25及び内気吸入口22を通じてケーシング7内の前部に吸入され、後翼部9bにより、外箱1外の空気が外気取入口24から外気吸入口21を通じてケーシング7内の後部に吸入される。
【0025】上述のそれぞれ吸入された空気はケーシング7内でファン9を介して熱交換し、それと共にドラム4内の空気の除湿が行われる。そして、その熱交換し除湿された空気がケーシング7内から図示しないダクトを通じてドラム4内に送り込まれるもので、同時にその途中部には図6に示すヒータ26が配設され、これがダクトを通る空気を熱して温風を生成する。従って、ドラム4内には温風が供給されるもので、上記ケーシング7、ファン9、ダクト、ヒータ26は、ドラム4内に温風を供給する温風供給装置27を構成している。
【0026】なお、ドラム4内に供給された温風は、その後、ドラム4内から前記フィルタ4a、内気吐出口25、内気吸入口22を通じてケーシング7内の前部に吸入されるもので、循環される。又、ケーシング7内の後部に吸入された空気は、ケーシング7の図示しない排気口から外箱背板23下部の外気戻し口23aを通じて外箱1外に戻される。一方、ヒータ26はPTCヒータから成っており、更に詳細には、第1のPTCヒータ26a及び第2のPTCヒータの26bの2つから成っている。
【0027】そして、ドラム前支え5の下部には、対をなす電極28をドラム4内に臨ませて取付けている。この電極28は、被乾燥衣類(図示せず)との接触により、被乾燥衣類の量並びに乾燥度に応じた信号を出力するようになっている。
【0028】又、前記駆動プーリ11と外箱1の内底部との間には回転センサ29を配設している。この回転センサ29は、詳細には駆動プーリ11のモータ10側の面に取付けた磁性体29aと、外箱1の内底部に固定したベース29bの先端部に位置して磁性体29aの回転軌跡に対応させた磁気センサ29cとから成っており、駆動プーリ11の回転を検出することでモータ10の回転を検出する回転検出手段として機能する。なお、この回転センサ29は光透過タイプあるいは光反射タイプであっても良い。
【0029】これらに対し、図6には制御装置30を示している。この制御装置30はマイクロコンピュータから成るもので、後述のごとく、被乾燥衣類の量を検出する衣類量検出手段として機能すると共に、モータ10を制御する制御手段として機能するようになっており、電源31から整流回路32を介して必要な電源が供給されるようになっている。
【0030】又、この制御装置30には、各種スイッチから成るスイッチ入力部33より各種スイッチ信号が入力されると共に、前記電極28から被乾燥衣類の量並びに乾燥度に応じた信号が、検出回路34を介することによって、それぞれ量信号S1及び乾燥度信号S2 として入力されるようになっている。更に、制御装置30には、回転センサ29からモータ10の回転についての検出信号が入力されるようになっており、クロックパルス発生回路35からクロック信号が入力されるようになっている。
【0031】しかして、制御装置30は、上述の入力並びにあらかじめ記憶された制御プログラムに基づいて、ヒータ26(第1のPTCヒータ26a及び第2のPTCヒータの26b)、モータ10、及びブザー36を駆動するための駆動回路37に駆動制御信号を与えるようになっている。又、電源31から上記ヒータ26、モータ10、及びブザー36へと至る回路には電源スイッチ38を介挿接続している。
【0032】次に、上記構成のものの作用を述べる。図1に示すように、制御装置30は、電源が投入された待機状態からスイッチ入力部33に存するスタートスイッチの操作があれば乾燥運転を開始(スタート)し、ヒータ26に通電すると共に、モータ10に例えば正の回転(正転)方向に回転するように通電する(ステップS1)。すると、ドラム4が正転方向に回転駆動されると共に、ファン9も正転方向に回転駆動され、そのうちのドラム4の回転によって該ドラム4内にあらかじめ収容された被乾燥衣類が撹拌され、このファン9の回転と上記ヒータ26の発熱とで前述のごとく温風がドラム4内に供給される。
【0033】こうした状況で、制御装置30は、次に被乾燥衣類の量の検出をする(ステップS2)。この被乾燥衣類の量の検出は、電極28から検出回路34を介して入力される量信号S1 をカウントすることによってなされるもので、そのカウント結果により、検出した被乾燥衣類の量は、図1及び図2に示す、例えば「0〜1kg 」、「1〜2 kg 」、「2〜3 kg 」、「3〜4 kg 」、「4〜5 kg 」の5段階に分けられる。
【0034】次いで、制御装置30は、検出した被乾燥衣類の量に応じてドラム4の回転についての駆動内容を設定する(ステップS3)。図1及び図2は、その設定内容をも具体的に示しており、検出した被乾燥衣類の量が「0〜1 kg 」であれば、ドラム4の回転速度を50[rpm]に、正逆回転の各駆動時間(モータ通電時間)を30[秒]に、正逆反転回数を2[回]にそれぞれ設定する(設定例1)。又、検出した被乾燥衣類の量が「1〜2 kg 」であれば、ドラム4の回転速度は40[rpm]に、正逆回転の各駆動時間は25[秒]に、正逆反転回数は4[回]にそれぞれ設定する(設定例2)。更に、検出した被乾燥衣類の量が「2〜3 kg 」であれば、ドラム4の回転速度は30[rpm]に、正逆回転の各駆動時間は20[秒]に、正逆反転回数は6[回]にそれぞれ設定する(設定例3)。
【0035】このほか、検出した被乾燥衣類の量が「3〜4 kg 」であれば、ドラム4の回転速度は25[rpm]に、正逆回転の各駆動時間は15[秒]に、正逆反転回数は8[回]にそれぞれ設定し(設定例4)、「4〜5 kg 」であれば、ドラム4の回転速度は20[rpm]に、正逆回転の各駆動時間は10[秒]に、正逆反転回数は10[回]にそれぞれ設定する(設定例5)。すなわち、検出した被乾燥衣類の量が多いほど、ドラム4の回転速度は低く、正逆回転の各駆動時間は短く、正逆反転回数は多く設定するのである。
【0036】この後、制御装置30は、設定した内容でドラム4が正逆回転されるようにモータ10を制御する(ステップS4)。図3は、このモータ10の制御の様子を示しており、中でも(a)は上記設定例1に沿う制御の様子で、ドラム4の回転速度は50[rpm]となり、正逆回転の各駆動時間は30[秒]で、正逆反転回数は2[回]となるようにモータ10を制御する。この場合、ドラム駆動装置20の減速比は1/25であり、ドラム4の回転速度を50[rpm]とするためには、モータ10は1250[rpm]で回転させる必要がある(図1参照)。これには、回転センサ29からの回転検出信号をもとにモータ10の回転速度を算出し、その回転速度が目標値(この場合、1250[rpm])となるようにモータ10を例えば位相制御することで行う。
【0037】これに対して、(b)は設定例2に沿う制御の様子で、ドラム4の回転速度は40[rpm]となり、正逆回転の各駆動時間は25[秒]で、正逆反転回数は4[回]となるようにモータ10を制御する。この場合、ドラム4の回転速度を40[rpm]とするために、モータ10は1000[rpm]で回転するように制御する。
【0038】(c)は設定例3に沿う制御の様子で、ドラム4の回転速度は30[rpm]となり、正逆回転の各駆動時間は20[秒]で、正逆反転回数は6[回]となるようにモータ10を制御する。この場合、ドラム4の回転速度を30[rpm]とするために、モータ10は750[rpm]で回転するように制御する。
【0039】(d)は設定例4に沿う制御の様子で、ドラム4の回転速度は25[rpm]となり、正逆回転の各駆動時間は15[秒]で、正逆反転回数は8[回]となるようにモータ10を制御する。この場合、ドラム4の回転速度を25[rpm]とするために、モータ10は625[rpm]で回転するように制御する。
【0040】(e)は設定例5に沿う制御の様子で、ドラム4の回転速度は20[rpm]となり、正逆回転の各駆動時間は10[秒]で、正逆反転回数は10[回]となるようにモータ10を制御する。この場合、ドラム4の回転速度を20[rpm]とするために、モータ10は500[rpm]で回転するように制御する。
【0041】しかして、上記いずれの場合においても、制御実行後には、ドラム4が、50[rpm]の回転速度で間断なく正転方向に回転するようモータ10を制御するものであり、すなわち、衣類量の検出結果に基づき設定した内容によりドラム4を正逆回転させるモータ10の制御は、乾燥運転の開始から所定時間の間に限り行うものである。
【0042】この後、制御装置30は、被乾燥衣類が乾燥したか否かの判断をする(ステップS5)。この乾燥の判断は、電極28から検出回路34を介して入力される乾燥度信号S2 を所定の乾燥度と比較することによってなされるもので、その結果、被乾燥衣類が乾燥したと判断されれば、ヒータ26を断電し(ステップS6)、更にその後、所定時間が経過したか否かの判断をして(ステップS7)、所定時間が経過したと判断されたところで、モータ10をも断電し(ステップS8)、乾燥運転を終了して前述の待機状態に戻る(リターン)。
【0043】このように本構成のものでは、ドラム4内に収容された被乾燥衣類の量の検出結果に基づいて、まず、ドラム4の回転速度を設定し、この設定した速度でドラム4が正逆回転されるようにモータ10を制御するようにしている。これは下記の事情による。
【0044】すなわち、ドラム4内に収容した被乾燥衣類の量が多いときには、ドラム4内での衣類同士の接触が多くなり、これによって、被乾燥衣類の絡みが発生しやすくなる。又、ドラム4の回転速度が高いときにも、ドラム4内での衣類同士の接触が多くなり、被乾燥衣類の絡みが発生しやすくなる。
【0045】これに対して、上述のように、ドラム4内に収容された被乾燥衣類の量の検出結果に基づいて、まず、ドラム4の回転速度を設定し、この設定した速度でドラム4が正逆回転されるようにモータ10を制御するものでは、被乾燥衣類の量に応じた回転速度でドラム4が正逆回転されるようになり、すなわち、被乾燥衣類の量に応じて被乾燥衣類が絡まりにくい回転速度(被乾燥衣類の量が多いほど低い回転速度)でドラム4を正逆回転させ得るようになって、被乾燥衣類が乾燥運転の最初から絡まりなく乾燥されるようになるのである。
【0046】かくして、本構成のものの場合、被乾燥衣類の量が多いときにも被乾燥衣類を絡ませずに乾燥させることができるものであり、効率良く乾燥させ得ると共に、被乾燥衣類の固まりがドラム前支え5や扉3といった静止部材に接してモータ10がロック気味になるようなことも生じないようにできる。
【0047】又、ドラム4内での衣類同士の接触は、ドラム4の正逆回転の各駆動時間が長いときにも多くなるものであり、従って、このときにも被乾燥衣類の絡みが発生しやすくなる。
【0048】これに対して、本構成のものでは、ドラム4内に収容された被乾燥衣類の量の検出結果に基づいて、ドラム4の正逆回転の各駆動時間を設定し、この設定した駆動時間でドラム4が正逆回転されるようにモータ10を制御するようにしている。これによって、被乾燥衣類の量に応じた駆動時間でドラム4が正逆回転されるようになり、すなわち、被乾燥衣類の量に応じて被乾燥衣類が絡まりにくい駆動時間(被乾燥衣類の量が多いほど短い駆動時間)でドラム4を正逆回転させ得るようになって、被乾燥衣類が乾燥運転の最初から絡まりなく乾燥されるようになる。かくして、この場合にも、上述同様の効果を得ることができる。
【0049】更に、ドラム4内での衣類同士の接触は、ドラム4の正逆反転回数が短いときにも多くなるものであり、従って、このときにも被乾燥衣類の絡みが発生しやすくなる。
【0050】これに対して、本構成のものでは、ドラム4内に収容された被乾燥衣類の量の検出結果に基づいて、ドラム4の正逆反転回数を設定し、この設定した反転回数でドラム4が正逆回転されるようにモータ10を制御するようにしている。これによって、被乾燥衣類の量に応じた反転回数でドラム4が正逆回転されるようになり、すなわち、被乾燥衣類の量に応じて被乾燥衣類が絡まりにくい反転回数(被乾燥衣類の量が多いほど多い反転回数)でドラム4を正逆回転させ得るようになって、被乾燥衣類が乾燥運転の最初から絡まりなく乾燥されるようになる。かくして、この場合にも、上述同様の効果を得ることができる。
【0051】そして又、本構成のものでは、上述の要素をすべて含んだ制御をする、すなわち、ドラム4内に収容された被乾燥衣類の量の検出結果に基づいて、ドラム4の回転速度と正逆回転の各駆動時間及び正逆反転回数を設定し、この設定した速度、駆動時間、及び反転回数でドラム4が正逆回転されるようにモータ10を制御するようにしており、これによって、被乾燥衣類が乾燥運転の最初から最も絡まりなく乾燥されるようになり、より一層の効果を得ることができる。
【0052】加えて、被乾燥衣類の絡まりは、ドラム4内に収容したときの被乾燥衣類の状態、及び乾燥運転の開始時点での被乾燥衣類の動きにもその原因があって、乾燥運転の初期に発生しやすい。そして、一旦、被乾燥衣類を絡ませないようにして乾燥運転が行われれば、その後も被乾燥衣類を絡ませず乾燥させることができるものである。
【0053】これに対して、本構成のものでは、ドラム4内に収容された被乾燥衣類の量の検出結果に基づき設定した内容によりドラム4を正逆回転させるモータ10の制御を、乾燥運転の開始から所定時間の間行うようにしており、これによって、被乾燥衣類を一層絡ませずに乾燥運転を行うことができ、そればかりか、乾燥運転の開始から所定時間後は通常の乾燥運転を行うことができて、被乾燥衣類を速やかに乾燥させることができる。
【0054】なお、本発明は上記実施例にのみ限定されるものではなく、以下のように変更して実施しても良い。ドラムとファンは別々のモータを駆動源としても良い。温風供給装置は循環除湿タイプでなく、単なる通風タイプであっても良い。モータの回転速度を制御する方式は、位相制御でなく、サイクル制御であっても良い。更に、モータはブラシレスモータであっても良く、この場合には、インバータ制御によりその回転速度を制御するようにしても良い。
【0055】
【発明の効果】本発明は以上説明したとおりのもので、下記の効果を奏する。請求項1の衣類乾燥機によれば、被乾燥衣類の量に応じて被乾燥衣類が絡まりにくい回転速度でドラムを正逆回転させ得ることにより、被乾燥衣類の量が多いときにも被乾燥衣類を絡ませずに乾燥させることができる。
【0056】請求項2の衣類乾燥機によれば、被乾燥衣類の量に応じて被乾燥衣類が絡まりにくい駆動時間でドラムを正逆回転させ得ることにより、上述同様、被乾燥衣類の量が多いときにも被乾燥衣類を絡ませずに乾燥させることができる。
【0057】請求項3の衣類乾燥機によれば、被乾燥衣類の量に応じて被乾燥衣類が絡まりにくい反転回数でドラムを正逆回転させ得ることにより、やはり上述同様、被乾燥衣類の量が多いときにも被乾燥衣類を絡ませずに乾燥させることができる。
【0058】請求項4の衣類乾燥機によれば、被乾燥衣類の量に応じて被乾燥衣類が絡まりにくい回転速度、駆動時間、及び反転回数でドラムを正逆回転させ得ることにより、上述にも増して、被乾燥衣類の量が多いときにも被乾燥衣類を絡ませずに乾燥させることができる。
【0059】請求項5の衣類乾燥機によれば、被乾燥衣類の量に応じて設定した内容によりドラムを正逆回転させるモータの制御を、乾燥運転の開始から所定時間の間行うことにより、被乾燥衣類を一層絡ませずに乾燥運転を行うことができ、しかも、被乾燥衣類を速やかに乾燥させることができる。
【出願人】 【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
【出願日】 平成9年(1997)8月28日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 強
【公開番号】 特開平11−57297
【公開日】 平成11年(1999)3月2日
【出願番号】 特願平9−232584