| 【発明の名称】 |
畳縫着装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】中村 謙一
【氏名】松井 康明
【氏名】頃安 新
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| 【要約】 |
【課題】畳床に縁布および縁下紙を縫い付ける畳縫着装置において、下前および上前の「荒落し」工程中における縁布、縁下紙、縫着糸を「荒落し」工程の妨げとならない位置に待機する処理を自動化すること。
【解決手段】畳台5に固定された畳6を裁断して畳6に縁布7および縁下紙8を平刺縫いする畳縫着装置において、畳台5に沿って走行する平刺ミシン10および畳床カッター2よりなる平刺機1を備え、この平刺ミシン10は、縁布7および縁下紙8をリール17、18から縫着位置へ供給する供給手段と、供給された縁布7および縁下紙8を保持する縁布・縁下紙保持手段15と、平刺ミシン10を停止させて、畳床カッター2のみを動作させて荒落しを行なう手段を具備している。また、荒落し工程中に縁布・縁下紙保持手段15を荒落しの妨げにならない位置に移動させる手段と、この縁布・縁下紙保持手段15を平刺縫いする位置に戻したときに生じる縁布・縁下紙の弛み(t)を解消するために、縁布7および縁下紙8を引き戻す手段13、14を設けることができる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 畳台に固定された畳を裁断して畳に縁布および縁下紙を平刺縫いする畳縫着装置において、上記畳台に沿って走行する平刺ミシンおよび畳床カッターよりなる平刺機を備え、上記平刺ミシンは、縁布および縁下紙をリールから縫着位置へ供給する供給手段と、供給された縁布および縁下紙を保持する縁布・縁下紙保持手段と、上記平刺ミシンを停止させて、上記畳床カッターのみを動作させて荒落しを行なう手段を具備することを特徴とする畳縫着装置。 【請求項2】 荒落し工程中に縁布・縁下紙保持手段を荒落しの妨げにならない位置に移動させる手段を具備することを特徴とする請求項1に記載の畳縫着装置。 【請求項3】 荒落し工程中に縁布・縁下紙保持手段を荒落しの妨げにならない位置に移動させる手段と、該縁布・縁下紙保持手段を平刺縫いする位置に戻したときに生じる上記縁布・縁下紙の弛みを解消するために、上記縁布・縁下紙を引き戻す手段を具備することを特徴とする請求項1に記載の畳縫着装置。 【請求項4】 平刺ミシンによる平刺縫い終了から次の平刺縫い開始までの間の荒落し工程中に、縫着糸の端を保持する縫着糸保持装置を具備することを特徴とする請求項1に記載の畳縫着装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、畳床の上前または下前を所定寸法に裁断して、畳床に縁布および縁下紙を縫い付ける畳縫着装置に関し、特に、下前側の「荒落し」工程中における縁布、縁下紙、縫着糸を「荒落し」工程の妨げとならない位置に待機する処理を自動化したものである。 【0002】 【従来の技術】畳の平刺機において、畳表を框部で縫い合わせた畳床に、縁布、縁下紙、縫糸を切断して処理する装置が、特公平1−39795号公報に提案されている。 【0003】従来の畳縫着装置によって畳を製造する場合に、平刺工程においては、畳の幅方向の寸法を出すように畳床を裁断しながら縁布と縁下紙とを平刺縫いしているが、上前および下前の各1回の裁断量には、機械的制限があり、上前および下前の各1回の裁断で仕上げ寸法まで達することができない場合には、縁布と縁下紙との平刺縫いをせずに、畳床の幅方向の裁断のみを平刺機の畳床カッターによって行なっている。この畳床の幅方向(上前または下前)の裁断のみの処理を「荒落し」と呼んでいる。 【0004】従来の平刺機においては、「荒落し」工程中の畳床に縫着糸の端が干渉しないように処理する作業、縁布および縁下紙を縫着待機位置から遠ざける作業を人手によって行ない、平刺工程に戻る際には、縫着糸、縁布および縁下紙を人手によって待機位置に戻していた。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】このように、「荒落し」を伴う幅の狭い畳を製造する場合には、縁布および縁下紙を縫着待機位置から遠ざけたり縫着待機位置に戻したりしなければならなかった。 【0006】そこで、この発明は、「荒落し」を伴う幅の狭い畳でも「荒落し」を伴わない幅の広い畳と同様に、縫着完了までの畳製造工程を人手を要することなく自動化するために考えられたものである。 【0007】 【課題を解決するための手段】この発明は、畳台5に固定された畳6を裁断して畳6に縁布7および縁下紙8を平刺縫いする畳縫着装置において、畳台5に沿って走行する平刺ミシン10および畳床カッター2よりなる平刺機1を備え、この平刺ミシン10は、縁布7および縁下紙8をリール17、18から縫着位置へ供給する供給手段と、供給された縁布7および縁下紙8を保持する縁布・縁下紙保持手段15と、平刺ミシン10を停止させて、畳床カッター2のみを動作させて荒落しを行なう手段を具備している。 【0008】また、荒落し工程中に縁布・縁下紙保持手段15を荒落しの妨げにならない位置に移動させる手段と、この縁布・縁下紙保持手段15を平刺縫いする位置に戻したときに生じる縁布・縁下紙の弛み(t)を解消するために、縁布7および縁下紙8を引き戻す手段13、14を設けることができる。 【0009】 【発明の実施の形態】この発明の畳縫着装置は、図1の平面図に示すように、予め畳表を框部で縫い合わせた畳6を固定する畳台5と、この畳台5に平行に設置されたレール51に沿って走行する平刺機1とにより構成されている。 【0010】平刺機1は、図2に示すように、縁布7および縁下紙8ととも畳6の上前または下前を縫着する直進針11を持つ平刺ミシン10と、畳6の上前または下前を裁断する畳カッター2と、縁布7を供給する縁布供給リール17と、縁下紙8を供給する縁下紙供給リール18と、縁布7と縁下紙8とを挟んで一時的に保持する縁布・縁下紙クランプ15と、縁布7および縁下紙8を切断する縁布・縁下紙カッター16とを備えている。 【0011】平刺ミシン10および畳カッター2は、紙面と垂直方向に移動可能であり、平刺機1が走行しながら平刺縫いおよび裁断を行なう際には、平刺ミシン10は平刺し位置に、また、畳カッター2は畳6の裁断位置に移動する。 【0012】そして、畳6の下前側のクセ取りを行なう際には、平刺ミシン10および畳カッター2を紙面と垂直方向に移動させて、クセ取りをしながら平刺縫いおよび裁断を行なう。 【0013】横方向に並べて配置された縁布7および縁下紙8を保持する縁布・縁下紙クランプ15および縁布7および縁下紙8を切断する縁布・縁下紙カッター16は、特公平1−39795号公報に開示された構成を備えており、縁布・縁下紙クランプ15は、先端に設けられた鋏状に開閉する2つの挟持片の間に縁布7と縁下紙8とを重ねて挟んで挟持し、縁布・縁下紙カッター16は、重ね合わせた縁布7および縁下紙8を切断する。2つの挟持片よりなる縁布・縁下紙クランプ15の開閉はピストン19によって行なわれる。 【0014】上前側を平刺縫着後、畳を180゜旋回して下前側の平刺縫いに移る際に、1度の裁断で下前側を仕上げ寸法まで裁断できない場合には、畳カッター2のみを動作させて「荒落し」を行なう必要がある。 【0015】この「荒落し」工程中には、図3(a)に仮想線で示すように、縁布7と縁下紙8とを重ねて挟持した縁布・縁下紙クランプ15および縁布・縁下紙カッター16を上昇させて「荒落し」を妨げない位置に待機させるように構成されている。 【0016】縁布7および縁下紙8を縁布供給リール17および縁下紙供給リール18から縁布・縁下紙クランプ15および縁布・縁下紙カッター16へ供給する経路の途中に、エアシリンダ13によって回動させられるテンション棒部材またはテンション・ローラ14を備えている。 【0017】「荒落し」工程が終了して、下前側の平刺縫着に移る際に、図3(a)に示すように、縁布・縁下紙クランプ15および縁布・縁下紙カッター16を仮想線で示す位置から実線で示す位置まで降下させると、ミシン10の縫着作業位置において、縁布7および縁下紙8に弛み(t)を生じるので、図3(b)に示すように、エアシリンダ13を作動させてテンション棒部材またはテンション・ローラ14を回動させて、縁布7および縁下紙8を引き戻して弛み(t)を解消させる。 【0018】そして、下前側を所定寸法に畳カッター2で裁断しながら平刺ミシン10により平刺縫いを行なわせる。 【0019】一方、平刺ミシン10により環縫いで縫着する場合には、縫い始めるときに、縫着糸9の端を固定しておかなければ、縫着糸9が緩んで縫着できないので縫着糸9の端を仮止めする縫着糸保持装置3を備えている。なお、本縫いによって縫着する場合には、縫着糸9の端を固定する必要はない。 【0020】縫着糸保持装置3は、図2および図4に示すように、縫着糸9を保持する縫着糸保持部33をピストンの先端に取り付けた第1エアシリンダ31と、この第1エアシリンダ31を紙面と垂直方向に回動させる第2エアシリンダ32とにより構成されている。 【0021】この縫着糸保持装置3による縫着糸9の保持および切断の動作は、図4に示すように、(1) 平刺縫いが終了したとき、縁布7および縁下紙8とともに縫着糸9は糸リールから畳6の端部に連なっており、縫着糸9は、縁布7および縁下紙8と一緒に縁布・縁下紙クランプ15で保持される。 【0022】(2) 縁布・縁下紙カッター16を開き、(3) 第1エアシリンダ31を作動させてピストンを突出させて、縫着糸保持部33を縫着糸9の側方に移動させ、(4) 第2エアシリンダ32を作動させることにより第1エアシリンダ31を回動させて、縫着糸保持部33で縫着糸9を掴ませる。 【0023】(5) 第1エアシリンダ31を不作動にして、縫着糸保持部33によって縫着糸9を掴んだ状態でピストンを後退させ、(6) 縁布・縁下紙カッター16を閉じて縫着糸9を縁布・縁下紙クランプ15と縫着糸保持部33との間で切断する。 【0024】以上の一連の工程により、平刺ミシン10が休止中における縫着糸9の端の処理を行なうものである。 【0025】次に、この発明の畳縫着装置により、畳6の上前側の縫着から、畳6の下前側の「荒落し」を行なって、縁布7および縁下紙8を縫い付けて、畳が完成するまでの工程を説明する。 【0026】畳の上前側の縫着工程は、框縫いが済んだ畳6を畳台5に載せて固定した後、平刺機1を動作させると、平刺機1がレール51に沿って走行し、畳6の上前側を直線状に縁布7と縁下紙8とを平刺縫いし、同時に畳カッター2によって畳6の上前を直線状に裁断する。 【0027】平刺縫いが終了すると、畳6の端部に連なっている縫着糸9、縁布7および縁下紙8を縁布・縁下紙クランプ15を閉じて挟持させた後、縁布・縁下紙カッター16によって切断する。 【0028】次に、畳の下前側の裁断および縫着工程について説明する。 【0029】上前側を平刺縫いした畳6を畳台5に載せて固定する。このとき、畳を180度旋回させて下前側を平刺機側に向けて固定する。 【0030】下前側の裁断量が少ない幅の広い畳を加工する場合には、1回の裁断で済むので上前側の平刺縫いと同じ工程を経て加工する。 【0031】下前側の裁断量が多い幅の狭い畳を加工する場合には、図3に仮想線で示すように、縫着糸9、縁布7および縁下紙8を挟んだ縁布・縁下紙クランプ15および縁布・縁下紙カッター16を上昇させる。そして、縁布・縁下紙クランプ15で保持された縫着糸9は、縫着糸保持部33で保持したのち縁布・縁下紙カッター16によって切断され、平刺ミシン10を動作させないで、畳カッター2のみを動作させて畳6の下前を裁断する「荒落し」を行なわせる。この「荒落し」工程は、裁断量が多い場合には、複数回行なわせる。 【0032】「荒落し」工程が終了すると、縁布7および縁下紙8を挟んでいる縁布・縁下紙クランプ15および縁布・縁下紙カッター16を降下させる。このとき、エアシリンダ13によってテンション棒部材またはテンション・ローラ14を回動させ、縁布7および縁下紙8を引き戻して、弛み(t)を解消させたのち、下前側を所定寸法に裁断して平刺ミシン10により平刺縫いを行なわせる。 【0033】このようにして、下前側の平刺縫いが完了すると、畳6の端部に連なっている縫着糸9、縁布7および縁下紙8を縁布・縁下紙クランプ15を閉じて挟持させた後、縁布・縁下紙カッター16によって切断する。 【0034】(その他の実施の形態)以上の実施の形態で説明した縫着糸保持装置は、2つのエアシリンダ31、32の直進運動によって縫着糸保持部33を駆動していたが、図5に示すように、構成することができる。すなわち、縫着糸9を引っ掛ける棒部材34を有する回動アーム37を設け、この回動アーム37を第3エアシリンダ35によって、仮想線で示す位置から実線で示すストッパー38の位置まで回動させ、第4エアシリンダ36により回動アーム37を回動軸方向に移動させるように構成し、さらに、ストッパー38に刃先39を形成しておく。 【0035】平刺縫いが終了したときに、第3エアシリンダ35で回動アーム37を回動させ、畳の端部に連なった点線で示す縫着糸9を棒部材34で引っ掛けて実線で示すようにストッパー38に導いて保持させることができる。この縫着糸9の保持のときに、ストッパー38に形成された刃先39によって縫着糸9を切断すればよいのである。なお、符号40は、ミシンの直進針11が通る穴を有する針受台である。 【0036】また、以上の実施の形態で説明した縫着糸保持装置においては、平刺機1に縁布供給リール17および縁下紙供給リール18を設置して、平刺機1とともに移動させているが、平刺機1には縁布7と縁下紙8とを挟んで保持する縁布・縁下紙クランプ15を備えているので、縁布供給リール17および縁下紙供給リール18を畳台5の端部に固定してもよいのである。 【0037】 【発明の効果】以上の実施の形態に基づく説明から明らかなように、この発明の畳縫着装置によると、「荒落し」を伴う幅の狭い畳でも「荒落し」を伴わない幅の広い畳と同様に、裁断および平刺縫い完了までの畳製造工程を人手を省いて自動化することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000163121 【氏名又は名称】極東産機株式会社
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| 【出願日】 |
平成10年(1998)5月14日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】役 昌明 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開平11−319357 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)11月24日 |
| 【出願番号】 |
特願平10−148299 |
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