| 【発明の名称】 |
防振用ゴム組成物 |
| 【発明者】 |
【氏名】金田 一男
【氏名】山内 選
【氏名】今井 隆之
【氏名】大橋 正和
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| 【要約】 |
【課題】防振装置等に使用されるゴム部材に好適な防振用ゴム組成物を提供する。
【解決手段】天然ゴム及び/又は合成ゴムからなるゴム成分100重量部に対して、加硫剤として2−(4’−モルフォリノジチオ)ベンゾチアゾールを0.1〜3.0重量部を配合してなることを特徴とする防振用ゴム組成物。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 天然ゴム及び/又は合成ゴムからなるゴム成分100重量部に対して、加硫剤として2−(4´−モルフォリノジチオ)ベンゾチアゾールを0.1〜3.0重量部を配合してなることを特徴とする防振用ゴム組成物。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、防振装置等に使用される防振ゴム部材に好適な防振用ゴム組成物に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、防振等の用途に使用されるゴム組成物には、加硫剤等として2−メルカプトベンゾチアゾール(M)、ジベンゾチアジルジスルフイド(DM)、テトラブチルチウラムジスルフイド(TBT)、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(CZ)、4,4’−ジチオジモルホリン(商品名「バルノックR」)、N−オキシジエチレン−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(MSA)、テトラキス(2−エチルヘキシル)チウラムジスルフイド(TOT−N)等を組み合わせて使用していた。 【0003】しかしながら、ゴム組成物において、防振性能が優れているためには、ヒステリシスロス特性(%)、並びに、静的せん断弾性率(kgf/cm2)を小さくすることであるが、上述の各種の加硫剤等をゴム組成物に配合すると、ヒステリシスロス特性(%)が大きく、また、静的せん断弾性率(kgf/cm2)も大きくなるという課題を有し、防振用ゴム組成物としては未だ満足のできるものではないのが現状である。一方、ゴム組成物において、防振性能が優れていても、引張強さ、伸び等の一般のゴム物性を低下させるものでは防振用ゴム組成物としては満足できるものではない。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の課題に鑑み、これを解消しようとするものであり、引張強さ、伸び等の一般のゴム物性を低下させることなく、ヒステリシスロス特性(%)、並びに、静的せん断弾性率(kgf/cm2)を小さくした防振用に好適な防振用ゴム組成物を提供することを目的とする。 【0005】 【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記従来の課題について鋭意検討した結果、天然ゴム及び/又は合成ゴムからなるゴム成分に対して、特定の加硫剤を特定量配合することにより、上記目的の防振用ゴム組成物を得ることに成功し、本発明を完成するに至ったのである。すなわち、本発明の防振用ゴム組成物は、天然ゴム及び/又は合成ゴムからなるゴム成分100重量部に対して、加硫剤として2−(4´−モルフォリノジチオ)ベンゾチアゾールを0.1〜3.0重量部を配合してなることを特徴とする。 【0006】 【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を詳しく説明する。本発明の防振用ゴム組成物は、天然ゴム及び/又は合成ゴムからなるゴム成分100重量部に対して、加硫剤として2−(4´−モルフォリノジチオ)ベンゾチアゾールを0.1〜3.0重量部を配合してなることを特徴とするものである。 【0007】本発明に用いる原料ゴムとなるゴム成分としては、天然ゴム(NR)及び/又は合成ゴムが挙げられる。合成ゴムは、特に、限定されるものでなく、例えば、合成ポリイソプレンゴム(IR)、ポリブタジエンゴム(BR)、ブチルゴム(IIR)やスチレンブタジエンゴム(SBR)等が挙げられる。 【0008】本発明に用いる2−(4´−モルフォリノジチオ)ベンゾチアゾール(以下、「MDB」という)は、加硫剤として作用するものであり、この加硫剤を使用することにより、引張強さ、伸び等の一般のゴム物性を低下させることなく、ヒステリシスロス特性(%)、並びに、静的せん断弾性率(kgf/cm2)を小さくした目的の防振用ゴム組成物が得られることとなる。このMDBは、既に公知物質であり、ゴム用の加硫剤等として、また、その製法等は知られているが、ゴム組成物に配合した場合に、防振効果を発揮することは、今まで全く知られておらず、本発明者らによって新たにその属性が発見されたものであって、低コストで、かつ、後述の実施例から明らかなようにゴム組成物に配合した場合には、優れた防振効果を発揮できるものである。 【0009】上記MDB以外の加硫剤、例えば、硫黄、2−メルカプトベンゾチアゾール(M)、ジベンゾチアジルジスルフイド(DM)、テトラブチルチウラムジスルフイド(TBT)、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(CZ)、4,4’−ジチオジモルホリン(R−10)、N−オキシジエチレン−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(MSA)、テトラキス(2−エチルヘキシル)チウラムジスルフイド(TOT−N)等を使用した場合には、ヒステリシスロス特性(%)、並びに、静的せん断弾性率(kgf/cm2)を小さくすることができず、目的の防振用ゴム組成物が得られないこととなる(この点に関しては、更に後述する実施例で説明する)。 【0010】MDBの配合量は、上記ゴム成分100重量部に対して、0.1〜3.0重量部とすることことができる。MDBの配合量が0.1重量部未満であると、ヒステリシスロス特性(%)、静的せん断弾性率(kgf/cm2)が大となり、また、3.0重量部を越えると、ヒステリシスロス特性(%)が小さくなり、静的せん断弾性率(kgf/cm2)が大きくなるため、好ましくない。 【0011】本発明では、更に、補強性充填材として、例えば、カーボンブラックを配合することができる。カーボンブラックとしては、N774(商品名「シ−ストS」東海カーボン社製)、N762、N764などが好ましく使用できるが、特に限定されるものではない。カーボンブラックの配合量は、上記ゴム成分100重量部に対し、5〜15重量部であることが好ましい。カーボンブラックの配合量を上記範囲とすることにより防振性を更に向上させることができる。 【0012】なお、本発明においては、上記ゴム成分、MDB、補強充填材以外に、目的の効果を損なわない範囲で必要に応じて、軟化剤(ワックス、オイル)、老化防止剤、ステアリン酸、酸化亜鉛第2種等の通常ゴム工業で使用される配合剤を適宜配合することができる。 【0013】本発明の防振用ゴム組成物は、上記ゴム成分、MDB、補強充填材、上記必要に応じて配合するゴム配合剤等をバンバリーミキサーなどの混練機で調製することができる。本発明の防振用ゴム組成物は、防振装置等に使用される防振用ゴム部材に好適に適用できるものであり、製品となった防振ゴム製品は防振性等に優れたものとなる。 【0014】 【実施例】以下、本発明を実施例及び比較例に基づいて詳細に記すが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。 【0015】(実施例1〜3、比較例1〜8)下記表1に示す配合組成によりゴム組成物を調製した。得られた夫々のゴム組成物について下記測定方法により低伸張モジュラス〔M25(kgf/cm2)〕、引張強さ〔TB(kgf/cm2)〕、伸び〔EB(kgf/cm2)〕、ヒステリシスロス特性(%)、並びに、静的せん断弾性率〔G25(kgf/cm2)〕を評価した。これらの結果を下記表1に示す。 【0016】(1) 低伸張モジュラス〔M25(kgf/cm2)〕 静的せん断弾性率を求めるために低伸張モジュラスをJIS K6301に準拠して求めた。(2) 引張強さ〔TB(kgf/cm2)〕 JIS K6301に準拠して引張強さを求めた。 (3) 伸び〔EB(%)〕 JIS K6301に準拠して伸びを求めた。 【0017】(4) ヒステリシスロス特性(%) ヒステリシスロス特性(%)は、25℃、100%引張り変形時のヒステリシス比であり、テストピースを作製して(加硫条件:150℃×45分)して求めた。ヒステリシスロス特性(%)は、3(%)以下であると、防振性に優れていることを示す。 【0018】(5) 静的せん断弾性率〔G25(kgf/cm2)〕 JIS K6254に準拠して静的せん断弾性率を求めた。G25(kgf/cm2)は、4.2以下であると、防振性に優れていることを示す。 【0019】 【表1】
【0020】(表1の考察)表1の結果から明らかなように、本発明範囲となる実施例1〜3は、本発明範囲外となる比較例1〜8に較べ、原料ゴム成分に対して特定量のMDBを配合することで、引張強さ〔TB(kgf/cm2)〕、伸び〔EB(kgf/cm2)〕の物性を損なうことなく、ヒステリシスロス特性(%)、並びに、静的せん断弾性率(kgf/cm2)を小さくすることができ、優れた防振性能を発揮できるゴム組成物であることが判明した。 【0021】 【発明の効果】本発明によれば、原料ゴム成分100重量部に対してMDBを0.1〜3.0重量部の範囲で配合することにより、引張強さ、伸びのゴム物性を損なうことなく、ヒステリシスロス特性(%)、並びに、静的せん断弾性率(kgf/cm2)が大幅に改良された結果、防振装置向けゴム部材用のゴム組成物として優れた防振性能を発揮できる防振用ゴム組成物が提供される。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005175 【氏名又は名称】藤倉ゴム工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)11月25日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】藤本 博光
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| 【公開番号】 |
特開平11−152372 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)6月8日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−323273 |
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