| 【発明の名称】 |
農業用合成樹脂フィルム |
| 【発明者】 |
【氏名】山内 健一
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| 【要約】 |
【課題】農業用合成樹脂フィルムの防曇性及びその持続性を改良する。
【解決手段】合成樹脂100重量部当たり、特定の構造式を有する化合物を0.01〜2.0重量部と界面活性剤(防曇剤)を0.1〜5.0重量部添加した樹脂組成物より、農業用合成樹脂フィルムを構成する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 合成樹脂100重量部当たり、化1に示す一般式で表される化合物を0.01〜2.0重量部、界面活性剤を0.1〜5.0重量部添加してなる合成樹脂組成物からなる農業用合成樹脂フィルム。 【化1】
【請求項2】 合成樹脂が、酢酸ビニル含有量25重量%以下のエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂である請求項1記載の農業用合成樹脂フィルム。 【請求項3】 合成樹脂が、低密度ポリエチレンである請求項1記載の農業用合成樹脂フィルム。 【請求項4】 合成樹脂が、塩化ビニル系樹脂である請求項1記載の農業用合成樹脂フィルム。 【請求項5】 界面活性剤が、非イオン系界面活性剤である請求項1〜4いずれか1項記載の農業用合成樹脂フィルム。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、防曇性及びその持続性に優れた農業用合成樹脂フィルムに関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来より、ハウスやトンネル等の農業用施設の被覆材として使用される農業用合成樹脂フィルムとしては、軟質ポリ塩化ビニルフィルム、ポリエチレンフィルム、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂フィルム、ポリエステルフィルム等の合成樹脂フィルム、或いはこれらを積層した多層フィルムが使用されている。 【0003】ところで、上記の農業用合成樹脂フィルムは、その表面に水滴が付着すると光線の透過を妨げる等の問題があるため、上記の農業用合成樹脂フィルムには、水滴が付着するのを防止する特性(防曇性)を付与するために、界面活性剤を、フィルムを構成する樹脂組成物中に配合することが一般的に行なわれている。この防曇性を付与するために使用する界面活性剤は、一般に防曇剤と呼ばれ、ソルビタン脂肪酸エステル等の非イオン系界面活性剤が主に用いられている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】一方近年では、農家の人手不足、省資源等の理由から、長期間展張しておくことが可能な農業用合成樹脂フィルムが求められており、上記した防曇性についても、長期間にわたってその効果を持続させることを課題として、種々の方法が検討され、提案されてきた。本発明も、上記課題を解決するためになされたものであり、特定の化合物と防曇剤を併用することにより、防曇性が長期間にわたって持続することを見出し、完成するに至ったものである。 【0005】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するためになされた本発明の農業用合成樹脂フィルムは、合成樹脂100重量部当たり、化2に示す一般式で表される化合物を0.01〜2.0重量部、界面活性剤を0.1〜5.0重量部添加してなる合成樹脂組成物からなることを特徴とするものである。 【0006】 【化2】
【0007】上記の合成樹脂として具体的には、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−α−オレフィン共重合樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂鹸化物等のオレフィン系樹脂;ポリ塩化ビニル、エチレン−塩化ビニル共重合樹脂等の塩化ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン、塩素化ポリエチレン、ポリフッ化ビニリデン等のハロゲン含有樹脂;ポリビニルアルコール及びその鹸化物;ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル;等の熱可塑性合成樹脂が挙げられる。これらの合成樹脂は、単独で用いてもよいし、相溶性のある二種以上の合成樹脂の混合物としてもよい。また、本発明の農業用合成樹脂フィルムにおける上記合成樹脂としては、その効果が顕著に現れるオレフィン系樹脂(特に、低密度ポリエチレンもしくは酢酸ビニル含有量25重量%以下のエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂)もしくはハロゲン含有樹脂(特に、塩化ビニル系樹脂)を使用するのが望ましい。 【0008】本発明の農業用合成樹脂フィルムを構成する合成樹脂組成物には、上記の化2に示す一般式で表される化合物が添加される。この化2に示す化合物の添加量は、上記した合成樹脂100重量部に当たり、0.01〜2.0重量部、好ましくは、0.05〜1.0重量部である。化2に示す化合物の添加量が上記範囲未満であると、本発明において目的とする効果が発現せず、上記範囲を超えて化2に示す化合物を添加すると、フィルム表面にブリードする等の問題が発生する。 【0009】本発明の農業用合成樹脂フィルムを構成する合成樹脂組成物には、化2に示す化合物とともに、界面活性剤が添加される。この界面活性剤としては、非イオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤等の界面活性剤が使用できるが、本発明の農業用合成樹脂フィルムにおいて好適に使用される界面活性剤は、従来より農業用合成樹脂フィルムの防曇剤として使用されている非イオン系界面活性剤である。 【0010】上記の非イオン系界面活性剤は、従来より農業用合成樹脂フィルムの防曇剤として使用されているものであれば、いずれのものであっても好適に使用でき、その具体例としては、モノグリセリン脂肪酸エステル、ジグリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、モノグリセリンヒドロキシ脂肪酸エステル、ジグリセリンヒドロキシ脂肪酸エステル、ポリグリセリンヒドロキシ脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ソルビトール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル等が挙げられる。 【0011】上記の界面活性剤は、単独で用いてもよいし、二種以上を併用することもできる。また、上記の界面活性剤の添加量は、合成樹脂100重量部当たり、0.1〜0.5重量部、好ましくは0.5〜2.5重量部である。上記界面活性剤の添加量が上記範囲未満であると、本発明において目的とする効果が発現せず、上記範囲を超えて界面活性剤を添加すると、フィルム表面にブリードする等の問題が発生する。 【0012】本発明の農業用合成樹脂フィルムを構成する合成樹脂組成物には、上記した化2に示す化合物及び界面活性剤の他にも、必要に応じて、帯電防止剤、熱安定剤、ヒンダードアミン系化合物等の光安定剤、滑剤、金属石鹸、無機充填剤、紫外線吸収剤、着色剤、含フッ素化合物等の防霧剤、酸化防止剤、可塑剤、難燃剤、抗菌剤、防黴剤、加工助剤、改質剤、シリコーン、赤外線吸収剤(保温剤)、ブロッキング防止剤等の、従来の農業用合成樹脂フィルムに使用されている各種添加剤を添加することもできる。 【0013】上記の組成からなる合成樹脂組成物は、カレンダー法、押出法、インフレーション法、キャスティング法等の公知の手段により、所定厚さのフィルムに成形される。このフィルムの厚さは特に限定されるものではないが、一般的には0.01〜0.3mm程度の厚さである。 【0014】本発明の農業用合成樹脂フィルムは、単層フィルムであってもよいし、複数層からなる多層フィルムであってもよい。多層フィルムとする場合には、各層が同じ組成からなる層であってもよいし、異なる配合からなる層であってもよい。尚、本発明の農業用合成樹脂フィルムが多層フィルムである場合には、少なくとも一層(好適には、ハウス等に展張したとき内表面となる層)が、上記の組成からなる層とすればよい。 【0015】上記のようにして得られたフィルムは、従来より使用されている農業用合成樹脂フィルムと同様、ハウス等に展張したとき外表面となる層に、溶剤系塗料、水系塗料、紫外線硬化型塗料等の塗料を塗工し、防塵性を付与することを目的とした塗膜を形成してもよい。また、ハウス等に展張したとき内表面となる層に、溶剤系塗料、水系塗料、紫外線硬化型塗料等の塗料にコロイダルシリカ等を添加した塗料を塗工して親水性の塗膜を形成してもよい。 【0016】 【実施例】以下に、本発明の具体的な実施例を挙げるが、本発明は、以下に示す実施例に限定されるものではない。 【0017】〔実施例1〜6、比較例1〜3〕表1に示す配合からなる合成樹脂組成物を、インフレーション成形装置(プラコー社製)にて、成形温度160℃、ブロー比2.5、引取速度10m/分の条件で成形し、厚さ0.1mm、折径500mmのフィルムを得た。得られたフィルムのブリードの有無、防曇性並びにその持続性について評価した。尚、ブリードの有無は、フィルム表面を目視により観察することにより行い、ブリードの無いものを○、ブリードが僅かに見られるものを△、ブリードが著しいものを×として評価し、防曇性の評価は、得られたフィルムを、屋外に南向きに設置した格子状の枠体に展張し、展張から3ケ月経過後、6ケ月経過後、12ケ月経過後、18ケ月経過後、24ケ月経過後のフィルム表面の状態を目視により観察して、下記基準を目安として評価したものである。 (防曇性の評価基準) ◎:水滴の付着が見られず、水が膜状となって流れている状態○:水が筋状に流れている箇所も僅かに見受けられるが、殆どが膜状となって流れており、水滴の付着は殆ど見られない状態△:水滴の付着が見られ、水が筋状となって流れている状態×:水滴の付着が著しく、水が殆ど流れていない状態【0018】 【表1】
【0019】〔実施例7〜11、比較例4〜6〕表2に示す配合からなる合成樹脂組成物を、ロール温度180℃のカレンダー装置により成形し、厚さ0.1mmのフィルムを得た。得られたフィルムのブリードの有無、防曇性並びにその持続性について、上記と同様にして評価した。 【0020】 【表2】
【0021】 【発明の効果】以上詳述した通り、本発明の農業用合成樹脂フィルムは、界面活性剤と特定の化合物を併用しているので、防曇性に優れ、かつその持続性にも優れるものである。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000000077 【氏名又は名称】アキレス株式会社
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)9月11日 |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開平11−80564 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)3月26日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−265070 |
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