| 【発明の名称】 |
芳香族ポリカーボネート樹脂の改善された色および加水分解安定化 |
| 【発明者】 |
【氏名】ジョハンズ・マーティナス・ディー・グーセンス
【氏名】シーオドラス・ランバータス・ホウクス
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| 【要約】 |
【課題】良好な加工特性を維持しながら改善された色安定性および改善された加水分解安定性を有する芳香族ポリカーボネート組成物。
【解決手段】本発明の組成物は芳香族ポリカーボネートおよび少なくとも1種のリン含有有機添加剤とヘキサメチレンテトラミンとからなる安定剤系を含む。この安定剤系はリン含有安定剤のみを使用した場合と比べて改善された色安定性を与えるに十分な量で存在する。好ましい安定剤の使用量はポリカーボネート樹脂および安定剤の合計重量に基づいて約0.01乃至約0.30重量%である。また、上記の改善された諸特性を有する射出成形あるいは押出成形物品特に透明なポリカーボネートシートのような物品を製造する方法も提供される。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 芳香族ポリカーボネート、および(a)ホスファイト、ホスフィンおよびホスホナイトからなる群から選ばれる少なくとも1種のリン含有有機添加剤と、(b)ヘキサメチレンテトラミンとを組み合わせて含む安定剤組成物を含み、前記安定剤が改善された色および加水分解安定性を有する芳香族ポリカーボネート組成物を与えるに十分な量で存在する、良好な加工特性を維持しながら改善された色および加水分解安定性を有する芳香族ポリカーボネート組成物。 【請求項2】 安定剤組成物が少なくとも2種の化学的に異なるリン含有有機添加剤を含む請求項1記載の組成物。 【請求項3】 安定剤組成物がポリカーボネートおよび安定剤組成物の重量に基づいて約0.01乃至約0.30重量%含まれる請求項1記載の組成物。 【請求項4】 安定剤組成物が約0.02乃至約0.10重量%含まれる請求項3記載の組成物。 【請求項5】 安定剤組成物が約0.02乃至約0.05重量%含まれる請求項3記載の組成物。 【請求項6】 安定剤組成物の合計重量に基づいて安定剤組成物が約0.5重量%乃至約2.0重量%のヘキサメチレンテトラミンおよび約99.5重量%乃至約98.0重量%のリン含有添加剤を含む請求項1記載の組成物。 【請求項7】 安定剤組成物が約0.5重量%乃至約1.0重量%のヘキサメチレンテトラミンを含む請求項6記載の組成物。 【請求項8】 リン含有添加剤がホスファイトである請求項1記載の組成物。 【請求項9】 芳香族ポリカーボネート組成物を押出し、押し出したポリカーボネート組成物をペレットにし、それから熱および圧力の下に最終物品を形成する行程からなる、良好な加工特性を維持しながら改善された色および加水分解安定性を有する熱可塑性物品を芳香族ポリカーボネート組成物から製造する方法において、前記ポリカーボネート組成物がポリカーボネートおよび安定剤の重量に基づいて、約99.99乃至約99.70重量%の芳香族ポリカーボネート、および約0.01乃至約0.03重量%の、(a)ホスファイト、ホスフィンおよびホスホナイトからなる群から選ばれる少なくとも1種のリン含有有機添加剤と(b)ヘキサメチレンテトラミンとを含む安定剤組成物を含む、方法。 【請求項10】 芳香族ポリカーボネート、および(a)ホスファイト、ホスフィンおよびホスホナイトからなる群から選ばれる少なくとも1種のリン含有有機添加剤と、(b)ヘキサメチレンテトラミンとを含む安定剤組成物を組み合わせて含み、前記安定剤が改善された色および加水分解安定性を有する芳香族ポリカーボネート物品を与えるに十分な量で存在する、改善された色および加水分解安定性を有する透明な熱可塑性芳香族ポリカーボネート物品。
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【発明の詳細な説明】【0001】発明の分野本発明は良好な加工性を維持しながら改善された色安定性および改善された加水分解安定性を有する熱可塑性芳香族ポリカーボネート組成物に係わる。特に本発明の組成物は芳香族ポリカーボネート樹脂並びに少なくとも1種のリン含有添加剤と特定のアミン添加剤を含み良好な加工性を維持しながらポリカーボネート組成物に色および加水分解安定性を与えるのに十分な量で存在する安定化系を組み合わせて含んでいる。 【0002】発明の背景清澄透明なあるいは半透明の芳香族ポリカーボネート樹脂ですらその射出成形、押出あるいは配合のような追加の熱相に曝されるとポリカーボネート樹脂の黄変が誘発される。ホスファイト添加剤を使用してすら、ポリカーボネートの黄変およびホスファイトの加水分解が特に加工処理温度で起こりうる。高温あるいは加工処理温度で加水分解を受けやすいホスファイトはその場で酸の化学種を形成し、次いでこの酸の化学種がポリカーボネートと反応してその連鎖の切断を増加して副反応を起こす可能性があり、これにより最終的には成形物品中に色を発生しうるものと思われる。この現象はまたポリカーボネート樹脂の押出、配合あるいは成形の際にも起こりうる。 【0003】或る特性あるいは改善された特性を得るためにポリカーボネート組成物に添加剤を添加するとポリカーボネート組成物の押出、配合あるいは射出成形の際にポリカーボネート樹脂の加工性に影響を及ぼすことが知られている。それ故に、良好な特性を得るために使用される添加剤あるいは添加剤混合物は加工性に影響を与えるべきではない。また、安定化添加剤としてホスファイトおよび/またはエポキシ類を使用してポリカーボネート樹脂を変色に対して安定化することも知られている。これらについては米国特許4,381,358;4,358,563;3,673,146のような米国特許文献に広く開示されている。 【0004】発明の要約本発明はホスファイト、ホスフェートまたはホスホナイトのいずれでもよい少なくとも1種のリン含有添加剤と特定のアミン添加剤とを含む組成物の安定化量で安定化された改善された色および加水分解安定性を有するポリカーボネート組成物に係わる。本発明はまたプレートアウトを含めた加工特性を良好に維持しながら改善された色安定性およびホスファイトの加水分解に対する改善された抵抗性を有するポリカーボネート組成物から製造された物品の製造方法にも係わる。このポリカーボネート組成物は射出成形、シートまたはフイルムへの押出、異形押出または共押出または押出吹込成形のいずれにもかけることができる。 【0005】ここに使用されるリン含有添加剤は単一のリン含有添加剤でもあるいは2種以上のリン含有化合物の組合せのいずれでもよい。ここに使用しうるリン含有添加剤は少なくとも約6個の炭素原子好ましくは約6乃至約50個の炭素原子を有するリン含有有機添加剤のいずれかである。その好ましい添加剤はトリス(2,4−ジ第三ブチルフェニル)ホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリスフェニルホスファイト、デシルジフェニルホスファイト、ジデシルフェニルホスファイト、トリデシルホスファイト、トリス(1,4−ジ第三ブチルフェニル)ホスファイト、トリスイソデシルホスファイト、ビス(2,4−ジ第三ブチルフェニル)ペンタエリトリットジホスファイト、ジステアリルペンタエリトリットジホスファイト、ビス(2−第三ブチル−4−クミルフェニル)ペンタエリトリットジホスファイト、2,2′−メチレン−ビス(4,6−ジ第三ブチルフェニル)オクチルホスファイト、ビス(2,6−ジ第三ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリトリットジホスファイト、2,4,6−トリ第三ブチルフェニル2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールホスファイト、ビス(2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール)テトラ[2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジ第三ブチルフェニル)プロパン]ジホスファイト、ビス(2,4−ジクミルフェニル)ペンタエリトリットジホスファイトまたはこれらの混合物である。本発明の実施に使用される好ましいリン含有添加剤はトリス(2,4−ジ第三ブチルフェニル)ホスファイト、2,4,6−トリ第三ブチルフェニル2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールホスフェート、ビス(2−第三ブチル−4−クミルフェニル)ペンタエリトリットジホスファイトまたはこれらの混合物のいずれでもよい。本発明の実施において色安定剤として使用できるその他のリン含有添加剤はトリフェニルホスファイトおよびテトラキス(2,4−ジ第三ブチルフェニル)1,1′−ビフェニル−4,4′−ジホスホナイトである。 【0006】ここに、リン含有添加剤と共に特定のアミンを使用すると、ポリカーボネート組成物の加工特性およびプレートアウトに実質的な影響を与えることなく、芳香族ポリカーボネート組成物の加工処理に際する色安定性を著しく改善すると共にこの組成物の加水分解安定性をも改善することが発見された。プレートアウトは、組成物に加えられた添加剤が、最終物品の表面に移行したり、あるいは金型の表面上またはシートの押出に使用されるロールの表面上または異形押出に使用されるキャリブレーター上に付着された場合に起きる。リン含有添加剤と組み合わされて本発明の実施に使用される特定のアミンはヘキサメチレンテトラミン(HMTA)である。ホスファイトと共に使用されるその量は色安定性即ち黄変に対する改善された抵抗性および加水分解に対する改善された安定性を達成するのに十分な量である。好ましくは、HMTAの使用量はリン含有添加剤およびHMTAの合計重量に基づいて約0.5乃至約2.0重量%である。 【0007】本発明に使用される全安定剤、即ちホスファイト、ホスフィンまたはホスホナイトおよびHMTAの合計量は押出、配合または成形に際してプレートアウトのような加工特性を良好に維持しながら、芳香族ポリカーボネート樹脂を変色に対して安定化しそして加水分解安定性を改善するのに十分な量であるべきである。好ましくは、この安定剤は組成物のポリカーボネート成分の合計重量に基づいて約0.01重量%乃至約0.30重量%含まれる。特に好ましくは、安定剤組成物の範囲は同じ基準で約0.02乃至約0.10重量%、更に特定的には全安定剤の範囲は約0.02乃至約0.05重量%である。 【0008】本発明ではHMTAと組み合わせて単一のリン含有添加剤を適用できるが、リン含有添加剤の好ましい組合せも望ましい場合もある。2つのリン含有物質を使用するときは、そのリン含有添加剤系は使用する安定剤組成物のリン含有成分の合計重量に基づいて一方のリン含有添加剤を約10−90重量%そして別の特定のリン含有添加剤を約90−10重量%含んでいるのが好ましい。 【0009】本発明に使用される芳香族ポリカーボネート樹脂は既知の芳香族ポリカーボネート、コ−ポリカーボネートあるいはポリカーボネートと他のポリマーまたはコ−ポリカーボネートとのブレンドのいずれでもよい。本発明の実施に使用される芳香族ポリカーボネートは酸受容体および一般には分子量調節剤の存在下で二価フェノールをカーボネート前駆体と反応させて調製できる。ここに開示されるポリカーボネート樹脂の調製にはいずれの二価フェノールも使用できる。好ましくは、これらの2価フェノールは芳香族核の炭素原子にそれぞれ直接結合された2つのヒドロキシル基を官能基として含有する単核または多核芳香族化合物である。本発明の実施に使用されるポリカーボネートの製造に使用できる二価フェノールの幾つかの例を掲げれば、ビスフェノール類例えば1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、4,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘプタン等;二価フェノールエーテル類例えばビス(4−ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)エーテル等;ジヒドロキシジフェニル類例えばp,p′−ジヒドロキシジフェニル、3,3′−ジクロロ−4,4′−ジヒドロキシジフェニル等;ジヒドロキシアリールスルホン類例えばビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(3−メチル−5−エチル−4−ヒドロキシフェニル)スルホン等;ジヒドロキシベンゼン類例えばレゾルシノール、ヒドロキノン等;ハロおよびアルキル置換ジヒドロキシベンゼン類例えば1,4−ジヒドロキシ−2−クロロベンゼン、1,4−ジヒドロキシ−2,3−ジクロロベンゼン、1,4−ジヒドロキシ−2−メチルベンゼン等;およびジヒドロキシジフェニルスルホキシド類例えばビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホキシド、ビス(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)スルホキシド等がある。 【0010】本発明の実施に使用されるポリカーボネートの製造に使用できるカーボネート前駆体はカルボニルハライドあるいはハロホーメートのいずれでもよい。使用できるカルボニルハライドは臭化カルボニル、塩化カルボニル、フッ化カルボニル等あるいはこれらの混合物である。使用するのに適当なハロホーメートには二価フェノールのビスハロホーメート(ヒドロキノンのビスクロロホーメート等)またはグリコールのビスハロホーメート(エチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ポリエチレングリコール等のビスハロホーメート)が含まれる。当業者には他のカーボネート前駆体も思い当たろうが、好ましいのはホスゲンとしても知られる塩化カルボニルである。 【0011】上述した反応は好ましくはジヒドロキシ化合物とホスゲンのようなハロゲン化カルボニルとの間の界面法または反応として知られている。本発明に使用する芳香族ポリカーボネートの別の製造方法はエステル交換法で、これは芳香族ジヒドロキシ化合物と炭酸ジエステルとのエステル交換を伴う。この方法は溶融法として知られる。本発明の実施においては、芳香族ポリカーボネートの製造方法は重大でない。本発明の重要な特徴は芳香族ポリカーボネートと安定剤系の組成物である。本発明に使用される芳香族ポリカーボネートは上記に示したような芳香族ポリカーボネートおよびその組合せのいずれをも意味し包含するものである。 【0012】本発明のポリカーボネート組成物はまた、UV安定剤、離型剤、充填剤および強化用充填剤例えばガラス繊維(短繊維および長繊維のガラス繊維)、炭素繊維、タルク、シリカ並びにポリカーボネート組成物中に使用されているその他の既知の添加剤のような他の添加剤を含んでもよい。本発明の組成物は芳香族ポリカーボネート、およびホスファイト、ホスフィンまたはホスホナイトのような少なくとも1種のリン含有有機添加剤とヘキサメチレンテトラミンとをふくみ、本発明の組成物から形成された物品における色の劣化に対してポリカーボネート組成物を改善するのに十分な量で存在する安定化組成物を組み合わせて含んでいる。更に、本発明の組成物は改善された色安定性を有しており、そして少なくとも1種のリン含有添加剤とヘキサメチレンテトラミンとから本質的になる色安定化作用のある組成物をポリカーボネート組成物の色および加水分解安定性を改善するのに十分な量で組み合わせて有する芳香族ポリカーボネート組成物からなる。好ましくは、この組成物はポリカーボネート樹脂組成物、即ちポリカーボネートおよび安定剤組成物の重量に基づいて芳香族ポリカーボネート約99.7乃至約99.99重量%および安定剤組成物約0.30乃至約0.01重量%を含む。 【0013】すでに述べたとおり、ここに開示される安定剤系は、プレートアウトを含めた組成物の加工性および物理的特性に有意な影響を与えることなく、この組成物の熱処理加工の際にポリカーボネートを黄変に対して安定化すると共に加工処理温度におけるホスファイトの加水分解に対する抵抗性を改善する。押出に関して加工性とは、後に行われる成形、シートやフイルムへの押出または共押出、押出吹込成形あるいは異形押出のために組成物を調製する際の押出あるいは配合に関しうる。このような方法は当業者に周知であり、多くの論文や特許文献に開示されている。好ましくは、この組成物は一般的には押し出し機中で最初配合され、次いでストランドに押し出され、このストランドを一般的には急冷し、ペレットにし、乾燥してから、更に熱および圧力をかけて最終物品に加工される。最終物品は、射出成形したり、異形押出したり、シートやフイルムに押し出したり、多層または単層のプラスチックボトルのような中空の形状物に共押出または押出吹込成形したりして形成することができる。本発明の鍵となる特徴は組成物が良好な加工特性および物理的特性を維持しながら、改善された色安定性および加水分解に対する改善された抵抗性を有する点である。 【0014】本発明の実施例の詳細な記述本発明は以下の実施例によって更に記述されるが、本発明はこれらの実施例によって何ら制限されないことを理解されたい。実施例中%で量が表されている場合には、それは重量%である。使用した試験手順は以下の通りであった。メルトボリュームインデックス(Melt Volume Index ; MVI)=ASTM D-1238と同じISO 1133に従って測定された。黄変指数(Yellowness Index ; YI)=ASTM D-1925-63T に従って測定された。△YI=調合組成物(A)(基準)と調合組成物B、C、DおよびEそれぞれとの間の差。曇り=YIに対して使用したのと同じ試験手順、即ちASTM D -1925-63T/ASTM D-1003。 【0015】調合組成物:A=ポリカーボネート+UV吸収剤+離型剤99.95重量%およびトリス(2,4−ジ第三ブチルフェニル)ホスファイト0.05重量%。 B1=ポリカーボネート+UV吸収剤+離型剤99.97重量%、トリス(2,4−ジ第三ブチルフェニル)ホスファイト0.0297重量%およびヘキサメチレンテトラミン(HMTA)0.0003重量%。 B2=ポリカーボネート+UV吸収剤+離型剤99.95重量%、トリス(2,4−ジ第三ブチルフェニル)ホスファイト0.0495重量%およびヘキサメチレンテトラミン(HMTA)0.0005重量%。 C=ポリカーボネート+UV吸収剤+離型剤99.96重量%および2,4,6−トリ第三ブチルフェニル2−エチル1,3−プロパンジオールホスファイト0.04重量%。 D1=ポリカーボネート+UV吸収剤+離型剤99.98重量%、2,4,6−トリ第三ブチルフェニル2−エチル1,3−プロパンジオールホスファイト0.0198重量%およびヘキサメチレンテトラミン(HMTA)0.0002重量%。 D2=ポリカーボネート+UV吸収剤+離型剤99.96重量%、2,4,6−トリ第三ブチルフェニル2−エチル1,3−プロパンジオールホスファイト0.0396重量%およびヘキサメチレンテトラミン(HMTA)0.0004重量%。 E=ポリカーボネート+UV吸収剤+離型剤99.97重量%、ビス(2−第三ブチル−4−クミルフェニル)ペンタエリトリットジホスファイト0.0297重量%およびヘキサメチレンテトラミン(HMTA)0.0003重量%。 脚注=調合組成物B1、B2、D1、D2およびEに対してのHMTA装填量はホスファイト装填量の約1重量%である。 【0016】実施例1メチレンクロライド中20℃で測定した固有粘度が約0.48デシリットル/グラム(dl/g)を有するポリカーボネート粉末および以下の表1に示される添加剤を押出機中で配合しそして押出機中約310℃の融解温度でストランドに押し出した。各調合組成物は本質的に同量のポリカーボネートを含んでいるが、ただ各調合組成物中に使用されている安定剤の量に関してのみ若干変動している。各調合組成物中には同じ重量%のUV吸収剤および離型剤が使用されておりその量は全調合組成物の約0.2重量%であった。押し出したストランドは水中で急冷しそしてペレットとにした。得られたペレットの半分を約120℃で約2時間乾燥しそれから同じ押出条件で再び押出機に通した。 【0017】各調合組成物に対するメルトボリュームインデックスを押出機中への一回通過後および二回通過後の両方に対して測定した。得られた結果は各調合組成物に対し2つの試料の平均であり以下の表1の通りである。 表1 調合組成物 MVI(300℃/1.2kg) 押出機一回通過後 押出機二回通過後 (cm3/10分) (cm3/10分) A 7.0 6.7 B1 5.3 5.3 B2 4.8 4.8 C 4.8 4.9 D1 5.1 5.0 D2 4.8 4.9 E 4.8 4.7表1に示されるように、組成物の加工性の流動特性は使用したホスファイトの重量に基づいて約1重量%のHMTAの添加によっては本質的な影響は受けなかった。 【0018】全ての調合組成物について、押出機に一回通過したおよび二回通過したいずれの乾燥ペレットも約300℃で、約165秒の滞留時間および約39秒の成形サイクルにて、約10平方cm×厚さ2.5mmの透明な小板に射出成形した。 実施例2押出機に一回通した実施例1の全ての調合組成物のペレットを過酷な条件で射出成形した。この過酷な成形条件は約330℃、滞留時間約680秒およびサイクル時間約158秒で成形することからなる。 【0019】実施例1および実施例2の全ての成形小板を厚さ2.5mmで黄変指数について測定した。小板の製造条件である表2に示されるような3つの成形条件に対して、黄変指数の結果を調合組成物Aから得られた結果と比較した。これらの結果を以下の表2にデルタ値(△)として報告した。 表2 調合組成物 △YI 条件1 条件2 条件3 押出機に一回 押出機に二回 押出機に一回 通過後成形 通過後成形 通過後過酷な成形 A(基準) 0 0 0 B1 −0.2 −0.9 −1.0 B2 −0.5 −1.2 −2.0 C −0.3 −0.9 −2.1 D1 −0.3 −0.7 −1.8 D2 −0.8 −1.3 −2.3 E −0.7 −1.5 −2.3表2に示されているように、適用されたホスファイトにHMTAを1重量%加えると色安定性が良好になる。このHMTAのプラスの影響はホスファイトの装填量を低下してすら観察される。負の△YI値が大きいほど色安定性は良好となる。 【0020】3つの試験条件の全てにおいて、各試料は基準試料Aよりも色安定性が良好であった。 実施例3各調合組成物の試料の成形小板を120℃で230時間までオートクレーブ処理して曇りを測定した以外は実施例1および実施例2を繰り返した。得られた結果は各調合組成物に対する4つの試料についての平均であり、以下の表3に示した。 【0021】 表3調合組成物 0、50および230時間のオートクレーブ処理後の曇り 押出機に一回 押出機に二回 押出機に一回 通過後成形 通過後成形 通過後過酷な成形 0 50 230 0 50 230 0 50 230 A 0.5 1.1 1.9 1.3 2.7 4.3 0.5 1.3 2.4 B1 0.5 1.0 1.9 0.7 1.4 2.5 0.8 1.6 2.3 B2 0.5 0.8 1.5 0.6 1.3 2.2 0.5 0.8 1.7 C 0.4 0.6 2.0 0.7 1.0 1.8 0.7 3.5 3.3 D1 0.4 0.8 1.9 0.8 1.8 2.2 0.5 3.0 1.8 D2 0.3 0.8 2.0 1.1 1.9 2.8 0.5 0.8 1.6 E 0.5 0.8 3.4 0.9 1.6 2.4 0.4 0.7 1.8曇りの測定に加えて、230時間のオートクレーブ処理の前後における分子量(Mw)を測定した。しかし、この測定は1回押し出してから成形した試料についてのみ行った。得られた結果は各調合組成物に対する4つの試料についての平均であり、以下の表4に示した。 【0022】 表4調合組成物 オートクレーブ処理前 230時間オートクレーブ処理後 のMw のMwの低下 A 28710 11.3% B1 29900 8.3% B2 30750 9.1% C 30670 40.3% D1 30430 23.1% D2 30780 39.7% E 30820 42.1%脚注:Mw=ゲル透過クロマトグラフィー(GPC)によって測定された重量平均分子量。 【0023】表3に示されているように各調合組成物から調製された小板の全てに対して230時間のオートクレーブ処理に起因する曇りの著しい増加は測定されない。このことは試験した全ての調合組成物に対して良好な加水分解安定性が得られることを示している。表4に示されているようにMwを測定することにより得られた結果は試験した調合組成物の加水分解安定性をより詳しく開示している。まず最初にホスファイトにHMTAを加えると230時間のオートクレーブ処理後のMwの保持を改善し、改善された加水分解安定性を示していると結論づけることができる。また、オートクレーブ処理によるMwの低下は使用されたホスファイトのタイプおよび装填量次第であるとも結論づけることができる。ホスファイトの装填量が低いほど(調合組成物B1およびD1)加水分解安定性が増大される。 【0024】実施例4実施例1および実施例2からの成形試料小板を130℃で4週間熱老化させた後黄変指数について分析した。得られた結果は各調合組成物に対する4つの試料についての平均であり、表5に示した。 表5調合組成物 4週間の熱老化前後の黄変指数 押出機に一回 押出機に二回 押出機に一回 通過後成形 通過後成形 通過後過酷な成形 0週間 4週間 0週間 4週間 0週間 4週間 A 1.0 5.7 2.75 7.4 2.7 7.8 B1 0.85 4.7 1.9 5.75 1.8 6.1 B2 0.5 3.0 1.6 4.25 0.8 3.3 C 0.7 2.15 1.9 3.8 0.7 2.9 D1 0.7 2.9 2.1 4.65 1.0 3.4 D2 0.25 1.7 1.5 3.4 0.5 1.9 E 0.35 2.65 1.3 3.8 0.5 3.9上記の結果に示されているように、HMTAおよびホスファイトを含有する調合組成物はHMTAを含まない調合組成物よりも熱老化後により優れた色安定性を有していた。色安定性はまた使用したホスファイトのタイプおよび装填量にも依存する。ホスファイトの装填量が少ないと(調合組成物B1およびD1)色安定性が減少する。 【0025】実施例5慣用の異形押出条件で調合組成物AおよびB2を異形押出することによりプレートアウトを分析した。両方の調合組成物はプレートアウトに関して本質的に同じ性能を示した。キャリブレーター上への僅かな付着はヘキサメチレンテトラミンからの発生と追跡されうる反応生成物の存在を示さなかった。 【0026】以上の実施例から理解されるように、本発明の安定剤系即ち、ホスファイトおよびHMTAを使用したポリカーボネート組成物は、ホスファイトのみの安定剤を使用した組成物に比べて、組成物の加工性およびプレートアウトに著しい影響を与えることなく、より良好な色および加水分解安定性を有している。
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| 【出願人】 |
【識別番号】390041542 【氏名又は名称】ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ 【氏名又は名称原語表記】GENERAL ELECTRIC COMPANY
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| 【出願日】 |
平成10年(1998)5月8日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】生沼 徳二
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| 【公開番号】 |
特開平11−60933 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)3月5日 |
| 【出願番号】 |
特願平10−125501 |
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