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【発明の名称】 ブロック共重合ポリエステル及びその製造方法
【発明者】 【氏名】吉田 陽一

【氏名】佐藤 公彦

【要約】 【課題】弾性回復性能、機械強度、耐油性、耐屈曲疲労性等に優れているブロック共重合ポリエステルの耐熱性を損なうことなく、耐加水分解性と耐寒性とが向上したブロック共重合ポリエステルを提供すること。

【解決手段】ソフトセグメントとハードセグメントとが重量比で(80:20)〜(20:80)の範囲で共重合されたブロック共重合ポリエステルであって、ソフトセグメントを構成するポリエステル部分に、ダイマー酸及び/又はダイマージオールを、該ポリエステル部分の全酸成分を基準として5〜30モル%共重合する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 下記要件を満足する非晶性ポリエステル部分(A)よりなるソフトセグメントと、ブチレンテレフタレート単位を主たる繰り返し単位とする結晶性ポリエステル部分(B)よりなるハードセグメントとが重量比で(80:20)〜(20:80)の範囲で共重合されたブロック共重合ポリエステルであって、該非晶性ポリエステル部分(A)は、ダイマー酸及び/又はダイマージオールを、該ポリエステル部分(A)の全酸成分を基準として5〜30モル%共重合していることを特徴とする、ブロック共重合ポリエステル。
ポリエステル部分(A)の要件:(A−1)イソフタル酸成分及び/又はフタル酸成分をポリエステル部分(A)の全酸成分を基準として60モル%以上含むこと。
(A−2)炭素数6〜12の脂肪族ジカルボン酸成分をポリエステル部分(A)の全酸成分を基準として5〜30モル%の範囲内で含むこと。
(A−3)炭素数6〜12の脂肪族α,ω−ジオール成分を、ポリエステル部分(A)の全ジオール成分を基準として70モル%以上を含むこと。
【請求項2】 −10℃におけるD硬度が20〜60の範囲にある、請求項1記載のブロック共重合ポリエステル。
【請求項3】 ガラス転移温度が−40〜0℃の範囲にある、請求項1記載のブロック共重合ポリエステル。
【請求項4】 120℃沸水中で12時間処理した後の固有粘度の保持率が70%以上である、請求項1記載のブロック共重合ポリエステル。
【請求項5】 下記要件を満足するポリエステル(A’)と、ブチレンテレフタレート単位を主たる繰り返し単位とする結晶性ポリエステル(B’)とを、重量比で(80:20)〜(20:80)の範囲内で溶融混練し、得られるブロック共重合ポリエステルの融点が、該ポリエステル(B’)の融点よりも2〜40℃低くなった時点でエステル交換反応を終了することを特徴とする、ブロック共重合ポリエステルの製造方法。
ポリエステル(A’)の要件:(A’−1)イソフタル酸成分及び/又はフタル酸成分をポリエステル(A’)の全酸成分を基準として60モル%以上含むこと。
(A’−2)炭素数6〜12の脂肪族ジカルボン酸成分をポリエステル(A’)の全酸成分を基準として5〜30モル%の範囲内で含むこと。
(A’−3)炭素数6〜12の脂肪族α,ω−ジオール成分を、ポリエステル(A’)の全ジオール成分を基準として70モル%以上を含むこと。
(A’−4)ダイマー酸及び/又はダイマージオールを、ポリエステル(A’)の全酸成分を基準として5〜30モル%共重合していること。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はブロック共重合ポリエステルに関し、更に、詳しくは、耐加水分解性と耐寒性とが同時に改善されたブロック共重合ポリエステル及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】芳香族ポリエステルをハードセグメントとし脂肪族ポリエーテルをソフトセグメントとするブロック共重合ポリエステルは、その耐寒性、耐屈曲疲労性、弾性回復性能、機械強度および熱可塑性樹脂と同様の成形が可能であることなどからエンジニアリングプラスチックとして種々の用途に使用されている。
【0003】これらソフトセグメントがポリエーテルからなるブロック共重合ポリエステルは上記のような優れた特性を有するものの、エーテル結合に由来する耐熱性の点では必ずしも十分とは言えないのが実状である。
【0004】より耐熱性に優れたブロック共重合ポリエステルとして特開平4−33919号公報にて、ソフトセグメントの組成がイソフタル酸及び/又はフタル酸を主たる酸成分とし、炭素数6〜12の脂肪族α,ω−ジオールを主たるグリコール成分とするブロック共重合ポリエステルが提案されている。
【0005】しかしながら、上記ブロック共重合ポリエステルはベンゼン環を含む芳香族ジカルボン酸をソフトセグメントを構成するポリエステルの繰り返し単位としているためにガラス転移温度が高く、低温領域での物性の点では十分とは言えなかった。
【0006】この低温領域での物性低下を抑制するため特開平5−32770号公報において、ソフトセグメントの酸成分に炭素数6〜12の脂肪族ジカルボン酸が共重合されたブロック共重合ポリエステルが提案されている。また、特開平8−269176号公報において、ソフトセグメントの成分として分岐メチル基を含む脂肪族ジカルボン酸からなるブロック共重合ポリエステルが提案されている。これらの脂肪族ジカルボン酸成分をソフトセグメントに共重合したブロック共重合ポリエステルは、低温領域における物性の低下は改善されるが、耐加水分解性あるいは耐熱性の点では必ずしも満足できるものとは言えず、十分な耐熱性と低温領域における十分な機械物性とを兼備したブロック共重合ポリエステルは未だ提案されていなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記従来技術が有していた問題点を解決し、弾性回復性能、機械強度、耐油性、耐屈曲疲労性等に優れているブロック共重合ポリエステルの耐熱性を損なうことなく、耐加水分解性と耐寒性とが向上したブロック共重合ポリエステルを提供することにある。更に、本発明の他の目的は、上述のブロック共重合ポリエステルの製造方法を提供することにある【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上述の従来技術が有していた問題点に鑑み、特に、ブロック共重合ポリエステルへの共重合成分について鋭意検討した結果、ソフトセグメントを構成するポリエステルにダイマー酸及び/又はダイマージオールを共重合させたとき、上記の効果が奏されることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】即ち、本発明の第一の目的は、下記要件を満足する非晶性ポリエステル部分(A)よりなるソフトセグメントと、ブチレンテレフタレート単位を主たる繰り返し単位とする結晶性ポリエステル部分(B)よりなるハードセグメントとが重量比で(80:20)〜(20:80)の範囲で共重合されたブロック共重合ポリエステルであって、該非晶性ポリエステル部分(A)は、ダイマー酸及び/又はダイマージオールを、該ポリエステル部分(A)の全酸成分を基準として5〜30モル%共重合していることを特徴とする、ブロック共重合ポリエステルにより達成される。
【0010】ポリエステル部分(A)の要件:(A−1)イソフタル酸成分及び/又はフタル酸成分をポリエステル部分(A)の全酸成分を基準として60モル%以上含むこと。
(A−2)炭素数6〜12の脂肪族ジカルボン酸成分をポリエステル部分(A)の全酸成分を基準として5〜30モル%の範囲内で含むこと。
(A−3)炭素数6〜12の脂肪族α,ω−ジオール成分を、ポリエステル部分(A)の全ジオール成分を基準として70モル%以上を含むこと。
【0011】また、本発明の第二の目的は、下記要件を満足するポリエステル(A’)と、ブチレンテレフタレート単位を主たる繰り返し単位とする結晶性ポリエステル(B’)とを、重量比で(80:20)〜(20:80)の範囲内で溶融混練し、得られるブロック共重合ポリエステルの融点が、該ポリエステル(B’)の融点よりも2〜40℃低くなった時点でエステル交換反応を終了することを特徴とする、ブロック共重合ポリエステルの製造方法により達成することができる。
【0012】ポリエステル(A’)の要件:(A’−1)イソフタル酸成分及び/又はフタル酸成分をポリエステル(A’)の全酸成分を基準として60モル%以上含むこと。
(A’−2)炭素数6〜12の脂肪族ジカルボン酸成分をポリエステル(A’)の全酸成分を基準として5〜30モル%の範囲内で含むこと。
(A’−3)炭素数6〜12の脂肪族α,ω−ジオール成分を、ポリエステル(A’)の全ジオール成分を基準として70モル%以上を含むこと。
(A’−4)ダイマー酸及び/又はダイマージオールを、ポリエステル(A’)の全酸成分を基準として5〜30モル%共重合していること。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明のブロック共重合ポリエステルを構成する成分の一つであるソフトセグメントを構成するポリエステル部分(A)は、酸成分としてイソフタル酸及び/又はフタル酸成分をポリエステル部分(A)の全酸成分を基準として60モル%以上、炭素数6〜12の脂肪族ジカルボン酸成分が5〜30モル%が含まれており、一方、ジオール成分として、炭素数6〜12の脂肪族α,ω−ジオール成分がポリエステル部分(A)の全ジオール成分を基準として70モル%以上含まれてなるが、本発明においては、該ポリエステル部分(A)に、ダイマー酸及び/又はダイマージオールが、ポリエステル部分(A)の全酸成分を基準として5〜30モル%の範囲で共重合していることが必要である。
【0014】該ダイマー酸及び/又はダイマージオールの共重合割合が、ポリエステル(A’)を構成する全酸成分を基準として5モル%より少ない場合には、得られるポリエステルブロック共重合ポリエステルの低温領域での表面硬化が顕著になり、耐加水分解性向上効果も得られない。一方、該共重合割合が30モル%を越えると弾性回復性能が低下する。
【0015】該ダイマー酸及び/又はダイマージオールは、炭素数15〜21の不飽和脂肪酸を二量化し、次いで還元することによって得ることができ、該ダイマー酸及び/又はダイマージオールとして、具体的には、式(I)で示されるダイマー酸及び/又はダイマージオールを主たる成分とし、その生成の際に副生する下記式(II)で示される酸成分及び/又はジオール成分も、ダイマー酸及び/又はダイマージオールとして含んでよい。ここで、「主たる」とは、該成分が、全成分を基準として60モル%以上を占めていることをいう。
【0016】
【化1】

【0017】
【化2】

【0018】また、イソフタル酸、フタル酸を、得られる共重合ポリエステルの耐熱性向上の面から、酸成分として単独で好ましく用いることができ、併用してもよい。また、炭素数6〜12の脂肪族ジカルボン酸成分の含有量が5〜30モル%の範囲内にある時、得られるブロック共重合ポリエステルが耐熱性の点で十分なものが得られる。
【0019】一方、ポリエステル部分(A)においてジオール成分は炭素数6〜12の脂肪族α,ω−ジオール成分を、ポリエステル部分(A)の全ジオール成分を基準として、70モル%以上含むことが必要である。
【0020】該脂肪族α,ω−ジオール成分は、炭素数が6未満であると耐加水分解性が低下し、逆に炭素数が12を越えるとポリエステル(A’)を製造する際の反応性が低下する。
【0021】ポリエステル部分(A)には、酸成分として前述以外の芳香族ジカルボン酸成分、脂肪族ジカルボン酸成分、ダイマー酸以外の脂環式ジカルボン酸成分が5モル%未満の範囲で共重合されていてもよく、具体的にはテレフタル酸成分、ナフタレンジカルボン酸成分、炭素数4〜12の直鎖脂肪族ジカルボン酸成分、シクロヘキサンジカルボン酸成分等を挙げることができる。
【0022】また、ポリエステル部分(A)には5モル%未満の範囲で前述以外のジオール成分が共重合されていてもよく、具体的には、炭素数6〜12以外の脂肪族グリコール成分、ポリオキシアルキレングリコール成分等を挙げることができる。
【0023】本発明において、ポリエステル部分(A)を構成する成分から形成されるポリエステル(A’)の融点は、得られるブロック共重合ポリエステルの弾性性能の点から100℃以下であることが好ましく、特に、50℃以下であることが好ましく、更に非晶性であることが好ましい。
【0024】本発明のブロック共重合ポリエステルを構成するもう一方の成分である、ポリエステル部分(B)よりなるハードセグメントは、ブチレンテレフタレート単位を主たる繰り返し単位とすることが必要である。
【0025】ここで、「主たる」とは、該繰り返し単位が、ポリエステル部分(B)の全繰り返し単位を基準として、少なくとも60モル%を占めていることをいう。
【0026】該ポリエステル部分(B)にはテレフタル酸成分以外の芳香族ジカルボン酸成分、ナフタレンジカルボン酸成分、炭素数4〜12の脂肪族グリコール成分、シクロヘキサンジメタノール等の脂環式グリコール成分等が共重合されていてもよいが、該共重合成分の割合が少ないほど得られるブロック共重合ポリエステルの融点が高くなること、ブチレンテレフタレート単位が60モル%未満であると結晶性が低下すること等から、該ブチレンテレフタレート単位が60モル%以上を占めていることが必要であり、好ましくは70モル%以上である。
【0027】本発明のブロック共重合ポリエステルを構成するソフトセグメントとハードセグメントの共重合割合は重量比で(20:80)〜(80:20)の範囲内にある必要がある。
【0028】ソフトセグメントとハードセグメントとの共重合割合が上記範囲外にあると弾性回復性能が低下して好ましくない。
【0029】本発明のブロック共重合ポリエステルは−10℃におけるD硬度が20〜60の範囲にあることが好ましい。ここで、D硬度とは、JIS−K7215に記載の方法で測定される表面硬度であって、上記の範囲内にあると、柔軟すぎず、適度な強度を有し、低温下での使用時に硬くなりすぎないので好ましい。
【0030】また、ブロック共重合ポリエステルはガラス転移温度が−40〜0℃の範囲にあることが好ましい。該ガラス転移温度が上記の範囲内にあると、低温特性が向上し、該ブロック共重合ポリエステルの製造時のペレット化が安易となり、更に、温度変化による物性の変化が小さくなる。
【0031】さらに、本発明のブロック共重合ポリエステルは、120℃沸水中で12時間処理した後の固有粘度の保持率が70%以上であることが好ましい。該保持率が70%以上であると、湿熱条件下での物性低下が小さい。
【0032】本発明のブロック共重合ポリエステルには必要に応じて分岐剤、カチオン可染性を付与するためのスルホン酸塩化合物、難燃性を付与するためのリン化合物、その他共重合成分が共重合されていてもよく、また、顔料、染料、充填剤、難燃剤、安定剤、抗酸化剤、光安定剤、鎖延長剤等が含有されていてもよい。
【0033】上述したブロック共重合ポリエステルは、例えば、下記に示すような方法によって製造することができる。
【0034】本発明のブロック共重合ポリエステルを製造する際は、ポリエステル部分(A)を構成する成分から形成されるポリエステル(A’)とポリエステル部分(B)を構成する成分から形成されるポリエステル(B’)とを、それぞれ製造した後、230℃〜260℃の温度条件下、1mmHg以下の高真空下で溶融混練し、ポリエステル(B’)の融点よりも2℃〜40℃低くなった時点でエステル交換反応を終了させるのが好ましい。
【0035】溶融混練時の温度が上記の範囲内にあると、ポリエステル(B’)が溶融し易いとともにエステル交換反応の停止も容易に行うことが出来る。
【0036】また、溶融混練を1mmHg以下の圧力下で行うとエステル交換反応速度が早くなるため好ましい。
【0037】更に、ブロック共重合ポリエステルの融点の、ポリエステル(B’)の融点を基準とした時の温度低下が2〜40℃の範囲にあると、エステル交換反応が十分進行し、得られる反応混合物は弾性体として十分な弾性回復性能を示し、ポリエステル部分(B)の分子鎖長も短くなりすぎないので、結晶性が低下することもない。
【0038】該エステル交換反応は、溶融混練装置については減圧下で溶融混練できる反応槽や反応押し出し機で行えば特に問題はないが、二軸のベント付き押し出し機を用いるのが好ましい。
【0039】本発明のブロック共重合ポリエステルの製造方法においては、ポリエステル(A’)とポリエステル(B’)とのエステル交換反応を制御するため、該エステル交換反応触媒としては、チタン化合物、スズ化合物、亜鉛化合物、マンガン化合物等を用い、リン酸、亜リン酸、ホスフォン酸、ホスフィン酸、及びこれらの誘導体を触媒失活剤を添加することが好ましい。該触媒失活剤は触媒としてのチタン化合物、スズ化合物、亜鉛化合物、マンガン化合物などの金属に対して当モル以上添加することが好ましい。添加量が当モル未満の場合、触媒失活の効果が小さく、得られるブロック共重合ポリエステルの融点はエステル交換反応槽からの吐出時や、再溶融成形時に重合度が大きく低下するため好ましくない。
【0040】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれにより何等限定を受けるものではない。尚、実施例中の各種特性は下記の通り測定した。
固有粘度:オルトクロロフェノール中35℃で測定した溶液粘度から求めた。
融点:示差走査熱量計(TAインスツルメント社製DSC2920型)を用いて20℃/分で昇温測定し、結晶の融解に相当する吸熱ピークの頂点から求めた。
ガラス転移温度:示差走査熱量計を用いてブロック共重合ポリエステルを一度溶融後、急冷し10℃/分で昇温測定して求めた。
表面硬度:JIS−K7215記載の方法に準拠して測定した。
【0041】[実施例1]イソフタル酸ジメチル30.7重量部、セバシン酸ジメチル7.8重量部、ダイマー酸19.2重量部、ヘキサメチレングリコール32.1重量部をジブチルスズジアセテート0.06重量部を触媒として用いてエステル交換反応を行い、引き続いて265℃、1mmHg以下高真空下で重縮合反応実施後、ソフトセグメント用のポリエステル(A’)を得た。このポリエステル70.0重量部と別途重縮合して得られたポリブチレンテレフタレート30.0重量部を溶融混合し、250℃、1mmHg以下の高真空下でエステル交換反応させた後、触媒に対して1.5倍モルのフェニルホスフォン酸を添加し、触媒を失活させてブロック共重合ポリエステルを得た。得られたブロック共重合ポリエステルの固有粘度は1.18dl/g、融点は208℃、ガラス転移温度は−19℃であった。−10℃でのD硬度は37、120℃沸騰水中で12時間処理した後の固有粘度は0.90であり、固有粘度保持率は76%であった。
【0042】[実施例2]実施例1において、ポリエステル(A’)の酸成分としてのイソフタル酸、セバシン酸、ダイマー酸のモル比率を変更すること以外は同様の操作を行ってブロック共重合ポリエステルを得た。得られたブロック共重合ポリエステルの物性は表1に示す通りである。
【0043】[実施例3]実施例1において、ソフトセグメントを構成するポリエステルへの共重合成分として、ダイマー酸から代えてダイマージオールを用いること以外は同様の操作を行ってブロック共重合ポリエステルを得た。得られたブロック共重合ポリエステルの物性は表1に示す。
【0044】[実施例4]実施例1において、ソフトセグメントにダイマー酸及びダイマージオールをそれぞれ10モル%共重合させること以外は同様の操作を行ってブロック共重合ポリエステルを得た。得られたブロック共重合ポリエステルの物性は表1に示す通りである。
【0045】[比較例1]実施例1において、ダイマー酸及び/又はダイマージオールを共重合しないこと以外は同様の操作を行ってブロック共重合ポリエステルを得た。得られたブロック共重合ポリエステルは耐加水分解性が劣る。
【0046】[比較例2]実施例1において、ダイマー酸及び/又はダイマージオールを共重合せず、さらに、脂肪族ジカルボン酸成分の共重合割合を30モル%とすること以外は同様の操作を行ってブロック共重合ポリエステルを得た。得られたブロック共重合ポリエステルは脂肪族ジカルボン酸の共重合量の増加により−10℃におけるD硬度は改善されているが、耐加水分解性は劣る。
【0047】
【表1】

【0048】
【発明の効果】本発明によれば耐熱性、弾性回復性能、機械強度、耐油性、耐屈曲疲労性に優れるブロック共重合ポリエステルの耐加水分解性、耐寒性を同時に改善できる。
【出願人】 【識別番号】000003001
【氏名又は名称】帝人株式会社
【出願日】 平成9年(1997)9月12日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】前田 純博
【公開番号】 特開平11−80333
【公開日】 平成11年(1999)3月26日
【出願番号】 特願平9−248505