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【発明の名称】 無人搬送車
【発明者】 【氏名】後藤 郁夫

【要約】 【課題】無人搬送車のバッテリーの交換時期,メンテナンス時期,急速充電時期等を、バッテリーを無人搬送車間で使い回しても管理できるようにする。

【解決手段】
【特許請求の範囲】
【請求項1】 電源のバッテリーユニットを交換可能な無人搬送車において、前記バッテリーユニットの履歴を記録するためのバッテリー管理手段を、当該ユニットに設けたことを特徴とする、無人搬送車。
【請求項2】 前記バッテリー管理手段を無人搬送車のコントロールプロセッシングユニットに接続すると共に、バッテリー管理手段にバッテリーユニットの出力検出用のセンサを設けて、該センサの出力結果を基に、前記コントロールプロセッシングユニットが充電の要否を決定するように構成したことを特徴とする、請求項1の無人搬送車。
【請求項3】 前記バッテリーユニットは短時間で充電する急速充電と長時間で充電する均等充電の2種の充電を行うものとし、かつバッテリー管理手段に不揮発性メモリを設けて、バッテリーIDと、均等充電回数及び最終の均等充電時期、急速充電回数を記憶させ、均等充電によりその回数を加算しかつ急速充電回数をリセットすると共に最終均等充電時期を更新し、急速充電により急速充電回数を加算するように構成したことを特徴とする、請求項1または2の無人搬送車。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の利用分野】この発明は無人搬送車に関し、特にバッテリーの管理に関する。
【0002】
【従来技術】バッテリーユニットを搭載して走行する無人搬送車は広く用いられており、バッテリーユニットにはNi−Cd電池等が用いられている。バッテリーユニットへの充電は急速充電と均等充電の2種類があり、急速充電は短時間で行えるが、多数回繰り返すと電池の充電量が減少する。そこで例えば1〜6カ月に1回程度の割合で均等充電し、電池を完全に放電させた後に徐々に充電する。均等充電には例えば数時間程度が必要で、この間無人搬送車を休止させるのは非効率なので、予備のバッテリーユニットを用意し、均等充電時に予備のバッテリーユニットを無人搬送車に搭載して用いる。無人搬送車から降ろしたバッテリーユニットは、均等充電後に予備とし、他の無人搬送車に用いる。このため同じバッテリーユニットを複数の無人搬送車間で使い回すことになる。
【0003】発明車はここで、バッテリーユニットを無人搬送車間で使い回すため、その管理、特に履歴の管理が困難になっていることを見い出した。バッテリーユニットを無人搬送車から降ろすと、履歴を無人搬送車のコントロールプロセッシングユニットから読み出すことはできず、バッテリーユニットの寿命の到来等のチェックは困難である。
【0004】
【発明の課題】請求項1の発明の課題は、バッテリーユニットを無人搬送車間で使い回しても、その履歴を容易に確認できるようにすることにある。請求項2の発明の追加の課題は、バッテリーユニットの電池切れを事前に検出して、無人搬送車が立ち往生するのを防止することにある。請求項3の発明の追加の課題は、最小限のメモリ構成で、バッテリーユニットを管理することにある。
【0005】
【発明の構成】請求項1の発明は、電源のバッテリーユニットを交換可能な無人搬送車において、前記バッテリーユニットの履歴を記録するためのバッテリー管理手段を、当該ユニットに設けたことを特徴とする。
【0006】請求項2の発明はさらに、前記バッテリー管理手段を無人搬送車のコントロールプロセッシングユニットに接続すると共に、バッテリー管理手段にバッテリーユニットの出力検出用のセンサを設けて、該センサの出力結果を基に、前記コントロールプロセッシングユニットが充電の要否を決定するように構成したことを特徴とする。コントロールプロセッシングユニットは、充電が必要と判断すると、例えばその旨のフラグをコントロールプロセッシングユニット内にセットし、直ちに、あるいは充電器の付近を走行する折りに等の、所定の条件で、無人搬送車を充電器へ走行させて充電する。
【0007】請求項3の発明はさらに、前記バッテリーユニットは短時間で充電する急速充電と長時間で充電する均等充電の2種の充電を行うものとし、かつバッテリー管理手段に不揮発性メモリを設けて、バッテリーIDと、均等充電回数及び最終の均等充電時期、急速充電回数を記憶させ、均等充電によりその回数を加算しかつ急速充電回数をリセットすると共に最終均等充電時期を更新し、急速充電により急速充電回数を加算するように構成したことを特徴とする。
【0008】
【発明の作用と効果】この発明では、バッテリーユニット自体にバッテリー管理手段を設けて、当該ユニットの履歴を記録する。このためバッテリーユニットを複数の無人搬送車間で使い回しても、ユニットの履歴を管理することが出来る。
【0009】請求項2の発明では、バッテリー管理手段に設けたセンサでユニットの出力、例えば出力電流を監視し、出力低下時に無人搬送車のコントロールプロセッシングユニット(以下CPU)が充電が必要と判断する。このため電池残量の低下を無人搬送車が走行不能になる前に知ることができ、適切なタイミングで充電を行うことが出来る。
【0010】請求項3の発明では、バッテリーユニットは短時間で充電する急速充電と長時間で充電する均等充電の2種の充電を行うものとする。またバッテリー管理手段にはEEPROMあるいは電池バックアップ付きのSRAM等の不揮発性メモリを設けて、バッテリーIDと、均等充電回数及び最終の均等充電時期、急速充電回数を記憶させ、均等充電によりその回数を加算し、かつ急速充電回数をリセットすると共に最終均等充電時期を更新し、急速充電により急速充電回数を加算する。バッテリー管理番号や製造番号等のバッテリーIDと均等充電の回数から、当該ユニットの寿命の評価ができ、急速充電回数や最終の均等充電時期から均等充電の要否を判断できる。そして均等充電を行うと、その回数を例えば1増加して記録し、最終の均等充電時期を更新する。また急速充電は単に回数のみをカウントし、均等充電で急速充電回数を例えば0にリセットする。このため最小限のメモリ構成でバッテリーユニットの管理ができる。
【0011】
【実施例】図1〜図3に、実施例を示す。図1,図2において、2は無人搬送車、4はそのバッテリーユニットで、例えば無人搬送車2の1台当たり1ユニット〜6ユニット程度搭載し、無人搬送車2から降ろして例えば均等充電した後に他の無人搬送車で用いることができる。バッテリーユニット4には、ここではNi−Cd電池を用いる。6はバッテリーユニット4に付属するように設けたバッテリー管理手段で、バッテリーユニット4を複数設ける場合には、少なくともいずれかのユニットに設け、好ましくは全ユニットに設ける。
【0012】8は無人搬送車CPUで、10は充電端子、11は通信ユニットで、バッテリー管理手段6と充電器14間の通信を行い、12は地上コントローラで無人搬送車CPU8と無線等で通信する。14は地上側の充電器で、充電端子10を介してバッテリーユニット4を充電すると共に、均等充電あるいは急速充電等の充電を行っていること、及び均等充電時には現在の年月日を、通信ユニット11を介してバッテリー管理手段6に通信する。
【0013】図2の16は無人搬送車の走行モータ等のモータで、18は電流センサであり、20はバッテリー管理手段6に設けたADコンバータ等のセンサインターフェース、22は4〜8ビット程度のプロセッサ、24は不揮発性メモリで、例えばバッテリー管理番号、使用開始の年月日、メンテナンス(均等充電をメンテナンスと呼ぶ)の回数、最終のメンテナンス年月日(最終の均等充電の年月日)、均等充電後の急速充電回数、電流センサ18の出力から求めた電池の残量、の6種類のデータを記録する。不揮発性メモリ24にはEEPROMや、バッテリーユニット4と充電器14とを電源としたDRAM等を用いる。図3にバッテリーユニット4の特性を示すと、縦軸は電池残量で急速充電を繰り返すと徐々に減少するので、1〜6カ月に1回程度、数時間程度かけて均等充電を行う。
【0014】バッテリーユニット4の管理を示すと、バッテリー管理番号や使用開始年月日は、プロセッサ22からメモリ24に書き込まれ、均等充電を行う事に均等充電回数を1加算し、均等充電年月日を最終の均等充電の年月日に更新する。これらの情報はバッテリーユニット4の使用期間や均等充電の回数を示し、これからバッテリーユニット4の寿命を知ることができる。バッテリー寿命の到来は、無人搬送車CPU8を介して、地上コントローラ12へ通知される。
【0015】急速充電の毎にその回数を1加算し、均等充電後の急速充電の回数が所定値に達する、あるいは前回の均等充電から所定期間以上経過すると、均等充電が必要であることが判明する。この情報も無人搬送車CPU8を介して地上コントローラ12に送られ、適切な時点で均等充電を行うことができる。なお均等充電中や急速充電中の情報は、充電器14から充電端子10を介して管理手段へ送られる。また現在の年月日も同様に充電器14から送られ、あるいは無人搬送車CPU8から管理手段6へ送られる。さらに電流センサ18で電池の残量を検出し、この信号は無人搬送車CPU8に送られ、無人搬送車CPU8は、モータ16の走行モード等から定まる正常な電流範囲と比較し、この範囲を下回ると残量低下とする。そして無人搬送車CPU8は、残量に応じたタイミングで急速充電を行うように、走行経路を決定する。このため無人搬送車2が電池切れで立ち往生することがない。
【0016】以上のように実施例では、バッテリーユニット4自体にバッテリー管理手段6を設けるので、無人搬送車間でバッテリーユニット4を使い回しても履歴が失われず、バッテリーユニット4の交換、均等充電、急速充電等を適切なタイミングで行うことができる。また管理に用いるデータは最小限で、かつ均等充電日の更新等の簡単な処置で、データの管理ができる。
【出願人】 【識別番号】000006297
【氏名又は名称】村田機械株式会社
【出願日】 平成10年(1998)5月20日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】塩入 明 (外1名)
【公開番号】 特開平11−341610
【公開日】 平成11年(1999)12月10日
【出願番号】 特願平10−156799