| 【発明の名称】 |
走行車協調制御装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】常脇 寛
【氏名】高見 英明
【氏名】小林 一太
【氏名】田原 諭
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| 【要約】 |
【課題】先頭走行車と後続走行車との間の走行距離に差が発生しても連結器に働く力をゼロになるように制御して上記の不具合を解消した走行車協調制御装置を提供する。
【解決手段】複数台の走行車1、2が連結器7により連結され、各々の走行車1、2に搭載された駆動モータ4、6により駆動される走行車協調制御装置において、前記連結器7に力検出器8を設け、該力検出器8により前記連結器7に働く力を測定し、この測定値に基づいて前記走行車1、2の移動速度を、前記連結器7に働く力がゼロになるように制御する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 複数台の走行車が連結器により連結され、各々の走行車に搭載された駆動モータにより駆動される走行車協調制御装置において、前記連結器に力検出器を設け、該力検出器により前記連結器に働く力を測定し、この測定値に基づいて前記走行車の移動速度を、前記連結器に働く力が実質的にゼロに近付くように制御することを特徴とする走行車協調制御装置。 【請求項2】 前記走行車は、少なくとも1台の先頭走行車と1又は複数の後続走行車からなり、前記力検出器の測定値に基づいて前記先頭走行車ではなく、後続走行車の移動速度を制御することを特徴とする請求項1記載の走行車協調制御装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、走行車協調制御装置に関し、詳しくは、連結された複数台の走行車を協調制御する装置に関する。 【0002】 【従来の技術】図5に従来の複数台連結された走行車の装置構成を示しており、1は先頭走行車、2は後続走行車であって、連結器7により連結されている。先頭走行車1には駆動輪3の駆動モータ4が搭載され、後続走行車2には駆動輪5の駆動モータ6が搭載されている。これらの駆動モータ4、6には回転角を検出できる回転角検出器14(図6参照)が設けられている。 【0003】図6に上記先頭走行車1(後続走行車2も同じ)の速度制御系のブロック図を示しており、9は速度増幅器、10は電流増幅器、11はPWM(パルス幅変調)発振回路、12は整流器、13は電流検出センサ、21、22は減算器を示し、前記第1の減算器21に投入された速度指令信号から回転角検出器14より得た実際の速度信号を減算して速度偏差信号を得、該偏差速度信号を速度増幅器9にて増幅した後、PWM(パルス幅変調)発振回路11と電流センサ13及び第2の減算器22により電源周波数と電流を制御して回転速度を調整する一般的な誘導モータの速度制御システムが使用されている。 【0004】図7に協調制御動作のフローチャートを示している。先頭走行車1および後続走行車2の各駆動輪3、5の回転角を回転角検出器14より読み込み、(ステップS11)、この回転角より先頭走行車1および後続走行車2の移動距離LaおよびLbを算出し(ステップS12)、この移動距離Laと移動距離Lbの関係を後記フローにしたがって判断する(ステップS13)。 【0005】即ち、先頭走行車1の移動距離Laが後続走行車2の移動距離Lbより長い(La>Lb)場合、移動距離Laを移動距離Lbに対してK(La−Lb)だけ遅くするように先頭走行車速度指令値(1−K)La+KLbを算出する(ステップS14)。又、先頭走行車1の移動距離Laが後続走行車2の移動距離Lbより短い(La<Lb)場合、移動距離Laを移動距離Lbに対してK(La−Lb)だけ早くするように後続走行車速度指令値(1+K)La−KLbを算出する(ステップS15)。 【0006】次に、図6の速度制御系に前記(ステップS14、15)で求めたこれらの速度指令値が入力され、この速度指令値に従い先頭走行車1や後続走行車2の駆動モータ4、6を制御してこれらの走行車1、2の移動速度を制御するようになっている。そして、ステップS16で目標値に達したか否かが判断され、YESであれば終了し、NOであればステップS1に戻り、上記動作を繰り返す。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】上記のような従来の協調制御装置では、回転検出器14の検出による移動距離で速度指令値を算出するので、走行車1、2が曲がり部を走行する場合、内外輪差により先頭走行車1と後続走行車2との間の走行距離に差が発生し、先頭走行車1と後続走行車2の連結器7に引張力あるいは押付け力が働き、先頭走行車1の後輪あるいは後続走行車2の前輪が浮く等の不具合が発生し、正常な走行ができなくなるという問題があった。 【0008】本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、特に、内外輪差等により先頭走行車と後続走行車との間の走行距離に差が発生しても連結器に働く力をゼロになるように制御して上記の不具合を解消した走行車協調制御装置を提供することにある。 【0009】 【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するべく、本発明は、複数台の走行車が連結器により連結され、各々の走行車に搭載された駆動モータにより駆動される走行車協調制御装置において、前記連結器に力検出器を設け、該力検出器により前記連結器に働く力(押付け力または引張力)を測定し、この測定値に基づいて前記走行車の移動速度を、前記連結器に働く力が実質的にゼロに近付くように制御することを特徴とする。前記走行車は、少なくとも1台の先頭走行車と一又は複数の後続走行車からなり、前記力検出器の測定値に基づいて前記先頭走行車ではなく、後続走行車の移動速度を制御するようになっている。 【0010】本発明では、走行車が曲がり部を走行するとき、駆動輪の滑りや内外輪差により、先頭走行車と後続走行車とに走行距離に差が発生して連結器に押付け力または引張力の力が働いた場合、この力を力検出器で測定し、この測定値に基づいて速度指令値を算出して速度系に指令を送ることにより、連結器に働く力を実質的にゼロにすることができる。この結果、先頭走行車1の後輪あるいは後続走行車2の前輪が浮く等の不具合が生じる事なく、正常な走行が可能となる。この場合、前記力検出器の測定値に基づいて前記先頭走行車ではなく、後続走行車の移動速度を制御することにより、定速度走行を可能にしつつ連結器に働く力を実質的にゼロにすることができる。 【0011】 【発明の実施の形態】以下に図面を参照して本発明の実施の形態を例示的に説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構造部品の寸法、材質、形状、相対位置などは特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例に過ぎない。なお、図5および図6と同一部材または同一機能のものは同一符号で示している。 【0012】図1において、1は先頭走行車、2は後続走行車であって、連結器7により連結されている。連結器7には、該連結器7に働く力(押付け力/引張力)を検出する力検出器8が設けられている。先頭走行車1には駆動輪3の駆動モータ4が搭載され、後続走行車2には駆動輪5の駆動モータ6が搭載され、各々の駆動輪3、5を駆動することにより、矢印方向に走行するようになっている。これらの駆動モータ4、6には回転角を検出できる回転角検出器14(図2参照)が設けられている。 【0013】図2に、上記後続走行車2の速度制御系を示しており、9は速度増幅器、10は電流増幅器、11はPWM(パルス幅変調)発振回路、12は整流器、13は電流検出センサ、21、22は減算器を示し、前記第1の減算器21に投入された速度指令信号から回転角検出器14より得た実際の速度信号を減算して、速度偏差信号を得、該偏差速度信号を速度増幅器9にて増幅した後、PWM(パルス幅変調)発振回路11と電流センサ13及び第2の減算器22により電源周波数と電流を制御して回転速度を調整する一般的な誘導モータの速度制御システムにおいて、前記力検出器8により検出された信号は演算部16に入力され、該演算部16で速度指令値を算出して速度指令信号を上記速度制御システムの第1の減算器21に入力するように構成している。 【0014】図3に、本実施形態に係る走行車の協調制御動作のフローチャートを示している。駆動輪3、5の滑り、あるいは駆動輪3、5の内外輪差に起因する先頭走行車1と後続走行車2の移動距離相違により、両走行車1、2間の連結器7に引張力または押付け力が発生する。この連結器7に働く力を力検出器8で検出し、この力検出器8の検出信号を演算部16で読み込み(ステップS1)、この力検出信号の大きさが正(連結器7に押付け力が働いた状態)か負(連結器7に引張力が働いた状態)かを判断する(ステップS2)。 【0015】力検出信号が正のときはステップS3に進み、負のときはステップS5に進み、かつ力検出信号がゼロ(押付け力も引張力もない状態)のときはステップS7に進む。ステップS3において、演算部16で後続走行車2の速度指令値を次のようにして算出する。 【0016】図4に示すグラフは、X軸に後続走行車の移動速度、Y軸に連結器7への作用力(プラス側が押付け力、マイナス側が引張力)を取っている。後続走行車2の移動速度がプラス方向に大きくなる程連結器7への押付け力が大きくなるので、連結器7に働く力を「ゼロ」にするためには後続走行車2の移動速度を遅くするような速度指令値(後進速度指令値)を算出して図2の速度制御系に入力させる(ステップS4)。これにより、後続走行車2の駆動モータ6を介して駆動輪5の回転速度が遅くなり、後続走行車2の先頭走行車1に対する相対速度が遅くなり、その結果連結器7への押付け力を小さくすることができる。 【0017】また、逆に、後続走行車2の移動速度がマイナス方向になる程連結器7への引張力が大きくなるので、連結器7に働く力を「ゼロ」にするためには後続走行車2の移動速度を速くするような速度指令値(前進速度指令値)を算出(ステップS5)して速度制御系に入力させる(ステップS6)。これにより、後続走行車2の駆動モータ6を介して駆動輪5の回転速度が早くなり、後続走行車2の先頭走行車1に対する相対速度が速くなり、その結果連結器7への引張力を小さくすることができる。 【0018】ステップS7において、連結器7に働く力が「ゼロ」になったか否かを演算部16で判断し、YESであれば終了し、NOであればステップS1に戻り、上記動作を繰り返す。 【0019】上記実施の形態では、先頭走行車1に後続走行車2が連結器7で連結され、後続走行車2の移動速度を制御することにより、力検出器8に働く力をゼロにするようにした例を示している。この実施の形態では、走行車が曲がり部を走行するとき、駆動輪3、5の滑りや内外輪差により、先頭走行車1と後続走行車2とに走行距離に差が発生して連結器7に押付け力または引張力の力が働いた場合、先頭走行車1の速度に関係なく後続走行車2の速度を制御でき、これにより、連結器7に働く力を「ゼロ」にすることができる。ただし、この実施の形態に限定するものではなく、先頭走行車1の方の速度を制御して連結器7に働く力を「ゼロ」にすることも可能である。また、2台以上の任意の複数台の走行車を連結した構成にも当然に適用可能である。 【0020】 【発明の効果】以上、詳述したように、請求項1記載の発明によれば、連結器に力検出器を設けて連結器に働く力を測定し、この測定値に基づいて走行車の移動速度を制御して連結器に働く力をゼロになるようにしたので、駆動輪の滑りや内外輪差により、先頭走行車と後続走行車とに走行距離に差が発生して連結器に押付け力または引張力の力が働いても、即座にこの力を検出して走行車の速度を制御でき、これにより連結器に働く力をゼロにすることができ、曲がり部においても駆動輪が浮く等の不具合をなくすることができ、安定した走行が可能となる。 【0021】又請求項2記載の発明によれば、前記力検出器の測定値に基づいて前記先頭走行車ではなく、後続走行車の移動速度を制御することにより、定速度走行を可能にしつつ連結器に働く力を実質的にゼロにすることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000006208 【氏名又は名称】三菱重工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成10年(1998)5月13日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】高橋 昌久 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開平11−332027 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)11月30日 |
| 【出願番号】 |
特願平10−130412 |
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