| 【発明の名称】 |
ハイブリッド車両の充電制御装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】中條 諭
【氏名】枚田 典彦
【氏名】酒井 健一
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| 【要約】 |
【課題】本発明は、燃費の向上に寄与することができるハイブリッド車両の充電制御装置を提供することにある。
【解決手段】IGN_SW41のオフ操作時に、エンジン制御部27では、エンジン1に回転数が変動する間欠アイドリング運転を行わさせ、電動モータ7により発電された電力をバッテリ17に充電するように制御しておき、電動モータ7からバッテリ17に電力を充電する場合に、バッテリ制御部33では、バッテリ17に加わる周期的に変動する充電電圧及び充電電流からバッテリ17の内部抵抗を算出し、バッテリの内部抵抗に応じてバッテリの充電状態を算出し、バッテリ17が電動モータ7による始動可能状態になるまで、エンジン1を回転させることで、ハイブリッド車両のバッテリ17を始動可能状態になるまで充電することができる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 エンジンの回転を電動モータに伝え、電動モータにより発電された電力をバッテリに充電するハイブリッド車両の充電制御装置であって、車両停車時に、エンジンに回転数が周期的に変動する間欠アイドリング運転を行わさせるように制御するエンジン制御手段と、バッテリに加わる周期的に変動する充電電圧及び充電電流からバッテリの内部抵抗を算出する内部抵抗算出手段と、バッテリの内部抵抗に応じてバッテリの充電状態を算出する充電状態算出手段とを備え、バッテリの充電状態が所定値以上となった場合には、エンジンの回転を停止することを特徴とするハイブリッド車両の充電制御装置。 【請求項2】 前記エンジン制御手段は、前記エンジンの間欠アイドリング運転として、サイン波、矩形波、三角波のいずれか1つのパターンを用いて制御することを特徴とする請求項1記載のハイブリッド車両の充電制御装置。 【請求項3】 前記エンジン制御手段は、前記バッテリに所定の電流範囲内で充電するように、前記エンジンの間欠アイドリング運転を制御することを特徴とする請求項1記載のハイブリッド車両の充電制御装置。 【請求項4】 前記充電状態算出手段は、前記バッテリの温度状態又は劣化状態に応じて、バッテリの充電状態を補正することを特徴とする請求項1のハイブリッド車両の充電制御装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、燃費の向上に寄与することができるハイブリッド車両の充電制御装置に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、ハイブリット車両としては、特開平8−242507号公報に記載されているように、発進時や低速走行時に電動モータを主動力源として走行し、速度が上昇するとエンジンを主動力源に切り替えて走行する技術が報告されている。 【0003】このような、ハイブリット車両は、エンジンの効率が悪化している低回転域(低速度領域)では、電動モータを主動力源として用い、電動モータの出力トルクが低下する高回転域(高速度領域)では、エンジンを主動力源として用いているため、車両全体の小型化と燃費の向上に寄与することができるという利点を有している。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来のハイブリッド車両にあっては、車両の発進時にバッテリの充電状態が低下している場合には、効率の悪いエンジンを用いて発進する必要が生じていたので、その分だけガソリンの燃費が低下するといった問題があった。 【0005】本発明は、上記に鑑みてなされたもので、その目的としては、燃費の向上に寄与することができるハイブリッド車両の充電制御装置を提供することにある。 【0006】 【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、上記課題を解決するため、エンジンの回転を電動モータに伝え、電動モータにより発電された電力をバッテリに充電するハイブリッド車両の充電制御装置であって、車両停車時に、エンジンに回転数が周期的に変動する間欠アイドリング運転を行わさせるように制御するエンジン制御手段と、バッテリに加わる周期的に変動する充電電圧及び充電電流からバッテリの内部抵抗を算出する内部抵抗算出手段と、バッテリの内部抵抗に応じてバッテリの充電状態を算出する充電状態算出手段とを備え、バッテリの充電状態が所定値以上となった場合には、エンジンの回転を停止することを要旨とする。 【0007】請求項2記載の発明は、上記課題を解決するため、前記エンジン制御手段は、前記エンジンの間欠アイドリング運転として、サイン波、矩形波、三角波のいずれか1つのパターンを用いて制御することを要旨とする。 【0008】請求項3記載の発明は、上記課題を解決するため、前記エンジン制御手段は、前記バッテリに所定の電流範囲内で充電するように、前記エンジンの間欠アイドリング運転を制御することを要旨とする。 【0009】請求項4記載の発明は、上記課題を解決するため、前記充電状態算出手段は、前記バッテリの温度状態又は劣化状態に応じて、バッテリの充電状態を補正することを要旨とする。 【0010】 【発明の効果】請求項1記載の本発明によれば、車両停車時に、エンジンに回転数が周期的に変動する間欠アイドリング運転を行わさせるように制御しておき、バッテリに加わる周期的に変動する充電電圧及び充電電流からバッテリの内部抵抗を算出し、バッテリの内部抵抗に応じてバッテリの充電状態を算出し、バッテリの充電状態が所定値以上となった場合には、エンジンの回転を停止することで、ハイブリッド車両の始動時にバッテリの充電状態を回復しておくことができ、エンジンを用いた始動運転を行わずに済むので、その分だけガソリンの燃費の向上に寄与することができる。 【0011】また、請求項2記載の本発明によれば、エンジンの間欠アイドリング運転として、サイン波、矩形波、三角波のいずれか1つのパターンを用いて制御することで、バッテリに周期的に変動する充電電圧及び充電電流を加えることができ、この結果、バッテリの内部抵抗を算出して充電中にもバッテリの現在の充電状態を判断することができる。 【0012】また、請求項3記載の本発明によれば、バッテリに所定の電流範囲内で充電するように、エンジンの間欠アイドリング運転を制御することで、充電電流の急激な変化によるバッテリ劣化を防止することができる。 【0013】また、請求項4記載の本発明によれば、バッテリの温度状態又は劣化状態に応じて、バッテリの充電状態を補正することで、バッテリの充電状態を正確に判断することができる。 【0014】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1は、本発明の実施の形態に係るハイブリッド車両の充電制御装置が適応可能なハイブリッド車両の全体構成を示す図である。但し、図1は、車両を上部から見た図を示し、エンジン1を配置した側が車両前方(FR)である。 【0015】まず、本実施の形態におけるハイブリッド車両の構成要素とその機能を説明する。図1において、エンジン1では、ガソリンなどの燃料を内燃して車両走行のための主たる動力を得ている。このエンジン1には、電動スロットル1aが取り付けられており、アクセルペダル(図外)によって与えられる運転者の加速操作によって作動し、スロットルパルプ1bが開閉してエンジンへ送る空気量が調節される。この電動スロットル1aは、ワイヤで引張られて開閉するメカニカルなスロットルでもよいが、本発明のように、駆動力を補助する電動モータ7を備えたハイブリッド車両では、電動モータ駆動力とエンジン駆動力の協調を図るために、電動スロットルを備える方が一般的である。トルクコンバータ3は、流体を介してエンジン1の動力を次段に伝える。 【0016】トランスミッション(T/M)5は、エンジン1からトルクコンバータ3を介在して送られた動力を変速して車輪側に送る。トランスミッションの形式は、ベルト形補助変速機とし、入力側のプーリ5aと出力側のプーリ5bとの間にべルト5cが掛けられ、両プーリの径を変化させることで無段階の連続的な変速を実現する。 【0017】電動モータ7は、変速機5の入力側プーリ5aに直結され、エンジン効率の悪い時に駆動力を補助してエンジンの燃料消費を抑えたり、また減速時に車両の走行エネルギーを電気エネルギーに変換してバッテリ17に回収したりする。デファレンシャルギア9は、変速機5の出力をドライブシャフト11に伝えると共に、旋回時の左右輪の回転数差を補正する。ドライブシャフト11は、左右輪用に2本あり、デファレンシャルギア9と駆動輪13とを繋ぐ。 【0018】バッテリ17は、電動モータ7の駆動と、この電動モータで発生した電力の蓄積を行うためのものである。走行制御制御部25は、その下にエンジン制御部27、モータ制御部31、バッテリ制御部33を従えており、これら下位制御部からの情報とペダル19,21からの情報、さらに、車両の走行状態を検出する機能を有し、図示されない各種センサからの情報に基づいて、エンジン1,電動モータ7,バッテリ17への各制御指令を発生し、各下位制御部に送る。 【0019】各制御部27,31,33は、内部にCPU、ROM、RAMを備え、与えられた指令を実現するように制御を行う。まず、エンジン制御部27は、与えられた駆動力指令を実現するようにスロットルバルブ1bの開度、およびエンジン1の点火時期・燃料噴射量、さらに変速機5の変速比を制御する。モータ制御部31は、与えられた駆動力、または回生力(制動力)を発生するように電動モータ7への印加電流を制御する。バッテリ制御部33は、与えられた充放電指令値に応じて必要な充電又は放電を行うようにバッテリ17を制御する。また、バッテリ制御部33内部にタイマを設け、このタイマで車両の生産時点からの使用経過時間を計時する。 【0020】次に、図2は、本発明の実施の形態に係るハイブリッド車両の充電制御装置に相当する部分の構成を示す図である。図2において、IGN_SW41は、ハイブリッド車両を始動又は停止するためのイグニッションスイッチである。電流検出器43は、電動モータ7からモータ制御部31、バッテリ制御部33を介してバッテリ17に供給される充電電流Iを検出する。電圧検出器45は、電動モータ7からモータ制御部31、バッテリ制御部33を介してバッテリ17に供給される充電電圧Vを検出する。温度検出器47は、温度センサを有し、パワー放電時や充電時に発熱したバッテリ17のバッテリ温度Tを検出する。 【0021】次に、図4〜図5を参照して、図3に示すフローチャートに従ってハイブリッド車両の充電制御装置の動作を説明する。まず、ステップS10では、走行制御部25は、IGN_SW41の設定状態がON状態からOFF状態に変化して、ハイブリッド車両を停止しようとしているか否かを判断する。IGN_SW41がON状態からOFF状態に切り替わるまでステップS10の処理を繰り返す。 【0022】そして、IGN_SW41がON状態からOFF状態に切り替わった場合には、ステップS20では、エンジン1に回転数が周期的に変動する間欠アイドリング運転を行わさせ、電動モータ7により発電された電力をバッテリ17に充電するように制御する。 【0023】即ち、走行制御部25は、エンジン制御部27に間欠アイドリング制御を行わせるための制御指令を出力する。この制御指令を受けたエンジン制御部27は、まず、トランスミッション(T/M)5を例えばニュートラル状態に設定し、エンジン1からトルクコンバータ3を介在して送られた動力を電動モータ7にのみ送ることができる状態にする。この場合、トランスミッション5の入力側のプーリ5aは回転しないので、デファレンシャルギア9にはエンジン1からの回転が送られないことになる。そして、エンジン制御部27は、与えられた間欠アイドリング制御の指令を実現するためにスロットルバルブ1bの開度、およびエンジン1の点火時期・燃料噴射量を制御する。この結果、エンジン1からの回転は、トルクコンバータ3を介在して電動モータ7にのみ送られる。 【0024】同時に、走行制御部25は、モータ制御部31、バッテリ制御部33に充電を行わせるための制御指令を出力する。この制御指令を受けたモータ制御部31は、電動モータ7から発電により供給される三相交流電力を直流電力に変換するように設定される。また、バッテリ制御部33は、充電モードに移行して、モータ制御部31から供給される直流電力をバッテリ17に供給して充電するように設定される。 【0025】この結果、エンジン1により回転数が変動する間欠アイドリング運転が行われ、電動モータ7により発電された電力がバッテリ17に充電される。なお、エンジン制御部27は、エンジン1の間欠アイドリング運転として、周期的に変動するサイン波、矩形波、三角波のいずれか1つのパターンを用いて制御することが好ましい。また、エンジン制御部27では、バッテリ17に所定の電流範囲として例えば5A以内の変動巾で充電するように、エンジンの間欠アイドリング運転を制御することが好ましい。 【0026】そして、ステップS30では、バッテリ制御部33は、バッテリの内部抵抗rを算出する。即ち、電動モータ7からモータ制御部31、バッテリ制御部33を介してバッテリ17に供給される充電電流I、充電電圧Vをそれぞれ電流検出器43及び電圧検出器45を用いて検出し、順次にバッテリ制御部33の内部RAMに検出された電流値及び電圧値を記憶する。このときエンジン1は間欠アイドリング運転として例えば矩形波パターンを用いて運転されているので、図4に示すようなI−V特性となる。なお、図4に示すPL (I1,V1),PH (I2,V2)は、電動モータ7から供給される電力が例えば充電状態値SOC=60%時の最小値及び最大値に対応するサンプリング点である。 【0027】バッテリ制御部33では、内部RAMに記憶された最小値PL 及び最大値PHに基づいて、現在のバッテリ17の内部抵抗値rとして、【数1】r=(V1−V2)/(I1−I2) を算出する。 【0028】そして、ステップS40では、バッテリ制御部33は、バッテリの内部抵抗rに対応する充電状態値SOCを算出する。即ち、バッテリ制御部33には、図5に示すように、内部ROM上にそれぞれの内部抵抗値rに対応する充電状態値SOCの変換テーブルが記憶されており、ステップS30で算出された内部抵抗値rに対応する充電状態値SOCを内部ROMから読み出せばよい。また、バッテリ制御部33では、内部抵抗値rから充電状態値SOCに変換する1次関数の変換式を用いて充電状態値SOCを算出してもよい。 【0029】なお、バッテリ制御部33では、温度検出器47で検出されたバッテリ17の温度状態値T、または、バッテリ制御部33内部に設けられたタイマにより計時された使用経過時間に対応する劣化状態値に応じて、バッテリの充電状態値SOCを補正することで、バッテリの充電状態を正確に判断することができる。 【0030】そして、ステップS50では、バッテリ制御部33は、現在の充電状態値SOCが所定の基準値として例えば80%以上になったか否かを判断する。ここで、現在の充電状態値SOCが所定の基準値未満の場合にはバッテリ17への充電が不十分なので、ステップS30に戻り、一連の処理を繰り返す。 【0031】このように、バッテリ制御部33では、エンジン1の間欠アイドリング運転時にバッテリ17に加わる周期的に変動する充電電圧及び充電電流の変化量に対応するバッテリ17の内部抵抗値に基づいて、バッテリ17の充電状態値SOCを判断することができる。 【0032】また、エンジン制御部27では、エンジン1の間欠アイドリング運転として、周期的に変動するサイン波、矩形波、三角波のいずれか1つのパターンを用いて制御しているので、充電中にもバッテリ17の現在の充電状態値SOCを判断することができる。さらに、エンジン制御部27では、バッテリ17に所定の電流範囲として例えば5A以内の変動巾でエンジンの間欠アイドリング運転を制御しているので、充電電流の急激な変化によるバッテリ劣化を防止することができる。 【0033】一方、現在の充電状態値SOCが所定の基準値以上の場合にはバッテリ17への充電が十分な始動可能状態になったので、ステップS60に進む。ステップS60では、バッテリ17が十分に充電されているので、走行制御部25では、エンジン停止制御を行う。 【0034】即ち、走行制御部25は、エンジン制御部27にエンジン停止制御を行わせるための制御指令を出力する。この制御指令を受けたエンジン制御部27は、与えられたエンジン停止制御の指令を実現するためにスロットルバルブ1bの開度、およびエンジン1の点火時期・燃料噴射量を絞り停止制御する。この結果、エンジン1は回転を停止し、トルクコンバータ3を介在して電動モータ7の回転も停止する。 【0035】同時に、走行制御部25は、モータ制御部31、バッテリ制御部33に充電を停止させるための制御指令を出力する。この制御指令を受けたモータ制御部31は、今まで、電動モータ7から供給されていた三相交流電力を直流電力に変換する行程を停止するように設定される。また、バッテリ制御部33は、停車モードに移行して、モータ制御部31とバッテリ17とを接続していた内部リレーの接点を開放しバッテリ17を無放電状態に設定する。 【0036】このように、車両を停車する際のIGN_SW41のオフ操作時に、エンジン制御部27では、エンジン1に回転数が周期的に変動する間欠アイドリング運転を行わさせ、電動モータ7により発電された電力をバッテリ17に充電するように制御しておき、電動モータ7からバッテリ17に電力を充電する場合に、バッテリ制御部33では、バッテリ17に加わる周期的に変動する充電電圧及び充電電流からバッテリ17の内部抵抗を算出し、バッテリ17の内部抵抗に応じてバッテリ17の充電状態を算出し、バッテリ17の充電状態が所定値以上になった場合には、エンジン1を停止させることで、ハイブリッド車両の始動時にバッテリの充電状態を回復しておくことができ、エンジンを用いた始動運転を行わずに済むので、その分だけガソリンの燃費の向上に寄与することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000003997 【氏名又は名称】日産自動車株式会社
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| 【出願日】 |
平成10年(1998)5月19日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】三好 秀和 (外8名)
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| 【公開番号】 |
特開平11−332016 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)11月30日 |
| 【出願番号】 |
特願平10−137018 |
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