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【発明の名称】 リニア式台車型搬送装置
【発明者】 【氏名】藤沢 友二

【氏名】正田 憲昭

【氏名】奥田 正人

【氏名】石塚 仁司

【要約】 【課題】曲率半径の小さいベンド部でも容易且つ安価に製造できるリニアモータ式台車型搬送装置。

【解決手段】建物等の天井面12に設けた吊り金具10には、2本のレール1が互いに平行に設けられている。吊り金具10には、複数の励磁コイル2がレール1に沿って並列して所定間隔毎に設けられている。搬送台車4の台車本体の側面4bの外側には永久磁石5が取り付けられている。台車本体の底面4aの支持ローラ8はレール1の凹状の溝1a内に配され溝1a内を転動する。サイドローラ3はレール1の外側面を転動する。励磁コイル2と永久磁石5とによって構成されるリニアモータによって、荷物7を載せた搬送台車4はレール1上を走行自在である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 上側が解放された凹状の溝を有し、互いに平行にほぼ水平に設けられた、制振材または耐摩耗材が塗布された2本のレールと、前記レールに沿って所定間隔毎に設けられた、その極性が変換可能な背面に磁性材を持つ複数の励磁コイルと、前記レールの凹状の溝内を転動する支持ローラおよび前記レールの側面を転動して走行の振れを防止し磁石の吸着力を支えるためのサイドローラを備え荷台にコンベアを有する搬送台車と、前記搬送台車に取り付けられた所定幅を有する複数極の永久磁石と、前記励磁コイルの位置毎に取り付けられた、前記搬送台車の前記永久磁石の位置を検知するためのセンサと、前記センサの信号で前記励磁コイルの極性を変換するための極性変換機構とからなり、前記搬送台車は、前記支持ローラおよび前記サイドローラを介して、前記励磁コイルと前記永久磁石とによって構成されるリニアモータによって前記レール上を走行自在であることを特徴とするリニア式台車型搬送装置。
【請求項2】 相対する側が解放された凹状の溝を有し、互いに平行にほぼ水平に設けられた、制振材または耐摩耗材が塗布された2本のレールと、前記レールに沿って所定間隔毎に設けられた、上面にその極性が変換可能で背面に磁性材を持つ複数の励磁コイルと、懸垂機構によって前記レールの下方に懸垂され荷台にコンベアを有する搬送台車と、前記搬送台車の上面に取り付けられた所定幅を有する複数極の永久磁石と、前記励磁コイルの位置毎に取り付けられた、前記搬送台車の前記永久磁石の位置を検知するためのセンサと、前記センサの信号で前記励磁コイルの極性を変換するための極性変換機構とからなり、前記懸垂機構は、前記搬送台車の上面に設けられた支持枠と、前記支持枠の上端部に軸着され、前記レールの前記凹状の溝内に配され前記溝内を転動する支持ローラと、前記支持枠に軸着され、前記レールの側面を転動して前記搬送台車の走行の振れを防止しベンド部を円滑に駆動可能とするためのサイドローラとを備え、前記搬送台車は、前記懸垂機構、前記支持ローラおよび前記サイドローラを介して磁石の背面への吸着力と重量を支持して前記励磁コイルと前記永久磁石とによって構成されるリニアモータによって前記レールに沿って移動自在であり、上面の磁石の吸着力を利用して荷重を低減したことを特徴とするリニア式台車型搬送装置。
【請求項3】 搬送台車の側面の周囲を四角く囲み互いに平行にほぼ鉛直に設けられた、前記搬送台車の前記側面に向いた側が解放された凹状の溝を有する、制振材または耐摩耗材が塗布された4本のレールと、前記レールに沿って所定間隔毎に設けられた、その極性が変換可能な背面に磁性材を持つ複数の励磁コイルと、前記側面に前記レールの前記溝内を重力および吸着力を支持しながら転動する支持ローラおよび前記レールの側面を転動して前記搬送台車の走行の振れを防止するためのサイドローラを備え荷台にコンベアを有する前記搬送台車と、前記搬送台車の側面に取り付けられた所定幅を有する複数極の永久磁石と、前記励磁コイルの位置毎に取り付けられた、前記搬送台車の永久磁石の位置を検知するためのセンサと、前記センサの信号で前記励磁コイルの極性を変換するための極性変換機構とからなり、前記搬送台車は、前記溝内に配された前記支持ローラおよび前記サイドローラを介して、前記励磁コイルと前記永久磁石とによって構成されるリニアモータによって前記レールに沿って鉛直方向に移動自在であり所定の停止位置に出し入れ自在のストッパを有することを特徴とするリニア式台車型搬送装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、荷物を搭載した搬送台車がレールに沿って騒音を抑えて静かにリニアモータにより駆動する方式を用いたリニア式台車型搬送装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、励磁コイルが複数並設されたリニアチューブと、カプセル型走行体に取り付けられた永久磁石とによって構成されるリニアモータによって、カプセルがリニアチューブ内を走行自在のリニア式カプセル型走行装置が開発されている。
【0003】従来のリニア式カプセル型走行装置は、例えば、特開平3−103004号公報に開示されるように、リニアチューブのチューブ本体の外側に励磁コイル(電磁石)を巻装する構成となっている(以下、「先行技術」という)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】先行技術では、チューブ本体の外側に巻装するので励磁コイルが大型となりまた、ベンド部(曲線状部)の曲率半径の小型化によりリニアチューブの製造が難かしくコストアップとなるといった問題がある。
【0005】従って、この発明の目的は、上述の課題を解決し、低コストで製造することができ、曲率半径の小さいベンド部でも製造容易なリニア式台車型搬送装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、上側が解放された凹状の溝を有し、互いに平行にほぼ水平に設けられた、制振材または耐摩耗材が塗布された2本のレールと、前記レールに沿って所定間隔毎に設けられた、その極性が変換可能な背面に磁性材を持つ複数の励磁コイルと、前記レールの凹状の溝内を転動する支持ローラおよび前記レールの側面を転動して走行の振れを防止し磁石の吸着力を支えるためのサイドローラを備え荷台にコンベアを有する搬送台車と、前記搬送台車に取り付けられた所定幅を有する複数極の永久磁石と、前記励磁コイルの位置毎に取り付けられた、前記搬送台車の前記永久磁石の位置を検知するためのセンサと、前記センサの信号で前記励磁コイルの極性を変換するための極性変換機構とからなり、前記搬送台車は、前記支持ローラおよび前記サイドローラを介して、前記励磁コイルと前記永久磁石とによって構成されるリニアモータによって前記レール上を走行自在であることに特徴を有するものである。
【0007】請求項2記載の発明は、相対する側が解放された凹状の溝を有し、互いに平行にほぼ水平に設けられた、制振材または耐摩耗材が塗布された2本のレールと、前記レールに沿って所定間隔毎に設けられた、上面にその極性が変換可能で背面に磁性材を持つ複数の励磁コイルと、懸垂機構によって前記レールの下方に懸垂され荷台にコンベアを有する搬送台車と、前記搬送台車の上面に取り付けられた所定幅を有する複数極の永久磁石と、前記励磁コイルの位置毎に取り付けられた、前記搬送台車の前記永久磁石の位置を検知するためのセンサと、前記センサの信号で前記励磁コイルの極性を変換するための極性変換機構とからなり、前記懸垂機構は、前記搬送台車の上面に設けられた支持枠と、前記支持枠の上端部に軸着され、前記レールの前記凹状の溝内に配され前記溝内を転動する支持ローラと、前記支持枠に軸着され、前記レールの側面を転動して前記搬送台車の走行の振れを防止しベンド部を円滑に駆動可能とするためのサイドローラとを備え、前記搬送台車は、前記懸垂機構、前記支持ローラおよび前記サイドローラを介して磁石の背面への吸着力と重量を支持して前記励磁コイルと前記永久磁石とによって構成されるリニアモータによって前記レールに沿って移動自在であり、上面の磁石の吸着力を利用して荷重を低減したことに特徴を有するものである。
【0008】請求項3記載の発明は、搬送台車の側面の周囲を四角く囲み互いに平行にほぼ鉛直に設けられた、前記搬送台車の前記側面に向いた側が解放された凹状の溝を有する、制振材または耐摩耗材が塗布された4本のレールと、前記レールに沿って所定間隔毎に設けられた、その極性が変換可能な背面に磁性材を持つ複数の励磁コイルと、前記側面に前記レールの前記溝内を重力および吸着力を支持しながら転動する支持ローラおよび前記レールの側面を転動して前記搬送台車の走行の振れを防止するためのサイドローラを備え荷台にコンベアを有する前記搬送台車と、前記搬送台車の側面に取り付けられた所定幅を有する複数極の永久磁石と、前記励磁コイルの位置毎に取り付けられた、前記搬送台車の永久磁石の位置を検知するためのセンサと、前記センサの信号で前記励磁コイルの極性を変換するための極性変換機構とからなり、前記搬送台車は、前記溝内に配された前記支持ローラおよび前記サイドローラを介して、前記励磁コイルと前記永久磁石とによって構成されるリニアモータによって前記レールに沿って鉛直方向に移動自在であり所定の停止位置に出し入れ自在のストッパを有することに特徴を有するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】次に、この発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。まず、リニアモータについて説明する。図9はリニアモータの動作原理を示す斜視図、図10は電流の流し方を説明するグラフである。リニアで駆動する搬送システムで駆動用の同期型のリニアモータは、楕円型のコイル(励磁コイル)2を搬送路に取り付け、コイルごとに位置検知センサ6が取り付けてある。この位置検知センサ6は、1方向性の磁気センサ(位置センサ)を用いている。コイルの所定幅(3/5P)は、所定ピッチ(P)で取り付け、電流が交互に正方向と反対方向になるように順次変えて、複数相ごとにシリーズ配線している。センサ6は1方向のみ検知する磁気センサで、検知方向を順次替えて取り付け、複数相(例えば3相)ごとに配線している。搬送体(搬送台車)4には、コイル幅と同じで、極を順次替え、コイル方向に磁界が出るように複数極の永久磁石5を取り付けている。推力は磁石5から出た磁束が電流が流れているコイル2を通過する際、「フレミングの左手の法則」に従い、磁束方向に垂直方向に磁力が発生する。このように、電流の流し方で進行方向が正方向にも、逆方向にも容易に発生でき、磁石5を付けた搬送体4はこの反力で走行できる。図9はリニアモータの構成を示している。永久磁石5や励磁コイル2のバックに磁束が飽和しない程度の磁性材のコアを取り付けることで、磁束が増大し、効率アップが出来る。駆動方法は、5極の磁石5に対してセンサ6の検知の仕方で1周期(F)の1/8おきにパターン化できる。これは、センサ6を増やすことで更にパターン数を増やすことができ、微細な制御ができる。このパターンが切り替える位置によって、複数相(例えば3相)のコイル2に対してセンサ6で検知したパターンに対応した電流の流し方を設定できる。電流の流し方は、正に1/4区間、停止1/8区間、逆側に1/4区間、停止1/8区間の順で動作する。図10は、駆動方法の1例として、3相の電源に対する5極の磁石を使用した例として、このセンサ6のパターンに対する電流の流し方を示している。
【0010】電源装置は、3相の場合、6個のIGBT等の素子を制御して、センサで検知したパターンに沿ってON・OFFを制御することで、コイルに流す電流をパターン化できる。図10は、5極の永久磁石位置、コイル位置とセンサ位置とセンサの検知パターンおよびコイルへの電流方向を示している。
【0011】図7は、搬送ラインにおけるセクション制御および複数台車が同時駆動するための複数ゾーンの制御方法を示す配線図、図8は、リニアモータの1セクションを示す配線図である。複数個の励磁コイル2は、複数のセクションに分かれており、各セクションは、多相電力ケーブルの電源ケーブルに並列に配線されている。励磁コイル2および磁気センサ6は、切替器23を介して各セクションおよび相毎にシリーズに配線されている。磁気センサ6からの信号がOR回路を経て制御装置にデジタル信号で送られることによって搬送台車4の所在セクション位置が検知される。このようにして、搬送台車4が磁気センサ6によって検知されると、切替器23に信号が送られて、搬送台車4が走行しているセクションの励磁コイル2のみに通電される。従って、搬送台車4が走行していない他のセクションの励磁コイル2には通電されない。
【0012】搬送台車4の走行は、永久磁石5に対し「フレミングの左手の法則」に従った励磁パターンを付与することにより行なわれる。即ち、搬送台車4に取り付けられた永久磁石5が位置センサ(磁気センサ)6を通過すると該センサ6がこれを検知し、その直後から電流の停止および搬送台車4の進行方向前方の励磁コイル2がコイルのピッチ間隔の3/5の幅の永久磁石5と異なる極性となるように電流が流れる。これにより、永久磁石5は前記励磁コイル2に走行方向と反対の推力が働き反力として搬送台車4は走行方向へ力が作用し移動する。次いで、永久磁石5が次の走行方向前方の位置センサ6を通過すると該センサ6がこれを検知し、その直後から前記励磁コイル2に流れる電流が停止および逆転し反対極の永久磁石5と前記励磁コイル2に進行方向と逆の推力が生じる。搬送台車4には反力が働き走行方向へ押し出される。これを、各励磁コイル2毎に複数極の永久磁石で順次繰り返して行うことにより、搬送台車4は走行方向へ連続して走行する。このように、励磁コイル2と複数極の永久磁石5との位置を位置センサ6により検知し、一定方向(走行方向)にリニアモータによる複数極倍で均一の推力を付与できる。
【0013】搬送ライン(レール3)を複数のセクション20に区切り、その間をリニアモータの駆動用の主配線22とサイリスタやトランジスタ等の切替器23を経て、限られた1セクション20のみに電流を流したり、動力に合わせてセクション20長を変えることができる。これにより、動力の低減および動力の小型化を図ることができる。また、複数の搬送台車4を同時に駆動する場合のためにゾーン21に分けられ、それぞれのゾーン21ごとに主配線22が切替器23を経てリニア駆動装置24につながっており、搬送台車4は、1ゾーンの1台が、それぞれのゾーンのリニア駆動装置24、24・・・により制御される。これらは操作盤25の操作装置26で制御でき、位置センサ6からの信号は信号線27を経てCPU28に送られ、常に複数の搬送台車4の位置が把握される。
【0014】次に、この発明の搬送装置について説明する。図1はこの発明のリニア式台車型搬送装置の実施の形態1に係る平面図、図2は正面図である。実施の形態1は水平型の搬送装置である。建物等の天井面12から、吊り金具10がレール1の長手方向に複数並んで吊り下げられている。それぞれの吊り金具10には、2本のレール1が互いに平行に設けられている。レール1は、上方に解放された凹状の溝1aを有している。レール1は地面や床面に敷設してもよい。吊り金具10には、複数の励磁コイル2がコイルケース9内に収容されレール1に沿って並列して所定間隔毎に設けられている。コイルケース9は非磁性材(例えば、エンジニアリングプラスチックやSUS304等)からなっている。ここでいう、「所定間隔毎に設けられた」というのは、完全に等間隔に設けられた場合以外に、搬送台車4の永久磁石5の長さとの関係で推進力が得られる範囲で、等間隔に設けられたものから一部を間引いた場合も含むものである。コイルケース9内において、励磁コイル2の位置ごとに位置センサ6が設けられている(図8参照)。
【0015】搬送台車4の台車本体は、水平な底面4aと側面4bとからなっており、天井は解放されている。台車本体の側面4bの外側には所定幅を有する永久磁石5が取り付けられている。永久磁石5は励磁コイル2とにより磁石式の同期型リニアモータを構成するので、励磁コイル2が設けられている面側に取り付けられている。搬送台車4に取り付けた永久磁石5の上下高さは、ジャッジボルト(図示せず)などで高さ調整して所定の隙間を容易に設定することができるようになっている。
【0016】底面4aの下側には、レール1に相当する4箇所の位置に支持ローラ8と、支持ローラ8の各々の内側にレール1の外側面と接触するサイドローラ3が、それぞれ設けられている。支持ローラ8はレール1の凹状の溝1a内に配され溝1a内を転動し、サイドローラ3はレール1の外側面を転動し、かくして、搬送台車4はレール1上を安定して走行可能である。
【0017】台車本体の底面4aの上面には複数の駆動ロール(またはベルト)からなる駆動コンベア11が設けられている。更に、台車本体の永久磁石5が取り付けられた側面と反対側の側面は解放されており荷物の出入り口となっている。搬送台車4が位置決め停止後、駆動コンベア11は、搬送台車4と非接触(磁気結合方式等)または接触による電気的結合、あるいは、外部からの回転駆動輪等の押し付けにより駆動し、箱型の荷物ケースに収容されている荷物7を出入り口から搬出入するようになっている。
【0018】図3はこの発明の実施の形態2に係る正面図である。実施の形態2は懸垂型の搬送装置である。建物等の天井面12には制振材または耐摩耗材(耐摩耗ゴム)が塗布された2本のレール1が互いに平行に設けられている。天井面12のレール1、1間には、複数の励磁コイル2がコイルケース9内に収容されレール1に沿って並列して所定間隔毎に設けられている。2本のレール1は、相対する側、即ち、励磁コイル2側が解放された凹状の溝1aを有している。上部に設置されたコイルケース9内において、背面に磁性材のプレートを取り付けた励磁コイル2と励磁コイル2の位置ごとに位置センサ6が背面(永久磁石5と反対側)に設けられている(図8参照)。
【0019】搬送台車31の台車本体は、屋根面31a、側面31bおよび底面31cとからなっている。屋根面31aの上面の、レール1、1に相当する位置には、支持枠32が取り付けられ、支持枠32の上部には、支持ローラ33およびサイドローラ34が、支持ローラ33は軸を水平にして、サイドローラ34は軸を鉛直にして、それぞれ軸着されている。支持ローラ33およびサイドローラ34はレール1の溝1a内に配され、支持ローラ33はレール1内の底面を転動し、サイドローラ34はレール1の内側面を転動する。
【0020】台車本体の底面31cの上面には複数の駆動ロールからなる駆動コンベア11が設けられている。側面31bの1箇所(図3の右側の側面)は解放されており荷物7の出入り口となっている。駆動コンベア11の上に載せられた荷物7はコンベア35の駆動により出入り口から搬出入可能である。
【0021】台車本体の屋根面31aの上面の励磁コイル2と対応する位置には、永久磁石5が取り付けられている。永久磁石5は励磁コイル2とにより磁石式の同期型リニアモータを構成するので、励磁コイル2が設けられている面側に取り付けられている。永久磁石5と励磁コイル2とによる磁石式の同期型リニアモータにより、支持枠32、支持ローラ33およびサイドローラ34からなる懸垂機構により懸垂された搬送台車31は、レール1に沿って移動可能である。支持ローラ33はレール1よりわずかに小さめにして吸着力により浮上した場合を支え、リニアモータの吸着力が搬送台車31の自重軽減に作用する。
【0022】図4はこの発明の実施の形態3に係る斜視図、図5は平面図、図6は側面図である。実施の形態3は鉛直型の搬送装置である。搬送台車41の台車本体は、水平な底面41aと側面41bとからなっており、天井は解放されている。地面(または床面)44には複数の駆動ロールからなる搬送コンベア42が設置されている。地面44には4本の枠43が搬送台車41の側面41bの周囲を四角く囲んで鉛直に立設されている。48は梁である。そして、4本の枠43には、搬送台車41の側面41bの周囲を四角く囲んで、4本のレール1がそれぞれ鉛直に設けられている。4本のレール1は、搬送台車41の側面41bに向いた側が解放された凹状の溝1aを有している。枠43には、複数の励磁コイル2がコイルケース9内に収容されレール1に沿って並列して所定間隔毎に設けられている。コイルケース9内において、励磁コイル2の位置ごとに位置センサ6が設けられている(図8参照)。
【0023】励磁コイル2に対応する台車本体の側面41bの外側には永久磁石5が取り付けられている。永久磁石5は背面に磁性材を持つ励磁コイル2とにより磁石式の同期型リニアモータを構成するので、励磁コイル2が設けられている面側に取り付けられている。図3〜5においては、励磁コイル2と永久磁石5とは1つの面においてリニアモータを構成しているが、励磁コイル2および永久磁石5を複数の面に設けて推力を増してもよい。
【0024】台車本体の側面41bの外側のレール1側には、レール1に相当する8箇所の位置に支持ローラ45が軸を水平にして設けられている。更に、台車本体の側面41bの外側には、レール1の内側面と接触し転動する走行振れを防止するためのサイドローラ46が軸を水平にして設けられている。支持ローラ45はレール1の凹状の溝1a内に配され溝1a内の底面を転動し、サイドローラ46はレール1の内側面を転動し、かくして、搬送台車41はレール1に沿って安定して上下に移動可能である。
【0025】台車本体の底面41aの上面には駆動コンベア11が設けられている。床面44の搬送コンベア42と接続する側の側面41bは解放されており荷物7の出入り口となっている。搬送台車41が所定位置にストッパ等で位置決め停止すると、駆動コンベア11の上に載せられた荷物7は駆動コンベア11の駆動により出入り口から搬出入され、搬送コンベア42により搬送される。47は停電となった場合の落下などのための衝撃吸収用ダンパである。また、ブレーキ等も取り付けられている。レール1の途中の、例えば、建物等の各階層の床面においてもここと同様に搬送台車41の位置決め停止および荷物の搬出入が行なわれる。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれば、下記に示す有用な効果がもたらされる。
【0027】■ リニアモータによって非接触で搬送台車に推力を付加する機構であり、搬送台車に動力を搭載しないので重量が軽く効率良く荷物を搬送することができる。
【0028】■ 凹状の溝を有する溝型鋼等のレールをリニアモータの走行軌道として使用するので、曲率半径の小さいベンド部でも容易に製造することができ製造コストも低く経済上有利である。
【出願人】 【識別番号】000004123
【氏名又は名称】日本鋼管株式会社
【出願日】 平成10年(1998)1月7日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】石川 泰男
【公開番号】 特開平11−205910
【公開日】 平成11年(1999)7月30日
【出願番号】 特願平10−1545