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【発明の名称】 電動車輛の走行制御方法
【発明者】 【氏名】太田 廣城

【要約】 【課題】サイドブレーキを引いた際に、クリープ動作を速やかに停止し、車輛を確実に停止させる。

【解決手段】走行用モータ6を制御する制御回路3が、前後進スイッチ1,アクセル2の他にパーキングブレーキ7の操作信号を受けて動作し、アクセル2を踏まずパーキングブレーキ7を引いている間は走行用モータ6の駆動を解除させる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 クリープ機能を有する電動車輛において、パーキングブレーキが作動中は走行用モータの駆動を停止し、クリープ機能を解除する電動車輛の走行制御方法。
【請求項2】 アクセル操作を優先し、アクセル操作中は走行用モータの駆動を停止しない請求項1記載の電動車輛の走行制御方法。
【請求項3】 パーキングブレーキが作動中でアクセルは未操作の時に車輛が走行状態にあれば、別途制動を加える請求項1又は2記載の電動車輛の走行制御方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】バッテリーフォークリフト等の電動車輛のうち、クリープ機能を有する電動車輛の走行制御方法に関する。尚、クリープ機能とは、アクセルを踏んでいない状態でも車輛が微速にて走行する機能をいう。
【0002】
【従来の技術】従来のバッテリーフォークリフトの走行制御系のブロック図を図4に示す。図において、1は前進,後進を切換えるための前後進スイッチ、2はアクセル、4はバッテリ、5は走行用モータ6にバッテリ4の出力を変換して供給する電力変換器、6は走行用モータであり、13は電力変換器5に制御信号を送り走行用モーター6を制御する制御回路である。制御の流れを説明すると、制御回路13は前後進スイッチ1がオンしている時のアクセル2の踏み角を検出して、その踏み角に応じて走行用モータ6が駆動されるように電力変換器5を制御する。そして、クリープ機能を有しているものは、アクセル2が踏まれていない状態でも車輛が微速で走行するように制御回路13は信号を出し、走行用モータ6は駆動されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記クリープ機能付きの車輛では、前後進スイッチ1をオンしただけで、車輛が走行を開始する。このような車輛では、運転者が停止させようとしてパーキングブレーキを引いてもブレーキが弱いと車輛が停止せず微速移動を続けることがあった。そこで本発明は、サイドブレーキを引いた際には、クリープ機能により微速動する現象を無くし速やかに停止することを課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため、請求項1の発明は、クリープ機能を有する電動車輛において、パーキングブレーキが作動中は走行用モータの駆動を停止し、クリープ機能を解除する。
【0005】請求項2の発明は、請求項1の発明において、アクセル操作を優先し、アクセル操作中は走行用モータの駆動を停止しない。
【0006】請求項3の発明は、請求項1又は2の発明において、パーキングブレーキが作動中でアクセルは未操作の時に車輛が走行状態にあれば、別途制動を加える。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した実施の形態について図面を基に詳細に説明する。図1は走行制御系の回路ブロック図を示し、3は制御回路、7はパーキングブレーキでり、上記図4と同一の構成要素には同一の符号を付してある。制御回路3は前後進スイッチ1、アクセル2と合わせてパーキングブレーキ7からの信号を受けて電力変換器5の出力を制御して走行用モータ6を図2に示す流れに従い制御する。
【0008】制御回路3による制御の流れを図2のフローチャートを基に説明すると、まずS1で、前後進スイッチ1がオフであれば走行用モータ6は駆動されず(S6)クリープ機能はない。そして、前後進スイッチ1が前進あるいは後進の何れかの方向にオンされるとS2に進み、アクセル2を操作しているか判断し、アクセル2がオン、即ち踏まれていればS4に進み、その踏み角に応じた駆動電力を出力するよう電力変換器5に制御信号を出力する。そして、アクセル2が踏まれていなければS3に進む。S3ではパーキングブレーキ7が引かれているか判断し、引かれていれば走行用モータ6の駆動を停止(S6)、即ちクリープ駆動を解除する。また引かれていなければS5に進み、クリープ駆動を開始あるいは継続させる。そして、以上の一連の制御が終了後、S1の前後進スイッチ1の判断に戻る。
【0009】このように制御することで、パーキングブレーキ7を引いた時には走行用モータ6の駆動を停止する、即ちクリープ駆動を解除するためクリープ現象が発生することがなく、車輛を確実に停止状態にもってゆく、あるいは停止状態を保持することができる。また、パーキングブレーキ7を引いた状態で発進したい場合、いわゆる坂道発進等をしたい場合は、アクセル2を踏むことでS2からS4に進み、走行用モータ6はアクセルの踏み角に応じて駆動されるため、パーキングブレーキを引いて、一旦は駆動を解除されてもアクセル操作を優先して、走行用モータ6は再駆動される。従って、容易に坂道発進等をすることができる。
【0010】図3は本発明の第2の実施の形態を示すフローチャートである。ここでは、走行中にパーキングブレーキ7を引いた場合に、別途制動を加えて素早く停止させる機能を追加している。各ステップを説明すると、まずS11で前後進スイッチ1がオフであれば走行用モータ6の駆動は停止させておく。そして、前後何れかの方向にオンするとS12に進み、アクセル2の操作を判断し、アクセル2を踏んでいればS16に進み、その踏み角に応じた制御信号を電力変換器5に送る。また、アクセルを踏んでいなければS13に進む。
【0011】S13ではパーキングブレーキ7を引いているか判断し、引いていなければS17に進みクリープ駆動を開始あるいは継続し、引いていればS14に進み車輛が走行しているか判断する。走行していればS18に進み、走行用モータ6の駆動を停止すると共に別途制動を加える。また、S14で既に停止状態にあれば、S15に進み走行用モータ6の駆動を停止し、クリープ駆動を解除する。S18で加えられる制動は、再びS11,S12,S13,S14,S18と進んで制動が継続される。車両が停止すると、S11,S12,S13,S14,S15と進むことにより、制動が解除される。尚、S18において加える制動としては、回生制動を用いる事ができ、この場合新たに制動部材を必要としないし効果的である。
【0012】このように制御することで、車輛が慣性で走行している場合、あるいは坂道を下っている場合等アクセル2を踏んでいないにも拘らず走行していても、パーキングブレーキの操作で素早く車輛を停止させることができる。尚、第2の実施の形態において、パーキングブレーキと共に加える制動を車輛の停止と共に解除しているが、パーキングブレーキの解除やアクセルの作動に連動させて解除される。
【0013】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1の発明によれば、クリープ機能を有する電動車輛であっても、パーキングブレーキを作動させればクリープ駆動を解除するため確実に車輛を停止させることができる。
【0014】請求項2の発明によれば、パーキングブレーキ作動中であってもアクセル操作により走行用モータを駆動可能であるため、坂道発進等を容易に行うことができる。
【0015】請求項3の発明によれば、慣性等で走行していてもパーキングブレーキの操作により、素早く停止させることができる。
【出願人】 【識別番号】000003218
【氏名又は名称】株式会社豊田自動織機製作所
【出願日】 平成9年(1997)12月4日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】石田 喜樹
【公開番号】 特開平11−178118
【公開日】 平成11年(1999)7月2日
【出願番号】 特願平9−334578