| 【発明の名称】 |
ハイブリッド電気自動車 |
| 【発明者】 |
【氏名】八木 洋一
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| 【要約】 |
【課題】従来の燃料電池システムでは、水素等の気体の漏れ量が微量である場合には不具合を検出できず、システムの作動を停止して安全対策を講じることが出来ない場合があった。
【解決手段】キーOFFを検出した後に2次電池6が制御装置12によって自動的に充電される。この自動充電時に、ラジエター10のファン11を回転させる指令が、燃料電池システムコントローラ13からファン11へ出力される。ファン11のこの回転により、エンジンフードなどの上面に弱い、ただし溜まった水素を押し流せる程度の空気の流れが発生させられる。従って、既存の水素探知機では検知できない微量な水素が漏れた場合、この気体は空気の流れに乗って排気され、エンジンフードなどの上面に停留するのが防止される。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 2次電池と、この2次電池から電力供給されて回転する車両駆動用モータと、前記2次電池の充電用または前記車両駆動用モータへの電力供給用の燃料電池システムと、前記2次電池の充放電および前記燃料電池システムの作動を制御する制御装置とからなるハイブリッド電気自動車において、キーOFFを検出した後に前記2次電池を自動的に充電する自動充電手段を備え、この自動充電手段による自動充電時にラジエターファンを強制的に連続運転して空気の流れを作り、前記燃料電池システムに発生する気体をこの空気の流れに乗せて排気することを特徴とするハイブリッド電気自動車。 【請求項2】 2次電池と、この2次電池から電力供給されて回転する車両駆動用モータと、前記2次電池の充電用または前記車両駆動用モータへの電力供給用の燃料電池システムと、前記2次電池の充放電および前記燃料電池システムの作動を制御する制御装置とからなるハイブリッド電気自動車において、所定時間以上連続して車両停止状態を検出すると前記2次電池を自動的に充電する自動充電手段と、この自動充電手段による自動充電時にラジエターファンを強制的に連続運転して空気の流れを作り、前記燃料電池システムに発生する気体をこの空気の流れに乗せる排気手段と、アクセル操作が検出されると前記自動充電手段による自動充電を解除する充電解除手段とを備えたことを特徴とするハイブリッド電気自動車。 【請求項3】 自動充電時に、連続運転するラジエターファンの回転数をエンジン冷却時の回転数よりも低く設定すること特徴とする請求項1または請求項2に記載のハイブリッド電気自動車。 【請求項4】 前記燃料電池システムは、運転条件が効率MAXになる点で作動することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のハイブリッド電気自動車。 【請求項5】 前記自動充電手段によって前記2次電池が自動充電されている時に、車両外部に自動充電中であることを表示する外部充電表示装置を備えたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のハイブリッド電気自動車。 【請求項6】 前記燃科電池システム内の燃料電池への燃料供給に異常を検知すると、前記自動充電手段による自動充電を解除する充電解除手段を備えたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のハイブリッド電気自動車。 【請求項7】 外部充電装置に車両が接続されたのを検出すると、前記自動充電手段による自動充電を解除する充電解除手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載のハイブリッド電気自動車。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、車両駆動用モータに電力供給する2次電池が車両停止時に燃料電池システムによって自動(無人)充電されるハイブリッド電気自動車に関し、特にこの自動充電時における安全性が確保されたハイブリッド電気自動車に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来、この種のハイブリッド電気自動車に用いられている燃料電池システムとしては、例えば、特開平8−91804号公報に開示されたものが知られている。このような燃料電池システムが作動すると、その発電過程で水素等の気体が発生する。このような気体が不具合によって装置外に漏れ出すと危険であるため、従来の燃料電池システムでは、気体の漏れが検出されるとシステムの作動を停止して安全対策を講じている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従来の燃料電池システムでは、気体の漏れ量が微量である場合には不具合を検出できず、システムの作動を停止して安全対策を講じることが出来ない場合がある。 【0004】燃料電池を搭載した車両では、微量の漏れが生じても、車両走行中であれば漏れた気体は外気中に拡散するため、燃料電池システムの作動を継続していても問題はない。しかし、車両が停止している場合には、車両の内部に漏れた気体が溜まって問題が生じる場合もある。 【0005】 【課題を解決するための手段】本発明はこのような課題を解決するためになされたもので、2次電池と、この2次電池から電力供給されて回転する車両駆動用モータと、2次電池の充電用または車両駆動用モータへの電力供給用の燃料電池システムと、2次電池の充放電および燃料電池システムの作動を制御する制御装置とからなるハイブリッド電気自動車において、キーOFFを検出した後に2次電池を自動的に充電する自動充電手段を備え、この自動充電手段による自動充電時にラジエターファンを強制的に連続運転して空気の流れを作り、燃料電池システムに発生する気体をこの空気の流れに乗せて排気することを特徴とする。 【0006】また、所定時間以上連続して車両停止状態を検出すると2次電池を自動的に充電する自動充電手段と、この自動充電手段による自動充電時にラジエターファンを強制的に連続運転して空気の流れを作り、燃料電池システムに発生する気体をこの空気の流れに乗せる排気手段と、アクセル操作が検出されると自動充電手段による自動充電を解除する充電解除手段とを備えたことを特徴とする。 【0007】 【発明の実施の形態】次に、本発明によるハイブリッド電気自動車の一実施形態について説明する。 【0008】図1は本実施形態によるハイブリッド電気自動車の概略構成を示すブロック図である。 【0009】モー夕7は車両つまりホイール8を駆動するための主機で、回生時には発電機として機能する。回生電力は電力変換器5を介して2次電池6に充電されて貯えられる。このモータ7を駆動するための駆動電力は、電力変換器5を介して2次電池6から供給される。この際、2次電池6にとっては放電することになる。また、燃料電池システム1で発電された電力も、同じ電力変換器5を介してモータ7に供給され、モータ7の駆動電力になる。燃料電池システム1は、例えば、燃料電池2と、燃科を改質して水素を発生させる改質器4と、燃料電池2へ空気を圧送する圧縮機8とから構成されている。 【0010】制御装置12は、例えば、燃料電池システムコントローラ13とモータコントローラ14と電池コントローラ15とから構成されている。燃料電池システムコントローラ13は、主として、燃料電池システム1へ発電指令を与えたり、ラジエター10のファン11ヘ作動信号aを与えたりする。モータコントローラ14は、電力変換器5への指令を介し、モータ7へ駆動電力を供給させたり、回生電力を2次電池6に充電させたりする制御を行う。電池コントローラ15は、主として、DODセンサ9の信号により2次電池6の状態を検出し、2次電池6への充放電を電力変換器5に指示する。また、これと共に、電池コントローラ15は、外部充電装置17につながるカプラ16からの信号により、外部充電装置17が車両と接続状態にあるか否かを検出し、2次電池6への充放電を電力変換器5に指示する。 【0011】燃料電池システムコントローラ13,モータコントローラ14および電池コントローラ15は相互に通信しており、制御装置12としての全体の指示に矛盾が生じない構成になっている。 【0012】制御装置12には、走行キーのON/OFF信号,アクセル信号および車速信号が与えられる。また、制御装置12にはこの他に、自動充電解除スイッチ22,表示パネル23,スピーカ24および自動充電外部表示ランプ25が接続されている。自動充電解除スイッチ22のON操作により、キーOFF後の自動充電解除信号が制御装置12に与えられる。また、制御装置12はキーOFF後の自動充電時に、自動充電パネル表示信号を車内の表示パネル23へ出力し、同時に自動充電音声信号を車内のスピーカ24へ出力し、さらに自動充電外部表示信号を車外のランプ25へ出力する。表示パネル23はこの信号を受けると自動充電状態を可視表示し、また、スピーカ24はこの信号を受けると自動充電状態である旨を音声で発する。また、ランプ25はこの信号を受けると点灯する。 【0013】図2は本実施形態のハイブリッド電気自動車による2次電池6の自動充電制御処理を示すフローチャートであり、キーOFFサブルーチンとして示してある。メインルーチンは、走行キーのOFF信号をトリガーとしてキーOFFサブルーチンに入る以外は、通常のハイブリッド電気自動車の制御処理と同じであるため、ここでは省略している。 【0014】キーOFFサブルーチンに入ると、まず、2次電池6の充電量が所定量より大きいか小さいかが判断される(図2,ステップ101)。この判断基準の所定量は、例えば、回生電力の充電余裕を残して満充電に近い値、例えば満充電の70%に設定される。充電量が所定量より大きければ判断結果はNoとなり、処理は通常の燃料電池停止ルーチン(ステップ102)に進められ、その後はメインルーチン(省略)ヘ戻る。なお、この燃料電池停止ルーチンは、本発明には直接関係がないので詳述しないが、配管内の水素を窒素で置換するなどして燃料電池システム1を安全に停止できる状態にし、かつ停止させるルーチンである。 【0015】充電量が所定量より小さければ判断結果はYesとなり、制御装置12の制御によってスピーカ24から音声信号が出力され、自動充電の開始がドライバーに知らされる(ステップ103)。続いて、パネル表示信号が制御装置12から表示パネル23へ出力され、車内の表示パネル23に自動充電の開始が可視表示される(ステップ104)。 【0016】次に、充電解除スイッチ22の状態が制御装置12によって調べられる(ステップ105)。充電解除スイッチ22がONになっていて充電解除信号が制御装置12に入力されている場合には、判断結果はYesとなり、ドライバーが自動充電を望んでいないものと判断される。そして、処理は燃料電池停止ルーチン(ステップ102)に入り、その後、メイルーチンヘ戻る。一方、充電解除スイッチ22がOFFになっている場合には判断結果はNoとなり、次に、カプラ16からの信号によって外部充電装置17が車両と接続されているかどうかが判断される(ステップ106)。 【0017】接続されている場合には判断結果はYesとなり、この場合には外部充電装置17による2次電池6の充電が優先させられて、処理は燃料電池停止ルーチン(ステップ102)に入り、メインルーチンヘ戻る。一方、外部充電装置17が車両に接続されていない場合には判断結果はNoとなり、次に、燃料流量計(図示せず)からの燃料流量信号をもとに、燃料供給が正常かどうかが判断される(ステップ107)。この判断は、例えば、燃料流量が規定値と比較されてその偏差が所定値以内かどうかで行われる。 【0018】燃料供給が正常ではないと判断された場合には判断結果はNoとなり、処理は燃料電池停止ルーチン(ステップ102)に入ってメインルーチンヘ戻る。燃料供給が正常な場合には判断結果はYesとなり、次に、燃料電池システムコントローラ13から燃料電池システム1へ発電指令が出される(ステップ108)。これと共に、燃料電池システム1で発電された電力を2次電池6に充電する指令が、電池コントローラ15から電力変換器5へ出力される。この時の燃料電池システム1の発電条件は、燃料電池システム1の効率がMAXとなるように選択される。 【0019】次に、ラジエター10のファン11を回転させる指令aが、燃料電池システムコントローラ13からファン11へ出力される(ステップ109)。燃料電池2の燃料は水素だったり、改質器4によって他の燃料を改質して水素を発生するものであったりする。燃料電池システム1が発電中にファン11をこのように回転させるのは、何らかの異常により、既存の水素探知機では検知できない微量な水素が漏れてエンジンフードなどの上面に停留するのを防止するためである。 【0020】エンジンルーム内を冷却する目的ではないため、ファン11はフル回転させる必要はなく、エンジンフードなどの上面に弱い、ただし溜まった水素を押し流せる程度の空気の流れを発生させる程度の回転で良い。具体的にどこまで回転数を落とすことができるかは、エンジン内のレイアウトやエンジンフード形状にもよるため、実験で定めることになる。ファン11の回転数をこのように落とすことは、エネルギー消費が低下する点からも、また、ファン騒音が低下するという点からも好ましい。 【0021】次に、制御装置12からランプ25へ外部充電表示信号が出力され、ランプ25が点灯し、車外からも自動充電中であることが分かるように処理される(ステップ110)。車外に自動充電中であることを示す表示装置は、ここでは特定のランプ25として説明しているが、充電中と表示するパネルであったりしてもよい。次に、キーON/OFF信号の状態が制御装置12によって調べられ、キーがOFFのままか、またはONに変更されたか否かが判断される(ステップ111)。 【0022】キーがONに変更された場合には判断結果はNoとなり、処理は燃料電池停止ルーチン(ステップ102)に入ってメインルーチンヘ戻る。一方、キーがOFFのままの状態である場合には判断結果はYesとなり、次に、2次電池6の充電量が所定量より大きいか小さいかが再度判断される(ステップ112)。2次電池6の充電量が所定量より大きい場合には判断結果はNoとなり、処理は燃料電池停止ルーチン(ステップ102)に入ってメインルーチンへ戻る。一方、充電量が所定量よりも小さい場合には判断結果はYesとなり、処理はステップ104に戻って上述した制御処理が繰り返される。 【0023】次に、本発明の他の実施形態のハイブリッド電気自動車による2次電池6の自動充電制御処理について説明する。 【0024】上述した実施形態では、走行キーのOFFによって車両停止状態が検出されて自動充電が行われていた。本実施形態では、走行キーがONの状態であっても一定時間以上車両停止状態が続いた場合、自動的に充電モードに入り、車両の始動で充電モードが解除される。なお、車両走行中は常に2次電池6の充電状態が監視されており、充電量が所定量よりも小さくなると、燃料電池システム1が作動して2次電池6は充電される。 【0025】本実施形態によるシステム構成は図1に示す構成と同じであり、自動充電制御処理は図3のフローチャートに示される。 【0026】同フローチャートにおける破線で囲まれた部分の処理は、前述した図2に示すキーOFFサブルーチンと基本的に同じであるため、その説明は省略する。ただし、破線内の処理は、ステップ104の後にステップ206の処理が追加されている点だけ、図2に示す処理と異なっている。このステップ206では、制御装置12に与えられているアクセル信号(図1参照)の状態が判断され、アクセル信号がONと判断されると判断結果はNoとなり、処理は燃料電池充電停止ルーチン(ステップ102)へ入ってメインルーチンへ戻る。一方、アクセル信号がOFFのままであれば判断結果はYesとなり、処理はステップ105へ進められる。すなわち、このステップ206で車両の始動が検出されると、自動充電モードは解除される。 【0027】制御装置12に入力されている車速信号(図1参照)によって車両停止状態が検出されると、処理は車両停止サブルーチンヘ入る。このサブルーチンに入ると、まず、ステップ201で車両停止時間カウント・フラグが0とされる。次のステップ202ではこのカウント・フラグの値が判断され、カウント・フラグ=1ならば判断結果はYesとなり、処理はステップ204へ進められる。カウント・フラグ=1でなければ判断結果はNoとなり、処理はステップ203に移る。このステップ203の処理では、カウント・フラグ=1とされる共に、停止時間をカウントするタイマーT(図示せず)がリセットされてスタートされる。 【0028】ステップ204の処理では、タイマーTの値が所定値より大きいかどうかが判断される。タイマーTの値が所定値よりも小さい場合には判断結果はNoとなり、処理はステップ202へ戻る。一方、タイマーTの値が所定値よりも大きい場合、つまり、車両が所定時間停止している状態が検出された場合には、判断結果はYesとなり、処理はステップ205へ進められる。 【0029】このステップ205では、燃料電池システム1が動作中であるか否かが判断される。動作中でなければ判断結果はNoとなり、処理は破線内のステップ101へ進められる。また、燃料電池システム1が動作中である場合には判断結果はYesとなり、処理は破線内のステップ109へ進められ、ファン11が回転されてエンジンフードなどの上面に弱い空気の流れが発生させられる。 【0030】なお、上述した実施形態では、車両が完全に停止している場合に2次電池6を自動充電する態様について説明した。しかし、車両が完全に停止しておらず、渋滞路で車両が低速走行しているような状況においても、上記実施形態と同様にしてファン11を回転させる構成としてもよい。このような構成によっても上記実施形態と同様な効果が奏される。 【0031】 【発明の効果】以上説明したように本発明では、キーOFF検出後の自動充電時、または車両停止時の自動充電時に、ラジエターのファンを強制的に回転させ、エンジンフード等のエンジン内上面に燃料電池システムから漏れた水素等の気体が溜まらないように構成した。このため、キーOFF後の自動充電時のように無人の車両停止時でも、また、キーONのまま運転者が乗って車両を停止させている時でも、安全に2次電池の自動充電が出来、常に最適な状態から車両を始動させられるという効果が得られる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000003997 【氏名又は名称】日産自動車株式会社
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)12月16日 |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開平11−178116 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)7月2日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−363672 |
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