| 【発明の名称】 |
電気自動車のバッテリ冷却構造および冷却方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】安ヶ平 雅彦
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| 【要約】 |
【課題】外気吸入口から外気排出口に沿ってケース内に配列される複数のバッテリ相互の温度差を抑制する。
【解決手段】車体25のフロア下面25aに装着されたケース23内には、車体前後方向に向けて複数のバッテリセルが配列して収容される。バッテリセルは、ケース23の車体前方側の端部の外気吸入口31a,33aから外気が導入されて冷却され、同後方側の端部の外気排出口33b,33bから外気が排出される。ケース23の車体前後方向ほぼ中央部の上下両面には、バッテリセルを冷却するための外気を導入する外気導入ダクト41が設けられている。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 バッテリが車体前後方向に沿って複数配列して収容されるケースの車体前方側の端部に、前記バッテリを冷却するための外気を吸入する外気吸入口を、同後方側の端部に前記吸入した外気を排出する外気排出口をそれぞれ設け、前記外気吸入口と外気排出口とを連通する前記ケース内の外気通路の途中に、外気導入口を設けたことを特徴とする電気自動車のバッテリ冷却構造。 【請求項2】 外気導入口は、車体前方側端部での外気通路内温度と外気導入口の上流側に近接した位置での外気通路内温度との差と、外気導入口の下流側に近接した位置での外気通路内温度と車体後方側端部での外気通路内温度との差とが、ほぼ等しくなるような位置に設けられていることを特徴とする請求項1記載の電気自動車のバッテリ冷却構造。 【請求項3】 バッテリは、ケース内に形成されたバッテリ収容空間の内面に密着した状態で収容され、外気通路は、前記バッテリ収容空間の外面側に、バッテリ収容空間とは隔離された状態で形成されていることを特徴とする請求項1記載の電気自動車のバッテリ冷却構造。 【請求項4】 外気通路内の外気を強制的に外部に排出する排気用ファンをケースの車体後方側端部付近に設けるとともに、前記排気用ファンの作動停止時に、車両走行時に外気通路内に流入した外気によって開放するワンウェイバルブをケースの車体後方側端部付近に設けたことを特徴とする請求項1記載の電気自動車のバッテリ冷却構造。 【請求項5】 排気用ファンは、外気通路の延長上から外れた位置に配置されていることを特徴とする請求項4記載の電気自動車のバッテリ冷却構造。 【請求項6】 外気導入口は、車体前方側に向けて開口する外気取入口を有する外気導入ダクトを備えていることを特徴とする請求項1記載の電気自動車のバッテリ冷却構造。 【請求項7】 バッテリを収容するケースの車体前方側の端部の外気吸入口から吸入した外気を、車体後方側の端部の外気排出口から排出させて、前記バッテリを冷却する電気自動車のバッテリ冷却方法において、前記外気吸入口と外気排出口とを連通する前記ケース内の外気通路の途中から外気を導入することを特徴とする電気自動車のバッテリ冷却方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、バッテリを駆動源とする電気自動車のバッテリ冷却構造およびバッテリ冷却方法に関する。 【0002】 【従来の技術】バッテリを走行駆動源とする電気自動車は、例えば特開平7−81432号公報に記載されているように、複数のバッテリを搭載したバッテリフレームを車体のフロア下面に取り付けることで、バッテリの搭載を行っている。このような複数のバッテリは、電力消費によって発熱し、高温化することで、性能低下や寿命低下を引き起こすので、バッテリの冷却が必要となる。 【0003】電気自動車におけるバッテリの冷却構造として、例えば図11に示すようなものがある。車体1のフロア下面には、6個のバッテリモジュール3を車体前後方向に配列して収容したバッテリフレーム5が装着されている。バッテリフレーム5の車体前方側におけるバッテリモジュール3の下部側空間には吸気ダクト7が接続されている。吸気ダクト7の外気吸入口7aは、バッテリによって駆動する車両走行用モータ9が収容されるモータルーム11内に開口している。一方、車両後方側におけるバッテリモジュール3の上部側空間には、冷却ファン13を備えた排気ダクト15が接続されている。 【0004】バッテリモジュール3は、8本の円筒形のバッテリセル17が一定の間隔をおいてセルケース19内に収容されており、セルケース19の上下両面には、多数の通気孔19aが設けられている。 【0005】上記したバッテリの冷却構造では、吸気ダクト7から吸入された外気は、バッテリフレーム5内に導入され、セルケース19の通気孔19aを通過することでバッテリセル17が冷却される。冷却後の空気は、冷却ファン13により排気ダクト15を経て強制的に外部に排出される。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このような従来のバッテリ冷却構造では、吸気ダクト7から吸入される外気は、車両後方側程バッテリセル17の熱を受けて高温化し、このため、バッテリフレーム5内に配置されたバッテリセル17の温度は、車両後方側が前方側に比べて高く、この後方側のバッテリセル17の寿命が前方側のものに比べて短くなる傾向にある。 【0007】そこで、この発明は、外気吸入口から外気排出口に沿って配列される複数のバッテリの温度差を抑制することを目的としている。 【0008】 【課題を解決するための手段】前記目的を達成するために、請求項1の発明は、バッテリが車体前後方向に沿って複数配列して収容されるケースの車体前方側の端部に、前記バッテリを冷却するための外気を吸入する外気吸入口を、同後方側の端部に前記吸入した外気を排出する外気排出口をそれぞれ設け、前記外気吸入口と外気排出口とを連通する前記ケース内の外気通路の途中に、外気導入口を設けた構成としてある。 【0009】このような構成の電気自動車のバッテリ冷却構造によれば、外気吸入口からケース内に吸入された外気は、外気通路を通過する際に、ケース内に収容されているバッテリを冷却し、外気排出口から外部へ排出される。この冷却過程で、外気通路の途中に設けた外気導入口から外気が新たにケース内に導入されることで、この導入部より後方側の外気通路内の温度が低下し、これにより高温化しがちな車体後方側のバッテリは、温度上昇が抑えられて車体前方側のバッテリとの温度差が抑制される。 【0010】請求項2の発明は、請求項1の発明の構成において、外気導入口は、車体前方側端部での外気通路内温度と外気導入口の上流側に近接した位置での外気通路内温度との差と、外気導入口の下流側に近接した位置での外気通路内温度と車体後方側端部での外気通路内温度との差とが、ほぼ等しくなるような位置に設けられている。 【0011】上記構成によれば、外気導入口から外気がケース内の外気通路に導入されることで、外気通路内の温度は、車体前方側端部から同後方側端部にかけてより均一化され、これに伴ってケース内に複数設けたバッテリの温度がより均一化される。 【0012】請求項3の発明は、請求項1の発明の構成において、バッテリは、ケース内に形成されたバッテリ収容空間の内面に密着した状態で収容され、外気通路は、前記バッテリ収容空間の外面側に、バッテリ収容空間とは隔離された状態で形成されている。 【0013】上記構成によれば、バッテリ収容空間とは隔離された外気通路の途中に外気が新たに導入されることで、外気導入口より下流側の外気通路内の外気温度が低下し、これに伴い、バッテリ収容空間に収容されているバッテリも、外気導入口より車体後方側ものが温度低下する。 【0014】請求項4の発明は、請求項1の発明の構成において、外気通路内の外気を強制的に外部に排出する排気用ファンをケースの車体後方側端部付近に設けるとともに、前記排気用ファンの作動停止時に、車両走行時に外気通路内に流入した外気によって開放するワンウェイバルブをケースの車体後方側端部付近に設けた。 【0015】上記構成によれば、例えば車両の停止時に排気用ファンが作動することで、外気は外気吸入口から吸入されて外気通路を通過し、外気排出口から排出される。排気用ファンが停止する、例えば車両走行時には、走行風による外気が、外気吸入口から吸入されて外気通路を通過した後外気排出口に至り、ワンウェイバルブを開放させて外部に排出される。 【0016】請求項5の発明は、請求項4の発明の構成において、排気用ファンは、外気通路の延長上から外れた位置に配置されている。 【0017】上記構成によれば、排気用ファンの停止時に、外気吸入口から吸入された外気が、外気通路を経て外気排出口に達すると、この外気は、停止中の排気用ファンによって通気抵抗が増大することなくワンウェイバルブを開放して外部に排出される。 【0018】請求項6の発明は、請求項1の発明の構成において、外気導入口は、車体前方側に向けて開口する外気取入口を有する外気導入ダクトを備えている。 【0019】上記構成によれば、外気は、車体前方側に向けて開口している外気取入口から外気導入ダクトに取り入れられた後、外気導入口からケース内に導入される。 【0020】請求項7の発明は、バッテリを収容するケースの車体前方側の端部の外気吸入口から吸入した外気を、車体後方側の端部の外気排出口から排出させて、前記バッテリを冷却する電気自動車のバッテリ冷却方法において、前記外気吸入口と外気排出口とを連通する前記ケース内の外気通路の途中から外気を導入する冷却方法としてある。 【0021】上記冷却方法によれば、外気通路の途中に設けた外気導入口から外気が新たにケース内に導入されるので、この導入部より後方側の外気通路内の温度が低下し、これにより高温化しがちな車体後方側のバッテリは、温度上昇が抑えられて車体前方側のバッテリとの温度差が抑制される。 【0022】 【発明の効果】請求項1の発明によれば、外気が、外気吸入口からケース内の外気通路を通過することでバッテリを冷却しつつ外気排出口から外部へ排出され、この冷却過程で、外気通路の途中に設けた外気導入口から外気が新たにケース内に導入されるので、この導入部より後方側の外気通路内の温度が低下し、これにより高温化しがちな車体後方側のバッテリは、温度上昇が抑えられて車体前方側のバッテリとの温度差が抑制され、全体としてケース内の複数のバッテリの温度を均一化させることができる。 【0023】請求項2の発明によれば、外気導入口から外気がケース内の外気通路に導入されることで、外気通路内の温度は、車体前方側端部から同後方側端部にかけてより均一化され、これに伴ってケース内に複数設けたバッテリの温度をより均一化させることができる。 【0024】請求項3の発明によれば、バッテリ収容空間とは隔離された外気通路の途中に外気が新たに導入されることで、外気通路内の外気温度が低下し、これに伴い、バッテリ収容空間に収容されているバッテリも、外気導入口より車体後方側のものが温度低下するので、全体としてケース内の複数のバッテリの温度を均一化させることができる。 【0025】請求項4の発明によれば、排気用ファンが停止した状態で、外気吸入口から吸入された外気によって開放するワンウェイバルブを設けたため、停止状態の排気用ファンを外気が通過することによる通気抵抗の増大を防止でき、冷却性能を向上させることができる。 【0026】請求項5の発明によれば、排気用ファンの停止時に、外気吸入口から吸入されて外気通路を経て外気排出口に達する外気が、排気用ファンを通過せずにワンウェイバルブを開放して外部に排出されるので、通気抵抗を低減できて、冷却性能の向上を図ることができる。 【0027】請求項6の発明によれば、外気導入口は、車体前方側に向けて開口する外気取入口を有する外気導入ダクトを備えているので、外気の導入を効率よく行うことができる。 【0028】請求項7の発明によれば、外気通路の途中に設けた外気導入口から外気が新たにケース内に導入されるので、この導入部より車体後方側の外気通路内の温度が低下し、これにより高温化しがちな車体後方側のバッテリは、温度上昇が抑えられて車体前方側のバッテリとの温度差が抑制され、全体としてケース内の複数のバッテリの温度を均一化させることができる。 【0029】 【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図面に基づき説明する。 【0030】図1は、この発明の実施の一形態を示す電気自動車のバッテリ冷却構造を備えた車両の側面図であり、図2は、上記バッテリ冷却構造の分解斜視図である。バッテリを構成する円筒状のバッテリセル21を収容するケース23は、車体前後方向に延長されたものが車幅方向に2個並列に配置された状態で、車体25のフロア下面25aに、ブラケット27を介して装着されている。 【0031】上記ケース23は、アルミニウム製の押し出し材で構成され、図2において車体前方側から見た正面図である図3に示すように、バッテリセル21が収容されるバッテリ収容空間29が上下2段に4個ずつ全部で8個形成されている。これら各バッテリ収容空間29は、車両前後方向に貫通している。 【0032】これらの各バッテリ収容空間29には、バッテリセル21が3個直列に接続された状態で収容される。このため、8個のバッテリ収容空間29を備えた1個のケース23には、24個のバッテリセル21が収容されることになり、ここではケース23を2個を使用しているので、車両全体では48個のバッテリセル21を使用することになる。バッテリセル21は、バッテリ収容空間29の内面にほぼ密着した状態で収容される。 【0033】ケース23におけるバッテリ収容空間29の上部側および同下部側には、車体前後方向に貫通する外気通路としての上部側冷却風導入空間31および下部側冷却風導入空間33がそれぞれ形成されている。この各冷却風導入空間31,33の、車体前方側端部の開口部が外気吸入口31a,33aであり、同車体後方側端部の開口部が外気排出口31b,33bである。さらに、互いに隣接する4個のバッテリ収容空間29相互間にも、車体前後方向に貫通する冷却風導入空間35が形成されている。 【0034】ケース23の車体前後方向両端には、バッテリ収容空間29の開口部を密閉状に閉塞する端子カバー37が、ボルトなどによって固定装着されている。端子カバー37には、装着状態でケース23の冷却風導入空間35に整合する冷却風導入孔37aが形成され、このとき、端子カバー37はケース23の上部側および下部側の各冷却風導入空間31,33を閉塞せず、開放状態としている。 【0035】上記端子カバー37の内面には、バッテリセル21の端子に押し付けられた状態で接触する図示しない端子板が設けられている。この端子板は、1個のケース23内に設けられた24個のバッテリセル21相互を電気的に直列に接続するような形状に形成され、直列接続された両最端部のものからは、図示していないが、リード線などによって外部に引き出される。 【0036】ケース23の車体前後方向ほぼ中央の上面および下面には、上部側冷却風導入空間31および下部側冷却風導入空間33にそれぞれ連通する外気導入口としての連通孔39が形成されている。この連通孔39を覆うように、ケース23の上下両面には、外気導入ダクト41が装着される。外気導入ダクト41は、ケース23に装着された状態で車体前方側に向けて開口する外気取入口43を有するとともに、車体後方側には外気取入口43から取り入れられた外気が連通孔39にスムーズに入り込むように傾斜面41aが形成されている。外気導入ダクト41の周囲には取付用フランジ部42が形成され、この取付用フランジ部42を利用してボルトによりケース23に固定される。 【0037】上記連通孔39が形成される車体前後方向位置は、車体前方側端部での上部側,下部側の各冷却風導入空間31,33内温度と連通孔39の上流側に近接した位置での上部側,下部側の各冷却風導入空間31,33内温度との差と、連通孔39の下流側に近接した位置での上部側,下部側の各冷却風導入空間31,33内温度と車体後方側端部での上部側,下部側の各冷却風導入空間31,33内温度との差とが、ほぼ等しくなるような位置としてある。 【0038】並列配置された2個のケース23の車体前後方向後端部側には、排気ダクト45が装着される。排気ダクト45は、車体前方側の開口部にケース23の端部が挿入された状態で、上下両面から図示しないボルトによりケース23に固定される。図4はケース23に排気ダクト45が装着された状態の平面図、図5は同側面図、図6は同背面図である。 【0039】排気ダクト45の上面の車幅方向中央部には、上方に突出する膨出部47が形成され、この膨出部47の内面の凹部には排気用ファン49が取り付けられている。排気用ファン49が設けられた位置の排気ダクト45の後面にはファン用開口部51が形成され、このファン用開口部51から外気が排出される。排気用ファン49は、凹部に入り込んだ状態で設けられているので、特に下部側冷却風導入空間33および冷却風導入空間35の延長上から外れた位置に配置されることになる。 【0040】また、排気ダクト45の後面の、2個のケース23の後方側に対向する位置には、図6に示すように、二つの矩形状のフラップ用開口部53が相互に隣接して形成され、このフラップ用開口部53に、ワンウェイバルブとしてのフラップ55が上下方向に沿って複数設けられている。このフラップ55は、排気用ファン49の停止時に、車両走行時に外気通路内に流入する外気となる走行風により開放状態となる。 【0041】フラップ55は、図7にフラップ用開口部53から取り外した状態の斜視図として示すように、全体として左右に長い板状を呈し、その左右両端の上部に支持突起57が形成されている。この支持突起57は、フラップ用開口部53の左右両側面に形成された支持穴59に回動可能に挿入され、これによりフラップ55は前後両面が自重によって鉛直状態となるよう吊り下げ支持されて、フラップ用開口部53に取り付けられることになる。 【0042】フラップ55の上面および下面は、図6のA−A断面図である図8(a)に示すように、右下がりの傾斜面61および63に形成されるとともに、フラップ用開口部53の上下両面も、同様に右下がりの傾斜面65,67となっており、各フラップ55相互は上下に近接した状態で配置されている。また、フラップ用開口部53の左右両側部には、フラップ55の左右両端の内面部分を支持する支持板69が形成されている。 【0043】このような構成の電気自動車のバッテリ冷却構造によれば、車両停止時には、排気用ファン49が作動することで、ケース23の車体前方側端部の冷却風導入空間31,33,35から外気がケース23内に導入されるとともに、外気導入ダクト41からも外気がケース23内に導入され、この導入された外気により、バッテリ収容空間29の内面に密着している発熱したバッテリセル21は直接外気に触れることなく、冷却される。バッテリセル21を冷却した後の外気は、排気用ファン49を介してファン用開口部51から外部に排出される。 【0044】ケース23の車体前後方向の途中に設けた外気導入ダクト41により、新たに外気をケース23内に導入しているので、高温化しがちな車体後方側のバッテリセル21の温度上昇が抑制され、車体前後方向に配列して設けた複数のバッテリセル21の温度差が小さくなり、バッテリ全体として均一な温度が得られるものとなる。 【0045】図9は、図中で左側を外気吸入側、同右側を外気排出側としてバッテリセル21の車体前後方向位置に対するバッテリセル21の温度および外気通路内の外気温度を示したものであり、位置Sが外気導入ダクト41による外気導入位置(連通孔39を設けた位置)を示す。なお、ここではバッテリセル21に対して冷却しない場合でのバッテリセルの温度を、一点鎖線pで示すように、70℃とした場合を想定している。 【0046】また、二点鎖線qは、外気導入用の連通孔39が設けられていない場合の外気通路内温度で、外気導入ダクト41から外気を導入することによって、外気導入位置Sより後方側の外気温度が破線rで示すように低下するものとなる。 【0047】このように、外気通路内温度が外気導入ダクト41から外気を導入することによって、途中で低下するので、バッテリセル21は、実線tで示すように、外気導入位置S付近にあるものがその直前のものに対して温度低下し、さらにその下流側に位置するバッテリセル21の温度上昇も抑制されたものとなり、複数あるバッテリセル21全体として温度が均一化されることになる。 【0048】外気導入用の連通孔39が設けられていない場合には、外気吸入側から位置Sを結ぶ直線tの延長線上の破線uのように、外気吸入側端部のバッテリセル温度が50℃であったものが、外気排出側端部の同温度が60℃と、10℃もの温度差が発生しているが、外気導入ダクト41から外気を導入することで、排出側端部のバッテリセル21の温度は53℃程度と低く抑えられている。 【0049】外気導入ダクト41による外気導入位置S、すなわち連通孔39が形成される車体前後方向位置は、車体前方側端部での上部側,下部側の各冷却風導入空間31,33内温度と連通孔39の上流側に近接した位置での上部側,下部側の各冷却風導入空間31,33内温度との差と、連通孔39の下流側に近接した位置での上部側,下部側の各冷却風導入空間31,33内温度と車体後方側端部での上部側,下部側の各冷却風導入空間31,33内温度との差とが、ほぼ等しくなるような位置としてあるので、複数あるバッテリセル21の温度のより均一化が可能となる。 【0050】一方、車両走行時には、排気用ファン49は停止し、外気となる走行風が、ケース23の車体前方側端部の冷却風導入空間31,33,35からケース23内に導入されるとともに、外気導入ダクト41からもケース23内に導入され、この導入された外気により、排気用ファン49の作動時と同様に、バッテリセル21が冷却される。 【0051】そして、この場合の冷却後の外気は、図8(b)に示すように、排気ダクト45の後端に位置するフラップ55を開放させてフラップ用開口部53から外部に排出される。このため外気は、排気用ファン49がケース23の上部に配置されることもあって、排気用ファン49を通過することはなく、通気抵抗が低減されて冷却効果が向上する。 【0052】図10は、前記図2の構成に加え、ケース23の車体後方側の外側面に、側部外気導入ダクト71を設けた例である。側部外気導入ダクト71は車体前方側の端部に外気取入口73が設けられ、外気取入口73から取り入れた外気は、ケース23の側面に冷却風導入空間31,33に連通するよう形成された図示しない外気導入口となる連通孔を通して冷却風導入空間31,33に導入される。この例では、車体後方側のバッテリセル21の温度低下が充分でない場合に、特に有効である。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000003997 【氏名又は名称】日産自動車株式会社
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)12月10日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】三好 秀和 (外8名)
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| 【公開番号】 |
特開平11−178115 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)7月2日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−340371 |
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