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【発明の名称】 電動車両用補助電源装置
【発明者】 【氏名】濱浦 紀代輝

【氏名】藤井 啓之介

【要約】 【課題】従来の電動車両特に電気自動車は走行中搭載電池がバッテリーダウンした場合即走行不能となり運転者に不安を与えるばかりでなく、交通に支障をきたす等の問題があり、該車両を受電設備と充電設備のある場所まで牽引が必要となる等電気自動車普及の阻害要因となっている。

【解決手段】上記課題を解決するために、本発明の補助電源装置は、主電池を短時間に大電流で充電するため主電池の110%から140%と定格電圧が高い二次電池を用い、二次電池による主電池に対する充電の開始又は停止をコントロールする制御回路及びリミットスイッチと連動する開閉器を設けるという手段を講じた。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 電動車両の動力源として搭載された主電池の電気容量及び電圧と比較して30%以下の電気容量で110%以上140%以下の電圧からなる二次電池を有し、二次電池による主電池に対する充電の開始又は停止をコントロールする制御装置及びリミットスイッチと連動する開閉器を設けたことを特徴とする電動車両用補助電源装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電動車両特に電気自動車における主電池のバッテリーダウンを救済する補助電源装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、補助電源に類する装置は存在せず、従って電動車両に補助電源装置は装備されていなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の電動車両特に電気自動車は走行中搭載電池がバッテリーダウンした場合即走行不能となり運転者に不安を与えるばかりでなく、交通に支障をきたす等の問題があり、該車両を受電設備と充電設備のある場所まで牽引が必要となる等電気自動車普及の阻害要因となっている。
【0004】本発明は、電動車両が万一走行中搭載電池がバッテリーダウンしても特別な受電設備や充電設備を必要とせず場所も選ばず即車両を走行可能とする電動車両用補助電源装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決する手段】上記目的を達成するために、本発明の補助電源装置においては、補助電源装置の電源として主電池と比較して極めて小型で高電圧の二次電池を使用することにより通常の走行時には負担にならず、且つ大電流による急速充電を実現、それにより走行による放電のため不活性化した主電池電極の表面を短時間で活性化することにより電動車両の走行を可能にするものである。
【0006】現在、上記の電動車両用の主電池として最も普及し使用されている鉛蓄電池の電気エネルギー総量(容量)は電極の活物質量に比例し、取り出す電流が大きくなるに従って減少する、この電気容量により電動車両の走行可能距離が決まる。
【0007】但し、現実には電動車両を停止状態から発進するときには走行中に比して5から10倍の大電流が必要となり、その時電圧は大幅に低下し電気容量を残しながら発進不可即ち走行不能となるケースが大半である。
【0008】この場合の鉛蓄電池の放電挙動は上記の電極の活物質量ではなく、電極の表面積と電極の表面付近の活物質と電解液の状態により大きく左右されることは知られている。
【0009】即ち発進時に必要な大電流を得るには電極の表面部の活性化が絶対条件であり放電が進んだ鉛蓄電池はこの部分が不活性になっているため電圧が低下し電気容量を20から40%も残しながら走行不能となってしまうのである。
【0010】これを解決するためには、主電池を短時間に大電流で充電する方法が最も効果的であるが電動車両の場合走行不能となる場所も時もわからず突然発生するため従来の技術では対処方法がなかった。
【0011】上記課題を解決するために、本発明の補助電源装置は、主電池を短時間に大電流で充電するため主電池の110%から140%と定格電圧が高い二次電池を用い、二次電池による主電池に対する充電の開始又は停止をコントロールする制御回路及びリミットスイッチと連動する開閉器を設けるという手段を講じた。
【0012】
【発明の実施の形態】
【実施例】発明の実施の形態を実施例にもとづき図面を参照して説明する。図1は本発明の電動車両用補助電源装置の実施例の回路図、図2はアクセルレバーとリミットスイッチの関係図で(a)は停車状態(b)は走行状態を示す、図3は従来の主電池の放電・走行特性図、図4は本発明の補助電源装置を用いた場合の主電池の放電・走行特性図である。
【0013】本実施例の電動車両用補助電源装置は、二次電池1とソーラーセル2と主電池3への充電のタイミングをコントロールする制御装置4、アクセルレバー5及びリミットスイッチ6と連動する開閉器7と主スイッチ8により構成され、二次電池1からソーラーセル2への逆流防止のためダイオード9が設けられている。
【0014】二次電池1は、この電動車両用補助電源装置の電源となるものでありその定格電圧を充電の対象となる主電池3の110%から140%に設定する、これは110%以下では継続して主電池3の活性化に必要な充電電流を取り出すことができず140%以上の高電圧では主電池及び電動車両の電子部品を破損する恐れがあるため設定できない。又、二次電池1はその電気容量を電動車両の走行用として使用するのではなく主電池3の活性化のための短時間急速充電用として使用するのが目的であるため、車両重量を考慮すると主電池3の30%以下の容量で十分であり10%程度でもその目的を果たすことができる。
【0015】なお、上記の結果を得るためには充電のタイミングをコントロールする制御装置4により二次電池1による充電を主電池3の端子電圧が一定以下になり、かつ車両停車中のみに実施する必要があり連続充電を行った場合はこの結果は得られない。即ち、連続充電すると二次電池1の電気エネルギーが単に走行用として使用されてしまい主電池3の電極表面部活性化のための充電用として使用できないためである。
【0016】なお、二次電池1を常に満充電状態にしておくことも重要でありそのためにはソーラーセル2による維持充電が有効であり、ソーラーセル2の定格発電電気量は二次電池1の容量の500分の1以上が望ましい。
【0017】次に実施例に従って本発明の補助電源装置の使用方法を説明すると、電動車両が走行不能もしくは、いちじるしく走行状態が悪化した時、主スイッチ8をONにすると主電池3の電圧が一定値以下で、かつ停車中のみ制御装置4と連動した開閉器7が閉回路となり、主電池3より電圧の高い補助電源装置の二次電池1により主電池3が充電され、その電極の表面部が活性化でき走行開始時に必要な大電流の取りだしが可能となり該電動車両は走行可能状態となる。
【0018】なお、この停車中のみ開閉器7を閉回路にすることは、図2に示す如く車両のアクセルレバー5と連動するリミットスイッチ6との組み合わせにより容易に得ることができる。
【0019】
【発明の効果】本発明の電動車両用補助電源装置は、電池で電池を充電する方法のため特別な受電設備や充電装置を必要とせず、いつでもどこでも大電流による充電が可能となり主電池の電極の表面部が活性化され、電動車両は走行不能状態から脱出でき、かつ残存電気容量を有効に使用できるため従来の車両に比較して30から50%も走行距離が増加する。
【0020】これを具体的な実施例で示すとDC72V・60Ah(12V60Ah×6個)主電池3に対してDC84V7Ah(12V7Ah×7個)の二次電池1による実車テスト結果を図3及び図4の放電特性図で示すとおりとなる。即ち、図3の場合の走行距離は35kmに対し図4では48kmに増加しており、距離にして13km・37%の性能改善となる。この実施例における主電池3に対する二次電池1電圧比は116.7%であり、容量比は11.7%であるからその投入量を上回る効果が得られことを実証している。もちろん、走行不能後本補助電源により更に13kmの走行が可能となりその役割は十分果たしている。以上のとおり本発明により運転者の不安、交通に支障をきたす突然の走行不能は解消されその効果は極めて大である。
【0021】
【出願人】 【識別番号】598005340
【氏名又は名称】有限会社エム・デイ・ピープランニング
【出願日】 平成9年(1997)11月28日
【代理人】
【公開番号】 特開平11−164411
【公開日】 平成11年(1999)6月18日
【出願番号】 特願平9−364269