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【発明の名称】 搬送機のレール走行装置における給電装置
【発明者】 【氏名】広瀬 利明

【氏名】松本 壮司

【要約】 【課題】

【解決手段】トロリーレール13に接触し得る集電子7を設けた給電ランナー3と、電動リフト8を支持する搬送ランナー4とに分け、給電ランナー3と搬送ランナー4とそれらの間の両連動ランナー5,6とを各給電ケーブル14により接続した。搬送ランナー4が到達する搬送位置P(例えば湿気の多い作業場所など)までトロリーレール13の端部13aを延設することなく、搬送位置Pから離れた領域Sの境までトロリーレール13の端部13aを延設するだけで、トロリーレール13から給電ランナー3の集電子7と各給電ケーブル14と搬送ランナー4の給電配線16とを経て電動リフト8の昇降用電動モータ12に給電できる。各ランナー3,4,5,6の両走行用電動モータにも各給電ケーブル14から給電できる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 走行レールにランナー群を走行移動可能に支持し、このランナー群中には、走行レールに沿って延設したトロリーレールに接触し得る集電子を設けた給電ランナーと、搬送物を支持する搬送ランナーとを有し、走行レールに沿う方向へ互いに離間するように走行レールに沿って並べたこの給電ランナーと搬送ランナーとを給電ケーブルにより接続したことを特徴とする搬送機のレール走行装置における給電装置。
【請求項2】 ランナー群中には、給電ランナーと搬送ランナーとの間で連動ランナーを有し、給電ケーブルは、この給電ランナーと連動ランナーとの間を接続する給電ケーブルと、この連動ランナーと搬送ランナーとの間を接続する給電ケーブルとを有していることを特徴とする請求項1に記載の搬送機のレール走行装置における給電装置。
【請求項3】 搬送物は電動リフトであって昇降用電動モータを有し、この昇降用電動モータは集電子を介して給電ケーブルから給電されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の搬送機のレール走行装置における給電装置。
【請求項4】 給電ランナー及び搬送ランナーはそれぞれ走行用電動モータを有し、この給電ランナーの走行用電動モータは集電子から給電され、この搬送ランナーの走行用電動モータは集電子を介して給電ケーブルから給電されていることを特徴とする請求項1または請求項2または請求項3に記載の搬送機のレール走行装置における給電装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、電動リフト等の搬送物を移動させる各種搬送機で、走行レールに対しランナーを走行移動可能に支持したレール走行装置において、電動リフトやランナーなどに給電する装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のレール走行装置においては、トロリー線が走行レールに沿って設けられ、搬送ランナーに設けられた集電子がこのトロリー線に接触している。この搬送ランナーに電動リフト等の搬送物が吊下され、このトロリー線から集電子を経てこの電動リフト等の搬送物に給電される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、搬送ランナーが到達する搬送位置までトロリー線が延設されているため、搬送位置における環境(例えば湿気の多い作業場所など)によっては、漏電に対する何らかの安全策が必要となり、場合によってはトロリー線を利用できなくなる。トロリー線に代わる手段として、搬送ランナーに電源コードを接続した場合、搬送物の移動に合わせて電源コードを案内しなければならないので、搬送物の移動可能距離に限度がある。また、搬送物にバッテリーを搭載した場合、バッテリーの管理に手間を要するばかりでなく、バッテリーの重量により搬送負荷が大きくなるとともに、バッテリーの容量により搬送物が大型化する。従って、トロリー線を利用することが望ましい。
【0004】本発明は、トロリー線を利用することを前提に、漏電に対する安全策を提供することを目的にしている。
【0005】
【課題を解決するための手段】後記実施形態の図面(図1〜3)の符号を援用して本発明を説明する。請求項1の発明にかかる搬送機のレール走行装置においてその給電装置は、下記のように構成されている。
【0006】走行レール(1)にランナー群(2)を走行移動可能に支持している。このランナー群(2)中には、走行レール(1)に沿って延設したトロリーレール(13)に接触し得る集電子(7)を設けた給電ランナー(3)と、搬送物(8)を支持する搬送ランナー(4)とを有している。走行レール(1)に沿う方向へ互いに離間するように走行レール(1)に沿って並べたこの給電ランナー(3)と搬送ランナー(4)とを給電ケーブル(14)により接続している。
【0007】請求項2の発明は、請求項1の発明に下記の構成を追加している。ランナー群(2)中には、給電ランナー(3)と搬送ランナー(4)との間で連動ランナー(5,6)を有している。給電ケーブル(14)は、この給電ランナー(3)と連動ランナー(5,6)との間を接続する給電ケーブル(14)と、この連動ランナー(5,6)と搬送ランナー(4)との間を接続する給電ケーブル(14)とを有している。
【0008】請求項3の発明は、請求項1または請求項2の発明に下記の構成を追加している。搬送物は電動リフト(8)であって昇降用電動モータ(12)を有している。この昇降用電動モータ(12)は集電子(7)を介して給電ケーブル(14)から給電されている。
【0009】請求項4の発明は、請求項1または請求項2または請求項3の発明に下記の構成を追加している。給電ランナー(3)及び搬送ランナー(4)はそれぞれ走行用電動モータ(11)を有している。この給電ランナー(3)の走行用電動モータ(11)は集電子(7)から給電され、この搬送ランナー(4)の走行用電動モータ(11)は集電子(7)を介して給電ケーブル(14)から給電されている。
【0010】
【発明の実施形態】以下、本発明の一実施形態にかかる搬送機のレール走行装置を図面を参照して説明する。
【0011】<搬送機のレール走行装置の概要>図1に示すように、搬送機は、直線状に延設された走行レール1と、この走行レール1に対し走行移動可能に支持されたランナー群2とを備えている。このランナー群2は、集電子7が設けられた給電ランナー3と、搬送物として電動リフト8が吊下された搬送ランナー4と、この給電ランナー3と搬送ランナー4との間の両連動ランナー5,6とを有している。この各ランナー3,4,5,6は、走行レール1に沿う方向へ互いに離間するように走行レール1に沿って並べられ、電動リフト8とともに一体となって移動する。
【0012】図1、図2(a)及び図3に示すように、前記各ランナー3,4,5,6はボックス9の両側に車輪10を有している。この各ランナー3,4,5,6のボックス9内には、それぞれ、一方の車輪10を回転させる走行用電動モータ11(概略的図示)と、他方の車輪10を回転させる走行用電動モータ11(概略的図示)とを有している。前記電動リフト8は、操作スイッチ12aにより入り切りされる昇降用電動モータ12を有している。
【0013】<前記レール走行装置に設置された給電装置>図1及び図3(a)に示すように、走行レール1内にはその延設方向に沿ってトロリーレール13(トロリー線)が取り付けられている。図1に示す搬送位置P(例えば湿気の多い作業場所など)から離れた領域Sの境まで、このトロリーレール13の端部13aが延設されている。前記給電ランナー3の集電子7はこのトロリーレール13に接触している。この給電ランナー3と連動ランナー5との間、両連動ランナー5,6間、連動ランナー6と搬送ランナー4との間には、それぞれ、可撓性を有する給電ケーブル14が接続されている。この給電ケーブル14内には複数の給電配線が通っている。
【0014】トロリーレール13から集電子7を介して給電ランナー3の走行用電動モータ11に給電される。この集電子7から各給電ケーブル14を介して両連動ランナー5,6及び搬送ランナー4の走行用電動モータ11に給電される。搬送ランナー4の吊下軸15内を通る給電配線16が電動リフト3に導入されて昇降用電動モータ12に接続されている。各給電ケーブル14からこの給電配線16を介して昇降用電動モータ12に給電される。
【0015】なお、連動ランナー5にはファン17が取り付けられている。このファン17は、走行レール1内に入った湿気をトロリーレール13や給電ランナー3の集電子7に与えなようにするためのものである。
【0016】この各ランナー3,4,5,6の両走行用電動モータ11が駆動して両車輪10が回転すると、各ランナー3,4,5,6は、各給電ケーブル14により互いに連動しながら一体となって、電動リフト8とともに移動する。その場合、各ランナー3,4,5,6の両走行用電動モータ11は、給電ランナー3がトロリーレール13の端部13aで停止するように駆動制御される。
【0017】<本実施形態の特徴>本実施形態は下記*の特徴を有する。
* トロリーレール13に接触し得る集電子7を設けた給電ランナー3と、搬送物としての電動リフト8を支持する搬送ランナー4とに分け、この給電ランナー3と搬送ランナー4とを給電ケーブル14により接続した。そのため、図1に示すように、搬送ランナー4が到達する搬送位置P(例えば湿気の多い作業場所など)までトロリーレール13の端部13aを延設することなく、この搬送位置Pから離れた領域Sの境までトロリーレール13の端部13aを延設するだけで、トロリーレール13から給電ランナー3の集電子7と各給電ケーブル14と搬送ランナー4の給電配線16とを経て電動リフト8の昇降用電動モータ12に給電することができる。また、各ランナー3,4,5,6の両走行用電動モータ11にも各給電ケーブル14から給電することができる。従って、例えば湿気の多い作業場所などでトロリーレール13(トロリー線)を利用することを前提に、漏電に対する安全策を図ることができる。
【0018】* 給電ランナー3と搬送ランナー4との間で連動ランナー5,6を有し、これらを各給電ケーブル14により接続している。従って、図1に示すように、搬送位置Pからトロリーレール13の端部13aまでの距離Lを大きく取って漏電を確実に防止することができる。また、この距離Lを大きく取った場合にあっても、各ランナー3,4,5,6間を接続する給電ケーブル14を短くすることができ、各ランナー3,4,5,6の移動に伴う給電ケーブル14の保持を行い易くなる。
【0019】〔他の実施形態〕前記実施形態以外にも下記*のように構成してもよい。
* 図2(b)に示すように、コーナーを有する走行レール1の場合、各ランナー3,4,5,6は両車輪10の回転速度差により方向転換して移動する。この場合、給電ケーブル14はコーナーで撓む。
【0020】* 図示しないが、トロリーレール13の端部13aである領域Sの境で壁を設けた場合には、搬送位置Pからトロリーレール13の端部13aまでの距離Lを小さくすることができる。
【0021】* 給電ランナー3と搬送ランナー4との間の連動ランナー5,6を省略し、給電ランナー3と搬送ランナー4とを給電ケーブル14で直接接続する。
* 図示しないが、搬送物としては、電動リフト3以外に、搬送ランナー4上に支持された台車であってもよく、この台車上の機器に給電される。
【0022】
【発明の効果】請求項1の発明にかかるレール走行装置の給電装置によれば、例えば湿気の多い作業場所などの搬送位置(P)でトロリーレール(13)を利用することを前提に、漏電に対する安全策を図ることができる。
【0023】請求項2の発明によれば、請求項1の発明の効果に加え、搬送位置(P)からトロリーレール(13)までの距離(L)を大きく取って漏電を確実に防止することができるとともに、この距離(L)を大きく取った場合にあっても各ランナー(3,4,5,6)間を接続する給電ケーブル(14)を短くして各ランナー(3,4,5,6)の移動に伴う給電ケーブル(14)の保持を行い易くすることができる。
【0024】請求項3の発明によれば、請求項1または請求項2の発明の効果に加え、電動リフト(8)の昇降用電動モータ(12)に給電することができる。請求項4の発明によれば、請求項1または請求項2または請求項3の発明の効果に加え、各ランナー(3,4,5,6)の走行用電動モータ(11)に給電することができる。
【出願人】 【識別番号】000237835
【氏名又は名称】富士変速機株式会社
【出願日】 平成9年(1997)10月20日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
【公開番号】 特開平11−122704
【公開日】 平成11年(1999)4月30日
【出願番号】 特願平9−287030