| 【発明の名称】 |
集電装置における摺板構造 |
| 【発明者】 |
【氏名】中村 一夫
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| 【要約】 |
【課題】クレーン等の走行台車に、トロリ線に対して摺動しながら給電するパンタグラフ形式の集電装置における摺板構造において、トロリ線に摺接する摺板の偏摩耗に対処し、摺板の耐用時間を長くするようにした集電装置における摺板構造を提供すること。
【解決手段】パンタグラフの取付台に、左右に分割した摺板2A,2Bを配設し、摺板2A,2Bが摩耗した場合、摺板2A,2Bを横方向に移動して左右を入れ替えるように構成する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 パンタグラフ(P)の上部に取り付け、トロリ線(T)に対して摺動しながら集電する集電装置における摺板構造において、パンタグラフ(P)の取付台(1)に、左右に分割した摺板(2A,2B)を配設し、該摺板(2A,2B)が摩耗した場合、摺板(2A,2B)を横方向に移動して左右を入れ替えるように構成したことを特徴とする集電装置における摺板構造。 【請求項2】 摺板(2A,2B)を、それぞれ複数枚の摺板片(21)で構成し、該摺板片(21)間に減摩材(22)を配設したことを特徴とする請求項1記載の集電装置における摺板構造。 【請求項3】 摺板片(21)の端縁(21b)により、減摩材(22)を抜け止め状に保持するようにしたことを特徴とする請求項1又は2記載の集電装置における摺板構造。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、集電装置における摺板構造に関し、特に、クレーン等の走行台車に、トロリ線に対して摺動しながら給電するパンタグラフ形式の集電装置における摺板構造において、トロリ線に摺接する摺板の偏摩耗に対処し、摺板の耐用時間を長くするようにした集電装置における摺板構造に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来、クレーン等の走行台車に、トロリ線に対して摺動しながら給電するパンタグラフ形式の集電装置においては、図6に示すように、集電を確実に行うために、張架したトロリ線Tに対して所定の接触圧を掛けるようにして摺板20を摺接するようにしている。 【0003】ところで、この集電装置の摺板20には、トロリ線Tの摩耗を防止するために、通常、トロリ線Tより柔らかい材質からなる金属製、例えば、銅系の焼結合金等を用いた導体が用いられ、パンタグラフPの上部にトロリ線Tの張架方向と同方向に傾動可能に取り付けた取付台1にビス又はボルト24等(本明細書において、「ビス」という。)にて固定(本明細書において、「ビス止め」という。)するようにしている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】ところで、トロリ線を一定区間毎に蛇行するように張架し、パンタグラフの摺板をその全幅に亙って均一に摩耗するようにしている電車用トロリ線に対して、クレーン等等の走行台車に給電を行うトロリ線は、その全長が短いため、通常、略直線状に張架されているため、摺板20は、トロリ線Tに対して常に一定箇所において摺接し、図6(A)、(B)に示すように、摺板20のほぼ中央部分が溝形dに偏摩耗することとなる。このように偏摩耗した摺板20は、それ以外の箇所では摩耗していなくても新しいものと交換する必要があり、摺板の耐用時間が短いという問題があった。 【0005】本発明は、上記従来の集電装置の有する問題点に鑑み、クレーン等の走行台車に、トロリ線に対して摺動しながら給電するパンタグラフ形式の集電装置における摺板構造において、トロリ線に摺接する摺板の偏摩耗に対処し、摺板の耐用時間を長くするようにした集電装置における摺板構造を提供することを目的とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、本発明の集電装置における摺板構造は、パンタグラフの上部に取り付け、トロリ線に対して摺動しながら集電する集電装置における摺板構造において、パンタグラフの取付台に、左右に分割した摺板を配設し、該摺板が摩耗した場合、摺板を横方向に移動して左右を入れ替えるように構成したことを特徴とする。ここで、「左右」とは、トロリ線Tの張架方向と直交する方向を意味する。 【0007】この集電装置における摺板構造は、パンタグラフの取付台に、左右に分割した摺板を配設し、該摺板が摩耗した場合に、摺板を横方向に移動して左右を入れ替えることにより、摺板の未摩耗部分をトロリ線と接触するパンタグラフの取付台の中央部に位置させ、摺板を継続して使用することができる。 【0008】この場合において、摺板を、それぞれ複数枚の摺板片で構成し、該摺板片間に減摩材を配設することができる。 【0009】これにより、摺板片の摩耗を軽減することができる。 【0010】また、摺板片の端縁により、減摩材を抜け止め状に保持するように構成することができる。 【0011】これにより、摺板片を取付台に取り付けるだけで、減摩材を固定することができ、摺板の入れ替え作業及び交換作業等を簡易に行うことができる。 【0012】 【発明の実施の形態】以下、本発明の集電装置における摺板構造の実施の形態を図面に基づいて説明する。 【0013】図1〜図3に本発明の集電装置における摺板構造の第1実施例を示す。この集電装置における摺板構造は、パンタグラフPの上部に取り付ける取付台1に、左右(トロリ線Tの張架方向と直交する方向)に分割した摺板2A,2Bを配設して構成するようにしている。 【0014】この摺板2A,2Bは、同じ構造であるので、一方の摺板2Aについてその構造を説明する。摺板2Aは、図1に示すように、全体として、所定の大きさの取付台1の半分の大きさを有し、トロリ線Tより柔らかい材質からなる金属製、例えば、銅系の焼結合金等を用いた導体からなる2枚の摺板片21,21の間に、カーボン製等の減摩材22を、摺板片21,21の傾斜面に形成した端縁21b,21bにより減摩材22を両側から挟んで、抜け止め状に保持するようにして配し、摺板片21,21をビス3にて取付台1に固定するようにする。 【0015】この場合において、トロリ線Tと摺板片21を固定するビス3が接触しないように、摺板片21には、ビス3の頭部を納める有底孔21aを形成するようにする。 【0016】また、減摩材22は、上面側が狭い幅となる台形に形成し、2枚の摺板片21,21の傾斜面に形成した端縁21b,21bにより減摩材22を両側から挟んで、抜け止め状に保持するようにし、これにより、摺板片21を取付台1にビス止めすることにより、減摩材22が摺板片21,21を介して取付台1に固定されるようにする。 【0017】このように、摺板片21,21の間に減摩材22を配設するとともに、摺板片21を取付台1にビス止めすることにより、摺板片21の摩耗を軽減することができるとともに、後述の摺板2A,2Bを横方向に移動して左右を入れ替えたり、摺板2A,2B自体を交換する作業を簡易に行うことができるものとなる。 【0018】取付台1は、トロリ線Tの両側方位置となる両端に、上方へ突出するガイド片1a,1aを一体に形成する。この場合、ガイド片1aは、トロリ線Tが摺板2A,2Bの上面より離脱するのを防止するために、摺板2A,2Bの上面より上方に突出するように、その突出高さを定めるようにする。 【0019】図2に取付台1が取り付けられるパンタグラフPの一例を示す。このパンタグラフPは、クレーン等の走行台車(図示せず)に固定する碍子11,11に架台12を取り付け、この架台12の両端に支軸13,13を介して下部アーム14,14を取り付けるとともに、この各下部アーム14,14の上部に枢軸16,16を介して上部アーム15,15を取り付けるようにする。この2本の上部アーム15,15の上端に取付台1の下部に突設したブラケット1bを枢軸1sを介して取り付け、かつ取付台1が鉛直線上を上下動するように、下部アーム14,14間にリンク17,17を枢軸17a,17a,17b,17bを介して架設するようにする。また、下部アーム14と上部アーム15に支持した軸18sの間にばね18を張架することにより、トロリ線Tに対して所定の接触圧が掛かるようにするとともに、上部アーム15,15の上端に取付台1の下部に突設したブラケット1bを取り付ける枢軸1sに取付台1の下面に当接するばね19,19を配設することにより、取付台1が水平になるように付勢して摺板2A,2Bの摺板片21がトロリ線Tに摺接するようにし、集電が確実に行えるようにしている。 【0020】次に、上記実施例の集電装置における摺板構造の作用について説明する。パンタグラフPにて、トロリ線Tに対して所定の接触圧が掛かるようにするとともに、取付台1が水平になるように付勢して摺板2A,2Bがトロリ線Tに安定して摺接することにより、トロリ線Tより集電装置を介して走行台車へ給電が行われる。 【0021】走行台車の往復走行に際して摺板2A,2Bは、図3(A)に示すように、摺板片21,21の間に減摩材22を配設することにより、摺板片21の摩耗を軽減することができる。 【0022】しかしながら、走行台車に給電を行うトロリ線Tは、その全長が短いため、通常、略直線状に張架されており、このため、摺板2A,2Bは、トロリ線Tに対して常に一定箇所において摺接し、長期間の使用により、図3(B)に示すように、取付台1の中央部、すなわち、2個の摺板2A,2Bの隣接部2Cを中心としてその両側が溝形dに偏摩耗することとなる。 【0023】許容限度まで摺板2A,2Bが摩耗すると、左右の摺板2A,2Bの摺板片21を固定しているビス3を弛めて取り外し、摺板2A,2B、すなわち、摺板片21を摺板片21,21の間に配設した減摩材22と共に、横方向に移動して左右を入れ替えることにより、摺板2A,2B、すなわち、摺板片21及び減摩材22の当初外側に位置していた未摩耗部分をトロリ線Tと接触する取付台1の中央部に位置させ、摺板片21を取付台1にビス止めすることにより固定して、同じ摺板2A,2Bを継続して使用することができ、摺板2A,2Bの耐用時間を約2倍に延ばすことができる。 【0024】図4〜図5に、本発明の集電装置における摺板構造の第2実施例を示す。本実施例は、上記第1実施例の集電装置における摺板構造の変形例に当たり、摺板2A,2Bを、それぞれ3枚の摺板片21,21,21の間に、カーボン製等の減摩材22,22を、摺板片21,21の傾斜面に形成した端縁21b,21bにより減摩材22を両側から挟んで、抜け止め状に保持するようにして配し、摺板片21,21,21をビス3にて取付台1に固定するようにしたものである。 【0025】なお、本実施例の集電装置における摺板構造のその他の基本的な構成は、上記第1実施例と同じであり、その作用も、摺板2A,2Bが摩耗すると、左右の摺板2A,2Bを横方向に移動して左右を入れ替えることにより、同じ摺板2A,2Bを継続して使用することができるようにしたもので、差異はない。 【0026】 【発明の効果】本発明の集電装置における摺板構造によれば、パンタグラフの取付台に、左右に分割した摺板を配設し、該摺板が摩耗した場合に、摺板を横方向に移動して左右を入れ替えることにより、摺板の未摩耗部分をトロリ線と接触するパンタグラフの取付台の中央部に位置させ、摺板を継続して使用することができ、摺板の耐用時間を約2倍に延ばすことができる。 【0027】また、摺板を、それぞれ複数枚の摺板片で構成し、この摺板片の間に減摩材を配設することにより、摺板片の摩耗を軽減して、摺板の耐用時間をさらに延ばすことができる。 【0028】また、摺板片の端縁により、減摩材を抜け止め状に保持するように構成することにより、摺板片を取付台に取り付けるだけで、減摩材を固定することができ、摺板の入れ替え作業及び交換作業等を簡易に行うことができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000190703 【氏名又は名称】新晃電機株式会社
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)9月19日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】森 治 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開平11−98604 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)4月9日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−273835 |
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