| 【発明の名称】 |
電気車用制御装置の入力値補正方法及び補正装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】刀谷 郁也
【氏名】織田 耕治
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| 【要約】 |
【課題】電気車用制御装置の入力値補正方法及び補正装置において、入力値の調整作業を短時間で容易かつ精度良く行え、また、人手を要することなく自動でも行うことを可能とする。
【解決手段】オフセット調整モード及びゲイン調整モードにおいて、モータ電流等のA/D入力に基づく値が外部計器による検出値と同じになるようにオフセット値及びゲイン値がそれぞれ調整され、各値が記憶される。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 電気車の走行モータ若しくは油圧モータ又はバッテリ等の負荷の電圧又は電流値がA/D入力される電気車用制御装置の入力値調整方法において、入力する電圧又は電流の原点を予め決定し、負荷の電圧又は電流を検出する外部計器による検出値が前記原点となるように制御装置を設定した時に、前記負荷の電圧又は電流のA/D入力に基づく値が前記外部計器による検出値と同じになるようにオフセット値を調整する第1のステップと、前記負荷の電圧又は電流を検出する外部計器による検出値が入力値の略最大値又はそれに近い所定値になるように制御装置を調整した時に、前記負荷の電圧又は電流のA/D入力に基づく値が前記外部計器による検出値と同じになるようにゲイン値を調整する第2のステップと、前記第1及び第2のステップにより得られたオフセット値及びゲイン値を記憶する第3のステップとからなることを特徴とする電気車用制御装置の入力値補正方法。 【請求項2】 第1のステップにより調整されるオフセット値及び第2のステップにより調整されるゲイン値を、コンピュータによる演算処理により得るようにしたことを特徴とする請求項1に記載の電気車用制御装置の入力値補正方法。 【請求項3】 電気車の走行モータ若しくは油圧モータ又はバッテリ等の負荷の電圧又は電流値がA/D入力される電気車用制御装置の入力値調整装置において、入力する電圧又は電流の原点が予め決定され、負荷の電圧又は電流を検出する外部計器による検出値が前記原点となるように制御装置が設定された時に、前記負荷の電圧又は電流のA/D入力に基づく値が前記外部計器による検出値と同じになるようにオフセット値を調整する第1の調整手段と、前記負荷の電圧又は電流を検出する外部計器による検出値が入力値の略最大値又はそれに近い所定値になるように制御装置が調整された時に、前記負荷の電圧又は電流のA/D入力に基づく値が前記外部計器による検出値と同じになるようにゲイン値を調整する第2の調整手段と、前記第1及び第2の調整手段により調整されたオフセット値及びゲイン値を記憶する記憶手段とを備えたことを特徴とする電気車用制御装置の入力値補正装置。 【請求項4】 第1の調整手段により調整されるオフセット値及び第2の調整手段により調整されるゲイン値を、コンピュータによる演算処理により得るようにしたことを特徴とする請求項3に記載の電気車用制御装置の入力値補正装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、バッテリフォークリフト車等の電気車用制御装置の入力値補正方法及び補正装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来、電気車の制御装置においては、制御装置を構成するCPU(又はMPU)に、走行モータ若しくは油圧モータ又はバッテリ等の負荷の電圧又は電流値がA/D入力され、これと指令値とが比較されることで、走行や油圧制御が行われ、また、バッテリの残量がLCD等の表示パネルに表示される。これらの電圧又は電流のA/D入力値に誤差があると、精度良く制御することができない。誤差は、これら負荷の電圧又は電流値を検出するセンサやその増幅回路のバラツキ等に起因して生じる。そこで、そのような誤差をなくすために、工場出荷時に、制御装置に設けられた補正用の調整ボリウムを用いて人手による調整作業を行うことが知られている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記のような従来の入力値の補正方法乃至補正装置においては、作業に手間取り、しかも精度良く調整することが容易ではなかった。調整精度が悪いと、入力された値がずれており、そのまま使用すると、誤動作やエラーを発生することが考えられる。 【0004】本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、入力値の調整作業を短時間で容易かつ精度良く行え、また、人手を要することなく自動でも行うことが可能な電気車用制御装置の入力値補正方法及び補正装置を提供することを目的とする。 【0005】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために請求項1の発明は、電気車の走行モータ若しくは油圧モータ又はバッテリ等の負荷の電圧又は電流値がA/D入力される電気車用制御装置の入力値調整方法において、入力する電圧又は電流の原点を予め決定し、負荷の電圧又は電流を検出する外部計器による検出値が原点となるように制御装置を設定した時に、負荷の電圧又は電流のA/D入力に基づく値が外部計器による検出値と同じになるようにオフセット値を調整する第1のステップと、負荷の電圧又は電流を検出する外部計器による検出値が入力値の略最大値又はそれに近い所定値になるように制御装置を調整した時に、負荷の電圧又は電流のA/D入力に基づく値が外部計器による検出値と同じになるようにゲイン値を調整する第2のステップと、第1及び第2のステップにより得られたオフセット値及びゲイン値を記憶する第3のステップとからなるものである。この方法においては、負荷の電圧又は電流のA/D入力に基づく値が外部計器による検出値と同じになるようにオフセット値が調整され、さらに、負荷の電圧又は電流のA/D入力に基づく値が外部計器による検出値と同じになるようにゲイン値が調整され、それぞれの値が記憶される。 【0006】また、請求項2の発明は、上記請求項1に記載の方法において、第1のステップにより調整されるオフセット値及び第2のステップにより調整されるゲイン値を、コンピュータによる演算処理により得るようにしたものである。この方法においては、コンピュータへの負荷の電圧又は電流のA/D入力を基にオフセット値及びゲイン値が演算処理により求まる。 【0007】また、請求項3の発明は、電気車の走行モータ若しくは油圧モータ又はバッテリ等の負荷の電圧又は電流値がA/D入力される電気車用制御装置の入力値調整装置において、入力する電圧又は電流の原点が予め決定され、負荷の電圧又は電流を検出する外部計器による検出値が原点となるように制御装置が設定された時に、負荷の電圧又は電流のA/D入力に基づく値が外部計器による検出値と同じになるようにオフセット値を調整する第1の調整手段と、負荷の電圧又は電流を検出する外部計器による検出値が入力値の略最大値又はそれに近い所定値になるように制御装置が調整された時に、負荷の電圧又は電流のA/D入力に基づく値が外部計器による検出値と同じになるようにゲイン値を調整する第2の調整手段と、第1及び第2の調整手段により調整されたオフセット値及びゲイン値を記憶する記憶手段とを備えたものである。この構成においては、請求項1と同等の作用が得られる。 【0008】また、請求項4の発明は、請求項3に記載の構成において、第1の調整手段により調整されるオフセット値及び第2の調整手段により調整されるゲイン値を、コンピュータによる演算処理により得るようにしたものである。この構成においては、請求項2と同等の作用が得られる。 【0009】 【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した一実施形態を図面を参照して説明する。図1は、本発明の電気車用制御装置の入力値補正方法が適用される一実施形態によるフォークリフト車の駆動回路図である。走行主回路11は、走行モータ12のアマチュアA1、界磁巻線F1、前進・後進の切替えコンタクタMF,MR、及び駆動制御用のスイッチング素子としてのFET又はIGBT等の制御素子FC1から構成され、これらが直列に接続され、バッテリBTに接続されている。アマチュアA1と並列に、環流電流を流すためのフライホイールダイオードD1が接続されている。カレントセンサ13,14は、アマチュアA1に流れる電流Ia及び界磁巻線(フィールド)に流れる電流If(Iaは還流電流を含む)を検出する。 【0010】油圧主回路15は、油圧モータ16のアマチュアA2、界磁巻線F2、駆動制御用のスイッチング素子としてのFET又はIGBT等の制御素子FC2から構成され、これらが直列に接続され、バッテリBTに接続されている。アマチュアA2、界磁巻線F2と並列に、環流電流を流すためのフライホイールダイオードD2が接続されている。カレントセンサ17は、アマチュアA2(界磁巻線F2)に流れる電流Ihを検出する。 【0011】上記構成の駆動回路の動作について説明すると、走行モータ12の力行時には、コンタクタMF,MRを前進・後進に応じて切替え、制御素子FC1をオン・オフさせて、アマチュア電流、界磁電流を制御することでトルク制御する(チョッパ制御)。油圧モータ16は、制御素子FC2をオン・オフさせてアマチュア電流(界磁電流)を制御することで油圧制御する。 【0012】図2は、電気車用制御装置の回路ブロック図である。CPU21は、各種操作指示入力にしたがい、また、ROM22に格納された所定のプログラムにしたがって電気車の走行やフォークの駆動を制御する。CPU21は、各種データ等を記憶したRAM23を内蔵し、また、A/D変換器24、外部のホストコンピュータ26とのシリアルインタフェース(SIO)25等を有している。RAM23には、バックアップ用の電池27が接続されている。操作指示入力としては、アクセル28、各種操作スイッチ29の他に、調整用のアップスイッチ30、ダウンスイッチ31、ロータリースイッチ32、モードスイッチ33が設けられている。バッテリBTの電圧(34)及び走行モータ12及び油圧モータ16の各モータ電流(35;カレントセンサ13,14,17による検出電流Ia,If,Ih)がA/D変換されて入力される。 【0013】また、CPU21は、表示ドライバ36を介してLCD37に各種モニタ表示を行い、また、走行モータドライバ38を介して制御素子FC1のゲート(39)を制御し、走行モータ12の駆動を制御し、また、油圧モータドライバ40を介して制御素子FC2のゲート(41)を制御し、油圧モータ16の駆動を制御する。 【0014】補正のための調整作業を行うに際しては、バッテリBTに外部の電圧計43が接続され、走行及び油圧の各モータ12,16には、外部の電流計44が接続される。ホストコンピュータ26を用いて自動により調整を行う時には、ホストコンピュータ26にこれら計測器によるバッテリ電圧値及びモータ電流値を入力し、ホストコンピュータ26からの所定の演算処理により得られたオフセット値及びゲイン値をCPU21に出力する。ホストコンピュータ26を用いない場合は、作業者が外部の電圧計43と電流計44を見て、LCD37での表示値が電圧計43と電流計44の表示値になるようにアップスイッチ30又はダウンスイッチ31を操作して、オフセット値及びゲイン値を設定する。この詳細は後述する。 【0015】図3はLCD37によるモニタ表示画面の例を示す。CPU21は、通常の運転動作時は勿論のこと調整作業時においても、各種の入力値を基にLCD37にモニタ表示を行う。例えば、バッテリ電圧(34)のA/D入力値に基づいてバッテリBTの残量を演算により求め、バッテリ容量表示部46に表示する。また、モード表示部47には、選択されているモード内容(図示の例では、調整作業時におけるモータ電流Iaレベルが400A(アンペア)であること)が表示される。 【0016】上記構成による電気車用制御装置の入力値補正方法について以下、図4乃至図6を参照して説明する。図4はモータ電流の入力値補正作業の処理手順を示す。入力値補正作業に入ると、まず、電源をONし(#1)、アクセル28その他の操作スイッチ29の出力をゼロ(原点)にし(#2)、ロータリースイッチ32を調整モードに設定し(#3)、モードスイッチ33をオフセットモード(レベルを調整するためのもの)に設定する(#4)。このオフセットモードで、アップスイッチ30又はダウンスイッチ31を用いてオフセット調整を行う(#5)。次に、モードスイッチ33をゲイン調整モード(傾きを調整するためのもの)に設定する(#6)。このゲイン調整モードで、外部電流計44の指示値が所定値(例えば最大値の400A)になるように、アクセル28をONに調整する(#7)。その時のLCD37による表示が該所定値になるように、アップスイッチ30又はダウンスイッチ31を用いてゲイン調整を行う(#8)。 【0017】図5は外部入力に対するLCD37による表示値の関係図であり、オフセット調整とゲイン調整の考え方を示す。横軸には外部入力(電流計44の指示値)、縦軸にはCPU21によるLCD37での表示値を示す。上記#5での原点のオフセット調整により、特性線G1が原点を通る特性線G2となり、さらに、上記#8でのゲイン調整により、特性線G2が外部入力の最大値近傍でそれと表示値が等しくなる特性線G3となる。 【0018】図6は入力値補正のためのCPU21による処理手順のフローチャートである。まず、原点の調整を行うべく各部を設定した状態でCPU21にモータ電流(35)のA/D値を入力し(#11)、ロータリースイッチ32、モードスイッチ33をオフセット調整モードに設定すると(#12でYES)、測定値(=ゲイン×入力値×オフセット値)がLCD37に表示される(#13)。この状態で、アップスイッチ30又はダウンスイッチ31を用いてオフセット値を増減し(#14〜#17)、原点調整を行う。設定されたオフセット値はRAM23に格納される。 【0019】次に、最大値近傍でゲイン調整を行うべく各部を設定した状態で、ロータリースイッチ32、モードスイッチ33をゲイン調整モードに設定すると(#18でYES)、#11でモータ電流(35)のA/D値が入力され、同様に、測定値(=ゲイン×入力値×オフセット値)がLCD37に表示される(#19)。この状態で、アップスイッチ30又はダウンスイッチ31を用いてゲイン値を増減し(#20〜#23)、ゲイン調整を行う。設定されたゲイン値はRAM23に格納される。 【0020】上記は作業者が外部電流計44を見ながら調整を行う手順を示したが、以下に述べる#24〜#29は、ホストコンピュータ26(以下、ホストという)を用いた自動調整の場合の処理手順である。ホスト26からA/D入力値の要求があれば(#24でYES)、CPU21は、ホスト26へA/D入力値を出力する(#25)。ホスト26はこの入力に基づいて所定の演算によりオフセット値及びゲイン値を求める。ホスト26からオフセット値を受信すると(#26)、このオフセット値をセットする(#27)。また、ホスト26からゲイン値を受信すると(#28)、このゲイン値をセットする(#29)。 【0021】その後、電源OFFでなければ(#30でNO)、処理は#11に戻る。電源OFFとなれば(#30でYES)、オフセット値及びゲイン値をメモリバックアップし(#31)、処理を終了する。以上のような調整方法により、従来の方法に比べて入力値の調整作業を短時間に容易かつ精度良く行うことが可能となり、人手を要することなく自動でも行うことが可能となる。なお、バッテリBTの電圧検出の調整処理手順は図示していないが、上記と同等の方法でもって調整することが可能である。 【0022】なお、本発明は上記実施形態の構成に限られず種々の変形が可能である。例えば、上記実施形態では、作業者が計測器を見ながら調整を行う方法と、ホストコンピュータ26を用いて自動調整を行う方法の両者を並べて記述したが、いずれか一方の方法のみが行えるようになっていてもよい。また、オフセット調整及びゲイン調整を行う時の入力値は任意に選ぶことが可能である。 【0023】 【発明の効果】以上のように請求項1又は請求項3の発明によれば、走行モータ若しくは油圧モータ又はバッテリ等の負荷の電圧又は電流の検出値を補正するためのオフセット値及びゲイン値を比較的簡易な調整作業により精度良く求めることができ、また、そのため、電気車の制御動作において、これらのオフセット値及びゲイン値を用いて電圧又は電流の検出値を補正することで、高精度な制御が可能となる。 【0024】また、請求項2又は請求項4の発明によれば、上記の効果に加えて、人手を要することなく自動でオフセット値及びゲイン値を求めることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000232807 【氏名又は名称】日本輸送機株式会社
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)8月11日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】板谷 康夫
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| 【公開番号】 |
特開平11−69514 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)3月9日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−216674 |
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