| 【発明の名称】 |
スリット式ローラ給電装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】今野建一
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| 【要約】 |
【課題】感電事故を防止することができ、しかも高速移動を可能とするスリット式ローラ給電装置を提供できるようにする。
【解決手段】長手方向に沿ってスリット2が形成されていて、その内周面5に導電レール11、12、13が配設されているスリットパイプ1内に集電走行中子4を走行可能に配設し、前記集電走行中子4を介して前記導電レールから走行台車19に給電するとともに、前記集電走行中子4にフックプレート6を突設し、前記スリット2を通して外部に突出させ、前記フックプレート6と前記走行台車19とを一体的に接続し、前記集電走行中子4で集電した駆動電力を前記走行台車19に給電しながら前記集電走行中子4と前記走行台車19とを一体的に走行させるようにすることにより、前記導電レールから集電するときに発生する火花の影響が前記スリットパイプ1の外部に漏れないようにする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 長手方向に沿ってスリットが形成されているとともに、その内周面に導電レールが配設されているスリットパイプ内に集電走行中子が走行可能に配設されていて、前記集電走行中子を介して前記導電レールから走行台車に給電しながら前記集電走行中子と前記走行台車とを走行させるようにしたスリット式ローラ給電装置において、前記集電走行中子に、前記スリットを内側から塞ぐために前記スリットパイプ内に配設されているスリットシール部材を挿通させるシールゴム挿通孔と、前記スリットを通って前記スリットパイプの外部に突出するフックプレートと、前記導電レール上を走行しながら集電する走行車輪と、前記シールゴム挿通孔を通過した前記スリットシール部材を前記スリット側に押し付けるシールゴム押さえ板とを設け、前記フックプレートを介して前記集電走行中子と前記走行台車とを一体的に接続し、前記走行台車と前記集電走行中子とを一体的に走行させながら、前記スリットパイプ内に配設された導電レールから前記走行台車上に配置されたモータに給電することを特徴とする圧縮空気を利用したスリット式ローラ給電装置。 【請求項2】 前記スリットパイプ内に3本の導電レールを配設し、3相の交流電圧を給電することを特徴とする請求項1に記載のスリット式ローラ給電装置。 【請求項3】 前記走行台車には自在車輪が配設されていて、前記走行台車は前記スリットパイプに沿って走行することを特徴とする請求項1または2に記載のスリット式ローラ給電装置。 【請求項4】 前記スリットパイプを樹脂で構成したことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のスリット式ローラ給電装置。 【請求項5】 前記スリットパイプ樹脂管回り止め溝を形成したことを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載のスリット式ローラ給電装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明はスリット式ローラ給電装置に関し、特に、工場等で使用される走行台車に給電するために用いて好適なものである。 【0002】 【従来の技術】周知の通り、種々の物品の運搬等を行うために様々な形状・形態の走行台車が用いられている。そして、その走行用の動力として電力を利用している走行台車の場合には、前記走行用の電力を得るために、例えば、電源用のバッテリーを前記走行台車上に載置している。 【0003】前記電源用のバッテリーは非常に重いので、前述のように走行台車上に載置すると、バッテリー自体が大きな負荷となってしまい、運搬する物品等を積載する能力が大幅に制限されてしまう問題があった。 【0004】このような問題が生じないようにするためには、走行用の動力を外部から供給することが望ましい。そこで、従来より種々の給電装置が提案されているが、その原理は、電力源に連なる一側導体と、走行台車上に載置された電動機に連なる他側導体とを接触させ、前記一側導体から前記他側導体に電流を流すようにするものであり、前記一側導体又は前記他側導体の何方か一方の導体には「ブラシ」と呼ばれる導体が用いられていた。 【0005】また、ブラシ給電方式を用いない従来例としては、前記走行台車上に巻き取り/巻き戻し用の回転ドラムを設置しておき、前記回転ドラムに電力供給用のケーブルを巻き取り/巻き戻しするケーブル給電方式が知られている。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】従来のブラシ給電方式の場合には、前記一側導体と他側導体との接触が摩擦接触なので、使用経過に伴って磨耗が発生する。したがって、ブラシ給電方式の場合は、保守及び点検を定期的に行わなければならない問題があった。また、ブラシ給電方式の場合には、前記電力源に連なる一側導体が剥き出しになっているので、作業中に触れると感電してしまう危険があった。 【0007】これに対し、ケーブル給電方式の場合には、摩擦接触部分が無いので、使用経過に伴って磨耗が発生することは無く、ブラシ給電方式と比較して保守及び点検作業が軽減される。また、前記ケーブル給電方式の場合には作業中に感電事故が生じる心配はないものである。しかし、この場合には巻き取り/巻き戻し用の回転ドラムを走行台車上に設置しなければならないので、装置が大がかりになってしまう問題があった。 【0008】また、巻き取ったケーブルを走行台車上に載置した状態で走行しなければならないので、走行可能な範囲に限界が生じ、走行範囲が100m〜200m程度に限定されてしまう問題があった。また、ケーブルの巻き取り/巻き戻しに一定の時間が必要なので、走行速度が一定の速度以下に限定されてしまう問題もあった。 【0009】 【発明が解決しようとする課題】従来のブラシ給電方式の場合には、上記一側導体と他側導体との接触が摩擦接触なので、使用経過に伴って磨耗が発生する。したがって、ブラシ給電方式の場合は、保守及び点検を定期的に行わなければならない問題があった。また、ブラシ給電方式の場合には、上記電力源に連なる一側導体が剥き出しになっているので、作業中に触れると感電してしまう危険があった。 【0010】これに対し、ケーブル給電方式の場合には、摩擦接触部分が無いので、使用経過に伴って磨耗が発生することは無く、ブラシ給電方式と比較して保守及び点検作業が軽減される。また、上記ケーブル給電方式の場合には作業中に感電事故が生じる心配はないものである。しかし、この場合には巻き取り/巻き戻し用の回転ドラムを走行台車上に設置しなければならないので、装置が大がかりになってしまう問題があった。 【0011】また、巻き取ったケーブルを走行台車上に載置した状態で走行しなければならないので、走行可能な範囲に限界が生じ、走行範囲が100m〜200m程度に限定されてしまう問題があった。また、ケーブルの巻き取り/巻き戻しに一定の時間が必要なので、走行速度が一定の速度以下に限定されてしまう問題もあった。 【0012】本発明は上述の問題点にかんがみ、感電事故を防止することができ、しかも高速移動を可能とするスリット式ローラ給電装置を提供できるようにすることを目的とする。 【0013】 【課題を解決するための手段】本発明のスリット式ローラ給電装置は、長手方向に沿ってスリットが形成されているとともに、その内周面に導電レールが配設されているスリットパイプ内に集電走行中子が走行可能に配設されていて、前記集電走行中子を介して前記導電レールから走行台車に給電しながら前記集電走行中子と前記走行台車とを走行させるようにしたスリット式ローラ給電装置において、前記集電走行中子に、前記スリットを内側から塞ぐために前記スリットパイプ内に配設されているスリットシール部材を挿通させるシールゴム挿通孔と、前記スリットを通って前記スリットパイプの外部に突出するフックプレートと、前記導電レール上を走行しながら集電する走行車輪と、前記シールゴム挿通孔を通過した前記スリットシール部材を前記スリット側に押し付けるシールゴム押さえ板とを設け、前記フックプレートを介して前記集電走行中子と前記走行台車とを一体的に接続し、前記走行台車と前記集電走行中子とを一体的に走行させながら、前記スリットパイプ内に配設された導電レールから前記走行台車上に配置されたモータに給電することを特徴としている。 【0014】また、本発明の他の特徴とするところは、前記スリットパイプ内に3本の導電レール11、12、13を配設し、3相の交流電圧を給電することを特徴としている。 【0015】また、本発明のその他の特徴とするところは、前記走行台車には自在車輪が配設されていて、前記走行台車は前記スリットパイプに沿って走行することを特徴としている。 【0016】また、本発明のその他の特徴とするところは、前記スリットパイプを樹脂で構成したことを特徴としている。 【0017】また、本発明のその他の特徴とするところは、前記スリットパイプ樹脂管回り止め溝を形成したことを特徴としている。 【0018】 【作用】本発明は前記技術手段を有するので、スリットパイプ1内に配設された導電レール11、12、13から集電走行中子4が集電し、走行台車19上に配設されたモータに駆動電力を供給して前記走行台車19が走行を開始する。これにより、前記走行台車19と一体的に接続されている集電走行中子4も前記走行台車19と一体的に走行し、かつ走行しながら前記導電レール11、12、13からの集電が外部と遮断されたスリットパイプ1内で行われるようになる。 【0019】 【発明の実施の形態】次に、添付図面を参照して本発明のスリット式ローラ給電装置の一実施形態を詳述する。図1において、1は樹脂によって構成されたスリットパイプであり、その一部には長手方向に沿ってスリット2が形成されている。前記スリットパイプ1は、後述する集電走行中子4をその内部に走行させる。図4及び図5の断面図に示すように、スリット2の両側に樹脂管回り止め溝14が形成されているとともに、スリット2の上端部にシール用凹部10が形成されている。 【0020】また、その内周面5には、略120°間隔で第1の導電レール11、第2の導電レール12、第3の導電レール13が配設されており、これらの導電レール11、12、13のR,S,Tの3相交流電圧(200V)が給電されている。また、前記シール用凹部10に係合するスリットシール部材3が配設されており、前記スリットシール部材3がスリット2をシールすることにより、前記スリットパイプ1の内部と外部とが完全に遮断されるように構成されている。 【0021】前記スリットパイプ1は、吊りリング9によって抱持された状態で空中に支持されている。図4及び図5に示すように、前記吊りリング9は、一部が切欠されたリング状に形成されており、前記切欠された先端部が前記樹脂管回り止め溝14に係合している。 【0022】そして、前記吊りリング9が吊りボルト8を介して図示しない支持部材に支持されることにより、前記スリットパイプ1が空中に支持されるようになっている。なお、前記吊りボルト8の先端は鋭く尖っており、前記吊りリング9及びスリットパイプ1を一緒にネジ止めしている。これにより、前記スリットパイプ1はその軸回りに回転することなくしっかりと空中に支持されている。 【0023】前述のように構成されたスリットパイプ1内に走行自在に配設される集電走行中子4は、図2及び図3に示すように、所定の長さを有する断面円形に形成されている。そして、その周面には120°間隔で走行車輪が回転自在に配設されている。本実施の形態においては、前記走行車輪を本体部分の前部及び後部の2ヵ所に配設している。 【0024】すなわち、図3に示したように、集電走行中子4に向かってその上部にはR相用走行車輪23が配設され、左下側にはS相用走行車輪24が配設され、左下側にはT相用走行車輪25が配設されている。 【0025】これらの走行車輪23、24、25には、それぞれ給電線23a,24a,25aが接続されていて、これらの給電線は後述するフックプレート6内を通って走行台車19上に配設された配電盤22に接続されている。 【0026】また、前記集電走行中子4の本体には、その前部から後部にかけてシールゴム挿通孔28が形成されており、前記スリット2を内側から塞ぐために前記スリットパイプ1内に配設されたスリットシール部材3が前記シールゴム挿通孔28を通っている。 【0027】また、集電走行中子4の後部には、スリットシール部材3をシール用凹部10に押し付けるシールゴム押さえ板27が配設されており、前記集電走行中子4のシールゴム挿通孔28内を通ることにより、持ち上げられたスリットシール部材3をシール用凹部10に押し付けてスリット2を塞ぐようにしている。 【0028】また、集電走行中子4の下部にはフックプレート6が突設されており、このフックプレート6がスリット2を通って前記スリットパイプ1の外部に突出している。前記フックプレート6には、連結用孔26が形成されていて、この連結用孔26に連結ボルト15を挿通して、走行台車19から立設された連結板とフックプレート6とを接続して、集電走行中子4と走行台車19とを一体的に接続している。 【0029】前記走行台車19上には、3相交流モータ21(200V)及び配電盤22が配設されており、前記配電盤22を介して前記3相交流モータ21に駆動電力が供給されるように構成されている。また、詳細を省略するが、走行台車19には自在車輪が配設されており、走行台車19は任意の方向に自由に走行できるように構成されている。 【0030】次に、前述のように構成された本実施の形態のスリット式ローラ給電装置の動作を説明する。本実施の形態のスリット式ローラ給電装置を運転するときには、リモートコンートローラ(図示せず)を操作、あるいは配電盤22を操作して、走行台車19に駆動電力を供給する。 【0031】これにより、3相交流モータ21が回転することにより走行台車19が走行を開始する。前述したように、本実施の形態においては前記走行台車19と集電走行中子4とを一体的に接続しているので、走行台車19が走行すると、集電走行中子4も同時に走行を開始する。 【0032】図7に示したように、集電走行中子4に設けられているR相用走行車輪23は第1の導電レール11上を走行し、S相用走行車輪24は第2の導電レール12上を走行し、T相用走行車輪25は第3の導電レール13上を走行しながら集電を行う。 【0033】そして、走行車輪23、24、25側に集電された電力は、これらの車輪に接続された給電線23a,24a,25a及び配電盤22を介して3相交流モータ21に給電される。 【0034】これにより、3相交流モータ21は継続的に給電されることになり、3相交流モータ21の走行が持続される。前述したように、走行台車19には自在車輪が配設されていて、走行台車19は任意な方向に自由に走行できるようにされているので、走行方向を制御しなくても、前記走行台車19は前記スリットパイプ1に沿ってスムースに走行する。 【0035】集電走行中子4が走行するときに、スリット2を塞いでいるスリットシール部材3を集電走行中子4が持ち上げる。しかし、集電走行中子4の後部に配設されているシールゴム押さえ板27がスリットシール部材3をスリット2側に押し付けるので、スリットパイプ1内は外部と遮断された状態が保持される。 【0036】このようにして、3相交流モータ21に給電して走行台車19を走行させているときに、前記導電レール11、12、13と前記走行車輪23、24、25との接触部で火花が発生することがある。 【0037】本実施の形態のスリット式ローラ給電装置は、スリットパイプ1内で給電しており、しかもスリットパイプ1内はスリットシール部材3がスリット2を塞ぐことにより外部と完全に遮断されているので、発生した火花が外部に漏れることは無いようになっている。 【0038】したがって、本実施の形態のスリット式ローラ給電装置は、引火し易い大気がスリットパイプ1の外部に充満している構内においても良好に使用することができる。また、スリット2をスリットシール部材3が塞いでいるので防水性に優れており、スリットパイプ1の周辺から冠水しても内部に水が進入しない。 【0039】さらに、スリットパイプ1を樹脂で製造しているので優れた可撓性が得られ、複雑なカーブ走行にも良好に対応することができる利点が得られる。また、スリットパイプ1に形成されている樹脂管回り止め溝14に吊りリング9が嵌まった状態でしっかりと保持しているので、スリットパイプ1が回転する不都合が生じることがなく、走行台車19の進む方向を確実にガイドすることができる。 【0040】また、導電レール11、12、13がスリットパイプ1内に配設されているので、作業員がスリットパイプ1に触れても感電事故が発生することがなく、安全に作業を行うことができる。 【0041】なお、前述した実施の形態においては、3相交流(200V)で給電する例を示したが、本発明はこれに限定することなく、例えば直流100V等、種々の電力を給電する場合にも良好に適用することができる。 【0042】また、所定のルートに沿ってスリットパイプ1を配設する場合に、スリットパイプ1を所定の長さに構成し、複数のスリットパイプ1を接続するようにすれば、容易に構成することができる。この場合、図6に示すように、スリットパイプ1の端部を、一端側は周面部分側から半分の薄さに形成し、他端側は内面部分側から半分の薄さに形成して、雄型及び雌型のスリットパイプ1を形成すれば、導電レール11、12、13の連結をスリットパイプ1本体の連結と同様に簡単にすることができる。 【0043】 【発明の効果】本発明は前述したように、長手方向に沿ってスリットが形成されていて、その内周面に導電レールが配設されているスリットパイプ内に集電走行中子を走行可能に配設し、前記集電走行中子を介して前記導電レールから走行台車に給電するとともに、前記集電走行中子にフックプレートを突設し、前記フックプレートを前記スリットを通して外部に突出させ、前記フックプレートと走行台車とを一体的に接続し、前記集電走行中子で集電した駆動電力を前記走行台車に給電しながら前記集電走行中子と前記走行台車とを一体的に走行させるようにしたので、スリットシール部材がスリットを塞いだ状態のスリットパイプ内で集電してスリットパイプ外の走行台車に給電することができ、発生した火花が外部に漏れないようにすることができる。 【0044】これにより、スリットをスリットシール部材が塞いでいるので引火し易い大気がスリットパイプの外部に充満している構内においても良好に使用することができるとともに、防水性に優れているのでスリットパイプの周辺が冠水しても内部には漏水しないようにすることができる。 【0045】また、導電レールがスリットパイプ内に配設されているので、作業員がスリットパイプに触れても感電事故が発生することがなく、作業の安全性を向上させることができる。 【0046】また、本発明の他の特徴によれば、前記スリットパイプを樹脂で製造しているので優れた可撓性が得られ、複雑なカーブ走行にも良好に対応することができる利点が得られる。また、スリットパイプに形成されている樹脂管回り止め溝に吊りリングが嵌まった状態でしっかりと保持しているので、スリットパイプが回転する不都合が生じないようにして、走行台車の進む方向を確実にガイドすることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】594044510 【氏名又は名称】協和工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)8月22日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】池田 宏
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| 【公開番号】 |
特開平11−69503 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)3月9日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−242096 |
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