| 【発明の名称】 |
ハイブリッド自動車の制御装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】山田 俊次
【氏名】大金 宏明
【氏名】松田 文一
【氏名】浜井 九五
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| 【要約】 |
【課題】発電機兼用電動機の温度上昇による性能劣化を防止できるハイブリッド自動車の制御装置を提供する。
【解決手段】車両の減速エネルギーを利用して、エンジン1の駆動系に設けられた発電機兼用電動機8を作動させ、バッテリ11を充電するハイブリッド自動車の制御装置であり、発電機兼用電動機8の発生および吸収トルクを制御する制御手段10と、発電機兼用電動機8の温度を検出する温度センサ12とを有し、温度センサ12により検出された温度に応じて、発電機兼用電動機8の発生および吸収トルクを制御する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】車両の減速エネルギーを利用して、エンジンの駆動系に設けられた発電機兼用電動機を作動させ、バッテリを充電するハイブリッド自動車の制御装置において、前記発電機兼用電動機の発生および吸収トルクを制御する制御手段と、前記発電機兼用電動機の温度を検出する温度センサとを有し、前記制御手段は、前記温度センサにより検出された温度に応じて、前記発電機兼用電動機の発生および吸収トルクを制御することを特徴とするハイブリッド自動車の制御装置。 【請求項2】前記制御手段は、前記温度センサにより検出された温度の履歴に基づいて到達温度を予測し、当該予測温度が所定基準値を越えないように前記発電機兼用電動機の発生および吸収トルクを制御することを特徴とする請求項1記載のハイブリッド自動車の制御装置。 【請求項3】前記車両の速度を検出する車速センサをさらに有し、前記制御手段は、前記車速センサにより検出された車速に応じて、前記発電機兼用電動機の発生および吸収トルクを制御するための所定基準値を変化させることを特徴とする請求項1記載のハイブリッド自動車の制御装置。 【請求項4】車室内に設けられたインジケータをさらに有し、前記制御手段が前記発電機兼用電動機の発生または吸収トルクを制限しているときは、前記インジケータによりその旨を喚起することを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のハイブリッド自動車の制御装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、発電機兼用電動機を備えたハイブリッド自動車の制御装置に関し、特に発電機兼用電動機の温度上昇による性能劣化を防止できるハイブリッド自動車の制御装置に関する。 【0002】 【従来の技術】発電機兼用電動機を備えたハイブリッド自動車としては、例えば特開平3−121,928号公報に開示されたものが知られている。この種のハイブリッド自動車は、図6に示すように発電機兼用電動機8がエンジン1の駆動系に連結されたものであって、電動機8によるアシストが必要な例えば高負荷時には、電動機機能によるトルクをエンジントルクに付加するが、電動機8によるアシストが不要な例えば減速時には、発電機機能を発揮させ、当該減速エネルギーをバッテリ11の充電に充当する。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の発電機兼用電動機を備えたハイブリッド自動車では、発電機兼用電動機の温度上昇によって内蔵磁石の磁力が低下するおそれがあった。 【0004】本発明は、このような従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、発電機兼用電動機の温度上昇による性能劣化を防止できるハイブリッド自動車の制御装置を提供することを目的とする。 【0005】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、請求項1記載の本発明のハイブリッド自動車の制御装置は、車両の減速エネルギーを利用して、エンジンの駆動系に設けられた発電機兼用電動機を作動させ、バッテリを充電するハイブリッド自動車の制御装置において、前記発電機兼用電動機の発生および吸収トルクを制御する制御手段と、前記発電機兼用電動機の温度を検出する温度センサとを有し、前記制御手段は、前記温度センサにより検出された温度に応じて、前記発電機兼用電動機の発生および吸収トルクを制御することを特徴とする。 【0006】この請求項1記載のハイブリッド自動車の制御装置では、温度センサにより検出された温度に応じて発電機兼用電動機の発生および吸収トルクを制御するので、温度上昇による発電機兼用電動機の性能劣化を防止できる。 【0007】請求項1記載のハイブリッド自動車の制御装置において、温度に応じたトルク制御は現在の温度に基づいたものでも良いが、請求項2記載のハイブリッド自動車の制御装置は、前記制御手段は、前記温度センサにより検出された温度の履歴に基づいて到達温度を予測し、当該予測温度が所定基準値を越えないように前記発電機兼用電動機の発生および吸収トルクを制御することを特徴とする。 【0008】この請求項2記載のハイブリッド自動車の制御装置では、温度履歴による到達予測温度を用い、事前に所定基準値を超えないように制御し始めるので、温度上昇の抑制がより効果的となる。 【0009】また、請求項3記載のハイブリッド自動車の制御装置は、前記車両の速度を検出する車速センサをさらに有し、前記制御手段は、前記車速センサにより検出された車速に応じて、前記発電機兼用電動機の発生および吸収トルクを制御するための所定基準値を変化させることを特徴とする。 【0010】この請求項3記載のハイブリッド自動車の制御装置では、走行風による発電機兼用電動機の冷却効果を考慮し、車速が大きい場合にはトルク制御を行うための所定基準値を例えば高く設定する。これにより、発電機兼用電動機の使用可能範囲が広くなり、ハイブリッド自動車の効果をより引き出すことができる。 【0011】また、請求項4記載のハイブリッド自動車の制御装置は、車室内に設けられたインジケータをさらに有し、前記制御手段が前記発電機兼用電動機の発生または吸収トルクを制限しているときは、前記インジケータによりその旨を喚起することを特徴とする。 【0012】この請求項4記載のハイブリッド自動車の制御装置では、インジケータによってトルクの制限を運転者に喚起するので、温度上昇にともない運転性に影響が出ることや発電機兼用電動機の保護が必要なことを事前に認識することができる。 【0013】 【発明の効果】請求項1記載のハイブリッド自動車の制御装置によれば、温度センサにより検出された温度に応じて発電機兼用電動機の発生および吸収トルクを制御するので、温度上昇による発電機兼用電動機の性能劣化を防止できる。 【0014】請求項2記載のハイブリッド自動車の制御装置によれば、温度履歴による到達予測温度を用い、事前に所定基準値を超えないように制御し始めるので、温度上昇の抑制がより効果的となる。 【0015】請求項3記載のハイブリッド自動車の制御装置によれば、走行風による発電機兼用電動機の冷却効果を考慮するので、発電機兼用電動機の使用可能範囲が広くなり、ハイブリッド自動車の効果をより引き出すことができる。 【0016】請求項4記載のハイブリッド自動車の制御装置によれば、インジケータによってトルクの制限を運転者に喚起するので、温度上昇にともない運転性に影響が出ることや発電機兼用電動機の保護が必要なことを事前に認識することができる。 【0017】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明のハイブリッド自動車の実施形態を示すブロック図、図2は本発明に係る発電機兼用電動機を示す断面図である。 【0018】本実施形態のハイブリッド自動車は、エンジン1にトランスミッション2が連結され、このトランスミッション2にプロペラシャフト3の一端が接続されている。プロペラシャフト3の他端にはデファレンシャルギヤ4が接続され、このデファレンシャルギヤ4にドライブシャフト5が接続されている。図1において6はドライブシャフト5に取り付けられたタイヤである。 【0019】また、エンジン1のクランクシャフトにはベルト7を介して発電機兼用電動機8が設けられており、この発電機兼用電動機8にはインバータ9が接続されている。インバータ9には、コントローラ(制御手段)10とバッテリ11とが接続されている。 【0020】本実施形態の発電機兼用電動機8は、その断面を図2に示すように、ロータ24と、当該ロータ24に設けられた磁石23と、この磁石23にギャップを介して設けられたステータ21と、ステータ21を保持するケーシング22とを有し、図示はしないがステータ21にはステータコイルが設けられている。この場合、ステータコイルのピッチと磁石23のピッチを考慮しステータコイルの相によって磁石の位置がずれる構造にし、ステータコイルの切り替えを行うことで回転磁界を作り、電動機として用いたり発電機として用いたりする。 【0021】このステータコイルはインバータ9に接続され、さらにインバータ9はコントローラ10によって位相と電流の制御が行われるようになっている。 【0022】特に本実施形態では、磁石23の温度を検出するための温度センサ12がステータ21に設けられており、その出力信号がコントローラ10に送出される。本来的には磁石23の温度を直接検出するのが望ましいが、磁石23は回転するので、当該磁石23の温度に最も近似するステータ21の温度を検出することとしている。 【0023】次に動作を説明する。定常走行時や郊外走行時等のように、発電機兼用電動機8のアシストが不要な場合には、コントローラ10からインバータ9に指令信号を出力し、発電機兼用電動機8を発電機としても電動機としても機能させず、エンジン1のみによる走行を行う。 【0024】これに対して、高負荷時や市街地走行時のように、発電機兼用電動機8のアシストが必要な場合には、コントローラ10からインバータ9に指令信号を出力し、バッテリ11からの電力を用いて発電機兼用電動機8を電動機として機能させ、トルクを発生させる。この発生トルクは、ベルト7を介してエンジン1のクランクシャフトに付加され、これによりエンジン1と発電機兼用電動機8とのハイブリッド走行が行われる。 【0025】また、定常走行時や郊外走行時であっても、減速時のようにエネルギーが過剰となることがあるので、この減速エネルギーを利用しバッテリ11の充電を行う。すなわち、コントローラ10からインバータ9に指令信号を出力し、発電機兼用電動機8を発電機として機能させ、ベルト7を介してエンジン1から入力されたエネルギー(トルク)を電力に変換し、バッテリ11に蓄電する。 【0026】このように、発電機兼用電動機8を電動機として使用する場合、あるいは発電機として使用する場合には、発電機兼用電動機8の内部温度が上昇するが、本実施形態では温度センサ12によってステータ21の温度を検出し、この検出温度が所定値を越えるとコントローラ10からインバータ9へ指令信号を出力し、発電機兼用電動機8の発生または吸収トルクを保持または減少させる。これにより、発電機兼用電動機8の内部温度の上昇が抑制されるので、磁石23の温度上昇にともなう性能劣化が防止される。 【0027】本発明のハイブリッド自動車の制御装置は、上述した実施形態にのみ限定されず種々に改変、変更することができる。例えば、上述した実施形態では、温度センサ12により検出されたステータ21のリアルタイムの温度が所定値を越えたかどうかで発電機兼用電動機8の発生または吸収トルクを抑制したが、過去の温度履歴から到達温度を予測し、この予測温度が所定値を越えないように予防的に発電機兼用電動機8の発生および吸収トルクを抑制しても良い。 【0028】図3は、この制御の実施形態を説明するためのグラフであり、温度センサ12により検出された過去の温度をメモリなどに記憶しておき、この温度履歴に基づいて到達温度aを予測する。そして、当該予測温度aが所定基準値を越えないように、同図の実線bで示すように発電機兼用電動機8の発生および吸収トルクを事前に抑制を開始する。こうすることで、温度上昇の抑制がより効果的となる。 【0029】本発明のハイブリッド自動車の制御装置はさらに改変することができる。例えば、上述した温度基準となる所定基準値は固定値でなくても良い。すなわち、走行風による発電機兼用電動機8の冷却効果を利用し、図4に示すように高速走行になればなるほど、所定基準値を高く設定する。具体的には、車速センサを設けてこれをコントローラ10に入力し、このコントローラ10内の設定値を車速に応じて変更する。これにより、発電機兼用電動機8の使用可能領域が広がるので、よりハイブリッド自動車の効果が高まることとなる。 【0030】なお、停車アイドル状態においては、発電機兼用電動機8の温度上昇を防止するために、キーをOFFした後も電動冷却ファンを一定時間作動し続けることが望ましい。 【0031】図5はさらに他の実施形態を示す図であり、室内のインストルメントパネルにインジケータ30を設け、コントローラ10が発電機兼用電動機8の発生または吸収トルクを制限しているときは、このインジケータ10を点灯させることによりその旨を運転者に喚起する。こうすることで、運転者は、温度上昇にともない運転性に影響が出ることや、発電機兼用電動機8の保護が必要なことを事前に認識することができる。 【0032】なお、以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000003997 【氏名又は名称】日産自動車株式会社
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)7月3日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】前田 均 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開平11−27806 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)1月29日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−193053 |
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