| 【発明の名称】 |
複合電気自動車の動力伝達装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】奥嶋 敬司
【氏名】浜井 九五
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| 【要約】 |
【課題】手動変速機3の変速操作に伴うクラッチの締結時のショック発生を防止する。
【解決手段】内燃機関1のクランクシャフトに電動機2が直結されているとともに、その出力側に手動変速機3が接続されている。電動機2には、変速機3との間の動力切断を行うクラッチが内蔵されている。内燃機関1の回転速度は、クランク角センサ5によって、変速機3のメインドライブシャフトの回転速度は回転速度センサ9によって、それぞれ検出される。クラッチが切断されたことがクラッチペダルスイッチ12によって検出されると、内燃機関1の回転速度がメインドライブシャフトの回転速度と同期するように電動機2が制御され、その後の締結の際のショック発生が防止される。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 内燃機関の出力軸にバッテリにより動作する電動機が直結され、かつこの出力軸と変速機との間にクラッチが介装されてなる複合電気自動車において、上記クラッチの前後の回転速度をそれぞれ検出する手段と、上記クラッチの切断動作を検出する手段と、このクラッチの切断中に該クラッチの前後回転速度が互いに等しくなるように上記電動機を制御する手段と、を備えていることを特徴とする複合電気自動車の動力伝達装置。 【請求項2】 上記クラッチは、クラッチペダルに連係した機械式クラッチからなり、クラッチペダルの踏込の検出によってその切断動作を検出するように構成されていることを特徴とする請求項1記載の複合電気自動車の動力伝達装置。 【請求項3】 ブレーキペダルが踏み込まれているときには上記の電動機の制御を行わないことを特徴とする請求項1または2に記載の複合電気自動車の動力伝達装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、内燃機関と電動機の双方を用いて車両の走行を行うようにした複合電気自動車に関し、特に、その動力伝達装置の改良に関する。 【0002】 【従来の技術】車両の駆動源として内燃機関のほかに電動機を備えた複合電気自動車が従来から知られている(特開平7−96759号公報等)。この複合電気自動車は、内燃機関によって発電機を駆動し、その発電出力でもって走行用電動機を駆動するシリーズハイブリッド型のものと、内燃機関の出力と走行用電動機の出力とを合わせて車両を駆動するようにしたパラレルハイブリッド型のものとに大別される。そして、パラレルハイブリッド型の一種として、内燃機関の出力軸に電動機を直結し、かつ変速機、例えば手動変速機との間に、一般の自動車と同様のクラッチを設けた構成の電気自動車が提案されている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】上記のように、内燃機関および電動機の出力軸と変速機との間にクラッチを配置した複合電気自動車においては、変速機の変速操作の際には、一般の自動車と全く同様に、クラッチペダルを踏み込んでクラッチを切断し、その切断中に変速操作を行うことになる。 【0004】車両の走行中にクラッチを切断すると、駆動輪に連動する変速機のメインドライブシャフトの回転速度は、変速比と車両速度とによって定まるのに対し、内燃機関の出力軸の回転速度は、内燃機関の燃料供給量や各部のフリクション等によって定まるものとなるので、クラッチ前後で回転速度差が生じる。そのため、変速終了後にクラッチペダルを戻してクラッチを締結した際に、大きなショックが発生し、乗員に不快感を与える虞れがあった。 【0005】 【課題を解決するための手段】そこで、この発明は、内燃機関に直結された電動機を利用してクラッチ前後の回転速度を同期させ、クラッチを円滑に締結できるようにした。 【0006】この発明に係る複合電気自動車の動力伝達装置は、内燃機関の出力軸にバッテリにより動作する電動機が直結され、かつこの出力軸と変速機との間にクラッチが介装されてなる複合電気自動車において、上記クラッチの前後の回転速度をそれぞれ検出する手段と、上記クラッチの切断動作を検出する手段と、このクラッチの切断中に該クラッチの前後回転速度が互いに等しくなるように上記電動機を制御する手段と、を備えていることを特徴としている。 【0007】上記クラッチは、例えば請求項2のように、クラッチペダルに連係した機械式クラッチからなり、クラッチペダルの踏込の検出によってその切断動作を検出するように構成することができる。 【0008】すなわち、変速の際には、クラッチペダルの踏込等によってクラッチが切断されるが、このクラッチ切断が検出されると、クラッチ前後の回転速度が互いに等しくなるように電動機が制御される。これにより、クラッチを締結する際のショック発生が回避される。 【0009】また請求項3の発明は、ブレーキペダルが踏み込まれているときには上記の電動機の制御を行わないことを特徴としている。つまり、車両の停車中や減速時のクラッチ切断に対しては、電動機が不必要に駆動されることはない。 【0010】 【発明の効果】この発明に係る複合電気自動車の動力伝達装置によれば、変速操作に伴うクラッチ切断後の締結の際に、ショックが発生することがなく、運転者の熟練度に依存せずに常に円滑な変速操作を行うことが可能となる。また、締結の際にクラッチに加わる衝撃が小さなものとなるので、それだけクラッチの小型化が可能となり、かつ耐久性が向上する。 【0011】また請求項3のように通常の走行中の変速時にのみ電動機によるクラッチ前後回転速度の同期制御を行うことにより、電動機の不必要な駆動を回避でき、電力消費を抑制できる。 【0012】 【発明の実施の形態】以下、この発明の一実施例を図面に基づいて詳細に説明する。 【0013】図1は、この発明に係る複合電気自動車の動力伝達装置の構成を示すものであって、内燃機関1の後端部に電動機2が直結されているとともに、この電動機2を挟んで、手動変速機3が接続されている。上記手動変速機3の出力側は、一般の自動車と同様に、図示せぬ終減速装置を介して駆動輪に接続されている。上記電動機2は、バッテリ6が接続されたインバータ回路を含む制御装置4によって制御され、駆動輪の駆動ならびに減速時の回生が可能となっている。また、この電動機2のケーシング内に後述するように、手動変速機3との間で動力伝達を断・続するクラッチ21が収容されている。 【0014】上記内燃機関1の回転速度を検出するために、クランクシャフト23先端部にクランク角センサ5が設けられており、また変速機3のメインドライブシャフト22(図2参照)の回転速度を検出するために、回転速度センサ9が電動機2内に設けられている。12は、車両のクラッチペダルに対し設けられたクラッチペダルスイッチであって、クラッチペダルの踏込時にONとなり、解放時にOFFとなる。これによって、クラッチ21の切断状態が検出される。また13は、車両のブレーキペダルに対し設けられたブレーキペダルスイッチであって、ブレーキペダルの踏込時にONとなり、ブレーキペダルの解放時にOFFとなる。14は、運転席等に設けられたメインキースイッチである。 【0015】図2は、上記電動機2の内部の構成を示す断面図であって、ステータコイル24とともに電動機2を構成する電機子25が、内燃機関1のクランクシャフト23に固定されている。そして、上記電機子25に、クラッチ21のクラッチカバー26が取り付けられているとともに、このクラッチカバー26内にプレッシャプレート27が収納されており、かつこのプレッシャプレート27と上記電機子25のベースプレート28との間に、クラッチディスク29が配置されている。このクラッチディスク29は、手動変速機3のメインドライブシャフト22に連結されている。上記プレッシャプレート27は、クラッチカバー26と一体に回転するものであって、図示せぬスプリングによってクラッチディスク29をベースプレート28に押し付けるように付勢されており、かつクラッチペダルの踏込操作がクラッチレバー30を介して伝達されると、クラッチディスク29から離れるようになっている。 【0016】次に、図3は、手動変速機3の変速操作の際に実行される電動機2の回転速度制御の内容を示すフローチャートであり、以下、これを説明する。 【0017】まず、ステップ1では、クラッチペダルスイッチ12の検出信号を読み込み、かつステップ2で、この検出信号がONであるか否か、つまり、クラッチペダルが踏み込まれているか否かを判別する。クラッチペダルが踏み込まれていなければ、一連のルーチンを終了する。なお、このルーチンは、繰り返し実行される。クラッチペダルが踏み込まれている場合には、次にステップ3でブレーキペダルスイッチ13の検出信号を読み込み、かつステップ4で、この検出信号がOFFであるか否か、つまり、ブレーキペダルが解放されているか否かを判別する。ここで、ブレーキペダルが踏み込まれている場合には、車両の停車中もしくは減速しようとしているときであるから、電動機2による内燃機関1の回転速度制御は行わない。 【0018】ブレーキペダルが解放されている状態でクラッチペダルが踏み込まれた場合には、ステップ4からステップ5、6へ進み、内燃機関1の回転速度Erpmおよび変速機3のメインドライブシャフト22の回転速度MDrpmを読み込み、かつ、ステップ7で、メインドライブシャフト22の回転速度MDrpmが0でないことを確認する。このメインドライブシャフト22の回転速度MDrpmが0であることは、車両が停止していることを意味するので、やはり、電動機2による内燃機関1の回転速度制御は行わない。回転速度MDrpmが0でなければ、ステップ8で両者の回転速度差Drpmを、(Erpm−MDrpm)として求め、かつステップ9で、この速度差Drpmが0であるか否かを判別する。 【0019】速度差Drpmが0であれば、ステップ10で電動機2の回転制御指令値MGrpmとして、内燃機関回転速度Erpmを与え、また速度差Drpmが0でなければ、ステップ11で上記回転制御指令値MGrpmとして、(Erpm−Drpm)を与える。これにより、クラッチ21の切断に伴う内燃機関1側の回転速度の低下が抑制され、かつクラッチ21の切断中に、内燃機関1の回転速度Erpmと変速機3側の回転速度MDrpmとが同期状態に保持される。特に、変速機3の変速によりギア比が変化し、駆動輪に連動するメインドライブシャフト22の回転速度MDrpmが変化しても、これに追従して内燃機関1の回転速度Erpmが変化することになり、常に同期したものとなる。 【0020】従って、変速機3の変速終了後にクラッチ21が再度締結される際に、ショックが発生することがなく、運転者の熟練度に左右されずに常に円滑な変速操作が可能となる。また締結の際にクラッチ21に加わる衝撃が小さなものとなるので、それだけクラッチ21の小型化が可能となり、かつ耐久性の上でも有利となる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000003997 【氏名又は名称】日産自動車株式会社
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)7月3日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】志賀 富士弥 (外3名)
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| 【公開番号】 |
特開平11−27805 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)1月29日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−177905 |
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